JP2009095433A - ドラム式乾燥機およびドラム式洗濯乾燥機 - Google Patents
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Abstract
【課題】洗濯物の乾燥時間を従来よりもより短縮できるドラム式乾燥機を提供する。
【解決手段】乾燥行程中に、ドラム4を回転速度ω1で回転させることで、洗濯物5が適度な遠心力でドラム4の内周壁側へ押されるようにして、送気口18付近に風路を形成し、かつドラム4を回転速度ω1で回転駆動する時間を全乾燥行程の15〜32%の範囲に納めることにより、洗濯物5の密度の粗密箇所を適度に変化させて乾燥用空気流路を変化させることができて、効率的な乾燥行程を実現することができるため、乾燥行程にかかる時間を短縮することができる。
【選択図】図1
【解決手段】乾燥行程中に、ドラム4を回転速度ω1で回転させることで、洗濯物5が適度な遠心力でドラム4の内周壁側へ押されるようにして、送気口18付近に風路を形成し、かつドラム4を回転速度ω1で回転駆動する時間を全乾燥行程の15〜32%の範囲に納めることにより、洗濯物5の密度の粗密箇所を適度に変化させて乾燥用空気流路を変化させることができて、効率的な乾燥行程を実現することができるため、乾燥行程にかかる時間を短縮することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、洗濯物をドラムに収納し乾燥を行うドラム式乾燥機および洗濯・乾燥を行うドラム式洗濯乾燥機に関するものである。
従来、この種の乾燥機には、洗濯物を収納するドラムで洗濯から乾燥まで行うドラム式洗濯乾燥機がある(例えば、特許文献1参照)。図10は、従来のドラム式洗濯乾燥機の乾燥行程時のドラム回転シーケンスを示す図である。
乾燥行程には、乾燥行程の開始から排気温度および除湿水温度が徐々に上昇する予備乾燥期間(T19〜T23)と、排気温度および除湿水温度がそれぞれほぼ一定となる恒率乾燥期間(T23〜T25)と、排気温度が徐々に上昇し、除湿水温度が徐々に低下する減率乾燥期間(T25〜T26)とが含まれる。
予備乾燥行程開始時には、一定時間(T19〜T20)だけモータが所定の回転速度で正転される。この期間中のドラムの慣性モーメントを測定することにより、洗濯物の量(負荷量)を検知することができる。その後、モータは、約50rpmで60秒間正転した後、3秒間だけ停止し、約50rpmで60秒間反転して、再び3秒間停止するといった動作を繰り返す。
乾燥行程開始(T19)から所定時間(例えば、90分)が経過すると、モータの駆動が、約50rpmで60秒間正転した後、3秒間だけ停止し、約40rpmで180秒間反転して、再び3秒間停止するといった動作の繰り返しに切り替わる(T24)。このドラム駆動用モータ12の駆動態様は、乾燥行程が終了するまで(T26)維持される。
特開2005−34163号公報
しかしながら、前記従来の構成では、特に洗濯物の量がドラム式乾燥機製造メーカが指定する最大容量に近いほど洗濯物がドラム内で十分に動くことができず、乾燥行程の始まりから終わりまでドラム内での洗濯物の位置はほぼ不変であるため、ドラム内部で乾燥用空気がよく流れる送気口18付近などにある洗濯物は早く乾くにも拘らず、送気口18付近から遠い箇所にある洗濯物は乾燥するまでに非常に時間がかかり、全体としては非効率な乾燥行程を行っており、乾燥行程にかかる時間が長くなる課題があった。また、40〜60rpmといったタンブリング回転を単に繰り返すだけでは、ドラム内で洗濯物の間を通風していく経路が乾燥開始から終了までほぼ同じままであり、早く乾燥終了する洗濯物と遅く乾燥終了する洗濯物が混在して、乾燥の効率が悪いという課題があった。
前記従来の課題を解決するために、本発明のドラム式乾燥機は、乾燥行程中に、ドラムが、(数式1)12.9<dω1 2/2<46.7(但し、dは、前記ドラムの内径[m]、ω1は、前記ドラムの回転速度[rad/s])を満たす回転速度ω1で、全乾燥行程の15〜32%を占める時間、回転駆動するものである。
これによって、ドラム内で洗濯物密度の粗密箇所を変化させて乾燥用空気流路を変化させていくことができるので、洗濯物を均一に乾燥させて効率的な乾燥行程を行うことができることとなる。
本発明のドラム式乾燥機は、洗濯物密度の粗密箇所を変化させて乾燥用空気流路を変化させていくことができるので、効率的な乾燥行程を実現することができ、乾燥行程にかかる時間を短縮することができる。
第1の発明は、洗濯物を収容するドラムと、前記ドラムを回転駆動するモータと、前記ドラムの前端面側または後端面側から乾燥用空気を供給する送風手段とを備え、乾燥行程中に、前記ドラムが、(数式1)12.9<dω1 2/2<46.7(但し、dは、前記ドラムの内径[m]、ω1は、前記ドラムの回転速度[rad/s])を満たす回転速度ω1で、全乾燥行程の15〜32%を占める時間、回転駆動するドラム式乾燥機とすることにより、洗濯物が適度な遠心力でドラム外側へ押されるため、普段は洗濯物密度が密なドラム回転軸付近の洗濯物密度が粗になり、ドラム回転軸付近や送風手段を有するドラム端面の反対側への乾燥用空気通風が促進され、また、同様のドラム回転を繰り返すことによる特定箇所だけの乾燥促進を防ぎ、他の箇所の乾燥を促進するので、効率的な乾燥を行うことができる。
第2の発明は、特に、第1の発明において、回転速度ω1でのドラムの回転動作が一旦終了した後、もしくは始まる前に、前記ドラムが、(数式2)4.0<dω2 2/2<9.7(但し、ω2は、前記ドラムの回転速度[rad/s])を満たす回転速度ω2で、回転駆動するドラム式乾燥機とすることによって、低速回転駆動時の洗濯物同士のからみ合いを防ぎ、かつ洗濯物が遠心力によって押し付けられる力を極力弱めてドラム内の洗濯物密度差をなくしつつ、送風手段から送られる乾燥用空気を効率的に洗濯物に送ることができ、このドラム動作を上記第1の発明と組み合わせて行うことによって、乾燥用空気をドラム内のあらゆる洗濯物にまんべんなく送ることができて、乾燥の効率を向上させることができる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明において、乾燥行程開始から起算して全乾燥行程の時間の1/3を占める初期乾燥行程中において、ドラムが回転速度ω1で回転駆動する時間が、前記初期乾燥行程の40〜90%を占める時間であるドラム式乾燥機とすることによって、普段は洗濯物密度が密なドラム回転軸付近の洗濯物密度が粗になり、ドラム回転軸側からその反対側への乾燥用空気通風が促進される。そのため、乾燥行程初期からドラム内の洗濯物全体の温度を比較的均一に上げることができて、乾燥の効率を増すことができる。
第4の発明は、第1〜第3のいずれか1つの発明のドラム式乾燥機に、外槽内に給水する給水手段と、前記外槽内の水を排出する排水手段を設けることにより洗濯機能を備えたドラム式洗濯乾燥機とすることにより、洗濯、すすぎ、脱水、乾燥などの各行程を逐次行うため、使用者は容易な操作で衣類の洗濯、乾燥を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるドラム式乾燥機のドラム回転軸に水平な方向の断面図、図2は、同ドラム式乾燥機のドラムの一部切欠斜視図、図3と図4は、同ドラム式乾燥機のドラム回転軸に垂直な方向の断面図、図5と図6は、同ドラム式乾燥機の乾燥効率検討図、図7は、同ドラム式乾燥機のドラム回転パターンの1サイクル図である。
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるドラム式乾燥機のドラム回転軸に水平な方向の断面図、図2は、同ドラム式乾燥機のドラムの一部切欠斜視図、図3と図4は、同ドラム式乾燥機のドラム回転軸に垂直な方向の断面図、図5と図6は、同ドラム式乾燥機の乾燥効率検討図、図7は、同ドラム式乾燥機のドラム回転パターンの1サイクル図である。
図1において、外槽1はドラム式乾燥機の筐体2の内部で複数のサスペンション機構3により弾性的に支持されている。ドラム4は、正面側に洗濯物5を出し入れする投入口6を有し、有底筒状に構成され、外槽1内に配設されている。前記ドラム4は、ドラム回転軸11で回転可能に設けられ洗濯物5を収納するものであり、ドラム4の周壁7には複数の排出孔8を設け、ドラム4内の周壁7には洗濯物5を効率的に持ち上げるための撹拌バッフル9を備えている。外槽1とドラム4とドラム回転軸11は、水平に対して角度θ(例えば、20°)前上がりに傾けて配置されている。
外槽1の外部には駆動手段10を設けて、ドラム4を正逆回転させるようになっている。筐体2の前面には洗濯物5を出し入れする略円形状の投入口12と、これを開閉する扉13が設けられている。前記投入口12と対向する外槽1の開口部はパッキン14によって筐体2と気密構成を確保して連結されている。
乾燥用空気をドラム4に供給する送風手段15を筐体2の略上部に設け、加熱手段16を送風手段15の下流側に設けている。前記送風手段15、加熱手段16は循環風洞17に設けている。前記循環風洞17の下流側は、外槽1の内筒底部に設けられた送気口18と連通し、上流側は、外槽1の周壁7に設けられた排気口19と連通している。
ドラム4から排出される乾燥用空気は、排気口19、循環風洞17、送風手段15、送気口18、ドラム4を循環する構成になっている。以上の乾燥用空気の流れ(図1の矢印で示す)を循環空気経路17aとして構成している。
循環風洞17には乾燥用空気を除湿するため冷却水を供給する冷却水供給口20と、熱交換器21が設けられている。洗濯物5と接触し多湿になった乾燥用空気は、前記熱交換器21で冷却されて除湿される。冷却水、及び除湿された水は、筐体2外に排出される。
以上のように構成されたドラム式乾燥機について、以下にその動作、作用を説明する。乾燥行程では、ドラム4が濡れた洗濯物5を内部に保有して回転している。乾燥用空気は送風手段15によって送風され、加熱手段16を通過した後、送気口18、通風部25、通風孔27の順に通風してドラム4内部に到着するか、通風部25に通風した後、風路22を介して別の通風部25を経てドラム4内部に到着する。ドラム4に到着した乾燥用空気は濡れた洗濯物5と接触して洗濯物5を乾燥させた後、ドラム4を出て外槽1に設けられた排気口19から外槽1を出ていく。
図2に示すように、特に洗濯物5の量がドラム式乾燥機製造メーカが指定する最大容量に近いほど洗濯物5がドラム4内で十分に動きにくく、乾燥行程の始まりから終わりまでドラム4内での洗濯物5の位置はほぼ不変であるため、図2に示すようにドラム4内部で乾燥用空気(図2の矢印で示す)がよく流れる送気口18付近などにある洗濯物5は早く乾くにもかかわらず、送気口18付近から遠い箇所にある洗濯物5は乾燥するまでに非常に時間がかかり、全体としては非効率な乾燥行程を行っており、乾燥行程にかかる時間が長くなっていた。
そこで、本実施の形態1においては、この乾燥行程中に、ドラム4の内径をd(図1参照。例えば、0.5m)としたとき、ドラム4を、数式1を満たす回転速度ω1(例えば、12.0rad/s)で、回転駆動することにより、図3のように洗濯物5が適度な遠心力でドラム4外側へ押されるため、普段は洗濯物密度が密なドラム回転軸11付近の洗濯物密度が粗になり、ドラム回転軸11付近や送風手段を有するドラム4端面の反対側への乾燥用空気通風(図3の矢印で示す)が促進される。
なお、dω1 2/2は、洗濯物5が回転運動するときの遠心力のうちの加速度(単位[m/s2])にあたり、この値を重力加速度9.8m/s2と比較して、約1.3倍より大とすることで、洗濯物5がドラム4上側にあるときに重力による下向き方向の力に負けない遠心力効果を得ることができて、遠心力不足で洗濯物5の密度の粗密変化が小さくなることを防ぐことができる。さらに、dω1 2/2を重力加速度の約4.8倍より小とすることで、ドラム4を回転速度ω1で回転駆動しているときに洗濯物5を遠心力で抑えすぎることによる乾燥の効率低下を防ぐことができる。
また、ドラム4を回転速度ω1で回転駆動する時間を全乾燥行程の15〜32%の範囲に納めることにより、同様のドラム4の回転を繰り返すことによる特定箇所だけの乾燥促進を防ぎ、他の箇所の乾燥を促進する。ここで、全乾燥行程とは、ドラム式乾燥機が乾燥運転を行っていることを表示し始めてから、乾燥終了を知らせるブザー(図示せず)が鳴り始めまでか、もしくは、フタロック(図示せず)が解除されるまでの、いずれか長い方の時間としている。フタロック解除とは乾燥終了後、ドラム式乾燥機の扉13を開けることができ洗濯物5を取り出せる状態をいう。
図5は、同ドラム式乾燥機の乾燥効率検討図であり、横軸に全乾燥行程のうちドラム4を回転速度ω1で回転駆動する時間の割合を示し、縦軸に乾燥時間(回転速度ω1で駆動する時間が0%のときの乾燥時間を1とする)を示している。回転速度ω1で回転駆動する時間を増加させるに従い、乾燥時間は短くなり、回転速度ω1で回転駆動する時間が全乾燥行程の23%程度であるとき、乾燥時間が最短となり、それ以上、回転速度ω1で回転駆動する時間を増加させると、乾燥時間が長くなる傾向となる。そして、ここでは、ドラム4を回転速度ω1で駆動する時間が全乾燥行程の中で全くないときと比較して、10%以上の乾燥時間短縮効果がある(乾燥時間0.9以下)ことを目安として、ドラムを回転速度ω1で回転駆動する時間を、上記したように全乾燥行程の15〜32%とするのが良いとした。ただし、図5に示したように、乾燥促進効果は連続的に変化するため、ここで示した範囲から若干ずれた場合でも、比較的良好な乾燥促進効果が得られる。
また、ドラム4の回転速度ω1(例えば、12.0rad/s)での回転駆動が一旦終了した後、ドラム4が数式2を満たす回転速度ω2(例えば、5.0rad/s)で、回転駆動することによって、洗濯物5が遠心力によって押し付けられる力を極力弱めてドラム4内の洗濯物密度差をなくしつつ、送風手段15から送られる乾燥用空気を効率的に洗濯物5に送ることができる。これらのドラム4の動作を組み合わせて行うことによって、乾燥用空気をドラム4内のあらゆる洗濯物5にまんべんなく送ることができて、乾燥の効率を向上させることができる。
なお、dω2 2/2は、dω1 2/2と同様に洗濯物5が回転運動するときの遠心力のうちの加速度(単位[m/s2])にあたり、この値を重力加速度9.8m/s2と比較して約0.4倍より大として、かつ、約1.0倍より小とすることで、ドラム4が回転速度ω2で回転駆動しているときの洗濯物5のからみ合いを防ぎつつ、ドラム4内の洗濯物5の密度差を極力小さくすることができるため、乾燥むらを防いで乾燥の効率を向上することができる。
さらに、乾燥行程開始から起算して全乾燥行程時間の1/3を占める初期乾燥行程中において、ドラム4が、回転速度ω1で、その初期乾燥行程中の40〜90%を占める時間回転駆動することによって、普段は洗濯物5の密度が密なドラム回転軸11付近の洗濯物5の密度が粗になり、ドラム回転軸11側からその反対側、すなわち、通風部25から投入口6への乾燥用空気の通風が促進される。そのため、乾燥行程初期からドラム4内の洗濯物5全体の温度を比較的均一に上げることができて、乾燥の効率を増すことができる。
図6は、同ドラム式乾燥機の乾燥効率検討図であり、横軸に乾燥行程開始から起算して全乾燥行程時間の1/3を占める行程の中でドラム回転数ω1で駆動する時間の割合を示し、縦軸に乾燥時間(ドラム回転数ω1で駆動する時間が0%のときの乾燥時間を1とする)を示している。回転速度ω1で回転駆動する時間を増加させるに従い、乾燥時間は短くなり、回転速度ω1で回転駆動する時間が全乾燥行程時間の1/3を占める行程の時間の65%程度であるとき、乾燥時間が最短となり、それ以上、回転速度ω1で回転駆動する時間を増加させると、乾燥時間が長くなる傾向となる。そして、ここでは、ドラム回転数ω1で駆動する時間が全乾燥行程の中で全くないときと比較して、5%以上の乾燥時間短縮効果があることを目安として、ドラム回転数ω1で回転駆動する時間を上記したように全乾燥行程時間の1/3を占める行程の40〜90%とするのが良いとした。ただし、図6に示したように乾燥促進効果は連続的に変化するため、ここで示した範囲から若干ずれた場合でも、比較的良好な乾燥促進効果が得られる。
なお、遠心力が洗濯物に与える効果を多く与えて乾燥効率を向上させる観点から、これらのドラム4の回転動作は、ドラム4の回転方向が切り替わる際などに生じるドラム4の回転休止をなるべく挟まず、長い周期で行うほうが良い。連続してドラム4の回転を回転速度ω1から回転速度ω2に切り替わる、または連続してドラム4の回転を回転速度ω2から回転速度ω1に切り替わるようにして、1分以上ドラム回転を停止させずに持続するのが好ましい。
例えば、図7(a)は、全乾燥行程が90分に及ぶ場合の乾燥行程開始後0〜30分のドラム回転パターンの1サイクル図、図7(b)は、全乾燥行程が90分に及ぶ場合の乾燥行程開始後30〜90分のドラム回転パターンの1サイクル図を示している。乾燥行程開始後0〜30分(全乾燥行程の1/3に相当)では、ドラム回転数ω1の占める割合を50%(全乾燥行程の1/3を占める行程の40〜90%のひとつ)、また乾燥行程開始後30〜90分(乾燥行程終了まで)では、ドラム回転数ω1の占める割合を10%としており、ドラム回転数ω1で回転駆動する時間は全乾燥行程の23.3%(全乾燥行程の15〜32%のひとつ)としている。
以上のように、本実施の形態1においては、洗濯物5が適度な遠心力でドラム4外側へ押されるため、普段は密なドラム回転軸11付近の洗濯物密度が粗になり、ドラム回転軸11付近や送風手段を有するドラム4端面の反対側への乾燥用空気通風が促進される。また、同様のドラム回転を繰り返すことによる特定箇所だけの乾燥促進を防ぎ、他の箇所の乾燥を促進する。
また、洗濯物5が遠心力によって押し付けられる力を極力弱めてドラム4内の洗濯物密度差をなくしつつ、送風手段から送られる乾燥用空気を効率的に洗濯物5に送ることができる。これらのドラム動作を組み合わせて行うことによって、乾燥用空気をドラム4内のあらゆる洗濯物5にまんべんなく送ることができて、乾燥の効率を増すことができる。
さらに、普段は洗濯物密度が密なドラム回転軸11付近の洗濯物密度を粗にすることができるので、ドラム回転軸11付近や送風手段を有するドラム4端面の反対側への乾燥用空気通風が促進される。そのため、乾燥行程初期からドラム4内の洗濯物5全体の温度を比較的均一に上げることができて、乾燥の効率を増すことができる。その結果、乾燥行程にかかる時間を短縮することができる。
(実施の形態2)
図8は、本発明の実施の形態2のドラム回転パターンの正逆回転の1サイクル図を示したもので、ドラム4が回転速度ω1(例えば、12.0rad/s)で、上記1サイクルの半分、すなわち、半サイクルの20%の時間、回転駆動した後、ドラム4が回転速度ω2(例えば、5.0rad/s)で半サイクル終了まで回転駆動するものである。その後、同様のドラム回転パターンで反転するものである。他の構成は、実施の形態1と同じである。
図8は、本発明の実施の形態2のドラム回転パターンの正逆回転の1サイクル図を示したもので、ドラム4が回転速度ω1(例えば、12.0rad/s)で、上記1サイクルの半分、すなわち、半サイクルの20%の時間、回転駆動した後、ドラム4が回転速度ω2(例えば、5.0rad/s)で半サイクル終了まで回転駆動するものである。その後、同様のドラム回転パターンで反転するものである。他の構成は、実施の形態1と同じである。
全乾燥行程で、このようにドラムを回転駆動することにより、洗濯物5が適度な遠心力でドラム4外側へ押されるため、普段は洗濯物密度が密なドラム回転軸11付近の洗濯物密度を粗にすることが確実にでき、ドラム回転軸11付近や送風手段を有するドラム4端面の反対側への乾燥用空気通風(図3の矢印で示す)が促進される。その後、ドラム4を回転速度ω2で回転させることにより、確実な乾燥を実行することができる。また、ドラム4が回転速度ω1で回転駆動する時間を全乾燥行程の15〜32%の範囲に納めることにより、同様のドラム回転を繰り返すことによる特定箇所だけの乾燥促進を防ぎ、他の箇所の乾燥を促進する。
(実施の形態3)
図9は、本発明の第3の実施の形態の断面図を示すものであり、第1の実施の形態と同一構成要件は同一符号を付して詳細な説明は省略する。外槽1の底部には排水口23を設け、排水口23の下流には排水弁24が設けられている。外槽1の上部には給水口25、給水口26が設けられている。
図9は、本発明の第3の実施の形態の断面図を示すものであり、第1の実施の形態と同一構成要件は同一符号を付して詳細な説明は省略する。外槽1の底部には排水口23を設け、排水口23の下流には排水弁24が設けられている。外槽1の上部には給水口25、給水口26が設けられている。
外槽1は、ドラム4の下部に水を貯めて洗濯が行えるようにしたものであり、ドラム4を覆うように配設される。また、給水口25は投入口6側の上部に設けて、水は給水口26を介して給水口25まで流れて、ドラム4内に給水される。
洗濯時、洗濯物5はドラム4の周壁7に設けられた攪拌バッフル9によりドラム4の頂部近くまで持ち上げられ底部に叩き落されるというタンブリングが繰り返されることにより、洗濯物5の汚れを落とす。洗濯終了後、外槽1の底部に設けられた排水口23から排水弁24を介して外部へ排水される。
衣類の乾燥においては、実施の形態1および2により構成されるドラム式乾燥機と同様の乾燥の動作を行うので詳細は省略する。
本実施の形態3のドラム式洗濯乾燥機は、洗濯と乾燥を一連の作業として行うため、使用者は難解な操作を必要とせず、また洗濯物5を洗濯機から乾燥機へ運ぶ作業が不要となるなど利便性が向上する。なお、本実施の形態3のドラム式洗濯乾燥機は乾燥機として単独でも使用できる。
以上のように、本発明に関するドラム式乾燥機は、ドラム4に乾燥用空気が流入する際の乾燥の効率を増すことができるので、乾燥を必要とする生ごみ処理機等への用途にも適用できる。
4 ドラム
5 洗濯物
18 送気口
5 洗濯物
18 送気口
Claims (4)
- 洗濯物を収容するドラムと、前記ドラムを回転駆動するモータと、前記ドラムの前端面側または後端面側から乾燥用空気を供給する送風手段とを備え、乾燥行程中に、前記ドラムが、下記数式を満たす回転速度ω1で、全乾燥行程の15〜32%を占める時間、回転駆動するドラム式乾燥機。
12.9<dω1 2/2<46.7
dは、前記ドラムの内径[m]
ω1は、前記ドラムの回転速度[rad/s] - 回転速度ω1でのドラムの回転動作が一旦終了した後、もしくは始まる前に、前記ドラムが、下記数式を満たす回転速度ω2で、回転駆動する請求項1記載のドラム式乾燥機。
4.0<dω2 2/2<9.7
ω2は、前記ドラムの回転速度[rad/s] - 乾燥行程開始から起算して全乾燥行程の時間の1/3を占める初期乾燥行程中において、ドラムが回転速度ω1で回転駆動する時間が、前記初期乾燥行程の40〜90%を占める時間である請求項1または2に記載のドラム式乾燥機。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のドラム式乾燥機に、外槽内に給水する給水手段と、前記外槽内の水を排出する排水手段を設けることにより洗濯機能を備えたドラム式洗濯乾燥機。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011244979A (ja) * | 2010-05-26 | 2011-12-08 | Panasonic Corp | 衣類乾燥機 |
JP2013106775A (ja) * | 2011-11-21 | 2013-06-06 | Toshiba Corp | 洗濯乾燥機 |
JP2014131223A (ja) * | 2012-12-28 | 2014-07-10 | Canon Inc | 通信装置およびその制御方法、プログラム |
JP2016049319A (ja) * | 2014-09-01 | 2016-04-11 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 衣類乾燥機 |
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2007
- 2007-10-16 JP JP2007268549A patent/JP2009095433A/ja active Pending
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