JP2009094412A - 配線基板の製造方法、表示装置および薄膜能動素子基板 - Google Patents

配線基板の製造方法、表示装置および薄膜能動素子基板 Download PDF

Info

Publication number
JP2009094412A
JP2009094412A JP2007265859A JP2007265859A JP2009094412A JP 2009094412 A JP2009094412 A JP 2009094412A JP 2007265859 A JP2007265859 A JP 2007265859A JP 2007265859 A JP2007265859 A JP 2007265859A JP 2009094412 A JP2009094412 A JP 2009094412A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
groove
resin layer
conductive ink
substrate
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007265859A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaru Kajitani
優 梶谷
Yukiya Nishioka
幸也 西岡
Kenji Kasahara
健司 笠原
Tomonori Matsumuro
智紀 松室
Junichi Takahashi
純一 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP2007265859A priority Critical patent/JP2009094412A/ja
Publication of JP2009094412A publication Critical patent/JP2009094412A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】導電性インクで配線を形成する場合に、配線形成の生産性および微細加工性を高め、配線の上層に形成されるデバイスまたは配線の断線の可能性を低くしてデバイスの信頼性を高める配線基板とその製造方法を提供する。
【解決手段】基板の上に、少なくとも硬化した後に絶縁体となる樹脂層を塗布する段階と、樹脂層に溝を形成する段階と、少なくとも硬化した後に導電性となる導電性インクを、溝の領域に選択的に供給する段階と、を備える配線基板の製造方法を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、配線基板の製造方法、表示装置および薄膜能動素子基板に関する。本発明は、特に、製造コストの削減に寄与でき、微細加工性に優れ、さらに信頼性に優れた、配線基板の製造方法、表示装置および薄膜能動素子基板に関する。
従来、微細加工分野における配線あるいは電極の形成法として、金属膜をスパッタリング法あるいは蒸着法により堆積して、フォトリソグラフィおよびウェットまたはドライのエッチングにより形成する方法が知られている。また、たとえば特許文献1に記載のように、インクジェット方式により導電パターンを形成して、絶縁基材上に配線パターンを形成する技術が知られている。
特開2007−158352号公報
しかし、スパッタリング法等により金属膜を堆積する方法では、真空プロセスが介在するから、生産性に劣る。また、金属膜を堆積した後にフォトリソグラフィおよびエッチングにより配線パターンを形成する方法では工程数が増加するから、やはり生産性に劣る。一方、インクジェット方式により導電パターンを描画して配線パターンを形成する方法は、工程数が少なくなるので生産性には優れるものの、微細加工性が劣る。さらに、インクジェット方式による配線パターンの形成は、配線パターンが基板上に盛り上がって形成されるので、配線形成面の平坦性に劣り、上層配線の断線の要因になる可能性がある。
上記課題を解決するために、本発明の第1の形態においては、基板の上に、少なくとも硬化した後に絶縁体となる樹脂液を塗布して、樹脂層を形成する段階と、樹脂層に溝を形成する段階と、少なくとも硬化した後に導電性となる導電性インクを、溝の領域に選択的に供給する段階と、を備える配線基板の製造方法を提供する。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本実施形態の配線基板100の断面例を示す。配線基板100は、基板102と、樹脂層104と、導電体108とを備える。樹脂層104には、溝106が形成されている。
基板102は、導電体108を形成して、有機物の層を形成する場合に変化しないものであればよく、たとえばガラス、プラスチック、高分子フィルム、シリコン基板、これらを積層したものを用いることができる。基板102は、市販のものが入手可能であり、または公知の方法により製造することができる。
樹脂層104は、少なくとも硬化した後に絶縁体となる。樹脂層104は、硬化前に絶縁体であるもの、硬化前に絶縁体でないものであってもよい。樹脂層104は、感光性樹脂層であることが好ましく、たとえばアクリル系感光材料、ポリイミド系感光材料を用いた樹脂層が例示できる。
溝106は、樹脂層104の基板と反対の面に形成される。溝106は、溝106の長さ方向に垂直な面で切断した場合の断面における開口幅Doと底面部の幅である底面幅Dbとを備え、開口幅Doは底面幅Dbより大きく形成できる。開口幅Doを底面幅Dbより大きく形成することにより、後に説明する導電性インクを溝106の内部に容易に流し込むことができる。以下の説明においても、断面の切断面は、溝の長さ方向に垂直な面で切断した断面を表す。
導電体108は、少なくとも硬化した後に導電性となる導電性インクを硬化して形成される。導電体108は、溝106の内部に形成されるので、樹脂層104の表面に対して上部に突出せず、樹脂層104の表面と同じ高さ、または樹脂層104の表面より低く形成できる。このため、樹脂層104および導電体108の表面の平坦性が優れ、樹脂層104および導電体108の表面の上層に、さらに素子あるいは配線等を形成した場合であっても、断線等が発生し難くなる。この結果、上層に形成する素子等の信頼性を高めることができる。なお、導電体108は、配線あるいは電極として機能させることができる。
図2〜図7は、配線基板100の製造方法例における断面例を示す。図2に示すように、基板102の上に、塗布液を塗布して樹脂層104を形成する。樹脂層104は感光性樹脂であることが好ましい。
樹脂層104の形成法としては、塗布法が挙げられ、スリットノズル110から樹脂層材料を含む溶液(樹脂液)が供給される、スリットコーティング法が例示できる。塗布法として、スピンコート法を用いてもよい。続いて、図3に示すように、基板102上に塗布された樹脂層104にプリベーク処理を施す。
図4に示すように、プリベーク処理された樹脂層104の上にマスク112を配置する。マスク112は、露光する光を遮断する機能を持つものであれば、その材料は特に限定されない。たとえばモリブデン等の金属がガラス基板上に形成されたものが例示できる。マスク112は、導電体108が形成される領域に光が照射されるようパターンを形成する。
導電体108は配線あるいは電極として機能するから、マスク112のパターンは、配線あるいは電極を形成したい領域設計(レイアウト設計)を反映する。そして、マスク112を遮光版として樹脂層104を露光する。当該露光の結果、樹脂層104の表面部分には、露光領域114が形成される。
図5に示すように、露光領域114が形成された樹脂層104に現像処理を施して、樹脂層104に溝106を形成する。溝106は、現像処理により露光領域114が除去されて形成される。露光時間により露光領域114の深さが制御でき、また、露光時間、現像時間あるいはポストベーク温度により露光領域114と露光されていない非露光領域との界面形状が制御される。よって、露光時間および現像時間またはポストベーク温度を制御して溝106の断面形状を制御できる。たとえば、現像時間を過剰にして、または、露光時間を短くして、あるいは、ポストベーク温度を仕様上の温度より低く設定して、溝106の断面の開口幅Doを溝106の断面の底面幅Dbより大きくできる。
溝106の深さは、100nm〜1μmが例示でき、200nm〜600nmが好ましい。溝106の幅として1μm〜5μmが例示できる。溝106の断面形状として、底面幅Dbより大きい開口幅Doの順テーパ形状を例示したが、底部から開口部方向に開いた断面形状である限りテーパ形状には限られず、たとえば明確な底面を認識できないお椀形状であってもよい。また、溝106の底面あるいは底部に凹凸を設けることができる。凹凸により導電性インク118または導電性インク118が硬化されて形成される導電体108の接着性を高めることができる。
なお、前記した例では、樹脂層104として感光性の樹脂層104を例示したが、感光性でない樹脂層104を用いてもよい。感光性のない樹脂層104に溝106を形成する方法としては、機械的な切削等を例示できる。
樹脂層104に溝106を形成した後、樹脂層104にポストベーク処理を施す。当該ポストベーク処理により、樹脂層104は硬化される。樹脂層104は、少なくとも硬化された段階で絶縁体の電気的特性を備える。樹脂層104は、ポストベーク処理により硬化される前においても絶縁体であってよい。なお、ポストベーク処理により樹脂層104は硬化されるが、硬化の概念には、プリベーク処理された後の樹脂層104の硬化、樹脂液を塗布した後に樹脂液中の溶媒が気化して固体状の樹脂層104が形成される場合の硬化の各概念を含んでもよい。
図6に示すように、樹脂層104に形成した溝106の領域に導電性インク118を選択的に供給する。導電性インク118の溝106の領域への選択的な供給は、インクジェットノズル116から導電性インク118を吐出するインクジェット方式により実現できる。インクジェット方式を用いた導電性インク118の供給により、溝106の内部に容易に導電性インク118を選択的に塗布できる。また本実施形態では、たとえばインクジェット方式による導電性インク118の供給すなわち塗布法を採用するから、配線基板100の生産性を高めることができる。つまり、真空プロセスを用いる金属薄膜の形成とリソグラフィおよびエッチングによる金属薄膜の加工とによって配線等を形成する方法より、低コストで配線等を形成できる。
本実施形態では、導電性インク118は溝106の領域に選択的に供給される。導電性インク118は液状であるから、溝106の領域に選択的に供給されれば、溝106の内部に自然に流れ込む。よって導電性インク118が硬化されて形成される導電体108は正確に溝106の内部に形成され、配線等の加工精度を高めることができる。本実施形態によれば、配線等の形成における生産性の向上要求と加工精度の向上要求とを同時に満たすことができる。
導電性インク118には、導電性微粒子を含むことができる。また導電性インク118には溶媒として有機溶媒を含むことができる。導電性微粒子は、電気的に導電性の性質を備え、3〜7nm程度の平均粒径を備える金属または金属酸化物の導電体であってよい。たとえば金、銀、銅、インジウム・スズ・オキサイド(ITO)の微粒子が例示できる。
導電性インク118の溶媒として、トルエン、テトラデカン、テルピオネール、デカリンが例示できる。導電性インク118の粘度は、溶媒により適切な値が相違する。トルエンまたはデカリンの場合には5mPa・s以下が好ましく、テトラデカンの場合には5〜15mPa・sが好ましい。テルピオネールの場合には、4000〜10000mPa・sが好ましい。インクジェット方式の場合には、テトラデカンを溶媒とすることが好ましい。
なお、本実施形態では、導電性インク118の溝106への供給方法として、インクジェット法を例示しているが、溝106の領域への選択的な供給が実現できる限り、インクジェット法には限られない。たとえばノズルコート法等のコート法、オフセット印刷等の印刷法を適用してもよい。
図7に示すように、導電性インク118の表面が樹脂層104の表面より高く盛り上がった状態で、導電性インク118の供給を停止する。すなわち導電性インク118が硬化されて体積が収縮した場合を見込んで、溝106の容積より多く導電性インク118を供給する。導電性インク118を、たとえば焼成することにより硬化して、図1に示す導電体108を溝106の内部に形成する。導電性インク118の焼成条件として、たとえば150℃〜350℃、30分〜80分の条件が例示できる。
以上、図2〜図7を参照して説明した製造方法により、図1に示す配線基板100が製造できる。本実施形態によれば、配線または電極として機能する導電体108を、たとえばインクジェット方式等の低コストな塗布法で形成できる。また、導電体108が形成される溝106はフォトリソグラフィ法によって形成されるから、配線または電極を精度良く形成できる。さらに、配線または電極として機能する導電体108は、溝106の内部に形成されるから、配線または電極を形成する樹脂層104の表面を平坦にできる。このため、上層に形成する配線等の断線の可能性を小さくして、素子の信頼性を高くすることができる。
図8〜図11は、配線基板100の他の製造方法例における断面例を示す。図2〜図7を参照して説明した製造方法では、導電性インク118の溝106への供給量によって、導電体108の表面が樹脂層104の表面より低く形成される場合がある。すなわち図8に示すように、導電性インク118に硬化によって形成された導電体120の表面が樹脂層104の表面より低くなる場合がある。このような場合、図9に示すように、硬化した導電体120の表面に、導電性インク118を再度供給できる。
図10に示すように、再度供給される導電性インク118は、樹脂層104の表面より高くなるよう供給する。前記したと同様に導電性インク118をベークして硬化すれば、図11に示すように、導電体120の上に導電体122が形成される。導電体122の表面は、導電体120の表面より、樹脂層104の表面に近く形成される。この結果、導電体120および導電体122が形成された樹脂層104の表面の平坦性を高めることができる。なお、図8〜図11を参照して説明した再度の導電性インク118の供給は、導電性インク118が硬化された後の導電体が樹脂層104の表面より高く盛り上がって形成されない範囲で、さらに繰り返して実行してもよい。
図12〜図15は、配線基板100のさらに他の製造方法例における断面例を示す。本例では、樹脂層104の表面に導電性インク118の接触角が大きくなる撥液処理を施す例を説明する。樹脂層104および樹脂層104のプリベーク処理までは前記した図3までの処理と同様であってよい。
図12に示すように、樹脂層104の表面に、たとえばプラズマ処理を施して、撥液層130を形成する。プラズマ処理は、導電性インク118の接触角がより大きくなる撥液処理の一例である。プラズマ処理として、たとえばフッ素または臭素を原料ガスに含むプラズマに曝露する処理が例示できる。
図13に示すように、撥液処理が施された樹脂層104の表面にマスク112を配置する。マスク112を遮蔽版にして露光処理を実行して、露光領域114を形成する。そして図14に示すように、露光領域114を現像処理により除去して、溝106を形成する。溝106の領域に、前記したと同様な方法により導電性インク118を供給して、当該導電性インク118を硬化すれば、図15に示すように、溝106の内部に導電体108が形成される。なお、この場合、導電性インク118の溶媒として、アルコール系またはベンゼン等の芳香族系の有機溶剤を用いるのが好ましく、樹脂層104として、OH基を備える樹脂を適用するのが好ましい。
本例の製造方法によれば、溝106の底面および側面の一部は、撥液処理が施されていない樹脂層104の領域が露出されるので、表面の撥液層130が形成された領域と比較して、導電性インク118の接触角が小さくなる。つまり、溝106の内部と溝106の外部とを比較すれば、溝106の内部の方が外部より、導電性インク118が濡れやすく、馴染みやすい。よって、仮に溝106を外れて導電性インク118が供給されたとしても、濡れやすい溝106の内部に導電性インク118が誘導される。この結果、より確実に溝106の内部に導電体108が形成される。
図16〜図18は、配線基板100のさらに他の製造方法例における断面例を示す。本例では、樹脂層104の表面に導電性インク118の接触角が大きくなる撥液処理を施すとともに、樹脂層104より導電性インク118の接触角が小さくなる基板102を適用する例を説明する。樹脂層104の表面に撥液処理を施して、撥液層130を形成するまでの処理は前記した図12までの処理と同様であってよい。
ただし、基板102として、少なくとも表面における導電性インク118の接触角が樹脂層104より小さくなるものまたはそのような材料を表面に有する基板102を用いる。基板102または基板102の表面の材料は、無機ガラスまたは金属酸化物が好ましく、特に酸化タンタル、酸化珪素または酸化アルミニウムが好ましい。
図16に示すように、撥液処理が施された樹脂層104の表面にマスク112を配置する。マスク112を遮蔽版にして露光処理を実行して、露光領域132を形成する。ここで、露光は、前記した露光領域114を形成するための露光より多くの光を照射する。たとえば露光時間を長くして、露光領域132が基板102に達して形成されるまで露光する。
そして図17に示すように、露光領域132を現像処理により除去して、基板102に達する溝134を形成する。溝134の領域に、前記したと同様な方法により導電性インク118を供給して、当該導電性インク118を硬化すれば、図18に示すように、溝106の内部に導電体136が形成される。なお、導電体136はその底部が基板102に接触する。
本例の製造方法によれば、溝134の底面には、樹脂層104における導電性インク118の接触角より小さい接触角を有する基板102が露出される。また溝134の側面の一部は、撥液処理が施されていない樹脂層104の領域が露出されるので、表面の撥液層130が形成された領域と比較して、導電性インク118の接触角が小さくなる。つまり、溝134の底面と溝134の側面とを比較すれば、溝134の底面の方が側面より、導電性インク118が濡れやすく、馴染みやすい。
また溝134の側面と溝134の外部とを比較すれば、溝134の側面の方が外部より、導電性インク118が濡れやすく、馴染みやすい。よって、仮に溝134を外れて導電性インク118が供給されたとしても、濡れやすい溝134の内部、特に溝134の底面に導電性インク118が誘導される。この結果、より確実に溝134の内部に導電体136が形成される。また、溝134の底面に優先的に導電性インク118が誘導されるので、溝134の底部においてボイド等の導電体136の形成不良が発生する可能性が小さくなる。溝134の深さが深い場合には、当該ボイド等の発生可能性を低減する効果は特に有効になる。
なお、本例では樹脂層104の表面に撥液層130を形成して、かつ、低接触角の基板102に達する溝134を形成する例を説明したが、撥液層130を形成せず、低接触角の基板102に達する溝134を形成するだけでも有効に効果を得ることができる。すなわち、前記した効果のうち、溝134の底部においてボイド等の導電体136の形成不良が発生する可能性を小さくする効果は、撥液層130を形成しないことによって、何ら減殺されない。
図19〜図22は、配線基板100のさらに他の製造方法例における断面例を示す。本例では、樹脂層104への露光を選択的に二重に実施して、配線領域とともに、下層の基板102に達する配線接続領域を同時に形成する例を説明する。基板102の上に樹脂層104を形成するまでの処理は、前記した図3までの処理と同様であってよい。
図19に示すように、樹脂層104の表面にマスク140を配置する。マスク140を遮蔽版にして露光処理を実行して、露光領域142を形成する。ここで、露光は、露光領域142が基板102に達しない程度の露光量に制御する。また、マスク140のパターンはたとえば配線が形成される領域にパターニングする。
図20に示すように、露光領域142が形成された樹脂層104の表面にマスク144を配置する。マスク144を遮蔽版にして露光処理を実行して、露光領域146を形成する。ここで露光は、露光領域146が基板102に達する程度の露光量に制御する。また、マスク144のパターンはたとえば配線と基板102とを接続する配線接続領域にパターニングする。
そして図21に示すように、露光領域142および露光領域146を現像処理により除去して、基板102に達しない溝148と基板102に達する溝149とを形成する。溝148および溝149の領域に、前記したと同様な方法により導電性インク118を供給して、当該導電性インク118を硬化すれば、図22に示すように、溝148および溝149の内部に導電体152が形成される。導電体152は、樹脂層104に上部領域に形成されて基板102からは離間した領域と、基板102に接触する領域を備え、所謂デュアルダマシン配線と同様に配線と配線接続領域とが一体に形成されたものになる。
本例の製造方法によれば、配線と配線接続領域とを同一のプロセスで一体に形成できる。このため、製造プロセスを削減でき、コスト競争力を向上できる。
図23は、本実施形態の配線基板100および配線基板100の製造方法を適用して形成した有機薄膜トランジスタ基板200の断面例を示す。有機薄膜トランジスタ基板200は、基板102、樹脂層104、導電体108、絶縁層160、チャネル層162、上部樹脂層164、上部導電体166を備える。導電体108、絶縁層160、チャネル層162および上部導電体166で一つの有機薄膜トランジスタになる。有機薄膜トランジスタ基板200には多数の有機薄膜トランジスタを含んでよい。なお、有機薄膜トランジスタは、薄膜能動素子の一例であってよく、有機薄膜トランジスタ基板200は、薄膜能動素子基板の一例であってよい。
基板102、樹脂層104および導電体108は前記と同様であってよい。導電体108は有機薄膜トランジスタのゲート電極として機能する。絶縁層160は、有機薄膜トランジスタのゲート絶縁層として機能する。絶縁層160は、たとえばシリコン酸化物等の無機絶縁層が例示できる。絶縁層160は有機絶縁層であってもよい。
チャネル層162は、たとえば有機のキャリア伝導層が例示できる。上部樹脂層164は樹脂層104と同様であってよく、上部導電体166は導電体108と同様であってよい。上部導電体166は、有機薄膜トランジスタのソースまたはドレイン電極として機能する。導電体108および上部導電体166は、薄膜能動素子の一例である有機薄膜トランジスタとの間で信号または電流を入出力する。
図24〜図28は、有機薄膜トランジスタ基板200の製造方法例における断面例を示す。図24に示すように、基板102の上に樹脂層104を形成して、さらに樹脂層104に溝を形成する。さらに当該溝内に導電体108を形成する。ここまでの形成方法は、前記した配線基板100の形成方法例と同様であってよい。
図25に示すように、導電体108が形成された樹脂層104の上に、絶縁層160を形成して、さらにチャネル層162を形成する。絶縁層160が有機物質の場合には、塗布法、真空蒸着法、転写法等により、無機物質の場合にはスパッタリング法、真空蒸着法等により形成できる。チャネル層162は、たとえば有機キャリア伝導層を塗布法等により形成した後、フォトリソグラフィ法およびエッチング法を用いて形成できる。
図26に示すように、上部樹脂層164を形成する。上部樹脂層164の形成法は、樹脂層104の形成法と同様であってよい。図27に示すように、上部樹脂層164の上にマスク170を配置して、露光処理を施す。当該露光処理により、露光領域172が形成される。なお、当該露光処理では、露光領域172がチャネル層162および絶縁層160に達して形成されるよう露光量を制御する。
図28に示すように、露光領域172を現像処理により除去して、溝174を形成する。溝174の領域に、前記したと同様な方法により導電性インク118を供給して、当該導電性インク118を硬化すれば、図23に示すように、溝174の内部に上部導電体166が形成される。なお、本実施形態では、薄膜能動素子として有機薄膜トランジスタを例示したが、アモルファスシリコン等の無機材料をキャリア層とする無機薄膜トランジスタであってもよい。
図24〜図28を参照して説明した製造方法によれば、図23を参照して説明した有機薄膜トランジスタ基板200を製造できる。有機薄膜トランジスタ基板200では、溝領域に選択的に供給した導電性インクを硬化して形成された導電体が、ゲート電極、ソース電極およびドレイン電極として機能する。従って、低コストで薄膜トランジスタが製造でき、また、高精度にゲート電極、ソース電極およびドレイン電極が形成できる。さらに、導電体108と樹脂層104の平坦性が向上しているので、上層に形成する絶縁層160、チャネル層162および上部導電体166の信頼性を向上できる。上部導電体166と上部樹脂層164の平坦性が向上しているので、さらに上層に形成するデバイスまたは配線の信頼性も向上できる。
図29は、本実施形態の配線基板100および配線基板100の製造方法を適用して形成した有機発光装置300の一部断面例を示す。有機発光装置300は、基板102、樹脂層104、導電体108、絶縁層180、ソース電極182、ドレイン電極184、チャネル層186、下部電極187、発光層188、上部電極190、上部樹脂層192、上部導電体196を備える。導電体108、絶縁層180、ソース電極182、ドレイン電極184およびチャネル層186は発光素子を駆動する駆動トランジスタの一部になり、下部電極187、発光層188および上部電極190は発光素子の一部になる。なお、有機発光装置300における発光素子および駆動トランジスタは、多数の発光素子および駆動トランジスタを含んでよく、ドットマトリックス状に配置されて表示装置を構成できる。
基板102、樹脂層104および導電体108は前記と同様であってよい。導電体108は駆動トランジスタのゲート電極として機能する。絶縁層180は、駆動トランジスタのゲート絶縁層として機能する。ソース電極182およびドレイン電極184は駆動トランジスタのソース・ドレイン電極であり、チャネル層186には、駆動トランジスタのチャネル領域が形成される。
ソース電極182およびドレイン電極184は、インジウム・スズ・オキサイド(ITO)等の金属酸化物の透明導電体であってよく、Au等の金属であってもよい。下部電極187は、金属酸化物の透明導電体であってよく、たとえばインジウム・スズ・オキサイド(ITO)が例示できる。ドレイン電極184と下部電極187とは相互に接続され、発光層188は、下部電極187と上部電極190との間に流れる駆動電流によって発光する。上部樹脂層192は樹脂層104と同様であってよく、上部導電体196は導電体108と同様であってよい。上部導電体196は上部電極190に接続され、発光素子を流れた駆動電流をたとえば電源のグランド端子に還流させる。
図30〜図32は、有機発光装置300の製造方法例における断面例を示す。図30に示すように、基板102の上に樹脂層104を形成して、さらに樹脂層104に溝を形成する。さらに当該溝内に導電体108を形成する。ここまでの形成方法は、前記した配線基板100の形成方法例と同様であってよい。
樹脂層104の上に絶縁層を堆積して、導電体108を覆う絶縁層180をパターニングして形成する。さらに、たとえばITO等の透明導電膜を堆積およびパターニングして、ソース電極182およびドレイン電極184を形成する。ソース電極182およびドレイン電極184に重ねてチャネル層186を形成する。
図31に示すように、ドレイン電極184の一部に重ねて下部電極187を形成する。さらに下部電極187の上に発光層188および上部電極190を形成する。
図32に示すように、全面を覆う上部樹脂層192を形成した後、前記した方法と同様の方法により、上部樹脂層192に溝194を形成する。溝194の領域に、前記したと同様な方法により導電性インク118を供給して、当該導電性インク118を硬化すれば、図29に示すように、溝194の内部に上部導電体196が形成される。
図30〜図32を参照して説明した製造方法によれば、図29を参照して説明した有機発光装置300を製造できる。有機発光装置300では、溝領域に選択的に供給した導電性インクを硬化して形成された導電体108が、発光素子の駆動トランジスタのゲート電極として機能する。また、発光素子の上部電極190に接続する配線として溝領域に選択的に供給した導電性インクを硬化して形成された上部導電体196が適用される。従って、有機発光装置300を低コストで製造でき、また、有機発光装置300の各部材を高精度、高信頼性で形成できる。結果、有機発光装置300の信頼性を向上できる。
なお、前記した有機発光装置300は、表示装置の一例であり、発光素子以外の表示素子に本実施形態の導電体およびその形成方法を適用することもできる。たとえば前記した有機発光装置300における発光素子に代えて、液晶表示素子を適用することもできる。
本実施形態における発光素子を有機エレクトロルミネッセンス素子とする場合の構成の一例を示す。以下有機エレクトロルミネッセンス素子を有機EL素子ということがある。
本実施形態の有機EL素子は、陽極、発光層および陰極を有するのに加えて、前記陽極と前記発光層との間、および/または前記発光層と前記陰極との間にさらに他の層を有することができる。陰極と発光層との間に設けうる層としては、電子注入層、電子輸送層、正孔ブロック層等が挙げられる。電子注入層および電子輸送層の両方が設けられる場合、陰極に近い層が電子注入層となり、発光層に近い層が電子輸送層となる。
電子注入層は、陰極からの電子注入効率を改善する機能を有する。電子輸送層は、陰極、電子注入層または陰極により近い電子輸送層からの電子注入を改善する機能を有する。電子注入層または電子輸送層が正孔の輸送を堰き止める機能を有する場合には、これらの層が正孔ブロック層を兼ねることがある。正孔の輸送を堰き止める機能を有することは、たとえば、ホール電流を流して電子電流を流さない素子を作製して、その電流値の減少で堰き止める効果を確認することができる。
陽極と発光層の間に設けるものとしては、正孔注入層、正孔輸送層、電子ブロック層等が挙げられる。正孔注入層および正孔輸送層の両方が設けられる場合、陽極に近い層が正孔注入層となり、発光層の近い層が正孔輸送層となる。
正孔注入層は、陽極からの正孔注入効率を改善する機能を有する。正孔輸送層は、陽極、正孔注入層または陽極により近い正孔輸送層からの正孔注入を改善する機能を有する。正孔注入層または正孔輸送層が電子の輸送を堰き止める機能を有する場合には、これらの層が電子ブロック層を兼ねることがある。電子の輸送を堰き止める機能を有することは、たとえば、電子電流を流してホール電流を流さない素子を作製して、その電流値の減少で堰き止める効果を確認することができる。
本実施形態の有機EL素子において、発光層は1層設けられるが、これに限らず2層以上の発光層を設けることもできる。なお、電子注入層および正孔注入層を総称して電荷注入層と呼ぶことがあり、電子輸送層および正孔輸送層を総称して電荷輸送層と呼ぶことがある。さらに具体的には、本実施形態の有機EL素子は、下記の層構成の何れかを有することができる。
a)陽極/正孔輸送層/発光層/陰極、
b)陽極/発光層/電子輸送層/陰極、
c)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極、
d)陽極/電荷注入層/発光層/陰極、
e)陽極/発光層/電荷注入層/陰極、
f)陽極/電荷注入層/発光層/電荷注入層/陰極、
g)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/陰極、
h)陽極/正孔輸送層/発光層/電荷注入層/陰極、
i)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電荷注入層/陰極、
j)陽極/電荷注入層/発光層/電荷輸送層/陰極、
k)陽極/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極、
l)陽極/電荷注入層/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極、
m)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電荷輸送層/陰極、
n)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極、
o)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極、
(ここで/は各層が隣接して積層されていることを示す。以下同じ。)
本実施形態の有機EL素子は、2層以上の発光層を有していてもよい。2層の発光層を有する有機EL素子としては、具体的には、
p)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電荷注入層/電極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極、
の層構成を有するものが挙げられる。
3層以上の発光層を有する有機EL素子としては、具体的には、電極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電荷注入層を一つの繰り返し単位として、
q)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電荷注入層/繰り返し単位/繰り返し単位・・・/陰極、
と、2層以上の該繰り返し単位を含む層構成を有するものが挙げられる。
上記層構成pおよびqにおいて、陽極、電極、陰極、発光層以外の各層は削除することができる。ここで、電極は、電界を印加することにより、正孔と電子を発生する。たとえば、酸化バナジウム、インジウム・スズ・オキサイド、酸化モリブデンなどが挙げられる。
本実施形態の有機EL素子は、さらに基板を有することができ、当該基板の上に前記各層を設けることができる。本実施形態の有機EL素子はさらに、前記各層を挟んで基板と反対側に、封止のための部材を有することができる。基板および前記層構成を有する有機EL素子は、陽極側に基板を有するが、本実施形態においてはこれに限られず、陽極および陰極のどちら側に基板を有していてもよい。
本実施形態の有機EL素子は、発光層からの光を放出することを目的に、発光層の何れか一方側の層を全て透明なものとする。具体的にはたとえば、基板/陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極/封止部材という構成を有する有機EL素子の場合、基板、陽極、電荷注入層および正孔輸送層の全てを透明なものとして、謂ボトムエミッション型の素子とすることができる。または電子輸送層、電荷注入層、陰極および封止部材の全てを透明なものとして所謂トップエミッション型の素子とすることができる。
また、基板/陰極/電荷注入層/電子輸送層/発光層/正孔輸送層/電荷注入層/陽極/封止部材という構成を有する有機EL素子の場合、基板、陰極、電荷注入層および電子輸送層の全てを透明なものとして所謂ボトムエミッション型の素子とすることができる。または正孔輸送層、電荷注入層、陽極および封止部材の全てを透明なものとして所謂トップエミッション型の素子とすることができる。ここで透明とは、発光層から光を放出する層までの可視光透過率が40%以上のものが好ましい。紫外領域または赤外領域の発光が求められる素子の場合は、当該領域において40%以上の透過率を有するものが好ましい。
本実施形態の有機EL素子は、さらに電極との密着性向上あるいは電極からの電荷の注入を改善することを目的に、電極に隣接して前記の電荷注入層または膜厚2nm以下の絶縁層を設けてもよく、また、界面の密着性向上あるいは混合の防止等を目的として電荷輸送層あるいは発光層の界面に薄いバッファ層を挿入してもよい。積層する層の順番、数および各層の厚さについては、発光効率あるいは素子寿命を勘案して適宜用いることができる。
次に、本実施形態の有機EL素子を構成する各層の材料および形成方法について、より具体的に説明する。本実施形態の有機EL素子を構成する基板は、電極を形成して、有機物の層を形成する場合に変化しないものであればよく、たとえばガラス、プラスチック、高分子フィルム、シリコン基板、これらを積層したものなどが用いられる。前記基板としては、市販のものが入手可能であり、または公知の方法により製造することができる。
本実施形態の有機EL素子の陽極としては、透明または半透明の電極を用いることが、陽極を通して発光する素子を構成しうるため好ましい。かかる透明電極または半透明電極としては、高電気伝導度の金属酸化物、金属硫化物あるいは金属の薄膜を用いることができ、高透過率のものが好適に利用でき、用いる有機層により、適宜選択して用いる。具体的には、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、およびこれらの複合体であるインジウム・スズ・オキサイド(ITO)、インジウム・亜鉛・オキサイド等を含む導電性ガラスを用いて作成された膜(NESAなど)、金、白金、銀、銅等が用いられ、ITO、インジウム・亜鉛・オキサイド、酸化スズが好ましい。作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法等が挙げられる。また、該陽極として、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体などの有機透明導電膜を用いてもよい。
陽極には、光を反射させる材料を用いてもよく、該材料としては、仕事関数3.0eV以上の金属、金属酸化物、金属硫化物が好ましい。陽極の膜厚は、光の透過性と電気伝導度とを考慮して、適宜選択することができるが、たとえば10nm〜10μmであり、好ましくは20nm〜1μmであり、さらに好ましくは50nm〜500nmである。
正孔注入層は、陽極と正孔輸送層との間、または陽極と発光層との間に設けることができる。本実施形態の有機EL素子において、正孔注入層を形成する材料としては、フェニルアミン系、スターバースト型アミン系、フタロシアニン系、酸化バナジウム、酸化モリブデン、酸化ルテニウム、酸化アルミニウム等の酸化物、アモルファスカーボン、ポリアニリン、ポリチオフェン誘導体等が挙げられる。
正孔輸送層を構成する材料としては、ポリビニルカルバゾールもしくはその誘導体、ポリシランもしくはその誘導体、側鎖もしくは主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体、ピラゾリン誘導体、アリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体が例示できる。その他、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体、ポリアリールアミンもしくはその誘導体、ポリピロールもしくはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)もしくはその誘導体、またはポリ(2,5−チエニレンビニレン)もしくはその誘導体などが例示される。
これらの中で、正孔輸送層に用いる正孔輸送材料として、ポリビニルカルバゾールもしくはその誘導体、ポリシランもしくはその誘導体、側鎖もしくは主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体が好ましい。その他、ポリアリールアミンもしくはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)もしくはその誘導体、またはポリ(2,5−チエニレンビニレン)もしくはその誘導体等の高分子正孔輸送材料が好ましい。さらに好ましくはポリビニルカルバゾールもしくはその誘導体、ポリシランもしくはその誘導体、側鎖もしくは主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体である。低分子の正孔輸送材料の場合には、高分子のバインダに分散させて用いることが好ましい。
正孔輸送層の成膜方法に制限はないが、低分子正孔輸送材料では、高分子バインダとの混合溶液からの成膜による方法が例示される。また、高分子正孔輸送材料では、溶液からの成膜による方法が例示される。溶液からの成膜に用いる溶媒としては、正孔輸送材料を溶解させるものであれば特に制限はない。該溶媒として、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン等の塩素系溶媒、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート等のエステル系溶媒が例示される。
溶液からの成膜方法としては、溶液からのスピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアバーコート法、ディップコート法を用いることができる。その他、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法等の塗布法を用いることができる。
混合する高分子バインダとしては、電荷輸送を極度に阻害しないものが好ましく、また、可視光に対する吸収が強くないものが好適に用いられる。該高分子バインダとして、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリシロキサン等が例示できる。
正孔輸送層の膜厚としては、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよい。少なくともピンホールが発生しないような厚さの条件から最低膜厚が決定できる。あまり厚いと素子の駆動電圧が高くなり好ましくない観点から最高膜厚が決定できる。従って該正孔輸送層の膜厚としては、たとえば1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好ましくは5nm〜200nmである。
発光層は、本実施形態においては有機発光層であることが好ましく、主として蛍光またはりん光を発光する有機物(低分子化合物および高分子化合物)を含む。なお発光層は、これを補助するドーパント材料を含んでもよい。本実施形態において用いることができる発光層を形成する材料としては、たとえば以下のものが挙げられる。
色素系材料としては、たとえばシクロペンダミン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体化合物、トリフェニルアミン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ピラゾロキノリン誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体などが挙げられる。その他、ジスチリルアリーレン誘導体、ピロール誘導体、チオフェン環化合物、ピリジン環化合物、ペリノン誘導体、ペリレン誘導体、オリゴチオフェン誘導体、トリフマニルアミン誘導体、オキサジアゾールダイマー、ピラゾリンダイマーなどが挙げられる。
金属錯体系材料としては、たとえば、中心金属に、Al、Zn、BeなどまたはTb、Eu、Dyなどの希土類金属を有するとともに、配位子にオキサジアゾール、チアジアゾール、フェニルピリジン、フェニルベンゾイミダゾール、キノリン構造などを有する金属錯体などを挙げることができる。たとえば、イリジウム錯体、白金錯体等の三重項励起状態からの発光を有する金属錯体、アルミキノリノール錯体、ベンゾキノリノールベリリウム錯体、ベンゾオキサゾリル亜鉛錯体、ベンゾチアゾール亜鉛錯体、アゾメチル亜鉛錯体、ポルフィリン亜鉛錯体、ユーロピウム錯体などが挙げられる。
高分子系材料としては、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリシラン誘導体などが挙げられる。その他、ポリアセチレン誘導体、ポリフルオレン誘導体、ポリビニルカルバゾール誘導体、上記色素体あるいは金属錯体系発光材料を高分子化したものなどが挙げられる。
上記発光性材料のうち、青色に発光する材料としては、ジスチリルアリーレン誘導体、オキサジアゾール誘導体、およびそれらの重合体、ポリビニルカルバゾール誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリフルオレン誘導体などを挙げることができる。なかでも高分子材料のポリビニルカルバゾール誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリフルオレン誘導体などが好ましい。
また、緑色に発光する材料としては、キナクリドン誘導体、クマリン誘導体、およびそれらの重合体、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリフルオレン誘導体などを挙げることができる。なかでも高分子材料のポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリフルオレン誘導体などが好ましい。
また、赤色に発光する材料としては、クマリン誘導体、チオフェン環化合物、およびそれらの重合体、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリフルオレン誘導体などを挙げることができる。なかでも高分子材料のポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリフルオレン誘導体などが好ましい。
発光層中に発光効率の向上あるいは発光波長を変化させるなどの目的で、ドーパントを添加することができる。このようなドーパントとしては、たとえば、ペリレン誘導体、クマリン誘導体、ルブレン誘導体、キナクリドン誘導体、スクアリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、スチリル系色素、テトラセン誘導体、ピラゾロン誘導体、デカシクレン、フェノキサゾンなどを挙げることができる。なお、このような発光層の厚さは、2〜200nmとすることができる。
有機物を含む発光層の成膜方法としては、発光材料を含む溶液を基体の上または上方に塗布する方法、真空蒸着法、転写法などを用いることができる。溶液からの成膜に用いる溶媒の具体例としては、前述の溶液から正孔輸送層を成膜する場合に正孔輸送材料を溶解させる溶媒と同様の溶媒が挙げられる。
発光材料を含む溶液を基体の上または上方に塗布する方法としては、コート法を用いることができる。コート法として、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアバーコート法、ディップコート法、スリットコート法、キャピラリコート法、スプレーコート法、ノズルコート法が例示できる。その他、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、反転印刷法、インクジェットプリント法等の塗布法を用いることができる。
パターン形成あるいは多色の塗分けが容易であるという点で、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、反転印刷法、インクジェットプリント法等の印刷法が好ましい。また、昇華性の低分子化合物の場合は、真空蒸着法を用いることができる。さらには、レーザによる転写あるいは熱転写により、所定の領域に発光層を形成する方法も用いることができる。
電子輸送層としては、公知のものが使用でき、オキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタンもしくはその誘導体、ベンゾキノンもしくはその誘導体、ナフトキノンもしくはその誘導体、アントラキノンもしくはその誘導体、テトラシアノアンスラキノジメタンもしくはその誘導体、フルオレノン誘導体が例示される。その他、ジフェニルジシアノエチレンもしくはその誘導体、ジフェノキノン誘導体、または8−ヒドロキシキノリンもしくはその誘導体の金属錯体、ポリキノリンもしくはその誘導体、ポリキノキサリンもしくはその誘導体、ポリフルオレンもしくはその誘導体が例示される。
これらのうち、オキサジアゾール誘導体、ベンゾキノンもしくはその誘導体、アントラキノンもしくはその誘導体、または8−ヒドロキシキノリンもしくはその誘導体の金属錯体、ポリキノリンもしくはその誘導体、ポリキノキサリンもしくはその誘導体、ポリフルオレンもしくはその誘導体が好ましい。2−(4−ビフェニリル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、ベンゾキノン、アントラキノン、トリス(8−キノリノール)アルミニウム、ポリキノリンがさらに好ましい。
電子輸送層の成膜法としては特に制限はないが、低分子電子輸送材料では、粉末からの真空蒸着法、または溶液もしくは溶融状態からの成膜による方法が、高分子電子輸送材料では、溶液または溶融状態からの成膜による方法がそれぞれ例示される。溶液または溶融状態からの成膜時には、高分子バインダを併用してもよい。溶液から電子輸送層を成膜する方法としては、前述の溶液から正孔輸送層を成膜する方法と同様の成膜法が挙げられる。
電子輸送層の膜厚としては、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよい。少なくともピンホールが発生しないような厚さの条件から最低膜厚が決定できる。あまり厚いと素子の駆動電圧が高くなり好ましくない観点から最高膜厚が決定できる。従って該電子輸送層の膜厚としては、たとえば1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好ましくは5nm〜200nmである。
電子注入層は、電子輸送層と陰極との間、または発光層と陰極との間に設けられる。電子注入層としては、発光層の種類に応じて、アルカリ金属、アルカリ土類金属、あるいは前記金属を1種類以上含む合金、あるいは前記金属の酸化物、ハロゲン化物および炭酸化物、あるいは前記物質の混合物などが挙げられる。アルカリ金属またはその酸化物、ハロゲン化物、炭酸化物の例としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、酸化リチウム、フッ化リチウム等が挙げられる。その他、酸化ナトリウム、フッ化ナトリウム、酸化カリウム、フッ化カリウム、酸化ルビジウム、フッ化ルビジウム、酸化セシウム、フッ化セシウム、炭酸リチウム等が挙げられる。
また、アルカリ土類金属またはその酸化物、ハロゲン化物、炭酸化物の例としては、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ストロンチウム、酸化マグネシウム、フッ化マグネシウム、酸化カルシウム、フッ化カルシウム等が挙げられる。その他、酸化バリウム、フッ化バリウム、酸化ストロンチウム、フッ化ストロンチウム、炭酸マグネシウム等が挙げられる。
電子注入層は、2層以上を積層したものであってもよい。具体的には、LiF/Caなどが挙げられる。電子注入層は、蒸着法、スパッタリング法、印刷法等により形成される。電子注入層の膜厚としては、1nm〜1μm程度が好ましい。
本実施形態の有機EL素子で用いる陰極の材料としては、仕事関数の小さく発光層への電子注入が容易な材料かつ/もしくは高電気伝導度の材料かつ/もしくは可視光高反射率の材料が好ましい。金属では、アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属、遷移金属あるいはIII−B族金属を用いることができる。たとえば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、スカンジウムなどの金属が例示できる。またバナジウム、亜鉛、イットリウム、インジウム、セリウム、サマリウム、ユーロピウム、テルビウム、イッテルビウムなどの金属であってよい。これら金属、または上記金属のうち2つ以上の合金、またはそれらのうち1つ以上と、金、銀、白金、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン、錫のうち1つ以上との合金、またはグラファイトもしくはグラファイト層間化合物等が用いられる。
合金の例としては、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−アルミニウム合金などが挙げられる。また、陰極として透明導電性電極を用いることができ、たとえば、導電性金属酸化物あるいは導電性有機物などを用いることができる。具体的には、導電性金属酸化物として酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、およびそれらの複合体であるインジウム・スズ・オキサイド(ITO)あるいはインジウム・亜鉛・オキサイド(IZO)、導電性有機物としてポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体などの有機の透明導電膜を用いてもよい。なお、陰極を2層以上の積層構造としてもよい。なお、電子注入層が陰極として用いられる場合もある。
陰極の膜厚は、電気伝導度あるいは耐久性を考慮して、適宜選択することができるが、たとえば10nm〜10μmであり、好ましくは20nm〜1μmであり、さらに好ましくは50nm〜500nmである。陰極の作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、また金属薄膜を熱圧着するラミネート法等が用いられる。
本実施形態の有機EL素子が任意に有しうる、膜厚2nm以下の絶縁層は電荷注入を容易にする機能を有する。上記絶縁層の材料としては、金属フッ化物、金属酸化物、有機絶縁材料等が挙げられる。膜厚2nm以下の絶縁層を設けた有機EL素子としては、陰極に隣接して膜厚2nm以下の絶縁層を設けたもの、陽極に隣接して膜厚2nm以下の絶縁層を設けたものが挙げられる。
本実施形態の有機EL素子は面状光源、セグメント表示装置、ドットマトリックス表示装置、液晶表示装置のバックライトとして用いることができる。本実施形態の有機EL素子を用いて面状の光源を得るためには、面状の陽極と陰極が重なり合うように配置すればよい。
また、パターン状の光源を得るためには、前記面状の発光素子の表面にパターン状の窓を設けたマスクを配置する方法、非発光部の有機物層を極端に厚く形成し実質的に非発光とする方法、陽極または陰極の何れか一方、または両方の電極をパターン条に形成する方法がある。これらの何れかの方法でパターンを形成して、いくつかの電極を独立にON/OFFできるように配置することにより、数字、文字、簡単な記号などを表示できるセグメントタイプの表示素子が得られる。
さらに、ドットマトリックス素子とするためには、陽極と陰極をともにストライプ状に形成して直交するように配置すればよい。複数種類の発光色の異なる発光材料を塗分ける方法、あるいは、カラーフィルタまたは蛍光変換フィルタを用いる方法により、部分カラー表示、マルチカラー表示が可能となる。ドットマトリックス素子は、パッシブ駆動もでき、TFTなどと組み合わせてアクティブ駆動してもよい。これらの表示素子は、コンピュータ、テレビ、携帯端末、携帯電話、カーナビゲーションシステム、ビデオカメラのビューファインダーなどの表示装置として用いることができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
本実施形態の配線基板100の断面例を示す。 配線基板100の製造方法例における断面例を示す。 配線基板100の製造方法例における断面例を示す。 配線基板100の製造方法例における断面例を示す。 配線基板100の製造方法例における断面例を示す。 配線基板100の製造方法例における断面例を示す。 配線基板100の製造方法例における断面例を示す。 配線基板100の他の製造方法例における断面例を示す。 配線基板100の他の製造方法例における断面例を示す。 配線基板100の他の製造方法例における断面例を示す。 配線基板100の他の製造方法例における断面例を示す。 配線基板100のさらに他の製造方法例における断面例を示す。 配線基板100のさらに他の製造方法例における断面例を示す。 配線基板100のさらに他の製造方法例における断面例を示す。 配線基板100のさらに他の製造方法例における断面例を示す。 配線基板100のさらに他の製造方法例における断面例を示す。 配線基板100のさらに他の製造方法例における断面例を示す。 配線基板100のさらに他の製造方法例における断面例を示す。 配線基板100のさらに他の製造方法例における断面例を示す。 配線基板100のさらに他の製造方法例における断面例を示す。 配線基板100のさらに他の製造方法例における断面例を示す。 配線基板100のさらに他の製造方法例における断面例を示す。 本実施形態の配線基板100および配線基板100の製造方法を適用して形成した薄膜トランジスタの断面例を示す。 有機薄膜トランジスタ基板200の製造方法例における断面例を示す。 有機薄膜トランジスタ基板200の製造方法例における断面例を示す。 有機薄膜トランジスタ基板200の製造方法例における断面例を示す。 有機薄膜トランジスタ基板200の製造方法例における断面例を示す。 有機薄膜トランジスタ基板200の製造方法例における断面例を示す。 本実施形態の配線基板100および配線基板100の製造方法を適用して形成した有機発光装置300の一部断面例を示す。 有機発光装置300の製造方法例における断面例を示す。 有機発光装置300の製造方法例における断面例を示す。 有機発光装置300の製造方法例における断面例を示す。
符号の説明
100 配線基板
102 基板
104 樹脂層
106 溝
108 導電体
110 スリットノズル
112 マスク
114 露光領域
116 インクジェットノズル
118 導電性インク
120 導電体
122 導電体
130 撥液層
132 露光領域
134 溝
136 導電体
140 マスク
142 露光領域
144 マスク
146 露光領域
148 溝
149 溝
152 導電体
160 絶縁層
162 チャネル層
164 上部樹脂層
166 上部導電体
170 マスク
172 露光領域
174 溝
180 絶縁層
182 ソース電極
184 ドレイン電極
186 チャネル層
188 発光層
190 上部電極
192 上部樹脂層
194 溝
196 上部導電体
200 有機薄膜トランジスタ基板
300 有機発光装置
Db 底面幅
Do 開口幅

Claims (16)

  1. 基板の上に、少なくとも硬化した後に絶縁体となる樹脂液を塗布して、樹脂層を形成する段階と、
    前記樹脂層に溝を形成する段階と、
    少なくとも硬化した後に導電性となる導電性インクを、前記溝の領域に選択的に供給する段階と、
    を備える配線基板の製造方法。
  2. 前記樹脂液を塗布する段階は、前記基板の上に、少なくとも硬化した後に絶縁体となる感光性樹脂液を塗布し、
    前記溝を形成する段階は、光リソグラフィ法により、感光性樹脂層に前記溝を形成する、
    請求項1に記載の配線基板の製造方法。
  3. 前記導電性インクを、前記溝の領域に選択的に供給する段階は、導電性微粒子を含む前記導電性インクを前記溝の領域に選択的に供給する、
    請求項1に記載の配線基板の製造方法。
  4. 前記導電性インクを、前記溝の領域に選択的に供給する段階は、前記導電性インクをインクジェット法により吐出して、前記溝の領域に選択的に供給する、
    請求項1に記載の配線基板の製造方法。
  5. 前記導電性インクを、前記溝の領域に選択的に供給する段階は、前記導電性インクの表面が前記樹脂層の表面より高く、前記溝の領域に選択的に供給され、
    前記導電性インクが硬化して導電体となった後に、前記導電体の表面が前記樹脂層の表面と同じ高さに、または、前記樹脂層の表面より低く形成される、
    請求項1に記載の配線基板の製造方法。
  6. 硬化した後の前記導電性インクの表面が、前記樹脂層の表面より低く形成されている場合に、硬化した後の前記導電性インクの表面に前記導電性インクを再度供給する段階、
    をさらに備える請求項5に記載の配線基板の製造方法。
  7. 前記樹脂層を形成する段階の後に、前記樹脂層の表面に、前記導電性インクの接触角がより大きくなる撥液処理を施す段階、をさらに備え、
    前記撥液処理を施す段階の後に、前記樹脂層に前記溝を形成する段階を備える、
    請求項1に記載の配線基板の製造方法。
  8. 前記基板には、前記導電性インクの接触角が、前記樹脂層の場合と比較して小さくなる材料をその表面に有し、
    前記樹脂層に前記溝を形成する段階は、前記樹脂層に、前記基板の前記表面に達する深さに前記溝を形成する、
    請求項1に記載の配線基板の製造方法。
  9. 前記基板には、前記導電性インクの接触角が、前記樹脂層の場合と比較して小さくなる材料をその表面に有し、
    前記樹脂層を塗布する段階の後に、前記樹脂層の表面に、前記導電性インクの接触角がより大きくなる撥液処理を施す段階、をさらに備え、
    前記撥液処理を施す段階の後に、前記樹脂層に前記溝を形成する段階を備え、
    前記樹脂層に前記溝を形成する段階は、前記樹脂層に、前記基板の前記表面に達する深さに前記溝を形成する、
    請求項1に記載の配線基板の製造方法。
  10. 前記樹脂層に前記溝を形成する段階は、前記溝の長さ方向に垂直な面で切断した場合の断面における開口幅を、前記溝の底面の幅より大きく前記溝を形成する、
    請求項1に記載の配線基板の製造方法。
  11. 基板と、
    前記基板の上に形成された、溝を有する絶縁性の樹脂層と、
    少なくとも硬化した後に導電性となる導電性インクを前記溝の領域に選択的に供給して前記溝の内部に形成した導電体と、
    を備える表示装置。
  12. 前記溝の内部における前記導電体の表面は、前記樹脂層の表面が属する平面内、または、前記樹脂層の表面が属する平面より基板側の位置に形成されている請求項11に記載の表示装置。
  13. 前記溝は、前記基板に達する深さで形成されている、
    請求項11に記載の表示装置。
  14. 前記溝は、前記基板に達しない深さで形成されている、
    請求項11に記載の表示装置。
  15. 前記基板または前記樹脂層の上層に形成され、前記導電体から駆動電流が供給される有機発光素子、
    をさらに備える請求項11に記載の表示装置。
  16. 基板と、
    前記基板の上に形成された、溝を有する絶縁性の樹脂層と、
    少なくとも硬化した後に導電性となる導電性インクを前記溝の領域に選択的に供給して前記溝の内部に形成された導電体と、
    前記基板または前記樹脂層の上層に形成され、前記導電体との間で信号または電流を入出力する薄膜能動素子と、
    を備える薄膜能動素子基板。
JP2007265859A 2007-10-11 2007-10-11 配線基板の製造方法、表示装置および薄膜能動素子基板 Pending JP2009094412A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007265859A JP2009094412A (ja) 2007-10-11 2007-10-11 配線基板の製造方法、表示装置および薄膜能動素子基板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007265859A JP2009094412A (ja) 2007-10-11 2007-10-11 配線基板の製造方法、表示装置および薄膜能動素子基板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009094412A true JP2009094412A (ja) 2009-04-30

Family

ID=40666067

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007265859A Pending JP2009094412A (ja) 2007-10-11 2007-10-11 配線基板の製造方法、表示装置および薄膜能動素子基板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009094412A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016042543A (ja) * 2014-08-19 2016-03-31 インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーションInternational Business Machines Corporation 回路基板の形成方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002111174A (ja) * 2000-09-27 2002-04-12 Nitto Denko Corp 配線回路基板の製造方法
JP2003188497A (ja) * 2001-12-18 2003-07-04 Yasunaga Corp 導体回路の形成方法
JP2005199857A (ja) * 2004-01-15 2005-07-28 Toyota Motor Corp 自動車ボディとその製造方法
JP2006128530A (ja) * 2004-11-01 2006-05-18 Seiko Epson Corp 薄膜パターン形成基板、デバイスの製造方法、及び電気光学装置、並びに電子機器
WO2006100790A1 (ja) * 2005-03-22 2006-09-28 Cluster Technology Co., Ltd. 配線基板の製造方法及び配線基板
JP2007095729A (ja) * 2005-09-27 2007-04-12 Seiko Epson Corp パターン配線、およびパターン配線の形成方法、並びに電気光学装置、電子機器

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002111174A (ja) * 2000-09-27 2002-04-12 Nitto Denko Corp 配線回路基板の製造方法
JP2003188497A (ja) * 2001-12-18 2003-07-04 Yasunaga Corp 導体回路の形成方法
JP2005199857A (ja) * 2004-01-15 2005-07-28 Toyota Motor Corp 自動車ボディとその製造方法
JP2006128530A (ja) * 2004-11-01 2006-05-18 Seiko Epson Corp 薄膜パターン形成基板、デバイスの製造方法、及び電気光学装置、並びに電子機器
WO2006100790A1 (ja) * 2005-03-22 2006-09-28 Cluster Technology Co., Ltd. 配線基板の製造方法及び配線基板
JP2007095729A (ja) * 2005-09-27 2007-04-12 Seiko Epson Corp パターン配線、およびパターン配線の形成方法、並びに電気光学装置、電子機器

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016042543A (ja) * 2014-08-19 2016-03-31 インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーションInternational Business Machines Corporation 回路基板の形成方法
US9684237B2 (en) 2014-08-19 2017-06-20 International Business Machines Corporation Circuit board formation using organic substrates
US9760002B2 (en) 2014-08-19 2017-09-12 International Business Machines Corporation Circuit board formation using organic substrates

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5572942B2 (ja) 発光装置およびその製造方法
JP5417732B2 (ja) 親液撥液パターンの形成方法および有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
JP5458728B2 (ja) 発光装置
JP2009135053A (ja) 電子デバイス、表示装置および電子デバイスの製造方法
JP2010080086A (ja) パターン塗布用基板および有機el素子
US20110121282A1 (en) Manufacturing method of organic electroluminescence element, light-emitting device, and display device
US8344390B2 (en) Thin film active element group, thin film active element array, organic light emitting device, display apparatus, and thin film active element manufacturing method
US8298839B2 (en) Manufacturing method of a thin film active element
WO2011122445A1 (ja) 発光装置
WO2009122870A1 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法、有機エレクトロルミネッセンス素子および表示装置
WO2009122874A1 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法、有機エレクトロルミネッセンス素子および表示装置
JP2009094412A (ja) 配線基板の製造方法、表示装置および薄膜能動素子基板
JP2010160945A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法
JP2010040201A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法および有機エレクトロルミネッセンス素子
JP2010160946A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法
JP5184938B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子及びその製造方法
US20120282839A1 (en) Manufacturing method of light emitting device
JP4946841B2 (ja) 装置の製造方法および装置
WO2009122973A1 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法、有機エレクトロルミネッセンス素子および表示装置
JP2010277879A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20090818

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100609

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111130

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120807

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20121204