JP2009094354A - 不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents

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貴永 金村
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Abstract

【課題】本発明は、選択トランジスタのカットオフ特性を損なうことなく、選択トランジスタの基板占有面積を低減することができる不揮発性半導体記憶装置について提供する。
【解決手段】
本発明の一実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置は、基板と、前記基板に形成された第1の拡散領域並びに前記基板の上に形成された電荷蓄積層及びコントロールゲートを有する不揮発性メモリセルを複数直列に接続したメモリストリングと、前記メモリストリングの一端の前記第1の拡散領域、前記基板の上に形成された第1の選択ゲート、前記基板から上方へ略垂直に柱状に形成された半導体及び前記半導体上に形成される第2の拡散領域を有する選択トランジスタと、を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、不揮発性半導体記憶装置に関する。
不揮発性半導体記憶装置として、例えば、電気的に書き替え可能なメモリであるNAND型フラッシュメモリを用いた装置が提案されている。NAND型フラッシュメモリは、マトリックス状に配置される複数のNANDセルユニットから構成される。NANDセルユニットは、直列に接続される複数の不揮発性メモリセルから構成されるメモリストリングと、その両端に接続される2個の選択トランジスタとにより構成される。
NANDセルユニットの不揮発性メモリセルにデータを書き込む手法として、セルフブーストを用いた手法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。セルフブーストを行うには、選択トランジスタのカットオフ特性を高めることが必要であることが認識されている(例えば、特許文献2参照。)。
また、不揮発性半導体記憶装置の小型化のための技術として、リソグラフィの解像限界を超える微細なパターンを形成する側壁転写プロセス(あるいは側壁加工プロセス)が知られている(例えば、特許文献3参照。)。
特開平11−16381号公報 特開2001−284554号公報 特開平8−55908号公報
本発明は、選択トランジスタのカットオフ特性を高め、選択トランジスタの基板占有面積を低減することができる不揮発性半導体記憶装置を提供する。
本発明の一実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置は、基板と、前記基板に形成された第1の拡散領域並びに前記基板の上に形成された電荷蓄積層及びコントロールゲートを有する不揮発性メモリセルを複数直列に接続したメモリストリングと、前記メモリストリングの一端の前記第1の拡散領域、前記基板の上に形成された第1の選択ゲート、前記基板から上方へ略垂直に柱状に形成された半導体及び前記半導体上に形成される第2の拡散領域を有する選択トランジスタと、を有する。
本発明の一実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置では、選択トランジスタのカットオフ特性を高めることが可能となる。また、選択トランジスタの基板占有面積を低減することが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態を説明する。なお、本発明は、多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に説明される実施形態に限定して解釈されるものではない。例えば、以下の実施形態では、各不揮発性メモリセルには、主に2値のデータ「0」、「1」のいずれかが書き込まれることが想定されている。しかし、書き込まれるデータは、2値のデータに限定されるものではなく、多値データであっても本発明は適用可能である。また、図面は模式的なものであり、例えばプロセス工程を説明する図面においては、層、膜または領域の厚みやパターンニングの幅、深さなどは現実のものとは異なっている場合がある。
(実施形態1)
図1(a)は、本発明の一実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置としてのNAND型フラッシュメモリ1の機能ブロック構成を示す。図1(a)に示すようにNAND型フラッシュメモリ1は、I/Oコントロール回路12、ロジックコントロール回路13、ステータスレジスタ14、アドレスレジスタ15、コマンドレジスタ16、制御回路17、電圧発生回路18、ロウデコーダ19、ロウアドレスバッファ20、メモリセルアレイ21、センスアンプ回路22、データレジスタ23、カラムデコーダ24及びカラムバッファ25を備える。
I/Oコントロール回路12は、データ読み出し時又はデータ書き込み時に、外部入出力端子I/O1〜I/O16とデータレジスタ23との間でデータを授受する。また、I/Oコントロール回路12は、データ読み出し時又はデータ書き込み時に、外部入出力端子I/O1〜I/O16から入力されるアドレスデータをアドレスレジスタ15に出力する。また、I/Oコントロール回路12は、外部入出力端子I/O1〜I/O16から供給されるコマンドをコマンドレジスタ16に出力する。また、I/Oコントロール回路12は、ステータスレジスタ14から入力されるステータスデータ(チップ内部の種々の状態を外部に知らせるためのデータ)を外部入出力端子I/O1〜I/O16を介して外部に出力する。なお、外部入出力端子をI/O1〜I/O16と表し外部入出力端子の数を16としたが、任意の数にすることができる。
ロジックコントロール回路13は、外部から入力されるチップイネーブル信号CE、ライトイネーブル信号WE、リードイネーブル信号RE、アドレスラッチイネーブル信号ALE、コマンドラッチイネーブル信号CLE、ライトプロテクト信号WP等の外部制御信号を制御回路17に出力する。
ステータスレジスタ14は、チップ内部の種々の状態を外部に知らせるためのものであって、チップがレディ/ビジー状態のいずれにあるかを示すデータを保持するレディ/ビジーレジスタ、書き込みのパス/フェイルを示すデータを保持する書き込みステータスレジスタ、誤書き込み状態の有無(誤書き込みベリファイのパス/フェイル)を示すデータを保持する誤書き込みステータスレジスタ、過書き込み状態の有無(過書き込みベリファイのパス/フェイル)を示すデータを保持する過書き込みステータスレジスタなどを有する。
アドレスレジスタ15は、I/Oコントロール回路12から入力されるアドレスデータをデコードして、ロウアドレスをロウアドレスバッファ20に出力し、カラムアドレスをカラムバッファ25に出力する。
コマンドレジスタ16は、I/Oコントロール回路12から入力されるコマンドを制御回路17に出力する。
制御回路17は、コマンドレジスタ16から入力されるコマンドをデコードして電圧発生回路18に出力する。また、制御回路17は、動作モードに応じてロジックコントロール回路13から入力される外部制御信号及びコマンドレジスタ16から入力されるコマンドに基づいて、データ書き込み、データ書き込み及びデータ消去のシーケンス制御等を行う。
電圧発生回路18は、動作モードに応じて種々の電圧Vpp(書き込み電圧Vpgm、ベリファイ電圧Vr、書き込みパス電圧Vpass、読み出し電圧Vread等)を発生する回路である。この電圧発生回路18は、制御回路17により制御される。
ロウデコーダ19は、ロウアドレスバッファ20に記憶されたロウアドレス(ページアドレス)に基づいて、メモリセルアレイ21のワード線選択とワード線の駆動を行うワード線駆動回路を含む。
ロウアドレスバッファ20は、アドレスレジスタ15から入力されるロウアドレスを記憶する。
メモリセルアレイ21は、複数のNANDセルユニットを配列して構成される。各NANDセルユニットは、複数個の電気的に書き換え可能な不揮発性メモリセルが直列に接続されたメモリストリングと、メモリストリングの両端をそれぞれビット線とソース線に接続するための選択トランジスタを有する。不揮発性メモリセルのコントロールゲートは、それぞれ異なるワード線に接続される。選択トランジスタの選択ゲートは、ワード線と並行する選択ゲート線に接続される。ワード線を共有するNANDセルユニットの集合は、データ消去の単位となるメモリブロックを構成する。このメモリブロックは、メモリセルアレイ21内に複数含まれていてもよい。
センスアンプ回路22は、データ読み出し時、ロウデコーダ19及びカラムデコーダ24により選択された不揮発性メモリセルに記憶されたデータを読み出してデータレジスタ23に出力する。
データレジスタ23は、I/Oコントロール回路12との間をI/Oバス26により接続されている。データレジスタ23は、データ読み出し時、センスアンプ回路22により読み出されたデータを、I/Oコントロール回路12を介して入出力端子I/O1〜I/O16に出力する。また、データレジスタ23は、データ書き込み時、外部コントローラ2から入出力端子I/O1〜I/O16及びI/Oコントロール回路12を介してロードされる書き込みデータをセンスアンプ回路22に出力する。さらに、データレジスタ23は、メモリセルアレイ21の動作を制御するパラメータを求める際に用いるトリミングデータ(動作電圧調整用の電圧値設定データやメモリチップ内部のクロック調整用のクロックデータ等)を記憶するためのトリミングデータレジスタ(図示せず)と、上記動作テストの結果として検出された不良メモリブロックのアドレスデータを記憶する不良ブロックアドレスレジスタ(図示せず)と、を有していてもよい。
カラムデコーダ24は、カラムバッファ25に記憶されたカラムアドレスに基づいて、メモリセルアレイ21のビット線選択を行う。カラムバッファ25は、アドレスレジスタ15から入力されるカラムアドレスを記憶する。I/Oバス26は、I/Oコントロール回路12とデータレジスタ23間を接続するバスである。
図2は、メモリセルアレイ21内に含まれるメモリブロックのうちの一つであるメモリブロック40の等価電子回路図を示す。センスアンプ回路2に接続されるビット線BL0、BL1、…、BLnのそれぞれに、NANDセルユニットが接続されている。例えば、ビット線BL0に接続されるNANDセルユニットの一つは、直列に接続されるメモリセルトランジスタMT0〜MTmとして実現される不揮発性メモリセルで構成されるメモリストリングと、メモリストリングの一つの端を共通ソース線SLに接続するための選択トランジスタS1と、他方の端をビット線BL0に接続するための選択トランジスタS2とからなる。メモリセルトランジスタMT0〜MTmのそれぞれのコントロールゲートには、ロウデコーダに接続されるワード線WL0〜WLmが接続されている。また、選択トランジスタS1、S2のそれぞれの選択ゲートには、選択ゲート線SGSまたはSGDが接続されている。
図1(b)は、ビット線BL0に接続されたメモリストリングを構成するMT1(図2参照)にデータ「0」を、セルフブーストの手法を用いて書き込む際における、ビット線、ワード線、選択ゲート線に印加される電圧制御のタイミングチャートを示す。
初期ステップでは、共通ソース線SLの電圧、選択ゲート線SGD、SGSの電圧、ビット線BL0〜BLnの電圧、ワード線WL0〜WLmの電圧は0Vである。
次のステップでは、共通ソース線SLの電圧を所定の電圧IV(IVは0Vであってもよい)とし、選択ゲート線SGDの電圧を例えばVCCとし、データの書き込みが行われないメモリセルトランジスタのみを含むメモリストリングに接続されるビット線BL1〜BLnの電圧を例えばVCCとする。また、選択ゲート線SGSの電圧を0Vとする。これにより、共通ソース線SLに接続される選択トランジスタはオフ状態となる。一方、各ビット線に接続される選択トランジスタは、そのビット線の電圧が0Vであれば、オン状態となり、そのビット線の電圧がVCCであれば、オフ状態となる。したがって、ビット線BL1〜BLnに接続されるメモリストリングのメモリセルトランジスタは、フローティング状態となる。また、ビット線BL0に接続されるメモリストリングのメモリセルトランジスタには、ワード線WL0〜WLmに印加される電圧に依存して、ビット線BL0に印加されている0Vを印加することが可能な状態となる。
その次にステップでは、データ「0」が書き込まれるMT1のコントロールゲートに接続されているワード線WL1に、高電圧であるVppを印加し、他のワード線WL0、WL2〜WLmには、メモリセルトランジスタをオン状態とする電圧Vpassを印加する。ただし、Vpp>Vpassとする。これにより、MT1のコントロールゲートとチャネル間に高電圧が印加されてデータ「0」が書き込まれ、他のメモリセルトランジスタのコントロールゲートとチャネル間にはデータ「0」の書き込みがされない大きさの電圧が印加されてデータの書き込みはされない。特にBL1〜BLnに接続されるメモリストリングのメモリセルトランジスタはフローティング状態となるため、そのチャネル電位はWL0〜WLmの電圧に応じてセルフブーストし、データ「0」は書き込まれない。
データ「0」の書き込みが終了すると、ワード線WL0〜WLmの電圧を0Vに戻し、その後、ソース線SLの電圧、選択ゲート線SGDの電圧、ビット線BL1〜BLnの電圧を0Vに戻す。
なお、図1(b)では、ワード線WL1の電圧を一度だけVppにしているように表現されている。実際には、ある電圧をワード線WL1に印加した後、データ「0」がMT1に書き込まれたかどうかの検証を行い、データ「0」がMT1に書き込みがされていないことが検出されたときのみ、さらに大きな電圧をワード線WL1に印加するようになっていてもよい。
図3(a)は、本発明の一実施形態におけるメモリブロック40を実現する半導体の積層構造の平面図を示す。図3(a)においては、隣り合う二つのNANDセルユニットを実現する積層構造が示されている。この積層構造における最下層には、NANDセルユニットを実現するための領域である素子領域が存在する。その上の層には、選択ゲート線SGD、ワード線WL0〜WL7、選択ゲート線SGSを実現する導電体領域が存在し、その上の層に共通ソース線SLを実現する導電体領域が存在する。そして、最上層にビット線を実現する導電体領域がある。ビット線と素子領域に形成されるNANDセルユニットの一の端は、コンタクト(以後、「ビット線コンタクト」という)を用いて接続される。また、共通ソース線SLと素子領域に形成されるNANDセルユニットの他の端は別のコンタクト(以後、「SL線コンタクト」という)を用いて接続される。
以下では、図3(a)において、ビット線を実現する導電体領域のうち左側の導電体領域が図2のBL0に対応すると仮定する。選択トランジスタS2は、その導電体領域とSGDとが交差する領域に存在する。そして、選択トランジスタS2は、ビット線コンタクトによりビット線に接続される。また、メモリセルトランジスタMT0〜MTmのそれぞれは、その導電体層と、WL0〜WLnのそれぞれとが交差する領域に存在する。さらに、選択トランジスタS1は、その導体層とSGSとが交差する領域に存在する。そして、選択トランジスタS1は、SL線コンタクトにより共通ソース線SLに接続される。
図3(b)の左側には、図3(a)の平面図が示される半導体の積層構造のX1−X1線に沿う断面図(「X1断面図」という)が、また、右側にはY1−Y1線(「Y1断面図」という)に沿う断面図が示されている。すなわち、X1断面図は、選択トランジスタS2の選択ゲート、選択ゲート線SGD、ビット線を含む断面を示し、Y1断面図はNANDセルユニットとビット線の断面を示している。一番下からP型基板600、N−well601、P−well602の層がある。これらのP型基板600、N−well601、P−well602をまとめて「基板」と呼ぶ。
まず、X1断面図を参照する。基板の上に、酸化珪素などの絶縁層603が形成されている。絶縁層603の左右には、素子分離のためのSTI(Shallow Trench Isolation)領域605が形成され、STI領域605の間に素子領域が形成される。すなわち、絶縁層603は、素子領域の間の層として形成される。絶縁層603の上には、選択トランジスタの選択ゲートの構造を実現する導電体層604が形成されている。また、STI領域605の上と導電体層604の側面には、絶縁層606が形成されている。導電体層604と絶縁層606の上には、選択ゲート線SGDを実現する導電体層607が形成されている。導電体層607の上には、絶縁層があり、その中に、ビット線を実現する導電体層614が形成されている。
なお、選択トランジスタS1の選択ゲート、選択ゲート線SGSを含む断面も、上述のX1断面図と同じ断面図として表すことができる。
次に、Y1断面図を参照する。不揮発性メモリセル及び選択トランジスタのソースまたはドレインを実現する複数の拡散領域608が基板内部から基板の表面までの部分に存在する。拡散領域608を「第1の拡散領域」という。また、基板には、半導体柱609が接続されている。半導体柱609に、選択トランジスタの選択ゲートにより制御されるチャネル領域の一部が形成される。半導体柱609は、P−well602と同様に、P型半導体である。選択トランジスタの選択ゲートにより制御されるチャネル領域の他の部分は、選択ゲートの下に位置する基板内部に形成される。
基板の表面より上の部分のうち、選択トランジスタの選択ゲート、不揮発性メモリセルの電荷蓄積層、コントロールゲートが形成される部分には、絶縁層603が形成されている。言い換えれば、絶縁膜603の上には、不揮発性メモリセルの電荷蓄積層、コントロールゲート、選択トランジスタの選択ゲートが形成されている。選択トランジスタの選択ゲートは、導電体層604と導電体層607とが導通するようにして形成されている。
このような形成により、選択トランジスタの選択ゲートにより制御されるチャネルの長さを大きくすることができる。これにより、選択トランジスタのカットオフ特性を向上させることができる。また、選択トランジスタの選択ゲートの基板の面と垂直な方向の長さである高さを大きくすれば、その大きくすることに応じてY1断面図に示される基板面と平行な方向の長さである幅を小さくすることで選択トランジスタのカットオフ特性を損なわないで、選択トランジスタの選択ゲートが基板上に占める面積を小さくすることができる。特に、その高さを幅よりも大きくすることで、選択トランジスタのカットオフ特性を向上させながら、選択トランジスタの選択ゲートが基板上に占める面積を小さくすることができる。
一方、不揮発性メモリセルは、絶縁層606で仕切られた導電体層604と導電体層607とを用いて形成され、導電体層605が電荷蓄積層として機能し、導電体層608がコントロールゲート及びワード線として機能する。
半導体柱609の上には、拡散領域611が形成されている。この拡散領域611を「第2の拡散領域」という。選択トランジスタの選択ゲートに電圧を印加することにより、第1の拡散領域と第2の拡散領域とにより半導体柱609の中に、チャネルが形成される。本発明においては、このチャネルの長さは、選択トランジスタの選択ゲートの幅と高さの和にほぼ等しくなる。上述したように、選択トランジスタの選択ゲートの幅を小さくしつつ、その高さを大きくすることにより、チャネルの長さを維持しつつ、すなわち、選択トランジスタの選択トランジスタのカットオフ特性を損なわずに、選択トランジスタの選択ゲートが基板上に占める面積を小さくすることができる。
ここに、「カットオフ特性」とは、選択ゲートに印加される電圧を0Vあるいはそれに近い値にして選択トランジスタをオフにした場合における選択トランジスタのソース−ドレイン間電流の大きさに対して、選択ゲートに印加される電圧を所定の正電圧としてオンにした場合におけるソース−ドレイン間電流のチャネル電流の大きさが何倍になるかの比の値として定義することができる。この定義では、選択トランジスタの選択ゲートに同じ電圧を印加してそれぞれのソース−ドレイン電流の大きさを測定した場合、オフ時とオン時との電流の大きさの比が大きい選択トランジスタが、カットオフ特性がよい選択トランジスタであると判断される。
領域612は共通ソース線を実現する導電体層である。領域613は選択トランジスタとビット線とを接続するコンタクトであり、その上に、ビット線を実現する導電体層614が存在している。
層610、層616、層617は、絶縁層である。層610の中に第2の拡散領域611が設けられ、層616の中に共通ソース線と、コンタクト613の下部が設けられ、層617の中にコンタクト613の上部が設けられる。なお、層610、層616、層617の区別は便宜上のものである場合がある。例えば、これらの全ての層あるいは隣接する二つの層が一つの層として形成されている場合がある。
以下では、図3(a)、(b)に示す積層構造を実現するための構造を実現するためのプロセスの工程を説明する。
図4(a)に示すように、P型基板600の上に、N−well601、P−well602、絶縁層603が積層し、さらにその上にポリシリコンなどの導電体層604が積層している構造を用意する。この構造は、例えば、P型シリコン基板を用意し、その上面を熱酸化したり、CVD法などを用いて酸化珪素を堆積したりすることにより、絶縁層603を形成し、イオン注入により、N−well601、P−well602を順次に形成する。そして、ポリシリコンなどの導電体層604を積層する。なお、先にN−well601、P−well602を形成した後に、熱酸化を行ってシリコン酸化膜603を(以下、シリコン酸化膜を「酸化膜」と記載する場合がある)形成してからポリシリコンなどの導電体層604を積層してもよい。あるいは、一旦、熱酸化などを行って酸化膜による層を形成して、イオン注入を行い、シリコン酸化膜による層を剥離し、再度の熱酸化、CVD法などにより絶縁膜603を形成し、ポリシリコンなどの導電体層604を積層してもよい。導電体層604は、不揮発性メモリセルの電荷蓄積層と、選択トランジスタの選択ゲートの一部を形成することになる。
図4(a)に示される構造の上面にフォトレジストを塗布し、そのフォトレジストにSTI領域605を形成するためのパターンを形成する。そして、RIE(Reactive Ion Etching)などの異方性エッチングを行う。この結果、図4(b)に示されるようにトレンチ領域620が形成される。そして、図4(c)に示されるように、トレンチ領域620をシリコン酸化膜などの絶縁材料で充填する。その後、充填された絶縁材料に対して選択的にエッチングを行う。この結果、図4(c)に示されるように、STI領域605が形成される。
なお、導電体層604を低抵抗化するために、導電体膜604としてポリシリコンが用いられる場合には、STI領域605の形成前あるいは形成後に、熱拡散により燐、砒素などのN型不純物を導電体膜604に導入してもよい。
そして、図4(c)に示される構造の上面に、CVD(Chemical Vapor Deposition)法などを用いて、絶縁層606を形成する。その結果、図5(a)に示されるように、導電体層604が、絶縁層603,606及びSTI領域605によって囲まれた構造を得る。
図5(b)は、絶縁層606のうち、一つのメモリストリングの直列に接続された不揮発性メモリセルの電荷蓄積層以外の部分を構成することになる領域622、623をエッチングして得られる構造を示す。この構造は、図5(a)に示される構造の上面にフォトレジストを塗布し、領域622、623のパターンを形成してエッチングを行うことにより得られる。領域622、623は、選択トランジスタ、ビット線コンタクト、SL線コンタクトが形成される部分を含む。
図5(c)は、図5(b)に示される構造の上に、別の導電体層607を形成して得られる構造を示す。この導電体層607もポリシリコンなどを用いて形成される。この導電体層607は、ワード線、不揮発性メモリセルのコントロールゲート、選択ゲート、選択ゲート線を形成するので、導体層605と同じように、低抵抗化のための処理が行われてもよい。
図6(a)は、図5(c)に示される構造の上にフォトレジスト624を塗布した状態を示す。このフォトレジスト624は、絶縁層603、導電体層605、絶縁層606、導電体層607の中に、図面平面と垂直な方向に延びる直線状のスペースを形成するために塗布される。この直線状のスペースの形成により、不揮発性メモリセル、選択トランジスタの選択ゲートが分離して形成され、また、半導体柱609を形成する領域が形成される。
選択トランジスタは、後に図9(a)を参照して説明するように、P−well上に酸化膜、選択ゲートをこの順に形成し、選択ゲートの下のP−well部分にチャネルが形成されるように、拡散領域をP−wellに形成する工程によっても得ることもできる。この工程では、選択トランジスタのカットオフ特性を高めるためには、選択ゲートの幅を不揮発性メモリセルの幅よりも大きくする必要がある。このため、不揮発性メモリセルを分離して形成するためのパターンは、側壁転写プロセスにより形成可能であるが、選択ゲートを形成するためのパターンは、側壁転写プロセスでは形成が困難となる。したがって、不揮発性メモリセルを分離して形成するためのプロセス工程と選択ゲートを形成するためのプロセス工程を別ける必要がある。しかし、本発明では、選択ゲートの幅と不揮発性メモリセルの幅とを同程度にすることができ、一回の側壁転写プロセスにより、不揮発性メモリセルを分離して形成するためのパターンと選択ゲートを形成するためのパターンとを形成することが可能となる。
図6(b)は、フォトレジスト624に、このパターン625、626を形成した状態を示す。
図6(c)は、パターン625、626を用いてエッチングを行い、直線状のスペース627、628を形成して、不揮発性メモリセルと選択トランジスタの選択ゲートとを分離した構造を示す。
図7(a)は、図6(c)に示される構造の上面からイオン注入を行い、領域628の底面の部分にN型不純物を導入し、加熱などにより拡散を行い、拡散領域608(第1の拡散領域)が形成された構造を示す。なお、領域627の底面にはイオン注入がされないようにするために、イオン注入の前に、保護層629が形成される。
図7(b)は、図7(a)に示される構造から保護層629を除去した構造を示す。基板の上面に、左から、選択トランジスタS2の選択ゲート、メモリストリングの不揮発性メモリセルの電荷蓄積層とコントロールゲート、選択トランジスタS1の選択ゲートが形成された構造となっている(見る方向などにより、選択トランジスタS2と選択トランジスタS1とは入れ替わっていてもよい。説明を簡略化するために、選択トランジスタS2が左に現れているとする。)。この構造の上に、絶縁材料による絶縁層を形成する。ここでいう絶縁材料としては、例えば、PSG(Phospho Silicate Glass)が用いられる。あるいは、図7(b)に示される構造の基板表面の上の部分全体に酸化膜を形成した後、必要ならば、形成された酸化膜の表面全体をPSG等の絶縁材料で覆う。もちろん、酸化膜を充分厚く堆積できるのなら、PSG等で覆う必要が無い場合もある。その後、CMPなどによる平坦化を行う。この結果、図7(c)に示される構造が得られる。すなわち、絶縁層615により、基板の上面の構造が覆われる。
図8(a)は、図7(c)に示される構造の絶縁層615の上面からP−well602へ到達するホール629を形成した構造を示す。このホール629は、例えば、第1ステップとして、選択トランジスタS2、S1の選択ゲート604、607と接するか、選択ゲート604、607の一部を水平方向に浸食するようにエッチングを行い、絶縁材料615の上面より基板表面へ到達する第1のホールを形成する。第2ステップとして、第1のホールの内面に酸化膜を形成する。そして、第3ステップとして、第1のホールの底面に形成された酸化膜をRIEなどで異方性エッチングし第2のホールとして、ホール629を形成する。ホール629の形成のエッチングの際には、P−well602の上面が少しエッチングされるようにオーバーエッチングするとよい。なぜなら、第1のホールの底面に酸化層603が残っていると、後に形成される半導体柱609とP−well602とにチャネルが形成されるのが阻害される可能性があるからである。
ただし、絶縁材料615の全体が酸化膜などの、選択ゲートと半導体柱609との間に適した材料であれば、第1ステップ、第2ステップを省略し、ホール629を選択ゲートから少し離れた位置に形成してもよい。この場合の離す距離は、おおよそ、絶縁層603の厚さ程度となる。なお、このようにして、多数の同様の性能を有する不揮発性半導体記憶装置を製造する際には、この離す距離は、ロット間、ロット内全ての選択ゲートについてほぼ同じになるのが好ましい。
図8(b)は、図8(a)に示された構造のホール632に半導体柱609を形成した構造を示す。半導体柱609の形成は、例えば、P−well602と同じP型半導体をエピタキシャル形成し、その後、CMPなどを用いて上面を平坦化して行う。
図8(c)は、次の工程を行って得られる構造を示す。すなわち、(1)図8(b)に示された構造の上面に絶縁層610を形成し、(2)半導体領域609の上の絶縁層610に、後に形成される拡散領域611(第2の拡散領域)を形成するホールを形成し、(3)そのホールにP型半導体をエピタキシャル形成などして充填し、(4)充填されたP型半導体にイオン注入後に熱拡散を行うことで拡散領域611(第2の拡散領域)を形成する。そして、(5)絶縁層610と拡散領域611との上面にさらに絶縁層616を形成し、(6)共通ソース線612を拡散領域611の一方の上に形成する。これにより、共通ソース線とP−well602とを接続するSL線コンタクトが形成される。また、(7)絶縁層616と共通ソース線612との上面にさらに絶縁層617を形成し、(8)絶縁層616、617に拡散領域611の他方にホールを形成し、(9)ビット線とのコンタクト613を形成する。後に形成されるビット線とP−well602とを接続するビット線コンタクトが形成される。
なお、(1)、(2)及び(3)の工程を省略し、図8(b)に示す構造の上面から、半導体柱609に対してイオン注入を行ってもよい。この場合、絶縁層615が充分厚くなっておらず、選択ゲートの高さと同程度であると、半導体柱609の上部に第2の拡散領域が形成され、選択トランジスタが形成するチャネルの長さが小さくなる可能性がある。特に、第2の拡散領域が、コントロールゲートよりも基板から離れていないと、チャネルの長さが短くなる可能性がある。そこで、(1)、(2)及び(3)の工程を省略する場合には、絶縁層615を充分厚くして選択ゲートの上面と絶縁層615との上面との距離が大きくなるように、ホール632と拡散領域611とを形成するのがよい。この場合、ステップ(5)での絶縁層616の形成は不要となる。
その後、絶縁膜617とコンタクト613の上面にビット線614を形成し、上述した図3(b)に示される構造を得る。
以上のように、本発明の一実施形態に係るNANDフラッシュメモリでは、基板に形成されるメモリストリングの一端の第1の拡散領域を選択トランジスタの選択ゲートとしても形成し、その選択ゲートの側面に形成された絶縁膜を介して、基板上に略垂直に半導体柱を形成し、その半導体柱の上に第2の拡散領域を形成している。これにより、NANDセルユニットあたりの第1の拡散領域の数を減らすことができる。また、選択トランジスタにより形成されるチャネルの長さが、選択ゲートの高さと幅との和にほぼ等しくなるので、選択ゲートの高さを大きくすることにより、チャネルの長さを大きくすることができる。あるいは、選択ゲートの幅を小さくしたことに応じて、その高さを大きくすることができる。特に、選択ゲートの幅よりもその高さを大きくすることができる。これにより、選択トランジスタのカットオフ特性を低下させることなく、選択トランジスタが基板上に占める面積を減少させることが可能となる。この結果、不揮発性半導体記憶装置の性能を低下させることなく、不揮発性半導体記憶装置の小型化を実現できる。
図9(a)は、上述したのとは別の構成でのNANDセルユニットに用いられている選択トランジスタの断面構造を示す。この別の構成での選択トランジスタは、P−well上に酸化膜、選択ゲートをこの順に形成し、選択ゲートの下のP−well部分にチャネルが形成されるように、拡散領域をP−wellに形成した構造となっている。この構成での選択トランジスタにおいては、そのチャネルの長さは、選択ゲートの幅Lとほぼ一致することになる。
図9(b)は、この構成での選択トランジスタの選択ゲートの幅Lとして、50nm、75nm、150nmとした場合におけるゲート電圧とチャネルを流れる電流であるソース−ドレイン電流との関係をシミュレーションによって得た結果を示す。なお、シミュレーションの条件としては、P−wellのアクセプタ濃度(Na)を1e18cm−3とし、拡散領域に5keVにて2e13cm−2の量の砒素のイオン注入を行い、また、ソース、ドレイン、基板の電圧をそれぞれ0V、0V、3Vとした。
図9(b)に示されるように、この構成でのNANDセルユニットに用いられている選択トランジスタにおいては、選択ゲートの幅Lを大きくすると、チャネルの長さが大きくなるので、カットオフ特性が向上する。しかし、このことは、カットオフ特性を向上させるために選択ゲートの幅Lを大きくする必要があることを示している。したがって、この構成では、選択トランジスタのスケーリングには下限が存在する。このため、例えば、ワード線のピッチを50nmとし、32個の不揮発性メモリセルを直列に接続すると約1600nmの長さとなるが、選択トランジスタの選択ゲートの幅としては、例えば150nm以下とするのが困難であり、さらに2つの拡散領域を基板に確保する必要があるので、350nmがさらに必要となってしまう。この結果、基板上でのNANDセルユニットの長さが大きくなり、NANDセルユニットが基板上に占める有面積が大きくなってしまうという問題が発生することとなる。
一方、図9(c)は、本発明の一実施形態に係るNANDフラッシュメモリでの選択トランジスタの断面を拡大して模式的に示す。選択ゲートの高さは、導電体層605、607の厚さの和となり、およそ100nm程度とすることが可能である。一方、選択ゲートの幅は、図6(b)でのフォトレジストのパターン形成とその後のエッチングの精度に依存するが、本願出願時においては、例えば、側壁転写プロセスによるパターン形成を用いることにより、25nm程度にすることが可能である。
そこで、図9(d)は、選択トランジスタの選択ゲートの高さを100nm、幅を25nmとした場合のゲート電圧とソース−ドレイン電流との関係をシミュレーションによって得た結果を示す。なお、図9(d)には、図9(b)に示される「L=75nm」のグラフも比較のために示されている。これによると、別の構成での選択トランジスタの選択ゲートの幅を75nmとした場合よりもカットオフ特性が向上していることが示されている。本発明の一実施形態においては、チャネル長はほぼ選択ゲートの幅に選択ゲートの高さを加えた長さとなるので、選択ゲートの幅を25nmとしても、選択ゲートの高さを100nm程度などとして大きくすることで、チャネルの長さを大きくすることができる。
また、図9(b)と図9(d)とを比較すると、L=150nmよりもカットオフ特性が良くなっている。高さが100nmで幅が25nmの場合、高さと幅の和は150nmよりも小さいが、チャネルがL字型に折れ曲がることにより、高さと幅の単純和よりも実効的なチャネルの長さが大きくなるので、チャネルがL字型に折れ曲がっていない場合よりもカットオフ特性が高くなると考えられる。
したがって、本発明の一実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置によれば、選択トランジスタのカットオフ特性を低下させることなく、選択トランジスタが基板上に占める面積を少なくすることが可能となる。
(実施形態2)
図10(a)(b)は、本発明の実施形態2に係る不揮発性半導体記憶装置のメモリブロックを実現するための半導体の積層構造の平面図を示す。図3に示される積層構造との違いを簡単に次に説明する。
図3においては、一つの選択トランジスタは一つの選択ゲートを有し、その選択ゲートは半導体柱609の横に形成されている。一方、図10(a)においては、一つの選択トランジスタは二つの選択ゲートを有し、この二つの選択ゲートにより半導体柱が挟まれている。具体的に説明すると、ソース側選択ゲート線は、SGS1とSGS2との2本から形成され、これらがSL線コンタクトの一部として形成される半導体柱を挟むように配置されている。すなわち、端的に述べると、選択トランジスタはダブルゲート型の構造となっている。同様に、ドレイン側選択ゲート線は、SGD1とSGD2との2本から形成され、これらがビット線コンタクトの一部として形成される半導体柱を挟むように配置されている。また、図10(b)においては、図3と同じように、一つの選択トランジスタは一つの選択ゲートを有していると言えるが、半導体柱の周囲を選択ゲートが取り囲むようになっている。すなわち、選択トランジスタはサラウンドゲート型の構造となっている。
したがって、半導体柱のサイズ、絶縁膜の厚さなどの条件が同じであれば、選択トランジスタの選択ゲートが半導体柱と絶縁膜を介して接する面積は、図3(a)に示される積層構造、図10(a)に示される積層構造、図10(b)に示される積層構造の順に大きくすることができる。このため、この順に、選択トランジスタのカットオフ特性を、高めつつ、あるいは、維持しつつ、より大きな電流をチャネルに流すことができる。
実際、カットオフ特性のシミュレーションを行ったところ、ダブルゲート型の構造を用いることにより、実施形態1よりもカットオフ特性が向上する結果が得られた。
図11(a)は、シミュレーションに用いたダブルゲート型の構造の選択トランジスタの断面構造を示す。すなわち、半導体柱を挟む一つの選択ゲートの幅を、図9(c)に示したゲートと同じく25nmとし、高さを100nmとした。
図11(b)は、この断面構造でのゲート電圧とソース電流との関係をシミュレーションによって得た結果を示す。図11(b)には、チャネル領域のアクセプタ濃度(Na)を1e17cm-3とした場合と、1e18cm−3とした場合のグラフを示している。また、比較のために、図9(a)に断面図を示す選択トランジスタのゲートの幅を75nmとした場合のゲート電圧とソース電流との関係も示されている。
これらのグラフによると、ダブルゲート型の構造、サラウンドゲート型の構造の選択トランジスタを用いることにより、基板面上での選択ゲートの幅を小さくしつつも、カットオフ特性を、損なわないようにできる。
なお、「ダブルゲート構造」、「サラウンドゲート構造」と記載せずに、「ダブルゲート型の構造」、「サラウンドゲート型の構造」と上記に記載したのは、本発明では、ゲートで挟まれ又は取り囲まれる半導体柱の領域のみならず、P−well内にもチャネルが形成されることを特徴としているため、単純に半導体を複数のゲートで挟んだり囲んだりする場合に用いられると考えられる名称である「ダブルゲート構造」、「サラウンドゲート構造」と区別をするためである。
なお、図10においては、NANDセルユニットのメモリストリングの両端に接続される選択トランジスタの両方が、ダブルゲート型の構造又はサラウンド型の構造である必要はない。例えば、片方の選択トランジスタが実施形態1の構造となり、他方がダブルゲート型の構造又はサラウンド型の構造であってもよい。
図12(a)には、図10(a)に示すY2−Y2線に沿う断面が示されている。図12(a)と図3(b)との違いは、図15(a)においては、半導体柱609の左右に選択ゲートが配置されているダブルゲート型になっている点である。また、図12(a)には、図10(b)に示すY3−Y3線に沿う断面が示されていると考えることもできる。なぜならば、Y3−Y3線に沿った場合でも半導体柱609の左右に選択ゲートが現れる点においては同じであるからである。これは、3次元空間での位相幾何において2本の平行棒の図形あるいはドーナツのような一つの穴のみからなるトーラス(リング)の図形の断面と、2つ以上の穴が存在するトーラスの図形の断面とが同じにできるからである。
以下、図面を参照しながら、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置のメモリブロックの積層構造を実現するプロセスの工程について説明する。
実施形態1で説明した図4(a)から図6(a)までの工程は、そのまま本実施形態でも使用することができる。そこで、図6(a)のY1断面図に示す構造まで得られたとする。なお、以下、X1断面図は省略する。
図12(b)は、図6(b)の領域625の一部に、レジストを残すようにパターンを形成し、図面平面と垂直なライン形状を形成するエッチングを行い、その後、第1の拡散領域を形成して得られる構造を示す。領域1301には、実施形態1と同様に不揮発性メモリセル、選択トランジスタの選択ゲートが形成され、領域1302には、本実施形態でのダブルゲート型の選択トランジスタの選択ゲートの片方が形成される。
また、Y3−Y3線上にホールが形成可能となる程度に、選択トランジスタの選択ゲートの幅を確保してレジストにパターンを形成することにより、サラウンド型の選択トランジスタの選択ゲートが形成される。ただし、サラウンド型の選択トランジスタの選択ゲートの幅は、実施形態1で説明した選択ゲートや上述のダブルゲート型の選択ゲートの幅よりも大きくなることがあり、側壁転写プロセスを行うことが困難となる場合もあるので、その場合は、不揮発性メモリセルを分離して形成するプロセスと、サラウンド型の選択トランジスタの選択ゲートを形成するプロセスとに分ける必要がある。
以下、実施形態1において、図7(c)を参照して説明したように、図12(c)は、絶縁材料による絶縁層により基板の上の構造を覆った構造を示し、図13は、ホール629を形成した後の構造を示す。
ホール629は、図7(c)に示される構造の絶縁層615の上面からP−well602へ到達するホール629を形成したのと同じ工程で形成する。
すなわち、例えば、一つの工程としては、第1ステップとして、選択トランジスタの選択ゲートを少しエッチングするように、上面より第1のホールを形成し、第2ステップとして、第1のホールの内面に酸化膜を形成し、第3ステップとして、第1のホールの底面に形成された酸化膜をRIEなどで異方性エッチングし第2のホールとして、ホール629を形成する。
そして、ホール629の中に絶縁膜を形成し、ホール629の底面の絶縁膜をエッチングし、半導体をエピタキシャル形成などして半導体領域を形成し、その後平坦化する。その後は、実施形態1と同様に工程が進む。
本実施形態でも、実施形態1と同様に、選択トランジスタのカットオフ特性を損なうことなく、第1の拡散領域の数を図9(a)に示す構造の選択トランジスタを用いる場合よりも減らすことなどで、基板上での専有面積を減少させることができる。本実施形態では、らさに、選択トランジスタの選択ゲートをダブルゲート型、サラウンドゲート型とすることで、チャネルにより大きな電流を流すこともできる。
(実施形態3)
本発明の実施形態3に係る不揮発性半導体記憶装置は、いわゆるONO(酸化膜−窒化膜−酸化膜)膜を用いた不揮発性メモリセルから構成される。図14と図15を参照して、そのプロセスの工程を説明する。
図14(a)は、P型基板600、N−well601、P−well602の上に、ONO膜701を積層した構造を示す。ONO膜は、不揮発性メモリセルの構成に用いられるが、選択トランジスタには不要である。そこで、ONO膜701のうち、選択トランジスタが形成される部分をエッチングで削除する。そのために、ONO膜701の上にフォトレジスト703を塗布し、図14(b)に示すように、選択トランジスタが形成される部分のパターン702を形成する。そして、図14(c)に示すようにエッチングを行い、ONO膜701の一部を削除する。そして図15(a)に示されるように、ONO膜701を削除した基板表面の部分に絶縁膜704を形成する。
そして、図15(b)に示すように、ポリシリコンなどの導電体膜705を形成し、その上にフォトレジスト706を塗布して、不揮発性メモリセル及び選択トランジスタの選択ゲートを形成するためのパターンをフォトレジスト706に形成して、エッチングを行う。
次に、不揮発性メモリセル及び選択トランジスタの選択ゲートの間の底面にイオン注入を行い、熱などにより拡散を行う。
そして、全面にPSGなどの絶縁材料を堆積する。図10(a)に示される構造の絶縁層615に、P−well602へのホール632を形成したのと同じプロセスで、堆積された絶縁材料にP−well602に達するホール711を形成し、図15(c)に示される構造を得る。
例えば、第1ステップとして、選択トランジスタの選択ゲートを少しエッチングするように、上面より第1のホールを形成し、第2ステップとして、第1のホールの内面に酸化膜を形成し、第3ステップとして、第1のホールの底面に形成された酸化膜をRIEなどで異方性エッチングし第2のホールとして、ホール711を形成する。
上述した構造での選択トランジスタは、実施形態1に対応したものである。当業者が、本明細書に開示された内容を理解して、実施形態2に示されるダブルゲート型、サラウンドゲート型の選択トランジスタを得ることも当業者にとっては容易である。
このように、ONO膜を用いることで、NANDフラッシュメモリの信頼性を向上しつつ、本発明の実施形態の何れかに係る選択トランジスタの構造とすることで、選択トランジスタのカットオフ特性を高めたり、NANDフラッシュメモリの小型化を達成したりすることが可能である。
(a)は、本発明の一実施形態に係るNAND型フラッシュメモリの機能ブロック構成図であり、(b)は、本発明の一実施形態に係る不揮発性メモリセルにデータを書き込む際の電圧制御のタイミングチャートである。 本発明の一実施形態に係るNAND型フラッシュメモリのメモリブロックの等価電子回路図である。 (a)は、本発明の一実施形態に係るNAND型フラッシュメモリのメモリブロックの積層構造の平面図であり、(b)は、本発明の一実施形態に係るNAND型フラッシュメモリのメモリブロックの積層構造図である。 (a)乃至(c)は、本発明の一実施形態に係るNAND型フラッシュメモリのメモリブロックのプロセス工程を説明する図である。 (a)乃至(c)は、本発明の一実施形態に係るNAND型フラッシュメモリのメモリブロックのプロセス工程を説明する図である。 (a)乃至(c)は、本発明の一実施形態に係るNAND型フラッシュメモリのメモリブロックのプロセス工程を説明する図である。 (a)乃至(c)は、本発明の一実施形態に係るNAND型フラッシュメモリのメモリブロックのプロセス工程を説明する図である。 (a)乃至(c)は、本発明の一実施形態に係るNAND型フラッシュメモリのメモリブロックのプロセス工程を説明する図である。 (a)は、他の構成での選択トランジスタの断面構造図であり、(b)は、他の構成での選択トランジスタのカットオフ特性を示すグラフであり、(c)は、本発明の一実施形態に係る選択トランジスタの断面構造図であり、(d)は、本発明の一実施形態に係る選択トランジスタのカットオフ特性を示すグラフである。 (a)乃至(b)は、本発明の一実施形態に係るNAND型フラッシュメモリのメモリブロックの積層構造の平面図である。 (a)は、本発明の一実施形態に係る選択トランジスタの断面構造図であり、(b)は、本発明の一実施形態に係る選択トランジスタのカットオフ特性を示すグラフである。 (a)は、本発明の一実施形態に係るNAND型フラッシュメモリのメモリブロックの積層構造図であり、(b)乃至(c)は、発明の一実施形態に係るNAND型フラッシュメモリのメモリブロックのプロセス工程を説明する図である。 本発明の一実施形態に係るNAND型フラッシュメモリのメモリブロックのプロセス工程を説明する図である。 (a)乃至(c)は、本発明の一実施形態に係るNAND型フラッシュメモリのメモリブロックのプロセス工程を説明する図である。 (a)乃至(c)は、本発明の一実施形態に係るNAND型フラッシュメモリのメモリブロックのプロセス工程を説明する図である。
符号の説明
600…P型基板層、601…N−well、602…P−well、603…絶縁層、604…導電体層、605…STI領域、606…絶縁層、607…導電体層、608…第1の拡散領域、609…半導体柱、610…絶縁層、611…第2の拡散領域、612…共通ソース線、613…コンタクト、614…ビット線、616…絶縁層、617…絶縁層

Claims (5)

  1. 基板と、
    前記基板に形成された第1の拡散領域並びに前記基板の上に形成された電荷蓄積層及びコントロールゲートを有する不揮発性メモリセルを複数直列に接続したメモリストリングと、
    前記メモリストリングの一端の前記第1の拡散領域、前記基板の上に形成された第1の選択ゲート、前記基板から上方へ略垂直に柱状に形成された半導体及び前記半導体上に形成される第2の拡散領域を有する選択トランジスタと、
    を有することを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  2. 前記第1の選択ゲートの前記基板に概略垂直な方向の長さは、前記第1の選択ゲートの前記基板に概略平行な方向の長さよりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  3. 前記第2の拡散領域は、前記コントロールゲートよりも前記基板から離れて形成されていることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  4. 前記選択トランジスタは、更に第2の選択ゲートを有しており、
    前記半導体は、前記第1の選択ゲートと前記第2の選択ゲートとの間に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  5. 前記第1の選択ゲートに形成されたホールに前記半導体層が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性半導体記憶装置。
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