JP2009093973A - スタータ用電磁スイッチ - Google Patents

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健介 平井
Kazuhiro Ando
安藤  和広
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忠博 倉沢
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Abstract

【課題】励磁コイルと金属部材との接合部への水分浸入を防止して、腐食の発生を防ぐことが可能なスタータ用電磁スイッチを提供する。
【解決手段】モールドカバー10に設けられた第2凹部10b及び第3凹部10cによりグランドプレート19との間で、円筒スリーブ15内のプランジャ摺動部C及び接点室10dから遮断された空間部である第1接合部室10eと第2接合部室10fとが形成されているので、アルミニウム線材からなる保持コイル3のコイル端部3aとターミナル14との接合部であるコイル接合部14b及びコイル端部3aとグランドプレート19との接合部であるコイル接合部19aへの水分の侵入を確実に防止し、これによりコイル接合部14b,コイル接合部19aにおける接触腐食の発生を防ぐことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関を始動するためのスタータに用いられる電磁スイッチに関する。
従来、内燃機関を始動するためのスタータに用いられる電磁スイッチとして、ボビンに圧入固定される板状のターミナルを備え、そのターミナルにボビンから引き出された励磁コイルのリード線が接続され、ターミナルの端部がモールドカバーを内側から外側に挿通してモールドカバーの外部に取り出される構成のものが提案されている(例えば、特許文献1等参照。)。一方、電磁スイッチの励磁コイルが、主にプランジャを吸引するための起磁力を発生する吸引コイルと、メイン接点が閉じた後、主にプランジャを保持するための起磁力を発生する保持コイルとからなる構成において、その保持コイルをアルミ線により形成したものが提案されている(例えば、特許文献2等参照。)。
特開2002−313205号公報 特開2006−250818号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載のスタータ用電磁スイッチにおいて、特許文献2に記載されるように励磁コイルの材質としてアルミのようなイオン化傾向が大きい金属を使用した場合、励磁コイルが結線される金属部材(銅製のターミナル等)とのイオン化傾向の差が大きくなる。このため、結線部の周辺に水分が浸入すると、接触腐食が発生し、強度の低下により結線部が断線する危険性があった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、励磁コイルと金属部材との接合部への水分浸入を防止して、腐食の発生を防ぐことが可能なスタータ用電磁スイッチを提供することを目的とする。
以下、上記課題を解決するのに適した各手段につき、必要に応じて作用効果等を付記しつつ説明する。
1.ボビンに巻線され且つ金属部材との接合部を有する励磁コイルと、前記励磁コイルの磁力を受けて軸方向に可動するプランジャと、前記ボビン内に組み付けられ内周面が前記プランジャを摺動案内するプランジャ摺動部として機能する円筒スリーブと、前記ボビンのフランジ部に隣接して配置され前記励磁コイルと共に磁気回路を形成するグランドプレートと、前記グランドプレートに対して組み付けられ固定接点と前記プランジャに連動して可動する可動接点とが配置される接点室を形成するモールドカバーとを備えたスタータ用電磁スイッチにおいて、
前記コイル接合部を前記プランジャ摺動部及び前記接点室から遮断する遮断部材を備えたことを特徴とするスタータ用電磁スイッチ。
手段1によれば、励磁コイルと金属部材との接合部分であるコイル接合部が、遮断部材によってプランジャ摺動部及び接点室から遮断されているので、コイル接合部への水分の侵入が確実に防止され、これにより腐食の発生を防ぐことができる。例えば、プランジャ摺動部へ外部から水分が浸入した状態でスイッチがオン・オフされると、吸引されたプランジャが戻る際に瞬間的に接点室内が負圧となり、呼吸作用によりプランジャ摺動部から接点室内へ水分が浸入する現象が発生した場合でも、コイル接合部が遮断部材によってプランジャ摺動部及び接点室から遮断されているので、プランジャ摺動部及び接点室からコイル接合部への水分侵入を確実に防止して、コイル接合部に腐食が生じない環境を保つことができる。
2.前記遮断部材は、前記コイル接合部の周囲に前記プランジャ摺動部及び前記接点室から遮断された空間部を形成することを特徴とする手段1に記載のスタータ用電磁スイッチ。
手段2によれば、遮断部材がコイル接合部の周囲にプランジャ摺動部及び接点室から遮断された空間部を形成しているので、コイル接合部の立体形状に拘わることなく水分の侵入を確実に防止することができる。
3.前記空間部は、前記モールドカバーに設けられた凹部によって形成されたことを特徴とする手段2に記載のスタータ用電磁スイッチ。
手段3によれば、モールドカバーに設けられた凹部により接点室から遮断された空間部が形成されているので、コイル接合部の立体形状に拘わることなく水分の侵入を確実に防止することができる。また、モールドカバーの成形時に凹部を同時に且つ一体的に作成することができるので、製造工数の増大や部品点数の増加を伴うことなく、コイル接合部への水分侵入を防止する構造を実現することができる。
4.前記ボビン外周を覆うフレームと前記ボビンとの間にシール材が配置されたことを特徴とする手段3に記載のスタータ用電磁スイッチ。
手段4によれば、ボビン外周を覆うフレームとボビンとの間にシール材が配置されているので、励磁コイルの巻線部分への浸水を防止することができると共に、シール材の弾性力によりボビンをグランドプレート側へ押し付けることでボビンとグランドプレートとの接触面からコイル接合部への水分浸入を防止することができる。
5.前記モールドカバーと前記グランドプレートとの間にシール材が配置されたことを特徴とする手段3又は4に記載のスタータ用電磁スイッチ。
手段5によれば、モールドカバーとグランドプレートとの間にシール材が配置されているので、モールドカバーとグランドプレートとの接合面が粗雑であっても、シール材によって防水性を確保することができる。
6.前記ボビンと前記グランドプレートとの間にシール材が配置されたことを特徴とする手段3又は4に記載のスタータ用電磁スイッチ。
手段6によれば、ボビンとグランドプレートとの間にシール材が配置されているので、ボビンとグランドプレートとの接合面が粗雑であっても、シール材によって防水性を確保することができる。
7.前記モールドカバーと前記グランドプレートとの間及び前記ボビンと前記グランドプレートとの間にそれぞれシール材が配置されたことを特徴とする手段3又は4に記載のスタータ用電磁スイッチ。
手段7によれば、モールドカバーとグランドプレートとの間及びボビンとグランドプレートとの間にそれぞれシール材が配置されているので、モールドカバーとグランドプレートとの接合面やボビンとグランドプレートとの接合面が粗雑であっても、各々のシール材によって防水性を確保することができる。
8.前記遮断部材は、前記モールドカバーとは別体に形成され前記コイル接合部の周囲に被せるように取り付けられるキャップ部材であることを特徴とする手段2に記載のスタータ用電磁スイッチ。
手段8によれば、遮断部材がモールドカバーとは別体に形成されてコイル接合部の周囲に被せるように取り付けられるキャップ部材であるので、コイル接合部の周囲にプランジャ摺動部及び接点室から遮断された空間部を確実に形成することができるとともに、モールドカバーの大きさや形状によって制約されることなく高い自由度での設計が可能である。
9.前記コイル接合部は、前記コイル端部と前記ボビンに固定される板状のターミナルとの接合部であることを特徴とする手段1乃至8のいずれかに記載のスタータ用電磁スイッチ。
手段9によれば、コイル端部とボビンに固定される板状のターミナルとの接合部であるコイル接合部が、遮断部材によってプランジャ摺動部及び接点室から遮断されているので、コイル接合部への水分の侵入が確実に防止され、これにより腐食の発生を防ぐことができる。
10.前記コイル接合部は、前記コイル端部と前記グランドプレートとの接合部であることを特徴とする手段1乃至8のいずれかに記載のスタータ用電磁スイッチ。
手段10によれば、コイル端部と前記グランドプレートとの接合部であるコイル接合部が、遮断部材によってプランジャ摺動部及び接点室から遮断されているので、コイル接合部への水分の侵入が確実に防止され、これにより腐食の発生を防ぐことができる。
11.前記コイル接合部は、前記コイル端部と前記グランドプレートとの接合部であり、
前記遮断部材は、前記コイル接合部を密着状に覆うシール材であることを特徴とする手段1に記載のスタータ用電磁スイッチ。
手段11によれば、シール材が、コイル端部とグランドプレートとの接合部であるコイル接合部を密着状に覆うので、簡単な構成でコイル接合部への水分の侵入を確実に防止することができる。
12.前記励磁コイルは、アルミニウム線材を含んで構成されていることを特徴とする手段1乃至11のいずれかに記載のスタータ用電磁スイッチ。
手段12によれば、アルミニウムはイオン化傾向が大きいため、他の金属(銅など)と接合された場合にイオン化傾向の差が大きくなり、水分によって接触腐食が発生しやすくなるが、アルミニウム線材を含んで構成される励磁コイルの端部と金属部材との接合部であるコイル接合部は、遮断部材によってプランジャ摺動部及び接点室から遮断されているので、コイル接合部への水分の侵入が確実に防止され、これにより接触腐食の発生を防ぐことができる。
以下、本発明のスタータ用電磁スイッチを具体化した実施形態について図面を参照しつつ具体的に説明する。図1は、本発明の一実施形態のスタータ用電磁スイッチ1を示す軸方向断面図である。図2は、図1のスタータ用電磁スイッチ1の周方向に90度異なる位置における軸方向断面図である。図3は、モールドカバー10を軸方向(グランドプレート19側)から視た図である。
本実施形態のスタータ用電磁スイッチ1は、スタータのモータ通電回路に設けられるメイン接点(下述する)を開閉するもので、図1に示すように、通電を受けて磁力を発生する励磁コイル(吸引コイル2と保持コイル3)と、両コイル2、3が2層状態でボビン13に巻線されるボビン13と、低炭素鋼からなりボビン13の一方のフランジ部13aに隣接して配されるグランドプレート19と、励磁コイル2、3の磁力を受けて軸方向(図1の左右方向)に可動するプランジャ4と、グランドプレート19に対しメイン接点側から組み付けられるモールドカバー10等を備えている。
メイン接点は、図2に示すように、2本の端子ボルト(B端子5、M端子6と呼ぶ)に設けられる一組の固定接点7、8と、プランジャ4に連動して可動する可動接点9とで構成される。B端子5とM端子6は、それぞれモールドカバー10を挿通して取り付けられ、ワッシャ11、12により固定される。B端子5には、バッテリからのケーブル(図示しない)が接続され、M端子6には、始動用モータへ通電するためのリード線(図示しない)が接続される。固定接点7、8は、モールドカバー10の内側でB端子5とM端子6の頭部に設けられている。
励磁コイル2、3は、主にプランジャ4を吸引するための起磁力を発生する吸引コイル2と、メイン接点が閉じた後、主にプランジャ4を保持するための起磁力を発生する保持コイル3から成る。吸引コイル2は、銅線材から形成され、一方、保持コイル3は、アルミニウム線材から形成されており、両コイル2、3が2層状態でボビン13に巻線されている。
ボビン13には、一方(グランドプレート19側)のフランジ部13aに、図1に示すように、ターミナル14を固定するためのターミナル取付け部23が設けられている。ターミナル14(図1参照)は、吸引コイル2と保持コイル3の各コイル端部2a、3aを接続するための銅製の板状部材である。ターミナル取付け部23は、フランジ部13aで、ボビン13の軸芯方向に沿って略直立して設けられ、フレーム21にボビン13が収納された状態で、フレーム21の開口端面から突出する高さを有している。尚、フレーム21とボビン13の他方(反グランドプレート10側)のフランジ部13bとの間には、弾性体(例えばゴム)からなるシール材24が配置されている。
プランジャ4は、ボビン13の内周に具備される円筒スリーブ15(図1参照)を案内面として軸方向に摺動可能に挿入され、ステータコア16との間に組み込まれたリターンスプリング17により図2の左方向へ付勢されている。
モールドカバー10は、図3に示すように、樹脂により略円柱状に形成され、一方(グランドプレート19側)の端面には、細長い長方形状の開口を有する第1凹部10aが中央に形成されると共に、第1凹部10aの長手部分を挟んで両側に長方形状の開口を有する第2凹部10b及び第3凹部10cが形成されている。そして、モールドカバー10は、グランドプレート19に対し軸方向(図1の右方向)から組み付けられ、フレーム21の端部をかしめて固定されている。このようにモールドカバー10がグランドプレート19に対して組み付けられた状態で、第1凹部10aは、メイン接点(一組の固定接点7、8及び可動接点9)を収容する接点室10dを、第2凹部10bは、ターミナル取付け部23及びコイル端部2a,3aと一方のターミナル14との接合部14aを収容する第1接合部室10eを、第3凹部10cは、コイル端部2aと他方のターミナル14との接合部(図示せず)及びコイル端部3aとグランドプレート19との接合部19aを収容する第2接合部室10fをそれぞれ形成する。
また、モールドカバー10の第2凹部10b及び第3凹部10cの底部には、ターミナル14を通すための挿通孔10gがそれぞれ開けられており(図3参照)、この挿通孔10gをターミナル14が挿通してモールドカバー10の外部に取り出されている。その挿通孔10gを通り抜けるターミナル14とモールドカバー10との隙間は、ターミナル14に圧入嵌合して取り付けられるシール部材(図示せず)によって気密にシールされている。
ステータコア16は、円筒スリーブ15の内周でプランジャ4と軸方向に対向して配置されている。このステータコア16は、励磁コイル2、3の外周を覆うヨーク18、及びボビン13の一方のフランジ部13aに隣接して配されるグランドプレート19等と共に磁束を通すための磁気回路を形成し、これら全体がフレーム21に収納されている。
ターミナル14は、始動スイッチに通じるリード線(図示せず)が接続される第1のターミナル(図1参照)と、導通用プレート(図示せず)を介してM端子6に接続される第2のターミナル(図示せず)とが設けられ、それぞれターミナル取付け部23の溝孔に圧入して取付けられる。このターミナル14は、所定の長さを有する板状に設けられると共に、溝孔23aに圧入される下端部の両側辺部に鋸歯状のギザギザ部が設けられ、このギザギザ部の作用により、溝孔に圧入されたターミナル14が容易に抜け出ないように、圧入が強固に行われる。ターミナル14のギザギザ部より先端側には、コイル端部2a、3aとの接続部を形成する腕部14aが設けられている。
そして、ボビン13に巻線された吸引コイル2と保持コイル3の各コイル端部2a、3aは、ボビン13から引き出されて保持溝(図示せず)に保持させた後、そのコイル端部2a、3aの先端をターミナル14の腕部14aに挟み込み、溶接等によりターミナル14に接合してコイル接合部14bが形成される。
尚、一方の第1のターミナル14には、図1上部に図示されるように、吸引コイル2と保持コイル3の各リード線2a、3aがそれぞれ腕部14bに挟持されて接合されるが、他方の第2のターミナル14には、吸引コイル2のコイル端部2aのみが腕部14aに挟持されて接合される(図示せず)。保持コイル3の残りのコイル端部3aは、図1下部に図示されるように、保持溝に保持させた後、グランドプレート19の表面に溶接等により接合してコイル接合部19aが形成される。
ここで、図4は、スタータがエンジンのミッションケースに取り付けられた状態を示す軸方向断面図である。ミッションケース内に浸水した場合、リングギヤによりかき上げられた水がスタータのピニオン開口部から侵入し、ピニオンとハウジング内周隙間A、ハウジングのレバー支点部隙間Bを通り、円筒スリーブ15内のプランジャ摺動部C付近まで水の飛沫として侵入する可能性がある。その状態で電磁スイッチ1がON−OFFされると、吸引されたプランジャ4が戻る際に瞬間的に接点室10d内が負圧状態となり、呼吸作用により接点室10d内へ水分が侵入する。また、保持コイル3の材質であるアルミニウムはイオン化傾向が大きく、銅などの金属部材と接合された場合にイオン化傾向の差が大きくなり、水分によって接触腐食が発生しやすくなるため、アルミニウム線材からなる保持コイル3と金属部材(銅からなるターミナル14,低炭素鋼からなるグランドプレート19)とのコイル接合部14b,19aの接触腐食を防ぐには当該部分を腐食環境におかないことが重要である。
以上詳述したことから明らかなように、本実施形態によれば、モールドカバー10に設けられた第2凹部10b及び第3凹部10cによりグランドプレート19との間で、円筒スリーブ15内のプランジャ摺動部C及び接点室10dから遮断された空間部である第1接合部室10e及び第2接合部室10fが形成されているので、アルミニウム線材からなる保持コイル3のコイル端部3aとターミナル14との接合部であるコイル接合部14b及びコイル端部3aとグランドプレート19との接合部であるコイル接合部19aへの水分の侵入を確実に防止し、これによりコイル接合部14b,コイル接合部19aにおける接触腐食の発生を防ぐことができる。
また、モールドカバー10の成形時に第2凹部10b及び第3凹部10cを同時に且つ一体的に作成することができるので、製造工数の増大や部品点数の増加を伴うことなく、コイル接合部14b,19aへの水分侵入を防止する構造を実現することができる。
更に、プランジャ4の摺動隙間Dからボビン13の巻線部E、励磁コイル2,3の引き出し部Fからコイル接合部14b,19aに至る経路で侵入する水分に対しても、フレーム21とボビン13の他方(反グランドプレート10側)のフランジ部との間に、弾性体からなるシール材24が配置されているので、励磁コイル2,3巻線部への浸水を防止できると共にシール材24の弾性力によりボビン13をグランドプレート19へ押し付けることでボビン13とグランドプレート19との接触面からコイル接合部14b,19aへの浸水を防止することも可能となる。
尚、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を施すことが可能であることは云うまでもない。
例えば、前記実施形態では、モールドカバー10をグランドプレート19に対して直接、当接させて組み付ける構成としたが、モールドカバー10とグランドプレート19との間にシール材を配置する構成としてもよい。図5は、モールドカバー10とグランドプレート19との間に弾性体(例えばゴム)からなるシール材25を配置した第1変形例のスタータ用電磁スイッチ101を示す軸方向断面図である。また、図6(a)は、シール材25の平面図であり、同図(b)は(a)におけるX方向断面図である。本変形例によれば、モールドカバー10とグランドプレート19との接合面が粗雑であっても、シール材25によって防水性を確保することができる。
また、グランドプレート19とボビン13との間にシール材を配置する構成としてもよい。図7は、グランドプレート19とボビン13のフランジ部13aとの間にシール材26を配置した第2変形例のスタータ用電磁スイッチ102を示す軸方向断面図である。また、図8は、グランドプレート19とボビン13のターミナル取付け部23との間にシール材27を配置した第3変形例のスタータ用電磁スイッチ103を示す軸方向断面図である。これらの変形例によれば、グランドプレート19とボビン13との接合面が粗雑であっても、シール材26又は27によって防水性を確保することができる。
また、モールドカバー10とグランドプレート19との間、及びボビン13とグランドプレート19との間の両方にシール材を配置する構成としてもよい。図9は、モールドカバー10とグランドプレート19との間にシール材25を配置し且つボビン13のフランジ部13aとグランドプレート19との間にシール材26を配置した第4変形例のスタータ用電磁スイッチ104を示す軸方向断面図である。また、図10は、モールドカバー10とグランドプレート19との間にシール材25を配置し且つボビン13のターミナル取付け部23とグランドプレート19との間にシール材27を配置した第5変形例のスタータ用電磁スイッチ105を示す軸方向断面図である。これらの変形例によれば、モールドカバー10とグランドプレート19との接合面及びボビン13とグランドプレート19との接合面が粗雑であっても、シール材25,26又は25,27によって防水性を確保することができる。
また、前記実施形態では、モールドカバー10に設けられた第2凹部10b及び第3凹部10cにより、グランドプレート19との間で接点室10dから遮断された空間部を形成する構成としたが、モールドカバー10とは別体に形成されたキャップ部材を設け、コイル接合部14b,19aの周囲に被せるようにしてもよい。図11は、モールドカバー10とは別体に形成されたキャップ部材28を設け、コイル接合部14b,19aの周囲に被せるように取り付ける構成とした第6変形例のスタータ用電磁スイッチ106を示す軸方向断面図である。本変形例によれば、キャップ部材28によってコイル接合部14b,19aの周囲にプランジャ摺動部C及び接点室10dから遮断された空間部を確実に形成することができると共に、モールドカバー10の大きさや形状によって制約されない自由度の高い設計が可能となる。
さらに、コイル端部3aとグランドプレート19とのコイル接合部19aについては、モールドカバー10に第3凹部10cを設けて第2接合部室10fを形成する構成に代えて、モールドカバー10とグランドプレート19との間にシール材によってコイル接合部19aを密着状に覆う構成としてもよい。図12は、モールドカバー10とグランドプレート19との間に配置されるゴム等の弾性体からなるシール材29によって接合部19aを密着状に覆い、当該部分をモールドカバー10端面で押圧する構成とした第7変形例のスタータ用電磁スイッチ107を示す軸方向断面図である。本変形例によれば、ゴム板等からなるシール材29を用いた簡単な構成でコイル接合部19aへの水分の侵入を確実に防止することができる。
本発明は、スタータ用電磁スイッチにおいて励磁コイルと金属部材との接合部への水分浸入を防止して腐食の発生を防ぐことが必要な場合に利用可能である。
本発明の一実施形態のスタータ用電磁スイッチを示す軸方向断面図である。 図1のスタータ用電磁スイッチの周方向に90度異なる位置における軸方向断面図である。 モールドカバーを軸方向から視た図である。 スタータがエンジンのミッションケースに取り付けられた状態を示す軸方向断面図である。 第1変形例のスタータ用電磁スイッチを示す軸方向断面図である。 (a)は第1変形例に用いるシール材の平面図であり、(b)は(a)におけるX方向断面図である。 第2変形例のスタータ用電磁スイッチを示す軸方向断面図である。 第3変形例のスタータ用電磁スイッチを示す軸方向断面図である。 第4変形例のスタータ用電磁スイッチを示す軸方向断面図である。 第5変形例のスタータ用電磁スイッチを示す軸方向断面図である。 第6変形例のスタータ用電磁スイッチを示す軸方向断面図である。 第7変形例のスタータ用電磁スイッチを示す軸方向断面図である。
符号の説明
1 スタータ用電磁スイッチ
2 吸引コイル(励磁コイル)
2a コイル端部
3 保持コイル(励磁コイル)
3a コイル端部
13 ボビン
10 モールドカバー
10b 第2凹部
10c 第3凹部
10d 接点室
10e 第1接合部室(空間部)
10f 第2接合部室(空間部)
14 ターミナル(金属部材)
14b コイル接合部
15 円筒スリーブ
19 グランドプレート(金属部材)
19a コイル接合部
25 シール材
26 シール材
27 シール材
28 キャップ部材
29 シール材
101 スタータ用電磁スイッチ(第1変形例)
102 スタータ用電磁スイッチ(第2変形例)
103 スタータ用電磁スイッチ(第3変形例)
104 スタータ用電磁スイッチ(第4変形例)
105 スタータ用電磁スイッチ(第5変形例)
106 スタータ用電磁スイッチ(第6変形例)
107 スタータ用電磁スイッチ(第7変形例)
C プランジャ摺動部

Claims (12)

  1. ボビンに巻線され且つ金属部材との接合部を有する励磁コイルと、前記励磁コイルの磁力を受けて軸方向に可動するプランジャと、前記ボビン内に組み付けられ内周面が前記プランジャを摺動案内するプランジャ摺動部として機能する円筒スリーブと、前記ボビンのフランジ部に隣接して配置され前記励磁コイルと共に磁気回路を形成するグランドプレートと、前記グランドプレートに対して組み付けられ固定接点と前記プランジャに連動して可動する可動接点とが配置される接点室を形成するモールドカバーとを備えたスタータ用電磁スイッチにおいて、
    前記コイル接合部を前記プランジャ摺動部及び前記接点室から遮断する遮断部材を備えたことを特徴とするスタータ用電磁スイッチ。
  2. 前記遮断部材は、前記コイル接合部の周囲に前記プランジャ摺動部及び前記接点室から遮断された空間部を形成することを特徴とする請求項1に記載のスタータ用電磁スイッチ。
  3. 前記空間部は、前記モールドカバーに設けられた凹部によって形成されたことを特徴とする請求項2に記載のスタータ用電磁スイッチ。
  4. 前記ボビン外周を覆うフレームと前記ボビンとの間にシール材が配置されたことを特徴とする請求項3に記載のスタータ用電磁スイッチ。
  5. 前記モールドカバーと前記グランドプレートとの間にシール材が配置されたことを特徴とする請求項3又は4に記載のスタータ用電磁スイッチ。
  6. 前記ボビンと前記グランドプレートとの間にシール材が配置されたことを特徴とする請求項3又は4に記載のスタータ用電磁スイッチ。
  7. 前記モールドカバーと前記グランドプレートとの間及び前記ボビンと前記グランドプレートとの間にそれぞれシール材が配置されたことを特徴とする請求項3又は4に記載のスタータ用電磁スイッチ。
  8. 前記遮断部材は、前記モールドカバーとは別体に形成され前記コイル接合部の周囲に被せるように取り付けられるキャップ部材であることを特徴とする請求項2に記載のスタータ用電磁スイッチ。
  9. 前記コイル接合部は、前記コイル端部と前記ボビンに固定される板状のターミナルとの接合部であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のスタータ用電磁スイッチ。
  10. 前記コイル接合部は、前記コイル端部と前記グランドプレートとの接合部であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のスタータ用電磁スイッチ。
  11. 前記コイル接合部は、前記コイル端部と前記グランドプレートとの接合部であり、
    前記遮断部材は、前記コイル接合部を密着状に覆うシール材であることを特徴とする請求項1に記載のスタータ用電磁スイッチ。
  12. 前記励磁コイルは、アルミニウム線材を含んで構成されていることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載のスタータ用電磁スイッチ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102418640A (zh) * 2011-12-23 2012-04-18 宁波韵升股份有限公司 具有磁性开关的起动电动机
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