JP2009093711A - 磁気記録媒体の製造方法および磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法および磁気記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】 ガス噴出口を工夫することで、面方向の膜厚の均一性を向上させることを目的とする。
【解決手段】 本発明による磁気記録媒体の製造方法は、真空成膜装置100を用いて、円板状基体1の上に少なくとも磁気記録層22および媒体保護層26を成膜する磁気記録媒体の製造方法であって、チャンバ102内に円板状基体1を搬入する工程と、チャンバ102内の空気を排出して略真空に引く工程と、チャンバ102内にガスを導入する工程と、を含み、ガスを導入する工程においては、複数のガス噴出口114を円板状基体1の外周に沿って配置し、当該円板状基体1の半径方向に対して所定角度傾斜した方向にガスを噴出することを特徴としている。
【選択図】 図4

Description

本発明は、HDD(ハードディスクドライブ)などに搭載される磁気記録媒体の製造方法および磁気記録媒体に関する。
近年の情報処理の大容量化に伴い、各種の情報記録技術が開発されている。特に磁気記録技術を用いたHDDの面記録密度は年率100%程度の割合で増加し続けている。最近では、HDD等に用いられる2.5インチ径磁気記録媒体にして、1枚あたり160GBを超える情報記録容量が求められるようになってきており、このような要請にこたえるためには1平方インチあたり250GBitを超える情報記録密度を実現することが求められる。
HDD等に用いられる磁気記録媒体において高記録密度を達成するために、近年、垂直磁気記録方式の磁気記録媒体(垂直磁気記録ディスク)が提案されている。従来の面内磁気記録方式は磁気記録層の磁化容易軸が基板面の平面方向に配向されていたが、垂直磁気記録方式は磁化容易軸が基体面に対して垂直方向に配向するよう調整されている。垂直磁気記録方式は面内記録方式に比べて磁性粒が微細化するほど反磁界(Hd)が大きくなって保磁力Hcが向上し、熱揺らぎ現象を抑制することができるので、高記録密度化に対して好適である。
また、このような情報記録密度の増加に伴い、円周方向の線記録密度(BPI:Bit Per Inch)、半径方向のトラック記録密度(TPI:Track Per Inch)のいずれも増加の一途を辿っている。さらに、磁気記録媒体の磁性層と、磁気ヘッドの記録再生素子との間隙(磁気的スペーシング)を狭くしてS/N比を向上させる技術も検討されている。近年望まれる磁気ヘッドの浮上量は10nm以下である。
上記のように磁気的スペーシングの縮小化と磁気ヘッドの低浮上量化のためには、基体に成膜される各層の厚さ(膜厚)を小さくすることが必要となる。
一方、上述した垂直磁気記録方式の磁気記録媒体は、スパッタリング装置やCVD(Chemical Vapor Deposition)装置等の真空成膜装置を用いて、所定の性質を有する複数の層を基体上に順次成膜して製作される。上述した真空成膜装置では、ガス導入口から所定のガスを装置内に導入し、導入されたガスは、基体近傍に設置されたガス噴出口から噴出され、成膜が行われる。
しかし、従来の真空成膜装置で成膜した磁気記録媒体では、面方向の膜厚分布にばらつきが生じていた。膜厚分布にばらつきが生じると、面方向での特性の均一性が保てなくなり、さらなる膜厚の低減は困難であった。
そこで、ガス導入口の前段に、導入するガスを予め混合しておくミキシングボックスを設け、混合されたガスを真空成膜装置内に導入し、成膜することによって膜厚を均一にするという装置が提案されている(例えば特許文献1)。
特開2006−219702号公報
しかし、特許文献1に記載されたものは複数の種類のガスを用いるCVD装置に関するものであり、主に1種類のガスを用いるスパッタリング装置や1種類のガスを用いるCVD装置には適応できない。
また特許文献1に記載のCVD装置で成膜しても、面方向の膜厚の均一性は、磁気的スペーシングの縮小化と磁気ヘッドの低浮上量化のためのさらなる膜厚の低減には不十分である。
本発明は、従来の真空成膜装置が有する問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、ガス噴出口を工夫することで、面方向の膜厚の均一性を向上させることのできる磁気記録媒体の製造方法および磁気記録媒体を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の発明者らが鋭意検討したところ、ガス噴出口を基体の外周に沿って複数設ければ、膜厚が均一になることを見出し、さらに研究を重ねることにより、本発明を完成するに到った。
すなわち、上記課題を解決するために、本発明の磁気記録媒体の製造方法の代表的な構成は、真空成膜装置を用いて、円板状基体の上に少なくとも磁気記録層および媒体保護層を成膜する磁気記録媒体の製造方法であって、チャンバ内に円板状基体を搬入する工程と、チャンバ内の空気を排出して略真空に引く工程と、チャンバ内にガスを導入する工程と、を含み、ガスを導入する工程においては、複数のガス噴出口を円板状基体の外周に沿って配置し、当該円板状基体の半径方向に対して所定角度傾斜した方向にガスを噴出することを特徴とする。
上記構成により、ガス導入口から真空成膜装置内に導入されたガスは、円板状基体の外周方向に旋回運動しながら、円板状基体の中心方向に到達する。したがって、ガスは円板状基体の面方向において満遍なく拡散する。円板状基体の面方向に満遍なくガスが行き亘った状態で成膜することにより、膜厚を均一にして成膜することが可能となる。
また真空成膜装置は、スパッタリングまたはCVDによって円板状基体の上に成膜してもよい。スパッタリング装置またはCVD装置を用いた成膜において、特に膜厚の均一性に起因する低減化が求められるため、本発明を好適に用いることができる。
また本発明に係る磁気記録媒体の代表的な構成は、上記磁気記録媒体の製造方法を用いて製造されたことを特徴とする。
上述した磁気記録媒体の製造方法の技術的思想に基づく構成要素やその説明は、当該磁気記録媒体にも適用可能である。
以上、説明したように、本発明の磁気記録媒体の製造方法によれば、ガス噴出口を工夫することにより、膜厚の均一性を向上させることが可能となる。
(実施例)
本発明にかかる磁気記録媒体としての垂直磁気記録媒体の実施例について説明する。図1は本実施例に係る垂直磁気記録媒体の構成を説明する図、図2は本実施例に係る垂直磁気記録媒体の製造方法で用いられる真空成膜装置であるスパッタリング装置の構成を説明する図、図3は図2のA−A断面図、図4は本実施例にかかるガス噴出口を説明する説明図である。なお、以下の実施例に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。
図1に示す垂直磁気記録媒体は、円板状基体1、付着層12、第1軟磁性層14a、スペーサ層14b、第2軟磁性層14c、配向制御層16、第1下地層18a、第2下地層18b、微細化促進層20、第1磁気記録層22a、第2磁気記録層22b、連続層24、媒体保護層26、潤滑層28で構成されている。なお第1軟磁性層14a、スペーサ層14b、第2軟磁性層14cは、あわせて軟磁性層14を構成する。第1下地層18aと第2下地層18bはあわせて下地層18を構成する。第1磁気記録層22aと第2磁気記録層22bとはあわせて磁気記録層22を構成する。
まず、アモルファスのアルミノシリケートガラスをダイレクトプレスで円板状に成型し、ガラスディスクを作成した。このガラスディスクに研削、研磨、化学強化を順次施し、化学強化ガラスディスクからなる平滑な非磁性の円板状基体1を得た。
得られた円板状基体1上に、真空成膜装置としてのスパッタリング装置であるDCマグネトロンスパッタリング装置100を用いて、Ar雰囲気中で付着層12から連続層24まで順次成膜を行い、媒体保護層26は真空成膜装置としてのCVD装置により成膜した。この後、潤滑層28をディップコート法により形成した。なお、生産性が高いという点で、インライン型成膜方法を用いることも好ましい。以下、DCマグネトロンスパッタリング装置100の構成と、各層の構成および製造方法について説明する。
図2に示すDCマグネトロンスパッタリング装置100は、真空室を形成するチャンバ102と、チャンバ102に設けられ外部からガスとしてのArを導入するガス導入口104と、チャンバ102から真空排気を行うための排気口106と、円板状基体1を保持するキャリア108と、円板状基体1を成膜する成膜材料であるターゲット110と、ターゲット110から放出される成膜材料を円板状基体1にフォーカスし円板状基体1以外への飛散を防止するシールド112と、シールド112に形成されガス導入口104から導入されたガスを噴出するガス噴出口114と、成膜速度を上げ、低温成膜を行うためのマグネット116と、を含んで構成される。
DCマグネトロンスパッタリング装置100を用いた付着層12から連続層24までの成膜では、まず、ガス導入口104からガスが導入され、流路118を通ってシールド112に設けられた複数のガス噴出口114からガスが噴出し、チャンバ102内を所定の圧力に保つ。次に、チャンバ102内で、ターゲット110とシールド112の間にプラズマを発生させる。そして、プラズマにより発生したArイオンを電界で加速し、成膜材料からなるターゲット110に照射する。Arイオンはターゲット110表面の原子または分子を表面から弾きだす。弾き出された成膜材料の原子および/または分子は、円板状基体1に堆積し、薄膜(層)を形成する。各層におけるターゲット110は、以下に詳述する。
図3に示すように、本実施柄例においてシールド112に設けられたガス噴出口114は24個あり、円板状基体1の外周に沿って等間隔に配置されている。ガス噴出口114は円板状基体1の半径方向に対して所定角度傾斜した方向にガスを噴出する。
これにより、ガス導入口104からDCマグネトロンスパッタリング装置100内に流路118を通って導入されたガスは、円板状基体1の外周方向に旋回運動しながら(図4中矢印方向)、円板状基体1の中心方向に到達する。したがって、ガスは円板状基体1の面方向において満遍なく充填される。
本実施例において、ガス噴出口114は24個あるが、これに限定されず、3個以上あれば足りる。
付着層12は10nmのTi合金層となるように、Ti合金ターゲットを用いて成膜した。付着層12を形成することにより、円板状基体1と軟磁性層14との間の付着性を向上させることができるので、軟磁性層14の剥離を防止することができる。付着層12の材料としては、例えばCrTi合金を用いることができる。
軟磁性層14は、第1軟磁性層14aと第2軟磁性層14cの間に非磁性のスペーサ層14bを介在させることによって、AFC(Antiferro-magnetic exchange coupling:反強磁性交換結合)を備えるように構成した。これにより軟磁性層14の磁化方向を高い精度で磁路(磁気回路)に沿って整列させることができ、磁化方向の垂直成分が極めて少なくなるため、軟磁性層14から生じるノイズを低減することができる。具体的には、第1軟磁性層14a、第2軟磁性層14cの組成はCoFeTaZrとし、スペーサ層14bの組成はRu(ルテニウム)とした。
配向制御層16は、軟磁性層14を防護する作用と、下地層18の結晶粒の配向の整列を促進する作用を備える。配向制御層の材質としては、Ni、Cu、Pt、Pd、Zr、Hf、Nbから選択することができる。さらにこれらの金属を主成分とし、Ti、V、Ta、Cr、Mo、Wのいずれか1つ以上の添加元素を含む合金としてもよい。例えばNiW、CuW、CuCrを好適に選択することができる。
下地層18はhcp構造であって、磁気記録層22のhcp構造の結晶をグラニュラー構造として成長させることができる。したがって、下地層18の結晶配向性が高いほど、磁気記録層22の配向性を向上させることができる。下地層の材質としては、Ruの他に、RuCr、RuCoから選択することができる。Ruはhcp構造をとり、Coを主成分とする磁気記録層を良好に配向させることができる。
本実施例において下地層18は、Ruからなる2層構造となっている。上層側の第2下地層18bを形成する際に、下層側の第1下地層18aを形成するときよりもArのガス圧を高くしている。ガス圧を高くするとスパッタリングされるプラズマイオンの自由移動距離が短くなるため、成膜速度が遅くなり、結晶配向性を改善することができる。また高圧にすることにより、結晶格子の大きさが小さくなる。Ruの結晶格子の大きさはCoの結晶格子よりも大きいため、Ruの結晶格子を小さくすればCoのそれに近づき、Coのグラニュラー層の結晶配向性をさらに向上させることができる。
微細化促進層20は非磁性のグラニュラー層である。下地層18のhcp結晶構造の上に非磁性のグラニュラー層を形成し、この上に第1磁気記録層22aのグラニュラー層を成長させることにより、磁性のグラニュラー層を初期成長の段階(立ち上がり)から分離させる作用を有している。微細化促進層20の組成は非磁性のCoCr−SiOとした。
磁気記録層22は、膜厚の薄い第1磁気記録層22aと、膜厚の厚い第2磁気記録層22bとから構成されている。
第1磁気記録層22aは、非磁性物質の例としての酸化クロム(Cr)を含有するCoCrPtからなる硬磁性体のターゲットを用いて、2nmのCoCrPt−Crのhcp結晶構造を形成した。非磁性物質は磁性物質の周囲に偏析して粒界を形成し、磁性粒(磁性グレイン)は柱状のグラニュラー構造を形成した。この磁性粒は、微細化促進層のグラニュラー構造から継続してエピタキシャル成長した。
第2磁気記録層22bは、非磁性物質の例としての酸化チタン(TiO)を含有するCoCrPtからなる硬磁性体のターゲットを用いて、10nmのCoCrPt−TiOのhcp結晶構造を形成した。第2磁気記録層22bにおいても磁性粒はグラニュラー構造を形成した。
ここで、第1磁気記録層22aの雰囲気ガス圧は、3Pa〜10Paの高圧とした。このように高圧の雰囲気ガスによって成膜することにより、高いHcおよびHnを得ることができた。第2磁気記録層22bの雰囲気ガス圧は、0.6Pa〜3Paの低圧とした。このように低圧の雰囲気ガスによって成膜することにより、高い耐衝撃性を得ることができた。
本実施例では、第1磁気記録層22aと第2磁気記録層22bで異なる材料(ターゲット)であるが、これに限定されず組成や種類が同じ材料であってもよい。なお非磁性領域を形成するための非磁性物質としては、例えば酸化珪素(SiO)、クロム(Cr)、酸化クロム(CrO)、酸化チタン(TiO)、酸化ジルコン(ZrO)、酸化タンタル(Ta)を例示できる。
連続層24はグラニュラー磁性層の上に高い垂直磁気異方性を示す薄膜(補助記録層)を形成し、CGC構造(Coupled Granular Continuous)を構成するものである。これによりグラニュラー層の高密度記録性と低ノイズ性に加えて、連続膜の高熱耐性を付け加えることができる。連続層24の組成は、CoCrPtBとした。
媒体保護層26は、真空を保ったままカーボンをCVD法により成膜し、ダイアモンドライクカーボンを含んで構成される。媒体保護層26は、磁気ヘッドの衝撃から垂直磁気記録層を防護するための保護層である。一般にCVD法によって成膜されたカーボンはスパッタ法によって成膜したものと比べて膜硬度が向上するので、磁気ヘッドからの衝撃に対してより有効に垂直磁気記録層を防護することができる。
本実施例において、CVD装置のガス噴出口は、上述したDCマグネトロンスパッタリング装置100と同様に、円板状基体1の外周に沿って等間隔に配置されている。ガス噴出口は円板状基体1の半径方向に対して所定角度傾斜した方向にガスを噴出する構成を採っている。
これにより、ガス導入口からCVD装置内に導入されたガスは、円板状基体1の外周方向に旋回運動しながら、円板状基体1の中心方向に到達する。したがって、ガスは円板状基体1の面方向において満遍なく充填される。
潤滑層28は、PFPE(パーフロロポリエーテル)をディップコート法により成膜した。潤滑層28の膜厚は約1nmである。
以下に実施例と比較例を用いて、本実施形態の有効性について説明する。
図5は、実施例のDCマグネトロンスパッタリング装置100のガス噴出口114と、比較例の従来のDCマグネトロンスパッタリング装置のガス噴出口の違いを説明するための説明図であり、図6は、実施例と比較例の有効性を示した説明図であり、特に図6中(a)が実施例の膜厚分布を示し、図6中(b)が比較例の膜厚分布を示している。
図5(a)に示すように、実施例のガス噴出口114は上述したように円板状基体1の外周に沿って等間隔に24個配置されている。また、ガス噴出口114は円板状基体1の中心に対して所定角度傾斜した方向にガスを噴出する構成を採っている。
一方比較例のガス噴出口214は、図5(b)に示すように、一つのみ設置されている。図5に示すように、従来のガス噴出口114では、円板状基体1の外周方向に旋回運動しながら(図5中矢印方向)、円板状基体1の中心方向に到達するが、比較例のガス導入口214では、ガスは一方向のみに噴出される。
図6において、膜厚を測定するための磁気記録媒体は、上述したDCマグネトロンスパッタリング装置100を用いて成膜したものを実施例とし、ガス噴出口が1つのDCスパッタリング装置を用いて成膜したものを比較例とした。膜厚測定のための磁気記録媒体は、ガス噴出口以外の条件はすべて等しくして、成膜された。
ここでは、膜厚を測定するために透過率計を用いた。かかる透過率測定の装置条件は以下の通りである。
装置: HITACHI製 U−2001
波長: 400nm
スポット径(基体上において):1mm
測定方法を詳述すると、まず、基体がない状態での光の検出値(ブランク値)を100%とする。次に測定対象物である実施例の円板状基体1および比較例の基体を、光路に垂直に設置する。光路に設置された基体の透過率を測定した。この際、基体を設置する測定室には、室内灯等の光が外部から進入しないように遮蔽を行った。
測定点は、基体の半径R方向に、13mm、17mm、21mm、25mm、29mmの5点をとり、円周方向において0°、45°、90°、135°、180°、225°、270°、315°の8点をとり、実施例および比較例の各々の基体につき各40点測定した。
膜厚の均一性の判定は、40点測定の平均値を1とし、各点が1からどの程度ずれているかによって行った。具体的には1からのずれが大きいほど、膜厚のばらつきが大きいということになる。
図6に示すように、実施例では、基体の半径R方向においても、円周方向においても、平均値である1からのずれは、殆どみられなかった。
一方、比較例では、基体の半径Rが大きくなるにしたがって、膜厚が上昇していることが分かる。さらに半径25mmまでは、各半径Rにおける円周方向の膜厚の均一性は保たれてはいるが、半径29mmになると円周方向において、膜厚の分布に大きなばらつきが生じている。
図6に示す、実施例と比較例との膜厚分布を参照して分かるように、本実施例における磁気記録媒体は、比較例と比して膜厚分布の均一性が著しく向上したことがわかる。
さらに、複数種類のガスを導入し、スパッタリングを行うリアクティブスパッタリングにおいては、膜質(例えば保磁力Hc等の磁気特性等)分布の均一性も著しく向上する。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施例について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、本実施形態において、磁気記録媒体として、垂直磁気記録媒体について説明したが、面内磁気記録媒体においても好適に用いることができる。
本発明は、HDD(ハードディスクドライブ)などに搭載される磁気記録媒体として利用することができる。
実施例に係る垂直磁気記録媒体の構成を説明する図である。 実施例に係る垂直磁気記録媒体の製造方法で用いられる真空成膜装置であるスパッタリング装置の構成を説明する図である。 図2のA−A断面図である。 実施例にかかるガス噴出口を説明する説明図である。 実施例のDCマグネトロンスパッタリング装置のガス噴出口と、比較例の従来のDCマグネトロンスパッタリング装置のガス噴出口の違いを説明するための説明図である。 実施例と比較例の有効性を示した説明図である。
符号の説明
1 …円板状基体、100 …DCマグネトロンスパッタリング装置、102 …チャンバ、104 …ガス導入口、106 …排気口、108 …キャリア、110 …ターゲット、112 …シールド、114、214 …ガス噴出口、116 …マグネット、118 …流路、12 …付着層、14 …軟磁性層、14a …第1軟磁性層、14b …スペーサ層、14c …第2軟磁性層、16 …配向制御層、18 …下地層、18a …第1下地層、18b …第2下地層、20 …微細化促進層、22 …磁気記録層、22a …第1磁気記録層、22b …第2磁気記録層、24 …連続層、26 …媒体保護層、28 …潤滑層

Claims (3)

  1. 真空成膜装置を用いて、円板状基体の上に少なくとも磁気記録層および媒体保護層を成膜する磁気記録媒体の製造方法であって、
    チャンバ内に前記円板状基体を搬入する工程と、
    前記チャンバ内の空気を排出して略真空に引く工程と、
    前記チャンバ内にガスを導入する工程と、
    を含み、
    前記ガスを導入する工程においては、複数のガス噴出口を前記円板状基体の外周に沿って配置し、該円板状基体の半径方向に対して所定角度傾斜した方向にガスを噴出することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  2. 前記真空成膜装置は、スパッタリングまたはCVDによって前記円板状基体の上に成膜することを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の磁気記録媒体の製造方法を用いて製造されたことを特徴とする磁気記録媒体。
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