JP2009093108A - 電気泳動表示装置およびそれを用いた電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気泳動表示装置の内部への水分の浸入を抑止する封止構造を実現し、優れた表示品質および電気特性を有する電気泳動表示装置、およびそれを用いた電子機器を提供する。
【解決手段】電気泳動表示装置1は、半導体回路基板10と、透明電極基板30および電気泳動表示層20が積層された電気泳動表示体40と、が積層されて形成された電気泳動表示積層体50を有している。そして、この電気泳動表示積層体50が、第1の接着剤7を介して一対の保護シート2a,2bにより両側から挟んで被覆することにより封止されて構成されている。また、一対の保護シート2a,2bが重ね合わされた端部には、この端部近傍が覆われて且つ隙間4を塞いで第1の接着剤7に密着するように第2の接着剤9が塗着されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、媒体中の荷電粒子が電圧の印加によって移動する電気泳動を画像形成に利用した電気泳動表示装置およびそれを用いた電子機器に関し、特に保護シートを備えた電気泳動表示装置およびそれを用いた電子機器に関する。
電気泳動表示装置、いわゆるEPD(Electrophoretic Display)表示装置は、溶媒中に分散された粒子が電圧の印加によって移動する電気泳動を利用した表示デバイスであり、マイクロカプセル型電気泳動方式、水平移動型電気泳動方式、垂直型電気泳動方式等が開発されている。EPD表示装置は、LCDと比較して加工や取り扱いが容易であり、携帯機器や情報機器への用途が期待されている。
例えば、衝撃に対して電気泳動表示層を保護するために、基板と、この基板上に配置された電気泳動表示層としてのマイクロカプセル表示層、このマイクロカプセル表示層上に被着され該マイクロカプセル表示層側に透明電極層を有する透明樹脂膜、およびこの透明樹脂膜上に被着された透明樹脂保護膜を備えた電気泳動表示装置(マイクロカプセル型電気泳動式表示パネル)が提案されている(例えば特許文献1)。
ところで、電気泳動表示装置においては、上記した衝撃に対する電気泳動表示層の保護だけでなく、電気泳動表示積層体の各電極層の腐蝕や電気的特性の劣化などの原因となる水分の浸入を防止する必要がある。このため、電気泳動表示層を含む積層体である電気泳動表示積層体を、保護シートによって被覆して封止する対策が考えられる。すなわち、透明電極層が設けられた透明基板と、半導体回路層が設けられた背面基板との間に電気泳動表示層を配置して積層された電気泳動表示積層体を、透明な接着剤を介して一対の保護シートで両側から挟んで被覆するものである。
特開2003−295235号公報
しかしながら、電気泳動表示積層体を接着剤を介して一対の保護シートにより両側から挟んで封止した構造の電気泳動表示装置では、保護シート端面の重ね合わせ部分に生じる隙間から水分が浸入しやすい。このように保護シート内に浸入した水分が、接着剤表面あるいは保護シートと接着剤との界面に残ると、その水分が接着剤内部に拡散して電気泳動表示積層体に達し、各種電極を腐蝕させたり、電極間リークを引き起こして電気的特性を低下させたりして、電気泳動表示装置の表示品質や信頼性を劣化させる虞があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
本適用例にかかる電気泳動表示装置は、透明電極層が設けられた透明基板と、半導体回路層が設けられた背面基板と、前記透明電極層と前記半導体回路層との間に電気泳動表示層が積層されてなる電気泳動表示積層体を、透明な第1の接着剤を介して両側から挟んで被覆する一対の保護シートと、を少なくとも含む電気泳動表示装置であって、前記一対の保護シートの重ね合わされた端部が少なくとも覆われて且つ前記第1の接着剤に密着するように第2の接着剤が塗着されていることを特徴とする。
この構成によれば、一対の保護シートの重ね合わされた端部の隙間が第2の接着剤により塞がれるとともに、保護シートの重ね合わせ部分が補強されるので、保護シートと第1の接着剤との剥離を防止することができる。これにより、保護シートが重ね合わせられた端部の隙間からの水分の浸入や保護シートと第1の接着剤との間への水分の浸入が防止できるので、第1の接着剤表面の水分が内部に拡散して電気泳動表示部に至ることによる表示品質あるいは信頼性の劣化を抑えることが可能になる。
上記適用例にかかる電気泳動表示装置において、前記第1の接着剤が可逆熱硬化型の接着剤であり、前記第2の接着剤が非可逆熱硬化型の接着剤であることを特徴とする。
この構成によれば、第1の接着剤を硬化させて形成された電気泳動表示積層体を、加熱することにより曲げ形状を形成するなどの成形が可能であるとともに、この成形された電気泳動表示積層体に非可逆硬化型の第2の接着剤を塗着させることにより、所望の曲面を有して且つ表示品質あるいは信頼性の高い電気泳動表示装置を提供することができる。
上記適用例にかかる電気泳動表示装置において、本体が曲げられて形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、視野角を調整することが可能な、あるいは自由なデザイン性を有する電子機器に適用可能な電気泳動表示装置を提供することができる。
上記適用例にかかる電気泳動表示装置において、前記第2の接着剤が、前記保護シートの外周の前記電気泳動表示層の表示エリアとは重ならない領域において、全周または部分的に塗着されていることを特徴とする。
この構成によれば、例えば透明でない第2の接着剤を用いた場合でも、電気泳動表示装置の表示品質に影響を及ぼすことなく、電気泳動表示装置の保護シートによる封止構造を第2の接着剤によって補強することができる。また、第2の接着剤は透明でなくてもよいので、水蒸気耐浸透性などの信頼性を重視して第2の接着剤の材料を選定することができ、選択肢も広がる。
上記適用例にかかる電気泳動表示装置において、前記第2の接着剤が透明であることを特徴とする。
この構成によれば、保護シートの外周の電気泳動表示層の表示エリアに第2の接着剤が塗着されても、電気泳動表示装置の表示品質に影響を及ぼすことがない。例えば、第2の接着剤を表示エリアに塗布しない構成とした場合において、第2の接着剤が表示エリアに飛散あるいは付着してしまっても電気泳動表示装置が不良とはならないので、第2の接着剤を塗布する工程において保護シートの外周の表示エリアをマスキングする必要もなく、工程管理が容易になる。
上記適用例にかかる電気泳動表示装置において、前記第2の接着剤が、前記保護シートの外周全体を覆うように設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、第2の接着剤が透明であるので、表示品質を劣化させることなく保護シートの外周全体を覆うことが可能であり、電気泳動表示装置の封止構造を強化することができる。特に、表示エリアを含む保護シートの主面部分の水蒸気耐浸透性を補強することができる。これにより、例えば保護シート材料に求められる防水性のランクを下げることも可能になり、材料選定の選択肢が広がって低コスト化を図ることもできる。
また、第2の接着剤の塗布工程において、粘度を低めに調整した第2の接着剤に電気泳動表示装置全体を浸漬する簡便な方法で保護シートの外周全体に第2の接着剤を塗着させることができる。
本適用例にかかる電子機器は、上記適用例に記載の電気泳動表示装置を備えていることを特徴とする。
この構成によれば、上記適用例の電気泳動表示装置を備えているので、水分による電気泳動素子の劣化が抑えられた高信頼性を有する電子機器を提供することができる。また、電気泳動表示装置に曲面を形成することが可能なので、視野角を調整することが可能な、あるいは自由なデザイン性を有する電子機器を提供することができる。
以下、電気泳動表示装置の一実施形態、およびそれを用いた電子機器の一例としての腕時計について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態にかかる電気泳動表示装置を用いた電子機器としての腕時計を模式的に説明する斜視図である。図2は、電気泳動表示装置の構成を説明するための図1のA−A'線断面のうちA側の略半分を図示した部分断面図である。
(腕時計)
図1に示すように、腕時計100は、腕に装着可能となるように曲げ加工された帯状の本体部分である電気泳動表示装置1と、この電気泳動表示装置1の長辺方向の両端部にそれぞれ設けられ腕にはめた際の掛合に供する一対の掛合部材101a,101bを備えている。
電気泳動表示装置1は、後述する電気泳動表示積層体50(図2を参照)を、第1の接着剤7を介して透明な一対の保護シート2a,2bで挟むように被覆し、さらに、この保護シート2a,2bが重ね合わされた端部近傍に第2の接着剤9が塗着されていることにより、電気泳動表示積層体が保護シート2a,2b内に封止されている。本実施形態では、一対の保護シート2a,2bのうち、電気泳動表示装置1の外周面を形成する保護シート2aの一部が、内部の電気泳動表示積層体により時刻などの表示する表示エリア5となっている。
(電気泳動表示装置)
次に、腕時計100の表示体として備えられる電気泳動表示装置1について詳細に説明する。
図2に示すように、電気泳動表示装置1は、可撓性の半導体回路基板10と、可撓性の透明電極基板30および電気泳動表示層20が積層された電気泳動表示体40と、が積層されて形成された電気泳動表示積層体50を有している。そして、この電気泳動表示積層体50が、第1の接着剤7を介して一対の保護シート2a,2bにより両側から挟んで被覆されることにより封止されている。また、一対の保護シート2a,2bが重ね合わされた端部近傍には、この重ね合わせ部分の隙間4を塞ぐように第2の接着剤9が塗着されている。
半導体回路基板10は、回路を形成する絶縁性下地基板としての可撓性の背面基板11と薄膜の半導体回路層13とを含む。背面基板11は、例えばポリカーボネート基板あるいはポリイミド基板などの樹脂基板であり、この背面基板11上に、例えば、紫外線硬化型の接着剤を介して半導体回路層13が積層されて半導体回路基板10が形成されている。
半導体回路層13には、行方向及び列方向にそれぞれ複数配列された配線群、画素電極(駆動電極)群、画素駆動回路等が形成されている(図示せず)。駆動回路にはTFT(薄膜トランジスタ)などが使用されている。また、半導体回路基板10には、駆動画素を選択する行デコーダおよび列デコーダ等も形成されている(図示せず)。マトリクス状に配列された画素電極群は、時刻表示などの画像(2次元情報)を表示する表示エリア5を形成している。
なお、図1の表示エリア5に示された時刻などの文字は、上述したマトリクス状に配置された複数の画素電極により形成されているものであるが、これに限定されるものではなく、例えば、セグメント表示であっても良い。この場合は、半導体回路層13に7セグメントなどのセグメント電極を形成する。
透明電極基板30は、一主面(図中下面)に透明電極層32が形成された透明基板31から構成されている。透明基板31は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムなどの透明な絶縁性合成樹脂である。また、透明電極層32には、例えば、錫がドープされた酸化インジウム膜であるITO(Indium Tin Oxide)膜が用いられる。
本実施形態の電気泳動表示装置1においては、透明基板31は、透明電極層32が設けられた面とは逆側の面の外周部の少なくとも一部において、膜厚が減じられた構成、すなわち、透明基板31の上面側の外周部が面取りされた形状をしている。この面取りは、電気泳動表示層20の表示エリア5を透明基板31上に投影した場合、表示部へ面取り等が見えたり画面に表示の屈折が出たりしないように、実質的に表示エリア5とは平面視で重ならない外周部に設けられていることが好ましい。
半導体回路層13と透明電極層32との間には電気泳動表示層20が配置されている。電気泳動表示層20は、透明樹脂からなるマイクロカプセルの中に電気泳動分散液が封入されたものが備えられている。電気泳動分散液は、透明な絶縁性液体とプラスに帯電された白色粒子とマイナスに帯電された黒色顔料とを封入して構成される。電気泳動粒子は印加電圧に応じて電気泳動分散媒中を移動する性質を有する。
上記の可撓性の透明電極基板30と、電気泳動表示層20とにより、電気泳動表示体40が構成される。そして、この電気泳動表示体40と、可撓性の半導体回路基板10とからなる積層体である電気泳動表示積層体50が、透明な第1の接着剤7を介して一対の保護シート2a,2bで挟まれるように被覆されて封止されている。
なお、保護シート2a,2bは、透明樹脂からなる嫌気性・防水性のシートであり、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート等が用いられる。また、保護シート2a,2bとして、保護シート材料を複数積層させた多層構造の保護シートを用いることにより、外部からの水蒸気(水分)の浸入をより確実に防止する構成としてもよい。
なお、多層構造の保護シートとしては、防湿、透明性に優れたフッ素樹脂や、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン(Poly Chloro Tri Furuoro Ethylene)、三フッ化エチレン樹脂)などを用いることができる。
一対の保護シート2a,2bが重ね合わされた端部近傍には、この端部を覆って且つ隙間4を塞いで第1の接着剤7に密着させるように第2の接着剤9が塗着されている。これにより、第1の接着剤7と第2の接着剤9との間に気泡を存在させることなく保護シート2a,2bが重ね合わされた端部の隙間4が塞がれ、電気泳動表示積層体50が第1の接着剤7を介して保護シート2a,2bにより被覆された封止構造が補強される。
(電気泳動表示装置の製造方法)
次に、電気泳動表示装置1の製造方法について説明する。
図3は、電気泳動表示装置1の製造工程を説明するフローチャートである。なお、以下の電気泳動表示装置1の製造方法の説明において、電気泳動表示装置1の各部の構成については図1および図2を参照して説明する。
図3において、まず、ステップS1に示すように、電気泳動表示体40を製造する。電気泳動表示体40は、シート状の透明基板31上にスパッタリング法などによりITO膜からなる透明電極層32を積層させて透明電極基板30を形成し、この透明電極基板30上に電気泳動表示層20を接着剤を介して固着させて製造する。
また、ステップS1の電気泳動表示体40の製造と並行して、ステップS2に示すように、半導体回路基板10を製造する。半導体回路基板10は、背面基板11上に、例えば紫外線硬化型の接着剤を介して半導体回路層13を積層させて固着することにより製造する。
この他の背面基板11上に薄膜の半導体回路層13を形成する態様については、例えば、特開平10−125931号公報、特開平11−26733号公報、特開2004−327836号公報等で紹介されている。すなわち、例えばガラス基板などの耐熱基板上で薄膜の半導体回路層13を形成し、この半導体回路層13を背面基板11上に全体的にあるいは部分的に転写する薄膜回路の転写手法を使用することができる。
次に、ステップS3に示すように、半導体回路基板10上に電気泳動表示体40を接着剤を介して位置決めして仮留めする。
次に、ステップS4に示すように、仮留めされた半導体回路基板10と電気泳動表示体40とを、減圧された加熱雰囲気内で押圧する本圧着を行うことにより固着させて電気泳動表示積層体50を得る。このように減圧雰囲気中で本圧着することにより、接着剤による半導体回路基板10と電気泳動表示体40との接着面の気泡を抜き去らせる。
次に、ステップS5に示すように、電気泳動表示積層体50を封止するための一対の保護シート2a,2bを、電気泳動表示積層体50を両側から挟むように位置決めして仮留めする。なお、保護シート2a,2bは、電気泳動表示装置1の外形よりも大きめのサイズにて準備され、後述するステップS6の保護シート本圧着工程の後で所定のサイズに切断される。
この保護シート2a,2bの仮留め工程において、電気泳動表示積層体50と対向する保護シート2a,2bの内側面には透明な第1の接着剤7が予め設けられている。本実施形態では、第1の接着剤7にはホットメルト接着剤などのいわゆる可逆熱硬化型の接着剤を用いており、電気泳動表示積層体50に保護シート2a,2bを位置合わせした状態で第1の接着剤7が完全に硬化しない程度の加熱を施すことにより仮留めすることができる。
次に、ステップS6に示すように、電気泳動表示積層体50を挟んで仮留めしている保護シート2a,2bを、減圧された加熱雰囲気内で押圧する本圧着を行うことにより、一対の保護シート2a,2b内に電気泳動表示積層体50を第1の接着剤7によって封止する。このような減圧雰囲気中で本圧着することにより、保護シート2a,2bによる電気泳動表示積層体50の封止構造における第1の接着剤7の気泡を抜き去らせる。
次に、ステップS7に示すように、一対の保護シート2a,2bが重ね合わされた端部を、はみ出した第1の接着剤7とともに切断し、所望の大きさに整形する保護シート2a,2bの外形切断を行う。これにより、短冊状の電気泳動表示装置1の原型が得られる。
次に、ステップS8に示すように、ステップS7で外形切断されて得られた短冊状の電気泳動表示装置1の原型を所望の曲げ形状にフォーミングする。本実施形態では、図1に示す腕時計100として用いるために、腕に装着可能な円弧状の曲げ形状を形成するようにフォーミングする。
このフォーミングには、本体が熱導電体からなり、所望の円弧状の曲げ形状をなす収容部、およびヒータなどの加熱手段を備えたフォーミング治具を用いる。
まず、短冊状の電気泳動表示装置1の原型を例えば50℃以上120℃以下の雰囲気中に5分以上10分以下曝して予熱する。この予熱により、可逆熱硬化型の接着剤である第1の接着剤7は軟化して曲げ加工が容易な状態となる。
次に、予熱により第1の接着剤7が軟化した状態の短冊状の電気泳動表示装置1の原型を、加熱したフォーミング治具の収容部に変形させながら装填して所定時間の加熱を行う。すると、可逆熱硬化型の第1の接着剤7が軟化して、フォーミング治具の収容部の形状に沿って流動し、やがて安定する。
次に、フォーミング治具を常温まで冷却して所定時間放置すると、フォーミング治具の収容部の形状に沿って形状が安定した可逆熱硬化型の第1の接着剤7が硬化する。そして、電気泳動表示装置1の原型をフォーミング治具の収容部から取り出し、円弧状の曲げ形状を有する電気泳動表示装置1を得る。
次に、ステップS9に示すように、円弧状の曲げ形状にて形成された電気泳動表示装置1の外形部分、すなわち一対の保護シート2a,2bが重ね合わされた端部近傍を覆って且つ隙間4を塞いで第1の接着剤7に密着させるように第2の接着剤9を塗着させる。
なお、第2の接着剤9の塗着方法は特に限定されないが、例えば、低粘度に調整されて容器に入れられた第2の接着剤9に、電気泳動表示装置1の外形部分を浸漬させる方法や、塗着後に垂れ落ちない程度の粘度に調整された第2の接着剤9をディスペンサなどを用いて塗布する方法などを用いることができる。
本実施形態では、第2の接着剤9として、透明なエポキシ系接着剤などの非可逆熱硬化型接着剤を用いる。非可逆熱硬化型接着剤は、第1の接着剤7として用いた可逆硬化型接着剤に比して水蒸気(水分)の浸透拡散係数が小さいので、一対の保護シート2a,2b端部の重ね合わせ部分からの水分の浸入をより抑制することができる。また、透明な第2の接着剤9を用いることにより、例えば第2の接着剤9が表示エリア5に飛散してしまった場合でも、電気泳動表示装置1の表示品質にほとんど影響を及ぼすことがない。また、第2の接着剤9を塗布する工程において表示エリア5をマスキングする必要もなく、工程管理が容易となる。
そして、塗着させた第2の接着剤9を加熱して固化させることにより、円弧状の曲げ形状を有し、外形部からの水蒸気(水分)の浸入を抑止できる優れた封止構造を備えた電気泳動表示装置1が得られる。
また、以上のように製造された円弧状の曲げ形状を有する電気泳動表示装置1に、掛合部材101a,101bを取り付けたり、所望の装飾を施したりすることにより、図1に示す腕時計100が得られる。
上記実施形態の電気泳動表示装置1によれば、電気泳動表示積層体50を第1の接着剤7を介して一対の保護シート2a,2bにより両側から挟んで被覆して封止し、さらに保護シート2a,2bが重ね合わされた端部が覆われて且つ第1の接着剤7に密着するように第2の接着剤9を塗着させて封止されている。これにより、一対の保護シート2a,2bが重ね合わされた端部の隙間4が第2の接着剤9により密閉されるように塞がれるとともに、保護シート2a,2bの重ね合わせ部分が補強されるので保護シート2a,2bと第1の接着剤7との剥離を防止することができる。
なお、保護シート2a,2bが重ね合わされる端部において、特に角となっているコーナ部は水分が入り易いため、コーナ部が厚くなるように第2の接着剤を塗布しても良い。または、コーナ部のみに部分的に第2の接着剤を塗布する構成であっても良い。さらに、第2の接着剤9として用いた非可逆熱硬化型の接着剤は、可逆熱硬化型の第1の接着剤7に比して水蒸気(水分)の拡散係数が低い。これにより、保護シート2a,2bの重ね合わせ部分の隙間4からの水蒸気(水分)の浸入を抑止する効果がより大きいので、第1の接着剤7の内部に水蒸気(水分)が拡散して電気泳動表示積層体50に至ることによる表示品質や信頼性の劣化を抑えることができる。したがって、曲げ形状を形成することが可能な、高信頼性を有する電気泳動表示装置1およびそれを用いた電子機器としての腕時計100を提供することができる。
(変形例)
上記実施形態の電気泳動表示装置1およびそれを用いた腕時計100では、第1の接着剤7を介して電気泳動表示積層体50を挟んで封止する一対の保護シート2a,2bの各端部の重ね合わせ部分を覆うように第2の接着剤9を塗着させた。これに限らず、第2の接着剤9を保護シート2a,2bの外側全面に塗着させる構成としてもよい。
図4は、第2の接着剤を保護シートの外側全面に塗着させた構成の電気泳動表示装置を備えた腕時計100の変形例を説明する部分断面図であり、図2と同じ部分の断面を示している。なお、本変形例は、第2の接着剤の塗着態様以外は上記実施形態と同じであるため同一符号を付して説明を省略する。
図4において、腕時計100'は、電気泳動表示積層体50を第1の接着剤7を介して一対の保護シート2a,2bで挟んで封止する構造を有している。そして、一対の保護シート2a,2bの外側全面を覆うように透明な第2の接着剤9'が積層させるように塗着されている。このとき、一対の保護シート2a,2bが重ね合わされた端部において、第2の接着剤9'が隙間4を塞いで且つ第1の接着剤7に密着して塗着されている。
第2の接着剤9'を塗着させる方法は特に限定されないが、低粘度に調整され容器に入れられた第2の接着剤9'に、電気泳動表示装置1'全体を浸漬させる簡便な方法で塗布することが可能である。
この構成によれば、透明な第2の接着剤9'によって表示品質を劣化させることなく、保護シート2a,2bの外周全体を覆うことにより、電気泳動表示装置1'の封止構造を補強することができる。特に、表示エリア5を含む保護シート2a,2bの主面部分の防水性を補強することができる。これにより、保護シート2a,2b材料に求められる防水性のランクを下げることも可能になるので、材料選定の選択肢が広がり、また、多層構造にする必要もなくなるので、コスト低減を図ることが可能である。
また、第2の接着剤9'の塗布工程において、粘度を低めに調整した第2の接着剤9'に電気泳動表示装置1'全体を浸漬する簡便な方法で保護シート2a,2bの外周全体に第2の接着剤9'を塗着させることができるので、製造が容易になる。
(電子機器)
次に、上記実施形態および変形例の電気泳動表示装置1,1'を、腕時計100,100'以外の電子機器に適用した実施例について、図面に沿って説明する。
図5は、電気泳動表示装置を備えた電子機器としての電子ペーパー300を模式的に説明する斜視図である。電子ペーパー300は、電気泳動表示装置1,1'を表示領域301として備えている。電子ペーパー300は可撓性を有し、従来の紙と同様な質感および柔軟性を有する書き換え可能なシート状の本体302を備えて構成されている。
また、図6は、電子機器としての電子ノート400の概略構成を説明する斜視図である。電子ノート400は、図5で示した電子ペーパー300が複数枚束ねられ、カバー401に挟まれているものである。カバー401は、例えば外部の装置から送られる表示データを入力する表示データ入力手段(図示せず)を備えている。これにより、その表示データに応じて、電子ペーパー300が束ねられた状態のまま表示内容の変更や更新を行うことができる。
なお、本発明の電子機器は、上記実施形態および変形例の電気泳動表示装置1,1'を表示部として備えたあらゆる機器を含むもので、上述した腕時計100,100'、電子ペーパー300、電子ノート400に限らない。例えば、ディスプレイ装置、テレビジョン装置、電子手帳、電卓、携帯電話、携帯情報端末等を含む。また、「機器」という概念からはずれるもの、例えば可撓性のある紙状またはフィルム状の物体、これら物体が貼り付けられた壁面等の不動産に属するもの、車両、飛行体、船舶等の移動体に属するものも含む。
以上、発明者によってなされた本発明の実施の形態およびその変形例について具体的に説明したが、本発明は上記した実施の形態およびその変形例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態および変形例では、可撓性の電気泳動表示装置1,1'について説明したが、平坦面を有し外力が加わらない条件下で使用するなど、電気泳動表示装置に可撓性を必要としない場合には、背面基板11はガラス基板であってもよい。
同様に、電気泳動表示装置に可撓性を必要としない場合には、上記実施形態および変形例のように、第1の接着剤7として可逆熱硬化型の接着剤を用いる必要はなく、例えば紫外線硬化型の樹脂などの他の硬化方式の接着剤を用いることもできる。また、第2の接着剤9,9'についても、紫外線硬化型の接着剤を適用することが可能である。紫外線硬化型の接着剤は、紫外線を照射することによって硬化させるので、硬化時に電気泳動表示装置1,1'の各部、特に電気泳動表示積層体50にほとんど熱ストレスを与えずに高信頼性を有する電気泳動表示装置1,1'を製造することができる。
また、上記実施形態および変形例では、マイクロカプセル型電気泳動方式の電気泳動表示層20を備える電気泳動表示装置1,1'について説明したが、これに限定されず、水平移動型電気泳動方式や垂直型電気泳動方式の電気泳動表示装置であってもよい。
本実施形態にかかる電子機器としての腕時計の斜視図。 本実施形態にかかる電気泳動表示装置を備えた腕時計の部分断面図。 本実施形態にかかる電気泳動表示装置の製造工程を説明するフローチャート。 実施形態の変形例を説明する腕時計の部分断面図。 電子機器としての電子ペーパーを説明する斜視図。 電子機器としての電子ノートを説明する斜視図。
符号の説明
1,1'…電気泳動表示装置、2a,2b…保護シート、5…表示エリア、7…第1の接着剤、9,9'…第2の接着剤、10…半導体回路基板、11…背面基板、13…半導体回路層、20…電気泳動表示層、30…透明電極基板、31…透明基板、32…透明電極層、40…電気泳動表示体、50…電気泳動表示積層体、100,100'…電子機器としての腕時計、300…電子機器としての電子ペーパー、400…電子機器としての電子ノート。

Claims (7)

  1. 透明電極層が設けられた透明基板と、半導体回路層が設けられた背面基板と、
    前記透明電極層と前記半導体回路層との間に電気泳動表示層が積層されてなる電気泳動表示積層体を、透明な第1の接着剤を介して両側から挟んで被覆する一対の保護シートと、を少なくとも含む電気泳動表示装置であって、
    前記一対の保護シートが重ね合わされた端部が少なくとも覆われて且つ前記第1の接着剤に密着するように第2の接着剤が塗着されていることを特徴とする電気泳動表示装置。
  2. 請求項1に記載の電気泳動表示装置であって、
    前記第1の接着剤が可逆熱硬化型の接着剤であり、前記第2の接着剤が非可逆熱硬化型の接着剤であることを特徴とする電気泳動表示装置。
  3. 請求項2に記載の電気泳動表示装置であって、
    本体が曲げられて形成されていることを特徴とする電気泳動表示装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の電気泳動表示装置であって、
    前記第2の接着剤が、前記保護シートの外周の前記電気泳動表示層の表示エリアとは重ならない領域において、全周または部分的に塗着されていることを特徴とする電気泳動表示装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の電気泳動表示装置であって、
    前記第2の接着剤が透明であることを特徴とする電気泳動表示装置。
  6. 請求項5に記載の電気泳動表示装置であって、
    前記第2の接着剤が、前記保護シートの外周全体を覆うように設けられていることを特徴とする電気泳動表示装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の電気泳動表示装置を備えた電子機器。
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