JP2009092371A - 冷却庫 - Google Patents

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Abstract

【課題】蒸発器への着霜を、低エネルギーで除霜可能な冷却庫を提供すること。
【解決手段】冷却庫は、非冷凍領域300に設けた吸熱器2と、蒸発器1と吸熱器2とを環状に接続し、不凍液8を非冷凍領域300から蒸発器1に循環させるための不凍液管6,11と、不凍液管11に設置され、不凍液8を循環させるための循環ポンプ4とを備え、蒸発器1に冷凍サイクルによる流路10および不凍液8を循環させる流路9の両方を設ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、冷却庫に関し、特に、省電力型の除霜装置を備えた冷却庫に関する。
従来より、一般的な冷却庫は、圧縮機,凝縮器,減圧装置(キャピラリーチューブ),蒸発器を環状に連結して成る圧縮式冷凍サイクルを用いて、庫内の冷却を行なう。また、一般的に間接冷却方式が主流で、フィンチューブ型の蒸発器とファンによって得られる冷風を庫内に循環させて冷却が行なわれる。この過程において、庫内の空気が冷却されて蒸発器で露点になり、冷却された空気が凍結することで着霜が進行する。従って、ある程度着霜が進行すると蒸発器のフィン間が目詰りするので蒸発器の下部に設置したガラス管式の熱線ヒータ(除霜ヒータ)に通電し、蒸発器周辺の空気を加熱して着霜を融解させる方式が採用されている。
また、特許文献1では、除霜ヒータによる除霜だけでなく、冷凍サイクルの運転期間中に圧縮機から発生する排熱を利用して蒸発器に付着した霜を除去する除霜装置を備えた冷蔵庫が提案されている。具体的には、図17に示されるように、特許文献1の冷蔵庫(冷却庫)1000は、除霜ヒータ270と併用して、圧縮機等の排熱を熱媒である不凍液に蓄熱し、蒸発器201近傍に設置された空間部240まで循環させるポンプおよび放熱コイル292を備える。そして、ポンプおよび放熱コイル292により空間部140内の空気を熱交換させ除霜する。さらに、除霜時に空間部140の熱気が冷凍室232内に流入しないように弁290を備え、キャビネットが溶けないようにプレート294が備えられる。
特開平11−23135号公報
上述した特許文献1に開示された冷蔵庫(の除霜装置)は、基本的に蒸発器周辺の空気を自然対流で加熱して着霜を融解するものである。そのため、熱伝達が悪く、除霜までに長時間を要してしまったり、さらには、庫内の温度を一時的に著しく上昇させてしまうという不都合が生じる場合がある。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、その目的は、蒸発器への着霜を、低エネルギーで除霜可能な冷却庫を提供することである。
この発明のある局面に従う冷却庫は、被冷却物を冷凍貯蔵するための冷凍室と、筐体内における氷点よりも高い温度の領域である非冷凍領域と、冷媒を圧縮するための圧縮機と、圧縮機により圧縮された冷媒を凝縮するための凝縮器と、凝縮器により凝縮された冷媒を膨張させるための減圧装置と、減圧装置を経た冷媒を蒸発させて、冷凍室を冷却するための蒸発器と、圧縮機、凝縮器、減圧装置および蒸発器を環状に接続して冷凍サイクルを構成するための冷媒管と、非冷凍領域に設けられた吸熱器と、蒸発器と吸熱器とを環状に接続し、不凍液を非冷凍領域から蒸発器に循環させるための不凍液管と、不凍液管に設置され、不凍液を循環させるための循環ポンプとを備える。
好ましくは、圧縮機の駆動を制御するための第1の駆動制御手段と、循環ポンプの駆動を制御するための第2の駆動制御手段とをさらに備え、第2の駆動制御手段は、圧縮機の駆動が停止されている期間に、循環ポンプを駆動する。
好ましくは、非冷凍領域は、被冷却物を貯蔵するための貯蔵室を含み、吸熱器は、貯蔵室に設置され、不凍液の温度を検知するための第1の温度検知手段をさらに備え、第1の温度検知手段は、不凍液管における、蒸発器からの不凍液の出口付近に設けられ、第1の温度検知手段により検知された第1の温度と、貯蔵室の温度に対応する第2の温度とを比較するための比較手段をさらに備え、第2の駆動制御手段は、比較手段による比較の結果、第1の温度と第2の温度との差が、所定値以内になった場合に、循環ポンプを停止する。
好ましくは、貯蔵室は、冷蔵室を含み、吸熱器は、冷蔵室に設置される。
あるいは、貯蔵室は、野菜室を含み、吸熱器は、野菜室に設置されることが好ましい。
あるいは、貯蔵室は、冷蔵室および野菜室を含み、複数の吸熱器は、冷蔵室および野菜室にそれぞれ設置されることが好ましい。
また、非冷凍領域は、少なくとも圧縮機が設けられた機械室を含み、吸熱器は、機械室に設置され、不凍液の温度を検知するための第1の温度検知手段をさらに備え、第1の温度検知手段は、不凍液管における、蒸発器からの不凍液の出口付近に設けられ、計時動作を行なう計時手段と、第1の温度検知手段により検知された第1の温度と、計時手段からの出力とに基づき、不凍液の温度上昇率を算出するための算出手段と、算出手段により算出された温度上昇率が、所定の値以上であるか否かを判断するための温度判断手段とをさらに備え、第2の駆動制御手段は、温度判断手段により、温度上昇率が所定の値以上であると判断された場合に、循環ポンプを停止することが好ましい。
さらに好ましくは、非冷凍領域は、被冷却物を貯蔵するための貯蔵室と、少なくとも圧縮機が設けられた機械室とを含み、複数の吸熱器は、貯蔵室に設置される第1の吸熱器と、機械室に設置される第2の吸熱器とを含み、第1の吸熱器と、第2の吸熱器と、蒸発器と、循環ポンプとを不凍液管によって環状の冷媒回路として接続し、不凍液を該環状の冷媒回路に循環させる。
また、循環ポンプは、第1の吸熱器の出口側に接続され、かつ、第2の吸熱器の手前に設けられることが好ましい。
また、第1の吸熱器による吸熱を促進するための吸熱ファンと、第1の吸熱器の入口側の不凍液の温度を検知するための第1の温度検知手段とをさらに備え、第2の駆動制御手段は、除霜運転開始の際に、循環ポンプとともに吸熱ファンを駆動し、温度検知手段が検知した温度が、所定の第1の温度以上に達した場合には、吸熱ファンのみ運転を停止することが好ましい。
また、第2の駆動制御手段は、除霜運転開始の際に、冷却庫の周囲温度が低温である場合には、循環ポンプのみを駆動することが好ましい。
また、蒸発器の入口側の不凍液の温度を検知するための第2の温度検知手段をさらに備え、第2の駆動制御手段は、冷却庫の周辺温度が低温であり、かつ、第2の温度検知手段が検知した温度が所定の第2の温度以下である場合には、圧縮機を加熱するモードにて除霜制御することが好ましい。
本発明によると、蒸発器への着霜を、低エネルギーで除霜することができる。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
本発明の実施の形態1における冷却庫について説明する。
本実施の形態において、「冷却庫」とは、冷凍サイクルの運転により貯蔵物(被冷却物)を冷却するための装置であり、その筐体内に、被冷却物を冷凍貯蔵するための冷凍室と、氷点よりも高い温度の領域(以下「非冷凍領域」という)とを備える。本明細書において、「非冷凍領域」は、被冷却物を貯蔵するための貯蔵室と、少なくとも圧縮機が設置される機械室とを総称した領域である。「貯蔵室」は、少なくとも冷蔵室または野菜室のいずれかを含むことが望ましい。「非冷凍領域」は、冷蔵温度以上であることが好ましい。
以下の説明において、冷却庫は、冷凍室,冷蔵室,野菜室および機械室を備えた冷凍冷蔵庫であるものとして説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る冷却庫100を示す図である。
図1を参照して、冷却庫100は、筐体120のうち本体101内が仕切壁102により区切られることで、上方から冷蔵室30、野菜室31、冷凍室32を備える。このように、冷却庫100は、冷凍室32の他、貯蔵室として、冷蔵室30および野菜室31を含む。
冷蔵室30は、本体101前面に設けられた開閉扉106により、前面が開閉できるようになっている。また、野菜室31及び冷凍室32には、貯蔵物を収納する引き出し式の貯蔵容器107がそれぞれ設けられ、貯蔵容器107を引き出すことにより貯蔵物の出し入れができる。
また、冷却庫100は、冷媒を圧縮するための圧縮機20と、圧縮機20により圧縮された冷媒を凝縮するための凝縮器21と、凝縮器21により凝縮された冷媒を膨張させるための減圧装置(膨張器)たとえばキャピラリーチューブ22(図1において不図示)と、キャピラリーチューブ22を経た冷媒を蒸発させて、冷凍室32、冷蔵室30および野菜室31を冷却するための蒸発器1とを備える。
図1において、冷却庫100の筐体120内であって本体101の後方下部には機械室33が設けられ、機械室33には、少なくとも圧縮機20が配される。なお、機械室33には、圧縮機20の一端に接続される凝縮器21がさらに配されていてもよい。
圧縮機20の他端に接続される蒸発器1は、冷凍室32の後方に設けられた下部冷気通路111内に配されている。凝縮器21と蒸発器1とはキャピラリーチューブ22(図1において不図示)を介して接続される。
下部冷気通路111は吐出口111a及び戻り口111bにより冷凍室32と連通し、上部に庫内循環ファン23が設けられる。下部冷気通路111の上方にはダンパ113の開閉により下部冷気通路111と連通可能な上部冷気通路114が設けられる。上部冷気通路114は吐出口114aにより冷蔵室30と連通する。冷蔵室30と野菜室31とは冷気が流通する連通口(不図示)により連通し、野菜室31は戻り口(不図示)により蒸発器1の下方の下部冷気通路111と連通している。
ここで、一般的な冷凍サイクルについて簡単に説明する。
最初に、圧縮機20が運転を開始し、圧縮機20から吐き出された高温高圧の冷媒は、凝縮器21において液化される。その後、キャピラリーチューブ22(図1において不図示)で減圧され、減圧された冷媒は蒸発器1において蒸発される。蒸発器1において気化した冷媒はサクションパイプ(不図示)を通って圧縮機20に戻る。
図中斜線部は、断熱材であり、本体101内に機械室33で発生した熱や外気の熱が庫内に伝わるのを防止している。
圧縮機20が駆動されて冷凍サイクルが運転されると、冷凍サイクルの低温側の蒸発器1の熱交換により生成される冷気が、庫内循環ファン23の駆動によって下部冷気通路111及び上部冷気通路114に流通する。ダンパ113を閉じると冷気は吐出口111aから冷凍室32に吐出される。この冷気は冷凍室32内を流通して戻り口111bから下部冷気通路111の下方に戻り、冷気が循環する。
ダンパ113を開くと冷気は上記と同様に冷凍室32に吐出されるとともに、上部冷気通路114を流通して吐出口114aから冷蔵室30に吐出される。冷蔵室30に吐出された冷気は冷蔵室30及び野菜室31を流通して下部冷気通路111の下方に戻り、冷気が循環する。これにより、冷蔵室30、野菜室31及び冷凍室32がそれぞれ所定温度になるように冷却される。
上述のような冷凍サイクルの運転によって冷却運転を行う過程で庫内、または食品から出た水蒸気が露点になり蒸発器1で結露,凍結し、着霜が進行する。冷却運転は、庫内の温度センサ(冷凍室温度センサ51)が所定の温度に到達したことで冷凍サイクルの運転を休止し、庫内の温度センサが所定の温度以上になると再び冷凍サイクルの運転を開始することを繰り返す。このようにして、冷却庫内の温度を一定の範囲に保持している。
ところで、一般的な冷却庫における除霜装置(除霜ヒータ)では、圧縮機の積算運転時間が一定値を超えた時かタイマーにより、定期的に決まった時間毎に通電させる制御方法が用いられる。このような制御方法の場合、家庭用冷凍冷蔵庫におけるヒータ式除霜の標準的な仕様では、たとえば、約140Wのガラス管ヒータを約2日に1回、約50分通電することで約300gの着霜(氷)を融解させる。この場合、除霜後の冷凍室(通常−20℃)の温度上昇は、−10℃程度(10℃以上上昇)になることが普通である。そうすると、次のような問題点がある。
1)温度上昇による冷凍保存品の品質劣化(氷結晶の再成長による肥大化)、
2)空気の自然対流による間接加熱方式であるため、エネルギー効率が低い。
これに対し、本実施の形態における冷却庫100は、除霜ヒータを必要としない除霜装置(蒸発器1以外は図1において不図示)を装備することで、上記のような問題点が解消される。以下、具体的に説明する。
図2は、本発明の実施の形態1における冷却庫100の除霜装置200を示す系統図である。
図2を参照して、除霜装置200は、冷却庫100の冷却器であるフィンチューブ型の蒸発器1と、非冷凍領域300に設けられた吸熱器2と、蒸発器1および吸熱器2を環状に接続し、熱媒体である不凍液8を非冷凍領域300から蒸発器1に循環させるための不凍液管6,11と、不凍液8の温度膨張を吸収するクッションタンク3と、不凍液管11に設置され、不凍液8を循環させるための除霜用循環ポンプ4と、非冷凍領域300内の熱を吸熱器2に吹き付けて吸熱器2における吸熱を促進するための除霜用循環ファン24とを含む。蒸発器1、吸熱器2およびクッションタンク3は、除霜用循環ポンプ4を介して環状に接続される。
除霜用循環ポンプ4は、吸熱器2および除霜用循環ファン24と同じく非冷凍領域300に設けられる。なお、必ずしも除霜用循環ポンプ4は吸熱器2等が配される非冷凍領域300内に設けられる必要はない。
このように、本実施の形態において、蒸発器1には、2系統の媒体流路9,10が備えられる。
不凍液8が循環する流路9は、蒸発器1内の複数の不凍液管6をヘッダー管5を通じて、蒸発器1内をパラレルに流通するよう連結してある。これにより、蒸発器1に着霜した氷を融解させることが可能となる。不凍液8は、蒸発器1が運転しても蒸発器1内で液状を保持できるよう、凍結点が−50℃程度のものを使用することが好ましい。具体的には、たとえば、エチレングリコール系、有機酸塩系等が用いられる。
なお、蒸発器1内を通る複数の不凍液管6は、ヘッダー管5を介して複数の流路を構成しているため、1つの流路を構成する不凍液管11と区別するために、以下「不凍液分管6」と称する。
一方、冷蔵庫を冷却するための冷媒流路10は、不凍液8が循環する流路9とは完全独立の流路を構成し,冷媒管7により、シリーズに連結して冷凍サイクルを構成する。冷媒としては、たとえばフロン系、炭化水素系が用いられる。
図3(a)〜(d)は、本発明の実施の形態1における蒸発器1の構成を示す模式図である。なお、図3において、フィンの図示を省略しているが、蒸発器1は、フィンチューブ型の一例であるものとする。図3において、(a)は蒸発器1の正面図であり、(b)は蒸発器1の左側面であり、(c)は蒸発器1の右側面であり、(d)は蒸発器1の上面図である。
図3(a)〜(d)を参照して、蒸発器1において、冷凍サイクルと接続する冷媒管7と不凍液が循環する不凍液分管6とが完全独立で一体に形成され、フィンを共有する構造を持つ。これらの管6,7は、それぞれ同種で連結されて2系統の流路が構成される。
図3(a),(d)を参照して、5本の不凍液分管6は、その両端がヘッダー管5に接続され、ヘッダー管5は、不凍液管11に接続されている。
また、図3(a)〜(c)を参照して、冷媒管7は、蒸発器1の両端部において湾曲しており、1本の冷媒管7が蒸発器1内を巡るように形成されている。
蒸発器1の形状や不凍液分管6の配管については、できるだけ不凍液8との熱抵抗が小さくなることが望ましい。そのため、この条件を満たす設計であれば、図に示したような形態に限定されるものではない。図中、5本の不凍液分管6が蒸発器1を貫通しているが、複数であればその本数は限定されない。
本実施の形態における冷却庫100では、冷凍サイクルの休止期間に、循環ポンプ4と除霜用循環ファン24とを駆動させる。すなわち、本実施の形態における除霜方式は、冷凍サイクルの休止期間中に、非冷凍領域300の熱を不凍液8に伝熱させ(吸熱させ)、伝熱された不凍液8により、蒸発器1に着霜した氷を融解させる方式である。また、本実施の形態における除霜方式は、冷凍サイクルの休止期間毎に除霜運転をすることで、少量の着霜を融解させることを特徴とする。
なお、「非冷凍領域300の熱を吸熱する」とは、蒸発器1に着霜した氷の熱を非冷凍領域300に放熱すると言い換えることができる。つまり、吸熱器2は、不凍液8を介して、蒸発器1に着霜した氷の熱と非冷凍領域300の熱とを熱交換する機能を有する。このように、吸熱器2で吸収された熱は、蒸発器1に着霜した氷を液化するときの潜熱として利用される。
ここで、本実施の形態に採用される吸熱器2、除霜用循環ポンプ4および除霜用循環ファン24(以下「不凍液循環系」ともいう)は、具体的には以下の条件を満たすことが必要となる。なお、吸熱器2は、たとえば、フィンチューブ熱交換式のファンコイルであるものとする。しかしながら、このような形態に限定されず、たとえば、ロールボンド式のパネル状であってもよい。
(1)まず、冷却庫100の除霜に必要な吸熱量について説明する。
<一般的な冷却庫(冷凍冷蔵庫)における着霜量(1日当たり)と融解熱量>
通常、平均的な着霜量は150g/日程度で、冷蔵庫ドアが完全に閉まりきっていない場合等は通常時の3倍強となる500g/日の着霜が生じている。
これを前提として、蒸発器1への着霜の融解に必要な熱量は以下のように計算される。
・−25℃の氷150g(通常)〜500g(最大)を5℃の水にする熱量
⇒16.3kcal〜48.8kcal
・上記着霜量を時間(分)当たりに換算すると、
⇒0.10g/min〜0.35g/min
・圧縮機の運転時間比(ON:60分,OFF:20分→運転率75%)から、1ハンチング当たりの着霜量
⇒6.0g〜21.0g
・上記着霜量を冷凍サイクルの休止時間20分の時間内に融解するための加熱能力(−25℃→5℃)
⇒2.1kcal/h〜6.1kcal/h(2.4W〜7.1W)必要。
(2)以上の必要加熱能力の計算から、非冷凍領域300から7.1Wを吸熱できる不凍液循環系を備えておけばよいことになる。但し、蒸発器1の熱容量を考慮すると、オールアルミ製熱交換器(約800g)を20分で−25℃から5℃に温度上昇させるためには、加熱能力として約19.7W必要であるため、総合的に約27W吸熱できる熱交換能力が必要である。
参考として、具体的に不凍液循環系から見た設計例を以下に示す。
「吸熱量Q=冷媒比熱×循環量×吸熱器2の入口・出口温度差」であることから、7.1Wの吸熱量を得る循環系条件として、たとえば、
・ブライン比熱:0.62(kcal/kg・K) (株)ショーワ製コールドブライン(登録商標)FP40使用
・循環量:20.0kg/h(0.33kg/min)
・吸熱器2の入口・出口温度差ΔT: 2度
となるような不凍液循環系を採用するとよい。上記条件によると、吸熱量Q=28.8Wとなり、必要な熱交換能力を保有していることがわかる。
図4は、本発明の実施の形態1の冷却庫100の系統図である。
本実施の形態において、吸熱器2は、非冷凍領域300のうち、約5℃に制御される冷蔵室30に設けられる。
冷却庫100は、圧縮機20と凝縮器21とキャピラリーチューブ22と蒸発器1とを環状に接続した冷凍サイクルの冷媒流路10、および、蒸発器1に設けた不凍液循環流路9が存在する。不凍液循環流路9には、クッションタンク3と吸熱器2とが循環ポンプ4を介して環状に接続される。また、除霜用循環ファン24は、吸熱器2に風が吹き付けられるように設置される。このような構成とすることで、吸熱器2は、除霜用循環ファン24により冷蔵室30内の熱を吸熱する。吸熱器2を通って温度が上昇した不凍液8が、蒸発器1を流通することにより、蒸発器1に着霜した霜(氷)が融解される。
冷蔵室30には、冷蔵室30内の温度を検出するための冷蔵室温度センサ52が設置される。
図5は、本発明の実施の形態1の冷却庫100のハードウェア構成を示すブロック図である。
図5を参照して、冷却庫100は、上述した構成に加え、冷却庫100全体を制御する制御部50、冷凍室32に設置され、冷凍室32の温度を検知するための冷凍室温度センサ51、不凍液8の温度を検知するための不凍液温度センサ12、計時動作をするタイマ54、各種データおよびプログラムを記憶するためのメモリ55を備える。
制御部50は、たとえばCPU(Central Processing Unit)により構成され、冷却庫
100の機能を実現するための各種演算処理を行なう。メモリ55は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)および不揮発性のフラッシュメモリなどを含む。
不凍液温度センサ12は、不凍液分管6における、蒸発器1からの不凍液8の出口付近に設置される。このような場所に不凍液温度センサ12を設置することで、蒸発器1の温度を知ることができる。
なお、冷却庫100は、野菜室31に設けられ、野菜室31の温度を検知するための野菜室温度センサ53や、各室30〜32の扉や引き出しの開閉を検知するための少なくとも1つのドアスイッチ56などをさらに備えてもよい。
図6は、本発明の実施の形態1の冷却庫100の機能構成を示す機能ブロック図である。
図6を参照して、制御部50は、冷凍サイクルを実現するための処理を行なう第1駆動制御部501および除霜運転を実現するための処理を行なう除霜運転処理部510を含む。
第1駆動制御部501は、冷凍室温度センサ51からの出力に基づき、圧縮機20および庫内循環ファン23の運転を制御する。第1駆動制御部501の処理については、公知の技術により行なわれてよい。そのため、ここでの具体的な説明は行なわない。
除霜運転処理部510は、停止・再開判断部511と、第2駆動制御部512と、温度判断部513とを含む。停止・再開判断部511は、第1駆動制御部501による制御情報に基づいて、圧縮機20の運転、すなわち、冷凍サイクルの運転が停止または再開されたかを判断する。たとえば、第1駆動制御部501は、圧縮機20の運転を開始すると内部メモリのフラグを1にセットし、圧縮機20の運転を停止するとそのフラグを0にするような制御を行なう。停止・再開判断部511は、そのフラグを定期的に監視することで、冷凍サイクルの運転が停止または再開されたかを検知することができる。第2駆動制御部512は、停止・再開判断部511により圧縮機20の運転が停止したと判断されると、除霜用循環ポンプ4および除霜用循環ファン24を駆動させる。
温度判断部513は、除霜運転が開始されると(冷凍サイクルの運転が停止された後)、冷蔵室温度センサ52および不凍液温度センサ12が検知した温度に基づき、不凍液8の温度がほぼ冷蔵室30の温度になったか否かを判断する。第2駆動制御部512は、温度判断部513により不凍液8の温度がほぼ冷蔵室30の温度になったと判断された場合、あるいは、停止・再開判断部511により冷凍サイクルの運転が再開されたことを検知した場合に、除霜運転を終了する。
なお、図6に示した各ブロックの動作は、メモリ55中に格納されたソフトウェアを実行することで実現されてもよいし、これらのうち少なくとも1つについては、ハードウェアで実現されてもよい。
図7は、本発明の実施の形態1における除霜運転処理を示すフローチャートである。図7のフローチャートに示す処理は、予めプログラムとしてメモリ55に格納されており、制御部50がこのプログラムを読み出して実行することにより、除霜運転処理の機能が実現される。
図7を参照して、停止・再開判断部511は、第1駆動制御部501からの情報に基づき、冷凍サイクルが休止したか否かを判断する(ステップS2)。冷凍サイクルの運転中は、この判断処理が繰り返し行なわれる。停止・再開判断部511により冷凍サイクルが休止したと判断された場合、たとえば冷凍サイクルの休止直後において、第2駆動制御部512は、除霜用循環ポンプ4および除霜用循環ファン24を駆動する制御を行なう(ステップS4)。このように、本実施の形態では、冷凍サイクルの休止直後に除霜運転が開始される。なお、除霜運転の開始は、必ずしも冷凍サイクルの休止直後である必要はなく、冷凍サイクルの休止から所定時間(たとえば5分)経過してから除霜運転を開始することとしてもよい。
次に、温度判断部513は、不凍液温度センサ12からの出力に基づき、不凍液8の温度TPnを検知する(ステップS6)。続いて、温度判断部513は、冷蔵室温度センサ52からの出力に基づき、冷蔵室30の温度TPaを検知する(ステップS8)。
その後、不凍液8の温度TPnがほぼ冷蔵室30の温度TPaと同じになったか否かを判断する(ステップS10)。具体的には、温度TPnが温度TPa−α以上か否かを判断する。ここでの温度差αは、できる限り0度に近い方が好ましく、冷却庫100が家庭用である場合には、たとえば2度程度であることが好ましい。
次に、停止・再開判断部511は、冷凍サイクルの運転が再開したか否かを判断する(ステップS12)。冷凍サイクルの運転が再開するまで(ステップS12においてNO)、ステップS4〜S10の処理が繰り返される。停止・再開判断部511により冷凍サイクルの運転が再開したと判断された場合(ステップS12においてYES)、第2駆動制御部512は、除霜用循環ポンプ4および除霜用循環ファン24の駆動を停止する(ステップS14)。以上で、本実施の形態における除霜運転は終了される。
以上のように、除霜運転は、圧縮機20の休止直後に行なわれる。これにより、圧縮機20と庫内循環ファン23の運転により蒸発器1に着霜した分を、直後の圧縮機20の休止期間内に融解させることができる。そのため、圧縮機20の運転初期には常に着霜がない状態で冷却運転が開始される。したがって、従来のように、蒸発器1が着霜で目詰りするようなことがなくなり、かつ、冷却運転の熱交換効率が向上するという効果を奏する。
また、圧縮機20の休止期間中に着霜(氷)を融解させるための熱を冷蔵室30より吸熱することで、着霜熱と冷蔵室30内の熱とが熱交換されるため、冷蔵室30の温度上昇が抑制される。その結果として、圧縮機20の運転率が低下し、エネルギー消費の低減化が可能になる。
また、本実施の形態によれば、上述のような従来の冷却庫の問題点を解決することができる。すなわち、食品を過度に温度変動させることなく高品質に保存することができ、かつ、低エネルギーで除霜をすることができる。
なお、上述のように、本実施の形態において除霜運転は、冷凍サイクルの休止期間にのみ行なわれものであり、不凍液の温度TPnが冷蔵室の温度TPa−αに到達しなかった場合(ステップS10においてNO)でも、冷凍サイクルの運転が再開されると除霜運転を停止する。したがって、除霜運転中(冷凍サイクルの休止期間中)に冷凍室32の負荷が急増したことにより(たとえば、ドア開放、食品の入れ替えなど)、冷凍サイクルの運転が再開されると、除霜が完了していなくても除霜運転は強制終了される。そのため、冷凍室温度センサ51の検知温度のみによって冷凍サイクルが運転再開され、蒸発器の着霜の融解途中の部分が再凍結して融解しないという不都合が生じる恐れがある。
よって、第1駆動制御部501は、冷凍室温度センサ51の検知温度が、冷凍サイクルの運転再開を決定する条件を満たす温度であったとしても、所定の条件が成立していなければ冷凍サイクルの運転を再開しないようにすることが望ましい。
たとえば、第1駆動制御部501は、冷凍サイクルの休止時間をカウントし、その休止時間が所定時間を越えなければ、冷凍サイクルの運転再開の判定を行なわないことにすることが望ましい。そのようにすることで、必ず所定時間除霜運転が行なわれた後に冷凍サイクルの運転が再開されるようになる。そのため、冷凍室32の温度が急激に上がったとしても、除霜運転が優先され、確実に除霜を行なうことが可能となる。
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2における冷却庫について説明する。
上述の実施の形態1における冷却庫100では、吸熱器2および除霜用循環ファン24は、冷蔵室30に設けられた。これに対し、実施の形態2における冷却庫では、吸熱器および除霜用循環ファンは、野菜室に設けられる。その他の構成は、実施の形態1の冷却庫100の構成と同様である。したがって、ここでも、図1〜3および図5を引用して、本実施の形態における冷却庫100Aについて説明する。
以下、本実施の形態における冷却庫100Aが、実施の形態1の冷却庫100と異なる部分について説明する。
図8は、本発明の実施の形態2の冷却庫100Aの系統図である。
図8を参照して、本実施の形態において、吸熱器2および除霜用循環ファン24は、約8℃に制御される野菜室31に設けられる。野菜室31には、野菜室31内の温度を検出するための野菜室温度センサ53が設置される。
図9は、本発明の実施の形態2の冷却庫100Aの機能構成を示す機能ブロック図である。
図9を参照して、図6に示した実施の形態1の冷却庫100の機能構成との違いは、温度判断部513に入力される温度が、冷蔵室温度センサ52により検知される温度に代えて、野菜室温度センサ53により検知される温度となる点のみである。したがって、実施の形態2において、温度判断部513は、除霜運転が開始されると(冷凍サイクルの運転が停止されると)、野菜室温度センサ53および不凍液温度センサ12が検知した温度に基づき、不凍液8の温度がほぼ野菜室31の温度になったか否かを判断する。
図10は、本発明の実施の形態2における除霜運転処理を示すフローチャートである。図10のフローチャートに示す処理のまた、予めプログラムとしてメモリ55に格納されており、制御部50がこのプログラムを読み出して実行することにより、除霜運転処理の機能が実現される。なお、図中、図7に示した実施の形態1における除霜運転処理と同じ処理については同じステップ番号を付してある。したがって、それらについての説明は繰り返さない。
図10を参照して、ステップS2〜S6の処理が終わると、温度判断部513は、野菜室温度センサ53からの出力に基づき、野菜室31の温度TPbを検知する(ステップS8A)。
その後、不凍液8の温度TPnがほぼ野菜室31の温度TPbと同じになったか否かを判断する(ステップS10A)。具体的には、温度TPnが温度TPb−α以上か否かを判断する。ここでの温度αも、できる限り0℃に近い方が好ましく、冷却庫100Aが家庭用である場合には、たとえば2℃程度であることが好ましい。
ステップS10Aの処理が終わると、実施の形態1と同様に、ステップS12およびステップS14の処理が行なわれる。
なお、本実施の形態における冷却庫100Aは、図5に示した冷蔵室温度センサ52を有しなくてもよい。
以上より、本実施の形態においても、実施の形態1と同様の効果を奏することができる。さらに、本実施の形態では、冷蔵室30よりも温度の高い野菜室31内に吸熱器2が設置されるため、実施の形態1に比べて除霜運転の時間を短縮することができる。したがって、より省エネルギー化を図ることができる。
[実施の形態3]
次に、本発明の実施の形態3における冷却庫について説明する。
上述の実施の形態1および2における冷却庫100,100Aでは、吸熱器2および除霜用循環ファン24はそれぞれ1つであり、1つの貯蔵室(冷蔵室30または野菜室31)に設けられた。これに対し、実施の形態3における冷却庫は、2つの吸熱器および除霜用循環ファンを有し、これらはそれぞれ冷蔵室30および野菜室31に設けられる。その他の構成は、実施の形態1,2の冷却庫100,100Aの構成と同様である。したがって、ここでも、図1〜3を引用して、本実施の形態における冷却庫100Bについて説明する。
以下、本実施の形態における冷却庫100Bが、実施の形態2の冷却庫100Aと異なる部分について説明する。
図11は、本発明の実施の形態3の冷却庫100Bの系統図である。
図11を参照して、本実施の形態において、2つの吸熱器2a,2bおよび除霜用循環ファン24a,24bは、それぞれ、冷蔵室30および野菜室31に設けられる。野菜室31には、野菜室31内の温度を検出するための野菜室温度センサ53が設置される。
このように、除霜運転終了を判断するための温度センサとしては、冷蔵室30よりも野菜室31の温度の方が高いため、野菜室温度センサ53を備えることが好ましい。
図12は、本発明の実施の形態3における冷却庫100Bのハードウェア構成を示すブロック図である。
図12を参照して、冷却庫100Bは、吸熱器2a,2bそれぞれに設けられる2つの除霜用循環ファン24a,24bを備える。
図13は、本発明の実施の形態3の冷却庫100Bの機能構成を示す機能ブロック図である。
図13を参照して、図9に示した実施の形態2の冷却庫100Aの機能構成との違いは、第2駆動制御部512が2つの除霜用循環ファン24a,24bと接続される点である。したがって、本実施の形態において、第2駆動制御部512は、除霜用循環ポンプ4、除霜用循環ファン24a,24bを駆動することになる。
なお、本実施の形態における除霜運転処理は、実施の形態2と同様である。本実施の形態では、ステップS4において駆動する除霜用循環ファンおよびステップS14において駆動が停止される除霜用循環ファンが、ともに、ファン24に代えて、ファン24a,24bになる点のみが異なる。そのため、ここでの詳細な説明は繰り返さない。
なお、本実施の形態では、吸熱器2a,2bを直列に接続したが、並列に接続しても構わない。
また、本実施の形態において、除霜用循環ポンプ4は、(冷蔵室30より野菜室31の方が下方に設置されているため)吸熱器2bおよび除霜用循環ファン24bが設けられた野菜室31に設けられることとしたが、必ずしもその必要はない。
本実施の形態によると、圧縮機20の休止期間中に着霜(氷)を融解させるための熱を冷蔵室30および野菜室31より吸熱することで、着霜熱と冷蔵室30および野菜室31内の熱とが熱交換されるため、冷蔵室30と野菜室31の温度上昇が抑制される。その結果として、圧縮機20の運転率が低下し、エネルギー消費の低減化が可能になる。
また、本実施の形態によると、2つの吸熱器2a,2bが設置されるため、単数設置に比較して熱負荷が大きく、より速やかに着霜の融解が可能となる。
なお、本実施の形態では、2つの貯蔵室それぞれに2つの吸熱器2a,2bを設けた例について説明したが、冷却庫100Bが3つ以上の貯蔵室を有する場合には、それぞれの貯蔵室に3つ以上の吸熱器を設けてもよい。その場合にも、これらの貯蔵室のうち、最も温度の高い室に、除霜運転の終了を判断するための温度センサを設けることが好ましい。
[実施の形態4]
次に、本発明の実施の形態4における冷却庫について説明する。
上述の実施の形態1〜3における冷却庫100,100A,100Bでは、吸熱器2(2a,2b)および除霜用循環ファン24(24a,24b)は、貯蔵室(冷蔵室30および/または野菜室31)に設けられた。これに対し、実施の形態4における冷却庫では、吸熱器および除霜用循環ファンは、機械室に設けられる。その他の構成は、実施の形態1の冷却庫100の構成と同様である。したがって、ここでも、図1〜3および図5を引用して、本実施の形態における冷却庫100Cについて説明する。
以下、本実施の形態における冷却庫100Cが、実施の形態1の冷却庫100と異なる部分について説明する。
図14は、本発明の実施の形態4の冷却庫100Cの系統図である。
図14を参照して、本実施の形態において、吸熱器2および除霜用循環ファン24は、圧縮機20の排熱等で約40℃程度になる機械室33に設けられる。
図15は、本発明の実施の形態4の冷却庫100Cの機能構成を示す機能ブロック図である。
図15を参照して、冷却庫100Cの制御部50は、実施の形態1の除霜運転処理部510に代えて、除霜運転処理部510Aを含む。除霜運転処理部510Aは、実施の形態1の温度判断部513に代えて、温度上昇率算出部514および温度上昇率判断部515を含む。温度上昇率算出部514は、不凍液温度センサ12およびタイマ54の出力に基づいて、不凍液8の温度上昇率を算出する。温度上昇率算出部514および温度上昇率判断部515の具体的な処理については、図16のフローチャートに基づいて説明する。
図16は、本発明の実施の形態4における除霜運転処理を示すフローチャートである。図16のフローチャートに示す処理のまた、予めプログラムとしてメモリ55に格納されており、制御部50がこのプログラムを読み出して実行することにより、除霜運転処理の機能が実現される。なお、図中、図7に示した実施の形態1における除霜運転処理と同じ処理については同じステップ番号を付してある。したがって、それらについての説明は繰り返さない。
本実施の形態では、図7のステップS8およびS10の処理に代えて、ステップS9およびS11の処理が行なわれる。
ステップS9において、温度上昇率算出部514は、不凍液温度センサ12から得られた不凍液8の温度とタイマ54が計時する時間とに基づいて、不凍液8の温度上昇率Rnを算出する。その後、ステップS11において、温度上昇率判断部515は、温度上昇率Rnが所定の閾値Rs以上であるか否かを判断する。
温度上昇率Rnが閾値Rs未満であると判断されると(ステップS11においてNO)、ステップS12に進み、温度上昇率Rnが閾値Rs以上であると判断されると(ステップS11においてYES)、ステップS14に進む。
本実施の形態の構成によると、不凍液8の蒸発器1への入口温度(蒸発器1の入口付近の不凍液8の温度)は、機械室33の温度(外気)によって大きく変化する。そのため、本実施の形態では、蒸発器1からの不凍液8の出口温度(蒸発器1の出口付近の不凍液8の温度)だけで除霜運転の終了を決定するのではなく、不凍液8の温度の時間変化に基づいて、除霜運転の終了が決定される。
このように、不凍液8の温度の時間変化すなわち温度上昇率を用いて判断するのは、霜または氷があるときは融解潜熱のため0℃付近で不凍液8の温度上昇が鈍化するが、氷がなくなると、一転して温度上昇が速くなるということを判定条件に利用したものである。
本実施の形態では、着霜熱と機械室33との温度差が大きく取れるため、圧縮機20の運転毎に除霜せず、複数回(予め定められた回数、たとえば数回)に一回除霜するようなパターンも可能である。
あるいは、圧縮機20の運転時間を積算し、一定値(数回のON運転)になれば除霜運転を開始することとしてもよい。より具体的には、制御部50は、さらに、除霜運転終了からの圧縮機20の積算運転時間をカウントする機能を有し、除霜運転処理部510Aは、冷凍サイクルの休止が検知された場合に、圧縮機20の積算運転時間が所定値以上か否かを判断する時間判断部(図示せず)をさらに有してもよい。その場合、冷凍サイクルの休止が検知されると(ステップS2でYES)、時間判断部(図示せず)は、圧縮機20の積算運転時間を読み出す。読み出した積算運転時間が所定値以上になっていれば、第2駆動制御部512が除霜運転を開始(ステップS4移行実行)する。つまり、冷凍サイクルの休止が検知されたとしても、圧縮機20の積算運転時間が所定値未満であれば、除霜運転は行なわないこととする。このようにすることでも、より効率的に除霜運転を行なうことができる。
また、本実施の形態では、着霜(氷)を融解させるための熱を機械室33より吸熱することで、着霜熱と機械室33内の熱とが熱交換されるため、機械室33内や圧縮機20の冷却を行うことができる。そのため、圧縮機20の温度上昇が抑制でき、冷凍能力や信頼性等が向上する効果がある。
信頼性の向上の具体例としては、オイルの熱劣化を防ぐことができる。圧縮機20内の潤滑油は、圧縮機20の吐出弁などで高温にさらされてカーボンを生成する傾向があるが、圧縮機20の温度が低いとカーボンも生成しにくくなる。また、高温下では、潤滑油は冷媒との接触によりスラッジやワニス状物質を生成する傾向があるが、これも温度の低下で生成されにくくなる。また、温度が低いほど潤滑油の粘度低下が少ないので、圧縮機20内の潤滑油のガスシール性や摺動性(摩耗防止)の向上にも寄与する。
以上のように、本発明の実施の形態1〜4に示した除霜装置200を用いることにより、蒸発器1に蓄積した着霜(氷)を電熱ヒータによる空気加熱で融解する必要がなくなる。そのため、冷凍室32の過度な温度上昇がなくなる。さらに、非冷凍領域300の熱を吸熱して霜を除霜する方式であるため、除霜中の非冷凍領域300の温度上昇も抑制でき、且つ、大幅な除霜の省エネルギー効果が期待できる。したがって、本発明によれば、従来より行なわれている一般的な除霜方式の問題点、すなわち、温度上昇による冷凍保存品の品質劣化や、エネルギー効率の悪さ、などを解決することが可能となる。
以下に、本発明の実施の形態1〜4の冷却庫100,100A,100B,100Cの省エネルギー効果について具体的に説明する。
(1)従来から存在する一般的な冷却庫(冷凍冷蔵庫)の除霜方法(ヒータ式除霜)の投入エネルギー
消費電力量測定(新JIS測定法)時の除霜時間(400Lクラス,2台平均)は、外気温30℃の場合、除霜一回当り57分(2日に1回除霜)である。また、外気温15℃の場合、除霜一回当り45分(2日に1回除霜)程度である。
外気温30℃が180日,外気温15℃が185日と仮定すると、消費電力量の試算は、平均51分の除霜が2日に1回されるものとして行なうことができる。
そうすると、従来の冷却庫の場合(除霜ヒータ:140W,平均運転時間:51分)、投入エネルギーは、
一日あたり、140W×51/60=119.0Wh
年間では、119.0Wh×182.5日=21.72kWh
となる。
(2)本発明の冷却庫100,100A,100B,100Cの除霜方法による投入エネルギー
本発明の実施の形態1〜4において、最も投入エネルギーが必要となる実施の形態3(除霜用循環ポンプ4が一基、除霜用循環ファン24a,24bが2基)を例に挙げて説明する。なお、除霜用循環ファン24a,24bに、DCブラシレスモータを採用した場合を想定する。また、それぞれの消費電力を、除霜用循環ポンプ4が5W,除霜用循環ファン24a,24bが各々3Wと仮定する。
そうすると、実施の形態3での投入エネルギーは、
一日あたり、8W×24時間×運転率25%= 48.0Wh
年間では、48.0Wh×365日=17.52kWh
となる。したがって、投入エネルギーは、従来比0.81となる。
なお、除霜用循環ポンプ4および除霜用循環ファン24a,24bの運転率は、圧縮機20の停止期間を利用することから、「100%−圧縮機運転率(75%)」として計算してある。
但し、上記値は常に最大着霜量が1年間あった場合、且つ、圧縮機20の運転休止毎に除霜動作を行った場合の値であり、圧縮機20の運転の3回に1回、除霜動作を行う仮定においては、投入エネルギーはこの1/3程度、5.82kWhとなり、従来比0.27となる。
[実施の形態5]
上記実施の形態1〜3では、1つまたは2つの吸熱器が貯蔵室に設けられ、実施の形態4では1つの吸熱器が機械室に設けられた。これに対し、実施の形態5において、吸熱器は、貯蔵室および機械室の両方に設けられる。
本実施の形態における冷却庫の構成も、基本的に、上記実施の形態の冷却庫の構成と同様である。したがって、ここでも、図1〜3を引用して、本実施の形態における冷却庫100Dについて説明する。以下に、主に実施の形態1と比較して、異なる部分のみ説明する。
図18は、本発明の実施の形態5の冷却庫100Dの系統図である。
図18を参照して、本実施の形態において、2つの吸熱器2A,2Bはそれぞれ、非冷凍領域のうちの、冷蔵室30および機械室33に設けられる。除霜用循環ファン24は、冷蔵室30にのみ設けられる。
本実施の形態では、除霜回路として機能する流路9には、不凍液8を循環するポンプ4と、冷蔵室30に設けた吸熱器2Aと、機械室33に設けた吸熱器2Bとが直列、環状に接続される。
なお、ここでは、吸熱器2Aを冷蔵室に設けることとして説明するが、冷蔵温度帯の貯蔵室であればよく、たとえば野菜室31等であってもよい。
吸熱器2Aは、蒸発器1の保有する熱量を冷蔵室30に回収するファン式の装置である。つまり、吸熱器2Aは、除霜用循環ファン(吸熱ファン)24と組合わせることにより、熱交換器として機能する。吸熱器2Aは、送風循環中に熱交換器の温度が冷蔵室30の制御温度を上回る場合は、除霜用循環ファン24の運転を停止することによって吸熱器2Aから冷蔵室30への逆方向の伝熱を低減するよう制御する。
吸熱器2Bは、圧縮機20からの排熱を不凍液8に伝熱させ、霜(氷)を融解する主な熱源となる。吸熱器2Bは、機械室33内の圧縮機20と接触して配置されることが好ましい。
ここで、本実施の形態の概要について説明する。ここでは、吸熱器2Aの設置場所を冷蔵室30に限定せず、貯蔵室として記載する。
冷媒回路(流路)10と庫内循環ファン23の運転が停止した後、吸熱器2Aの除霜用循環ファン24を駆動しつつ、除霜用循環ポンプ4を除霜回路(流路)9に不凍液8が循環するよう運転すると、蒸発器1において約−25℃に冷却された不凍液8が吸熱器2Aに搬送される。その結果、貯蔵室の空気(約3〜8℃)と熱交換され、不凍液8の温度が上昇する。
ここでは、貯蔵室の温度からみて、熱交換(熱回収)可能な温度は最終的に約5℃以下となるため、図18に示したA点の不凍液8の温度は約5℃を超えることがない。蒸発器1とA点の不凍液8の温度差が大きい初期は、熱交換量が大きいが、霜の融解時(約0℃)には、蒸発器1とA点の不凍液8の温度差が5度以下と小さくなり、熱交換量が減少する(吸熱器2Aのみの場合)。
そこで、吸熱器2Aと直列に設けた吸熱器2Bに不凍液8を通すことで、圧縮機20の排熱を加え、蒸発器1の入口温度(図18におけるB´点の温度)を上昇させ、蒸発器1での熱交換量を増して、速やかに着霜を融解させる。
吸熱器2A,2Bの構成例を説明する。
図19は、貯蔵室(冷蔵室30)に設置される吸熱器2Aの構成例を概念的に示す図である。図19(a)および(b)には、それぞれ、吸熱器2Aの正面および右側面が示される。
図19(a),(b)を参照して、吸熱器2Aは、いわゆる一般的な小型の金属製ラジエータであってよく、図面において上部44および下部45をヘッダー流路とし、上下間が、扁平にした複数の中空管42で結ばれている。中空管42には、ロー付けでコルゲートフィン43を接着した入口接続管40から不凍液8が流入され、不凍液8は、破線矢印で示す流路で出口接続管41へ流出する。吸熱器2は、図19にて不図示の除霜用循環ファン24によって、冷蔵室30内の空気と熱交換を行なう。
なお、入口接続管40は、不凍液管11のクッションタンク3側に接続され、出口接続管41は、不凍液管11の圧縮機20側に接続される。
図20は、機械室33に設置される吸熱器2Bの構成例を概念的に示す図である。図20(a)および(b)には、それぞれ、吸熱器2Bの上面および側面が示される。
図20(a),(b)を参照して、吸熱器2Bは、たとえば、機械室33内の圧縮機20の上部を覆うように、圧縮機20の頂部に載せることができるように形成されたジャケット式の熱交換器である。つまり、吸熱器2Bは、圧縮機20と接する面(下面)が凹となった、中空円盤状の熱交換器であり、中空部53を有する。
図20(b)に示されるように、不凍液8は、入口管61から中空部53内に流入され、中空部53内を充満する。不凍液8は、圧縮機20の熱を熱伝導で吸熱し、出口管62から流出される。入口管61は、不凍液管11の吸熱器2A側に接続され、出口管62は、不凍液管11の凝縮器21側に接続される。
図21は、吸熱器2Bを圧縮機20に装着した状態を示すモデル図である。図21を参照して、吸熱器2Bは、吸熱器2Bに設けられた凹面(下面)が圧縮機20の上部に合致した状態で載置される。このように、吸熱器2Bは、圧縮機20本体と効率的に熱交換することができるような構成とされる。図21において、圧縮機20に接続された各接続管65,66は、各々、冷媒管7と接続される。
なお、吸熱器2A,2Bの構成は、形や形状または設置状態が違っても同じ機能を有するものであれば良く、これらの形状に限定されるものではない。また、上記実施の形態1〜4において貯蔵室および機械室に設けられた吸熱器は、本実施の形態の吸熱器2Aと同様の構成であってよい。
ここで、圧縮機20がONの期間中に着霜した霜を、次の休止時間に除霜することを想定した場合の必要な吸熱量について説明する。
現行の冷却庫における着霜量(1日当たり)を融解するための融解熱量は、上記実施の形態1で述べたとおりであり、冷凍サイクルの休止時間である20分間で融解させるために必要な熱量(−25℃→5℃に昇温)は、2.1kcal/h〜6.1kcal/h(2.4W〜7.1W)と予想される。
蒸発器1の顕熱熱量として、例えば冷却庫用オールアルミ製蒸発器800gを20分で−25℃→5℃にに昇温させるために必要な加熱能力は、16.9kcal/h(19.7W)である。
以上、概算した必要熱量から、吸熱器2A及び吸熱器2Bで、あわせて最低約27Wを吸熱できる熱交換器系を構成すれば良い。好ましくは、吸熱器2Aで20W、吸熱器2Bで7W程度の吸熱を行う配分になるよう設計すればよい。そうすることで、主に蒸発器1の顕熱を冷蔵室30に回収できるので、冷蔵室内の温度が低下し、除霜運転終了直後の冷却運転の負荷が減り、消費電力が低減されるので、効果的である。
次に、本実施の形態における冷却庫100Dの構成例について説明する。
図22は、本発明の実施の形態5の冷却庫100Dのハードウェア構成を示すブロック図である。
図22を参照して、冷却庫100Dは、実施の形態1の冷却庫100の構成に加え、さらに、蒸発器1に入る直前の不凍液8の温度を検知するための不凍液温度センサ14と、冷媒管7を循環する冷媒の温度を検知するための冷媒温度センサ16と、外気の温度つまり、冷却庫100Dが設置された室内の周辺温度を検知するための外気温センサ18とをさらに備える。外気温センサ18は、冷却庫100Dの筐体120の本体101(図1参照)の表面上であって、たとえば冷蔵室30の開閉扉106の外面などに設けられる。
不凍液温度センサ14および冷媒温度センサ16の配置例を図23に示す。図23は、図3(a)と同様に、蒸発器1の正面図である。なお、不凍液温度センサ14は、後述の変形例で用いられるものであり、本実施の形態では必ずしも必要ではない。
図23を参照して、不凍液温度センサ14は、たとえば、不凍液分管6における、蒸発器1への不凍液8の入口付近に設置される。冷媒温度センサ16は、たとえば、冷媒管7における、蒸発器1のフィンが配設されていない箇所に設置される。これらの温度センサは、たとえば、サーミスタ等であってよい。なお、冷媒温度センサ16の設置場所は、図23に示した位置に限定されず、蒸発器1のタイプや形状に応じて、不凍液8から見て熱伝導的に最も遠い場所を計測し、選択することが好ましい。
図24は、本発明の実施の形態5の冷却庫100Dの機能構成を示す機能ブロック図である。なお、図24には、後述する本実施の形態の変形例の機能構成も示されている。
図24を参照して、本実施の形態における制御部50は、その機能として、実施の形態1の除霜運転処理部510に代えて、除霜運転処理部510Bを含む。除霜運転処理部510Bは、実施の形態1の第2駆動制御部512および温度判断部513に代えて、それぞれ、第2駆動制御部512#および温度判断部513#を含む。これらの処理については、図25のフローチャートを用いて詳細に説明する。
図25は、本発明の実施の形態5における除霜運転処理を示すフローチャートである。図25のフローチャートに示す処理もまた、予めプログラムとしてメモリ55に格納されており、制御部50がこのプログラムを読み出して実行することにより、除霜運転処理の機能が実現される。
図25を参照して、停止・再開判断部511は、第1駆動制御部501からの情報に基づき、冷凍サイクルが休止したか否かを判断する(ステップS102)。停止・再開判断部511により冷凍サイクルが休止したと判断された場合、制御部50は、圧縮機20の積算運転時間が所定時間たとえば3時間以上か否かを判断する(ステップS104)。圧縮機20の積算運転時間は、公知の手法により計算可能であり、たとえば、計算された積算運転時間データがたとえばメモリ55に記憶されているものとする。
ステップS104において条件を満たしていないと判断された場合には、ステップS102の処理に戻る。
一方、条件を満たしていると判断された場合、着霜量が多いと判断し、第2駆動制御部512#は、除霜用循環ポンプ4および除霜用循環ファン24の駆動を開始する(ステップS106)。なお、本実施の形態では、圧縮機20の積算運転時間が所定の運転時間になったか否かで、除霜すべきかどうかを判断したが、限定的ではなく、たとえば、庫内循環ファン23の電流を検出し、一定値より負荷が小さくなったか否かで判断してもよい。その場合、庫内循環ファン23の電流が一定値より負荷が小さくなった場合に、ステップS106へ進む。
本実施の形態では、従来のように24時間〜48時間の運転の後に数百グラム単位で着いた霜を融解させるのではなく、数十グラム程度の少ない着霜を数時間単位で融解する方式である。これにより、霜の成長に伴う空気側への熱伝達低下と、蒸発器1が目詰りした結果起こる庫内循環ファン23の風量低下とによる相互作用で、急速な冷凍能力低下が起きるようなことを防止することができる。また、従来のように蓄積させた霜を融解する場合、蓄積された霜が断熱効果を持つため、加熱によって融解させることが困難となることは周知である。
なお、上述の実施の形態1〜4でも、同様に、ステップS2とステップS4との間に、ステップS104による判断処理を挿入してもよい。
次に、温度判断部513#は、蒸発器1の出口付近の不凍液8の温度すなわち、不凍液温度センサ12の温度が、所定温度たとえば5℃以上か否かを判断する(ステップS108)。ここでの所定温度は、貯蔵室の制御温度の上限に対応している。なお、吸熱器2Aが設置された冷蔵室30の制御温度の上限を設定してもよい。つまり、吸熱器2Aを設置する場所の制御温度に応じて、判断基準の温度を設定してもよい。不凍液温度センサ12の温度が5℃以上になるまで、除霜用循環ポンプ4および除霜用循環ファン24の両方の運転が継続される(ステップS108においてNO)。
なお、蒸発器1の出口付近の不凍液8の温度は、吸熱器2Aの入口付近の不凍液8の温度とほぼ同じであることから、図18におけるC点ではなく、C´点の位置に、温度センサを設けてもよい。
その後、不凍液温度センサ12の温度が5℃に達したと判断された場合(ステップS108においてYES)、除霜用循環ファン24のみ駆動を停止する(ステップS110)。不凍液8の循環中に、図18に示したC点の温度が5℃以上となると、冷蔵室30の温度が5℃以下であるため、冷蔵室30内で不凍液8が冷却されてしまう。
本実施の形態では、そのような場合には、除霜用循環ファン24を停止する。これにより、冷蔵室30での熱交換が低下するので、蒸発器1の保有する熱量が冷蔵室に逆流することを防止できる。
次に、温度判断部513#は、冷媒管7の温度、すなわち、冷媒温度センサ16が検知した温度が所定温度たとえば5℃に達したか否かを判断する(ステップS112)。ここでの所定温度は、蒸発器1に付着した霜が完全に融解されたことを判断するための温度であり、2〜8℃の間で設定されることが好ましい。
冷媒管7の温度が所定温度に達するまで、除霜用循環ポンプ4の駆動が継続される(ステップS112においてNO)。冷媒管7の温度が所定温度に達すると(ステップS112においてYES)、霜が融解されたと判断し、除霜用循環ポンプ4の駆動を停止し、除霜を終了する(ステップS114)。
なお、本実施の形態においても、冷凍サイクルの運転が再開されたことを検知したときに、除霜運転を終了することとしてもよい。
以上のように、本実施の形態によると、蒸発器1に蓄積された着霜(氷)を電熱ヒータによる空気加熱で融解する必要がないため、効率的であるに加え、蒸発器1の冷熱を貯蔵室(たとえば冷蔵室30)へ熱回収して除霜する。さらに、機械室33にも吸熱器2Bを設けることで、上記各実施の形態よりも、短期間かつ効率的に除霜することができる。その結果、除霜中の貯蔵室温度の上昇も抑制でき、且つ、大幅な除霜の省エネルギー効果が期待できる。
本実施の形態による除霜処理の省エネ効果について、詳細に説明する。
現行冷却庫のヒータ式除霜の投入エネルギー(電力量)は、実施の形態4で既に述べたように、21.72kWhと推定される。
これに対し、本実施の形態では、従来の除霜ヒータに代えて、除霜用循環ポンプ4が一基、除霜用循環ファン24が一基用いられるため、投入エネルギーは、以下のようにして推定される。なお、以下の試算例は、除霜用循環ファン24として、DCブラシレスモータを採用し、冷凍サイクルの休止毎に除霜動作を行うことを想定した場合の例である。
それぞれの消費電力を、除霜用循環ポンプ4が3W、除霜用循環ファン24が1.5Wと仮定すると、本実施の形態における一日の投入エネルギーは、
24時間×運転率25% ⇒ 27.0Wh×365日=9.86kWh/年
となる。したがって、従来比(現行比)0.45となる。
このような本実施の形態における投入エネルギーの試算は、除霜用循環ファン24が1基であった上記実施の形態1,2,4にも適用することができる。
なお、ここでも、除霜用循環ポンプ4および除霜用循環ファン24の運転率は、圧縮機20の停止期間を利用することから、「100%−圧縮機運転率(75%)」として計算してある。
ところで、本実施の形態では、図18に示したように、除霜用循環ポンプ4を、吸熱器2Aの出口側、かつ、吸熱器2Bの入口側(手前)に設置した。このような配置とすることで、除霜用循環ポンプ4に対し、除霜前と除霜開始直後の温度差(熱衝撃)が最も小さくなることから循環ポンプ4の故障の主原因であるパッキン材の劣化を防止できるので、循環ポンプ4の寿命の低下を防止することができる。その結果、除霜サイクルの信頼性を向上させることができる。
このことについて、以下に詳述する。
1)本実施の形態のように、図18に示したA−A´間に除霜用循環ポンプ4を設置した場合(冷蔵温度帯にポンプを設置)
冷却運転後、蒸発器1の温度は−25℃であり、蒸発器1における不凍液8もほぼ同温度となっている。除霜用循環ポンプ4の運転直後は、約5℃環境の貯蔵室の中に設置された吸熱器2Aで先に熱交換が行なわれる。そのため、循環ポンプ4に不凍液8を流入させたとき、循環直前の温度約5℃が−5℃となる程度の温度降下とすることができる。つまり、運転開始直前と運転開始直後の温度差は、約10度である。
2)図18に示したB−B´間に除霜用循環ポンプ4を設置した場合(機械室33にポンプを設置)
圧縮機20の温度は、夏季など室温が高い場合や冷却負荷が大きい時は、約60℃以上となり、直上に設置してある吸熱器2Bもほぼ同一の約60℃となっている。したがって、吸熱器2B中の不凍液8もほぼ同じく約60℃となっている。同条件での機械室33内の温度は、圧縮機20や凝縮器21の排熱により、40℃程度となっていることから、除霜用循環ポンプ4の運転直後は、除霜用循環ポンプ4に、運転開始直前の温度約40℃に対して、運転開始により約60℃の不凍液8が流入する。そのため、運転直前、直後で、約20度の温度差が生じる。
3)図18に示したC−C´間に除霜用循環ポンプ4を設置した場合(冷蔵温度帯にポンプを設置)
冷却運転後、蒸発器1の温度は−25℃であり、蒸発器1中の不凍液8もほぼ同等の温度となっている。除霜用循環ポンプ4を冷蔵温度帯の空間に設置してある場合、循環ポンプ4に、運転開始直前温度が約5℃であるのに対して、運転開始により約−25℃の不凍液8が流入する。このため、運転開始直前と運転開始直後で約30度の温度差が生じる。
以上より、A−A´間が循環ポンプ4の運転開始直前と運転開始直後で最も温度差(熱衝撃)を小さくすることができるラインであることが分かる。運転開始直前と運転開始直後の温度差を小さくすることで、特に、循環ポンプ4の故障の主原因であるパッキン材の劣化を防止できるので、循環ポンプ4の信頼性を向上させることができる。
(変形例)
次に、本実施の形態における冷却庫100Dによる、外気温が0℃付近またはそれ以下になる低外気温時の運転について説明する。
低外気温時は、圧縮機20の運転時間が減少し、冷凍サイクルの凝縮温度も低下することから、圧縮機20の温度が20℃以上とならないことが考えられる。加えて、このような温度条件下では、貯蔵室への外気からの熱流入もほぼゼロになることから、圧縮機20の排熱が減少し、圧縮機20の排熱を利用するだけでは除霜熱量が不足し、除霜が長時間に及んだり、除霜が完了しないことが考えられる。本変形例では、そのような問題を防止するため、圧縮機20に通電して発熱させることにより除霜熱量の不足を解消する。
図26は、本発明の実施の形態5の変形例における除霜運転処理を示すフローチャートである。図25のフローチャートに示した処理と同様の処理については同じステップ番号を付してある。したがって、それらについての説明は繰返さない。
図26を参照して、本変形例では、図25に示したステップS104とステップS106との間に、ステップS205の処理が追加される。
ステップS205において、温度判断部513#は、外気の温度すなわち、外気温センサ18が検知した温度が、所定温度たとえば0℃以下か否かを判断する。0℃以下でなければ(ステップS205においてNO)、図25に示したステップS106以降の処理が実行される。
一方、外気温が0℃以下であると(ステップS205においてYES)、特別モード処理が実行される(ステップS207)。この処理は、図27に示す。図27は、本発明の実施の形態5の変形例における特別モード処理を示すフローチャートである。
図27を参照して、第2駆動制御部512#は、除霜用循環ポンプ4のみ駆動を開始する(ステップS300)。このように、外気温度が0℃以下、且つ、除霜が必要である条件になった場合、吸熱器2Aの除霜循環用ファン24を停止することで、吸熱器2Aでの熱交換を抑制する。これにより、特別モード処理では、主に機械室33内の吸熱器2Bと熱交換する状態で不凍液8を循環させる。
次に、温度判断部513#は、蒸発器1の入口付近(図18におけるB´点)の不凍液8の温度すなわち、不凍液温度センサ14が検知した温度が、所定温度たとえば10℃以下であるか否かを判断する(ステップS302)。蒸発器1に流入する直前の不凍液8の温度が10℃以上であれば(ステップS302においてNO)、通常モードとして除霜処理を行なう(ステップS304)。つまり、除霜用循環ポンプ4のみの駆動による処理を継続する。蒸発器1の入口付近の温度が10℃以上であれば、蒸発器1に付着した霜を融解するだけの除霜熱量は十分利用できると判断する。
一方、蒸発器1に流入する直前の不凍液8の温度が10℃以下であれば、除霜熱量不足と判断し、圧縮機加熱モードにて除霜熱量を補充して除霜処理を行なう。つまり、圧縮機20に通電して発熱させる処理を行う。例えば、圧縮機20のモータ巻線に欠相通電することによって、モータを始動させることなく圧縮機20を加熱する。または、圧縮機20のモータ巻線に、始動電圧に達しない低電圧を加えて圧縮機20を加熱する。このような圧縮機加熱動作を行なうことにより、B´点の温度を上昇させ、除霜熱量の不足を補うことができる。なお、このような圧縮機加熱モードによる除霜運転中に、圧縮機20の温度が10℃を越えると、圧縮機加熱モードを終了し、通常モードによる除霜運転に移行する。
ステップS304またはS306の処理の後に、上述のステップS112と同様に、温度判断部513#は、冷媒管7の温度、すなわち、冷媒温度センサ16が検知した温度が所定温度たとえば5℃以上となったか否かを判断する(ステップS308)。5℃以上となっていなければ(ステップS308においてNO)、ステップS302に戻り、5℃以上となっていれば(ステップS308においてYES)、上述のステップS114と同様に、除霜が完了したと判断し、除霜用循環ポンプ4の運転を停止し、除霜運転を終了する(ステップS310)。
以上のように、本実施の形態の変形例によると、外気の温度が低いために圧縮機20の温度が所定の温度より低い場合には、圧縮機20が始動しない電圧条件でモータに通電して発熱させることにより、除霜熱量の不足を補うことができる。その結果、このような処理を実行しない実施の形態に比べると、除霜に掛かる時間を短縮することができる。なお、このような圧縮機加熱モードによる処理は、上記実施の形態4と組合わせてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態1に係る冷却庫100を示す図である。 本発明の実施の形態1における冷却庫100の除霜装置200を示す系統図である。 本発明の実施の形態1における蒸発器1の構成を示す模式図であり、(a)は蒸発器1の正面図、(b)は蒸発器1の左側面、(c)は蒸発器1の右側面、(d)は蒸発器1の上面図である。 本発明の実施の形態1の冷却庫100の系統図である。 本発明の実施の形態1の冷却庫100のハードウェア構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1の冷却庫100の機能構成を示す機能ブロック図である。 本発明の実施の形態1における除霜運転処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2の冷却庫100Aの系統図である。 本発明の実施の形態2の冷却庫100Aの機能構成を示す機能ブロック図である。 本発明の実施の形態2における除霜運転処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3の冷却庫100Bの系統図である。 本発明の実施の形態3における冷却庫100Bのハードウェア構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態3の冷却庫100Bの機能構成を示す機能ブロック図である。 本発明の実施の形態4の冷却庫100Cの系統図である。 本発明の実施の形態4の冷却庫100Cの機能構成を示す機能ブロック図である。 本発明の実施の形態4における除霜運転処理を示すフローチャートである。 従来の冷却庫の除霜方法について説明するための図である。 本発明の実施の形態5の冷却庫の系統図である。 貯蔵室に設置される吸熱器の構成例を概念的に示す図であり、(a)および(b)には、それぞれ、吸熱器の正面および右側面が示される。 機械室に設置される吸熱器の構成例を概念的に示す図であり、(a)および(b)には、それぞれ、吸熱器の上面および側面が示される。 機械室に設置される吸熱器を圧縮機に装着した状態を示すモデル図である。 本発明の実施の形態5の冷却庫のハードウェア構成を示すブロック図である。 不凍液温度センサおよび冷媒温度センサの配置例を示す図である。 本発明の実施の形態5の冷却庫の機能構成を示す機能ブロック図である。 本発明の実施の形態5における除霜運転処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態5の変形例における除霜運転処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態5の変形例における特別モード処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1 蒸発器、2,2a,2b,2A,2B 吸熱器、3 クッションタンク、4 除霜用循環ポンプ、5 ヘッダー管、6 不凍液管(不凍液分管)、7 冷媒管、8 不凍液、9 不凍液循環流路、10 冷媒流路、11 不凍液管、12,14 不凍液温度センサ、16 冷媒温度センサ、18 外気温センサ、20 圧縮機、21 凝縮器、22 キャピラリーチューブ、23 庫内循環ファン、24,24a,24b 除霜用循環ファン、30 冷蔵室、31 野菜室、32 冷凍室、33 機械室、40 入口接続管、41 出口接続管、42 中空管、43 コルゲートフィン、44 上部(ヘッダー流路)、45 下部(ヘッダー流路)、50 制御部、51 冷凍室温度センサ、52 冷蔵室温度センサ、53 野菜室温度センサ、54 タイマ、55 メモリ、56 ドアスイッチ、61 入口管、62 出口管、63 中空部、65,66 接続管、100,100A,100B,100C,100D 冷却庫、101 本体、102 仕切壁、106 開閉扉、107 貯蔵容器、111 下部冷気通路、113 ダンパ、114 上部冷気通路、120 筐体、140 空間部、200 除霜装置、201 蒸発器、232 冷凍室、240 空間部、270 除霜ヒータ、290 弁、292 放熱コイル、294 プレート、300 非冷凍領域、501 第1駆動制御部、510,510A,510B 除霜運転処理部、511 停止・再開判断部、512 第2駆動制御部、513 温度判断部、514 温度上昇率算出部、515 温度上昇率判断部。

Claims (12)

  1. 被冷却物を冷凍貯蔵するための冷凍室と、
    筐体内の、氷点よりも高い温度の領域である非冷凍領域と、
    冷媒を圧縮するための圧縮機と、
    前記圧縮機により圧縮された前記冷媒を凝縮するための凝縮器と、
    前記凝縮器により凝縮された前記冷媒を膨張させるための減圧装置と、
    前記減圧装置を経た前記冷媒を蒸発させて、前記冷凍室を冷却するための蒸発器と、
    前記圧縮機、前記凝縮器、前記減圧装置および前記蒸発器を環状に接続して冷凍サイクルを構成するための冷媒管と、
    前記非冷凍領域に設けられた吸熱器と、
    前記蒸発器と前記吸熱器とを環状に接続し、不凍液を前記非冷凍領域から前記蒸発器に循環させるための不凍液管と、
    前記不凍液管に設置され、前記不凍液を循環させるための循環ポンプとを備える、冷却庫。
  2. 前記圧縮機の駆動を制御するための第1の駆動制御手段と、
    前記循環ポンプの駆動を制御するための第2の駆動制御手段とをさらに備え、
    前記第2の駆動制御手段は、前記圧縮機の駆動が停止されている期間に、前記循環ポンプを駆動する、請求項1に記載の冷却庫。
  3. 前記非冷凍領域は、被冷却物を貯蔵するための貯蔵室を含み、
    前記吸熱器は、前記貯蔵室に設置され、
    前記不凍液の温度を検知するための第1の温度検知手段をさらに備え、
    前記第1の温度検知手段は、前記不凍液管における、前記蒸発器からの前記不凍液の出口付近に設けられ、
    前記第1の温度検知手段により検知された第1の温度と、前記貯蔵室の温度に対応する第2の温度とを比較するための比較手段をさらに備え、
    前記第2の駆動制御手段は、前記比較手段による比較の結果、前記第1の温度と前記第2の温度との差が、所定値以内になった場合に、前記循環ポンプを停止する、請求項2に記載の冷却庫。
  4. 前記貯蔵室は、冷蔵室を含み、
    前記吸熱器は、前記冷蔵室に設置される、請求項3に記載の冷却庫。
  5. 前記貯蔵室は、野菜室を含み、
    前記吸熱器は、前記野菜室に設置される、請求項3に記載の冷却庫。
  6. 前記貯蔵室は、冷蔵室および野菜室を含み、
    複数の前記吸熱器は、前記冷蔵室および前記野菜室にそれぞれ設置される、請求項3に記載の冷却庫。
  7. 前記非冷凍領域は、少なくとも前記圧縮機が設けられた機械室を含み、
    前記吸熱器は、前記機械室に設置され、
    前記不凍液の温度を検知するための第1の温度検知手段をさらに備え、
    前記第1の温度検知手段は、前記不凍液管における、前記蒸発器からの前記不凍液の出口付近に設けられ、
    計時動作を行なう計時手段と、
    前記第1の温度検知手段により検知された第1の温度と、前記計時手段からの出力とに基づき、前記不凍液の温度上昇率を算出するための算出手段と、
    前記算出手段により算出された前記温度上昇率が、所定の値以上であるか否かを判断するための温度判断手段とをさらに備え、
    前記第2の駆動制御手段は、前記温度判断手段により、前記温度上昇率が前記所定の値以上であると判断された場合に、前記循環ポンプを停止する、請求項2に記載の冷却庫。
  8. 前記非冷凍領域は、被冷却物を貯蔵するための貯蔵室と、少なくとも前記圧縮機が設けられた機械室とを含み、
    複数の前記吸熱器は、前記貯蔵室に設置される第1の吸熱器と、前記機械室に設置される第2の吸熱器とを含み、
    前記第1の吸熱器と、前記第2の吸熱器と、前記蒸発器と、前記循環ポンプとを前記不凍液管によって環状の冷媒回路として接続し、前記不凍液を該環状の冷媒回路に循環させる、請求項2に記載の冷却庫。
  9. 前記循環ポンプは、前記第1の吸熱器の出口側に接続され、かつ、前記第2の吸熱器の手前に設けられる、請求項8に記載の冷却庫。
  10. 前記第1の吸熱器による吸熱を促進するための吸熱ファンと、
    前記第1の吸熱器の入口側の前記不凍液の温度を検知するための第1の温度検知手段とをさらに備え、
    前記第2の駆動制御手段は、除霜運転開始の際に、前記循環ポンプとともに前記吸熱ファンを駆動し、前記前記温度検知手段が検知した温度が、所定の第1の温度以上に達した場合には、前記吸熱ファンのみ運転を停止する、請求項8または9に記載の冷却庫。
  11. 前記第2の駆動制御手段は、除霜運転開始の際に、冷却庫の周囲温度が低温である場合には、前記循環ポンプのみを駆動する、請求項10に記載の冷却庫。
  12. 前記蒸発器の入口側の前記不凍液の温度を検知するための第2の温度検知手段をさらに備え、
    前記第2の駆動制御手段は、前記冷却庫の周辺温度が低温であり、かつ、前記第2の温度検知手段が検知した温度が所定の第2の温度以下である場合には、前記圧縮機を加熱するモードにて除霜制御する、請求項11に記載の冷却庫。
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