JP2009089753A - 遊技機、遊技機用プログラム、及び、遊技機用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

遊技機、遊技機用プログラム、及び、遊技機用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】遊技者に回転リールの種々の停止パターンを楽しませることが可能となるとともに、所定の装置の作動異常等により中断状態となり遊技の進行が妨げられることで遊技者が感じる煩わしさを緩和することが可能な遊技機を提供する。
【解決手段】遊技機(スロットマシン10)に、装置の作動異常等に基づいて生じ、遊技進行不可となる中断状態を解除する解除手段(解除スイッチ29)、及び、停止制御データ選択手段165が選択する停止制御データを切り換えるための停止制御データ切換手段222を備え、停止制御データ切換手段222が、解除手段により中断状態が解除されることに基づき、停止制御データ選択手段165が選択する停止制御データを、異なる停止制御データに切り換えるように形成する。
【選択図】図8

Description

この発明は、遊技機に関し、詳しくは、遊技機における各種装置の作動異常その他の所定の発生条件に基づき、遊技を進行することができない中断状態となるように形成された遊技機に関するものである。
また、この発明は、遊技機用プログラム、及び、遊技機用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関し、詳しくは、遊技機における各種装置の作動異常その他の所定の発生条件に基づき、遊技を進行することができない中断状態となるように設定した遊技機用プログラム、及び、遊技機用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関するものである。
従来、この種の遊技機、たとえばスロットマシンとしては、投入された遊技メダルの正偽を判別するとともに、正規の遊技メダルと正規でない遊技メダルとを選別するためのメダルセレクタや、投入された正規の遊技メダルを物理的に貯留するとともに、所定の当選役に入賞した場合等に遊技メダルを払い出すためのホッパーユニット等を備えているものが知られている。
そして、前記スロットマシンは、たとえば、投入された遊技メダルが前記メダルセレクタ内で詰まった場合、遊技メダルの払い出し中に遊技メダルが詰まった場合、また、遊技メダルの払い出し中にホッパーユニット内の遊技メダルが無くなり遊技メダルの払い出しを行うことができなくなった場合等には、作動異常が発生したと判断されるように形成されている。そして、前述の場合には、作動異常が発生した旨が報知されるとともに、遊技を進行することができない中断状態となるように形成されている。そして、中断状態となった場合には、詰まった遊技メダルの除去や、ホッパーユニットへの遊技メダルの補給など、中断状態の発生原因に対応する然るべき処置を行った後、所定の解除手段(解除スイッチ)を操作することにより前記中断状態を解除することができるように形成されており、これにより、遊技を進行することができる状態に復帰させることができるものとなっている。
また、スロットマシンとしては、いわゆるBBゲーム等の特別遊技が終了した後においても、上述の中断状態(打ち止め状態)となり、前記解除手段で前記中断状態を解除することで、遊技を進行することができる状態に復帰させることができるものも知られている。
上述のようなスロットマシンは、たとえば、下記の特許文献1や特許文献2に開示されている。
特開2006−345954号公報 特開2000−116848号公報
ここで、上述のように、遊技機の各装置における作動異常やBBゲーム等の終了により、中断状態になると、解除手段による解除が行われるまで遊技を進行させることができなくなる。したがって、遊技者のスムーズな遊技の進行を妨げることとなるため、遊技者に対して煩わしさを感じさせるという問題が生じていた。特に、遊技を早くに進めたいと考えている遊技者にとっては、前記問題は顕著であった。
そこで、本発明は、上記した事情によりなされたものであり、その目的とするところは、次の点にある。
(請求項1)
すなわち、請求項1記載の発明は、遊技者に対して回転リールの種々の停止パターンを楽しませることが可能となるとともに、所定の装置の作動異常等により中断状態となり遊技の進行が妨げられることで遊技者が感じる煩わしさを緩和することが可能な遊技機を提供することを目的とする。
(請求項2)
すなわち、請求項2記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の目的に加え、中断状態が解除された後の遊技における遊技性を向上させることが可能となるとともに、中断状態となることにより遊技者が感じる煩わしさを緩和し、ひいては、中断状態の発生に期待を抱かせることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
(請求項3、4又は5)
すなわち、請求項3、4又は5記載の発明は、上記した請求項2記載の発明の目的に加え、遊技において有利となるような回転リールの停止制御に切り換えられた後の遊技において、遊技者にスリリングな遊技感を与えることができるとともに、前記遊技に対する遊技者の興趣を高めることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
(請求項6、7又は8)
すなわち、請求項6、7又は8記載の発明は、上記した請求項2、3、4又は5記載の発明の目的に加え、遊技において有利となる回転リール40の停止制御を変化に富んだものとすることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
(請求項9)
すなわち、請求項9記載の発明は、遊技者に対して回転リールの種々の停止パターンを楽しませることを可能となるとともに、所定の装置の作動異常等により中断状態となり遊技の進行が妨げられることで遊技者が感じる煩わしさを緩和するように設定することが可能な遊技機用プログラムを提供することを目的とする。
(請求項10)
すなわち、請求項10記載の発明は、遊技者に対して回転リールの種々の停止パターンを楽しませることが可能となるとともに、所定の装置の作動異常等により中断状態となり遊技の進行が妨げられることで遊技者が感じる煩わしさを緩和するように設定することが可能な遊技機用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
請求項に記載された発明は、上記した各目的を達成するためになされたものであり、各発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
なお、符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
請求項1記載の発明は、周囲に複数の図柄46を表示した複数個の回転リール40と、前記複数個の回転リール40の回転を開始させるためのスタートスイッチ18と、各回転リール40に対応付けられるとともに、対応する回転リール40の回転を停止させるためのストップスイッチ19と、遊技に関する制御を行うための制御装置20と、を備え、前記制御装置20は、図柄46の組み合わせにより構成される当選役を抽選により決定するための当選抽選手段80と、当選抽選手段80の抽選結果に対応した停止制御を回転リール40に対して行うための停止制御手段160と、を備え、前記停止制御手段160は、回転リール40を所定位置で停止させるための停止制御データを複数記憶する停止制御データ記憶手段161と、停止制御データ記憶手段161に記憶されている停止制御データから、所定の停止制御データを選択するための停止制御データ選択手段165と、を備え、所定の最小ベット数以上の遊技媒体のベットを条件として遊技が開始可能となり、前記当選抽選手段80による抽選の結果、所定の当選役に当選し、かつ、停止制御データ選択手段165により選択された停止制御データに基づき回転リール40が停止した状態で表示される図柄46が、前記当選役に応じて予め定められた表示態様になることにより、入賞となるように設定された遊技機において、遊技機における所定の装置の作動異常その他の所定の発生条件に基づいて生じ、遊技の進行が不可となる中断状態を解除するための解除手段(解除スイッチ29)を備え、前記制御装置20は、停止制御データ選択手段165が選択する停止制御データを切り換えるための停止制御データ切換手段222を備え、前記停止制御データ切換手段222は、解除手段により中断状態が解除されることに基づき、停止制御データ選択手段165が選択する停止制御データを、異なる停止制御データに切り換えるように形成されていることを特徴とする。
ここで、遊技機としては、遊技メダルを用いて遊技が行われるスロットマシンや、遊技球を用いてスロットマシンと同様の遊技が行われるパロット(登録商標)遊技機などが挙げられる。また、遊技媒体としては、円板状の遊技メダルや遊技球(パチンコ球)などが挙げられる。
また、本発明に係る遊技機には、上述の装置等のみならず、遊技メダルなどの遊技媒体を払い出すための遊技媒体払い出し装置(ホッパーユニット35)や、遊技に関する情報を遊技者に向かって報知したり、演出を表示したりするための演出装置26(ランプ32、スピーカ33、画像表示装置など)、各種装置に電力を供給するための電源ユニット等を備えることもできる。
前記回転リール40は、周囲に複数の図柄46を表示したものであって、遊技機内に複数個(たとえば、3個)設置されるものである。なお、この回転リール40の設置個数は複数個であれば、特に限定されるものではない。
前記スタートスイッチ18は、前記回転リール40の回転を開始させるためのものである。
前記ストップスイッチ19は、各回転リール40に対応付けられるとともに、対応する回転リール40の回転を停止させるためのものである。換言すれば、ストップスイッチ19は、回転リール40の回転停止操作を行うためのものである。具体的には、回転リール40が3個設置されているときは、各回転リール40それぞれに対応するストップスイッチ19が1つずつ備えられる。そして、一の回転リール40が回転しているときに、この回転リール40に対応付けられたストップスイッチ19を操作することにより、当該回転リール40の回転を停止させることができる。
前記制御装置20は、遊技に関する制御を行うためのものである。
具体的には、制御装置20は、たとえば、遊技機がスロットマシンの場合には、スタートスイッチ18が操作されることを契機として、回転リール40に対して回転を開始するための回転開始信号を出力したり、ストップスイッチ19が操作されることを契機として、このストップスイッチ19に対応する回転リール40に対して回転を停止するための回転停止信号を出力したりするものである。
また、前記制御装置20は、遊技に関する演出を制御するように形成することもできる。具体的には、たとえば、遊技機の遊技状態が所定の状態(たとえば、特別遊技状態など)に移行することを契機として、所定の表示装置26に所定の表示を行う旨の信号を出力するように形成することができる。
また、前記制御装置20は、制御基板などによって構成することができる。また、この制御装置20は、遊技に関する制御及び演出に関する制御の双方を行うことが可能な1つの装置から構成することもできるし、または、それぞれ別個の装置、すなわち、主として遊技に関する制御を行うための遊技制御装置21と、主として演出に関する制御を行うための演出制御装置22とから構成することもできる。
また、前記制御装置20は、後述する当選抽選手段80、停止制御手段160等の各種手段を備えるが、これらに限定されるものではない。
前記当選抽選手段80は、図柄46の組み合わせにより構成される当選役を抽選により決定するためのものである。具体的には、当選抽選手段80は、たとえば乱数発生手段81が所定の数値範囲で発生させる乱数から一の乱数を取得し、この取得した一の乱数を所定の当選判定テーブル83に規定された数値領域と比較することにより、所定の当選役の当選又はハズレの判定を行うためのものである。
またここで、「当選役」とは、内部的に定められた当たりの態様であって、各当選役は所定の図柄46の所定の表示態様(すなわち、図柄46の組み合わせ)により構成されるものとなっている。また、「当選」とは、当選抽選手段80による抽選の結果、所定の当選役に当たって、当選フラグが成立している状態を意味するものである。
前記停止制御手段160は、当選抽選手段80の抽選結果に対応した停止制御を回転リール40に対して行うためのものである。
ここで、「停止制御」とは、当選抽選手段80の抽選の結果に基づいて、停止させるべき図柄46を所定位置に停止させ、停止させてはいけない図柄46を停止させないように、回転リール40の回転を停止させる制御のことである。
また、前記停止制御としては、図柄46の停止位置を定めた停止テーブルを用いて行うもの(テーブル制御)であっても、所定の図柄46を停止させるか否かを判断しながら制御を行うもの(プログラム制御)であってもよい。また、これらの制御方法を組み合わせて、所定の図柄46が停止可能な位置の候補を停止テーブルに記憶し、所定の条件に基づいていずれの候補を選択するか判断するものであってもよい。
また、本発明に停止制御手段160は、回転リール40を所定位置で停止させるための停止制御データを複数記憶する停止制御データ記憶手段161と、停止制御データ記憶手段161に記憶されている停止制御データから、所定の停止制御データを選択するための停止制御データ選択手段165と、を備えている。なお、停止制御手段160が備える手段はこれらに限定されるものではない。
ここで、「停止制御データ」とは、回転リール40を所定位置で停止させるためのものである。換言すれば、停止制御データは、回転リール40の停止に関する情報が書き込まれたものであって、上述のような回転リール40の停止制御を行う際に、いずれの停止位置で停止させるかを判断するためのデータである。
具体的には、上述のテーブル制御により回転リール40の停止制御を行う遊技機においては、たとえば、当選抽選手段80の抽選結果、及び、ストップスイッチ19による回転停止操作時点における回転リール40の位置に応じて、回転リール40における図柄46の停止位置を定めた停止テーブル等が、停止制御データに該当する。
また、上述のプログラム制御により回転リール40の停止制御を行う遊技機においては、たとえば、ストップスイッチ19による回転停止操作が行われた時点から、対応する回転リール40が停止するまでに移動可能なコマ数を定めたデータ等が、停止制御データに該当する。
前記停止制御データ記憶手段161は、前記停止制御データを複数記憶するためのものである。
具体的には、上述のようなテーブル制御が行われる遊技機においては、前記停止制御データ記憶手段161は、たとえば、遊技状態(通常遊技中、BBゲーム中など)や当選抽選手段80の抽選の結果(ハズレ、小役当選、特別遊技役当選など)に応じた停止テーブルを記憶することができる。より具体的には、前記停止制御データ記憶手段161は、通常遊技中であって当選抽選手段80の抽選結果が特別遊技役当選となった場合の停止テーブルや、通常遊技中であって当選抽選手段80の抽選結果がハズレとなった場合の停止テーブル等を記憶することができる。
また、上述のようなプログラム制御が行われる遊技機においては、前記停止制御データ記憶手段161は、たとえば、回転停止操作時から回転リール40が停止するまでに移動可能なコマ数が2コマと定められたデータや、前記コマ数が4コマと定められたデータ等を記憶することができる。
また、前記停止制御手段160は、前記停止制御データ記憶手段161を1つのみ備えていてもよく、または、前記停止制御データ記憶手段161を複数備えていてもよい。すなわち、前記停止制御手段160に1の停止制御データ記憶手段161を備え、この1の停止制御データ記憶手段161に、複数の停止制御データを記憶するように形成することができる。また、前記停止制御手段160に複数の停止制御データ記憶手段161を備え、これらの停止制御データ記憶手段161にそれぞれ、複数の停止制御データを記憶するように形成することもできる。
前記停止制御データ選択手段165は、停止制御データ記憶手段161に記憶されている停止制御データから、所定の停止制御データを選択するためのものである。
具体的には、前記停止制御データ選択手段165は、停止制御データ記憶手段161に記憶されている複数の停止制御データの中から、遊技状態や当選抽選手段80の抽選の結果等の条件に合致する一の停止制御データを選択するように形成されている。
また、前記停止制御データ選択手段165は、条件に合致する停止制御データが複数ある場合には、所定の抽選を行うことにより一の停止制御データを選択するように設定することもできるし、または、固定された一の停止制御データを常に選択するように設定することもできる。
また、本発明に係る遊技機は、所定の最小ベット数以上の遊技媒体のベットを条件として遊技が開始可能となり、前記当選抽選手段80による抽選の結果、所定の当選役に当選し、かつ、停止制御データ選択手段165により選択された停止制御データに基づき回転リール40が停止した状態で表示される図柄が、前記当選役に応じて予め定められた表示態様になることにより、入賞となるように設定されている。換言すれば、本発明に係る遊技機では、回転リール40が停止した際における図柄46の配置(停止表示態様)が、当選役に応じて予め定められた態様となることを条件に入賞となる。
またここで、「遊技媒体のベット」とは、遊技を開始するために遊技媒体を賭け状態とすることを意味するものである。すなわち、遊技媒体をベットすることにより遊技を開始することができるものとなっている。具体的には、遊技媒体のベットは、遊技媒体を投入するための遊技媒体投入口からの遊技媒体の投入や、所定のスイッチ(ベットスイッチ16)の操作により行われるものとなっている。
また、「最小ベット数」は、1回の遊技を開始するためにベットが必要な遊技媒体の最小個数であり、たとえば、「1」や「3」などと設定することができる。また、本発明に係る遊技機では、1回の遊技を開始するためにベット可能な遊技媒体の最大個数(最大ベット数、たとえば「3」)を設定することもできる。
前記解除手段は、遊技機における所定の装置の作動異常その他の所定の発生条件に基づいて生じ、遊技の進行が不可となる中断状態を解除するためのものである。換言すれば、解除手段は、遊技の進行が不可となる中断状態から、遊技を進行させることができる状態(正常状態)に復帰させるためのものである。この解除手段は、たとえば、ボタンやレバーなどの解除スイッチ29として設けることができる。そして、前記中断状態となった場合には、中断状態の発生原因に対応する然るべき処置を行った後に解除手段を操作することにより、中断状態を解除することができるものとなっている。
またここで、「中断状態」とは、遊技機における所定の装置の作動異常その他の所定の発生条件に基づいて生じ、遊技の進行が不可となる状態である。換言すれば、遊技機の所定の装置の作動異常等の所定の発生条件を満たすことを契機として、遊技に係る操作が不可となっている状態である。
また、「遊技機における所定の装置の作動異常」は特に限定されるものではなく、遊技機がスロットマシンである場合には、たとえば、投入された遊技メダルを選別するためのメダルセレクタにおける遊技メダル詰まり、ホッパーユニット35による遊技メダルの払い出し異常(たとえば、遊技メダル詰まりや、ホッパーユニット35内における遊技メダル切れ)などが挙げられる。また、前記作動異常としては、ホッパーユニット35に隣接して設置され、かつ、ホッパーユニット35から溢れた遊技メダルを補助的に貯留するためのキャッシュボックスに、遊技メダルが所定の高さ位置まで貯留されることにより生じるオーバーフローエラーなども挙げられる。
また、「その他の所定の発生条件」は特に限定されるものではなく、たとえば、所定の遊技状態の終了などが挙げられる。具体的には、本発明に係る遊技機は、たとえば、BBゲームの終了を契機として中断状態となるように形成することができる。すなわち、BBゲームが終了した場合には、前記解除手段により中断状態を解除しなければ、次の遊技を進行させることができないこととなる。
前記停止制御データ切換手段222は、停止制御データ選択手段165が選択する停止制御データを切り換えるためのものである。
また、本発明に係る遊技機における停止制御データ切換手段222は、解除手段により中断状態が解除されることに基づき、停止制御データ選択手段165が選択する停止制御データを、異なる停止制御データに切り換えるように形成されている。
具体的には、本発明に係る遊技機における停止制御データ記憶手段161が、たとえば、通常遊技中であって当選抽選手段80の抽選結果がBBゲーム役当選となった場合の停止テーブルとして、停止テーブルA、及び、停止テーブルBを備えているものとする。そして、中断状態が生じる前において、通常遊技中であってBBゲーム役当選となった場合、停止制御データ選択手段165は停止テーブルAを選択するように設定されていたものとする。そして、この状態において中断状態が生じ、当該中断状態が解除手段により解除されたときは、通常遊技中であってBBゲーム当選となった場合に停止制御データ選択手段165が選択する停止テーブルを、停止制御データ切換手段222が、停止テーブルAから停止テーブルBに切り換えることとなる。
また、停止制御データ切換手段222は、BBゲーム役当選となった場合の停止テーブルのみならず、中断状態が解除されたことに基づき、当選役のうち一部の当選役についての停止テーブル、または、総ての当選役についての停止テーブルを切り換えるように設定することもできる。
また、この停止制御データ切換手段222は、中断状態が解除される際には、常に停止制御データの切り換えを行うようにすることができるし、中断状態が解除される際に所定の抽選を行い、この抽選の結果、停止制御データの切り換えを行う旨が決定された場合に、停止制御データの切り換えを行うようにすることもできる。
(作用)
本発明に係る遊技機によれば、停止制御データ選択手段165が、停止制御データ記憶手段161に記憶されている複数の停止制御データから所定の停止制御データを選択する。そして、この停止制御データ選択手段165により選択された停止制御データに基づき、回転リール40に対して停止制御が行われる。
また、本発明に係る遊技機においては、遊技機の所定の装置の作動異常等が発生することにより、遊技の進行が不可となる中断状態となる。そして、この中断状態が解除手段により解除されると、これに基づき、停止制御データ切換手段222が、前記停止制御データ選択手段165が選択する停止制御データを、異なる停止制御データに切り換えることとなる。
すなわち、本発明に係る遊技機によれば、中断状態となった後、この中断状態が解除されることにより、回転リール40に対して停止制御を行うための停止制御データが切り換わることとなる。したがって、停止制御データが切り換わることにより、遊技状態や当選抽選手段80の抽選結果が同じ場合であっても、回転リール40の停止パターンが異なることとなるため、遊技者に対して、前記中断状態の解除により、回転リール40の種々の停止パターンを楽しませることができることとなる。
これにより、中断状態となることで遊技者が感じる煩わしさを緩和させることができることとなる。
(請求項2)
請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明の特徴に加え、前記停止制御データ記憶手段161は、回転リール40における所定の図柄46を所定位置に停止させることが可能な通常停止制御データと、通常停止制御データに基づいて所定の図柄46が停止する位置よりも、遊技において有利な位置に前記図柄46を停止させることが可能な有利停止制御データと、を記憶するように形成され、前記停止制御データ切換手段222は、解除手段(解除スイッチ29)により中断状態が解除されることに基づき、当該中断状態となる前において停止制御データ選択手段165が通常停止制御データを選択していた場合に、前記通常停止制御データを有利停止制御データに切り換えるように形成されていることを特徴とする。
前記通常停止制御データは、回転リール40における所定の図柄46を所定位置に停止させることが可能な停止制御データである。換言すれば、この通常停止制御データは、回転リール40に対して一般的な停止制御を行うことが可能なものである。
前記有利停止制御データは、通常停止制御データに基づいて所定の図柄46が停止する位置よりも、遊技において有利な位置に前記図柄46を停止させることが可能な停止制御データである。換言すれば、この有利停止制御データは、通常停止制御データによる停止制御よりも遊技において有利となるような停止制御を行うことが可能なものである。
ここで、「遊技において有利」とは、遊技者が遊技を行うにあたり優位性があることを意味するものであり、たとえば、所定の当選役に当選していることを識別しやすい(すなわち、当選確定表示態様(リーチ目)を構成するように停止しやすい)、また、当選役が入賞しやすい(すなわち、所定の図柄46の組み合わせを構成するように停止しやすい)、また、遊技を早くに進行させやすい等を意味するものである。
したがって、前記有利停止制御データとしては、たとえば、回転リール40が停止した状態で表示される図柄46が、所定の当選役に当選していることを識別可能な表示態様(当選確定表示態様、いわゆるリーチ目)となるように、回転リール40が停止しやすい停止テーブルを設けることができる。また、前記有利停止制御データとしては、たとえば、当選している当選役が入賞しやすくなるようなデータ、すなわち、ストップスイッチ19が操作されてから前記当選役に係る図柄46が停止するまでに移動可能な最大コマ数の値が大きいデータを設けることもできる。
また、前記停止制御データ記憶手段161としては、前記通常停止制御データを記憶するための通常停止制御データ記憶手段、及び、前記有利停止制御データを記憶するための有利停止制御データ記憶手段を備えることもできる。
また、本発明における停止制御データ切換手段222は、解除手段により中断状態が解除されることに基づき、当該中断状態となる前において停止制御データ選択手段165が通常停止制御データを選択していた場合に、前記通常停止制御データを有利停止制御データに切り換えるように形成されている。
具体的には、たとえば、通常遊技中であって当選抽選手段80の抽選結果がBBゲーム役当選となった場合の停止テーブルとして、通常停止テーブル、及び、有利停止テーブルを備えているものとする。そして、中断状態が生じる前においては、通常遊技中であってBBゲーム役当選となった場合、停止制御データ選択手段165は通常停止テーブルを選択するように設定されていたものとする。そして、この状態において中断状態が生じ、当該中断状態が解除手段により解除されたときは、通常遊技中であってBBゲーム役当選となった場合に停止制御データ選択手段165が選択する停止テーブルを、停止制御データ切換手段222が、通常停止テーブルから有利停止テーブルに切り換えることとなる。
(作用)
本発明に係る遊技機によれば、解除手段(解除スイッチ29)により中断状態が解除されると、この中断状態となる前において停止制御データ選択手段165が通常停止制御データを選択していた場合には、停止制御データ切換手段222が、前記通常停止制御データを有利停止制御データに切り換えることとなる。
すなわち、本発明に係る遊技機によれば、中断状態となる前に通常停止制御データに基づいて停止制御が行われていた場合には、前記中断状態が解除されることにより、有利停止制御データに基づいて停止制御が行われることとなる。
したがって、通常停止制御データから有利停止制御データに切り換わることにより、遊技状態や当選抽選手段80の抽選結果が同じ場合であっても、遊技において有利となるように回転リール40が停止することとなるため、遊技性を向上させることができるとともに、中断状態となることにより遊技者が感じる煩わしさを緩和し、ひいては、中断状態の発生に期待を抱かせることができることとなる。
(請求項3)
請求項3記載の発明は、上記請求項2記載の発明の特徴に加え、前記停止制御データ切換手段222は、解除手段(解除スイッチ29)により中断状態が解除されることに基づき、当該中断状態となる前において停止制御データ選択手段165が有利停止制御データを選択していた場合に、前記有利停止制御データを通常停止制御データに切り換えるように形成されていることを特徴とする。
(作用)
本発明に係る遊技機によれば、解除手段(解除スイッチ29)により中断状態が解除されると、この中断状態となる前において停止制御データ選択手段165が有利停止制御データを選択していた場合には、停止制御データ切換手段222が、前記有利停止制御データを通常停止制御データに切り換えることとなる。
すなわち、本発明に係る遊技機においては、中断状態が解除されることにより有利停止制御データに基づく停止制御に切り換えられた場合には、次に中断状態が解除されるまでの間、この有利停止制御データに基づく停止制御が行われることとなる。換言すれば、本発明に係る遊技機によれば、中断状態が解除されるごとに、有利停止制御データと通常停止制御データとが切り換えられて停止制御が行われることとなる。
ここで、中断状態は不定期に発生するものであるため、有利停止制御データによる停止制御がいつ終了するのかは予想が困難なものとなる。したがって、有利停止制御データによる停止制御中の遊技においては、遊技者に非常にスリリングな遊技感を与えることができ、前記遊技に対する遊技者の興趣を高めることができることとなる。
(請求項4)
請求項4記載の発明は、上記請求項2記載の発明の特徴に加え、前記制御装置20は、解除手段(解除スイッチ29)により中断状態が解除されたことを契機として、この解除以後に行われる遊技の回数のカウントを開始するための遊技回数カウンタ224を備え、前記停止制御データ切換手段222は、遊技回数カウンタ224によりカウントされた遊技の回数が所定回数に達したことを条件に、前記有利停止制御データを通常停止制御データに切り換えるように形成されていることを特徴とする。
すなわち、前記遊技回数カウンタ224は、中断状態が解除された以降に行われる遊技の回数のカウントを行うためのものであり、具体的には、遊技回数を記憶するための遊技回数記憶手段、遊技が行われるごとに遊技回数記憶手段に記憶されている遊技回数に所定数(たとえば、「1」)を加算するための加算手段等を備えている。
また、この遊技回数カウンタ224は、遊技中において(すなわち、スタートスイッチ18が操作されてから総ての回転リール40が停止するまでの間において)中断状態となった場合には、当該遊技から遊技回数のカウントを行うように形成してもよく、または、当該遊技の次の遊技から遊技回数のカウントを行うように形成してもよい。
また、前記所定回数の数値は特に限定されるものではなく、たとえば、常に同じ数値(たとえば、100など)を設定することもできるし、または、所定の抽選を行い、複数の数値(たとえば、30、50、100、及び500など)の中からいずれか一の数値を選択して設定することもできる。
(作用)
本発明に係る遊技機によれば、中断状態の解除に基づいて、停止制御データ選択手段165により選択される停止制御データが有利停止制御データに切り換えられた場合、この切り換えから所定回数の遊技が行われることにより、停止制御データ切換手段222が、前記有利停止制御データを通常停止制御データに切り換えることとなる。
すなわち、本発明に係る遊技機においては、中断状態が解除されることにより有利停止制御データに基づく停止制御に切り換えられた場合には、所定回数の遊技が行われるまでの間、この有利停止制御データに基づく停止制御が行われることとなる。
したがって、所定回数の遊技が行われた後は、有利停止制御データに基づく停止制御から通常停止制御データに基づく停止制御に切り換えられてしまうため、有利停止制御データによる停止制御中の遊技においては、遊技者にスリリングな遊技感を与えることができ、前記遊技に対する遊技者の興趣を高めることができることとなる。
(請求項5)
請求項5記載の発明は、上記請求項2記載の発明の特徴に加え、前記制御装置20は、一般的な遊技である通常遊技を制御するための通常遊技制御手段60と、所定回数の遊技期間において通常遊技よりも遊技者に大きな利益を付与可能な特別遊技を制御するための特別遊技制御手段70と、を備え、前記停止制御データ切換手段222は、特別遊技制御手段70により特別遊技が開始されることを条件に、前記有利停止制御データを通常停止制御データに切り換えるように形成されていることを特徴とする。
ここで、特別遊技としては、いわゆるBBゲームやRBゲームなどが挙げられる。
(作用)
本発明に係る遊技機によれば、中断状態の解除に基づいて、停止制御データ選択手段165により選択される停止制御データ有利停止制御データに切り換えられた場合、特別遊技制御手段70により特別遊技が開始されることにより、停止制御データ切換手段222が、前記有利停止制御データを通常停止制御データに切り換えることとなる。
すなわち、本発明に係る遊技機においては、中断状態が解除されることにより有利停止制御データに基づく停止制御に切り換えられた場合には、特別遊技が開始されるまでの間、この有利停止制御データに基づく停止制御が行われることとなる。
ここで、特別遊技は、所定の抽選で当選すること等により開始されるものであるため、有利停止制御データによる停止制御がいつ終了するのかは予想が困難なものとなる。したがって、有利停止制御データによる停止制御中の遊技においては、遊技者に非常にスリリングな遊技感を与えることができ、前記遊技に対する遊技者の興趣を高めることができることとなる。
(請求項6)
請求項6記載の発明は、上記請求項2、3、4又は5記載の発明の特徴に加え、前記遊技機は、回転リール40が停止した状態で表示される図柄46が、所定の当選役に当選している場合にのみ停止可能な表示態様である当選確定表示態様になることにより、当選抽選手段80による抽選の結果、前記当選役に当選している旨を報知可能に形成されており、前記通常停止制御データには、所定の確率で、回転リール40が停止した状態で表示される図柄46が当選確定表示態様となるように、回転リール40の停止位置が設定されており、前記有利停止制御データには、通常停止制御データにおける確率よりも高い確率で、回転リール40が停止した状態で表示される図柄46が当選確定表示態様となるように、回転リール40の停止位置が設定されていることを特徴とする。
ここで、「当選確定表示態様」とは、回転リール40が停止した状態で表示される図柄46が、所定の当選役に当選している場合にのみ停止可能な表示態様である。換言すれば、所定の当選役に当選していることを識別可能な表示態様であり、いわゆるリーチ目と呼ばれるものである。
前記当選確定表示態様としては、具体的には、最初に停止した回転リール40により表示される図柄46のみで、所定の当選役に当選していることを識別可能なもの(1リール当選確定表示態様、いわゆる1リール確定リーチ目)、最初に停止した回転リール40及び2番目に停止した回転リール40により表示される図柄46の態様で、所定の当選役に当選していることを識別可能なもの(2リール当選確定表示態様、2リール確定リーチ目)、3つの回転リール40により表示される図柄46の態様で、所定の当選役に当選していることを識別可能なもの(3リール当選確定表示態様、3リール確定リーチ目)などが挙げられる。
また、前記当選確定表示態様としては、いわゆる小役ハズレ形リーチ目と呼ばれるものも挙げられる。
具体的には、この小役ハズレ形リーチ目は、2つの回転リール40において、第1の当選役(たとえば、小役や再遊技役)を構成する図柄46が入賞可能となるように(すなわち、所定の入賞ライン上に前記図柄46がテンパイするように)停止した場合、第2の当選役(たとえば、BBゲーム役)に当選していないときは、最後の回転リール40を停止させると必ず第1の当選役に入賞するものの、第2の当選役に当選しているときは、最後の回転リール40を停止させても第1の当選役の入賞とならないことで、第2の当選役に当選していることを報知するものである。
換言すれば、この小役ハズレ形リーチ目は、2つの回転リール40における第1の当選役(小役等)の入賞可能態様(テンパイ形)であって、第2の当選役(BBゲーム役)に当選していない場合には、第1の当選役に当選したときのみ表示される一方、第2の当選役に当選している場合には、第1の当選役に当選していないときにも表示される図柄46の態様である。
また、前記当選確定表示態様としては、いわゆる小役揃い形リーチ目と呼ばれるものも挙げられる。
具体的には、この小役揃い形リーチ目は、回転リール40が停止して第1の当選役(小役、再遊技役等)の入賞となったときの、当該当選役を構成する図柄46の表示態様であって、第2の当選役(BBゲーム役)に当選していないときは表示されることはないものの、第2の当選役に当選しているときにのみ表示されるものである。
すなわち、この小役揃い形リーチ目は、第1の当選役(小役等)が入賞したときにおける、当該当選役を構成する図柄46の停止状態により、第2の当選役(BBゲーム役)に当選していることを報知するものである。
また、「所定の確率」には、0パーセントの確率、すなわち、回転リール40が停止した状態で表示される図柄46が当選確定表示態様とならないことも含む。
(作用)
本発明に係る遊技機によれば、通常停止制御データには、所定の確率で、回転リール40が停止した状態で表示される図柄46が当選確定表示態様となるように、回転リール40の停止位置が設定されており、前記有利停止制御データには、通常停止制御データにおける確率よりも高い確率で、回転リール40が停止した状態で表示される図柄46が当選確定表示態様となるように、回転リール40の停止位置が設定されている。
すなわち、停止制御データ切換手段222により、停止制御データ選択手段165が選択する停止制御データが有利停止制御データに切り換えられた場合には、停止制御データ選択手段165が通常停止制御データを選択していたときに比べて、回転リール40が停止した状態において、当選確定表示態様が表示されやすくなる。
これにより、遊技において有利となる回転リール40の停止制御を変化に富んだものとすることができる。また、通常停止制御データから有利停止制御データに切り換わることにより、当選抽選手段80の抽選結果が同じ場合であっても、当選確定表示態様が表示されやすくなるため、中断状態となることにより遊技者が感じる煩わしさを緩和し、ひいては、中断状態の発生に期待を抱かせることができることとなる。
(請求項7)
請求項7記載の発明は、上記請求項2、3、4又は5記載の発明の特徴に加え、前記遊技機は、回転リール40を、対応するストップスイッチ19が操作されてから所定コマ数の範囲内で移動させて停止させることができるように形成されており、前記通常停止制御データには、所定コマ数として、所定の値が設定されており、前記有利停止制御データには、所定コマ数として、通常停止制御データに設定された値よりも大きい値が設定されていることを特徴とする。
具体的には、たとえば、通常停止制御データには、前記所定コマ数として2コマを設定するとともに、有利停止制御データには、前記2コマよりも大きい4コマを設定することができる。
なお、スロットマシンにおいては、ストップスイッチ19が操作されてから回転リール40が停止するまでに移動させることができるコマ数の上限値(最大スベリコマ数)は、たとえば、4コマと予め定められている。したがって、前記所定コマ数は、予め定められたコマ数(4コマ)の範囲内であって、かつ、有利停止制御データにおける設定値が通常停止制御データにおける設定値よりも大きくなっていれば、特に限定されるものではなく、種々の値に設定できる。
(作用)
本発明に係る遊技機によれば、通常停止制御データ及び有利停止制御データにはそれぞれ、ストップスイッチ19が操作されてから回転リール40が停止するまでに移動させることができるコマ数が設定されており、この設定値は、通常停止制御データと比較して有利停止制御データのほうが大きくなっている。
すなわち、停止制御データ切換手段222により、停止制御データ選択手段165が選択する停止制御データが有利停止制御データに切り換えられた場合には、停止制御データ選択手段165が通常停止制御データを選択していたときに比べて、当選抽選手段80により当選した当選役を構成する図柄46を、より大きいコマ数引き込んで、所定位置に停止させることができることとなる。換言すれば、当選抽選手段80により当選した当選役が、より入賞しやすくなる。
これにより、遊技において有利となる回転リール40の停止制御を変化に富んだものとすることができる。また、通常停止制御データから有利停止制御データに切り換わることにより、上述の如く、当選した当選役が入賞しやすいこととなるため、中断状態となることにより遊技者が感じる煩わしさを緩和し、ひいては、中断状態の発生に期待を抱かせることができることとなる。
(請求項8)
請求項8記載の発明は、上記請求項2、3、4又は5記載の発明の特徴に加え、前記遊技機は、回転リール40が停止した状態で表示される図柄46が、予め定められた表示態様である移行表示態様になることにより、所定の遊技状態へ移行するように形成されており、前記通常停止制御データには、所定の確率で、回転リール40が停止した状態で表示される図柄46が移行表示態様となるように、回転リール40の停止位置が設定されており、前記有利停止制御データには、通常停止制御データにおける確率よりも高い確率で、回転リール40が停止した状態で表示される図柄46が移行表示態様となるように、回転リール40の停止位置が設定されていることを特徴とする。
ここで、移行表示態様とは、予め定められた図柄46の表示態様であり、換言すれば、回転リール40に表示されている図柄46により構成される表示態様である。
具体的には、移行表示態様としては、たとえば、同一の図柄46が所定位置に停止した態様(たとえば、入賞ライン上に並んだ態様)や、複数種類の図柄46の組み合わせが所定位置に停止した態様等が挙げられる。
また、移行表示態様は、所定の抽選を行い当該抽選において当選した場合にのみ、停止可能となるように設定することもできる。また、回転リール40が停止した状態で表示される図柄46が前記移行表示態様となった場合には、所定個数の遊技媒体が払い出されるように設定することもできるし、遊技媒体が払出されないように設定することもできる。
また、前記所定の遊技状態としては、たとえば、当選抽選手段80による抽選の結果に関する情報を報知するアシストタイム遊技(ATゲーム)が行われる遊技状態、当選役のうち再遊技役の当選確率を高く設定したリプレイタイム遊技(RTゲーム)が行われる遊技状態、特定の図柄46についての停止制御を中止可能なチャレンジタイム遊技(CTゲーム)が行われる遊技状態、所定の当選(たとえば、BBゲーム役当選など)を累積して持ち越し可能に設定したストックタイム遊技(STゲーム)が行われる遊技状態等の特殊遊技状態が挙げられる。なお、所定の遊技状態としては、これらに限定されるものではない。
また、「所定の確率」には、0パーセントの確率、すなわち、回転リール40が停止した状態で表示される図柄46が移行表示態様とならないことも含む。
(作用)
本発明に係る遊技機によれば、通常停止制御データには、所定の確率で、回転リール40が停止した状態で表示される図柄46が移行表示態様となるように、回転リール40の停止位置が設定されており、前記有利停止制御データには、通常停止制御データにおける確率よりも高い確率で、回転リール40が停止した状態で表示される図柄46が移行表示態様となるように、回転リール40の停止位置が設定されている。
すなわち、停止制御データ切換手段222により、停止制御データ選択手段165が選択する停止制御データが有利停止制御データに切り換えられた場合には、停止制御データ選択手段165が通常停止制御データを選択していたときに比べて、回転リール40が停止した状態において、移行表示態様が表示されやすくなる。換言すれば、所定の遊技状態へ移行しやすくなる。
これにより、遊技において有利となる回転リール40の停止制御を変化に富んだものとすることができる。また、通常停止制御データから有利停止制御データに切り換わることにより、所定の遊技状態へ移行しやすいこととなるため、中断状態となることにより遊技者が感じる煩わしさを緩和し、ひいては、中断状態の発生に期待を抱かせることができることとなる。
(請求項9)
遊技機を、複数の図柄46を変動表示又は停止表示させるための複数個の図柄表示手段、前記図柄46の変動表示を開始させるための図柄変動開始手段、各図柄表示手段に対応付けられるとともに、対応する図柄表示手段の変動表示を停止表示に移行させるための図柄変動停止手段、遊技に関する制御を行うための制御手段、として機能させ、前記制御手段を、図柄46の組み合わせにより構成される当選役を抽選により決定するための当選抽選手段80、当選抽選手段80の抽選結果に対応した停止制御を図柄表示手段に対して行うための停止制御手段160、として機能させ、前記停止制御手段160を、図柄表示手段を、所定の表示態様となるように停止表示させるための停止制御データを複数記憶する停止制御データ記憶手段161、停止制御データ記憶手段161に記憶されている停止制御データから、所定の停止制御データを選択するための停止制御データ選択手段165、として機能させ、所定の最小ベット数以上の遊技媒体のベットを条件として遊技が開始可能となり、前記当選抽選手段80による抽選の結果、所定の当選役に当選し、かつ、停止制御データ選択手段165により選択された停止制御データに基づく図柄表示手段の停止表示が、前記当選役に応じて予め定められた表示態様になることにより、入賞となるように設定するための遊技機用プログラムにおいて、前記遊技機を、遊技機における所定の装置の作動異常その他の所定の発生条件に基づいて生じ、遊技の進行が不可となる中断状態を解除するための解除手段、として機能させ、前記制御手段を、停止制御データ選択手段165が選択する停止制御データを切り換えるための停止制御データ切換手段222、として機能させ、前記停止制御データ切換手段222を、解除手段により中断状態が解除されることに基づき、停止制御データ選択手段165が選択する停止制御データを、異なる停止制御データに切り換えるように設定することを特徴とする。
ここで、遊技機としては、スロットマシンなどの現実の遊技機でもよく、液晶ディスプレイやCRTなどの画像表示装置に表示させた擬似的な遊技機であってもよい。
ここで、図柄表示手段は、周囲に複数の図柄46を表示した回転リール40とし、この回転リール40の回転を制御するように形成することができる。この場合、図柄変動開始手段は、回転リール40の回転を開始させるためのスタートスイッチ18とすることができ、前記図柄変動停止手段は、回転リール40の回転を停止させるためのストップスイッチ19とすることができる。
また、前記図柄表示手段を、液晶ディスプレイやCRTなどの画像表示装置とし、これに複数の図柄46を変動表示又は停止表示させるように形成してもよい。
また、この遊技機用プログラムを用いて現実の遊技機を制御しようとする場合には、ホッパーユニット35を作動させて遊技者に対して遊技メダル等の払い出しを行うように形成することができる。一方、この遊技機用プログラムを用いて業務用、家庭用のテレビゲーム機等を制御しようとする場合には、液晶ディスプレイやCRTなどの画像表示装置に、入賞時に遊技メダルの払い出しがなされるような画像や、手持ちの遊技メダル数が増加するような表示や、所定の得点が加算されるような表示を行うように形成することができる。
このように、本発明は、現実の遊技機を制御するためのプログラムと、業務用、家庭用のテレビゲーム機やパソコン等に読み込まれることによりそれらを遊技機として機能させるためのプログラムとのいずれも含むものである。
(作用)
本発明に係る遊技機用プログラムによれば、停止制御データ選択手段165が、停止制御データ記憶手段161に記憶されている複数の停止制御データから所定の停止制御データを選択するように設定される。そして、この停止制御データ選択手段165により選択された停止制御データに基づき、図柄表示手段に対して停止制御が行われるように設定される。
また、本発明に係る遊技機プログラムが読み込まれた遊技機においては、遊技機の所定の装置の作動異常等が発生することにより、遊技の進行が不可となる中断状態となる。そして、本発明に係る遊技機用プログラムによれば、この中断状態が解除手段により解除されると、これに基づき、停止制御データ切換手段222が、前記停止制御データ選択手段165が選択する停止制御データを、異なる停止制御データに切り換えるように設定される。
すなわち、本発明に係る遊技機用プログラムが読み込まれた遊技機においては、中断状態となった後、この中断状態が解除されることにより、図柄表示手段に対して停止制御を行うための停止制御データが切り換わることとなる。したがって、停止制御データが切り換わることにより、遊技状態や当選抽選手段80の抽選結果が同じ場合であっても、図柄表示手段による停止表示における表示パターンが異なることとなるため、遊技者に対して、前記中断状態の解除により、図柄表示手段による停止表示において種々の表示パターンを楽しませることができることとなる。
これにより、中断状態となることで遊技者が感じる煩わしさを緩和させることができることとなる。
ところで、前記遊技機用プログラムは、前記停止制御データ記憶手段161が、図柄表示手段が所定の表示態様となるように停止表示させることが可能な通常停止制御データと、通常停止制御データに基づいた停止表示に係る表示態様よりも、遊技において有利な表示態様となるように停止表示させることが可能な有利停止制御データと、を記憶し、前記停止制御データ切換手段222が、解除手段により中断状態が解除されることに基づき、当該中断状態となる前において停止制御データ選択手段165が通常停止制御データを選択していた場合に、前記通常停止制御データを有利停止制御データに切り換えるように、設定することもできる。
また、前記遊技機用プログラムは、前記停止制御データ切換手段222が、解除手段により中断状態が解除されることに基づき、当該中断状態となる前において停止制御データ選択手段165が有利停止制御データを選択していた場合に、前記有利停止制御データを通常停止制御データに切り換えるように、設定することもできる。
また、前記遊技機用プログラムは、前記制御手段を、解除手段により中断状態が解除されたことを契機として、この解除以後に行われる遊技の回数のカウントを開始するための遊技回数カウンタ224として機能させ、前記停止制御データ切換手段222が、遊技回数カウンタ224によりカウントされた遊技の回数が所定回数に達したことを条件に、前記有利停止制御データを通常停止制御データに切り換えるように、設定することもできる。
また、前記遊技機用プログラムは、前記制御手段を、一般的な遊技である通常遊技を制御するための通常遊技制御手段60、所定回数の遊技期間において通常遊技よりも遊技者に大きな利益を付与可能な特別遊技を制御するための特別遊技制御手段70、として機能させ、前記停止制御データ切換手段222が、特別遊技制御手段70により特別遊技が開始されることを条件に、前記有利停止制御データを通常停止制御データに切り換えるように、設定することもできる。
また、前記遊技機用プログラムは、図柄表示手段の停止表示に係る表示態様が、所定の当選役に当選している場合にのみ停止可能な表示態様である当選確定表示態様になることにより、当選抽選手段80による抽選の結果、前記当選役に当選している旨を報知できるように設定し、前記通常停止制御データには、所定の確率で、図柄表示手段の停止表示に係る表示態様が当選確定表示態様となるように図柄表示手段の停止位置を設定し、前記有利停止制御データには、通常停止制御データにおける確率よりも高い確率で、図柄表示手段の停止表示に係る表示態様が当選確定表示態様となるように図柄表示手段の停止位置を設定することもできる。
また、前記遊技機用プログラムは、図柄表示手段を、対応する図柄変動停止手段が作動してから所定図柄数の範囲内で変動表示した後、停止表示するように設定し、前記通常停止制御データには、所定図柄数として、所定の値を設定し、前記有利停止制御データには、所定図柄数として、通常停止制御データに記憶された値よりも大きい値を設定することもできる。
また、前記遊技機用プログラムは、図柄表示手段の停止表示に係る表示態様が、予め定められた表示態様である移行表示態様になることにより、所定の遊技状態へ移行するように設定し、前記通常停止制御データには、所定の確率で、図柄表示手段の停止表示に係る表示態様が移行表示態様となるように図柄表示手段の停止位置を設定し、前記有利停止制御データには、通常停止制御データにおける確率よりも高い確率で、図柄表示手段の停止表示に係る表示態様が移行表示態様となるように図柄表示手段の停止位置を設定することもできる。
(請求項10)
遊技機を、複数の図柄46を変動表示又は停止表示させるための複数個の図柄表示手段、前記図柄46の変動表示を開始させるための図柄変動開始手段、各図柄表示手段に対応付けられるとともに、対応する図柄表示手段の変動表示を停止表示に移行させるための図柄変動停止手段、遊技に関する制御を行うための制御手段、として機能させ、前記制御手段を、図柄46の組み合わせにより構成される当選役を抽選により決定するための当選抽選手段80、当選抽選手段80の抽選結果に対応した停止制御を図柄表示手段に対して行うための停止制御手段160、として機能させ、前記停止制御手段160を、図柄表示手段を、所定の表示態様となるように停止表示させるための停止制御データを複数記憶する停止制御データ記憶手段161、停止制御データ記憶手段161に記憶されている停止制御データから、所定の停止制御データを選択するための停止制御データ選択手段165、として機能させ、所定の最小ベット数以上の遊技媒体のベットを条件として遊技が開始可能となり、前記当選抽選手段80による抽選の結果、所定の当選役に当選し、かつ、停止制御データ選択手段165により選択された停止制御データに基づく図柄表示手段の停止表示が、前記当選役に応じて予め定められた表示態様になることにより、入賞となるように設定するための遊技機用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、前記遊技機を、遊技機における所定の装置の作動異常その他の所定の発生条件に基づいて生じ、遊技の進行が不可となる中断状態を解除するための解除手段、として機能させ、前記制御手段を、停止制御データ選択手段165が選択する停止制御データを切り換えるための停止制御データ切換手段222、として機能させ、前記停止制御データ切換手段222を、解除手段により中断状態が解除されることに基づき、停止制御データ選択手段165が選択する停止制御データを、異なる停止制御データに切り換えるように設定することを特徴とする。
(作用)
本発明によれば、上記した請求項9の発明と同様の作用・効果を得ることができる。
本発明は、以上のように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
(請求項1)
すなわち、請求項1記載の発明によれば、所定の装置の作動異常等により生じた中断状態の解除に基づいて、回転リールの停止制御を切り換えることにより、遊技者に対して回転リールの種々の停止パターンを楽しませることが可能となるとともに、中断状態となり遊技の進行が妨げられることで遊技者が感じる煩わしさを緩和することが可能な遊技機を提供することができる。
(請求項2)
すなわち、請求項2記載の発明によれば、上記した請求項1記載の発明の効果に加え、所定の装置の作動異常等により生じた中断状態の解除に基づいて、遊技において有利となるような回転リールの停止制御に切り換えることにより、遊技性を向上させることが可能となるとともに、中断状態となることにより遊技者が感じる煩わしさを緩和し、ひいては、中断状態の発生に期待を抱かせることが可能な遊技機を提供することができる。
(請求項3、4又は5)
すなわち、請求項3、4又は5記載の発明によれば、上記した請求項2記載の発明の効果に加え、遊技において有利となるような回転リールの停止制御に切り換えられた後の遊技において、遊技者にスリリングな遊技感を与えることができるとともに、前記遊技に対する遊技者の興趣を高めることが可能な遊技機を提供することができる。
(請求項6、7又は8)
すなわち、請求項6、7又は8記載の発明によれば、上記した請求項2、3、4又は5記載の発明の効果に加え、遊技において有利となる回転リール40の停止制御を変化に富んだものとすることが可能な遊技機を提供することができる。
(請求項9)
すなわち、請求項9記載の発明によれば、所定の装置の作動異常等により生じた中断状態の解除に基づいて、回転リールの停止制御を切り換えることにより、遊技者に対して回転リールの種々の停止パターンを楽しませることが可能となるとともに、中断状態となり遊技の進行が妨げられることで遊技者が感じる煩わしさを緩和するように設定することが可能な遊技機用プログラムを提供することができる。
(請求項10)
すなわち、請求項10記載の発明によれば、所定の装置の作動異常等により生じた中断状態の解除に基づいて、回転リールの停止制御を切り換えることにより、遊技者に対して回転リールの種々の停止パターンを楽しませることが可能となるとともに、中断状態となり遊技の進行が妨げられることで遊技者が感じる煩わしさを緩和するように設定することが可能な遊技機用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することができる。
(1)第1の実施の形態
以下、本発明の第1の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
(図面の説明)
図1から図13までは、本発明の第1の実施の形態を示すものである。
図1は、スロットマシン10の制御装置20の入力及び出力の概略を示すブロック図である。図2は、停止制御手段160、中断状態制御手段200、及び、切換制御手段220の概略を示すブロック図である。図3は、スロットマシン10を示す外観正面図である。図4は、回転リール40における図柄配列の一部を示す概略図である。図5は、2リール当選確定表示態様を示す概略図である。図6は、停止テーブルの一部を示す概念図である。図7は、当選確定表示態様の他の例を示す概略図である。図8から図13までは、スロットマシン10の動作の概略を示すフローである。
また、図14及び図15は、本発明の第1の実施の形態の変形例を示すものである。
図14は、回転リール40における図柄配列の一部を示す概略図である。図15は、2つの回転リール40が停止した状態における停止表示を示す概略図である。
(スロットマシン10)
本実施の形態に係る遊技機は、メダル遊技機であるスロットマシン10であって、遊技媒体として円板状の遊技メダルを使用するものである。
スロットマシン10は、図3に示すように、箱状の筐体11を有する。この筐体11には、遊技者に向かって臨む表示窓12が形成されており、さらに表示窓12には、筐体11の内部に設けられた3個の回転リール40の図柄46を見ることができる図柄表示窓13が形成されている。そして、スロットマシン10の略中央右部には、遊技メダルを投入するためのメダル投入口14が設けられている。
また、スロットマシン10の筐体11の内部には、遊技メダルを貯留するとともに、遊技の結果に基づいて、遊技者に遊技メダルを払い出すホッパーユニット35が設けられている。具体的には、このホッパーユニット35は、後述する制御装置20から出力される入賞信号や精算信号の入力に基づいて、遊技メダルを払い出すように形成されている。また、このホッパーユニット35には、特に図示していないが、払い出される遊技メダルを検知するための払い出しメダル検知センサー28が備えられている。そして、前記入賞信号や精算信号が入力されているにも拘らず、前記払い出しメダル検知センサー28が遊技メダルを所定時間検知しなかった場合、ホッパーユニット35に異常が発生(遊技メダルの詰まり、若しくは、遊技メダル切れ)していると判断され、後述する中断状態となる。
なおここで、「中断状態」とは、上述のようなホッパーユニット35の作動異常その他の所定の発生条件に基づいて生じ、遊技の進行が不可となる状態であり、換言すれば、スロットマシン10の遊技に係る各種操作が不可となっている状態である。すなわち、中断状態となった場合には遊技の進行が妨げられることとなる。そして、中断状態の発生原因に対応する然るべき処置(詰まった遊技メダルの除去、遊技メダル補給など)を行った後、後述する解除スイッチ29が操作されることにより、この中断状態が解除され、遊技を進行させることができるようになっている。
また、スロットマシン10の筐体11の内部には、特に図示していないが、ホッパーユニット35に隣接して設置され、かつ、ホッパーユニット35に貯留しきれず、このホッパーユニット35から溢れた遊技メダルを補助的に貯留するための上方に開口する直方体箱状のキャッシュボックスが設けられている。また、スロットマシン10の筐体11の内部には、前記キャッシュボックス内に貯留された遊技メダルが、当該キャッシュボックスの所定の高さ位置(たとえば、前記開口よりも若干下方の高さ位置)まで達したことを検知するための導通センサー27が設けられている。そして、この導通センサー27が遊技メダルを検知した場合、前記キャッシュボックス内において遊技メダルが満杯になっている、すなわち、オーバーフローエラーが発生していると判断され、中断状態となる。
また、スロットマシン10の正面側の下部には、入賞の結果、前記ホッパーユニット35から遊技者に向かって遊技メダルを払い出すためのメダル払い出し口47が形成されている。
また、このスロットマシン10は、1回の遊技につき、最小ベット数である1枚から最大ベット数である3枚までの遊技メダル(すなわち、1枚、2枚、又は3枚の遊技メダル)をベットすることができる。この遊技メダルのベットは、遊技メダルをメダル投入口14から直接投入することにより、又は、後述するベットスイッチ16の操作により、行うことができる。
さらに、このスロットマシン10は、予め定めた最大クレジット数(50枚)を限度として、遊技メダルを遊技機の内部に電子的に貯留、すなわち、クレジット可能に形成されている。すなわち、このスロットマシン10は、遊技メダルを、0、1、2、3、・・・50までの範囲でクレジットすることができるように設定されている。
また、このスロットマシン10は、遊技メダルをメダル投入口14から直接投入することで遊技メダルをベットして遊技を実行することもできるし、ベットスイッチ16を操作することで遊技機内部にクレジットされた遊技メダルの現在の枚数(現クレジット枚数)から所定の遊技メダルの枚数を減じて遊技メダルのベットに代えて遊技を実行することもできる。
なお、メダル投入口14から遊技メダルを投入する場合、ベットされている遊技メダルの枚数が、1回の遊技を開始するためにベット可能な遊技メダルの最大枚数(最大ベット数)である3枚に到達していないときは、メダル投入口14からの遊技メダルを、ベットのためのメダルとして受け付け、当該遊技メダルがベットされる。なお、最大ベット数の3枚を超えて、遊技メダルがメダル投入口14から投入された場合は、当該遊技メダルは、クレジットされる。すなわち、現クレジット枚数に加算されるものとなる。そして、現クレジット枚数が、最大クレジット数である50枚に到達するまでは、遊技メダルの直接投入により、現クレジット枚数に加算され、最大クレジット数である50枚を超えて、遊技メダルを直接投入すると、当該遊技メダルはメダル払い出し口47から、遊技者に返却されるように形成されている。
また、筐体11の内部であって、かつ、メダル投入口14の下部には、特に図示していないが、メダル投入口14から投入された遊技メダルをホッパーユニット35方向へ誘導するための第1通路と、第1通路の途中から分岐して前記遊技メダルをメダル払い出し口47まで誘導するための第2通路と、前記分岐地点に位置し、前記遊技メダルを選別するためのメダルセレクタと、が設けられている。また、第1通路の途中であって、メダルセレクタの下流側には、当該第1通路を挟むように配置された発光素子と受光素子とから構成される後述の投入スイッチ15が設けられている。
このメダルセレクタは、常態においては非作動状態となっている。そして、メダルセレクタの非作動状態においては、メダル投入口14から投入された遊技メダルは、メダルセレクタにより第2通路へ誘導される。そして、この第2通路を介してメダル払い出し口47まで至り、メダル払い出し口47から筐体11の外部へ排出される。すなわち、投入された遊技メダルは遊技者に返却されることとなる。
一方、このメダルセレクタは、所定の場合においては作動状態となる。そして、メダルセレクタの作動状態においては、メダル投入口14から投入された遊技メダルは、メダルセレクタにより第1通路の下流方向へ誘導される。そして、前記投入スイッチ15を通過し、第1通路を介してホッパーユニット35まで至り、その内部に貯留されることとなる。
なお、不適正な遊技メダル(たとえば、径が正規のものより小さい遊技メダル等)が投入された場合には、メダルセレクタが作動状態又は非作動状態のいずれであっても、メダルセレクタにより第2通路方向へ誘導され、メダル払い出し口47から筐体11の外部へ排出されるものとなっている。
また、第1通路における、前記投入スイッチ15に対応する位置に遊技メダルが滞留した場合、すなわち、後述するように投入スイッチ15が遊技メダルを所定時間以上検知し続けた場合、メダルセレクタに異常が発生(遊技メダルの詰まり等)していると判断され、中断状態となる。
また、スロットマシン10の筐体11の内部には、リールユニット30が設けられている。このリールユニット30は、前記回転リール40を備えている。具体的には、このリールユニット30は、特に図示していないが、複数の駆動モータを有しており、各駆動モータの回転軸に、各々、表面に複数の図柄46が表示された前記回転リール40が固定されている。また、前記回転リール40は、図3の向かって左側に位置する左リール43と、図3の向かって右側に位置する右リール45と、この左リール43及び右リール45の間に位置する中リール44とからなるものである。そして、スロットマシン10の前面側には、特に図示していないが、横方向に三本、左右の対角線上の斜め方向にニ本の合計五本の入賞ラインが形成されている。そして、この入賞ラインは、投入メダルの枚数に応じて入賞が有効になる入賞有効ラインとなるものである。具体的には、遊技メダルの投入枚数が1枚の場合、五本の入賞ラインのうち、横中央の一本が入賞有効ラインとなる。そして、遊技メダルの投入枚数が2枚の場合、五本の入賞ラインのうち、横方向の三本が入賞有効ラインとなる。そして、遊技メダルの投入枚数が3枚の場合、対角線も含めた五本の入賞ラインの全部が、入賞有効ラインとなる。
また、筐体11の内部には、特に図示していないが、電源ユニットが設けられている。この電源ユニットは、特に図示していないが、電源装置が内装されていると共に、スロットマシン10の主電源を入れるための電源スイッチを備えている。さらに、筐体11の内部には、特に図示していないが、スロットマシン10のメインの遊技に係る各種装置(たとえば、リールユニット30、スタートスイッチ18、ストップスイッチ19など)を制御し、また、遊技に関する制御を行うための制御装置20が備えられている。
(制御装置20)
上記制御装置20は、特に図示していないが、CPUを中心に構成され、ROM、RAM、及び、I/O等を備えている。ここで、CPUは、1個に限定されず、2個以上のCPUで制御するようにしてもよい。また、CPU、ROM、RAM、及び、I/O等は一体化されてワンチップを構成してもよい。そして、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、次の(1)及び(2)の装置を構成する。
(1)遊技制御装置21
(2)演出制御装置22
遊技制御装置21は、スタートスイッチ18、及び、ストップスイッチ19の操作により、前記回転リール40の回転及び停止を制御するためのものであり、また、遊技に関する制御を行なうためのものである。この遊技制御装置21の詳細については後述する。
演出制御装置22は、遊技に関する演出を制御するためのものであり、具体的には、筐体11に備えられたランプ32やスピーカ33等の演出装置26を制御するためのものである。
ここで、制御装置20を主制御装置と、主制御装置からの信号を受信して作動する副制御装置とから構成し、前記遊技制御装置21を主制御装置に、前記演出制御装置22を副制御装置として形成することができる。このように、遊技全般の処理を行う制御装置と、演出を行う制御装置を別個に形成することで、演出制御に割り当てられるメモリを大幅に増やすことができ、かつ、演出のみを変更することも可能である。
(入力段)
上記制御装置20の入力段には、図1に示すように、次のパーツが接続されている。
(1)投入スイッチ15
(2)ベットスイッチ16
(3)精算スイッチ17
(4)スタートスイッチ18
(5)ストップスイッチ19
(6)導通センサー27
(7)払い出しメダル検知センサー28
(8)解除スイッチ29(解除手段)
なお、入力段としては、上記した(1)から(8)までのパーツに限定されるものではない。
(投入スイッチ15)
投入スイッチ15は、図3に示すように、スロットマシン10の内部であって、かつ、前記メダル投入口14の下方に設けられたスイッチであり、メダルセレクタにより、ホッパーユニット35へ向かう第1通路へ誘導された遊技メダルを検知するためのものである。すなわち、この投入スイッチ15は、メダルセレクタが作動状態のときに投入された正規の遊技メダルを検知するためのものである。
具体的には、この投入スイッチ15は、第1通路中におけるメダルセレクタの下流側の所定箇所に設けられ、この第1通路経路を挟むように配置された発光素子、及び、受光素子から構成されるフォトセンサーとなっている。すなわち、この投入スイッチ15は、発光素子が発する光線を受光素子が受光するか否かにより、遊技メダルを検知し、所定の投入信号を出力するものとなっている。なお、この投入スイッチ15は、遊技メダルを検知することができるものであれば、特に限定されるものではなく、たとえば、接触センサー、磁気センサーなどを用いることもできる。
また、この投入スイッチ15が遊技メダルを所定時間(たとえば、1秒)以上検知し続けた場合、すなわち、発光素子が発する光線を受光素子が所定時間以上受光できなかった場合、この投入スイッチ15は所定の異常発生信号を制御装置20に対して出力する。そして、この投入スイッチ15による異常発生信号の出力に基づき、後述する異常検知手段201が、メダルセレクタに異常が発生(遊技メダルの詰まり等)していると判断することにより、中断状態となる。
(ベットスイッチ16)
ベットスイッチ16は、図3に示すように、図柄表示窓13の下方であって、スロットマシン10の略中央左部に設けられたスイッチであって、貯留メダル数を減じて遊技メダルのベットに代えるためのものである。具体的には、このベットスイッチ16が操作されると所定のベット信号が出力され、このベット信号に基づき、貯留メダルを遊技メダルのベットに代える処理が行われることとなる。
ここで、スロットマシン10は、投入メダルを、最大クレジット数である50枚まで、あらかじめ遊技機内部にクレジットしておくことができ、現在、クレジットされている遊技メダルの枚数(現クレジット枚数)は、後述する数値表示部31に表示されるようになっている。そして、この数値表示部31に現クレジット枚数が表示されている場合には、メダル投入口14に遊技メダルを投入する代わりに、ベットスイッチ16を操作することにより遊技メダルのベットをすることができる。すなわち、後述するスタートスイッチ18を操作可能状態にすることができ、遊技を開始させることができる。そして、ベットスイッチ16を操作すると、数値表示部31の表示が「3」減算され、遊技メダルを3枚ベットしたものとして扱われる。なお、ベットスイッチ16としては、遊技メダル1枚ベット用スイッチ、遊技メダル2枚ベット用スイッチを設けることもできる。
なお、遊技メダルのベットは、上述のように、メダル投入口14への投入、又は、ベットスイッチ16の操作により行うことができるが、メダル投入口14への投入及びベットスイッチ16の操作を併用して行うこともできる。具体的には、たとえば、メダル投入口14へ1枚の遊技メダルを投入した後、ベットスイッチ16を操作することで、遊技メダル3枚ベットの状態とすることができる。また、メダル投入口14へ2枚の遊技メダルを投入した後、ベットスイッチ16を操作することで、遊技メダル3枚ベットの状態とすることができる。
(精算スイッチ17)
精算スイッチ17は、図3に示すように、前記ベットスイッチ16の左方に設けられたスイッチであって、クレジットされている遊技メダルを払い出すために用いられる。具体的には、この精算スイッチ17が操作されると所定の精算信号が出力され、この精算信号が制御装置20に入力されることにより、制御装置20がホッパーユニット35を作動させて現クレジット枚数分の遊技メダルが払い出されることとなる。
(スタートスイッチ18)
スタートスイッチ18は、図3に示すように、図柄表示窓13の斜め下方に設けられたレバーである。このスタートスイッチ18は、遊技メダルの投入、若しくは、ベットスイッチ16の操作により行われる遊技メダルのベットを条件に、または、「再遊技(Replay)」時には前遊技から所定時間経過を条件に、リールユニット30の駆動を開始させるためのものである。具体的には、スタートスイッチ18が操作されると所定のスタート信号が出力され、このスタート信号が制御装置20に入力されることにより、制御装置20がリールユニット30の駆動を開始させるとともに、後述する当選抽選手段80が当選役の抽選を行う。
なお、ここで、「再遊技(Replay)」とは、後述する当選抽選手段80の抽選により、「再遊技(Replay)役」のフラグが成立し、「再遊技(Replay)」の図柄が、入賞となるための所定の位置である入賞有効ライン上に揃うことにより、次の遊技において、遊技メダルを新たにベットすることなく、再度、遊技を行うことができるものである。
(ストップスイッチ19)
ストップスイッチ19は、図3に示すように、図柄表示窓13の下方であって、スロットマシン10の略中央部に設けられているスイッチであって、リールユニット30の駆動を停止させるためのものである。具体的には、ストップスイッチ19は、図3に示すように、各回転リール40に対応した3個のスイッチから構成され、各回転リール40の下方に1個ずつ設けられているものである。そして、回転リール40に対応したストップスイッチ19の操作を行なうことにより、当該対応した回転リール40が回転を停止するように設定されているものである。より具体的には、ストップスイッチ19が操作されると所定のストップ信号が出力され、このストップ信号が制御装置20に入力されることにより、制御装置20が対応する回転リール40を停止させる。
なお、ストップスイッチ19は、回転リール40が回転を開始してから、その回転速度が一定速度に達した状態である定常回転状態になると操作可能となるように形成されている。
(導通センサー27)
導通センサー27は、特に図示していないが、筐体11の内部の所定位置に設けられているセンサーであって、上述のキャッシュボックス(図示しておらず)内に貯留された遊技メダルが、当該キャッシュボックスの所定の高さ位置(キャッシュボックスの開口よりも若干下方の高さ位置)まで達したことを検知するためのものである。
具体的には、この導通センサー27は、特に図示していないが、キャッシュボックスの内部空間を挟むように対向して設けられた発光素子、及び、受光素子から構成されるフォトセンサーとなっている。すなわち、この導通センサー27は、発光素子が発する光線を受光素子が受光するか否かにより、キャッシュボックス内の所定の高さ位置まで達した遊技メダルを検知するものとなっている。そして、前記遊技メダルが検知されると、この導通センサー27は所定の異常発生信号を制御装置20に対して出力する。そして、この導通センサー27による異常発生信号の出力に基づき、後述する異常検知手段201が、前記キャッシュボックス内において遊技メダルが満杯になっている、すなわち、オーバーフローエラーが発生していると判断することにより、中断状態となる。
(払い出しメダル検知センサー28)
払い出しメダル検知センサー28は、特に図示していないが、ホッパーユニット35における、遊技メダルを払い出すための通路に設けられているセンサーであって、クレジットされている遊技メダルの精算や後述する当選役の入賞等に基づいて、ホッパーユニット35から払い出される遊技メダルを検知するためのものである。
具体的には、この払い出しメダル検知センサー28は、特に図示していないが、前記通路中の所定箇所に設けられ、当該通路を挟むように配置された発光素子、及び、受光素子から構成されるフォトセンサーとなっている。すなわち、この払い出しメダル検知センサー28は、発光素子が発する光線を受光素子が受光するか否かにより、払い出される遊技メダルを検知するものとなっている。そして、遊技メダルが検知されると所定の払い出しメダル検知信号が出力されるものとなっている。なお、この払い出し遊技メダル検知センサー28は、遊技メダルを検知することができるものであれば、特に限定されるものではなく、たとえば、接触センサー、磁気センサーなどを用いることもできる。
また、この払い出しメダル検知センサー28が遊技メダルを所定時間(たとえば、5秒)以上検知し続けた場合や、当選役の入賞に基づく入賞信号や精算スイッチ17の操作に基づく精算信号が出力されているにもかかわらず、この払い出しメダル検知センサー28が遊技メダルを所定時間(たとえば、5秒)以上検知しなかった場合等には、この払い出しメダル検知センサー28は所定の異常発生信号を制御装置20に対して出力する。そして、この払い出しメダル検知センサー28による異常発生信号の出力に基づき、後述する異常検知手段201が、ホッパーユニット35に異常が発生(遊技メダルの詰まり、遊技メダル切れ等)していると判断することにより、中断状態となる。
(解除スイッチ29(解除手段))
解除スイッチ29は、特に図示していないが、筐体11の内部の所定箇所に設けられているスイッチであって、スロットマシン10の遊技の進行が不可となっている中断状態を解除するための解除手段である。具体的には、スロットマシン10が中断状態となっている場合において、この解除スイッチ29が操作されると所定の解除信号が出力され、この解除信号に基づいてスロットマシン10の中断状態が解除されることとなる。
そして、この解除スイッチ29の操作に基づき、中断状態が解除されると、スロットマシン10は遊技を進行することが可能な状態(遊技に係る操作が可能な状態)となる。
(出力段)
前記制御装置20の出力段には、図1に示すように、次のパーツが接続されている。
(1)リールユニット30
(2)ホッパーユニット35
(3)数値表示部31
(4)演出装置26(ランプ32、スピーカ33及び画像表示部34)
なお、出力段としては、上記した(1)から(4)までのパーツに限定されるものではない。
(リールユニット30)
リールユニット30は、特に図示していないが、枠体に固定、又は、支持された3個のモータと、各々のモータの出力軸に固定された3個の回転リール40とから構成されている。そして、特に図示していないが、各回転リール40は、合成樹脂からなる回転ドラムと、この回転ドラムの周囲に貼付されるテープ状のリールテープ42とを備えている。このリールテープ42の外周面には、複数個(たとえば、21個)の図柄46が表示されている。
そして、回転リール40の一部に、特に図示していないが、いわゆるスタートインデックスが形成してある。そして、モータによる回転を開始した後、前記スタートインデックスを検知してからの回転角度を認識することで、現在位置を特定する。その後、前記ストップスイッチ19が操作されることにより出力されるストップ信号に基づき、所定角度で停止させることによって、停止制御が行われる。
(ホッパーユニット35)
ホッパーユニット35は、筐体11の内部下方に設けられ、遊技の結果(当選役の入賞等)や精算スイッチ17の操作等に基づいて、遊技者にメダルを払い出すためのものである。このホッパーユニット35は、当選役が入賞することにより出力される入賞信号や、精算スイッチ17が操作されることにより出力される精算信号に基づき、駆動するものとなっている。
(数値表示部31)
数値表示部31は、前記図柄表示窓13の下方に設けられた7セグメントのLEDからなる表示装置であって、現在、クレジットされている遊技メダルの枚数である、現クレジット枚数を表示するためのものである。具体的には、このクレジット表示部31には、0から50までの数値を表示可能となっている。
なお、この数値表示部31は、現クレジット枚数を表示するのみならず、その他の遊技に関する数字などを表示するように形成することもできる。
具体的には、この数値表示部31は、遊技メダルの投入又は入賞による遊技メダルの払い出しがあると、最大クレジット数である「50」を上限として加算表示され、ベットスイッチ16を操作することにより減算表示されるようになっている。また、精算スイッチ17を操作すると、表示されている枚数の遊技メダルが払い戻されて表示はゼロとなる。
(演出装置26)
演出装置26は、演出制御装置22から出力された信号の入力を契機として、遊技者に入賞等を報知させるなど、種々の演出を行うものである。具体的には、演出装置26は、前記図柄表示窓13の周囲に形成されたランプ32、図柄表示窓13の上方に設けられた窓部である画像表示部34を備えている。
画像表示部34は、液晶表示装置やCRT、ドットマトリクスなどを用いて、入賞の報知その他の演出を表示するためのものである。なお、画像表示部34としては、上記のものに限られず、たとえば演出専用の回転リールを設け、リールの図柄や文字等により演出を表示するようにしても良い。
また、ランプ32及びスピーカ33は、発光体の点灯又は点滅、入賞音の発生により入賞等を報知するためのものである。
具体的には、たとえば、所定の遊技状態(たとえば、BBゲーム等)に移行したり、所定の当選役に当選したりすると、遊技制御装置21がBBゲーム開始信号や当選信号を演出制御装置22に出力する。そして、演出制御装置22は、前記信号の入力を契機として、所定の演出データを選択し、この演出データに基づく制御信号を演出装置26に出力する。そして、演出装置26は、演出制御装置22から出力された信号の入力を契機として、前記演出データに基づく演出を実行する。
(遊技制御装置21)
遊技制御装置21は、当選役の抽選、並びに、スタートスイッチ18及びストップスイッチ19の操作による、回転リール40の回転及び停止の制御等を行うためのものである。そして、この遊技制御装置21は、図1に示すように、次の(1)から(8)までの手段として機能する。
(1)通常遊技制御手段60
(2)特別遊技制御手段70
(3)当選抽選手段80
(4)持ち越し手段90
(5)停止制御手段160
(6)入賞判定手段190
(7)中断状態制御手段200
(8)切換制御手段220
なお、遊技制御装置21としては、上記した(1)から(8)までの手段に限定されるものではなく、他の手段を含んでいてもよい。
(通常遊技制御手段60)
通常遊技制御手段60は、通常遊技を行わせるためのものである。
すなわち、遊技メダルの投入若しくはベットスイッチ16の押下により行われる遊技メダルのベットを条件に、または、「再遊技(Replay)」時には前遊技から所定時間経過を条件に、スタートスイッチ18を操作すると、後述する当選抽選手段80による当選役の抽選が行われるとともに、リールユニット30が駆動され、3個の回転リール40が回転を開始する。
その後、所定のストップスイッチ19を1つ操作すると、このストップスイッチ19に対応する回転リール40の回転が停止する。
そして、ストップスイッチ19を3個総て操作し終わると、3個の回転リール40の回転が総て停止する。このとき、表示窓12の所定の入賞ライン上に、予め設定された当選図柄が停止すると、ホッパーユニット35を介して所定枚数の遊技メダルが払い出される。なお、遊技メダルを払い出す代わりに、クレジットしても良い。
当選には、入賞により遊技メダルの払い出しを伴う小役当選、遊技メダルの払い出しは無いが遊技メダルを新たに投入することなく再度の遊技を行える再遊技役当選、所定回数の遊技期間において通常遊技よりも遊技者に大きな利益を付与可能な特別遊技を実行可能な特別遊技役当選などを備えている。また、前記小役には、5枚役、10枚役、15枚役など、払い出しメダルの枚数が異なる複数の当選役が設けられている。
そして、当選判定の抽選結果が小役当選、再遊技役当選又は特別遊技役当選のいずれかの当選役に当選となった場合には、その当選に対応した当選フラグが成立する。そして、所定の当選フラグの成立中に、すべての回転リール40の停止時に、当選に係る図柄46の組み合わせが所定の入賞ライン上に揃うことを条件に入賞し、遊技メダルの払い出しや、遊技者に有利な特別遊技が行われるように形成されている。
(特別遊技制御手段70)
特別遊技制御手段70は、後述する当選抽選手段80の抽選結果に基づいて、特別遊技を行わせるためのものである。
上記特別遊技としては、大別すると、次のゲームがある。
(1)特定導入遊技(ビッグボーナスゲーム、以下BBゲームという)
(2)特定遊技(レギュラーボーナスゲーム、以下RBゲームという)
(3)特定当選遊技(ジャックゲーム、以下JACゲームという)
なお、RBゲームは、BBゲーム中に行われる場合と、BBゲーム中でないときにも単独で行われる場合がある。また、上記JACゲームは、RBゲーム中に行われるものである。また、特別遊技としては、上記した(1)から(3)までの遊技に限定されるものではない。
特別遊技制御手段70は、図1に示すように、大別すると、次の手段を備える。
(1)特定導入遊技制御手段71
(2)特定遊技制御手段72
(特定導入遊技制御手段71)
特定導入遊技制御手段71は、BBゲームを制御するためのものである。
具体的には、通常遊技において、特に図示していないが、たとえば「7」等の図柄が入賞ライン上に3個揃うと、ホッパーユニット35を介して、たとえば15枚の遊技メダルが払い出される。このとき、BBゲームが開始される。
BBゲームに移行すると、通常遊技と同様に最大3枚の遊技メダルのベットによって遊技が開始され、3つの回転リール40の回転を各々停止させた際に、入賞ライン上に当選図柄が揃っているか否かによって、遊技メダルの払い出しが行われるものである。
したがって、BBゲーム中では、通常遊技と同様に小役を含めた抽選が毎回行われるものである。ただ、このBBゲーム中にRBゲームに移行するための特定当選図柄が入賞有効ライン上に揃った場合には、その後RBゲームに移行するものである。
なお、通常、BBゲーム中はRBゲームへの移行が、たとえば最大3回行われることになっているために、1回目のRBゲームが終了した後は、また前述したような通常遊技と同様な抽選及び制御が行われるものである。
そして、BBゲームでは、BBゲーム中のRBゲームが所定の最大回数、たとえば3回か、或いはBBゲーム中の通常遊技が所定の最大回数、たとえば最大30回の終了により、BBゲームは終了するものである。
なお、このBBゲームは、上述のような終了の条件(BBゲーム中におけるRBゲームの最大回数の終了、BBゲーム中における通常遊技の最大回数の終了)を定めることなく、BBゲーム中において払い出された遊技メダルが所定の枚数(たとえば、465枚)に達することにより、終了させることもできる。
また、本実施の形態に係るスロットマシン10は、BBゲームが終了することを契機として前記中断状態となるように形成されている。具体的には、BBゲームが終了すると、特定導入遊技制御手段71が所定のBBゲーム終了信号を出力し、このBBゲーム終了信号に基づいて、スロットマシン10が中断状態となる。そして、BBゲームの終了に基づきスロットマシン10が中断状態となった場合にも、前記解除スイッチ29が操作されることにより、この中断状態が解除され、遊技を進行させることができるようになっている。
(特定遊技制御手段72)
特定遊技制御手段72は、RBゲームを制御するためのものである。
具体的には、RBゲームに移行すると、遊技メダルが1枚投入となり、回転リール40の所定の図柄46が表示窓12のセンターライン上に揃った場合に入賞となる特定当選遊技(JACゲーム)が行われるものである。そして、RBゲームでは、入賞するか否かのJACゲームが最大12回行えるものであり、そのうち、最大8回の入賞が可能である。すなわち、最大8回の入賞するか、又は、最大12回のJACゲームの終了により、RBゲームは終了するものである。
(当選抽選手段80)
当選抽選手段80は、予め定めた抽選確率に基づいて当選役に関する抽選を行うものである。そして、当選抽選手段80は、図1に示すように、大別すると、次の手段を備える。
(1)乱数発生手段81
(2)乱数抽出手段82
(3)当選判定テーブル83
(4)判定手段84
(5)判定テーブル選択手段85
(6)当選フラグ成立手段86
なお、当選抽選手段80としては、上記した(1)から(6)までに限定されるものではない。
(乱数発生手段81)
乱数発生手段81は、当選抽選用の乱数を所定の領域内(たとえば、十進数で0〜65535)で発生させるものである。
(乱数抽出手段82)
乱数抽出手段82は、乱数発生手段81が発生する乱数を、所定の条件(たとえば、スタートスイッチ18の操作)で抽出するものである。なお、この抽出した乱数を抽出乱数データとする。
なおここで、「乱数発生手段」としては、ソフト乱数としての平均採中法等で乱数を発生させることができるものの他に、一定範囲の数字を高速で1ずつ加算するカウンタを用いて構成することもできる。例えば、0〜16383の範囲の数字を、1秒間に700万回程度順次繰り返すようにしたカウンタが考えられる。そして、「乱数抽出手段」としては、スタートスイッチ18を押したタイミングでカウンタの数字を読みとることなる。
このように形成すると、「乱数発生手段」では乱数を発生しているわけではないものの、「乱数抽出手段」によって抽出される数字は、あたかも乱数のような分布となる。このように、結果として乱数のような分布を示す数字が得られる手段を、ここでは「乱数発生手段」あるいは「乱数抽出手段」に含めて考えるものとする。
(当選判定テーブル83)
当選判定テーブル83は、乱数発生手段81がとる乱数の全領域中、各当選項目の当選領域を有するものである。
ここで、当選判定テーブル83としては、スロットマシン10の遊技仕様の設定毎に、通常遊技に用いる通常遊技用テーブルと、特別遊技に用いる特別遊技用テーブル(BBゲーム用テーブル、RBゲーム用テーブル)と、が設けられている。通常遊技用テーブルは、特別遊技役当選としてのBBゲーム役当選、特別遊技役当選としてのRBゲーム役当選、その他の小役当選領域、及び、ハズレ領域が所定の割合で設定されたテーブルであり、特別遊技用テーブルのうちBBゲーム用テーブルは、RBゲーム役当選、その他の小役当選領域、及び、ハズレ領域が所定の割合で設定されたテーブルであり、特別遊技用テーブルのうちRBゲーム用テーブルは、JACゲーム役当選、及び、ハズレ領域が所定の割合で設定されたテーブルである。
(判定手段84)
判定手段84は、乱数抽出手段82が抽出した抽出乱数データと、当選判定テーブル83の抽選確率データに基づいて、乱数発生手段81がとる乱数の全領域中の各当選項目の当選領域からなる当選判定領域データとを照合し、当該抽出乱数データが属する当選領域に対応する当選を決定するものである。この判定手段84の判定により、抽出乱数データが所定の当選役の当選領域に属している場合には抽選結果が「当選」となり、ハズレの領域に属している場合に抽選結果は「ハズレ」となる。
(判定テーブル選択手段85)
判定テーブル選択手段85は、遊技機におけるメダル払い出し率(ペイアウト率、すなわち、投入メダル枚数の総数に対する払い出しメダル枚数の総数の割合)の設定、遊技メダルのベット枚数、遊技状態などに対応して、当選判定の抽選に用いる当選判定テーブル83を選択決定するためのものである。たとえば、RBゲーム役の入賞となった場合には、通常遊技用テーブルから、特別遊技用テーブルのうちRBゲーム用テーブルに変更する。
(当選フラグ成立手段86)
当選フラグ成立手段86は、前記判定手段84の判定結果が当選の場合に、当選フラグを成立させるためのものである。
ここで、当選フラグとは、「当たり」「ハズレ」のデータを制御装置20に記憶しておくメモリ部分のことである。そして、当選フラグには、当選判定の抽選結果が小役当選である場合に成立する小役当選フラグと、抽選結果が特別遊技役当選である場合に成立する特別遊技役当選フラグ(BBフラグ、RBフラグ)とがある。
(持ち越し手段90)
持ち越し手段90は、抽選結果が特別遊技役当選である場合に、前記当選フラグ成立手段86により成立した特別当選フラグ(BBフラグ、RBフラグ)を、次遊技以降に持ち越すためのものである。
上述の通り、当選フラグには、当選判定の抽選結果が小役当選である場合に成立する小役当選フラグと、抽選結果が特別遊技役当選である場合に成立する特別遊技役当選フラグ(BBフラグ、RBフラグ)とがある。
この当選フラグは、原則として、当該当選役の入賞により消滅するものである。ただし、抽選により特別遊技役当選フラグが成立したが、回転リール40の停止図柄の組み合わせが特別遊技役の当選態様(たとえば、BBゲーム役を構成する図柄46である「7」が三つ揃う)と一致していない場合には、持ち越し手段90によって、それ以後の遊技に特別遊技役当選フラグ成立の権利が持ち越されるように設定されている。なお、小役当選フラグは、当選フラグが成立した遊技で入賞させられない場合、当選フラグ成立の権利の次の遊技への持ち越しはない。
(停止制御手段160)
停止制御手段160は、当選抽選手段80の当選判定結果に基づいて、ストップスイッチ19の操作に基づく回転リール40の回転停止を制御するためのものである。すなわち、ストップスイッチ19を押した時点で所定位置に直ちに停止できる回転リール40の図柄46を基準図柄として、基準図柄から回転方向に4コマ移動した時の図柄46までの範囲で回転リール40を停止させるようになっており、この範囲内において、どこで停止させるかを所定の停止制御データに基づいて決定するものである。
そして、この停止制御手段160は、図2に示すように、次の(1)から(3)までの手段を有している。
(1)停止制御データ記憶手段161
(2)停止制御データ選択手段165
(3)停止制御実行手段166
なお、停止制御手段160としては、上記した(1)から(3)までの手段に限定されるものではなく、他の手段を含んでいてもよい。
(停止制御データ記憶手段161)
停止制御データ記憶手段161は、回転リール40を所定位置で停止させるための停止制御データを複数記憶するためのものであり、すなわち、上述のような回転リール40の停止制御を行う際の判断用データである停止制御データを記憶するためのメモリ領域である。
そして、本実施の形態に係る停止制御データ記憶手段161は、停止制御データとして、停止テーブルを記憶するものとなっている。
(停止テーブル)
停止制御データとしての停止テーブルは、図柄46の停止位置を定めたものでり、具体的には、所定の図柄46から何コマ移動させて回転リール40を停止させるのかを、所定条件に応じて各図柄46ごとに定めたものである。
具体的には、所定の当選フラグが成立しているときには、この当選フラグに対応する当選役を構成する図柄46(以下、当選図柄とする。)が入賞有効ライン上に揃うように、予め停止位置が決定されてあり、いわゆる引き込み設定の一種を備えているものである。また、当選フラグが成立していないときには、他の当選図柄が入賞有効ライン上に揃わないように、予め停止位置が決定されてあり、いわゆる蹴飛ばし設定の一種を備えているものである。
また、本実施の形態における停止テーブルは、回転リール40に対して一般的な停止制御を行うことが可能な通常停止制御データとしての通常停止テーブルと、通常停止テーブルに基づいて所定の図柄46が停止する位置よりも、遊技において有利な位置に所定の図柄46を停止させることが可能な有利停止制御データ164としての有利停止テーブルと、を備えている。
なお、本実施の形態では、当選抽選手段80による抽選によりBBゲーム役当選となった際に選択される停止テーブルとして、前記通常停止テーブルと、前記有利停止テーブルと、を備えている(図6参照)。また、本実施の形態における有利停止テーブルは、通常停止テーブルと比較して、左リール43及び中リール44における所定の図柄46の停止位置により、BBゲーム役当選となっていることを識別可能な2リール当選確定表示態様(すなわち、2リール確定リーチ目)が表示されやすいように、各図柄46の停止位置が定められている。
したがって、有利停止テーブルに基づいて停止制御が行われる場合には、通常停止テーブルに基づいて停止制御が行われる場合に比べて高い確率で、2リール確定リーチ目により、BBゲーム役当選となっていることを知ることができることとなる。
また、本実施の形態では、BBゲーム役当選時以外の停止テーブルについては、特に言及していないが、他の当選役(たとえば、小役当選、RBゲーム役当選など)に当選したときの停止テーブルについても、通常停止制御データとしての通常停止テーブル、及び、有利停止制御データとしての有利停止テーブルのいずれをも設けてもよいし、または、前記通常停止テーブルのみを設けてもよい。また、通常停止テーブル及び有利停止テーブルはそれぞれ複数個ずつ設けてもよい。
なお、本実施の形態におけるBBゲーム役当選時の停止テーブル及び停止制御については、後程、詳述する。
(停止制御データ選択手段165)
停止制御データ選択手段165は、停止制御データ記憶手段161に記憶されている停止制御データから、所定の停止制御データを選択するためのものであり、換言すれば、当選抽選手段80による抽選結果や遊技状態に基づいて、所定の停止テーブルを選択するものである。
具体的には、本実施の形態では、特に図示していないが、当選抽選手段80の抽選によりBBゲーム役当選となったときに、停止制御データ選択手段165が選択する停止テーブルを決定するための選択データメモリを備えている。この選択データメモリは、たとえば、「0」又は「1」の数値が記憶されるように設定されている。そして、この選択データメモリに「0」が記憶されている場合に、BBゲーム役当選となったときは、停止制御データ選択手段165は通常停止テーブルを選択する一方、選択データメモリに「1」が記憶されている場合に、BBゲーム役当選となったときは、停止制御データ選択手段165は有利停止テーブルを選択するように設定されている。
すなわち、停止制御データ選択手段165は、BBゲーム役当選時には、前記選択データメモリの値に基づいて停止テーブルを選択するものとなっている。
なお、本実施の形態では、初期設定状態においては、前記選択データメモリに「0」が記憶されている。すなわち、初期設定状態においては、BBゲーム役当選となった場合には、停止制御データ選択手段165は通常停止テーブルを選択するものとなっている。
また、本実施の形態では、スロットマシン10が中断状態となった場合、この中断状態となる前において前記選択データメモリに「0」が記憶されていたときは、前記中断状態が解除されてから所定回数の遊技の間、後述する停止制御データ切換手段222により、前記選択データメモリの数値が「0」から「1」に切り換えられるものとなっている。すなわち、スロットマシン10が中断状態となった場合、この中断状態となる前において停止制御データ選択手段165が通常停止制御データとしての通常停止テーブルを選択していた場合には、前記中断状態が解除されてから所定回数の遊技の間、後述する停止制御データ切換手段222により、停止制御データ選択手段165が選択する停止テーブルが、通常停止テーブルから有利停止制御データとしての有利停止テーブルに切り換えられるものとなっている。
したがって、前記初期設定状態において、スロットマシン10が中断状態となると、この中断状態が解除スイッチ29により解除されてから所定回数の遊技の間、当選抽選手段80の抽選によりBBゲーム役当選となった場合には、停止制御データ選択手段165は有利停止テーブルを選択することとなる。
(停止制御実行手段166)
停止制御実行手段166は、停止制御データ選択手段165により選択されている停止制御データに基づいて、対応する回転リール40の停止制御を実行するものである。すなわち、停止制御実行手段166は、有利停止テーブル又は通常停止テーブルに基づいて、回転リール40を停止させるものである。
(停止テーブルに基づく停止制御)
以下、本実施の形態における回転リール40の停止制御について説明する。
上述の如く、本実施の形態における左リール43、中リール44、及び、右リール45の各回転リール40にはそれぞれ21個ずつ図柄46が表示されている。そして、各回転リール40に表示されている図柄46の一部は、図4に示すように、配列されている。
具体的には、左リール43は、図4の向かって上方から、・・・→「ベル」→「リプレイ」→「7」→「BAR」→「リプレイ」→「ベル」→「スイカ」→「リプレイ」→・・・という図柄46の配列となっている。また、中リール44は、図4の向かって上方から、・・・→「7」→「チェリー」→「リプレイ」→「チェリー」→「スイカ」→「7」→「リプレイ」→「BAR」→・・・という図柄46の配列となっている。また、右リール45は、図4の向かって上方から、・・・→「ベル」→「7」→「チェリー」→「リプレイ」→「ベル」→「7」→「スイカ」→「リプレイ」→・・・という図柄46の配列となっている。なお、ここで、回転リール40は、図4の向かって上方から下方に向かって回転するものとなっている。したがって、回転リール40が回転すると、各図柄46は、図4の向かって上方から下方へ向けて移動することとなる。
また、本実施の形態におけるBBゲーム役当選時の2リール当選確定表示態様(いわゆる2リール確定リーチ目)としては、図5に示すように、左リール43の上段位置、及び、中リール44の上段位置に「7」が停止した、いわゆる、7上段テンパイリーチ目が設定されている。
また、本実施の形態におけるBBゲーム役当選時の停止テーブルとしては、図6に示すように、一般的な停止制御を行うための通常停止テーブル、遊技において有利な停止制御を行うための有利停止テーブルが設けられている。
なお、ここで、各停止テーブルには、各図柄46が各回転リール40の中段位置にある場合に、対応するストップスイッチ19が操作されたとき、回転リール40の回転が停止するまでに前記図柄46が移動するコマ数が記憶されている。
具体的には、たとえば、通常停止テーブルには、左リール43の(5)番の「リプレイ」に対応して「3」という数値が記憶されている(図6参照)。そして、通常停止テーブルに基づいて停止制御が行われる場合、左リール43における(5)番の「リプレイ」が中段位置にあるときにストップスイッチ19が操作されると、前記「リプレイ」が3コマ移動した位置で、左リール43が停止することとなる。すなわち、左リール43においては、(1)番から(3)番までの図柄46、すなわち、「ベル」「リプレイ」「7」が停止表示されることとなる。
以下、有利停止テーブルに基づいて停止制御が行われる場合、通常停止テーブルに基づいて停止制御が行われる場合について説明する。
(イ)有利停止テーブルに基づいて停止制御が行われる場合
すなわち、当選抽選手段80による抽選の結果、BBゲーム役当選となり、停止制御データ選択手段165により有利停止テーブルが選択されている場合、この有利停止テーブルに基づいて停止制御が行われる。
そして、この有利停止テーブルによれば、左リール43の中段位置に(4)番から(7)番までの図柄46があるときに、左リール43に対応するストップスイッチ19が操作されると、左リール43の上段位置に「7」が停止することとなる(図6(B)参照)。
さらに、この有利停止テーブルによれば、中リール43の中段位置に(2)番、(3)番、及び、(5)番から(7)番までの図柄46があるときに、中リール44に対応するストップスイッチ19が操作されると、中リール44の上段位置に「7」が停止することとなる(図6(B)参照)。
すなわち、有利停止テーブルによれば、左リール43の上段位置、及び、中リール44の上段位置に「7」が停止した、いわゆる7上段テンパイリーチ目が極めて表示されやすいこととなる。
(ロ)通常停止テーブルに基づいて停止制御が行われる場合
すなわち、当選抽選手段80による抽選の結果、BBゲーム役当選となり、停止制御データ選択手段165により通常停止テーブルが選択されている場合、この通常停止テーブルに基づいて停止制御が行われる。
そして、この通常停止テーブルによれば、左リール43の中段位置に(7)番の図柄46があるときのみ、左リール43の上段位置に「7」が停止することとなる(図6(A)参照)。
また、この通常停止テーブルによれば、中リール44の中段位置に(4)番の図柄46があるときのみ、中リール44の上段位置に「7」が停止することとなる(図6(A)参照)。
すなわち、通常停止テーブルによれば、上述の有利停止テーブルと比較して、いわゆる7上段テンパイリーチ目が表示されにくいものとなる。
(有利停止テーブルの他の例)
上述の有利停止テーブルは、通常停止テーブルと比べて、左リール43及び中リール44における所定の図柄46の停止位置により、BBゲーム役当選となっていることを識別可能な2リール当選確定表示態様(2リール確定リーチ目)が表示されやすくなるように形成されているが、これに限定されるものではない。
たとえば、有利停止テーブルは、通常停止テーブルと比べて、図7(A)に示すような、3つの回転リール40における所定の図柄46の停止位置によりBBゲーム役当選となっていることを識別可能な3リール当選確定表示態様(いわゆる、3リール確定リーチ目)が表示されやすくなるように形成することもできる。
また、当選確定表示態様として、最初及び2番目に停止した回転リール40において所定の当選役が入賞可能となる表示態様であって、最後の回転リール40を停止させると、BBゲーム役非当選時には必ず前記当選役の入賞となる一方、BBゲーム役当選時には前記当選役の入賞とならない場合が生じるように設定した、いわゆる小役ハズレ形リーチ目を設けることもできる。
たとえば、図7(B)に示すような表示態様で、左リール43及び中リール44が停止
した際、BBゲーム役非当選時であれば、右リール45を停止させることにより必ず中段ラインに「ベル」図柄が並んでベル入賞となる一方、BBゲーム役当選時には、右リール45を停止させても中段ラインに「ベル」図柄が並ばずベル入賞とならない場合が生じるように設定する。そして、前記ベルの非入賞によりBBゲーム役当選を識別可能とすることもできる。
そして、有利停止テーブルは、通常停止テーブルと比べて、前記小役ハズレ形リーチ目が表示されやすくなるように形成することもできる。
また、当選確定表示態様として、所定の当選役の入賞表示態様であって、BBゲーム役非当選時には表示されず、BBゲーム役当選時のみ表示されるように設定した、いわゆる小役揃い形リーチ目を設けることもできる。
たとえば、BBゲーム役非当選時のリプレイ入賞においては、「リプレイ」図柄は、上段ライン、下段ライン、右上がりライン又は右下がりラインのいずれかにしか並ばないものの、BBゲーム役当選時のリプレイ入賞においては、図7(C)に示すように、「リプレイ」図柄が中段ラインに並ぶように設定する。そして、「リプレイ」図柄が中段ラインに並んでリプレイ入賞となることによりBBゲーム役当選を識別可能とすることもできる。
そして、有利停止テーブルは、通常停止テーブルと比べて、前記小役揃い形リーチ目が表示されやすくなるように形成することもできる。
(入賞判定手段190)
入賞判定手段190は、当選抽選手段80の抽選結果及び回転リール40の停止図柄に基づいて、入賞処理を行わせるためのものである。すなわち、当選判定の抽選結果が所定の当選役に当選しており、当該当選に係る当選図柄が所定の入賞有効ライン上に揃って停止している場合には、入賞信号を出力するように形成されている。
入賞信号は、種々の手段に送出される。例えば、入賞信号に基づきホッパーユニット35は所定枚数の遊技メダルを払い出し、演出制御装置22は入賞演出を実行する。また、再遊技入賞信号に基づき通常遊技制御手段60は再遊技を、特別入賞信号に基づき特別遊技制御手段70は特別遊技を、それぞれ開始する。
(中断状態制御手段200)
中断状態制御手段200は、所定の発生条件に基づいて生じ、遊技の進行が不可となる中断状態を制御するためのものであり、具体的には、所定の発生条件が満たされることにより、スロットマシン10を中断状態とし、解除スイッチ29が操作されることにより、スロットマシン10の中断状態を解除するように制御するものである。
また、本実施の形態に係るスロットマシン10は、上述の如く、ホッパーユニット35又はメダルセレクタにおける異常発生(遊技メダルの詰まり、遊技メダル切れ等)、キャッシュボックスにおける異常の発生、あるいは、BBゲームの終了により、中断状態となるように形成されている。なお、この中断状態の発生条件はこれらに限定されるものではない。
そして、この中断状態制御手段200は、図2に示すように、次の(1)から(5)までの手段を有している。
(1)異常検知手段201
(2)BBゲーム終了検知手段202
(3)遊技中断実行手段203
(4)中断解除実行手段204
(5)解除検知手段205
なお、中断状態制御手段200としては、上記した(1)から(5)までの手段に限定されるものではなく、他の手段を含んでいてもよい。
(異常検知手段201)
異常検知手段201は、ホッパーユニット35又はメダルセレクタにおける作動異常の発生、並びに、キャッシュボックスにおける異常の発生を検知するためのものである。
具体的には、前記ホッパーユニット35に設けられているメダル検知センサー28が遊技メダルを所定時間以上検知し続けた場合、又は、当選役の入賞に基づく入賞信号や精算スイッチ17の操作に基づく精算信号が出力されているにもかかわらず、払い出しメダル検知センサー28が遊技メダルを所定時間以上検知しなかった場合に払い出しメダル検知センサー28が出力する異常発生信号が入力されることにより、異常検知手段201は、ホッパーユニット35の作動異常の発生を検知することとなる。
また、前記投入スイッチ15が遊技メダルを所定時間以上検知し続けた場合に投入スイッチ15が出力する異常発生信号が入力されることにより、異常検知手段201は、メダルセレクタの作動異常の発生を検知することとなる。
また、スロットマシン10の筐体11内部に設けられている導通センサー27により、遊技メダルがキャッシュボックス内の所定高さ位置まで達したことを検知された場合に、導通センサー27が出力する異常発生信号が入力されることにより、異常検知手段201は、キャッシュボックス内において遊技メダルが満杯になっている旨(オーバーフローエラーの発生)、すなわち、キャッシュボックスにおける異常の発生を検知することとなる。
(BBゲーム終了検知手段202)
BBゲーム終了検知手段202は、BBゲームの終了を検知するためのものである。
具体的には、BBゲームの終了に基づき前記特別導入遊技制御手段71が出力するBBゲーム終了信号が入力されることにより、BBゲーム終了検知手段202は、BBゲームの終了を検知することとなる。
(遊技中断実行手段203)
遊技中断実行手段203は、前記ホッパーユニット35又はメダルセレクタにおける作動異常の発生、キャッシュボックスにおける異常の発生、あるいは、BBゲームの終了により、スロットマシン10を中断状態とするためのものである。
具体的には、異常検知手段201によるホッパーユニット35又はメダルセレクタにおける作動異常の発生の検知に基づいて、異常検知手段201によるキャッシュボックスにおける異常の発生に基づいて、あるいは、BBゲーム終了検知手段202によるBBゲーム終了の検知に基づいて出力される中断信号が入力されることにより、遊技中断実行手段203は、ベットスイッチ16、スタートスイッチ18、ストップスイッチ19等の各種装置を操作不能状態とするとともに、演出装置26等にスロットマシン10が中断状態となっている旨を表示させる。
(中断解除手段204)
中断解除手段204は、スロットマシン10の中断状態を解除し、遊技の進行が可能な状態に復帰させるためのものである。
具体的には、中断状態の発生原因に対応する然るべき処置(詰まった遊技メダルの除去、遊技メダルの補給、キャッシュボックス内の遊技メダルの排出等)を行った後に解除スイッチ29が操作されると、中断解除手段204が、操作不能状態となっているベットスイッチ16等の各種装置を操作可能状態とするとともに、演出装置26等における中断状態を示す表示を消去する。
(解除検知手段205)
解除検知手段205は、解除スイッチ29の操作に基づく中断状態の解除を検知するためのものである。
具体的には、上述のように解除スイッチ29の操作に基づいて出力される解除信号が入力されることにより、解除検知手段205は中断状態の解除を検知することとなる。
(切換制御手段220)
切換制御手段220は、当選抽選手段80の抽選結果や遊技状態等に基づいて停止制御データ選択手段165が選択する停止テーブルの切り換えに関する制御を行うためのものである。この切換制御手段220は、図2に示すように、次の(1)から(5)までの手段を有している。
(1)選択データ判定手段221
(2)停止制御データ切換手段222
(3)切換遊技回数決定手段223
(4)遊技回数カウンタ224
(5)遊技回数判定手段225
なお、切換制御手段220としては、上記した(1)から(5)までの手段に限定されるものではなく、他の手段を含んでいてもよい。
(選択データ判定手段221)
選択データ判定手段221は、停止制御データ選択手段165が選択する停止テーブルを判定するためのものである。
具体的には、前記選択データ判定手段221は、前記選択データメモリに記憶されている数値が「0」であるか、あるいは「1」であるかを判定することにより、停止制御データ選択手段165が選択する停止テーブルを判定する。すなわち、選択データ判定手段221は、選択データメモリに記憶されている数値が「0」である場合には、停止制御データ選択手段165は通常停止テーブルを選択すると判定する一方、前記数値が「1」である場合には、停止制御データ選択手段165は有利停止テーブルを選択すると判定する。
(停止制御データ切換手段222)
停止制御データ切換手段222は、停止制御データ選択手段165が選択する停止制御データとしての停止テーブルを切り換えるためのものである。
本実施の形態では、停止制御データ切換手段222は、解除スイッチ29の操作により中断状態が解除されることに基づき、当該中断状態となる前において、当選抽選手段80の抽選によりBBゲーム役当選となった場合の停止制御データとして停止制御データ選択手段165が通常停止テーブルを選択していたときに、通常停止テーブルを有利停止テーブルに切り換えるものとなっている。そして、前記中断状態が解除スイッチ29により解除されてから、後述する切換遊技回数決定手段223により決定された所定の遊技回数を経過すると、停止制御データ切換手段222は、停止制御データ選択手段165が選択する有利停止テーブルを通常停止テーブルに切り換えるものとなっている。
すなわち、本実施の形態では、解除スイッチ29により中断状態が解除されると、所定の遊技回数の間、BBゲーム役当選となった場合に停止制御データ選択手段165は有利停止テーブルを選択することとなる。
具体的には、スロットマシン10が中断状態となり、解除スイッチ29が操作されることにより前記中断状態が解除されると、前記選択データ判定手段221により、選択データメモリに記憶されている数値が判定される。そして、選択データメモリに記憶されている数値が「0」であると判定された場合、すなわち、停止制御データ選択手段165がBBゲーム役当選時に通常停止テーブルを選択するように設定されていると判定された場合、停止制御データ切換手段222が、前記選択データメモリに記憶されている数値を「0」から「1」に切り換える。これにより、停止制御データ選択手段165によりBBゲーム役当選時に選択されるテーブルが、通常停止テーブルから有利停止テーブルに切り換えられることとなる。
(切換遊技回数決定手段223)
切換遊技回数決定手段223は、解除スイッチ29の操作による中断状態が解除されてからの遊技回数を決定するためのものである。すなわち、切換遊技回数決定手段223は、停止制御データ切換手段222が、停止制御データ選択手段165によりBBゲーム役当選時に選択される停止テーブルを有利停止テーブルに切り換えてから、再度、通常停止テーブルに切り換えるまでの遊技回数を決定するためのものである。さらに換言すれば、停止制御データ選択手段165がBBゲーム役当選時に有利停止テーブルを選択する期間を決定するためのものである。
具体的には、切換遊技回数決定手段223は、特に図示していないが、複数の遊技回数(たとえば、30回、50回、100回、500回など)をデータとして記憶した所定の遊技回数テーブル、及び、所定の抽選手段を備え、前記抽選手段により抽選を行うことにより、前記遊技回数テーブルに記憶されている遊技回数の中から、一の遊技回数を決定するものとなっている。
なお、切換遊技回数決定手段223は、抽選により遊技回数を決定するのではなく、常に、固定された遊技回数(たとえば、100回など)を決定するように形成してもよい。
(遊技回数カウンタ224)
遊技回数カウンタ224は、解除スイッチ29の操作により中断状態が解除された以後の遊技の回数をカウントするためのものである。
具体的には、遊技回数カウンタ224は、特に図示していないが、遊技回数を記憶するための遊技回数記憶手段、1回の遊技が行われるごとに、遊技回数記憶手段に記憶されている遊技回数に所定数(たとえば、「1」)を加算するための加算手段、遊技回数記憶手段に記憶されている遊技回数をゼロクリアするためのリセット手段等を備えている。
そして、解除スイッチ29の操作により中断状態が解除され、停止制御データ切換手段222が、停止制御データ選択手段165により選択される停止テーブルを有利停止テーブルに切り換えたことを契機として、前記リセット手段が前記遊技回数記憶手段に記憶されている遊技回数をゼロクリアするとともに、加算手段が、記憶されている遊技回数への所定数の加算を開始する。なお、この加算手段は、スタートスイッチ18が操作されて遊技が開始された時点から、総ての回転リール40が停止して遊技が終了する時点までのいずれかのタイミングで、前記所定数の加算を行うように設定することができる。
これにより、中断状態が解除された以後の遊技の回数がカウントされることとなる。
(遊技回数判定手段225)
遊技回数判定手段225は、遊技回数カウンタ224によりカウントされた遊技の回数が、切換遊技回数決定手段223により決定された遊技回数に達したか否かを判定するためのものである。換言すれば、遊技回数判定手段225は、解除スイッチ29の操作により中断状態が解除された以後の遊技回数が、切換遊技回数決定手段223により決定された遊技回数に達したか否かを判定するためのものである。
そして、この遊技回数判定手段225により、遊技回数カウンタ224によりカウントされた遊技の回数が切換遊技回数決定手段223により決定された遊技回数に達したと判定された場合、前記停止制御データ切換手段222が、停止制御データ選択手段165によりBBゲーム役当選時に選択される停止テーブルを、有利停止テーブルから通常停止テーブルに切り換えることとなる。具体的には、停止制御データ切換手段222が、選択データメモリに記憶されている数値を「1」から「0」に切り換える。
(スロットマシン10の動作)
次に、上記構成を備えたスロットマシン10の動作の概略について、図8から図13までに示したフローを用いて説明する。
まず、ホッパーユニット35又はメダルセレクタにおける作動異常の発生、キャッシュボックスにおける異常の発生、あるいは、BBゲームの終了に基づいて、スロットマシン10が中断状態となる遊技中断処理について、図8のフローを用いて説明する。なお、この遊技中断処理は、CPUにより、異常発生信号の出力、及び、BBゲーム信号の出力が随時監視され、これらの信号が出力されることによりメイン処理に割り込んで行われる割込み処理となっている。
ステップ100において、異常検知手段201が、ホッパーユニット35又はメダルセレクタにおける作動異常の発生、キャッシュボックスにおける異常の発生を検知したか否か、あるいは、BBゲーム終了検知手段202が、BBゲームの終了を検知したか否かが判定される。そして、ホッパーユニット35又はメダルセレクタにおける作動異常の発生、キャッシュボックスにおける異常の発生、あるいは、BBゲームの終了を検知したと判定された場合、次のステップ101に進む。一方、ホッパーユニット35又はメダルセレクタにおける作動異常の発生、キャッシュボックスにおける異常の発生、及び、BBゲームの終了のいずれも検知していないと判定された場合、ステップ100に戻る。
ステップ101において、遊技中断実行手段203により、スロットマシン10が中断状態にされる。そして、次のステップ102に進む。
ステップ102において、解除検知手段205により、解除スイッチ29の操作に基づいて中断状態が解除されたか否かが判定される。そして、中断状態が解除されたと判定された場合、次のステップ103に進む。一方、中断状態が解除されていないと判定された場合、ステップ102に戻る。
ステップ103において、選択データ判定手段221により、選択データメモリに記憶されている数値が「0」であるか否か、すなわち、停止制御データ選択手段165により選択される停止テーブルが通常停止テーブルであるか否かが判定される。そして、選択データメモリに記憶されている数値が「0」であると判定された場合、次のステップ104に進む。一方、選択データメモリに記憶されている数値が「0」でないと判定された場合、遊技中断処理が終了する。
ステップ104において、停止制御データ切換手段222により、選択データメモリに記憶されている数値が「0」から「1」に切り換えられる。すなわち、停止制御データ切換手段222が、停止制御データ選択手段165により選択される停止テーブルを、通常停止テーブルから有利停止テーブルへ切り換えることとなる。そして、次のステップ105に進む。
ステップ105において、遊技回数カウンタ224に記憶されている遊技回数がゼロクリア(すなわち、リセット)される。そして、次のステップ106に進む。
ステップ106において、切換遊技回数決定手段223により、所定の遊技回数が選択される。そして、遊技中断処理が終了する。
次に、スロットマシン10のメイン処理について、図9のフローを用いて説明する。
ステップ200において、スタートスイッチ18の操作が行われたか否かが判定される。そして、スタートスイッチ18の操作が行われたと判定された場合、次のステップ201に進む。一方、スタートスイッチ18の操作が行われていないと判定された場合、ステップ200に戻る。
ステップ201において、スタートスイッチ18が操作されることにより、スタートスイッチ18がONとなる。そして、次のステップ202に進む。
ステップ202において、当選抽選手段80により抽選処理が行われる。そして、次のステップ203に進む。
ステップ203において、回転リール40の回転が開始する。そして、次のステップ204に進む。
ステップ204において、停止制御データ選択手段165により停止制御データ選択処理が行われる。そして、次のステップ205に進む。
ステップ205において、ストップスイッチ19が操作されることにより、ストップスイッチ19がONとなる。そして、次のステップ206に進む。
ステップ206において、停止制御手段160により回転リール40のリール回転停止処理が行われる。そして、次のステップ207に進む。
ステップ207において、前記回転リール40のリール回転停止処理により、3個の回転リール40に対応するストップスイッチ19の操作が行われたか否かが判定される。そして、3個の回転リール40に対応するストップスイッチ19の操作が行われたと判定された場合、次のステップ208に進む。一方、3個の回転リール40に対応するストップスイッチ19の操作が行われていないと判定された場合、ステップ205に戻る。
ステップ208において、当選フラグ成立中に当該当選フラグに対応する当選図柄が入賞ライン上に揃ったか否か、すなわち、入賞したか否かが判定される。そして、入賞したと判定された場合、入賞判定手段190により入賞の処理が行われる。
ステップ209において、切換制御手段220により切換終了処理が行われ、遊技が終了する。
次に、上述したステップ202の抽選処理について、図10のフローを用いて説明する。
ステップ300において、当選抽選手段80の乱数発生手段81により発生された乱数の中から乱数抽出手段82により乱数が抽出される。そして、次のステップ301に進む。
ステップ301において、抽出された乱数が乱数抽出手段82の内部に記憶される。そして、次のステップ302に進む。
ステップ302において、判定テーブル選択手段85が、当選判定テーブル83を取得する。そして、取得された当選判定テーブル83を判定手段84に提供する。そして、次のステップ303に進む。
ステップ303において、判定手段84により、抽出された乱数と、前記判定テーブル選択手段85が取得した当選判定テーブル83の当選判定領域データとの比較が行われる。そして、次のステップ304に進む。
ステップ304において、判定手段84により、抽出された乱数が、当選判定テーブル83のどの当選領域に含まれるか決定され、抽選処理の評価が決定される。そして、次のステップ305に進む。
ステップ305において、前記評価に基づいて当選フラグ成立手段86が所定の当選フラグを成立させる。そして、抽選処理が終了する。
次に、上述したステップ204の停止制御データ選択処理について、図11のフローを用いて説明する。
ステップ400において、BBゲーム役に当選しているか否か、すなわち、BBゲーム役の当選フラグが成立しているか否かが判定される。そして、BBゲーム役に当選していると判定された場合、次のステップ401に進む。一方、BBゲーム役に当選していないと判定された場合、ステップ404に進む。
ステップ401において、選択データ判定手段221により、選択データメモリに記憶されている数値が「1」であるか否か、すなわち、停止制御データ選択手段165により選択される停止テーブルが有利停止テーブルであるか否かが判定される。そして、選択データメモリに記憶されている数値が「1」であると判定された場合、次のステップ402に進む。一方、選択データメモリに記憶されている数値が「1」でないと判定された場合、ステップ403に進む。
ステップ402において、停止制御データ選択手段165により、有利停止テーブルが選択される。そして、停止制御データ選択処理が終了する。
ステップ403において、停止制御データ選択手段165により、通常停止テーブルが選択される。そして、停止制御データ選択処理が終了する。
ステップ404において、停止制御データ選択手段165により、当選抽選手段80の抽選結果に基づいた停止テーブルが選択される。そして、停止制御データ選択処理が終了する。
次に、上述したステップ206のリール回転停止処理について、図12のフローを用いて説明する。
ステップ500において、停止制御実行手段166により、ストップスイッチ19操作時における、対応する回転リール40の位置が取得される。そして、次のステップ401に進む。
ステップ501において、停止制御実行手段166により、取得された回転リール40の位置、及び、停止制御データ選択手段165により選択された停止テーブルに基づいて、この回転リール40の停止位置が取得される。そして、次のステップ502に進む。
ステップ502において、停止制御実行手段166が、取得された停止位置で回転リール40を停止させる。そして、リール回転停止処理が終了する。
次に、上述したステップ209の切換終了処理について、図13のフローを用いて説明する。
ステップ600において、選択データ判定手段221により、選択データメモリに記憶されている数値が「1」であるか否か、すなわち、停止制御データ選択手段165により選択される停止テーブルが有利停止テーブルであるか否かが判定される。そして、選択データメモリに記憶されている数値が「1」であると判定された場合、次のステップ601に進む。一方、選択データメモリに記憶されている数値が「1」でないと判定された場合、切換終了処理が終了する。
ステップ601において、遊技回数カウンタ224により、記憶されている遊技回数が1インクリメントされる。そして、次のステップ602に進む。
ステップ602において、遊技回数判定手段225により、遊技回数カウンタ224に記憶されている遊技回数が、切換遊技回数決定手段223により決定された遊技回数に達したか否かが判定される。そして、前記遊技回数に達したと判定された場合、次のステップ603に進む。一方、前記遊技回数に達していないと判定された場合、切換終了処理が終了する。
ステップ603において、停止制御データ切換手段222により、選択データメモリに記憶されている数値が「1」から「0」に切り換えられる。すなわち、停止制御データ切換手段222が、停止制御データ選択手段165により選択される停止テーブルを、有利停止テーブルから通常停止テーブルへ切り換えることとなる。そして、切換終了処理が終了する。
ところで、本実施の形態は、以上のように構成されているものであるが、このスロットマシン10は、遊技機を、複数の図柄46を変動表示又は停止表示させるための複数個の図柄表示手段、前記図柄46の変動表示を開始させるための図柄変動開始手段、各図柄表示手段に対応付けられるとともに、対応する図柄表示手段の変動表示を停止表示に移行させるための図柄変動停止手段、遊技に関する制御を行うための制御手段、として機能させ、前記制御手段を、図柄46の組み合わせにより構成される当選役を抽選により決定するための当選抽選手段80、当選抽選手段80の抽選結果に対応した停止制御を図柄表示手段に対して行うための停止制御手段160、として機能させ、前記停止制御手段160を、図柄表示手段を、所定の表示態様となるように停止表示させるための停止制御データを複数記憶する停止制御データ記憶手段161、停止制御データ記憶手段161に記憶されている停止制御データから、所定の停止制御データを選択するための停止制御データ選択手段165、として機能させ、所定の最小ベット数以上の遊技媒体のベットを条件として遊技が開始可能となり、前記当選抽選手段80による抽選の結果、所定の当選役に当選し、かつ、停止制御データ選択手段165により選択された停止制御データに基づく図柄表示手段の停止表示が、前記当選役に応じて予め定められた表示態様になることにより、入賞となるように設定するための遊技機用プログラムにおいて、前記遊技機を、遊技機における所定の装置の作動異常その他の所定の発生条件に基づいて生じ、遊技の進行が不可となる中断状態を解除するための解除手段、として機能させ、前記制御手段を、停止制御データ選択手段165が選択する停止制御データを切り換えるための停止制御データ切換手段222、として機能させ、前記停止制御データ切換手段222を、解除手段により中断状態が解除されることに基づき、停止制御データ選択手段165が選択する停止制御データを、異なる停止制御データに切り換えるように設定するための遊技用プログラムによって制御することができる。
さらに、前記遊技機用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を用いて制御することができる。
ここで、前記図柄表示手段は、回転リール40やベルト式図柄表示手段を用いたものでもよいし、液晶ディスプレイやCRT等の画像表示装置に複数の図柄46を順次表示させるようにしたものでもよい。
また、前記遊技機用プログラムを用いてスロットマシンを制御する場合には、ホッパーユニット35を介して遊技者に遊技メダルを払い出すように形成することができる。一方、遊技機用プログラムを用いて、業務用、若しくは、家庭用のテレビゲーム機を制御しようとする場合には、現実の遊技メダルの払い出しは行えないので、たとえば、液晶ディスプレイやCRT等の画像表示装置に、獲得メダル数の枚数表示をしたり、遊技メダルの増減が分かるような絵(動画でも静止画でもよい)を表示するように形成することができる。
(総括)
上述の如く、本実施の形態に係るスロットマシン10によれば、停止制御データ選択手段165は、BBゲーム役当選時に、選択データメモリに記憶されている数値(「0」又は「1」)に基づいて、通常停止テーブル又は有利停止テーブルのいずれかを選択する。そして、この停止制御データ選択手段165により選択された停止テーブルに基づき、回転リール40に対して停止制御が行われる。
また、本実施の形態に係るスロットマシン10においては、ホッパーユニット35又はメダルセレクタにおいて作動異常が発生するか、キャッシュボックスにおいて異常が発生する(オーバーフローエラーが発生する)か、若しくは、BBゲームが終了することにより、遊技の進行が不可となる中断状態となる。そして、この中断状態が解除スイッチ29により解除されると、選択データメモリに「0」が記憶されている場合には、停止制御データ切換手段222が、前記数値を「0」から「1」に切り換える。すなわち、中断状態が解除スイッチ29により解除されると、この中断状態となる前に、停止制御データ選択手段165がBBゲーム役当選時に通常停止テーブルを選択していた場合には、停止制御データ切換手段222が、通常停止テーブルを有利停止テーブルに切り換えることとなる。
すなわち、本実施の形態に係るスロットマシン10によれば、中断状態となった後、この中断状態が解除されることにより、回転リール40に対して停止制御を行うための停止テーブルが切り換わることとなる。したがって、停止テーブルが切り換わることにより、BBゲーム役当選時における回転リール40の停止パターンが異なることとなるため、遊技者に対して、前記中断状態の解除により、回転リール40の種々の停止パターンを楽しませることができることとなる。
これにより、中断状態となることで遊技者が感じる煩わしさを緩和させることができることとなる。
また、本実施の形態に係るスロットマシン10によれば、中断状態となる前に通常停止テーブルに基づいて停止制御が行われていた場合には、前記中断状態が解除されることにより、有利停止テーブルに基づいて停止制御が行われることとなる。また、この有利停止テーブルは、左リール43及び中リール44における図柄46の停止位置によりBBゲーム役当選となっていることを識別可能な2リール当選確定表示態様(すなわち、2リール確定リーチ目)が、通常停止テーブルよりも表示されやすいものとなっている。
したがって、通常停止テーブルから有利停止テーブルに切り換わることにより、BBゲーム当選時に、遊技において有利となるように回転リール40が停止することとなるため、遊技性を向上させることができるとともに、中断状態となることにより遊技者が感じる煩わしさを緩和し、ひいては、中断状態の発生に期待を抱かせることができることとなる。
また、これにより、遊技において有利となる回転リール40の停止制御を変化に富んだものとすることができる。
また、本実施の形態に係るスロットマシン10によれば、中断状態の解除に基づいて、停止制御データ選択手段165により選択される停止テーブルが有利停止テーブルに切り換えられた場合、この切り換えから、切換遊技回数決定手段223により決定された所定回数の遊技が行われることにより、停止制御データ切換手段222が、前記有利停止テーブルを通常停止テーブルに切り換えることとなる。
すなわち、本実施の形態に係るスロットマシン10においては、中断状態が解除されることにより有利停止テーブルに基づく停止制御に切り換えられた場合には、所定回数の遊技が行われるまでの間、この有利停止テーブルに基づく停止制御が行われることとなる。
したがって、所定回数の遊技が行われた後は、有利停止テーブルに基づく停止制御から通常停止テーブルに基づく停止制御に切り換えられてしまうため、有利停止テーブルによる停止制御中の遊技においては、遊技者にスリリングな遊技感を与えることができ、前記遊技に対する遊技者の興趣を高めることができることとなる。
また、上記実施の形態は、スロットマシン以外の遊技機にも応用できる。たとえば、遊技媒体として遊技球を用いてスロットマシンと同様の遊技を行わせるパロット(登録商標)遊技機に使用してもよいものである。
(変形例1)
上記実施の形態においては、中断状態の解除に基づいて、停止制御データ切換手段222による有利停止テーブルへの切り換えが行われてから、切換遊技回数決定手段223により決定された所定回数の遊技が行われることにより、停止制御データ切換手段222が、有利停止テーブルを通常停止テーブルへ切り換えることとなっていたが、停止制御データ切換手段222は、次にスロットマシン10が中断状態となることにより、有利停止テーブルを通常停止テーブルへ切り換えるように形成することもできる。
すなわち、中断状態が解除されることによりBBゲーム役当選時において有利停止テーブルに基づく停止制御に切り換えられた場合には、次にスロットマシン10が中断状態となるまでの間、この有利停止テーブルに基づく停止制御が行われるように形成することもできる。
具体的には、前記停止制御データ切換手段222が、解除スイッチ29により中断状態が解除されることを契機として、当該中断状態となる前においてBBゲーム役当選時に停止制御データ選択手段165が有利停止テーブルを選択していた場合(すなわち、選択データメモリに「1」が記憶されている場合)に、前記有利停止テーブルを通常停止テーブルに切り換える(すなわち、選択データメモリに記憶されている数値を「1」から「0」に切り換える)ようにする。これにより、中断状態が解除されてから次に中断状態となるまでの間において、停止制御データ選択手段165は有利停止テーブルを選択することとなる。
そして、このように形成した場合にも、上記実施の形態と同様の作用、効果を奏することとなるとともに、前記中断状態は不定期に発生するものであるため、有利停止テーブルによる停止制御がいつ終了するのかは予想が困難なものとなり、有利停止テーブルによる停止制御中の遊技においては、遊技者に非常にスリリングな遊技感を与えることができることとなる。
(変形例2)
また、停止制御データ切換手段222は、特別遊技制御手段70により特別遊技(たとえば、BBゲーム役、RBゲーム役等)が開始されることを条件に、有利停止テーブルを通常停止テーブルに切り換えるように形成することもできる。
すなわち、中断状態が解除されることによりBBゲーム役当選時において有利停止テーブルに基づく停止制御に切り換えられた場合には、特別遊技が開始されるまでの間、この有利停止テーブルに基づく停止制御が行われるように形成することもできる。
具体的には、前記停止制御データ切換手段222が、特別遊技制御手段70により特別遊技が開始されることを契機として、選択データメモリに記憶されている数値を「1」から「0」に切り換えるようにする。これにより、特別遊技制御手段70により特別遊技が開始されることを契機として、BBゲーム役当選時において停止制御データ選択手段165が選択する停止テーブルを、有利停止テーブルから通常停止テーブルへ切り換えることができる。すなわち、中断状態が解除されてから特別遊技が開始されるまでの間において、停止制御データ選択手段165は有利停止テーブルを選択することとなる。
そして、このように形成した場合にも、上記実施の形態と同様の作用、効果を奏することとなるとともに、特別遊技は、所定の抽選で当選すること等により開始されるものであるため、有利停止テーブルによる停止制御がいつ終了するのかは予想が困難なものとなり、有利停止テーブルによる停止制御中の遊技においては、遊技者に非常にスリリングな遊技感を与えることができることとなる。
(変形例3)
また、上記実施の形態においては、有利停止テーブルは、通常停止テーブルと比べて、BBゲーム役当選についての当選確定表示態様(リーチ目)が停止しやすくなるように形成されていたが、2つの回転リール40を停止させた際に、BBゲーム役当選に係る図柄46である「7」が入賞有効ライン上に並びやすくなるように形成することもできる。
たとえば、3つの回転リール40に表示されている図柄46の一部は、図14に示すように、配列されているものとする。具体的には、左リール43は、図14の向かって上方から、「ベル」→「リプレイ」→「7」→「BAR」→「リプレイ」→「ベル」→・・・という図柄46の配列となっている。また、中リール44は、図14の向かって上方から、「スイカ」→「リプレイ」→「7」→「7」→「チェリー」→「リプレイ」→・・・という図柄46の配列となっている。また、右リール45は、図14の向かって上方から、「リプレイ」→「ベル」→「7」→「チェリー」→「7」→「リプレイ」→・・・という図柄46の配列となっている。
そして、有利停止テーブルは、左リール43における(3)番の「7」が中段位置よりも、上段位置に停止しやすくなるように設定するとともに、中リール44における(3)番の「7」が上段位置に停止しやすくなるように設定する。
すなわち、左リール43の「7」が中段位置に停止した場合には、中段ラインにおいてのみ入賞可能となるが、「7」が上段位置に停止した場合には、上段ライン及び右下がりラインにおいて入賞可能となるため、「7」が入賞有効ライン上に並びやすくなる(図15(A)参照)。さらに、左リール43の上段位置に「7」が停止した状態で、中リール44における(3)番の「7」が上段位置に停止した場合には、中リール44における(3)番の「7」及び(4)番の「7」により、上段ライン及び右下がりラインに「7」が並ぶ(テンパイする)こととなり、「7」が入賞有効ライン上に並びやすくなる(図15(A)参照)。
なお、有利停止テーブルは、左リール43における(3)番の「7」が下段位置に停止しやすくなるように設定するとともに、中リール44における(3)番の「7」が中段位置に停止しやすくなるように設定することもできる。すなわち、「7」が下段ライン及び右上がりラインに停止しやすくなるため、この場合も「7」が入賞有効ライン上に並びやすくなる(図15(B)参照)。
そして、このように形成した場合にも、上記実施の形態と同様の作用、効果を奏することとなる。
(変形例4)
また、スロットマシン10を、回転リール40が停止した状態で表示される図柄46が、予め定められた表示態様である移行表示態様になることにより、所定の遊技状態へ移行するように形成するとともに、有利停止テーブルは、通常停止テーブルと比べて、前記移行表示態様が停止しやすくなるように形成することもできる。
具体的には、スロットマシン10が、遊技状態として、所定の特殊遊技(たとえば、ATゲーム、RTゲーム、CTゲーム、STゲーム等)が行われる特殊遊技状態を有するように設定する。また、制御装置20に、回転リール40が停止した状態で表示される図柄46が移行表示態様(たとえば、「7」「リプレイ」「リプレイ」など)となっているか否かを判定するための表示態様判定手段(特に図示しておらず)、表示態様判定手段により移行表示態様となったと判定された際に、遊技状態を特殊遊技状態へ移行するとともに、所定の終了条件(たとえば、所定回数の遊技の実行、BBゲーム役の当選など)を満たすことにより、特殊遊技状態を終了させる等の制御を行うための特殊遊技制御手段(特に図示しておらず)などを備える。
そして、所定の場合(たとえば、通常遊技中において当選抽選手段80の抽選結果がハズレとなった場合)に停止制御データ選択手段165により選択される通常停止テーブルを、前記移行表示態様(たとえば「7」「リプレイ」「リプレイ」など)が停止しないように設定する一方、前記場合に停止制御データ選択手段165により選択される有利停止テーブルを、前記移行表示態様(「7」「リプレイ」「リプレイ」)が停止可能となるように設定する。
そして、中断状態が解除されることにより、前記場合に停止制御データ選択手段165により選択される停止テーブルが通常停止テーブルに設定されていた場合には、停止制御データ切換手段222が、前記場合に停止制御データ選択手段165により選択される停止テーブルを、通常停止テーブルから有利停止テーブルに切り換えるように形成する。
これにより、停止制御データ選択手段165により選択される停止テーブルが通常停止テーブルの場合には、移行表示態様が停止しないため、特殊遊技へ移行することはないものの、前記停止テーブルが停止制御データ切換手段222により有利停止テーブルに切り換えられた場合には、移行表示態様が停止する可能性があり、この移行表示態様が停止すると、特殊遊技へ移行することとなる。
そして、このように形成した場合にも、上記実施の形態と同様の作用、効果を奏することとなるとともに、通常停止テーブルから有利停止テーブルに切り換わることにより、特殊遊技状態へ移行しやすいこととなるため、中断状態となることにより遊技者が感じる煩わしさを緩和し、ひいては、中断状態の発生に期待を抱かせることができることとなる。
(変形例5)
また、上記実施の形態においては、停止制御データ切換手段222は、BBゲーム役当選となった場合の停止テーブルを切り換えるものとなっていたが、中断状態が解除されたことに基づき、当選役のうち一部の当選役(たとえば、小役など)についての停止テーブル、または、総ての当選役についての停止テーブルを切り換えるようにすることもできる。
そして、このように形成した場合にも、上記実施の形態と同様の作用、効果を奏することとなる。
(2)第2の実施の形態
以下、本発明の第2の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
(図面の説明)
図16及び図17は、本発明の第2の実施の形態を示すものであり、スロットマシン10の動作の概略を示すフローである。
(本実施の形態の概略)
第1の実施の形態では、停止制御データ記憶手段161は、停止制御データとして、停止テーブル(通常停止テーブル、有利停止テーブル)が記憶されている。これに対し、第2の実施の形態では、停止制御データとして、BBゲーム役当選時にストップスイッチ19が操作されてから回転リール40が停止するまでに移行させることができる最大コマ数(たとえば、通常停止制御データにおいては2コマ、有利停止制御データにおいては4コマ)が記憶されている。
そして、スロットマシン10が中断状態となる前において、停止制御データ選択手段165がBBゲーム役当選時に通常停止制御データ(最大コマ数が2コマ)を選択していた場合には、解除スイッチ29の操作により前記中断状態が解除されることにより、停止制御データ切換手段222が、停止制御データ選択手段165によりBBゲーム役当選時に選択される停止制御データを、前記通常停止制御データから有利停止制御データ(最大コマ数が4コマ)に切り換える。
第2の実施の形態は、主として上記の点が第1の実施の形態と相違し、他については第1の実施の形態と同様である。以下、相違点を中心に第2の実施の形態を説明する。
(停止制御データ)
本実施の形態における停止制御データとしては、上述の如く、ストップスイッチ19が操作されてから回転リール40が停止するまでに移動させることができる最大コマ数が設定されている。なお、スロットマシンにおいては、ストップスイッチ19が操作されてから回転リール40が停止するまでに移動することができる所定コマ数の上限値が、予め所定の値(たとえば、4コマ)に定められている。したがって、停止制御データとして設定できる所定コマ数は、前記上限値以下となる。
そして、本実施の形態における停止制御データには、前記最大コマ数の値として「2」が設定された通常停止制御データと、前記通常停止制御データに設定された値「2」よりも大きな値「4」が最大コマ数の値として設定された有利停止制御データと、が備えられている。
(停止制御データ選択手段165)
上記実施の形態と同様に、本実施の形態における停止制御データ選択手段165は、BBゲーム役当選時には、選択データメモリの値に基づいて停止制御データを選択するものとなっている。
具体的には、前記選択データメモリに「0」が記憶されている場合に、BBゲーム役当選となったときは、停止制御データ選択手段165は通常停止制御データ(すなわち、最大コマ数の値が「2」のデータ)を選択する一方、選択データメモリに「1」が記憶されている場合に、BBゲーム役当選となったときは、停止制御データ選択手段165は有利停止制御データ(すなわち、最大コマ数の値が「4」のデータ)を選択するように設定されている。
なお、上記実施の形態と同様に、本実施の形態では、初期設定状態においては、前記選択データメモリに「0」が記憶されている。すなわち、初期設定状態においては、BBゲーム役当選となった場合には、停止制御データ選択手段165は通常停止制御データを選択するものとなっている。
そして、スロットマシン10が中断状態となった場合、この中断状態となる前において前記選択データメモリに「0」が記憶されていたときは、前記中断状態が解除されてから所定回数の遊技の間、停止制御データ切換手段222により、前記選択データメモリの数値が「0」から「1」に切り換えられるものとなっている。すなわち、スロットマシン10が中断状態となった場合、この中断状態となる前において停止制御データ選択手段165が通常停止制御データを選択していた場合には、前記中断状態が解除されてから所定回数の遊技の間、停止制御データ切換手段222により、停止制御データ選択手段165が選択する停止制御データが、通常停止制御データから有利停止制御データに切り換えられるものとなっている。
(停止制御実行手段166)
本実施の形態では、停止制御データ選択手段165により選択された停止制御データに設定されている最大コマ数の値に基づいて、停止制御実行手段166が回転リール40の停止制御を行う。
具体的には、本実施の形態においては、停止制御データに設定されている最大コマ数の範囲内で、所定の図柄46を停止させるか否かを判断しながら、停止制御を行う。すなわち、BBゲーム役当選となったときには、前記コマ数の範囲内で、このBBゲーム役当選に係る図柄46「7」が極力所定位置に停止するように、それ以外の図柄46が停止しないように制御を行う。より具体的には、BBゲーム役当選に係る図柄46「7」に対応したビットを、停止させるべき「7」の図柄46と停止させてはいけない図柄46とに分けてそれぞれ設ける。そして、まず、停止させてはいけない図柄46を停止させないように制御し、次に停止させるべき図柄46を停止させるように制御する。これらの制御は、前記ビットに記憶されているデータに基づいて行われるものである。
そして、上述の如く、通常停止制御データには、最大コマ数として「2」が設定されており、また、有利停止制御データには、最大コマ数として「4」が設定されている。
したがって、通常停止制御データによれば、ストップスイッチ19が操作された時点における図柄46の位置から2コマの範囲内でのみ、上述のような停止制御が行われるため、BBゲーム役当選に係る図柄46「7」を入賞有効ライン上に停止させにくいこととなる。これに対して、有利停止制御データによれば、ストップスイッチ19が操作された時点における図柄46の位置から4コマの範囲内で、上述のような停止制御が行われるため、通常停止制御データによる停止制御に比べて、BBゲーム役当選に係る図柄46「7」を入賞有効ライン上に停止させやすくなる。
(スロットマシン10の動作)
次に、上記構成を備えたスロットマシン10の動作の概略について、図16及び図17に示したフローを用いて説明する。
スロットマシン10のメイン処理は、第1の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。そして、図9に示すスロットマシン10のメイン処理におけるステップ204の停止制御データ選択処理、及び、ステップ206のリール回転停止処理が、第1の実施の形態と相違するため、以下、これらについて説明する。
まず、前記停止制御データ選択処理について、図16のフローを用いて説明する。
ステップ700において、BBゲーム役に当選しているか否か、すなわち、BBゲーム役の当選フラグが成立しているか否かが判定される。そして、BBゲーム役に当選していると判定された場合、次のステップ701に進む。一方、BBゲーム役に当選していないと判定された場合、ステップ704に進む。
ステップ701において、選択データ判定手段221により、選択データメモリに記憶されている数値が「1」であるか否か、すなわち、停止制御データ選択手段165により選択される停止制御データが有利停止制御データであるか否かが判定される。そして、選択データメモリに記憶されている数値が「1」であると判定された場合、次のステップ702に進む。一方、選択データメモリに記憶されている数値が「1」でないと判定された場合、ステップ703に進む。
ステップ702において、停止制御データ選択手段165により、有利停止制御データ(最大コマ数として「4」が設定)が選択される。そして、停止制御データ選択処理が終了する。
ステップ703において、停止制御データ選択手段165により、通常停止制御データ(最大コマ数として「2」が設定)が選択される。そして、停止制御データ選択処理が終了する。
ステップ704において、停止制御データ選択手段165により、当選抽選手段80の抽選結果に基づき所定の停止制御データが選択される。そして、停止制御データ選択処理が終了する。
次に、前記リール回転停止処理について、図17のフローを用いて説明する。
ステップ800において、所定の図柄46に対して、蹴飛ばしの設定が達成されたか否かが判定される。そして、所定の図柄46の蹴飛ばしの設定が達成されていないと判定された場合には、次のステップ801に進む。
ステップ801において、1個の図柄46分だけ、回転リール40を回転させる。すなわち、1個の図柄46分だけ蹴飛ばしを行う。そして、次のステップ802に進む。
ステップ802において、上述した1個の図柄46分だけ回転リール40を回転させた図柄46の数が、ストップスイッチ19が操作されてから最大コマ数(停止制御データ選択手段165により選択されている停止制御データに基づく最大コマ数。すなわち、2コマ、又は、4コマのいずれか)目に該当するか否かが判定される。そして、ストップスイッチ19を操作した後、1図柄ずつ回転リール40を回転させてずらした図柄46の数が最大コマ数目の場合には、次のステップ803に進む。
ステップ803において、回転リール40の回転を停止させる。これにより、メダル投入から回転リール40の回転停止までのスロットマシン10の動作が終了する。
前記ステップ800において、所定の図柄46の蹴飛ばしの設定が達成されていると判定された場合には、次のステップ804に進む。
ステップ804において、いずれかの図柄46に対して引き込みが設定されているか否かが判定される。そして、いずれかの図柄46に対して引き込みが設定されていると判定された場合には、次のステップ805に進む。
ステップ805において、引き込み設定が達成されたか否かが判定される。そして、引き込み設定が達成されたと判定された場合には、次のステップ803に進む。
前記ステップ804において、いずれの図柄46に対しても引き込みが設定されていないと判定された場合には、ステップ803に進む。
前記ステップ805において、引き込み設定が達成されていないと判定された場合には、ステップ801に進む。
前記ステップ802において、ストップスイッチ19を操作した後、1図柄ずつ回転リール40を回転させてずらした図柄46の数が最大コマ数目でない場合には、ステップ800に戻る。
(総括)
本発明に係るスロットマシン10によれば、通常停止制御データ及び有利停止制御データにはそれぞれ、ストップスイッチ19が操作されてから回転リール40が停止するまでに移動させることができる最大コマ数が設定されており、この設定値は通常停止制御データよりも有利停止制御データのほうが大きくなっている。
すなわち、停止制御データ切換手段222により、停止制御データ選択手段165が選択する停止制御データが有利停止制御データに切り換えられた場合には、停止制御データ選択手段165が通常停止制御データを選択していたときに比べて、BBゲーム役当選に係る図柄46である「7」をより大きいコマ数引き込んで、入賞有効ラインに停止させることができることとなる。換言すれば、BBゲーム役当選が入賞しやすくなる。
これにより、遊技において有利となる回転リール40の停止制御を変化に富んだものとすることができる。また、通常停止制御データから有利停止制御データに切り換わることにより、上述の如く、BBゲーム役当選が入賞しやすくなるため、中断状態となることにより遊技者が感じる煩わしさを緩和し、ひいては、中断状態の発生に期待を抱かせることができることとなる。
本発明の第1の実施の形態であって、スロットマシンの制御装置の入力及び出力の概略をを示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態であって、停止制御手段、中断状態制御手段、及び、切換制御手段の概略を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態であって、スロットマシンを示す外観正面図である。 本発明の第1の実施の形態であって、回転リールにおける図柄配列の一部を示す概略図である。 本発明の第1の実施の形態であって、2リール当選確定表示態様を示す概略図である。 本発明の第1の実施の形態であって、停止テーブルの一部を示す概念図である。 本発明の第1の実施の形態であって、当選確定表示態様の他の例を示す概略図である。 本発明の第1の実施の形態であって、スロットマシンの動作のうち、遊技中断処理を示すフローである。 本発明の第1の実施の形態であって、スロットマシンのメイン動作の概略を示すフローである。 本発明の第1の実施の形態であって、スロットマシンの動作のうち、抽選処理を示すフローである。 本発明の第1の実施の形態であって、スロットマシンの動作のうち、停止制御データ選択処理を示すフローである。 本発明の第1の実施の形態であって、スロットマシンの動作のうち、リール回転停止処理を示すフローである。 本発明の第1の実施の形態であって、スロットマシンの動作のうち、切換終了処理を示すフローである。 本発明の第1の実施の形態の変形例であって、回転リールにおける図柄配列の一部を示す概略図である。 本発明の第1の実施の形態の変形例であって、2つの回転リールが停止した状態における停止表示を示す概略図である。 本発明の第2の実施の形態であって、スロットマシンの動作のうち、停止制御データ選択処理を示すフローである。 本発明の第2の実施の形態であって、スロットマシンの動作のうち、リール回転停止処理を示すフローである。
符号の説明
10 スロットマシン 11 筐体
12 表示窓 13 図柄表示窓
14 メダル投入口 15 投入スイッチ
16 ベットスイッチ 17 精算スイッチ
18 スタートスイッチ 19 ストップスイッチ
20 制御装置 21 遊技制御装置
22 演出制御装置 26 演出装置
27 導通センサー 28 払い出しメダル検知センサー
29 解除スイッチ(解除手段)
30 リールユニット 31 数値表示部
32 ランプ 33 スピーカ
34 画像表示部 35 ホッパーユニット
40 回転リール 42 リールテープ
43 左リール 44 中リール
45 右リール 46 図柄
47 メダル払い出し口
60 通常遊技制御手段 70 特別遊技制御手段
71 特定導入遊技制御手段
72 特定遊技制御手段 80 当選抽選手段
81 乱数発生手段 82 乱数抽出手段
83 当選判定テーブル 84 判定手段
85 判定テーブル選択手段
86 当選フラグ成立手段 90 持ち越し手段
160 停止制御手段 161 停止制御データ記憶手段
165 停止制御データ選択手段
166 停止制御実行手段 190 入賞判定手段
200 中断状態制御手段 201 異常検知手段
202 BBゲーム終了検知手段
203 遊技中断実行手段 204 中断解除実行手段
205 解除検知手段 220 切換制御手段
221 選択データ判定手段 222 停止制御データ切換手段
223 切換遊技回数決定手段
224 遊技回数カウンタ 225 遊技回数判定手段

Claims (10)

  1. 周囲に複数の図柄を表示した複数個の回転リールと、
    前記複数個の回転リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、
    各回転リールに対応付けられるとともに、対応する回転リールの回転を停止させるためのストップスイッチと、
    遊技に関する制御を行うための制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    図柄の組み合わせにより構成される当選役を抽選により決定するための当選抽選手段と、
    当選抽選手段の抽選結果に対応した停止制御を回転リールに対して行うための停止制御手段と、を備え、
    前記停止制御手段は、
    回転リールを所定位置で停止させるための停止制御データを複数記憶する停止制御データ記憶手段と、
    停止制御データ記憶手段に記憶されている停止制御データから、所定の停止制御データを選択するための停止制御データ選択手段と、を備え、
    所定の最小ベット数以上の遊技媒体のベットを条件として遊技が開始可能となり、前記当選抽選手段による抽選の結果、所定の当選役に当選し、かつ、停止制御データ選択手段により選択された停止制御データに基づき回転リールが停止した状態で表示される図柄が、前記当選役に応じて予め定められた表示態様になることにより、入賞となるように設定された遊技機において、
    遊技機における所定の装置の作動異常その他の所定の発生条件に基づいて生じ、遊技の進行が不可となる中断状態を解除するための解除手段を備え、
    前記制御装置は、
    停止制御データ選択手段が選択する停止制御データを切り換えるための停止制御データ切換手段を備え、
    前記停止制御データ切換手段は、
    解除手段により中断状態が解除されることに基づき、停止制御データ選択手段が選択する停止制御データを、異なる停止制御データに切り換えるように形成されていることを特徴とする遊技機。
  2. 前記停止制御データ記憶手段は、
    回転リールにおける所定の図柄を所定位置に停止させることが可能な通常停止制御データと、
    通常停止制御データに基づいて所定の図柄が停止する位置よりも、遊技において有利な位置に前記図柄を停止させることが可能な有利停止制御データと、を記憶するように形成され、
    前記停止制御データ切換手段は、
    解除手段により中断状態が解除されることに基づき、当該中断状態となる前において停止制御データ選択手段が通常停止制御データを選択していた場合に、前記通常停止制御データを有利停止制御データに切り換えるように形成されていることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 前記停止制御データ切換手段は、
    解除手段により中断状態が解除されることに基づき、当該中断状態となる前において停止制御データ選択手段が有利停止制御データを選択していた場合に、前記有利停止制御データを通常停止制御データに切り換えるように形成されていることを特徴とする請求項2記載の遊技機。
  4. 前記制御装置は、
    解除手段により中断状態が解除されたことを契機として、この解除以後に行われる遊技の回数のカウントを開始するための遊技回数カウンタを備え、
    前記停止制御データ切換手段は、
    遊技回数カウンタによりカウントされた遊技の回数が所定回数に達したことを条件に、 前記有利停止制御データを通常停止制御データに切り換えるように形成されていることを特徴とする請求項2記載の遊技機。
  5. 前記制御装置は、
    一般的な遊技である通常遊技を制御するための通常遊技制御手段と、
    所定回数の遊技期間において通常遊技よりも遊技者に大きな利益を付与可能な特別遊技を制御するための特別遊技制御手段と、を備え、
    前記停止制御データ切換手段は、
    特別遊技制御手段により特別遊技が開始されることを条件に、前記有利停止制御データを通常停止制御データに切り換えるように形成されていることを特徴とする請求項2記載の遊技機。
  6. 前記遊技機は、
    回転リールが停止した状態で表示される図柄が、所定の当選役に当選している場合にのみ停止可能な表示態様である当選確定表示態様になることにより、当選抽選手段による抽選の結果、前記当選役に当選している旨を報知可能に形成されており、
    前記通常停止制御データには、
    所定の確率で、回転リールが停止した状態で表示される図柄が当選確定表示態様となるように、回転リールの停止位置が設定されており、
    前記有利停止制御データには、
    通常停止制御データにおける確率よりも高い確率で、回転リールが停止した状態で表示される図柄が当選確定表示態様となるように、回転リールの停止位置が設定されていることを特徴とする請求項2、3、4又は5記載の遊技機。
  7. 前記遊技機は、
    回転リールを、対応するストップスイッチが操作されてから所定コマ数の範囲内で移動させて停止させることができるように形成されており、
    前記通常停止制御データには、
    所定コマ数として、所定の値が設定されており、
    前記有利停止制御データには、
    所定コマ数として、通常停止制御データに設定された値よりも大きい値が設定されていることを特徴とする請求項2、3、4又は5記載の遊技機。
  8. 前記遊技機は、
    回転リールが停止した状態で表示される図柄が、予め定められた表示態様である移行表示態様になることにより、所定の遊技状態へ移行するように形成されており、
    前記通常停止制御データには、
    所定の確率で、回転リールが停止した状態で表示される図柄が移行表示態様となるように、回転リールの停止位置が設定されており、
    前記有利停止制御データには、
    通常停止制御データにおける確率よりも高い確率で、回転リールが停止した状態で表示される図柄が移行表示態様となるように、回転リールの停止位置が設定されていることを特徴とする請求項2、3、4又は5記載の遊技機。
  9. 遊技機を、
    複数の図柄を変動表示又は停止表示させるための複数個の図柄表示手段、
    前記図柄の変動表示を開始させるための図柄変動開始手段、
    各図柄表示手段に対応付けられるとともに、対応する図柄表示手段の変動表示を停止表示に移行させるための図柄変動停止手段、
    遊技に関する制御を行うための制御手段、として機能させ、
    前記制御手段を、
    図柄の組み合わせにより構成される当選役を抽選により決定するための当選抽選手段、
    当選抽選手段の抽選結果に対応した停止制御を図柄表示手段に対して行うための停止制御手段、として機能させ、
    前記停止制御手段を、
    図柄表示手段を、所定の表示態様となるように停止表示させるための停止制御データを複数記憶する停止制御データ記憶手段、
    停止制御データ記憶手段に記憶されている停止制御データから、所定の停止制御データを選択するための停止制御データ選択手段、として機能させ、
    所定の最小ベット数以上の遊技媒体のベットを条件として遊技が開始可能となり、前記当選抽選手段による抽選の結果、所定の当選役に当選し、かつ、停止制御データ選択手段により選択された停止制御データに基づく図柄表示手段の停止表示が、前記当選役に応じて予め定められた表示態様になることにより、入賞となるように設定するための遊技機用プログラムにおいて、
    前記遊技機を、
    遊技機における所定の装置の作動異常その他の所定の発生条件に基づいて生じ、遊技の進行が不可となる中断状態を解除するための解除手段、として機能させ、
    前記制御手段を、
    停止制御データ選択手段が選択する停止制御データを切り換えるための停止制御データ切換手段、として機能させ、
    前記停止制御データ切換手段を、
    解除手段により中断状態が解除されることに基づき、停止制御データ選択手段が選択する停止制御データを、異なる停止制御データに切り換えるように設定することを特徴とする遊技機用プログラム。
  10. 遊技機を、
    複数の図柄を変動表示又は停止表示させるための複数個の図柄表示手段、
    前記図柄の変動表示を開始させるための図柄変動開始手段、
    各図柄表示手段に対応付けられるとともに、対応する図柄表示手段の変動表示を停止表示に移行させるための図柄変動停止手段、
    遊技に関する制御を行うための制御手段、として機能させ、
    前記制御手段を、
    図柄の組み合わせにより構成される当選役を抽選により決定するための当選抽選手段、
    当選抽選手段の抽選結果に対応した停止制御を図柄表示手段に対して行うための停止制御手段、として機能させ、
    前記停止制御手段を、
    図柄表示手段を、所定の表示態様となるように停止表示させるための停止制御データを複数記憶する停止制御データ記憶手段、
    停止制御データ記憶手段に記憶されている停止制御データから、所定の停止制御データを選択するための停止制御データ選択手段、として機能させ、
    所定の最小ベット数以上の遊技媒体のベットを条件として遊技が開始可能となり、前記当選抽選手段による抽選の結果、所定の当選役に当選し、かつ、停止制御データ選択手段により選択された停止制御データに基づく図柄表示手段の停止表示が、前記当選役に応じて予め定められた表示態様になることにより、入賞となるように設定するための遊技機用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
    前記遊技機を、
    遊技機における所定の装置の作動異常その他の所定の発生条件に基づいて生じ、遊技の進行が不可となる中断状態を解除するための解除手段、として機能させ、
    前記制御手段を、
    停止制御データ選択手段が選択する停止制御データを切り換えるための停止制御データ切換手段、として機能させ、
    前記停止制御データ切換手段を、
    解除手段により中断状態が解除されることに基づき、停止制御データ選択手段が選択する停止制御データを、異なる停止制御データに切り換えるように設定することを特徴とする遊技機用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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