JP2009088214A - サーミスタ - Google Patents
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Abstract
【課題】 素子の厚みを増大させることなく十分にサーミスタ素体が保護され、しかも実装時や搬送時等における封止部分の剥がれも生じ難いサーミスタを提供すること。
【解決手段】 好適な実施形態のサーミスタ10は、樹脂中に導電性粒子が分散されたサーミスタ層2と、サーミスタ層2を挟むように対向配置され、それぞれ外周部がサーミスタ層2よりも面方向に張り出している一対の電極1と、一対の電極1の対向領域内に、サーミスタ層を囲むように配置された樹脂3とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】 好適な実施形態のサーミスタ10は、樹脂中に導電性粒子が分散されたサーミスタ層2と、サーミスタ層2を挟むように対向配置され、それぞれ外周部がサーミスタ層2よりも面方向に張り出している一対の電極1と、一対の電極1の対向領域内に、サーミスタ層を囲むように配置された樹脂3とを備える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、サーミスタ、より詳しくは、一対の電極間にサーミスタ層が挟まれた構造を有する単板型の有機質正特性サーミスタに関する。
正特性サーミスタ(PTCサーミスタ)として、PTC特性を示すサーミスタ素体が、マトリックス樹脂とこれに分散された導電性粒子によって構成される有機質PTCサーミスタが知られており、一対の電極間にサーミスタ素体が配置された単板型の構造を有するものが広く用いられている。かかるサーミスタは、通常の温度では導電性粒子による導電パスが形成されており、これによりサーミスタ素体部分の導電性が確保されているが、一定以上の温度上昇が生じた場合には、マトリックス樹脂の熱膨張によって導電性粒子の導電パスが切断され、絶縁素子として機能する。
このようなサーミスタにおいては、サーミスタ素体の部分が空気中の酸素等に触れることによって、これに含まれる導電性粒子が酸化されてしまい、これにより通常の状態での抵抗値が不都合に高くなる場合があった。そこで、従来、サーミスタ素体部分の空気との接触を防ぐために、一対の電極間にサーミスタ素体が挟まれた構造において、サーミスタ素体の部分を樹脂により保護することが行なわれている。例えば、下記特許文献1には、第1および第2電極を隔てる導電性ポリマー層の露出面に、熱硬化酸素バリア材料を設けた電気デバイスが開示されている。また、下記特許文献2には、PTC素体及びこれに接する一対の電極を密閉するようにエポキシ樹脂組成物の硬化物からなる保護層が形成されたPTC素子が開示されている。
特開2006−121049号公報
特開2007−180382号公報
上述したような封止によれば、サーミスタ素体の部分の大気との接触を低減でき、酸素によるサーミスタ素体の特性低下を抑制することができる。しかしながら、上記従来技術のような封止方法では、樹脂による封止部分がサーミスタの表面にむき出しの状態となっているため、例えば、サーミスタの実装や搬送を行なう際にこの封止部分が剥がれてしまう場合があった。また、酸素との接触を更に抑制しようとする場合は、封止部分を厚くする必要があるが、上記のようにサーミスタの表面に樹脂を付着させる方法では、樹脂を従来以上に厚く付けるのに限界があり、酸素を遮断する特性を向上させることは困難であった。なお、上記特許文献2のようにサーミスタを樹脂内に密閉する方法によれば、これらの問題を解決できる可能性はあるものの、特に封止部分の厚みを大きくしようとした場合、樹脂によって素子全体の厚みが増大してしまうという問題が生じ易かった。
そこで、本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、素子の厚みを増大させることなく十分にサーミスタ素体が保護され、しかも実装時や搬送時等における封止部分の剥がれも生じ難いサーミスタを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のサーミスタは、樹脂中に導電性粒子が分散されたサーミスタ層と、このサーミスタ層を挟むように対向配置され、それぞれ外周部がサーミスタ層よりも面方向に張り出している一対の電極と、一対の電極の対向領域内に、サーミスタ層を囲むように配置された樹脂とを備えることを特徴とする。
このような構成を有する本発明のサーミスタは、サーミスタ層がこれよりも大きい電極に挟まれており、しかも、サーミスタ層よりも張り出している部分の電極間の領域に封止用の樹脂が配置された構成を有していることから、樹脂による封止部分が従来のようにむき出しとはならず、実装時や搬送時における封止部分の剥がれが生じ難い。また、この張り出した部分の電極間に樹脂を配置しているため、従来のように素子の側面等に樹脂を付ける場合と比べて、封止部分を容易に厚くでき、酸素等を遮断する優れた特性が得られ易い。さらに、封止用の樹脂が電極間に配置されることから、封止による厚みの増大も殆どない。
また、本発明のサーミスタは、樹脂中に導電性粒子が分散されたサーミスタ層と、サーミスタ層を挟むように対向配置された一対の第1電極と、第1電極の外側からサーミスタ層を挟むように対向配置され、それぞれ外周部がサーミスタ層及び第1電極よりも面方向に張り出している一対の第2電極と、一対の第2電極の対向領域内に、サーミスタ層を囲むように配置された樹脂とを備えることを特徴としてもよい。
このような構成を有する本発明のサーミスタは、一対の第1電極間に配置されたサーミスタ層が、これらよりも大きい第2電極によって挟まれており、しかも、第1電極やサーミスタ層よりも張り出している部分の第2電極間の領域に封止用の樹脂が配置された構成を有していることから、上述した形態と同様、樹脂による封止部分がむき出しでないためこの部分の剥がれが生じ難く、また封止部分を厚くすることが容易であり、さらに封止によるサーミスタの厚みの増大が少ない。
また、特に、このような形態のサーミスタは、サーミスタ層を挟むように第1電極を有するとともに、その外側に更に第2電極が配置されていることから、サーミスタ層と第1電極とを十分に密着させた上で、第2電極及び封止用の樹脂によってサーミスタ層を封止することができる。これにより、サーミスタ層と電極との電気的接続を良好に得ながら、サーミスタ層の酸素等との接触を低減することが可能となる。
上記本発明のサーミスタにおいて、封止用の樹脂のサーミスタ層側からその反対側までの厚さ(すなわち、樹脂のサーミスタの平面方向の幅)は、0.5〜2.0mmであると好ましい。樹脂の厚さがこの範囲であると、酸素等の透過をより確実に防止することができ、サーミスタ層の酸素等の接触による特性低下が一層生じ難いものとなる。
本発明によれば、素子の厚みを増大させることなく十分にサーミスタ素体が保護され、しかも実装時や搬送時等における封止部分の剥がれも生じ難いサーミスタを提供することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。なお、図面の説明においては、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略することとする。
以下では、本発明のサーミスタやその製造方法の好適な実施形態の例について説明するが、本発明は必ずしも下記の実施形態に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することができる。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態のサーミスタの構成を示す分解斜視図であり、図2は、第1実施形態のサーミスタの縦方向の断面構成を示す模式図である。
図1は、第1実施形態のサーミスタの構成を示す分解斜視図であり、図2は、第1実施形態のサーミスタの縦方向の断面構成を示す模式図である。
図示されるように、本実施形態のサーミスタ10は、一対の電極1間に、サーミスタ層2が挟まれた構成を有し、全体として平板状の直方体形状を有している。また、一対の電極1間におけるサーミスタ層2よりも外側の領域には、封止樹脂3が配置されている。このサーミスタ10は、必要に応じて、電極1にそれぞれ電気的に接続されたリード(図示せず)を更に有していてもよい。このようなサーミスタ10は、過電流・加熱保護素子、自己制御型発熱体、温度センサ等として好適に用いることができる。
一対の電極1は、それぞれ、板状又は箔状の形状を有しており、本実施形態では、一辺に外部との接続端子として機能できる突出部を有している。両電極1は、突出部を除く部分がほぼ同一の形状となっており、この部分が互いに対向する方向に重なり合うように対向配置されている。また、対向する一対の電極1の突出部同士は、サーミスタ10における同じ辺から突出するとともに互いに重なり合わないようにそれぞれ配置されている。サーミスタ10において、一対の電極1は、電極1とサーミスタ層2との積層方向からみてサーミスタ層2よりも大きくされており、また、これらの外周部(外縁部)がサーミスタ層2の外縁部よりも外側に張り出すように配置されている。
電極1は、サーミスタ層2と対向する側の面が粗面化されていてもよい。こうすれば、アンカー効果によって電極1とサーミスタ層2との密着性が向上し、これらの間の電気的な接続が良好に得られるようになる傾向にある。この粗面化は、電極1のサーミスタ層2側の面の全面に施されていてもよく、サーミスタ層2と接触する領域にのみ施されていてもよい。
このような電極1は、サーミスタの電極として機能する導電性材料で形成されている。導電性材料としては、ニッケル、銀、金、銅、アルミニウム等の金属や、これらの合金が挙げられる。なかでも、電極1の低抵抗化と低コスト化の観点からは、Niが好ましい。電極1は、金属箔であることが好ましく、その厚さは1〜100μmであると好ましく、軽量化の点からは、1〜50μmであるとより好ましい。電極1にリードが接続されている場合、このリードは、電極1から外部に電荷を放出又は注入することが可能な電気伝導性を有している限り、その形状や材質については特に限定されない。
サーミスタ層2は、上記の一対の電極1の対向領域内に、両電極1に接するように配置されている。上述の如く、電極1は、その外周部がサーミスタ層2よりも面方向に張り出すように配置されている。すなわち、換言すれば、サーミスタ層2は、対向する電極1の外周部(外縁部)同士を結んだ仮想の端面よりも内側に位置するように配置されている。
サーミスタ10において、サーミスタ層2の外縁部から上記の仮想の端面までの距離は、最も短い部分で0.1mm以上であることが好ましく、0.2〜5mmであるとより好ましく、0.5〜2mmであるとさらに好ましい。この距離が短すぎると、後述する封止樹脂3を十分に厚く設けることができなくなり、上記の値以上とした場合に比べて大気中の酸素等を遮断する効果が低くなる傾向にある。一方、この距離が長すぎても、得られる特性に比してサーミスタ10の大きさが大きくなり、実装の際に不利となるおそれがある。
このサーミスタ層2は、樹脂中に導電性粒子が分散されたものである。サーミスタ層2に含まれる樹脂は、マトリックス樹脂として機能するものであり、熱により膨張可能な熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂の硬化物からなる。このような樹脂としては、有機質PTCサーミスタのマトリックス樹脂として公知のものを適用できる。例えば、熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン(例えばポリエチレン)、1種又は2種以上のオレフィン(例えばエチレン、プロピレン)と極性基を含有する1種又は2種以上のオレフィン性不飽和モノマーとのコポリマー(例えばエチレン−酢酸ビニルコポリマー)、ポリハロゲン化ビニル又はポリハロゲン化ビニリデン(例えばポリビニルクロライド、ポリビニリデンクロライド、ポリビニルフルオライド、ポリビニリデンフルオライド)、ポリアミド(例えば12−ナイロン)、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、熱可塑性エラストマー、ポリエチレンオキサイド、ポリアセタール、熱可塑性変性セルロース、ポリスルホン類、ポリメチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
また、熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フラン樹脂、ポリウレタン樹脂等の架橋性官能基を有するものが挙げられ、必要に応じてこれらの硬化剤を更に含有するものも適用できる。サーミスタ層2に含まれる樹脂としては、良好なPTC特性を発現できることから熱可塑性樹脂が好ましく、なかでも、ポリオレフィンが好ましく、ポリエチレンが特に好ましい。
導電性粒子は、電気伝導性を有する導電性材料によって構成されるものであれば特に制限されず、例えば、カーボンブラック、グラファイト、金属、セラミック系導電性材料等からなる。金属粒子としては、銅、アルミニウム、ニッケル、タングステン、モリブデン、銀、亜鉛、コバルトからなるものや、銅紛にニッケルめっきを施したもの等が挙げられる。セラミック系導電性材料としては、TiC及びWC等が挙げられる。
なかでも、サーミスタの抵抗変化率を十分に大きく維持しつつ、室温抵抗値をより低下させることができることから、金属粒子が好ましく、酸化され難い等の化学的安定性を有することから、ニッケル粒子が特に好ましい。導電性粒子としては、単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。また、導電性粒子は、一次粒子や一次粒子が凝集した二次粒子等のいずれの形態であってもよく、必要に応じてスパイク状の突起を有する形状であってもよい。
サーミスタ層2において、導電性粒子は、PTC特性が発現されるように含まれていればよく、例えば、導電性粒子の含有量は、サーミスタ層2の全体積に対して20〜50体積%であると好ましい。
また、サーミスタ層2には、樹脂及び導電性粒子に加えて、動作温度を調整等する観点から低分子有機化合物を更に含有していてもよい。この場合の低分子有機化合物としては、分子量1000以下の結晶性化合物が好ましく用いられる。この低分子有機化合物としては、常温(25℃程度)で固体であるものが好ましい。また、低分子有機化合物としては、融点(mp)が40〜100℃であるものが好ましい。
低分子有機化合物の好適な具体例としては、炭化水素(例えば、炭素数22以上のアルカン系の直鎖炭化水素)、脂肪酸(例えば、炭素数22以上のアルカン系の直鎖炭化水素の脂肪酸)、脂肪酸エステル(例えば、炭素数20以上の飽和脂肪酸とメチルアルコール等の低級アルコールとから得られる飽和脂肪酸のメチルエステル)、脂肪酸アミド(例えば、炭素数10以下の飽和脂肪酸第1アミドやオレイン酸アミド、エルカ酸アミド等の不飽和脂肪酸アミド)、脂肪族アミン(例えば、炭素数16以上の脂肪族第1アミン)、高級アルコール(具体的には、炭素数16以上のn−アルキルアルコール)が挙げられる。低分子有機化合物は、動作温度等に応じ、1種で2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。なお、低分子有機化合物は、これらを成分として含むワックス又は油脂の状態で用いることができる。
低分子有機化合物を含むワックスとしては、パラフィンワックスやマイクロクリスタリンワックス等の石油系ワックスをはじめとする植物系ワックス、動物系ワックス、鉱物系ワックスのような天然ワックスが挙げられる。また、これら低分子有機化合物を含む油脂としては、脂肪又は固体脂と称されるものが挙げられる。
封止樹脂3は、一対の電極1の対向領域内であって、上述したサーミスタ層2の周囲を囲むように設けられている。また、封止樹脂3は、サーミスタ層3の周囲の全周にわたって一対の電極1の両方と接触しており、これにより、電極1とともにサーミスタ層2を封止するとともに、一対の電極1同士を接着する機能も有している。封止樹脂3は、より好ましくは、図1に示すように、封止樹脂3は、サーミスタ層2の外縁部から、対向する一対の電極1の外周部同士を結んだ仮想の端面までの領域に充填され、且つ当該端面からはみ出さないように設けられている。
この封止樹脂3は、サーミスタ層2側からその反対側までの厚さが、0.1mm以上であることが好ましく、0.2〜5mmであるとより好ましく、0.5〜2mmであるとさらに好ましい。封止樹脂3は、サーミスタ層2を囲むように設けられているが、その全周にわたってこのような厚さを有していることが更に好ましい。この厚さは、図1中、Wで表される距離であり、電極1の面方向に平行な方向の厚さであり、すなわち、サーミスタ10の積層方向に垂直な方向の幅である。封止樹脂3がこのような厚さを有することで、大気中の酸素等を遮断する効果が十分に得られる。なお、この厚さが、サーミスタ層2の外縁部から対向する電極1の外周部(外縁部)同士を結んだ仮想の端面までの距離よりも小さい場合は、封止樹脂3は、サーミスタ層2を囲むとともに上述した厚さを満たす限り、電極1の対向領域内にどのように設けられていてもよい。
例えば、封止樹脂3は、必ずしも図示のようにサーミスタ層2に接している必要はなく、一対の電極1とともにサーミスタ層2を囲むように設けられていれば、サーミスタ層2と所定の間隔を隔てて配置されていてもよい。ただし、より確実にサーミスタ層2の酸素等との接触を防止する観点からは、封止樹脂3は、サーミスタ層2の外縁部の少なくとも一部に接するように設けられていると好ましく、外縁部の全体に接するように設けられているとより好ましい。
封止樹脂3は、樹脂の硬化物から形成され、硬化状態で空気中の酸素等を十分に遮蔽できる特性を有するものであれば特に制限されない。封止樹脂3を構成する樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、エチレンビニルアルコール共重合樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。
なかでも、封止樹脂3としては、エポキシ樹脂及びチオール系硬化剤を含むエポキシ樹脂組成物の硬化物から構成されるものが、外部の酸素等の透過を良好に遮断してサーミスタ層2の劣化を特に抑制できることから好ましい。また、このようなエポキシ樹脂組成物は、電極1との高い密着性が得られやすい傾向にあり、対向する電極1同士の剥離を低減してサーミスタ10の信頼性を向上させることもできる。
エポキシ樹脂組成物に含まれるエポキシ樹脂としては、一段法、二段法、酸化法等の方法で得られるもの等を特に制限なく用いることができる。好適なエポキシ樹脂の具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂や、テトラグリシジルm−キシレンジアミンのような脂肪族アミンのグリリジル化物、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタンのような芳香族アミンのグリリジ化物、アミノフェノール型エポキシ樹脂が挙げられる。
チオール系硬化剤としては、チオール基を2個以上有しているチオール化合物であれば、特に制限なく用いることができる。好適なチオール系硬化剤の具体例としては、ペンタエリストールテトラチオグリコレートやトリメチロールプロパントリスチオプロピオートのような脂肪族ポリチオエステルや、脂肪族ポリチオエーテル、芳香環含有ポリチオエーテル等が挙げられる。エポキシ樹脂組成物中のチオール系硬化剤の量は、エポキシ樹脂との当量比等を考慮して適宜決定すればよい。
また、エポキシ樹脂組成物は、2級アミノ基又は3級アミノ基を有するアミン化合物を更に含有することが好ましい。このアミン化合物としては、芳香族アミン及び脂肪族アミン、アミンーエポキシアダクト、イミダゾール、イミダゾールアダクト等が好ましく用いられる。また、エポキシ樹脂組成物は、上記の成分の他、シリカ、マイカ、タルク粒子等のフィラーや、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の無機塩、カルボン酸及びフェノール等の他の硬化剤又は硬化促進剤、樹脂組成物の粘度調整を目的とした溶剤を更に含有していてもよい。
上記構成を有するサーミスタ10は、例えば、次のような製造方法によって得ることができる。すなわち、まず、サーミスタ層2を形成するための樹脂中に導電性粒子が分散されたシートを準備する。このシートは、例えば樹脂が熱可塑性樹脂である場合、樹脂と導電性粒子を混合・混練した後、得られた混練物を熱プレス等することにより得られる。また、樹脂が熱硬化性樹脂である場合、硬化前の樹脂と導電性粒子とを混合した後、シート状に成形しながら硬化させることによって得られる。得られたシートは、必要に応じて、サーミスタ層2を形成するのに好適な大きさに切断等してもよい。
次いで、得られたシートを、電極1を形成するための一対の導電性シート等で挟み、これらを積層方向に熱プレス等することにより、サーミスタ層2形成用のシートと導電性シートとを貼り合わせる。この際、導電性シートとしては、サーミスタ層2形成用のシートよりも大きいものを使用し、貼り合わせの際には、導電性シートの全周囲がサーミスタ層2形成用のシートよりも外側にはみ出すように配置する。これにより、一対の電極1と、これらの対向領域内にサーミスタ層2が設けられた素子が得られる。
その後、一対の電極1間の対向領域内であってサーミスタ層2の外側の領域に、封止樹脂3を形成する。この封止樹脂3は、例えば、硬化性樹脂から形成されるものである場合、硬化前の硬化性樹脂を上記領域に注入した後、これを硬化させることによって形成することができる。上述したようなエポキシ樹脂組成物を用いる場合は、注入後、得られた素子全体を加熱することによって、エポキシ樹脂組成物を硬化させることができる。
以上がサーミスタ10の好適な製造方法であるが、製造方法は必ずしもこれに限定されず、用いる材料の性状等に応じて適宜変更可能である。例えば、サーミスタ層2は、先にシートを形成するのではなく、対向配置した一対の電極1(導電性シート)間に、サーミスタ層2を形成するための材料を注入するようにして形成してもよい。また、例えば、サーミスタ層2に含まれている樹脂が熱可塑性樹脂である場合等は、モノマーやオリゴマーといった当該樹脂の原料の状態でサーミスタ層2形成用のシートを作成しておき、電極1で挟んだ後に熱や光による重合を生じさせることにより原料から樹脂を形成してもよい。
さらに、封止樹脂3は、その原料が十分な粘性を有する場合等は、例えば、一方の電極1(導電性シート)上にサーミスタ層2形成用のシートを配置するとともに、その周囲に封止樹脂3の原料を塗布し、これに他方の電極1を貼り合わせた後に、塗布した原料の硬化等を行なうことによって形成することもできる。
(第2実施形態)
図3は、第2実施形態のサーミスタの構成を示す分解斜視図であり、図4は、第2実施形態のサーミスタの縦方向の断面構成を示す模式図である。
図3は、第2実施形態のサーミスタの構成を示す分解斜視図であり、図4は、第2実施形態のサーミスタの縦方向の断面構成を示す模式図である。
図示されるように、本実施形態のサーミスタ20は、サーミスタ層12と、このサーミスタ層12を挟むように配置された一対の第1電極14と、第1電極14の外側からサーミスタ層12を挟むように配置された一対の第2電極11とを備えており、全体として平板状の直方体形状を有している。また、一対の第2電極11間におけるサーミスタ層2の外側の領域には、封止樹脂13が配置されている。
サーミスタ20において、第1電極14及び第2電極11の構成材料としては、第1実施形態における電極1と同様のものが挙げられ、サーミスタ層12の構成材料としては、第1実施形態におけるサーミスタ層2と同様のものが挙げられる。第1電極14と第2電極11の構成材料は、同一でも異なっていてもよいが、第2電極11は、鉄、銅、アルミニウム、ニッケル等の金属や、黄銅、ステンレス等の合金からなると好ましく、なかでも、優れた耐蝕性及び加工性が得られ、しかも低コスト化が可能であることから、黄銅からなることが好ましい。
サーミスタ20においては、一対の第1電極14が、サーミスタ層12を両側から挟むように当該サーミスタ層と接して配置されている。これらの第1電極14の大きさは、積層方向から見てサーミスタ層12より大きくても小さくてもよい。ただし、サーミスタ層12と第1電極14との密着性を良好にしてこれらの間の電気的接続を良好に得る観点からは、図示のように、一対の第1電極14とサーミスタ層12とが積層方向から見て同じ形状及び同じ大きさであると特に好ましい。第1電極14のサーミスタ層12と対向している側の面は、サーミスタ層12との密着性を良好にする観点から、粗面化されていてもよい。
一対の第2電極11は、第1電極14のサーミスタ層12に対して反対側に、第1電極14とそれぞれ接するように配置されている。これらの第2電極の形状や、対向する第2電極同士の位置関係は、第1実施形態の電極1の場合と同様である。一対の第2電極11は、第1電極14及びサーミスタ層12との積層方向からみてこれらよりも大きくされており、その外周部(外縁部)がサーミスタ層12の外縁部及び第1電極14の外周部(外縁部)よりも外側に張り出すように配置されている。
このようなサーミスタ20においては、サーミスタ層12が、第1電極14を介して第2電極11に挟まれており、しかも、対向する第2電極11の外周部(外縁部)同士を結んだ仮想の端面よりも内側に位置するように配置されている。サーミスタ層12の外縁部と上記の仮想の端面までの好適な距離は、上述した第1実施形態の場合と同様である。
封止樹脂13は、一対の第2電極11の対向領域内であって、サーミスタ層12の周囲を囲み、サーミスタ層12を封止するように設けられている。より好ましくは、封止樹脂3は、サーミスタ層12の外縁部から、対向する一対の第2電極11の外周部同士を結んだ端面までの領域に充填され、なお且つ当該端面をはみ出さないようになっている。この封止樹脂13のサーミスタ層側からその反対側までの厚さは、上述した第1実施形態と同様であることが好ましい。
なお、第1電極14が上記のようにサーミスタ層12よりも大きい場合は、封止樹脂13は、第1電極14に挟まれた領域内に設けられていても構わない。ただし、この場合であっても、対向している第2電極11同士の接着性を良好に得るために、封止樹脂13は一対の第2電極11の両方にも接していることが好ましい。また、封止樹脂13は、サーミスタ層12を囲むように設けられていれば、サーミスタ層12と間隔を隔てて配置されていてもよいが、酸素等の透過をより確実に低減する観点からは、サーミスタ層12と接するように設けられることが好ましい。
上述した構成を有するサーミスタ20は、例えば、次のようにして製造することができる。すなわち、まず、第1実施形態と同様にして、サーミスタ層12の形成用のシートを準備する。次いで、このシートを、第1電極14を形成するための一対の導電性シート等で挟み、これらを熱プレス等により圧着して、一対の第1電極14間にサーミスタ層12が配置された積層体を得る。第1電極14形成用の導電性シートとしては、例えば、サーミスタ層12とほぼ同じ大きさのものを用いればよい。
それから、第2電極11を形成するための一対の導電性シートを準備し、これらで第1電極14の外側から上記の積層体を挟み込む。この第2電極11用の導電性シートとしては、サーミスタ層12及び第1電極14よりも大きいものを使用し、貼り合わせの際には、導電性シートの全周囲が上記の積層体よりも外側にはみ出すように配置する。その後、一対の第2電極11間の対向領域内であってサーミスタ層12よりも外側の領域に、第1実施形態と同様にして封止樹脂13を形成する。これにより、上述したような構成を有するサーミスタ20が得られる。
このような第2実施形態によれば、サーミスタ層12と第1電極14とを熱プレス等により積層してから、これを所定の大きさにカットして積層体を得た後、さらにこれを第2電極11で挟む込むことで、サーミスタ20を得ることができる。したがって、あらかじめ大きなサーミスタ層12や第1電極14の形成用のシートを用いて熱プレス等を行い、これをカットすることで、一度に多数の積層体を作製することができる。こうすれば、個々の積層体についてそれぞれ熱プレス等を行うよりも効率よくサーミスタ20の製造を行うことができるため、量産化が容易となる。
また、サーミスタにおいて、外側の電極(第2実施形態では第2電極11)は、これが搭載される機器等に応じて接続用に設けられた端子部分が様々な形状となる。この観点からも、第2実施形態のように、あらかじめ一定形状の積層体を作製しておき、これを第2電極11で挟み込むようにした方が、電極形状の異なるサーミスタを個々に製造するよりも量産化に有利である。このように、第2実施形態のサーミスタやその製造方法は、特にサーミスタの量産化の観点から極めて好適である。
さらに、第2実施形態のように、一対の電極間にサーミスタ層が挟まれた積層体の外側にさらに電極等を設ける場合は、従来、内側の電極(第1電極)と外側の電極(第2電極)とをはんだによって接着させるのが一般的であった。しかし、この場合、接着のためにはんだリフローを通すと、サーミスタに過剰な熱が加わってしまい、これによって抵抗値が上昇するという不都合が生じることも多かった。これに対し、本発明の第2実施形態では、第2電極11を、サーミスタ層12や第1電極14よりも大きくすることで、これらを封止樹脂13によって接着することができるため、上記のようなはんだを用いた接着を行わなくてよく、上述したような接着に要する熱による劣化を生じることがない。
なお、サーミスタ20の製造方法は必ずしも上記に限定されず、第1実施形態と同様、適宜変更することが可能である。すなわち、サーミスタ層12は、一対の第1電極14を対向配置し、これらの間の領域にサーミスタ層12用の原料を注入した後、重合等を行うことにより形成してもよい。また、サーミスタ層12形成用のシートは、重合前の樹脂を含む状態で形成しておき、上述した積層体の完成後にその重合等を行うようにしてもよい。さらに、封止樹脂13は、一対の第2電極11間に注入するのではなく、一方の第2電極11に塗布するようにして形成してもよい。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[サーミスタの作製]
[サーミスタの作製]
(実施例1)
まず、高密度ポリエチレン(融点130℃、密度0.92g/cm3)に、高密度ポリエチレンに対して35体積%となる量のフィラメント状Ni粒子を加え、150℃に加熱しながらラボプラストミル中で30分間混練し、Ni粒子が分散した混練物を得た。得られた混練物を用い、150℃の熱プレスを行うことによって、厚さ0.8mmのサーミスタ層形成用のシートを得た。
まず、高密度ポリエチレン(融点130℃、密度0.92g/cm3)に、高密度ポリエチレンに対して35体積%となる量のフィラメント状Ni粒子を加え、150℃に加熱しながらラボプラストミル中で30分間混練し、Ni粒子が分散した混練物を得た。得られた混練物を用い、150℃の熱プレスを行うことによって、厚さ0.8mmのサーミスタ層形成用のシートを得た。
次いで、このシートを、片面が粗面化された2枚のNi箔で挟み、これを熱プレスすることにより全体を加熱及び加圧して第1電極としてのNi箔を固定し、厚さ0.4mmのNi箔付シートを得た。このシートを9.0×3.6mmのサイズに切り出した後、これに放射線を照射して高密度ポリエチレンを架橋させ、Ni箔間にサーミスタ層が挟まれた構造のサーミスタ素体を得た。
それから、架橋後のサーミスタ素体を、13.0×8.0mm、厚さ0.5mmの2枚の真鍮板の中心部分に挟んだ後、一対の真鍮板間のサーミスタ素体周囲の領域に、エポキシ樹脂及びチオール系硬化剤を含有するエポキシ樹脂組成物(味の素ファインテクノ社製「AE−10」(商品名))を、ディスペンサーを用いて注入し、80℃で30分間加熱した。この際、エポキシ樹脂組成物は、一対の真鍮板間におけるサーミスタ素体の周縁部から真鍮板の周縁部に向かって約500μmの領域に充填されるように注入した。これにより、エポキシ樹脂組成物の硬化物からなり、サーミスタ層側からその反対側までの厚さが約500μmである封止樹脂を形成させた。以上のようにして実施例1のサーミスタを作製した。
(実施例2)
エポキシ樹脂組成物を、サーミスタ素体の周縁部から真鍮板の周縁部に向かって1mmの領域が充填されるように注入し、エポキシ樹脂組成物の硬化物からなり、サーミスタ層側からその反対側までの厚さが約1mmである封止樹脂を形成させたこと以外は、実施例1と同様の手順で実施例2のサーミスタを作製した。
エポキシ樹脂組成物を、サーミスタ素体の周縁部から真鍮板の周縁部に向かって1mmの領域が充填されるように注入し、エポキシ樹脂組成物の硬化物からなり、サーミスタ層側からその反対側までの厚さが約1mmである封止樹脂を形成させたこと以外は、実施例1と同様の手順で実施例2のサーミスタを作製した。
(実施例3)
エポキシ樹脂組成物を、サーミスタ素体の周縁部から真鍮板の周縁部に向かって2mmの領域が充填されるように注入して、エポキシ樹脂組成物の硬化物からなり、サーミスタ層側からその反対側までの厚さが2mmである封止樹脂を形成させたこと以外は、実施例1と同様の手順で実施例2のサーミスタを作製した。
エポキシ樹脂組成物を、サーミスタ素体の周縁部から真鍮板の周縁部に向かって2mmの領域が充填されるように注入して、エポキシ樹脂組成物の硬化物からなり、サーミスタ層側からその反対側までの厚さが2mmである封止樹脂を形成させたこと以外は、実施例1と同様の手順で実施例2のサーミスタを作製した。
(比較例1)
実施例1と同様の手順でサーミスタ素体を形成した後、このサーミスタ素体の側面にエポキシ樹脂組成物を側面からの厚さが約20μmとなるように付着させ、80℃で30分間加熱することにより、エポキシ樹脂組成物を硬化させて、比較例1のサーミスタを作製した。
実施例1と同様の手順でサーミスタ素体を形成した後、このサーミスタ素体の側面にエポキシ樹脂組成物を側面からの厚さが約20μmとなるように付着させ、80℃で30分間加熱することにより、エポキシ樹脂組成物を硬化させて、比較例1のサーミスタを作製した。
(比較例2)
実施例1と同様の手順でサーミスタ素体を得た後、この素体のNi箔の表面にクリーム半田を塗布し、13.0×8.0mm、厚さ0.5mmの2枚の真鍮板でサーミスタ素体を挟み、230℃で1分間、リフロー炉で加熱することにより真鍮板とサーミスタ素体をハンダ付けして、比較例2のサーミスタを作製した。
[特性評価]
実施例1と同様の手順でサーミスタ素体を得た後、この素体のNi箔の表面にクリーム半田を塗布し、13.0×8.0mm、厚さ0.5mmの2枚の真鍮板でサーミスタ素体を挟み、230℃で1分間、リフロー炉で加熱することにより真鍮板とサーミスタ素体をハンダ付けして、比較例2のサーミスタを作製した。
[特性評価]
実施例1〜3及び比較例1〜2で得られた各サーミスタについて、アジレント社製デジタルマルチメータを用いて、(1):各サーミスタの製造直後、及び、(2):100℃で5時間加熱の処理を行った後の抵抗の値、並びに、(3):各サーミスタの製造後、180日間常温で放置した後、及び、(4):(3)の処理後、100℃で5時間加熱の処理を行った後の抵抗の値、をそれぞれ測定した。また、上記処理後の各サーミスタについて、サーミスタから真鍮板を剥離するのに要する強度(真鍮板の接着強度)を、島津製作所製万能試験機により測定した。得られた結果をまとめて表1に示す。
表1に示すように、真鍮板(図3における第2電極)を、サーミスタ素体よりも大きくし、且つ、真鍮板のサーミスタ素体の周囲の領域にエポキシ樹脂組成物からなる封止樹脂を設けた実施例1〜3のサーミスタによれば、このような構成を有しない比較例1〜2に比して、初期抵抗に対する各処理後の抵抗値の増大が少なく、外部の影響によるサーミスタ層の劣化が大幅に抑制されていることが判明した。また、実施例1〜3のサーミスタでは、真鍮板の接着強度がいずれも十分に高いことが確認された。
1…電極、2…サーミスタ層、3…封止樹脂、10…サーミスタ、11…第2電極、12…サーミスタ層、13…封止樹脂、14…第1電極、20…サーミスタ。
Claims (3)
- 樹脂中に導電性粒子が分散されたサーミスタ層と、
前記サーミスタ層を挟むように対向配置され、それぞれ外周部が前記サーミスタ層よりも面方向に張り出している一対の電極と、
前記一対の電極の対向領域内に、前記サーミスタ層を囲むように配置された樹脂と、
を備えることを特徴とするサーミスタ。 - 樹脂中に導電性粒子が分散されたサーミスタ層と、
前記サーミスタ層を挟むように対向配置された一対の第1電極と、
前記第1電極の外側から前記サーミスタ層を挟むように対向配置され、それぞれ外周部が前記サーミスタ層及び前記第1電極よりも面方向に張り出している一対の第2電極と、
前記一対の第2電極の対向領域内に、前記サーミスタ層を囲むように配置された樹脂と、
を備えることを特徴とするサーミスタ。 - 前記樹脂の前記サーミスタ層側からその反対側までの厚さは、0.5〜2.0mmである、ことを特徴とする請求項1又は2記載のサーミスタ。
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