JP2009087698A - プラズマ処理装置及びそれを用いた表面加工方法 - Google Patents

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勝 堀
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琢也 出野
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Abstract

【課題】簡易な構成のプラズマ処理装置。
【解決手段】プラズマ処理装置100は、両端に2つの開口2i及び2oを有し、銅管から成る管部2と、高周波電源3、マッチング回路3m、2つの接続端子3f−1及び3f−2、シールド4、ガス混合部5、固定台6を有し、固定台6に載置された接地された導体から成る被処理体Sの表面に、プラズマ化したアルゴン流と共に六フッ化硫黄(SF6)を噴射させるものである。シールド4は、マッチング回路3mと接続端子3f−1及び3f−2及び管部2の大半をシールドする。ガス混合部5は管部2の開口2o近傍に設けられた六フッ化硫黄(SF6)の流路を形成する。プラズマ化されたアルゴンと接触した六フッ化硫黄(SF6)が分解されてフッ化物イオン(F-)及び/又はフッ素原子(F)が生成し、被処理体Sの表面をエッチングする。
【選択図】図4

Description

本発明はプラズマ処理装置に関する。特に、管部からプラズマ化したガスを照射する構成のプラズマ処理装置に関する。
大気圧下において、簡易で高密度なプラズマジェット照射する技術として、特許文献1及び2が知られてる。
特開2003−109795 特開2005−267975
特許文献1の技術は誘導結合プラズマ(ICP)によるものである。高電力を用いるため、高周波コイルの冷却機構が必要となり、装置が大型化する。実際、特許文献1の高周波を印加するコイルは、その内部を水冷する構造のものである。特許文献2の技術は高周波を印加する電極をリソグラフィ技術を用いて形成し、冷却機構にセラミック基板を用いているため簡易で安価な製造は困難となっている。
本発明者らは簡易な構成で大気圧プラズマを噴射し、且つ硬度の高い材料を加工可能なプラズマ処理装置を完成した。
請求項1に係る発明は、導体から成り、両端に開口を有する管部と、管部の一端からプラズマ発生用ガスを導入する手段とを有し、管部に、所定の長さを離して2つの端子が接続され、当該2つの端子間に高周波電位を印加することを特徴とするプラズマ処理装置である。
請求項2に係る発明は、プラズマ発生用ガスがアルゴンであることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、管部から噴射されるプラズマ発生用ガスに、プラズマ化によって反応性が生じる他のガスを混合するガス混合手段を更に有することを特徴とする。
請求項4に係る発明は、プラズマ化によって反応性が生じるガスが六フッ化硫黄であることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項3又は請求項4に記載のプラズマ処理装置を用い、被処理物の表面を切削することを特徴とする表面加工方法である。
本発明において、プラズマ発生用ガスのプラズマ化は、高周波電力をL成分(誘導成分)を有する管部へ投入することで、内部にプラズマが誘導結合により生成し、その後、管部と対向する電位差によりプラズマが被処理物へと照射されると考えられる。
被処理物は例えば接地電位とすることで、被処理物と、それに向き合った管部の開口との間で放電が生じ、管部の外部へプラズマ化されたガスが噴出される。このプラズマ化されたガスを、プラズマ化によって反応性が生じる他のガスと混合すれば、当該他のガスがプラズマ化によって反応性が生じる。
例えば、六フッ化硫黄は、通常の取扱いにおいては極めて安定で危険性が低い一方、プラズマ化した場合にフッ化物イオンやフッ素原子が生成し、エッチング性が高い。
これにより、金属やタングステンその他のいわゆる超硬材料に対しても、表面加工が可能となる。
また、エッチングにより被処理物表面の温度が上昇するが、プラズマ発生用ガス及び他のガスは必ずしも全てがプラズマ化するわけでも、それ自体が非常な高温でもないので、被処理物表面の温度を低下させる効果を有する。
本発明は、被処理物の切削加工の他、表面の平坦化にも用いることができる。
本発明において、管部の開口の断面形状は任意である。
本発明のプラズマ発生用ガスは、少なくとも導体から成る管部と反応性の高いガスは避けるべきである。管部に銅等を用いる場合は、アルゴンその他の希ガス類が好ましい。
プラズマ化によって反応性が生じるガスとしては、例えば酸素や水素が安価に用いうる。酸素を必要とする場合は空気でも良い。或いは、プラズマ化によってフッ化物イオン又はフッ素原子が生じるようなフッ素化合物も簡易に用い得る。具体的には、取扱いの容易なフルオロカーボンその他のフッ素含有有機化合物や六フッ化硫黄を挙げることができる。この他、フッ素以外のハロゲン化物を用いても良い。
図1は本発明の具体的な一実施例に係るプラズマ処理装置10の構成を示す説明図である。本発明は請求項1又は2に係る発明の具体的な実施例に相当する。
図1のプラズマ処理装置10は、両端に2つの開口2i及び2oを有し、銅管から成る管部2と、高周波電源3、マッチング回路3m、2つの接続端子3f−1及び3f−2から成る。高周波電源3の端子の一方は接地され、他方はマッチング回路3mに入力されている。マッチング回路3mの2つの出力は、接続端子3f−1及び3f−2である。接続端子3f−1及び3f−2を介して、管部2のこれら端子の接続点の間に高周波電位が生じる。こうして、マッチング回路3mと2つの接続端子3f−1及び3f−2を介して、管部2に高周波電力が印加される。管部2の開口2iからはアルゴン(Ar)が導入され、開口2oから噴射される。即ち、開口2oからアルゴン(Ar)プラズマが噴射される。
図1のプラズマ処理装置10の特性を次のように検証した。管部2としては、外径0.75mm、内径0.15mm、長さ160mmの銅管を用いた。マッチング回路3mとしては、真空バリアブルコンデンサを直列と並列に1つずつ使用した144MHzの直列共振回路を用いた。高周波電源3としては、無線通信などに使用される汎用品を用いた。最大出力は50Wである。管部2の寸法及び2つの接続端子3f−1及び3f−2との接続位置に応じて、高周波電流のピークが言わばアンテナとなる管部2になるように、マッチング回路3mの2つの真空バリアブルコンデンサを調整する。
まず、アルゴン(Ar)の流量を500sccmとして、高周波電源3の出力を50Wとして、開口2oからの距離と、アルゴン流中の電子密度を計測した。この結果を図2に示す。開口2oからの距離を1mm〜4mmまで、1015〜1014個/cm3のオーダーの、高密度のプラズマが観測された。
次に、高周波電源3の出力を50Wとして、開口2oからの距離1mmにおける電子密度を、アルゴン(Ar)の流量を変化させて計測した。この結果を図3に示す。アルゴン(Ar)の流量100sccmにおいて電子密度は4.5×1014個/cm3であり、流量200sccmにおいて電子密度は1.15×1015個/cm3であり、流量500sccmにおいての電子密度1.43×1015個/cm3まで、アルゴン流量の増加と共に電子密度もゆるやかに増加した。
管部2の内径は、0.15〜0.5mmの範囲で安定してプラズマが生成された。また、管部の開口2oから先、最高10mmまで安定してプラズマが生成された。
また、接続端子3f−2から管部2の開口2oまでの長さは、90mm〜250mmの間で十分に高密度プラズマを噴射できた。接続端子3f−1から管部2の開口2iまでの長さは任意である。
実施例1のプラズマ処理装置10が、50W程度の低電力で大気圧プラズマを生成可能であることが検証されたので、次のようにプラズマ処理装置100を構成して被処理体Sの表面を加工した。
図4は本発明の具体的な第2の実施例に係るプラズマ処理装置100の構成を示す説明図である。図4のプラズマ処理装置100は、図1のプラズマ処理装置10に、シールド4とガス混合部5を組み合わせて、固定台6に載置された接地された導体から成る被処理体Sの表面に、プラズマ化したアルゴン流と共に六フッ化硫黄(SF6)を噴射させるものである。図4のプラズマ処理装置100は、請求項3、4又は5の具体的な実施例に相当する。
図4のプラズマ処理装置100のシールド4は厚さ1mmのアルミ製であり、ノイズ漏れを遮断するためのシールドである。シールド4は、マッチング回路3mと接続端子3f−1及び3f−2及び管部2の大半をシールドする。ガス混合部5は管部2の開口2o近傍に設けられた六フッ化硫黄(SF6)の流路を形成するものであり、テフロン(登録商標)とアルミナから成る。ガス混合部5の噴射口5oは外径4mm、内径3mmである。ガス混合部5のSF6導入孔5iから導入された六フッ化硫黄(SF6)は、ガス混合部5の噴射口5oに導かれ、ガス混合部5の噴射口5oの内部に位置する管部2の開口2oから噴射されるプラズマ化されたアルゴン流に沿ってその外周を取り巻くように噴射される。これにより、プラズマ化されたアルゴンと接触した六フッ化硫黄(SF6)が分解されてフッ化物イオン(F-)及び/又はフッ素原子(F)が生成し、プラズマ化されたアルゴン流とともに接地された導体から成る被処理体Sの表面に噴射される。これにより、フッ化物イオン(F-)及び/又はフッ素原子(F)が接地された導体から成る被処理体Sの表面をエッチングする。
図4のプラズマ処理装置により、タングステンカーバイドから成る被処理体Sの表面に、大気圧下10分で、短長軸が1mm及び2mmの楕円領域を深さ0.3mm切削できた。
本発明により、低電力で高密度なプラズマ発生装置を簡易で安価に作製することが可能となった。本発明は、金属その他の硬度の高い材料の、切削、平坦化その他の表面加工に用いることができる。
プラズマ処理装置10の構成を示す説明図。 プラズマ処理装置10により発生させたプラズマの、開口2oからの距離と電子密度の関係を示すグラフ図。 プラズマ処理装置10により発生させたプラズマの、アルゴン流量と電子密度の関係を示すグラフ図。 プラズマ処理装置100の構成を示す説明図。
符号の説明
10、100:プラズマ処理装置
2:管部
2i、2o:管部2の両端の開口
3:高周波電源
3m:マッチング回路
3f−1、3f−2:接続端子
4:高周波シールド
5:ガス混合部
5i:ガス混合部5のSF6導入孔
5o:ガス混合部5の噴射口
6:被処理体の固定台
P:プラズマを含むアルゴン流
S:接地された導体から成る被処理体

Claims (5)

  1. 導体から成り、両端に開口を有する管部と、
    前記管部の一端からプラズマ発生用ガスを導入する手段とを有し、
    前記管部に、所定の長さを離して2つの端子が接続され、当該2つの端子間に高周波電位を印加することを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 前記プラズマ発生用ガスがアルゴンであることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記管部から噴射される前記プラズマ発生用ガスに、プラズマ化によって反応性が生じる他のガスを混合するガス混合手段を更に有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記プラズマ化によって反応性が生じるガスが六フッ化硫黄であることを特徴とする請求項3に記載のプラズマ処理装置。
  5. 請求項3又は請求項4に記載のプラズマ処理装置を用い、
    被処理物の表面を切削することを特徴とする表面加工方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019199068A (ja) * 2018-05-18 2019-11-21 国立大学法人大阪大学 樹脂材と金属材との接合体およびその製造方法

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