JP2009087494A - 磁気ランダムアクセスメモリ - Google Patents
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Abstract
【課題】読み出しマージンの劣化を抑制する。
【解決手段】第1の磁気抵抗変化素子を有するメモリセルMCと、第2の磁気抵抗効果素子を有する参照セルRCと、メモリセルに接続され、読み出し動作時に第1のバイアス電位VBIASに設定される第1のビット線BLと、参照セルに接続され、第1のバイアス電位と異なる第2のバイアス電位VBIASREFに設定される第2のビット線BLREFと、高抵抗状態に設定された第3の磁気抵抗効果素子61を有する基準電流発生回路60と低抵抗状態に設定された第4の磁気抵抗効果素子71を有する電流−電圧発生回路70とを備え、基準電流発生回路は第3の磁気抵抗効果素子に第1のバイアス電位を印加することで第1の電流I1を発生し、電流−電圧発生回路は第4の磁気抵抗効果素子に第1の電流と異なる第2の電流I2を流すことで第2のバイアス電位を発生する基準電圧発生回路50とを具備する。
【選択図】図4
【解決手段】第1の磁気抵抗変化素子を有するメモリセルMCと、第2の磁気抵抗効果素子を有する参照セルRCと、メモリセルに接続され、読み出し動作時に第1のバイアス電位VBIASに設定される第1のビット線BLと、参照セルに接続され、第1のバイアス電位と異なる第2のバイアス電位VBIASREFに設定される第2のビット線BLREFと、高抵抗状態に設定された第3の磁気抵抗効果素子61を有する基準電流発生回路60と低抵抗状態に設定された第4の磁気抵抗効果素子71を有する電流−電圧発生回路70とを備え、基準電流発生回路は第3の磁気抵抗効果素子に第1のバイアス電位を印加することで第1の電流I1を発生し、電流−電圧発生回路は第4の磁気抵抗効果素子に第1の電流と異なる第2の電流I2を流すことで第2のバイアス電位を発生する基準電圧発生回路50とを具備する。
【選択図】図4
Description
本発明は、磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM:Magnetic Random Access Memory)であって、特に、メモリセルからの蓄積情報の読み出しの際に使用する参照セル用のビット線バイアス電位に関する。
MRAMは、磁気抵抗(Magneto Resistive)効果を利用して“1”又は“0”情報を蓄積させることでメモリ動作をさせるデバイスであり、不揮発性、高集積性、高信頼性、低消費電力性、高速動作を兼ね備えたユニバーサルなメモリデバイスの候補のひとつとして位置付けられ、各社で開発が始まっている。
磁気抵抗効果のうち、TMR(Tunneling Magneto Resistive)効果を示す素子を用いたMRAMが数多く報告されている。TMR効果素子は2枚の強磁性層である金属に挟まれた絶縁膜からなる積層構造を持ち、スピン偏極トンネル効果による磁気抵抗の変化を利用したMTJ(Magnetic Tunnel Junction)素子を使用するのが一般的である。
MTJ素子は、具体的には、次のような抵抗値を有する。まず、上下の強磁性層のスピンの向きが互いに平行な場合は、トンネル絶縁膜を介した2枚の磁性層間のトンネル確率が最大となるため、抵抗値が最小となる。一方、上下の強磁性層のスピンの向きが互いに反平行な場合は、トンネル確率が最小となるため、抵抗値が最大となる。このような2つのスピン状態を実現するために、通常、上記2枚の磁性体膜のうち何れか一方の磁性体膜は、その磁化の向きが固定されており外部磁化の影響を受けないように設定されている。一般的に、この層はピン層(固定層)と呼ばれている。他方の磁性体膜は、印加される磁界の向きにより磁化の向きはピン層と平行あるいは反平行にプログラム可能となっている。こちらの層は、一般的に、フリー層(記録層)と呼ばれており、情報を蓄える役割を担っている。MTJ素子の場合、抵抗変化率(MR比)は、現在では50%を超えるものも得られており、この抵抗変化率の大きさが読み出しマージンの確保に直結するため、現在のMRAM開発はTMR効果素子を利用するのが主流になりつつある。
ところで、MTJ素子を用いたMRAMの読み出しは、次の方法で行われる。選択されたビット線に対応するMTJ素子の2枚の磁性層間に電圧を印加し、このMTJ素子を流れる電流から抵抗値を読み取る方法や、選択されたMTJ素子に定電流を流し、これにより発生する2枚の磁性層間の電圧を読み出す方法等がある。
一方、MTJ素子を用いたMRAMの書き込みは、次の方法で行われる。MTJ素子のフリー層の磁化の向きを反転させるため、それぞれのメモリセルに対して直交通過しているビット線及びワード線に一定以上の電流を流し、この電流が発生する合成磁界の大きさによりフリー層の磁化の向きを書き換える。
このようなMTJ素子を用いたMRAMの一例としては、例えば、非特許文献1等が報告されている。この非特許文献1に示された読み出し回路では、センスアンプに入力される参照信号の生成のため、低抵抗状態と高抵抗状態に設定した2つのMTJ素子を1組とした参照セルを使用している。これら2つのMTJ素子に定電圧を印加し、これに流れる電流をカレントミラー回路で合算し、かつ、1/2に割算することで、所望の信号電流を生成している。
これに対し、特許文献1及び特許文献2では、参照セルは1つの低抵抗状態のMTJ素子を使用し、この参照セル用のビット線クランプ電圧を読み出し、これと異なる電位をメモリセル用のビット線クランプ電圧に印加することで、所望の信号電流を生成する方式も提案されている。この方式は、アレイ内の参照セルの数を半減できるため、チップサイズを縮小できる効果が期待できる。このため、高集積化にとっては最適な方法と言える。
しかしなから、特許文献1及び特許文献2のような読み出し方法では、次のような問題がある。
特許文献1及び特許文献2のFig.1に示すように、読み出し時、読み出しセル17には、オペアンプ35及びトランジスタ32により、VBIAS1の電位が印加される。一方、参照セル27には、オペアンプ45及びトランジスタ42により、読み出しセル17とは異なるVBIASREFが印加される。このVBIASREFは、特許文献1及び特許文献2のFig.3に示された基準電圧発生回路により生成される。特許文献1及び特許文献2のFig.3において、メモリセル60内のMTJ素子を低抵抗状態Rminに設定し、さらにメモリセル62内のMTJ素子を高抵抗状態Rmaxに設定し、オペアンプ56の正入力端子に読み出しセルのバイアス電位の1/2であるVBIAS/2を入力する。これにより、以下の式(1)のようなVBIASREFが生成される。
VBIASREF=(VBIAS/2)×(1+Rmin/Rmax)…(1)
この(1)式の電位VBIASREFが、特許文献1及び特許文献2のFig.1のオペアンプ45に入力されることで、低抵抗状態に設定された参照セル27に流れる電流IREFは、以下の式(2)となる。
この(1)式の電位VBIASREFが、特許文献1及び特許文献2のFig.1のオペアンプ45に入力されることで、低抵抗状態に設定された参照セル27に流れる電流IREFは、以下の式(2)となる。
IREF=(VBIAS/2)×(1/Rmin+1/Rmax)…(2)
この電流IREFは、VBIASが印加された読み出しセルを想定すると、低抵抗状態Rminと高抵抗状態Rmaxのセルを流れる信号電流の1/2となることから、参照信号としては所望の信号と言える。これにより、特許文献1及び特許文献2のFig.1に示した読み出し系回路の出力電位であるVO及びVOREFには、読み出しセル情報に従った信号電圧が読み出される。
この電流IREFは、VBIASが印加された読み出しセルを想定すると、低抵抗状態Rminと高抵抗状態Rmaxのセルを流れる信号電流の1/2となることから、参照信号としては所望の信号と言える。これにより、特許文献1及び特許文献2のFig.1に示した読み出し系回路の出力電位であるVO及びVOREFには、読み出しセル情報に従った信号電圧が読み出される。
ところで、特許文献1及び特許文献2のFig.3における参照電位発生回路に注目すると、その生成電位は(1)式で示したように、オペアンプ56への入力電位であるVBIAS/2と2種の異なる抵抗値を有すMTJ素子の抵抗値Rmin、Rmaxのみで表現される。この時、MTJ素子の抵抗絶対値は、一般的にバイアス依存性を持つことが知られている。定性的には、MTJ素子の両端に印加される電圧が大きくなると、抵抗値が小さくなる傾向にある。
このようなMTJ素子のバイアス依存性を考慮すると、高抵抗状態Rmaxに設定されるべきメモリセル62のMTJ素子にはVBIAS/2の電位が印加されることから、実際はRmax−ΔRmaxと抵抗が低下する。加えて、低抵抗状態Rminに設定されるべきメモリセル60のMTJ素子には必ずVBIAS/2以下の電位が印加されることから、Rmin−ΔRminと抵抗が低下した値となる。この場合、VBIASREFの電位は、所望の電圧から一定の値で誤差を生じることになる。これは、結果的に参照セル信号の変動を意味し、読み出しマージン劣化を引き起こす原因となる。
2004 Symposium on VLSI Circuits Digest of Technical Paper, p.454-457, 「16Mb MRAM Featuring Bootstrap Write Driver」 IEEE International Device Meeting 2005, 「High Speed Toggle MRAM with MgO-Based Tunnel Junctions」 米国特許第6,385,109号明細書
米国特許第6,496,436号明細書
2004 Symposium on VLSI Circuits Digest of Technical Paper, p.454-457, 「16Mb MRAM Featuring Bootstrap Write Driver」 IEEE International Device Meeting 2005, 「High Speed Toggle MRAM with MgO-Based Tunnel Junctions」
本発明は、読み出しマージンの劣化を抑制することが可能な磁気ランダムアクセスメモリを提供する。
本発明の一態様による磁気ランダムアクセスメモリは、高抵抗状態と低抵抗状態とに変化する第1の磁気抵抗変化素子を有するメモリセルと、前記低抵抗状態に設定された第2の磁気抵抗効果素子を有する参照セルと、前記メモリセルに接続され、読み出し動作時に第1のバイアス電位に設定される第1のビット線と、前記参照セルに接続され、前記読み出し動作時に前記第1のバイアス電位と異なる第2のバイアス電位に設定される第2のビット線と、前記高抵抗状態に設定された第3の磁気抵抗効果素子を有する基準電流発生回路と前記低抵抗状態に設定された第4の磁気抵抗効果素子を有する電流−電圧発生回路とを備え、前記基準電流発生回路は前記第3の磁気抵抗効果素子に前記第1のバイアス電位を印加することで第1の電流を発生し、前記電流−電圧発生回路は前記第4の磁気抵抗効果素子に前記第1の電流と異なる第2の電流を流すことで前記第2のバイアス電位を発生する基準電圧発生回路とを具備する。
本発明によれば、読み出しマージンの劣化を抑制することが可能な磁気ランダムアクセスメモリを提供できる。
本発明者らは、上述した従来の問題をより具体的に調べるために、次のような考察を行った。
MTJ素子(磁気抵抗効果素子)内の絶縁膜としては、従来はAl2O3膜が用いられていたが、近年は高い抵抗変化率が得られること等からMgO膜への応用が報告されている(例えば、非特許文献2参照)。
図1は、MgO膜を用いたMTJ素子の抵抗値のバイアス依存性を測定した一例を示す。本図において、横軸はMTJ素子の印加電圧を示し、縦軸は高抵抗状態の抵抗実測値Rmax(Rap)と低抵抗状態の抵抗実測値Rmin(Rp)を示す。
図1に示すように、低抵抗状態のMTJ素子の抵抗実測値Rminは印加電圧が変化しても殆ど変動しないのに対し、高抵抗状態のMTJ素子の抵抗実測値Rmaxは印加電圧が変化すると変動している。つまり、低抵抗状態のバイアス依存性は、高抵抗状態のバイアス依存性に対し、比較的小さいのが最大の特徴である。これは、低抵抗状態、すなわち、MTJ素子の2枚の磁性層の磁化が平行状態にあるとき、格子結合によりMgO内に特殊なバンド伝導チャネル(Δ1バンド)が形成され、このバンド伝導チャネルはバリア膜内での波動関数の減衰のバイアス依存性が小さいためであると一般的には説明されている。
図1に示すようなMgO膜を用いたMTJ素子の特性を想定すると、特許文献1及び特許文献2のFig.3で開示された参照セル用の基準電圧発生回路の場合、生成電圧であるVBIASREFは所望の電圧よりも低い電圧しか生成できない。なぜなら、高抵抗状態であるメモリセル62内のMTJ素子には、VBIAS/2の電圧が印加されるため、その抵抗値はVBIASが印加された状態と比べて若干上昇する(図1参照)。これにより、低抵抗状態に設定されたメモリセル60内のMTJ素子には所望の電流よりも少ない電流しか流れないことになる。一方で、低抵抗状態に設定されたメモリセル60内のMTJ素子の抵抗はバイアス依存性が極めて小さいことから(図1参照)、結果的にVBIASREFの電位は所望の電位よりも低下してしまう。
図2は、高抵抗状態のMTJ素子のバイアス依存性による抵抗変化率とセンス信号の劣化率を計算した結果を示す。
図2に示すように、高抵抗状態のMTJ素子のバイアス依存性による抵抗変化率が大きくなるほど、センス劣化率が大きくなる。例えば、バイアス依存性による抵抗変化率が20%の場合、センス信号は17%も劣化してしまう。これは、読み出しマージンの大幅な悪化を意味する。
そこで、本発明は、センスアンプ回路に入力される基準信号の生成法の改良し、参照セル用のビット線クランプ回路の構成を提案することで、MTJ素子のバイアス依存性による抵抗変動に起因する電位変動を抑制し、読み出しマージンの劣化を低減する。
このような本発明の実施の形態を以下に図面を参照して説明する。この説明に際し、全図にわたり、共通する部分には共通する参照符号を付す。
[1]第1の実施形態
第1の実施形態では、参照セル用のビット線バイアス電位を生成する参照電圧発生回路は、高抵抗状態に設定されたMTJ素子と低抵抗状態に設定されたMTJ素子とを有し、高抵抗状態に設定されたMTJ素子には読み出しセル用のビット線バイアス電圧に相当する電圧のみを印加する。
第1の実施形態では、参照セル用のビット線バイアス電位を生成する参照電圧発生回路は、高抵抗状態に設定されたMTJ素子と低抵抗状態に設定されたMTJ素子とを有し、高抵抗状態に設定されたMTJ素子には読み出しセル用のビット線バイアス電圧に相当する電圧のみを印加する。
[1−1]読み出し系に関する回路
図3は、本発明の第1の実施形態における参照セル用の基準電圧発生回路を適応したMRAMの読み出し系に関する回路の一例を示す。尚、本図では、メモリセルアレイMCAの周辺部に配置される種々の制御回路は省略している。
図3は、本発明の第1の実施形態における参照セル用の基準電圧発生回路を適応したMRAMの読み出し系に関する回路の一例を示す。尚、本図では、メモリセルアレイMCAの周辺部に配置される種々の制御回路は省略している。
図3に示すように、読み出し系に関わる回路は、メモリセルアレイMCA、参照セルアレイRCA、カラムゲート回路20、ビット線バイアス回路30、カレントコンベアー40である。
メモリセルアレイMCAは、情報記憶用の複数のメモリセルMCがマトリクス状に配置されている。各メモリセルMCは、MTJ素子10mと選択読み出し用のMOSトランジスタTrmとを有する。MTJ素子10mの一端はMOSトランジスタTrmの電流経路の一端に接続され、MTJ素子10mの他端はビット線BLに接続されている。このビット線BLは、複数のMTJ素子10mで共通に用いられる。MOSトランジスタTrmの電流経路の他端は、接地端子又は電源端子に接続される。MOSトランジスタTrmのゲートは、ワード線WLn(n=0、1、…)に接続されている。このワード線WLnは、メモリセルMC毎に異なる。
参照セルアレイRCAは、複数の参照セルRCで構成される。各参照セルRCは、MTJ素子10rと選択読み出し用のMOSトランジスタTrrとを有する。参照セルRCのMTJ素子10rは全て低抵抗状態に設定されている。MTJ素子10rの一端はMOSトランジスタTrrの電流経路の一端に接続され、MTJ素子10rの他端は参照ビット線BLREFに接続されている。この参照ビット線BLREFは、複数のMTJ素子10rで共通に用いられる。MOSトランジスタTrrの電流経路の他端は、接地端子又は電源端子に接続される。MOSトランジスタTrrのゲートは、ワード線WLn(n=0、1、…)に接続されている。このワード線WLnは、参照セルRC毎に異なるが、対応するメモリセルMCと共通して用いる。
カラムゲート回路20は、MOSトランジスタTr1、Tr2で構成される。MOSトランジスタTr1の電流経路の一端はビット線BLに接続され、MOSトランジスタTr2の電流経路の一端は参照ビット線BLREFに接続されている。MOSトランジスタTr1、Tr2のゲートは互いに接続され、この接続点のノードn1にはカラム選択信号線CSLが接続されている。
ビット線バイアス回路30は、MOSトランジスタTr3、Tr4、オペアンプOP1、OP2で構成される。MOSトランジスタTr3の電流経路の一端はMOSトランジスタTr1の電流経路の他端に接続され、このMOSトランジスタTr3、Tr1の接続ノードn2はオペアンプOP1の反転入力端子(−)に接続されている。MOSトランジスタTr4の電流経路の一端はMOSトランジスタTr2の電流経路の他端に接続され、このMOSトランジスタTr4、Tr2の接続ノードn3はオペアンプOP2の反転入力端子(−)に接続されている。オペアンプOP1の出力端子はMOSトランジスタTr3のゲートに接続され、オペアンプOP2の出力端子はMOSトランジスタTr4のゲートに接続されている。オペアンプOP1の正入力端子(+)にはバイアス電位VBIASが供給され、オペアンプOP2の正入力端子(+)にはバイアス電位VBIASREFが供給される。参照セルRC用のバイアス電位VBIASREFは、メモリセルMC用のバイアス電位VBIASと異なる電位であり、本例ではバイアス電位VBIASよりも低くなっている。
カレントコンベアー40は、PMOSトランジスタTr5、Tr6で構成される。PMOSトランジスタTr5の電流経路の一端はMOSトランジスタTr3の電流経路の他端に接続され、このMOSトランジスタTr5、Tr3の接続ノードn4から電圧信号VOUTが出力される。PMOSトランジスタTr6の電流経路の一端はMOSトランジスタTr4の電流経路の他端に接続され、このMOSトランジスタTr6、Tr4の接続ノードn5から電圧信号VOUTREFが出力される。PMOSトランジスタTr5、Tr6のゲートは互いに接続され、この接続点のノードn6には中間電圧VLOADが供給される。
本実施形態に用いるMTJ素子10m、10rは、固定層と記録層と前記固定層及び前記記録層に挟まれた非磁性層とを有する。非磁性層は、例えばMgO膜で形成されている。固定層及び記録層の磁化方向は、膜面に対して垂直方向である垂直磁化型でもよいし、膜面に対して平行方向である面内磁化型でもよい。固定層及び記録層は、単層又は積層の強磁性層で形成されてもよいし、非磁性層を2枚の強磁性層で挟んだ構造でもよい。
[1−2]参照セル用の基準電圧発生回路
図4は、本発明の第1の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリの参照セル用の基準電圧発生回路の回路図を示す。以下に、第1の実施形態に係る参照セル用の基準電圧発生回路について説明する。
図4は、本発明の第1の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリの参照セル用の基準電圧発生回路の回路図を示す。以下に、第1の実施形態に係る参照セル用の基準電圧発生回路について説明する。
図4に示すように、第1の実施形態に係る参照セル用の基準電圧発生回路50は、2つの回路ステージから構成される。第1の回路ステージは、高抵抗状態に設定されたMTJ素子61を用いた基準電流発生回路60である。第2の回路ステージは、第1の回路ステージで生成した基準電流I1が入力され、かつ、低抵抗状態に設定されたMTJ素子71を用いた電流−電圧変換回路70で構成される。そして、第1の回路ステージと第2の回路ステージは、カレントミラー接続された構成を取る。具体的には、以下のように構成されている。
基準電流発生回路60は、高抵抗状態に設定されたMTJ素子61、PMOSトランジスタTr7、オペアンプOP3で構成される。MTJ素子61の一端はPMOSトランジスタTr7の電流経路の一端に接続され、MTJ素子61の他端は接地端子に接続されている。MTJ素子61とPMOSトランジスタTr7の接続点であるノードn7は、オペアンプOP3の反転入力端子(−)に接続されている。オペアンプOP3の出力端子は、PMOSトランジスタTr7のゲートに接続されている。オペアンプOP3の正入力端子(+)には、メモリセルMC用のバイアス電位VBIASと同じバイアス電位VBIASが供給される。
電流−電圧変換回路70は、低抵抗状態に設定されたMTJ素子71、PMOSトランジスタTr8で構成される。MTJ素子71の一端は、PMOSトランジスタTr8の電流経路の一端に接続される。MTJ素子71の他端には、メモリセルMC用のバイアス電位VBIASの1/2であるバイアス電位VBIAS/2が供給される。PMOSトランジスタTr8のゲートは、オペアンプOP3の出力端子とPMOSトランジスタTr7のゲートとの接続ノードn8に接続されている。MTJ素子71とPMOSトランジスタTr8の接続点であるノードn9には、参照セルRC用のバイアス電位VBIASREFが生成される。
基準電流発生回路60のPMOSトランジスタTr7と電流−電圧変換回路70のPMOSトランジスタTr8との関係は、次の通りである。まず、PMOSトランジスタTr7は、飽和領域で動作するように回路寸法が決められている。さらに、PMOSトランジスタTr7は、PMOSトランジスタTr8とカレントミラー接続される。そして、PMOSトランジスタTr7とPMOSトランジスタTr8とのカレントミラー比は、2:1になっている。具体的には、例えば、PMOSトランジスタTr7のゲート幅とPMOSトランジスタTr8のゲート幅との比が2:1になっている。これにより、第2の回路ステージである電流−電圧変換回路70には、基準電流I1の1/2の電流I2が流れるようになる。
[1−3]参照セル用のバイアス電位VBIASREF
図4を用いて、本実施形態における参照セル用のバイアス電位VBIASREFの生成について説明する。
図4を用いて、本実施形態における参照セル用のバイアス電位VBIASREFの生成について説明する。
まず、基準電流発生回路60である第1の回路ステージには、基準電流I1が流れる。この基準電流I1は、高抵抗状態のMTJ素子61の抵抗値RmaxとオペアンプOP3の入力電圧VBIASとで決定される。従って、基準電流I1の値は、以下の式(3)で表される。
I1=VBIAS/Rmax…(3)
次に、第1の回路ステージ内のPMOSトランジスタTr7は飽和領域で動作し、さらに、このPMOSトランジスタTr7は第2の回路ステージ内のPMOSトランジスタTr8と2:1のミラー比でカレントミラー接続されている。このため、第2の回路ステージには、基準電流I1の1/2の電流I2が流れる。従って、電流I2の値は、以下の式(4)となる。
次に、第1の回路ステージ内のPMOSトランジスタTr7は飽和領域で動作し、さらに、このPMOSトランジスタTr7は第2の回路ステージ内のPMOSトランジスタTr8と2:1のミラー比でカレントミラー接続されている。このため、第2の回路ステージには、基準電流I1の1/2の電流I2が流れる。従って、電流I2の値は、以下の式(4)となる。
I2=I1/2=VBIAS/2Rmax…(4)
この電流I2は低抵抗状態のMTJ素子71に流れ、かつ、このMTJ素子71の一端にはVBIAS/2の電位が供給される。このため、ノードn9に発生する参照セル用のバイアス電位VBIASREFは、以下の式(5)で表される。
この電流I2は低抵抗状態のMTJ素子71に流れ、かつ、このMTJ素子71の一端にはVBIAS/2の電位が供給される。このため、ノードn9に発生する参照セル用のバイアス電位VBIASREFは、以下の式(5)で表される。
VBIASREF=(VBIAS/2)+(I2×Rmin)
VBIASREF=(VBIAS/2)×(1+Rmin/Rmax)…(5)
以上のように、本実施形態では、高抵抗状態のMTJ素子61への印加電圧はVBIASのみであり、高抵抗状態のMTJ素子61にはVBIAS/2は印加されない。このため、高抵抗状態のMTJ素子61は、図1に示すようなバイアス依存性による抵抗変動の影響を受けない。一方、低抵抗状態のMTJ素子71には、VBIAS/2以下の電圧が印加される。しかし、低抵抗状態のMTJ素子71のバイアス依存性は、図1に示したように極めて小さい。このため、本実施形態における参照セル用のバイアス電位VBIASREFは、従来例に比べ、センスマージンの劣化を起こさない理想的な電位になるといえる。
VBIASREF=(VBIAS/2)×(1+Rmin/Rmax)…(5)
以上のように、本実施形態では、高抵抗状態のMTJ素子61への印加電圧はVBIASのみであり、高抵抗状態のMTJ素子61にはVBIAS/2は印加されない。このため、高抵抗状態のMTJ素子61は、図1に示すようなバイアス依存性による抵抗変動の影響を受けない。一方、低抵抗状態のMTJ素子71には、VBIAS/2以下の電圧が印加される。しかし、低抵抗状態のMTJ素子71のバイアス依存性は、図1に示したように極めて小さい。このため、本実施形態における参照セル用のバイアス電位VBIASREFは、従来例に比べ、センスマージンの劣化を起こさない理想的な電位になるといえる。
尚、本実施形態における基準電圧発生回路50においても、式(1)に示す従来例と同じバイアス電位VBIASREFを生成することができることは、式(5)から明らかである。
[1−4]読み出し動作
図3及び図4を用いて、本実施形態における読み出し動作について説明する。
図3及び図4を用いて、本実施形態における読み出し動作について説明する。
まず、読み出し対象のメモリセルMC(以下、読み出し対象セルと称す)のアドレスに従ったワード線WLnが活性化される。これにより、読み出し対象セルの抵抗値がビット線BLへ読み出されるとともに、この読み出し対象セルに対応する参照セルRCの抵抗値が参照ビット線BLREFへ読み出される。
また、読み出し対象セルのアドレスに従って、特定のカラムゲート回路20がカラム選択信号線CSLにより活性化される。これにより、ビット線BLと参照ビット線BLREFが、ビット線バイアス回路30に接続される。このビット線バイアス回路30により、読み出し対象セルのビット線BLの電位はVBIASに設定され、参照ビット線BLREFの電位はVBIASREFに設定される。具体的には、図4の基準電圧発生回路50で生成したバイアス電位VBIASREFが、オペアンプOP2の正入力端子(+)に入力される。
ここで、参照セルRCのMTJ素子10rは全て低抵抗状態Rminに設定されることで、参照セルRCを流れる電流IREFは、以下の式(6)で表される。
IREF=VBIASREF/Rmin
IREF=(VBIAS/2)×(1/Rmin+1/Rmax)…(6)
この式(6)は、従来の式(2)と完全に同一となることから、正常な読み出しが行えていることが分かる。
IREF=(VBIAS/2)×(1/Rmin+1/Rmax)…(6)
この式(6)は、従来の式(2)と完全に同一となることから、正常な読み出しが行えていることが分かる。
次に、式(6)で与えられる参照セル電流IREFと読み出し対象セルのセル電流は、飽和領域で動作するのに充分な中間電圧VLOADがゲートに入力されたPMOSトランジスタTr5、Tr6により、電流から電圧へ変換される。この変換された電圧信号VOUT、VOUTREFは、例えば一般的な差動増幅器等で信号増幅され、チップの外部へ読み出される。
読み出し対象セルの電圧信号VOUTと参照セルの電圧信号VOUTREFは、センスアンプで比較し、読み出し対象セルのMTJ素子10mの抵抗状態が判断される。つまり、MTJ素子10mの電圧信号VOUTが電圧信号VOUTREFよりも低い場合は、MTJ素子10mのデータは低抵抗状態(例えば“0”データ)であると判断される。一方、MTJ素子10mの電圧信号VOUTが電圧信号VOUTREFよりも高い場合は、MTJ素子10mのデータは高抵抗状態(例えば“1”データ)であると判断される。
[1−5]書き込み動作
本実施形態の書き込み動作では、電流磁場型、スピン注入磁化反転型のどちらでもよい。
本実施形態の書き込み動作では、電流磁場型、スピン注入磁化反転型のどちらでもよい。
電流磁場型の書き込みは、次のように行われる。まず、書き込み対象セルに対応するビット線BL及びワード線WLnを選択し、これらビット線BL及びワード線WLnに書き込み電流を流す。この書き込み電流の合成磁場を書き込み対象セルに印加することで、MTJ素子10mの磁化を反転させる。これにより、MTJ素子10mの固定層及び記録層の磁化方向を平行状態(低抵抗状態)又は反平行状態(高抵抗状態)に設定する。
スピン注入磁化反転型の書き込みは、次のように行われる。まず、“0”データを書き込む場合、MTJ素子10mの記録層から固定層の方向に電流Iを流す。すなわち、電子eを固定層側から記録層側へ注入する。これにより、固定層及び記録層の磁化は、同じ方向に向き、平行状態となる。この低抵抗状態を、ここでは“0”データと規定する。一方、“1”データを書き込む場合、MTJ素子10mの固定層から記録層の方向に電流Iを流す。すなわち、電子eを記録層側から固定層側へ注入する。これにより、固定層及び記録層の磁化は、逆方向に向き、反平行状態となる。この高抵抗状態を、ここでは“1”データと規定する。
[1−6]効果
上記第1の実施形態では、参照セルRCが低抵抗状態のみのMTJ素子10rで構成され、この参照セルRCに専用のバイアス電圧VBIASREFを印加することで所望の参照電流IREFを生成する。ここで、参照セルRCのバイアス電圧VBIASREFは、高抵抗状態に設定されたMTJ素子61の両端に読み出し対象セルのビット線バイアス電圧VBIASと同一の電圧のみを印加することで、生成される。これにより、MTJ素子のバイアス依存性による抵抗変動を極力排除できるので、この抵抗変動に起因する電位変動を抑制できる。このため、読み出しマージンの劣化が低減でき、読み出しマージンの大きな信頼性の高いMRAMを実現できる。
上記第1の実施形態では、参照セルRCが低抵抗状態のみのMTJ素子10rで構成され、この参照セルRCに専用のバイアス電圧VBIASREFを印加することで所望の参照電流IREFを生成する。ここで、参照セルRCのバイアス電圧VBIASREFは、高抵抗状態に設定されたMTJ素子61の両端に読み出し対象セルのビット線バイアス電圧VBIASと同一の電圧のみを印加することで、生成される。これにより、MTJ素子のバイアス依存性による抵抗変動を極力排除できるので、この抵抗変動に起因する電位変動を抑制できる。このため、読み出しマージンの劣化が低減でき、読み出しマージンの大きな信頼性の高いMRAMを実現できる。
[2]第2の実施形態
第2の実施形態は、第1の実施形態における電流−電圧変換回路70のバイアス電圧VBIAS/2を生成する構成を変形したものである。尚、本実施形態において、第1の実施形態と同様の点については説明を省略する。
第2の実施形態は、第1の実施形態における電流−電圧変換回路70のバイアス電圧VBIAS/2を生成する構成を変形したものである。尚、本実施形態において、第1の実施形態と同様の点については説明を省略する。
[2−1]参照セル用の基準電圧発生回路
図5は、本発明の第2の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリの参照セル用の基準電圧発生回路の回路図を示す。以下に、第2の実施形態に係る参照セル用の基準電圧発生回路について説明する。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリの参照セル用の基準電圧発生回路の回路図を示す。以下に、第2の実施形態に係る参照セル用の基準電圧発生回路について説明する。
図5に示すように、第2の実施形態において、第1の実施形態と異なる点は、バイアス電位VBIAS/2と低抵抗状態のMTJ素子71との接続である。
具体的には、第2の実施形態の電流−電圧変換回路70は、NMOSトランジスタTr9とオペアンプOP4をさらに備えている。NMOSトランジスタTr9の電流経路の一端はMTJ素子71に接続され、このNMOSトランジスタTr9の電流経路の一端とMTJ素子71との接続ノードn10はオペアンプOP4の正入力端子(+)に接続されている。オペアンプOP4の出力端子は、NMOSトランジスタTr9のゲートに接続されている。そして、オペアンプOP4の反転入力端子(−)に、メモリセルMCのバイアス電位VBIASの1/2の電位VBIAS/2が供給される。
尚、本実施形態に係る参照セル用の基準電圧発生回路50も、図3に示したMRAMの読み出し系回路に矛盾なく適用できる。
[2−2]効果
上記第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができるだけでなく、さらに次のような効果も得られる。
上記第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができるだけでなく、さらに次のような効果も得られる。
一般的に、MRAMにおける消費電力の低減を考慮して、VBIAS/2の電位を生成する電圧回路の出力インピーダンスを大きく設定することが多い。この場合、VBIAS/2の電源に定常電流が流れ込むと、電位変動の可能性が高く、参照セル用のバイアス電位VBIASREFの変動が大きくなる。
そこで、第2の実施形態では、VBIAS/2の電位は入力インピーダンスが高いオペアンプOP4の反転入力端子(−)に接続させ、かつ、MTJ素子71の端部の電位をVBIAS/2に設定している。このため、所望値のバイアス電位VBIASREFが生成できると共に、高抵抗状態のMTJ素子61にはVBIAS以外の電位が印加されないため、生成電位は極めて理想的な電位となる。
[3]第3の実施形態
第3の実施形態は、第1及び第2の実施形態における参照セル用の基準電圧発生回路50に第3のステージ回路を追加したものである。尚、本実施形態において、第1及び第2の実施形態と同様の点については説明を省略する。
第3の実施形態は、第1及び第2の実施形態における参照セル用の基準電圧発生回路50に第3のステージ回路を追加したものである。尚、本実施形態において、第1及び第2の実施形態と同様の点については説明を省略する。
[3−1]参照セル用の基準電圧発生回路
図6及び図7は、本発明の第3の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリの参照セル用の基準電圧発生回路の回路図を示す。以下に、第3の実施形態に係る参照セル用の基準電圧発生回路について説明する。
図6及び図7は、本発明の第3の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリの参照セル用の基準電圧発生回路の回路図を示す。以下に、第3の実施形態に係る参照セル用の基準電圧発生回路について説明する。
図6及び図7に示すように、第3の実施形態において、第1及び第2の実施形態と異なる点は、VBIASからVBIAS/2の電位を生成する第3のステージ回路を有している点である。
第3のステージ回路は、メモリセル用のバイアス電位VBIASを基に、電流−電圧変換回路70に入力するバイアス電位VBIAS/2を生成する電圧発生回路80からなる。この電圧発生回路80は、MTJ素子81、82、PMOSトランジスタTr10、オペアンプOP5で構成される。
MTJ素子81、82は、本例では2つであるが、偶数個であれば何個でもよい。但し、このMTJ素子81、82は、全てが低抵抗状態又は高抵抗状態のいずれか一方の同じ抵抗状態に設定されている。そして、MTJ素子81、82は互いに直列接続された素子群を形成している。この素子群内の接続点の中点n13には、メモリセル用のバイアス電位VBIASの1/2の電位VBIAS/2が発生される。尚、素子群の中点n13は、MTJ素子が4個であれば2対2に分かれる接続点であり、MTJ素子が6個であれば3対3に分かれる接続点である。
素子群の一端はPMOSトランジスタTr10の電流経路の一端に接続され、この素子群とPMOSトランジスタTr10の電流経路の一端との接続ノードn11はオペアンプOP5の反転入力端子(−)に接続されている。オペアンプOP5の出力端子は、PMOSトランジスタTr10のゲートに接続されている。
ここで、図6の例は、第1の実施形態の参照セル用の基準電圧発生回路50に第3のステージ回路を追加したものである。このため、素子群の中点n13の電位VBIAS/2は、電流−電圧変換回路70の低抵抗状態のMTJ素子71に直接接続されている。
一方、図7の例は、第2の実施形態の参照セル用の基準電圧発生回路50に第3のステージ回路を追加したものである。このため、素子群の中点n13の電位VBIAS/2は、電流−電圧変換回路70のオペアンプOP4の反転入力端子(−)に接続されている。
尚、本実施形態に係る参照セル用の基準電圧発生回路50も、図3に示したMRAMの読み出し系回路に矛盾なく適用できる。
[3−2]効果
上記第3の実施形態によれば、参照セル用の基準電圧発生回路50に、VBIASからVBIAS/2の電位を生成する第3のステージ回路が設けられている。この第3の回路ステージでは同一の抵抗状態に設定されたMTJ素子81、82が直列接続され、この接続の中点n13の電位VBIAS/2が第2の回路ステージに供給されている。従って、第2の回路ステージ内の低抵抗状態のMTJ素子71にはVBIAS/2が印加されることで、所望のバイアス電位VBIASREFが生成できる。
上記第3の実施形態によれば、参照セル用の基準電圧発生回路50に、VBIASからVBIAS/2の電位を生成する第3のステージ回路が設けられている。この第3の回路ステージでは同一の抵抗状態に設定されたMTJ素子81、82が直列接続され、この接続の中点n13の電位VBIAS/2が第2の回路ステージに供給されている。従って、第2の回路ステージ内の低抵抗状態のMTJ素子71にはVBIAS/2が印加されることで、所望のバイアス電位VBIASREFが生成できる。
このように、図6の場合、高抵抗状態に設定されたMTJ素子61には読み出し対象セルのビット線バイアス電圧VBIASと同一の電圧のみが印加されるため、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、図7の場合、VBIAS/2の電位は入力インピーダンスが高いオペアンプOP4の反転入力端子(−)に接続しているため、第2の実施形態と同じ構成を持つことが可能となり、第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。
その他、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で、種々に変形することが可能である。さらに、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
10m、10r、61、71、81、82…MTJ素子、20…カラムゲート回路、30…ビット線バイアス回路、40…カレントコンベアー、50…基準電圧発生回路、60…基準電流発生回路、70…電流−電圧変換回路、80…電圧発生回路、MCA…メモリセルアレイ、MC…メモリセル、RCA…参照セルアレイ、RC…参照セル、Trm、Trr、Tr1〜10…MOSトランジスタ、BL…ビット線、BLREF…参照ビット線、WLn…ワード線、CSL…カラム選択信号線、OP1〜5…オペアンプ、n1〜13…ノード。
Claims (5)
- 高抵抗状態と低抵抗状態とに変化する第1の磁気抵抗変化素子を有するメモリセルと、
前記低抵抗状態に設定された第2の磁気抵抗効果素子を有する参照セルと、
前記メモリセルに接続され、読み出し動作時に第1のバイアス電位に設定される第1のビット線と、
前記参照セルに接続され、前記読み出し動作時に前記第1のバイアス電位と異なる第2のバイアス電位に設定される第2のビット線と、
前記高抵抗状態に設定された第3の磁気抵抗効果素子を有する基準電流発生回路と前記低抵抗状態に設定された第4の磁気抵抗効果素子を有する電流−電圧発生回路とを備え、前記基準電流発生回路は前記第3の磁気抵抗効果素子に前記第1のバイアス電位を印加することで第1の電流を発生し、前記電流−電圧発生回路は前記第4の磁気抵抗効果素子に前記第1の電流と異なる第2の電流を流すことで前記第2のバイアス電位を発生する基準電圧発生回路と
を具備することを特徴とする磁気ランダムアクセスメモリ。 - 前記基準電流発生回路と前記電流−電圧変換回路とは、互いにカレントミラー接続されることを特徴とする請求項1に記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
- 前記基準電流発生回路と前記電流−電圧変換回路との前記カレントミラー接続のミラー比は、2:1であることを特徴とする請求項2に記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
- 前記基準電流発生回路は、前記第3の磁気抵抗効果素子の一端に電流経路の一端が接続された第1のトランジスタと第1のオペアンプとを有し、
前記電流−電圧変換回路は、前記第4の磁気抵抗効果素子の一端に電流経路の一端が接続された第2のトランジスタと前記第4の磁気抵抗効果素子の他端に電流経路の一端が接続された第3のトランジスタと第2のオペアンプとを有し、
前記第1及び第2のトランジスタのゲートは、互いに接続され、
前記第1のトランジスタの前記電流経路の一端と前記第3の磁気抵抗効果素子の前記一端との接続点は、前記第1のオペアンプの反転入力端子に接続され、
前記第1のオペアンプの出力端子は、前記第1及び第2のトランジスタの前記ゲートの接続点に接続され、
前記第3のトランジスタの電流経路の前記一端と前記第4の磁気抵抗効果素子の前記他端との接続点は、前記第2のオペアンプの正入力端子に接続され、
前記第2のオペアンプの出力端子は、前記第3のトランジスタのゲートに接続され、
前記第1のバイアス電位は、前記第1のオペアンプの正入力端子に供給され、
前記第1のバイアス電位の1/2の電位は、前記第2のオペアンプの反転入力端子に供給され、
前記第2のバイアス電位は、前記第2のトランジスタの前記電流経路の一端と前記第4の磁気抵抗効果素子の前記一端との接続点から発生されることを特徴とする請求項1に記載の磁気ランダムアクセスメモリ。 - 前記基準電圧発生回路は、前記第1のバイアス電位を基に前記第1のバイアス電位の1/2の電位を生成する電圧発生回路をさらに備え、
前記基準電流発生回路は、前記第3の磁気抵抗効果素子の一端に電流経路の一端が接続された第1のトランジスタと第1のオペアンプとを有し、
前記電流−電圧変換回路は、前記第4の磁気抵抗効果素子の一端に電流経路の一端が接続された第2のトランジスタを有し、
前記電圧発生回路は、偶数個の第5の磁気抵抗効果素子と第3のトランジスタと第2のオペアンプとを有し、
前記第1及び第2のトランジスタのゲートは、互いに接続され、
前記第1のトランジスタの前記電流経路の一端と前記第3の磁気抵抗効果素子の前記一端との接続点は、前記第1のオペアンプの反転入力端子に接続され、
前記第1のオペアンプの出力端子は、前記第1及び第2のトランジスタの前記ゲートの接続点に接続され、
前記偶数個の第5の磁気抵抗効果素子の全ては、前記低抵抗状態又は前記高抵抗状態のいずれか一方に設定され、
前記偶数個の第5の磁気抵抗効果素子は、互いに直列接続された素子群を形成し、
前記素子群の一端は、前記第3のトランジスタの電流経路の一端に接続され、
前記素子群と前記第3のトランジスタの前記電流経路の一端との接続点は、前記第2のオペアンプの反転入力端子に接続され、
前記第2のオペアンプの出力端子は、前記第3のトランジスタのゲートに接続され、
前記第1のバイアス電位は、前記第1及び第2のオペアンプの正入力端子に供給され、
前記第1のバイアス電位の1/2の電位は、前記素子群内の接続点の中点から発生され、かつ、前記第4の磁気抵抗効果素子の他端に供給され、
前記第2のバイアス電位は、前記第2のトランジスタの前記電流経路の一端と前記第4の磁気抵抗効果素子の前記一端との接続点から発生される
ことを特徴とする請求項1に記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
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