JP2009085526A - 空気調和装置 - Google Patents

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Naohiro Kido
尚宏 木戸
Mitsuhiro Tanaka
三博 田中
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Abstract

【課題】パワー半導体素子の小型化を図りつつ、能力の異なる空気調和装置に対しても同じパワー半導体素子を適用できるようにして、空気調和装置のコスト低減を図る。
【解決手段】パワー半導体素子(32)と、該パワー半導体素子(32)をアルミジャケット(30)を介して冷媒によって冷却するための冷媒配管(23)と、該冷媒配管(23)内に冷媒を流す冷媒回路(2)とを備えた空気調和装置(1)において、上記アルミジャケット(30)に接続される冷媒配管(23)内に中間圧力の冷媒が流れるように構成するとともに、上記パワー半導体素子(32)を、その接合部温度(Tj)とケース温度(Tc)との差が略30度よりも大きく且つ略80度よりも小さくなるように構成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、パワー半導体素子を備えた空気調和装置に関する。
従来より、圧縮機のモータを駆動させるためのインバータ装置などにパワー半導体素子を用いた空気調和装置が知られている。このような空気調和装置では、パワー半導体素子が発熱して高温になるため、該パワー半導体素子を冷却する構成を有している。すなわち、上記空気調和装置では、パワー半導体素子の接合部温度(ジャンクション温度)が規定値(一般的には略125度)を超えないように、該パワー半導体素子にヒートシンクや冷却ジャケット等を接続して接合部温度を抑えるようにしている。
ここで、ヒートシンクを用いて空気によってパワー半導体素子を冷却する一般的な構成について説明する。図4に示すように、発熱体であるチップ(133)及びスプレッダ(134)が樹脂(135)によって覆われてなるパワー半導体素子(132)は、その一面側に上記スプレッダ(134)が露出していて、該スプレッダ(134)の露出面に接触するようにヒートシンク(140)が配設されている。これにより、上記チップ(133)で発生した熱は、スプレッダ(134)を介してヒートシンク(140)に伝わり、該ヒートシンク(140)から空気中に放熱される。なお、上記図4において、符号136は、上記チップ(133)から外部に延びるリードであり、符号137は、該リード(136)が接続される基板(137)である。
ところで、上述のように空気調和装置にパワー半導体素子を用いる場合、該空気調和装置の出力が大きくなると、パワー半導体素子の発熱量が大きくなることから、接合部温度を規定値以下にするためには、出力能力の高い高価なチップを用いて該チップの発熱量を抑える必要がある。
また、空気調和装置の能力が異なる場合には、その能力の違いに応じてパワーモジュールの個別設計が必要になるため、その分、空気調和装置の開発費用が高くなるという問題が生じる。
本発明は、斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、パワー半導体素子の小型化を図りつつ、能力の異なる空気調和装置に対しても同じパワー半導体素子を適用できるようにして、空気調和装置のコスト低減を図ることにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る空気調和装置(1)では、パワー半導体素子(32)を中間圧の冷媒で冷却して、該パワー半導体素子(32)を、その接合部温度とケース温度との差が空冷の場合よりも大きくなるような構成とした。
具体的には、第1の発明では、パワー半導体素子(32)と、該パワー半導体素子(32)を冷却ジャケット(30)を介して冷媒によって冷却するための冷媒配管(23)と、該冷媒配管(23)内に冷媒を流す冷媒回路(2)とを備えた空気調和装置を対象とする。
そして、上記冷却ジャケット(30)に接続される冷媒配管(23)内には、上記冷媒回路(2)内の高圧冷媒と低圧冷媒との中間圧力の冷媒が流れるように構成されていて、上記パワー半導体素子(32)は、その接合部温度(Tj)とケース温度(Tc)との差が上記冷却ジャケット(32)を空冷する場合よりも大きくなるように構成されているものとする。
この構成により、パワー半導体素子(32)を冷媒によって効率良く冷却できるとともに、能力が異なる空気調和装置(1)であっても同じパワー半導体素子(32)を利用することが可能となる。すなわち、上記パワー半導体素子(32)の接合部温度(Tj)を規定値(耐熱温度の上限値)以下に保ちつつ、該パワー半導体素子(32)を接合部温度(Tj)とケース温度(Tc)との差が空冷の場合よりも大きくなるような発熱量の範囲で使用可能とすることにより、同じのパワー半導体素子(32)を能力の異なる空気調和装置(1)に用いることができる。また、上述のように、空冷の場合よりも接合部温度(Tj)とケース温度(Tc)との差を大きくできるような構成にすることで、その分、上記パワー半導体素子(32)の発熱量を増加させることが可能となり、該パワー半導体素子(32)の小型化が可能となる。
さらに、上述のように、上記パワー半導体素子(32)の冷却に中間圧の冷媒を用いることで、該パワー半導体素子(32)の周辺に結露が発生するのを防止することができる。
上述の構成において、上記パワー半導体素子(32)は、その接合部温度(Tj)とケース温度(Tc)との差が略30度よりも大きく且つ略80度よりも小さくなるように構成されているものとする(第2の発明)。
これにより、パワー半導体素子(32)の接合部温度を規定値(耐熱温度の上限値)以下に保ちつつ、該パワー半導体素子(32)を接合部温度(Tj)とケース温度(Tc)との差が略30度よりも大きく且つ略80度よりも小さくなるような発熱量の範囲で使用可能とすることで、同じパワー半導体素子(32)を能力の異なる空気調和装置(1)に用いることができる。また、このように接合部温度(Tj)とケース温度(Tc)との差を大きくできるような構成にすることで、その分、上記パワー半導体素子(32)の発熱量を増加させることが可能となり、該パワー半導体素子(32)の小型化が可能となる。
すなわち、空気調和装置(1)において、ヒートシンク(140)を用いて空冷する場合の接合部温度(Tj)とケース温度(Tc)との差である略30度よりも大きい温度差を可能とすることで、運転能力の大きく異なる空気調和装置(1)に同じパワー半導体素子(32)を用いることができるとともに、該パワー半導体素子(32)の小型化も可能となる。
また、上記空気調和装置(1)において、中間圧の冷媒を用いた場合の接合部温度(Tj)とケース温度(Tc)との差である略80度よりも小さい温度差を可能とすることで、結露が発生することなくパワー半導体素子(32)を効率良く冷却することができる。
以上の構成において、上記冷媒回路(2)は、利用側熱交換器(19)及び熱源側熱交換器(14)を備えていて、上記利用側熱交換器(19)と上記冷却ジャケット(30)との間の冷媒配管、及び該冷却ジャケット(30)と熱源側熱交換器(14)との間の冷媒配管には、それぞれ、減圧手段(15,18)が設けられているのが好ましい(第3の発明)。
これにより、パワー半導体素子(32)を冷媒によって冷却するために、冷却ジャケット(30)に流す冷媒を、減圧手段(15,18)によって中間圧の冷媒にすることができる。したがって、低圧冷媒で冷却した場合のように冷却ジャケット(30)周辺で結露が発生するのを防止しつつ、高圧冷媒の場合よりもパワー半導体素子(32)を効率良く冷却することができる。
また、上記減圧手段(15,18)のうち、一方は可変絞り(15)であり、他方は固定絞り(18)であるのが好ましい(第4の発明)。こうすることで、冷却ジャケット(30)の上下流に設けられる減圧手段(15,18)の両方を可変絞りにする場合に比べて、コストの低減を図ることができる。
本発明に係る空気調和装置(1)によれば、パワー半導体素子(32)を冷却するための冷却ジャケット(30)に接続される冷媒配管(23)内に、冷媒回路(2)内の高圧冷媒と低圧冷媒との中間圧の冷媒を流すとともに、パワー半導体素子(32)を、その接合部温度(Tj)とケース温度(Tc)との差が上記冷却ジャケット(30)を空冷する場合よりも大きくなるように構成したため、空冷に比べてパワー半導体素子(32)の発熱量を増加させることが可能となり、異なる能力の空気調和装置(1)でも同じパワー半導体素子(32)を用いることができるとともに、パワー半導体素子(32)の小型化を図れる。しかも、上記パワー半導体素子(32)を中間圧の冷媒で冷却するため、結露の発生を防止しつつ、高圧冷媒で冷却する場合よりも該パワー半導体素子(32)を効率良く冷却することができる。
また、第2の発明によれば、上記パワー半導体素子(32)を、その接合部温度(Tj)とケース温度(Tc)との差が略30度よりも大きく且つ略80度よりも小さくなるように構成したため、その分、該パワー半導体素子(32)の発熱量を増加させても、接合部温度(Tj)を規定値以下にすることができる。したがって、異なる能力の空気調和装置(1)でも同じパワー半導体素子(32)を用いることができるとともに、パワー半導体素子(32)の小型化が可能になる。
また、第3の発明によれば、冷媒回路(2)において、利用側熱交換器(19)と冷却ジャケット(30)との間の冷媒配管、及び該冷却ジャケット(30)と熱源側熱交換器(14)との間の冷媒配管に、それぞれ、減圧手段(15,18)を設けたため、該冷却ジャケット(30)に接続される部分の冷媒配管(23)内を流れる冷媒を中間圧にすることができる。これにより、上記第1または第2の発明のような構成が可能になるとともに、上記冷却ジャケット(30)周辺での結露の発生を防止しつつ、高圧冷媒で冷却する場合よりも上記パワー半導体素子(32)を効率良く冷却することができる。
さらに、第4の発明によれば、上記減圧手段(15,18)のうち、一方は可変絞り(15)であり、他方は固定絞り(18)であるため、上記減圧手段(15,18)の両方を可変絞りにする場合に比べてコストの低減を図れる。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
−全体構成−
図1に、本発明の実施形態1に係る空気調和装置(1)の概略構成を示す。この空気調和装置(1)は、室外ユニット(11)と室内ユニット(12)とを備えている。室外ユニット(11)には、圧縮機(13)、室外熱交換器(14)、膨張弁(15)(減圧手段、可変絞り)、四路切換弁(16)、室外ファン(17)、キャピラリ(18)(減圧手段、固定絞り)及びアルミジャケット(30)(冷却ジャケット)が設けられている。室内ユニット(12)には、室内熱交換器(19)及び室内ファン(20)が設けられている。そして、上記空気調和装置(1)内には、上記室外ユニット(11)及び室内ユニット(12)内の各構成部品が冷媒配管によって接続されることにより冷媒回路(2)が構成されている。
上記室外ユニット(11)において、圧縮機(13)の吐出側は、四路切換弁(16)の第1ポート(P1)に接続されている。圧縮機(13)の吸入側は、四路切換弁(16)の第3ポート(P3)に接続されている。
上記室外熱交換器(14)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器として構成されている。室外熱交換器(14)の一端は、四路切換弁(16)の第4ポート(P4)に接続されている。室外熱交換器(14)の他端は、液側閉鎖弁(21)に接続されている。
上記室外ファン(17)は、室外熱交換器(14)の近傍に設けられている。この室外熱交換器(14)では、室外ファン(17)によって送られる室外空気と該熱交換器(14)内を流通する冷媒との間で熱交換が行われる。室外熱交換器(14)と液側閉鎖弁(21)との間には、開度可変の膨張弁(15)とキャピラリ(18)と詳しくは後述するパワー半導体素子冷却用のアルミジャケット(30)(冷却ジャケット)とが設けられている。このアルミジャケット(30)は、膨脹弁(15)とキャピラリ(18)との間に設けられている。これにより、上記アルミジャケット(30)に接続される冷媒配管内には、冷媒回路(2)内の高圧冷媒と低圧冷媒との中間圧の冷媒を流すことができる。また、四路切換弁(16)の第2ポート(P2)はガス側閉鎖弁(22)に接続されている。
上記四路切換弁(16)は、第1ポート(P1)と第4ポート(P4)とが互いに連通し且つ第2ポート(P2)と第3ポート(P3)とが互いに連通する第1状態(図1に実線で示す状態)と、第1ポート(P1)と第2ポート(P2)とが互いに連通し且つ第3ポート(P3)と第4ポート(P4)とが互いに連通する第2状態(図1に破線で示す状態)とが切り換え可能になっている。
この空気調和装置(1)では、四路切換弁(16)が第1状態の場合、冷房運転が行われ、四路切換弁(16)が第2状態の場合、暖房運転が行われる。冷房運転では、冷媒回路(2)において、室外熱交換器(14)が凝縮器として機能し且つ室内熱交換器(19)が蒸発器として機能する蒸気圧縮式冷凍サイクルが行われる。一方、暖房運転では、冷媒回路(2)において、室外熱交換器(14)が蒸発器として機能し且つ室内熱交換器(19)が凝縮器として機能する蒸気圧縮式冷凍サイクルが行われる。
−アルミジャケットの構成−
次に、上記アルミジャケット(30)まわりの構造について以下で詳細に説明する。
上記アルミジャケット(30)は、図2に示すように、冷媒配管(23)に接続されるアルミ製のベース板(31)を備えている。このベース板(31)の内部には、一辺に沿って延びるように冷媒配管(23)が配設されている。なお、この実施形態では、上記ベース板(31)内を貫通するように冷媒配管(23)を設けているが、この限りではなく、該ベース板の一方の面に上記冷媒配管(23)を接続固定して、他方の面にインバータ装置(図示省略)のパワー半導体素子(32)を熱的に接続するようにしてもよい。
上記アルミジャケット(30)のベース板(31)の一方の面上には、パワー半導体素子(32)が配設されている。このパワー半導体素子(32)は、チップ(33)と、該チップ(33)の一面に当接するように配設されるスプレッダ(34)とを樹脂(35)によって固めたもので、該チップ(33)に接続されたリード(36)の一端が基板(37)上のパターン(図示省略)に接続されている。
上記パワー半導体素子(32)において、上記スプレッダ(34)は、チップ(33)と接触している面とは反対側の面が露出するように、樹脂(35)で覆われている。上記アルミジャケット(30)のベース板(31)は、上記パワー半導体素子(32)のスプレッダ(34)の露出した面に当接するように配設されている。上記スプレッダ(34)は、平板状の金属部材からなり、上記チップ(33)で発生した熱を面全体に拡散させる役割を有している。
以上の構成により、上記パワー半導体素子(32)のチップ(33)で発生した熱は、上記スプレッダ(34)で面全体に拡げられた後、該スプレッダ(34)の露出している面と接触する上記アルミジャケット(30)のベース板(31)に伝達され、該ベース板(31)内の冷媒配管(23)を流れる中間圧の冷媒によって吸収される。
このように、上記チップ(33)を冷媒配管(23)内の冷媒によって冷却することで、図4に示すような空冷の場合に比べて該チップ(33)を効率良く冷却することができる。
具体的には、上記図2及び図4に示すように、チップ(33,133)内のPN接合部の接合温度をジャンクション温度(Tj)、パワー半導体素子(32,132)のスプレッダ(34,134)の露出面の温度をケース温度(Tc)として、図4におけるヒートシンク(140)のフィン先端部分の温度及び図2における冷媒配管(23)の外側の温度をそれぞれ周囲温度(Ta)とすると、ジャンクション温度(Tj)を一定にした場合、図3に示すように、空冷(図4)に比べて冷媒冷却(図2)の方がジャンクション温度(Tj)とケース温度(Tc)との差を大きくすることができる。
すなわち、冷媒冷却の方が空冷よりも放熱効率が良いため、アルミジャケット(30)のベース板(31)に接続されるパワー半導体素子(32)のスプレッダ(34)の露出面の温度、すなわちケース温度(Tc)を効率良く低減することができる。これにより、空冷の場合に比べて、ケース温度(Tc)とジャンクション温度(Tj)との差を大きくすることが可能となる。
そのため、本発明では、上述のような構成において、上記パワー半導体素子(32)は、ジャンクション温度(Tj)とケース温度(Tc)との差が図2のような空冷の場合よりも大きくなるように構成されているものとする。具体的には、上記パワー半導体素子(32)は、空冷の場合の温度差である略30度よりも大きく且つ中間圧の冷媒によって冷却される場合の温度差である略80度よりも小さくなるように構成されている。これにより、空冷の場合に比べて、パワー半導体素子(32)の発熱量を大きくすることが可能になることから、能力の異なる空気調和装置でも同じパワー半導体素子(32)を用いることが可能になるとともに、該パワー半導体素子(32)の小型化も可能となる。
ここで、空冷の場合の温度差である略30度は、上記チップの発熱量を空気調和装置の通常運転時の発熱量(55W)として、周囲温度及び風速を一般的な値(35度、1m/s)とした場合の温度差である。また、中間圧の冷媒によって冷却される場合の温度差である略80度は、冷媒の温度を一般的な中間圧冷媒の温度(略40度)として、上述の空冷の場合と同じ条件で且つヒートシンク(140)と同じ体積のベース板(31)を用いた場合の温度差である。なお、上述の条件で熱計算を行うと、例えば、空冷の場合のケース温度は略95度、冷媒冷却の場合のケース温度は略45度となり、一般的なパワー半導体素子のジャンクション温度(Tj)の規定温度(125度)に対して、それぞれ略30度、略80度の温度差があることになる。
−運転動作−
次に、上記空気調和機(1)の運転動作について説明する。
上記空気調和機(1)の冷媒回路(2)では、上記四路切換弁(16)の設定に応じて、冷媒の循環方向が切り替わる。その結果、この空気調和機(1)では、室内熱交換器(19)が蒸発器となり、室外熱交換器(14)が凝縮器となる冷房運転と、室内熱交換器(19)が凝縮器となり、室外熱交換器(14)が蒸発器となる暖房運転とに切換可能になっている。
〈冷房運転〉
冷房運転では、上記四路切換弁(16)が図1に実線で示す状態に設定され、上記膨張弁(15)の開度が適宜調節される。
冷房運転では、上記圧縮機(13)で圧縮された冷媒が、吐出管より吐出され、室外熱交換器(14)を流れる。この室外熱交換器(14)では、高圧のガス冷媒が室外空気へ放熱して凝縮する。上記室外熱交換器(14)で凝縮した高圧液冷媒は、キャピラリ(18)を流れて減圧された後、アルミジャケット(30)の冷媒配管(23)を流れる。
このとき、上記アルミジャケット(30)のベース板(31)上に設けられたパワー半導体素子(32)で発生する熱は、上記冷媒配管(23)内の冷媒によって吸収され、該パワー半導体素子(32)を効率良く冷却することができる。なお、上記アルミジャケット(30)の冷媒配管(23)内を流れる冷媒は、上記キャピラリ(18)によって減圧され、冷媒回路(2)内の高温高圧冷媒と低温低圧冷媒との中間の温度になるため、該アルミジャケット(30)で結露が発生するのを防止できる。
そして、上記アルミジャケット(30)を通過した中間圧の冷媒は、膨脹弁(15)でさらに減圧されて低圧になった状態で室内熱交換器(19)に流れる。この室内熱交換器(19)では、冷媒が室内空気から吸熱して蒸発する。その結果、室内の冷房が行われる。上記室内熱交換器(19)で蒸発した冷媒は、四路切換弁(16)を通過した後、吸入管から上記圧縮機(13)内に吸入される。
〈暖房運転〉
暖房運転では、四路切換弁(16)が図1に破線で示す状態に設定され、上記膨張弁(15)の開度が適宜調節される。
暖房運転では、上記圧縮機(13)で圧縮された冷媒が、吐出管より吐出され、室内熱交換器(19)を流れる。この室内熱交換器(19)では、高圧のガス冷媒が室内空気へ放熱して凝縮する。その結果、室内の暖房が行われる。上記室内熱交換器(19)で凝縮した後の高圧液冷媒は、膨脹弁(15)で中間圧に減圧された後、アルミジャケット(30)の冷媒配管(23)を流れる。
このとき、冷房運転の場合と同様、上記アルミジャケット(30)のベース板(31)上に設けられたパワー半導体素子(32)で発生する熱は、上記冷媒配管(23)内の冷媒によって吸収され、該パワー半導体素子(32)を効率良く冷却することができる。なお、上記アルミジャケット(30)の冷媒配管(23)内を流れる冷媒は、上記膨脹弁(15)によって減圧され、冷媒回路(2)内の高温高圧冷媒と低温低圧冷媒との中間の温度になるため、該アルミジャケット(30)で結露が発生するのを防止できる。
そして、上記アルミジャケット(30)を通過した中間圧の冷媒は、キャピラリ(18)でさらに減圧されて低圧になった状態で室外熱交換器(14)に流れる。この室外熱交換器(14)では、冷媒が室外空気から吸熱して蒸発する。このように室外熱交換器(14)で蒸発した冷媒は、四路切換弁(16)を通過した後、吸入管から上記圧縮機(13)内に吸入される。
−実施形態の効果−
以上より、この実施形態によれば、パワー半導体素子(32)を冷媒回路(2)の高圧冷媒と低圧冷媒との中間の圧力の冷媒によって冷却し、該パワー半導体素子(32)を、その接合部温度(Tj)とケース温度(Tc)との差が一般的な空冷の場合の温度差の略30度よりも大きく且つ略80度よりも小さくなるように構成することで、該パワー半導体素子(32)の発熱体であるチップ(33)の発熱量を空冷の場合よりも大きくすることが可能となる。したがって、能力の異なる空気調和装置(1)に同じパワー半導体素子(32)を用いることが可能になるとともに、該パワー半導体素子(32)の小型化を図ることができる。
しかも、上記パワー半導体素子(32)の冷却に中間圧の冷媒を用いることで、低圧冷媒のように結露が発生するのを防止しつつ、高圧冷媒によって冷却する場合に比べて該パワー半導体素子(32)を効率良く冷却することができる。
また、室内熱交換器(19)とアルミジャケット(30)との間、及び該アルミジャケット(30)と室外熱交換器(14)との間に、それぞれ減圧手段としての膨脹弁(15)またはキャピラリ(18)を設けることで、該アルミジャケット(30)に接続される冷媒配管(23)に流れる冷媒を確実に中間圧にすることができる。さらに、本実施形態のように、減圧手段の一方をキャピラリ(18)のような固定絞りにすることで、両方を可変絞りにする場合に比べてコストの低減を図れる。
《その他の実施形態》
本発明は、上記各実施形態について、以下のような構成としてもよい。
また、上記各実施形態では、アルミジャケット(30)の冷媒配管(23)に流す冷媒を中間圧にするために、膨脹弁(15)及びキャピラリ(18)を設けているが、膨脹弁(15)とキャピラリ(18)の位置を逆にしたり、キャピラリの代わりにもう一つ膨脹弁を設けたりするなど、冷媒配管(23)内の冷媒を減圧できる減圧機構であれば、どのようなものを用いてもよい。
以上説明したように、本発明の空気調和装置は、パワー半導体素子を備えた空気調和装置に特に有用である。
図1は、本発明の実施形態1に係る空気調和装置の概略構成を示す配管系統図である。 図2は、空気調和装置のアルミジャケットの概略構成を示す断面図である。 図3は、空冷の場合の各部温度と冷媒冷却の場合の各部温度とを比較して示す図である。 図4は、空冷の場合の図2相当図である。
符号の説明
1 空気調和装置
2 冷媒回路
14 室外熱交換器(熱源側熱交換器)
15 膨脹弁(減圧手段、可変絞り)
18 キャピラリ(減圧手段、固定絞り)
19 室内熱交換器(利用側熱交換器)
23 冷媒配管
30 アルミジャケット(冷却ジャケット)
31 ベース板
32 パワー半導体素子
33 チップ
Tj ジャンクション温度(接合部温度)
Tc ケース温度
Ta 周囲温度

Claims (4)

  1. パワー半導体素子(32)と、該パワー半導体素子(32)を冷却ジャケット(30)を介して冷媒によって冷却するための冷媒配管(23)と、該冷媒配管(23)内に冷媒を流す冷媒回路(2)とを備えた空気調和装置であって、
    上記冷却ジャケット(30)に接続される冷媒配管(23)内には、上記冷媒回路(2)内の高圧冷媒と低圧冷媒との中間圧力の冷媒が流れるように構成されていて、
    上記パワー半導体素子(32)は、その接合部温度(Tj)とケース温度(Tc)との差が上記冷却ジャケット(32)を空冷する場合よりも大きくなるように構成されていることを特徴とする空気調和装置。
  2. 請求項1において、
    上記パワー半導体素子(32)は、その接合部温度(Tj)とケース温度(Tc)との差が略30度よりも大きく且つ略80度よりも小さくなるように構成されていることを特徴とする空気調和装置。
  3. 請求項1または2において、
    上記冷媒回路(2)は、利用側熱交換器(19)及び熱源側熱交換器(14)を備えていて、
    上記利用側熱交換器(19)と上記冷却ジャケット(30)との間の冷媒配管、及び該冷却ジャケット(30)と熱源側熱交換器(14)との間の冷媒配管には、それぞれ、減圧手段(15,18)が設けられていることを特徴とする空気調和装置。
  4. 請求項3において、
    上記減圧手段(15,18)のうち、一方は可変絞り(15)であり、他方は固定絞り(18)であることを特徴とする空気調和装置。
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