JP2009084301A - ディーゼル用ホース - Google Patents

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Abstract

【課題】耐熱性および耐軽油性に優れ、軽油のシール性が高く、低コスト化を実現でき、しかも押出加工性等に優れるディーゼル用ホースを提供する。
【解決手段】少なくとも1つの構成層を備えたディーゼル用ホースであって、その最内層が、下記の(A)〜(C)を必須成分とし、(A)+(B)成分および(C)成分の配合比率が、重量比で、〔(A)+(B)〕/(C)=60/40〜80/20の範囲に設定され、(A)+(B)+(C)成分100重量部に対し、(B)成分が3〜50重量部の範囲で配合されたアロイ材料からなる。
(A)フッ素ゴム(FKM)。
(B)融点が85〜135℃のフッ化ビニリデン・6フッ化プロピレン(PVDF−HFP)。
(C)エチレンアクリルゴム(AEM)。
【選択図】なし

Description

本発明は、自動車等のディーゼル燃料の輸送等に用いられる燃料用ホース、および、ディーゼル・パーティキュレート・フィルター(DPF)センサーホース、ディーゼル用のバキュームブレーキホース,エアーホース,ターボ(過給機)エアーホース等に用いることができるディーゼル用ホースに関するものである。
従来のディーゼル用ホースは、例えば、ディーゼル燃料と接する最内層にアクリロニトリル−ブタジエンゴムを用いたものが主流であったが、排ガス規制等への対応や、ホース内圧および燃料温度の著しい上昇に対応するため、ホース最内層の材料として、フッ素ゴムを用いたものが主流となりつつある(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−229584号公報
上記のように、ホース最内層がフッ素ゴムからなると、耐軽油性(バイオディーゼルに対する耐性を含む)や耐熱性等が得られるようになり、この点では有利であるが、その反面、軽油のシール性が確保しづらく、また、フッ素ゴム自体の材料コストが高いことによる製品コストの問題や、フッ素ゴムが、練りや押出といったホースを製造する上で重要な加工特性に非常に乏しい(ボソボソになる)といった問題がある。そのようななか、耐熱性と耐軽油性を兼ね備えた低コスト材として、フッ素ゴムとアクリルゴムとのアロイ材料の研究が進められている。
しかしながら、上記のようなアロイ材料によりホース最内層を形成する場合であっても、フッ素ゴムの練り加工や押出加工のしにくさは充分には解消されず、フッ素ゴムとアクリルゴムのモルフォロジー(海島構造)分散性の確保が困難である(分散にばらつきがある)ことから、未だ改良の余地がある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、耐熱性および耐軽油性に優れ、軽油のシール性が高く、低コスト化を実現でき、しかも押出加工性等に優れるディーゼル用ホースの提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明のディーゼル用ホースは、少なくとも1つの構成層を備えたディーゼル用ホースであって、その最内層が、下記の(A)〜(C)を必須成分とし、(A)+(B)成分および(C)成分の配合比率が、重量比で、〔(A)+(B)〕/(C)=60/40〜80/20の範囲に設定され、(A)+(B)+(C)成分100重量部に対し、(B)成分が3〜50重量部の範囲で配合されたアロイ材料からなるという構成をとる。
(A)フッ素ゴム(FKM)。
(B)融点が85〜135℃のフッ化ビニリデン・6フッ化プロピレン(PVDF−HFP)。
(C)エチレンアクリルゴム(AEM)。
すなわち、本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意研究を重ねた。その研究の過程で、まず、ホース最内層において、フッ素ゴム(FKM)の耐熱性と耐軽油性を損なうことなく低コスト化を達成するため実験を重ねた結果、フッ素ゴムに特定の割合でエチレンアクリルゴム(AEM)を混合させることにより得られるアロイ材料が、上記最内層用材料として有用であることを突き止め、それとともに、このようにエチレンアクリルゴムを特定の割合で含有すると、軽油に対して最内層が適度に膨潤することから、この膨潤により軽油のシール性が確保されるようになることを突き止めた。また、このような最内層用材料において、フッ素ゴム本来の特性(低温脆化性等)を悪化させずに、ゴムの押出加工性(流動性)等を改善するような添加剤について各種研究を重ねた結果、ゴムの練りや押出加工における温度領域(140℃前後)において流動性を示し、この温度領域において可塑剤的な役割を果たす添加剤として、融点が85〜135℃のフッ化ビニリデン・6フッ化プロピレン(低融点PVDF−HFP)を特定量(少量)添加したところ、ゴムマトリックス中で上記低融点PVDF−HFPが分散相となり、低温脆化性等といったフッ素ゴム本来の特性を悪化させることなく、加工特性に優れるようになることから、所期の目的が達成できることを見いだし、本発明に到達した。なお、このようになる理由は、ゴムの混練りや押出の際に、その加工条件によりゴム組成物に140℃程度を超える高温の熱がかかるため、上記の低融点PVDF−HFPが、この温度領域で上手く流動性を発揮し、ゴムに相溶するからである。
以上のように、本発明のディーゼル用ホースは、その最内層が、フッ素ゴムと、融点が85〜135℃のフッ化ビニリデン・6フッ化プロピレンと、エチレンアクリルゴムとが特定の割合で含有するアロイ材料からなる。そのため、耐熱性および耐軽油性に優れ、軽油のシール性が高く、また、フッ素ゴムの割合が減ることにより低コスト化を実現でき、さらに押出加工性等にも優れるようになる。しかも、本発明のディーゼル用ホースは、フッ素ゴムの特性により、低温脆化性等にも優れるようになる。また、上記最内層押出時の吐出がスムーズになり、押出ヘッド圧の低減とそれに伴う押出温度の低下が図られることから、本発明のディーゼル用ホースは、その最内層がゴム焼けする問題も解消することができる。そして、本発明のディーゼル用ホースは、ディーゼル燃料の輸送用ホースや、DPFシステムにおける各種エアーホースとして優れた機能を発揮することができる。
つぎに、本発明の実施の形態について説明する。
本発明のディーゼル用ホースは、単層構造であっても、2層以上の層が積層された多層構造であっても特に限定はないが、少なくとも、その最内層(単層構造の場合は、その層)が、下記の(A)〜(C)を必須成分とし、(A)+(B)成分および(C)成分の配合比率が、重量比で、〔(A)+(B)〕/(C)=60/40〜80/20の範囲に設定され、(A)+(B)+(C)成分100重量部(以下、「部」と略す)に対し、(B)成分が3〜50部の範囲で配合されたアロイ材料からなるものである。
(A)フッ素ゴム(FKM)。
(B)融点が85〜135℃のフッ化ビニリデン・6フッ化プロピレン(PVDF−HFP)。
(C)エチレンアクリルゴム(AEM)。
上記(A)成分のフッ素ゴム(FKM)としては、過酸化物架橋するものが好ましく、例えば、ビニリデンフルオライド(VdF)−ヘキサフルオロプロピレン(HFP)系,VdF−テトラフルオロエチレン(TFE)−HFP系,VdF−クロロトリフルオロエチレン(CTFE)系等のVdF系フッ素ゴムや、TFE−プロピレン(Pr)系、HFP−エチレン系、VdF−パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)(PAVE)系、TFE−PAVE系、フルオロシリコーンゴム、フルオロホスファゼンゴム、含フッ素熱可塑性エラストマー等があげられる。これらは単独であるいは2種以上併せて用いられる。
上記(B)成分のPVDF−HFPとしては、先に述べたように融点が85〜135℃のもの(低融点PVDF−HFP)が用いられる。すなわち、これよりも融点の高い、通常のPVDF−HFPでは、ゴム組成物の練りや押出の際に、所望の加工性改善効果が認められないからである。なお、ゴム組成物調製時の温度領域を、通常のPVDF−HFPが溶融する温度まで上げた場合、押出成形時にゴム焼け現象が起きるおそれがある。しかしながら、本発明では、上記のような低融点PVDF−HFPを使用していることから、ゴム焼け防止にも有利となる。そして、このような低融点PVDF−HFPは、具体的には、アルケマ社製のKYNAR2750、KYNAR7201、KYNAR9301等があげられる。
また、上記(C)成分のエチレンアクリルゴム(AEM)としては、過酸化物架橋するものが好ましく、例えば、アクリルモノマーもしくはメタクリルモノマーの1種または2種以上を主成分とし、これにエチレンモノマーを導入したもの等があげられる。
上記アクリルモノマーとしては、例えば、メチルアクリレート,エチルアクリレート,プロピルアクリレート,n−ブチルアクリレート,n−オクチルアクリレート,メトキシメチルアクリレート,メトキシエチルアクリレート,エトキシエチルアクリレート等のアクリレートがあげられる。また、上記メタクリルモノマーとしては、上記アクリルモノマーに対応するメタクリレートがあげられる。
なお、上記エチレンアクリルゴム(AEM)には、上記アクリルモノマー(もしくはメタクリルモノマー)およびエチレンモノマー以外のモノマーを導入しても差し支えない。
そして、先に述べたように、本発明では、上記最内層を形成するアロイ材料において、上記(A)+(B)成分および(C)成分の配合比率が、重量比で、〔(A)+(B)〕/(C)=60/40〜80/20の範囲となるように設定する必要がある。好ましくは、〔(A)+(B)〕/(C)=65/35〜75/25の範囲である。すなわち、上記範囲よりも(C)成分(AEM)の割合が小さい(FKM+低融点PVDF−HFPの割合が大きい)と、加工特性に乏しくなるとともに、低コスト化の実現や、膨潤による軽油シール性の実現が困難だからであり、逆に、上記範囲よりも(C)成分(AEM)の割合が大きい(FKM+低融点PVDF−HFPの割合が小さい)と、耐熱性、耐軽油性等に劣るようになるからである。
また、本発明では、上記最内層を形成するアロイ材料において、上記(B)成分の低融点PVDF−HFPの含有割合は、先に述べたように、上記(A)+(B)+(C)成分100部に対して、3〜50部の範囲内に設定されている。好ましくは5〜40部の範囲内である。すなわち、上記(B)成分の低融点PVDF−HFPの含有割合が3部未満であると、ゴム組成物への流動性付与が充分でないために、押出加工性の改善効果に乏しく、逆に50部を超えると、練り時の樹脂パウダー(低融点PVDF−HFP)の添加時間が長くなり、更には、練り後の保管(常温付近での保管)の際にコンパウンド硬さが相当高くなるため、押出加工時の際に扱いにくくなるからである。
なお、上記最内層形成用のゴム組成物には、通常、架橋剤(加硫剤)が配合される。このような架橋剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、過酸化物架橋剤、硫黄系架橋剤、ポリオール架橋剤、ポリアミン架橋剤等があげられる。なかでも、耐RME添加軽油性、圧縮請求歪み性の点から、過酸化物架橋剤が好ましい。
上記過酸化物架橋剤としては、特に限定はなく、例えば、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、1,1−ジ−t−ブチルペルオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジベンゾイルペルオキシヘキサン、n−ブチル−4,4′−ジ−t−ブチルペルオキシバレレート、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルペルオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルペルオキシ−ジイソプロピルベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルペルオキシヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルペルオキシヘキシン−3等があげられる。これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。なかでも、架橋時の臭気がないという点から、ジ−t−ブチルペルオキシ−ジイソプロピルベンゼンが好適に用いられる。
また、上記最内層形成用のゴム組成物は、上記各成分とともに、必要に応じ、カーボンブラック等の充填剤、加硫促進剤、共架橋剤、可塑剤、加工助剤、老化防止剤、難燃剤等を含有しても差し支えない。
そして、本発明のディーゼル用ホースは、例えば、つぎのようにして製造することができる。すなわち、まず、上記最内層形成用のゴム組成物の各材料を準備し、予めAEMと低融点PVDF−HFPとを混練した後、FKMと、必要に応じ、カーボンブラック等の充填剤とを、ニーダー等の混練機を用いて混練する。または、予めFKMと低融点PVDF−HFPとを混練した後、AEMと、必要に応じ、カーボンブラック等の充填剤とを、ニーダー等の混練機を用いて混練する。つぎに、この混練物に、架橋剤、共架橋剤等を添加し、さらに、ロール、バンバリーミキサー、二軸混練押出機等の混練機を用いて混練することにより、最内層形成用のゴム組成物を調製する。そして、このゴム組成物を、押出成形機を用いてホース状に押出成形することにより、単層構造のディーゼル用ホースを作製することができる。また、上記ホースは、必要に応じ、他のゴム材〔エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM),アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR),アクリロニトリル−ブタジエンゴムと塩化ビニルとのブレンド材(NBR・PVC),ブチルゴム(IIR),エピクロロヒドリンゴム(ECO)等〕等との積層により、積層ホースとすることもできる。この場合、上記最内層とともに、各層を同時に押出成形することにより積層ホースを作製してもよく、また、上記最内層の外周面に、順次、各層を押出形成してもよい。さらに、必要に応じ、補強糸層や接着層を設けてもよい。
上記最内層の厚みは、通常、0.2〜3.0mmの範囲に設定されるが、積層ホースの場合は、できる限り薄肉(0.2〜0.5mm)に形成することが、コストを抑える等の点で好ましい。
そして、このようにして得られる本発明のディーゼル用ホースは、自動車等のディーゼル燃料の輸送等に用いられる燃料用ホース、および、ディーゼル・パーティキュレート・フィルター(DPF)センサーホース、ディーゼル用のバキュームブレーキホース,エアーホース,ターボ(過給機)エアーホース等として好適に用いることができる。なお、本発明のホースは、混合ガソリン、RME(脂肪酸メチルエステル)およびその混合ディーゼル燃料、GTL(Gas to Liquid) およびその混合ディーゼル燃料、CNG、LPGの輸送用ホースとしても用いることができる。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
まず、実施例および比較例に先立ち、下記に示す材料を準備した。
〔フッ素ゴム(FKM)〕
ダイエルG801、ダイキン社製
〔エチレンアクリルゴム(AEM)〕
VAMAC D−P、デュポン社製
〔PVDF−HFP(i)〕
KYNAR7201(融点:126℃)、アルケマ社製
〔PVDF−HFP(ii)〕
KYNAR9301(融点:90℃)、アルケマ社製
〔PVDF−HFP(iii )〕
KYNAR2850(融点:160℃)、アルケマ社製
〔ステアリン酸〕
ルナックS30、花王社製
〔カーボンブラック〕
MAFカーボンブラック(シーストG116、東海カーボン社製)
〔老化防止剤〕
ノンフレックスDCD、精工化学社製
〔共架橋剤〕
トリアリルイソシアヌレート(TAIC−M60、日本化成社製)
〔過酸化物架橋剤〕
ジ−t−ブチルペルオキシ−ジイソプロピルベンゼン(ペロキシモンF−40、日本油脂社製)
〔実施例1〜6、比較例1〜6〕
下記の表1および表2に示す各材料を準備し、同表に示す割合で、予めフッ素ゴムとPVDF−HFPとを混練した(比較例4ではPVDF−HFPは不含)後、エチレンアクリルゴムと、カーボンブラック等とを、ニーダーを用いて混練し、その後、このものに、同表に示す割合で、架橋剤、共架橋剤を添加し、さらに、ロールを用いて混練することにより、ゴム組成物を調製した。
Figure 2009084301
Figure 2009084301
そして、上記のようにして調製されたゴム組成物を用いて、マンドレル上に押出成形し、160℃×45分加熱し、単層構造のディーゼル用ホースを作製した(層の厚み1.5mm、ホース内径7.5mm)。
このようにして得られた実施例品および比較例品のディーゼル用ホースに関し、下記の基準に従って各特性の評価を行った。これらの結果を、後記の表3および表4に併せて示した。
〔ニーダー加工性〕
ホース作製時のゴム組成物調製に際し、モリヤマ社製3Lニーダーを用い、ポリマーを素練りした後、架橋剤、共架橋剤を除くその他の材料を一括投入し、135℃排出温度設定にて練りを実施した。その際、まとまり感の良い順に、○、△、×と評価した。
〔ロール加工性〕
上記ニーダー加工後のゴム組成物に、関西ロール社製10インチロール混練機を用い、架橋剤、共架橋剤を添加し、混練した。その際、まとまり感の良い順に、○、△、×と評価した。
〔押出加工性〕
ホース作製の際に、三葉製作所社製φ50mm押出機を用い、温調100℃,スピンドル/ダイス=10mm/13mm,回転数10rpmの設定において、吐出量とスウェルを測定した。そして、吐出量に優れ(30g/10s以上)、外径スウェルの小さなもの(25%未満)を○、吐出量が少なく(10g/10s未満)、外径スウェルが大きいもの(45%以上)を×と評価し、吐出量が10g/10s以上30g/10s未満で、外径スウェルが25%以上45%未満のものを△と評価した。
〔常態時物性〕
ホース形成用ゴム組成物を用い、ミキシングロールにより厚み2mmの未加硫ゴムシートを作製し、これに160℃×45分間のプレス加硫を施してゴムシートを作製した。ついで、上記ゴムシートを、JIS5号ダンベルで打ち抜き、加硫ゴムテストピースを作製した。そして、JIS K 6251に準拠して、その破断点強度(TS)、破断伸び(EB)、および硬度(HA)を測定した。なお、この試験において本発明に要求される破断点強度(TS)は10MPa以上であり、破断伸び(EB)は250%以上であり、硬度(HA)は65〜90HAの範囲である。
〔耐熱老化性〕
上記常態時物性試験において作製のゴムシートを、JIS5号ダンベルで打ち抜き、加硫ゴムテストピースを作製した。それを、150℃の高温雰囲気下にて72時間放置後の耐熱老化試験に供し、上記常態時物性と同様に、その破断点強度(TS)、破断伸び(EB)、および硬度(HA)をJIS K 6251に準拠して測定した。なお、この試験において本発明に要求される破断点強度(TS)は6MPa以上であり、破断伸び(EB)は150%以上であり、硬度(HA)は70〜95の範囲である。
〔圧縮永久歪み〕
上記常態時物性試験において作製のゴムシートを、JIS K 6262に準拠した形状とサイズに成形して加硫ゴムテストピースを作製し、JIS K 6262に準拠して、温度150℃×試験時間72時間の測定条件にて圧縮永久歪みを測定した。そして、圧縮永久歪みが40%以下であるものを○と評価し、40%を超えるものを×と評価した。
〔低温脆化〕
JIS K 6261に準じて、脆化温度(℃)を測定し、低温脆化性を評価した。なお、脆化温度は−25℃以下であることが好ましいと考える。
〔耐RME添加軽油膨潤性〕
JIS K 6251に準拠した形状とサイズに成形して加硫ゴムテストピースを作製し、この加硫ゴムテストピースを用いて、JIS K 6258に準拠して、120℃×500時間の条件で、ΔV(体積変化率)を求め、耐RME膨潤性の評価を行った。なお、試験液としてRME(脂肪酸メチルエステル)を5体積%含有した軽油を用いた。なお、ΔVは10%以上25%以下のものが好ましいと考える。
Figure 2009084301
Figure 2009084301
上記結果より、実施例のディーゼル用ホースは、そのホース形成用ゴム組成物における、FKM+低融点PVDF−HFPとAEMとの割合が特定範囲内であることから、耐熱性及び耐油性に優れる。また、実施例のディーゼル用ホースは、そのホース形成用ゴム組成物に、低融点PVDF−HFPが特定量配合されているため、その配合がない比較例4に比べ、その調製時のニーダー加工性およびロール加工性に優れることから、練り易く、また、押出加工性に優れることから、ホースの製品性も改良される。さらに、低温脆化性、圧縮永久歪み性の性能が高いことから、ディーゼル用ホースとして優れた性能を発揮することができる。さらに、実施例のホースは、耐RME添加軽油膨潤性が良好な範囲であり、特にディーゼル用途に優れるものとなる。
これに対して、比較例1では、融点の高い通常のPVDF−HFPが用いられており、実施例にみられるような加工性の改善等が認められない。比較例2では、低融点PVDF−HFPの割合が少ないため、押出加工性等の改善効果に乏しく、比較例3では、低融点PVDF−HFPの割合が多過ぎるため、練り時間を長く要し、低温脆化性も悪化する。比較例5では、AEMの割合が少な過ぎるため、加工特性に乏しくなるとともに、低温脆化性に劣り、逆に、比較例6では、AEMの割合が多過ぎるため、耐RME添加軽油膨潤性に劣る。
本発明のディーゼル用ホースは、主に、自動車用のディーゼル用ホースに好適に用いられるが、トラクター、耕運機、船舶等にも用いることができる。

Claims (1)

  1. 少なくとも1つの構成層を備えたディーゼル用ホースであって、その最内層が、下記の(A)〜(C)を必須成分とし、(A)+(B)成分および(C)成分の配合比率が、重量比で、〔(A)+(B)〕/(C)=60/40〜80/20の範囲に設定され、(A)+(B)+(C)成分100重量部に対し、(B)成分が3〜50重量部の範囲で配合されたアロイ材料からなることを特徴とするディーゼル用ホース。
    (A)フッ素ゴム(FKM)。
    (B)融点が85〜135℃のフッ化ビニリデン・6フッ化プロピレン(PVDF−HFP)。
    (C)エチレンアクリルゴム(AEM)。
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