JP2009082528A - 椅子の背凭れ - Google Patents
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Abstract
【課題】張材に力を加えるための部材を好適に隠蔽した格調高い椅子の背凭れを実現する。
【解決手段】背凭れを、着座者の身体を支持する支持面を構成する張材1と、着座者の荷重を受ける支持本体2と、前記支持本体2から前方に迫り出し前記張材1が架設されるとともに、張材1に力を加えるための部材41、42を配設可能な空間領域を張材1と支持本体2との間に形成する架設フレーム3とを具備してなるものとした。
【選択図】図1
【解決手段】背凭れを、着座者の身体を支持する支持面を構成する張材1と、着座者の荷重を受ける支持本体2と、前記支持本体2から前方に迫り出し前記張材1が架設されるとともに、張材1に力を加えるための部材41、42を配設可能な空間領域を張材1と支持本体2との間に形成する架設フレーム3とを具備してなるものとした。
【選択図】図1
Description
本発明は、オフィス等にて使用される椅子の背凭れに関する。
伸縮性を有する張材をフレームに張り設けて支持面(背凭れ面)を形成した背凭れを備えている執務椅子が周知である(例えば、下記文献を参照)。
特願2006−011727号明細書
「FOSTER」,コクヨ総合カタログ2007年版ファニチャー編,コクヨ株式会社,平成18年12月,p.302−305
上記例の椅子では、張材の背面側、着座者の腰部に対応する高さ位置に、ランバーサポートベルトを架け渡すことが可能である。ランバーサポートベルトの存在により、着座者が凭れたときに腰部近傍部位が後方に沈み込まないようになる。このように、張材に力を加えるための部材を配設して、座り心地に変化を与えることができる。
一方、張材の背面側に配設した部材は背面視露出することから、ともすれば椅子の格調を損なうおそれがある。
以上に鑑みてなされた本発明は、張材に力を加えるための部材を好適に隠蔽した格調高い椅子の背凭れを実現しようとするものである。
本発明に係る椅子の背凭れは、着座者の身体を支持する支持面を構成する張材と、着座者の荷重を受ける支持本体と、前記支持本体から前方に迫り出し前記張材が架設されるとともに、張材に力を加えるための部材(張材を押圧し、または引っ張ることで、張材のみでは実現できない座り心地を実現する部材ないし機構)を配設可能な空間領域を張材と支持本体との間に形成する架設フレームとを具備してなる。このようなものであれば、張材に力を加えるための部材を支持本体によって背面視好適に隠蔽し得る。
前記張材に張力を加えるための部材として、流体の流出入を受けて拡縮する流体袋を配設していれば、流体の流量または流体圧の制御を通じて張材の張力を任意に増減させることが可能となる。
前記流体袋を複数個配設していれば、各流体袋を個別に拡縮でき、背凭れの部分毎に座り心地を変化させることが可能となる。
前記流体袋の幅寸法が、前記架設フレームにおける左右に対をなすフレーム要素の離間距離よりも小さければ、流体袋の側縁と架設フレームとの間に空間を設けることができ、そこに流体を流通させる流路や流体を送出するポンプ等を配置できる。
また、前記支持本体の幅寸法が、前記架設フレームにおける左右に対をなすフレーム要素の離間距離よりも小さければ、支持本体の側縁と架設フレームとの間に通気路を設けることができ、通気性が高まる。
前記張材を前記架設フレームに巻き掛けてその縁部を背面側に導き前記支持本体に取着することで、支持本体の側縁と架設フレームとの間隙を張材によって遮蔽し得る。即ち、背凭れ内部を好適に隠蔽でき、家具としての美観が高まる。
前記張材が、張材に張力を加えるための部材を視認可能な程度の透視性を有していれば、張材のどの部位に力が作用するのかを着座者が確認可能となる。これにより、背凭れの機能を直感的に着座者に理解させることができ、使い勝手の向上に資する。
本発明によれば、張材に力を加えるための部材を好適に隠蔽した格調高い椅子の背凭れを実現できる。
本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。図1ないし図5に示すように、本実施形態の椅子の背凭れは、着座者の身体を支持する支持面を構成する張材1と、着座者の身体の荷重を受ける支持本体2と、支持本体2より前方に張り出し張材1が架設される架設フレーム3と、張材1を後方から押圧する流体袋41、42とを具備してなる。
張材1は、合成繊維のダブルラッセルメッシュにさらにエラストマ糸等の弾性糸を編み込んだ(詳細には、それぞれ伸縮変形可能なメッシュ地の表布と裏布とをダブルラッセル編みで立体的に縫い合わせた)もので、伸縮性に富み、また強度とクッション性とを両備している。メッシュ状の張材1は、ある程度の通気性及び透視性を有する。
支持本体2は、硬質樹脂成形品の板状体である。支持本体2は、側面視中間部が前方に膨らみ、平面視中間部が後方に凹んでいる。また、背面視略方形状、より詳しくは下縁幅が上縁幅よりも狭い逆台形状をなしている。支持本体2の上縁の左右両側からは、上支持腕部21、22が延出している。上支持腕部21、22は、背面視斜め上方に突き出し、かつ前方に向かって湾曲している。支持本体2の下縁付近の部位の左右両側からも、下支持腕部23、24が延出している。下支持腕部23、24は、背面視斜め下方に突き出して伸長し、やはり前方に向かって湾曲している。
架設フレーム3は、左右のフレーム要素32、33及び上下のフレーム要素31、34が正面視四方枠状をなすもので、背凭れの前縁を形作る。左右のフレーム要素32、33は側面視前方に反った弓形をなし、上下のフレーム要素31、34は平面視後方に反った弓形をなす。架設フレーム3は、支持本体2に一体成形することができる。支持本体2は、支持腕部21、22、23、24を介して架設フレーム3の四隅を支持する。上支持腕部21、22の先端は、左右のフレーム要素32、33の上端と上フレーム要素31の両側端との交差部に連なり、下支持腕部23、24の先端は、左右のフレーム要素32、33の下端と下フレーム要素34の両側端との交差部に連なっている。また、支持本体2の下縁が、下フレーム要素34の中間部に連接している。
下フレームの中間部を除き、支持本体2の前面は架設フレーム3の後面よりも後方に位置しており、両者の間には流体袋41、42を配設可能な空間領域が形成されている。支持本体2の幅寸法は左右のフレーム要素32、33の離間距離よりも小さく、支持本体2の左右両側縁と左右のフレーム要素32、33との間にはそれぞれ間隙26、27が存在する。これらは通気路として機能し、着座者の身体に密接する張材1の通気性を高める。支持本体2の上縁と上フレーム要素31との間隙25、並びに支持本体2の下縁付近の部位、下支持腕部23、24及び下フレーム要素34によって包囲された間隙28、29についても同様である。
流体袋41、42は、流体、特に空気等の気体の流出入を受けて拡縮するものである。流体袋41、42は、支持本体2の前面側でバックアップさせる。本実施形態では、着座者の背上部に対応した高さ位置、及び着座者の腰部に対応した高さ位置に、個別に流体袋41、42を配設している。これら複数個の流体袋41、42は、背面視支持本体2により略隠蔽される外形をなす。図示例では、上下の流体袋41、42がともに背面視逆台形状をなしている。流体袋41、42の幅寸法は左右のフレーム要素32、33の離間距離よりも小さく、それらの側縁は支持本体2の側縁よりも内方にある。故に、流体袋41、42の左右両側縁と左右のフレーム要素32、33との間の空間に、流体袋41、42に連通する流路(パイプ、チューブ類)43や、流路43を介して流体袋41、42に流体を供給するポンプ(図示せず)等を配置することが可能になっている。
張材1を架設するにあたっては、図2及び図3に示しているように、張材1の上縁部を上フレーム要素31に、側縁部を左右のフレーム要素32、33に、下縁部を下フレーム要素34に、それぞれ取着する。その際、例えば、フレーム要素31、32、33、34の外方端部または内方端部に凹溝30を形成しておき、この凹溝30に張材1の縁部を嵌め入れて保定するようにする。あるいは、図4及び図5に示しているように、張材1の縁部を支持本体2に取着するようにしても構わない。図示例では、張材1を左右のフレーム要素32、33に巻き掛けて側縁部を背面側に導いた上、支持本体2の外側端部に形成した凹溝20に嵌め入れて保定している。
因みに、本実施形態では、張材1を使用して流体袋41、42の外周を包囲する筒状部11を設け、その筒状部11を支持面を構成する他の部位に縫合している。筒状部11と支持面との境界に沿って、張材1及び/または流体袋41、42を保形するためのワイヤ12等を張り巡らせておくことも好ましい。
本実施形態の椅子の背凭れは、着座者の身体を支持する支持面を構成する張材1と、着座者の荷重を受ける支持本体2と、前記支持本体2から前方に迫り出し前記張材1が架設されるとともに、張材1に力を加えるための部材を配設可能な空間領域を張材1と支持本体2との間に形成する架設フレーム3とを具備してなることから、張材1に力を加えるための部材41、42を支持本体2によって背面視好適に隠蔽し得る。
前記張材1に張力を加えるための部材として、流体の流出入を受けて拡縮する流体袋41、42を配設してるため、流体の流量または流体圧の制御を通じて張材1の張力を任意に増減させることが可能となる。
前記流体袋41、42を複数個配設しているため、各流体袋41、42を個別に拡縮でき、背凭れの部分毎に座り心地を変化させることが可能となる。
前記流体袋41、42の幅寸法が、前記架設フレーム3における左右に対をなすフレーム要素32、33の離間距離よりも小さいため、流体袋41、42の側縁と架設フレーム3との間に空間を設けることができ、そこに流体を流通させる流路43や流体を送出するポンプ等を配置できる。
また、前記支持本体2の幅寸法が、前記架設フレーム3における左右に対をなすフレーム要素32、33の離間距離よりも小さいため、支持本体2の側縁と架設フレーム3との間に通気路を設けることができ、通気性が高まる。
図4及び図5に示しているように、前記張材1を前記架設フレーム3に巻き掛けてその縁部を背面側に導き前記支持本体2に取着していれば、支持本体2の側縁と架設フレーム3との間隙26、27を張材1によって遮蔽し得る。即ち、背凭れ内部及び流路43、ポンプ等を好適に隠蔽でき、家具としての美観が高まる。
前記張材1が、張材1に張力を加えるための部材を視認可能な程度の透視性を有しているため、張材1のどの部位に力が作用するのかを着座者が確認可能となる。これにより、背凭れの機能を直感的に着座者に理解させることができ、使い勝手の向上に資する。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。特に、背凭れ内部の空間領域に配設する部材ないし機構は、流体袋には限定されない。張材を押圧しまたは引っ張るためのものであればよく、例えば、ランバーサポートベルトや、いわゆるマッサージチェアにおける「揉み玉」や揉み玉を駆動するメカ、モータまたはアクチュエータ等を配設することも考えられる。
その他各部の具体的構成は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
1…張材
2…支持本体
3…架設フレーム
32、33…左右に対をなすフレーム要素
41、42…流体袋(張材に力を加えるための部材)
2…支持本体
3…架設フレーム
32、33…左右に対をなすフレーム要素
41、42…流体袋(張材に力を加えるための部材)
Claims (7)
- 着座者の身体を支持する支持面を構成する張材と、
着座者の荷重を受ける支持本体と、
前記支持本体から前方に迫り出し前記張材が架設されるとともに、張材に力を加えるための部材を配設可能な空間領域を張材と支持本体との間に形成する架設フレームと
を具備する椅子の背凭れ。 - 前記張材に張力を加えるための部材として、流体の流出入を受けて拡縮する流体袋を配設している請求項1記載の椅子の背凭れ。
- 前記流体袋を複数個配設している請求項2記載の椅子の背凭れ。
- 前記流体袋の幅寸法が、前記架設フレームにおける左右に対をなすフレーム要素の離間距離よりも小さい請求項3記載の椅子の背凭れ。
- 前記支持本体の幅寸法が、前記架設フレームにおける左右に対をなすフレーム要素の離間距離よりも小さい請求項1、2、3または4記載の椅子の背凭れ。
- 前記張材を前記架設フレームに巻き掛けてその縁部を背面側に導き前記支持本体に取着した請求項1、2、3、4または5記載の椅子の背凭れ。
- 前記張材が、張材に張力を加えるための部材を視認可能な程度の透視性を有している請求項1、2、3、4、5または6記載の椅子の背凭れ。
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JP2007257134A JP2009082528A (ja) | 2007-10-01 | 2007-10-01 | 椅子の背凭れ |
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JPH05115335A (ja) * | 1991-03-05 | 1993-05-14 | Mercedes Benz Ag | 自動車用座席 |
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2007
- 2007-10-01 JP JP2007257134A patent/JP2009082528A/ja active Pending
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