JP2009078439A - 圧電アクチュエータおよび液体吐出ヘッド - Google Patents

圧電アクチュエータおよび液体吐出ヘッド Download PDF

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Abstract

【課題】電極への電界集中を防ぐことができ、もって信頼性を確保すること。
【解決手段】圧電膜24の活性部の周縁において電界が活性部の外周にいくに従って低下する構造とした。例えば、圧電膜24の活性部の周縁上に、内側にいくに従って膜厚が漸減する形状を有する絶縁膜25を形成した。圧電膜24の活性部の周縁の膜厚が外側にいくに従って漸増する形状、上部電極26の周縁の膜厚が外側にいくに従って漸減する形状、または、上部電極26の周縁をメッシュ状としてもよい。
【選択図】図2

Description

本発明は、下部電極、圧電膜および上部電極を有する圧電アクチュエータおよび液体吐出ヘッドに関する。
液体吐出ヘッドは、画像形成の分野に限らず、各種の分野で用いられている。このような液体吐出ヘッドとしては、例えば、吐出口と、吐出口に連通する圧力室と、圧力室の容積を変化させることにより吐出口から液体を吐出させる圧電アクチュエータを含んで構成されたものが知られている。
また、信頼性の向上を図った各種の圧電アクチュエータが知られている。
特許文献1には、圧電体の能動部(活性部)の端部から所定距離だけ離れ、且つ、上電極と電気的に接続されないフローティング電極を設けたことにより、変位する領域と変位を全く生じない領域とが直接隣接しなくなるようにした構成が開示されている。上電極とフローティング電極との間の圧電材料を、圧電性の低い材料で形成したこと、ハーフエッチングしたことも、記載されている。圧電体能動部の縁を凹凸部としたことも、記載されている。
特許文献2には、スクリーン印刷での解像限界を克服することを目的とし、上電極が絶縁膜のコンタクト孔を介して圧電体に接続されている構成が開示されている。
特許文献3には、配線取り出し部の近傍において、下電極の端部が圧電体の能動部(活性部)の端部となり、圧電体能動部の外側に向って下電極の膜厚が漸小する構成が開示されている。
特許文献4には、スクリーン印刷での高密度、高集積化構造が開示されている。
特開平11−115184号公報 特開平11−207957号公報 特開2000−272124号公報 特開2001−191523号公報
従来、薄膜圧電体(膜厚10μm以下)を用いた圧電アクチュエータにおいては、いわゆるバルク圧電体を用いた場合と比べて、膜厚に対して高い電圧をかけられる(高耐圧であり、高電界でも変位が電圧に対してリニアとなる)。しかしながら、膜が薄いがゆえに、膜内に空孔や異物がある場合には、そこで電界集中が発生し、破損し、信頼性が確保できないといった問題がある。この問題に対しては、成膜時のゴミ等をケアする、成膜条件でチャンバ内のゴミが落ちないようにする、などの対策がとられている。
このような、膜自体の欠陥に因る信頼性低下に対しての対策はとられているものの、膜欠陥等に依存せず、構造上起こる、電極の周縁(エッジ)での電界集中及び応力集中の両方に対する信頼性低下についての対策が、あまりなされていないのが現状である。
圧電アクチュエータの一例についてのシミュレーション結果を、図23〜図25のコンター図(等値線図)に示す。図23は変位のコンター図、図24は電界強度のコンター図、図25は主応力のコンター図である。図24において符号82を付した箇所が電界集中ポイントであり、図25において符号83を付した箇所が応力集中ポイントである。このように、特に電極の外周部(エッジ)に電界と応力の集中が見られる。図26は、電極エッジで実際に生じた損傷(円84の内側で生じている)を示す模式図である。
特許文献1に記載の構成では、耐応力の面での対策(クラック発生等の疲労破壊を防止する対策)はなされているものの、電界集中という観点での対策がなされているとは言えない。
特許文献2に記載の構成では、図27に示すように、絶縁膜95の開口950の幅をフォトリソグラフィーの精度で規定できるので、その精度に応じて上電極96の位置精度が向上するとともに、圧電体94の側面を覆うように絶縁膜95を配置したことで、圧電体94の側面が空気に接しなくなるので、沿面放電が防止されることにはなる。しかし、本願で注目している電極周縁での電界集中を防止することまではできない。電極周縁近傍の部材の形状に注目すると、絶縁膜95の開口950の傾斜角度が略直角(80〜90度)であり、図中に符号85で示したポイントに電界が集中し、さらには応力集中も発生することから、信頼性の確保ができない。
特許文献3に記載の構成では、電界集中に因る絶縁破壊の防止を期待しているが、実際には、配線取り出し側(この例では上電極が外部配線と接続されている側である)のみ、下電極の膜厚が外側に向って減小するだけであり、配線取り出し側以外(例えば配線取り出し側とは反対側)では下電極の膜厚が均一なので、本願で注目している電極周縁での電界集中は防ぐことができない。
特許文献4に記載の構成では、特許文献3の構成同様、圧電層に合わせて上部電極を位置決めすると、端部で圧電体の層が薄くなり、電界が集中し、ブレークダウンが起きる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、圧電体活性部の周縁近傍における圧電体への電界集中を防ぐことができ、信頼性を確保することができる圧電アクチュエータおよび液体吐出ヘッドを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、下部電極と、前記下部電極上に形成されている圧電膜と、前記圧電膜上に形成されている上部電極と、を備え、前記圧電膜の活性部の周縁において電界が前記活性部の外周にいくに従って低下する構造であることを特徴とする圧電アクチュエータを提供する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、少なくとも前記圧電膜の活性部の周縁上に絶縁膜が形成され、該絶縁膜は前記圧電膜の活性部の内側にいくに従って膜厚が漸減する形状を有することを特徴とする圧電アクチュエータを提供する。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記絶縁膜は、前記圧電膜の側面も覆っていることを特徴とする圧電アクチュエータを提供する。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の発明において、前記圧電膜の活性部の周縁は、前記活性部の外周にいくに従って膜厚が漸増する形状を有することを特徴とする圧電アクチュエータを提供する。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の発明において、前記上部電極は、前記圧電膜の活性部の周縁近傍の膜厚が前記活性部の外周にいくに従って漸減する形状を有することを特徴とする圧電アクチュエータを提供する。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の発明において、前記上部電極は、前記圧電膜の活性部の周縁近傍の形状がメッシュ状であることを特徴とする圧電アクチュエータを提供する。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6の何れか1項に記載の圧電アクチュエータを備えたことを特徴とする液体吐出ヘッドを提供する。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の液体吐出ヘッドを備えたことを特徴とする画像形成装置を提供する。
請求項9に記載の発明は、基板上に、下部電極を形成する工程と、前記下部電極上に、圧電膜を形成する工程と、少なくとも前記圧電膜の活性部の周縁上に、前記活性部の内側にいくに従って膜厚が漸減する形状を有する絶縁膜を形成する工程と、前記圧電膜上に、上部電極を形成する工程と、を含むことを特徴とする圧電アクチュエータの製造方法を提供する。
請求項10に記載の発明は、基板上に、下部電極を形成する工程と、前記下部電極上に、外周にいくに従って膜厚が漸増する圧電膜を形成する工程と、前記圧電膜上に、上部電極を形成する工程と、を含むことを特徴とする圧電アクチュエータの製造方法を提供する。
請求項11に記載の発明は、基板上に、下部電極を形成する工程と、前記下部電極上に、圧電膜を形成する工程と、前記圧電膜上に、前記圧電膜の活性部の周縁近傍の膜厚が前記活性部の外周にいくに従って漸減する形状を有する上部電極を形成する工程と、を含むことを特徴とする圧電アクチュエータの製造方法を提供する。
請求項12に記載の発明は、基板上に、下部電極を形成する工程と、前記下部電極上に、圧電膜を形成する工程と、前記圧電膜上に、前記圧電膜の活性部の周縁近傍の形状がメッシュ状の上部電極を形成する工程と、を含むことを特徴とする圧電アクチュエータの製造方法を提供する。
なお、圧電膜の「活性部」は、圧電膜の全領域のうちで、上部電極および下部電極の両方に挟まれている領域である。「能動部」ともいう。
本発明によれば、圧電体活性部の周縁近傍における圧電体への電界集中を防ぐことができ、信頼性を確保することができる。
以下、添付図面に従って、本発明の実施形態について、詳細に説明する。
図1は、液体吐出ヘッド(以下単に「ヘッド」と称する)の全体構成の一例を示す平面透視図である。
図1に一例として示すヘッド50は、いわゆるフルラインヘッドであり、被吐出媒体の搬送方向(図中に矢印Sで示す副走査方向)と直交する方向(図中に矢印Mで示す主走査方向)において、被吐出媒体の幅に対応する長さにわたり、被吐出媒体に向けてインクを打滴する多数のノズル51(液体吐出口)を2次元的に配列させた構造を有している。
ヘッド50は、液体を吐出するノズル51、ノズル51に連通する圧力室52、圧力室52へ液体を供給するための液体供給口53などを含んでなる複数の液体吐出素子54が、主走査方向Mおよび主走査方向Mに対して所定の鋭角θ(0度<θ<90度)をなす斜め方向の2方向に沿って配列されている。なお、図1では、図示の便宜上、一部の液体吐出素子54のみ描いている。
ノズル51は、具体的には、主走査方向Mに対して所定の鋭角θをなす斜め方向において、一定のピッチdで配列されており、これにより、主走査方向Mに沿った一直線上にd×cosθの間隔で配列されたものと等価に取り扱うことができる。
以下、本発明に係る各種の圧電アクチュエータを備えた液体吐出ヘッドの具体的構成について、各実施形態ごとに説明する。
(第1実施形態)
図2は、第1実施形態に係る液体吐出ヘッドの一例の要部を示す断面図である。
図2において、液体吐出ヘッド50aは、ノズル51、圧力室52などを有する圧力室形成板21の上に、下部絶縁層22を介して、圧電アクチュエータ58aが配置されて、構成されている。なお、図2では、図示の便宜上、図1のひとつの液体吐出素子54のみ示している。圧力室52に連通しているノズル51の位置は特に限定されない。図1の液体供給口53は図示を省略した。
本実施形態の圧電アクチュエータ58aは、下部電極23と、下部電極23上に形成されている圧電膜24(圧電体)と、圧電膜24上に形成されている上部電極26と、開口250(コンタクト孔)を有する絶縁膜25とを含んで構成されている。
図2の矢印Vで示す方向(以下単に「垂直方向」という)から見た平面図を図3に示す。なお、垂直方向Vは、圧電アクチュエータ58aの下面(下部電極23の接合面)に対して垂直な方向である。
図3において、本例では、下部電極23が共通電極、上部電極26が個別電極となっており、上部電極26の外周が圧電膜24の活性部の外周と一致している。ここで、「活性部」は、圧電膜24の全領域のうちで、上部電極26および下部電極23の両方に挟まれた領域である。言い換えると、垂直方向Vから見たとき、上部電極26および下部電極23の両方と重複する領域であり、「能動部」とも呼ばれる。
図2に示すように、圧電アクチュエータ58aの絶縁膜25は、圧電膜24の活性部の周縁上に形成され、圧電膜24の活性部の内側にいくに従って膜厚が漸減する形状を有している。すなわち、絶縁膜25の開口周縁252は、その開口250の内側に向かって膜厚が漸減する。言い換えると、上部電極26の外周縁(すなわち圧電膜24の活性部の外周縁に絶縁膜25を介して隣接する部分である)の近傍において、開口250の内側から圧電膜24の活性部の外周に向って絶縁膜25の膜厚が漸増している。このように圧電膜24の活性部の周縁において電界が圧電膜24の活性部の外側にいくに従って低下する構造となっているので、電界集中を防ぐことができる。
膜厚が連続的に変化する形状を、以下では「テーパ形状」ということもある。また、「周縁」とは、略全周をいう(以下同じ)。
圧電アクチュエータ58aの絶縁膜25の開口周縁252の傾斜角度(図4のθi)は、45度以下である。開口周縁252を、このような緩やかな傾斜面によって構成することで、段差を少なくして上部電極26の信頼性を確保すること、および、電界を連続的に減少させることを、両立できる。
本例では、圧電アクチュエータ58aの絶縁膜25が、圧電膜24の上面だけでなく、圧電膜24の側面および下部電極23も覆っており、沿面放電を防止する観点から好ましい。ただし、本発明は、このような場合に特に限定されず、電界集中防止の観点から、絶縁膜25は、圧電膜24の側面および下部電極23を絶縁膜25が覆っていない場合を含む。絶縁膜25は、少なくとも圧電膜24の活性部の外周縁を覆っていればよい。
また、下部電極23を共通電極、上部電極26を個別電極として用いている場合を例に説明したが、下部電極23を個別電極、上部電極26を共通電極として用いる場合にも、本発明を適用できる。本例では、垂直方向Vから見たとき、上部電極26の外周が圧電膜24の活性部の外周と一致しているが、下部電極の外周が圧電膜の活性部の外周と一致している場合にも、本発明を適用できる。
図2の液体吐出ヘッド50aの製造プロセスについて、説明する。
まず、図5(A)に示すように、圧力室52を形成した圧力室形成板21を用意する。もちろん圧力室52が形成されていなくてもかまわない。その場合、圧電アクチュエータ(図2の58a)を形成した後、圧力室52を形成するプロセスとなる。
圧力室形成板21は、例えばSiからなる。圧力室形成板21上には、例えばSiOからなる下部絶縁層22が形成されている。ノズル51はノズル保護基板20によって保護されている。
次に、図5(B)に示すように、圧力室形成板21上に、下部絶縁層22を介して、下部電極23をスパッタリングで成膜する。もちろん、成膜方法はスパッタリングに限らず、CVD(Chemical Vapor Deposition)、蒸着、または、スクリーン印刷でもよい。材料は、例えばTiおよびIrである。材料はこれに限定されず、Ti、Pt、Au、Cu、または、これらの積層物、酸化物電極でもよい。
次に、図5(C)に示すように、下部電極23上に、圧電膜24をスパッタリングで成膜する。成膜方法はスパッタリングに限らず、ゾルゲル、スクリーン印刷、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)、レーザアブレーション、エアロゾルデポジション、水熱合成法でもよい。材料は、例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)である。
次に、図5(D)に示すように、圧電膜24をエッチング加工する。フッ素系や塩素系のガスにArガスを添加し加工するドライエッチングでも、酸を用いたウェットエッチングでもよい。また、サンドブラストなどでもよい。例えば、ドライエッチングの場合、詳細には、図示省略のレジストをスピンコートおよびベークし、露光および現像し、エッチング後、レジストを除去する。
次に、図5(E)に示すように、圧電膜24および下部電極23を覆うようにして、絶縁膜25を成膜する。絶縁膜25は、本例ではSiOをCVDで成膜しているが、他の無機膜(例えば、ZrO、SiN、SiCN、SiC)を、スパッタリング、CVD、蒸着、TEOS(Tetra Ethyl Ortho Silicate)−CVD等で成膜してもよいし、有機膜(例えば、ポリイミド、ウレタン、テフロン(登録商標))を、スピンコート、スプレーコートで成膜してもよい。
次に、図6(F)に示すように、絶縁膜25をパターニングするためのレジスト31を塗布し、図6(G)に示すように、露光、現像を行い、図6(H)に示すように、レジスト31にテーパ形状を形成するための処理として、ベーキング(ポストベーク)を行う。ここで、ポストベークの温度、時間を調整することで、レジスト31の開口周縁の傾斜角度を、絶縁膜25に形成しようとする開口周縁の傾斜角度(図4のθi)と同一の角度に調整する。
次に、図6(I)に示すように、絶縁膜25をドライエッチングで加工し、絶縁膜25に開口250を形成するとともに、開口250の周縁をテーパ形状とする。レジスト31の開口の周縁がテーパ形状となっているので、絶縁膜25の開口250の周縁もテーパ形状で形成することができる。レジスト31を剥離すると、図6(J)に示すように、圧電膜24の活性部の周縁上に、圧電膜24の活性部の内側にいくに従って膜厚が漸減する形状の絶縁膜25が形成されることになる。
次に、図7(K)に示すように、絶縁膜25の開口250を介して、圧電膜24上に上部電極26を形成する。詳細には、図示省略のレジストをスピンコートおよびベークし、露光および現像し、上部電極26成膜後、レジストを除去する。
最後に、ノズル保護基板20を剥離すると、図2の液体吐出ヘッド50aが完成する。
なお、電界集中を防ぐ目的としては、絶縁膜25で圧電膜24の側面を覆う必要はないが、沿面放電を防ぐ目的で、圧電膜24の側面まで絶縁膜25で覆うことが、好ましい。
また、絶縁膜25にテーパ形状を形成するため、レジスト31にテーパ形状を形成する場合を例に説明したが、絶縁膜25をエッチング加工するためのマスク自体に細工を施しし、そのマスクのエッジ(絶縁膜25の開口周縁に対応する部分である)をグラデーションにしておく(ビットを間引きしておく)ことで、絶縁膜25にテーパ形状を形成してもよい。
図8(A)〜(C)は、上部電極26の外周縁近傍の形状と、発生する電界および歪みとの関係を模式的に示す。図8(A)は絶縁膜25を設けてその開口周縁252を緩やかなテーパ形状とした図2の本実施形態の圧電アクチュエータ58a、図8(B)は絶縁膜25の開口傾きが80度である圧電アクチュエータ、図8(C)は絶縁膜がない従来の圧電アクチュエータである。
図8(B)のように絶縁膜25が存在する場合であっても、絶縁膜25の開口傾きが略垂直(80〜90度)であると、図8(C)の絶縁膜がない場合と同様に、上部電極26の外周縁近傍で電界集中を発生させてしまうが、図8(A)のように絶縁膜25を設けて開口周縁252を緩やかなテーパ形状としたことにより、電界集中が防止される。また、図8(A)の構造でも、良好な歪みが得られる。
(第2実施形態)
図9は、第2実施形態に係る液体吐出ヘッドの一例の要部を示す断面図である。
図9に示す本実施形態体の液体吐出ヘッド50bにおいて、図2に示す第1実施形態の液体吐出ヘッド50aと同じ構成要素には、同じ符号を付してあり、既に説明した内容についてはその説明を省略する。
圧電アクチュエータ58bは、下部電極23と、下部電極23上に形成されている圧電膜24(圧電体)と、圧電膜24上に形成されている上部電極26とによって構成されている。本例では、下部電極23を共通電極、上部電極26を個別電極として用いており、図2の矢印Vで示す垂直方向から圧電膜24を見たとき、上部電極26の外周が圧電膜24の活性部の外周と一致している。
本実施形態において、圧電膜24は、上部電極26の外周縁の近傍(すなわち圧電膜24の活性部の外周縁242の近傍である)において、上部電極26の外周縁に向って膜厚が漸増している。言い換えると、圧電膜24の活性部の外周縁242は、圧電膜24の活性部の外周にいくに従って膜厚が漸増する形状を有している。圧電膜24を、このようなテーパ形状としたことで、圧電膜24の活性部の外周縁近傍での電界集中、応力集中を防ぐことができる。
圧電膜24の活性部周縁242の傾斜角度(図10のθp)は、45度以下である。
なお、垂直方向Vから見たとき、下部電極の外周が圧電膜の活性部の外周と一致している場合にも、本発明を適用できる。
図9の液体吐出ヘッド50bの製造プロセスについて、説明する。
図11(A)および(B)に示す工程は、第1実施形態において説明した図5(A)および(B)に示す工程と同じであり、ここではその説明を省略する。
図11(C)において、本例では、下部電極23上に圧電膜24を成膜する際、第1実施形態おける図5(C)に示す工程と比べて、少し厚めに圧電膜24を成膜する。
次に、図11(D)に示すように、圧電膜24をパターニングするためのレジスト32を塗布し、図12(E)に示すように、露光、現像を行い、図12(F)に示すように、レジスト32にテーパ形状を形成するための処理として、ポストベークを行う。
ここで、ポストベークの温度、時間を調整することで、レジスト32の開口の周縁のテーパ角度を、圧電膜24に形成しようとする開口周縁の傾斜角度(図10のθp)と同一の角度に調整する。
次に、図12(G)に示すように、圧電膜24をドライエッチングで加工して、圧電膜24の活性部のエッジとなる部分242をテーパ形状とし、レジスト32を剥離すると、図12(H)に示す構造になる。
次に、図13(I)に示すように、圧電膜24を個別に分離するためのレジスト33を塗布し、図13(J)に示すように、露光、現像を行い、図13(K)に示すように、圧電膜24を分離し、レジスト33を剥離すると、図13(L)に示すように、外周にいくに従って膜厚が漸増する圧電膜24が形成されることになる。
次に、図14(M)に示すように、上部電極26を成膜する。詳細には、図示省略のレジストをスピンコートおよびベークし、露光および現像し、上部電極26成膜後、レジストを除去する。
最後に、ノズル保護基板20を剥離すると、図9の液体吐出ヘッド50bが完成する。
本実施形態では、第1実施形態における絶縁膜25を使うことなく電界集中、応力集中を防ぐことができる。
(第3実施形態)
図15は、第3実施形態に係る液体吐出ヘッドの一例の要部を示す断面図である。
図15に示す本実施形態体の液体吐出ヘッド50cにおいて、図2に示す第1実施形態の液体吐出ヘッド50aおよび図9に示す第2実施形態の液体吐出ヘッド50bと同じ構成要素には、同じ符号を付してあり、既に説明した内容についてはその説明を省略する。
本実施形態において、上部電極26の外周縁262は、その外側に向って膜厚が漸減している。言い換えると、上部電極26は、圧電膜24の活性部の外周縁と隣接する領域において、圧電膜24の活性部の外周にいくに従って膜厚が漸減する形状を有している。上部電極26を、このようなテーパ形状としたことで、圧電膜24の活性部の外周縁近傍での電界集中、応力集中を防ぐことができる。
上部電極26の外周縁262の傾斜角度(図16のθe)は、45度以下である。
なお、垂直方向Vから見たとき、上部電極26の外周と圧電膜24の活性部の外周とが一致している場合を例に説明したが、本発明は、このような場合に特に限定されず、下部電極の外周が圧電膜の活性部の外周と一致している場合にも、適用できる。
図15の液体吐出ヘッド50Cの製造プロセスについて、説明する。
図17(A)〜(D)に示す工程は、第1実施形態において説明した図5(A)〜(D)に示す工程と同じであり、ここではその説明を省略する。
図17(E)に示すように、圧電膜24上に、上部電極26を成膜し、図18(F)に示すように、上部電極26をパターニングするためのレジスト34を塗布し、図18(G)に示すように、露光、現像を行い、図18(H)に示すように、レジスト34にテーパ形状を形成するための処理として、ポストベークを行う。
ここで、ポストベークの温度、時間を調整することで、レジスト34の外周縁のテーパ角度を、上部電極26の外周縁に形成しようとする傾斜角度(図16のθe)と同一の角度に調整する。
次に、図18(I)に示すように、上部電極26をドライエッチングで加工し、上部電極26の外周縁262をテーパ形状とし、レジスト34を剥離すると、図19(J)に示すように、圧電膜24の活性部の外周にいくに従って膜厚が漸減する上部電極26が得られる。
最後に、ノズル保護基板20を剥離すると、図15の液体吐出ヘッド50cが完成する。
以上、圧電アクチュエータ58の上部電極26の外周縁がテーパ形状を有する場合を例に説明したが、図20(A)に示すように、上部電極26の外周縁がメッシュ形状を有する場合であってもよい。図20(B)は、図20(A)と等価なテーパ形状を有する上部電極26を示す。また、図21は、垂直方向(圧電膜24の下面に垂直な方向)から上部電極26を見た平面図を示す。
具体的には、上部電極26は、圧電膜24の活性部の外周縁と隣接する領域において、導電材料が間欠的に成膜されたメッシュ形状で形成されている。
電極の外周縁(エッジ)をメッシュ形状あるいは、テーパ形状にすることで、エッジ部に電界が掛かりにくく(電流が流れにくく)なり、電界集中、応力集中を防ぐことができる。
上部電極26の外周縁をメッシュ形状に形成する方法としては、図18(F)〜(I)に示す工程において、例えば、マスクの該当部分(図18(G)のレジスト34の外周縁)をグラデーション(あるいはメッシュ形状にする)にすることで可能となる。
第3実施形態の効果としては、他の実施形態と比較し、プロセスの変更が少ない(上部電極部分のみのプロセス変更で済む)ことが挙げられる。また、圧電アクチュエータ58に絶縁膜(図2の25)が要らないので、低コストで作成することができる。
また、最良のパターンとしては、第1実施形態と第3実施形態との組み合わせた構成、第2実施形態と第3実施形態とを組み合わせた構成、および、第1〜3実施形態全てを組み合わせた構成が挙げられる。
具体的には、第1の組合せ態様として、図2に示すように、絶縁膜25を設け、絶縁膜25の開口周縁252が開口250の内側にいくに従って膜厚が漸減する形状を有し、且つ、図15に示すように、上部電極26が、圧電膜24の活性部の周縁近傍で、圧電膜24の活性部の外周にいくに従って膜厚が漸減する形状を有する構造とする。
第2の組合せ態様として、図9に示すように、圧電膜24の活性部の周縁が、圧電膜24の活性部の外周にいくに従って膜厚が漸増する形状を有し、且つ、図15に示すように、上部電極26が、圧電膜24の活性部の周縁近傍で、圧電膜24の活性部の外周にいくに従って膜厚が漸減する形状を有する構造とする。
第3の組合せ態様として、図2に示すように、絶縁膜25を設け、絶縁膜25の開口周縁252が、開口250の内側にいくに従って膜厚が漸減する形状を有し、且つ、図9に示すように、圧電膜24の活性部の周縁が、圧電膜24の活性部の外周にいくに従って膜厚が漸増する形状を有し、且つ、図15に示すように、上部電極26が、圧電膜24の活性部の周縁近傍で、圧電膜24の活性部の外周にいくに従って膜厚が漸減する形状を有する構造とする。
(画像形成装置)
図22は、画像形成装置110の一例の全体構成図である。
図22において、画像形成装置110は、インクの各色別に複数の液体吐出ヘッド112K、112C、112M、112Yを有する液体吐出部112と、各液体吐出ヘッド112K、112C、112M、112Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部114と、紙などの記録媒体116(被吐出媒体)を供給する給紙部118と、記録媒体116のカールを除去するデカール処理部120と、液体吐出部112のノズル面に対向して配置され、記録媒体116の平面性を保持しながら記録媒体116を搬送する搬送部122と、液体吐出部112による吐出結果(液滴の着弾状態である)を読み取る吐出検出部124と、プリント済みの記録媒体を外部に排出する排紙部126とを備えている。
なお、図22の液体吐出ヘッド112K、112C、112M、112Yとしては、図1に示した液体吐出ヘッド50が用いられる。
液体吐出ヘッド112K、112C、112M、112Yから記録媒体116に向けて着色剤(「色材」ともいう)を含む液体(インク)を吐出することにより、記録媒体116に画像を形成する。
図22においては、給紙部118の一例としてロール紙(連続用紙)を給紙するものを示しているが、予めカットされているカット紙を給紙するものを用いてもよい。ロール紙を使用する装置構成の場合、裁断用のカッタ128が設けられる。ところで、給紙部118から送り出される記録媒体116は一般に巻き癖が残りカールする。このカールを除去するために、デカール処理部120において巻き癖方向と逆方向に加熱ドラム130で記録媒体116に熱を与える。デカール処理後、カット済の記録媒体116は、搬送部122へと送られる。
デカール処理後、カットされた記録紙116は、搬送用ローラ対131によってニップ搬送され、プラテン132上へと送られる。プラテン132の後段(液体吐出部112の下流側)にも搬送用ローラ対133が配置されており、前段の搬送用ローラ対131と後段の搬送用ローラ対133とが連動して記録紙116を所定の速度で搬送する。
プラテン132は記録紙116の平面性を保ちつつ記録紙116を保持(支持)する部材(記録媒体の保持手段)として機能するとともに、背面電極として機能する部材である。図22におけるプラテン132は記録紙116の幅よりも広い幅寸法を有し、少なくとも液体吐出部112のノズル面及び吐出検出部124のセンサ面に対向する部分が水平面(フラット面)をなすように構成されている。
搬送部122により形成される用紙搬送路上において液体吐出部112の上流側には、加熱ファン140が設けられている。加熱ファン140は、プリント前の記録媒体116に加熱空気を吹きつけ、記録媒体116を加熱する。プリント直前に記録媒体116を加熱しておくことにより、インクが着弾後乾き易くなる。
液体吐出部112は、最大紙幅に対応する長さを有するライン型ヘッドを媒体搬送方向(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)に配置した、いわゆるフルライン型のヘッドとなっている。具体的には、各液体吐出ヘッド112K、112C、112M、112Yは、本画像形成装置110が対象とする最大サイズの記録媒体116の少なくとも一辺を超える長さにわたってノズル(液体吐出口)が複数配列されたライン型ヘッドで構成されている。
記録媒体116の搬送方向(媒体搬送方向)に沿って、上流側から黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)の順に各色インクに対応した液体吐出ヘッド112K、112C、112M、112Yが配置されている。記録媒体116を搬送しつつ各液体吐出ヘッド112K、112C、112M、112Yからそれぞれ色材を含むインクを吐出することにより記録媒体116上にカラー画像を形成し得る。
このように、紙幅の全域をカバーするフルラインヘッドがインク色別に設けられてなる液体吐出部112によれば、媒体搬送方向(副走査方向)について記録媒体116と液体吐出部112を相対的に移動させる動作を一回行うだけで(すなわち、一回の副走査で)記録媒体116の全面に画像を記録することができる。これにより、インク吐出ヘッドが媒体搬送方向と直交する方向(主走査方向)に往復動作するシャトル型ヘッドに比べて高速プリントが可能であり、生産性を向上させることができる。
なお、主走査方向及び副走査方向とは、次に言うような意味で用いている。すなわち、記録媒体の全幅に対応したノズル列を有するフルラインヘッドで、ノズルを駆動する時、(1)全ノズルを同時に駆動するか、(2)ノズルを片方から他方に向かって順次駆動するか、(3)ノズルをブロックに分割して、ブロックごとに片方から他方に向かって順次駆動するか、等のいずれかのノズルの駆動が行われ、用紙の幅方向(記録媒体の搬送方向と直交する方向)に1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)のプリントをするようなノズルの駆動を主走査と定義する。そして、この主走査によって記録される1ライン(帯状領域の長手方向)の示す方向を主走査方向という。
一方、上述したフルラインヘッドと記録媒体とを相対移動することによって、上述した主走査で形成された1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットからなるライン)のプリントを繰り返し行うことを副走査と定義する。そして、副走査を行う方向を副走査方向という。結局、記録媒体の搬送方向が副走査方向であり、それに直交する方向が主走査方向ということになる。
また、本実施形態では、KCMYの標準色(4色)の構成を例示したが、インクの色数や色の組み合わせについては本実施形態に示す例には限定されず、必要に応じて淡インク、濃インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタ等のライト系インクを吐出するインク吐出ヘッドを追加する構成も可能である。
インク貯蔵/装填部114は、各液体吐出ヘッド112K、112C、112M、112Yに対応する色のインクを貯蔵するインクタンクを有し、各インクタンクは図示を省略した管路を介して各液体吐出ヘッド112K、12C、112M、112Yと連通されている。
吐出検出部124は、液体吐出部112の吐出結果を撮像するためのイメージセンサ(ラインセンサ等)を含み、該イメージセンサによって読み取った画像からノズルの目詰まりその他の吐出不良をチェックする手段として機能する。
吐出検出部124の後段には、後乾燥部142が設けられている。後乾燥部142は、プリントされた画像面を乾燥させる手段であり、例えば加熱ファンが用いられる。後乾燥部142の後段には、加熱・加圧部144が設けられている。加熱・加圧部144は、画像表面の光沢度を制御するための手段であり、画像面を加熱しながら所定の凹凸形状の表面を有する加圧ローラ145で加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
このようにして生成されたプリント物は、排紙部126から排出される。この画像形成装置110では、本画像のプリント物と、テストプリントのプリント物とを選別してそれぞれの排出部126A、126Bへと送るために排紙経路を切り換える選別手段(図示省略)が設けられている。なお、大きめの用紙に本画像とテストプリントとを同時に並列に形成する場合は、カッタ(第2のカッタ)148によってテストプリントの部分を切り離す。カッタ148は、排紙部126の直前に設けられており、画像余白部にテストプリントを行った場合に、本画像とテストプリント部を切断するものである。また、図示を省略したが、本画像の排出部126Aには、オーダ別に画像を集積するソータが設けられている。
本発明は、本明細書において説明した例や図面に図示された例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の設計変更や改良を行ってよいのはもちろんである。
液体吐出ヘッドの全体構成の一例を示す平面透視図 第1実施形態に係る液体吐出ヘッドの一例の要部を示す断面図 図2の矢印V方向から見た平面図 絶縁膜のテーパ角度の説明に用いる説明図 図2の液体吐出ヘッドの製造プロセスの工程図(A〜E) 図2の液体吐出ヘッドの製造プロセスの工程図(F〜J) 図2の液体吐出ヘッドの製造プロセスの工程図(K) 上部電極の形状と発生する電界および歪みとの関係を示す説明図 第2実施形態に係る液体吐出ヘッドの一例の要部を示す断面図 圧電膜のテーパ角度の説明に用いる説明図 図9の液体吐出ヘッドの工程図(A〜D) 図9の液体吐出ヘッドの製造プロセスの工程図(E〜H) 図9の液体吐出ヘッドの製造プロセスの工程図(I〜L) 図9の液体吐出ヘッドの製造プロセスの工程図(M) 第3実施形態に係る液体吐出ヘッドの一例の要部を示す断面図 上部電極のテーパ角度の説明に用いる説明図 図15の液体吐出ヘッドの製造プロセスの工程図(A〜E) 図15の液体吐出ヘッドの製造プロセスの工程図(F〜I) 図15の液体吐出ヘッドの製造プロセスの工程図(J) (A)は上部電極の外周縁がメッシュ形状の場合を示す断面図、(B)は上部電極の外周縁がテーパ形状を有する場合の断面図 上部電極の外周縁がメッシュ形状を有する場合示す平面図 画像形成装置の一例を示す全体構成図 従来の圧電アクチュエータにおける変位のコンター図 従来の圧電アクチュエータにおける電界強度のコンター図 従来の圧電アクチュエータにおける主応力のコンター図 従来の圧電アクチュエータにおける電極エッジでの損傷を示す模式図 従来の圧電アクチュエータの一例を示す断面図
符号の説明
21…圧力室形成板、23…圧電アクチュエータの下部電極、24…圧電アクチュエータの圧電膜、25…圧電アクチュエータの絶縁膜、26…圧電アクチュエータの上部電極、50(50a、50b、50C)…液体吐出ヘッド、51…ノズル、52…圧力室、58(58a、58b、58c)…圧電アクチュエータ、242…圧電膜の外周縁、250…絶縁膜の開口、252…絶縁膜の開口周縁、262…上部電極の外周縁

Claims (12)

  1. 下部電極と、
    前記下部電極上に形成されている圧電膜と、
    前記圧電膜上に形成されている上部電極と、
    を備え、
    前記圧電膜の活性部の周縁において電界が前記活性部の外周にいくに従って低下する構造であることを特徴とする圧電アクチュエータ。
  2. 少なくとも前記圧電膜の活性部の周縁上に絶縁膜が形成され、該絶縁膜は前記圧電膜の活性部の内側にいくに従って膜厚が漸減する形状を有することを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
  3. 前記絶縁膜は、前記圧電膜の側面も覆っていることを特徴とする請求項2に記載の圧電アクチュエータ。
  4. 前記圧電膜の活性部の周縁は、前記活性部の外周にいくに従って膜厚が漸増する形状を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の圧電アクチュエータ。
  5. 前記上部電極は、前記圧電膜の活性部の周縁近傍の膜圧が前記活性部の外周にいくに従って漸減する形状を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の圧電アクチュエータ。
  6. 前記上部電極は、前記圧電膜の活性部の周縁近傍の形状がメッシュ状であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の圧電アクチュエータ。
  7. 請求項1乃至6の何れか1項に記載の圧電アクチュエータを備えたことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  8. 請求項7に記載の液体吐出ヘッドを備えたことを特徴とする画像形成装置。
  9. 基板上に、下部電極を形成する工程と、
    前記下部電極上に、圧電膜を形成する工程と、
    少なくとも前記圧電膜の活性部の周縁上に、前記活性部の内側にいくに従って膜厚が漸減する形状を有する絶縁膜を形成する工程と、
    前記圧電膜上に、上部電極を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする圧電アクチュエータの製造方法。
  10. 基板上に、下部電極を形成する工程と、
    前記下部電極上に、外周にいくに従って膜厚が漸増する圧電膜を形成する工程と、
    前記圧電膜上に、上部電極を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする圧電アクチュエータの製造方法。
  11. 基板上に、下部電極を形成する工程と、
    前記下部電極上に、圧電膜を形成する工程と、
    前記圧電膜上に、前記圧電膜の活性部の周縁近傍の膜圧が前記活性部の外周にいくに従って漸減する形状を有する上部電極を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする圧電アクチュエータの製造方法。
  12. 基板上に、下部電極を形成する工程と、
    前記下部電極上に、圧電膜を形成する工程と、
    前記圧電膜上に、前記圧電膜の活性部の周縁近傍の形状がメッシュ状の上部電極を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする圧電アクチュエータの製造方法。
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