本発明の実施の一形態について図1〜図15に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、以下の図面及び説明において、同一の部材には同一の参照番号を付してある。それらの名称及び機能も同一である。したがってそれらについての詳細な説明は繰り返さない。
図2は、携帯通信端末装置としての携帯電話機20の概観図である。同図に示すとおり、本実施の形態に係る放送受信記録再生装置は、携帯電話機20に内蔵されていることを特徴としている。すなわち、携帯電話機20は、TVの放送信号を受信し、録画し、再生するTV機能を備えている。また、携帯電話機20は、ユーザの嗜好情報に基づいて番組を自動録画する機能も備えているものとする。
図3は本実施形態に係る放送受信記録再生装置の使用法についての概略を説明する図である。同図に示すように、本実施の形態では、携帯電話機20はTV機能を介して、テレビジョン放送の番組を放送する番組放送局10の送信する放送信号によって伝播される番組と、上記番組が放送されるスケジュールに関する情報及び番組の内容を表す番組情報を受信したり、ユーザの嗜好情報に基づいて番組を自動録画したり、録画した番組データ、あるいは、受信中の番組を表示してユーザに視聴させたり、インターネットを介して録画した番組データをサーバ装置25の外部記録領域25aにバックアップさせたりする放送受信記録再生装置として機能する。
(携帯電話機について)
次に、本実施形態の携帯電話機20の構成について説明する。図4は、本実施形態の携帯電話機20の要部のハードウェア構成を示すブロック図である。図示のように、携帯電話機20は、アンテナ52と、アンテナ61と、主制御部100と、音声出力部110と、音声入力部112と、操作部113と、表示部114と、リンガ116と、内部記録部(内部の記録領域)117と、音声処理部180と、ベースバンド処理部182と、RF処理部184と、回路閉結部186と、着信信号検出部188と、TV受信部(受信手段)190と、録画部(記録手段)192と、再生部(再生手段)194と、通信制御部210とを含む。
主制御部100は、携帯電話機20内の各種構成を統括的に制御するものである。主制御部100の機能は、例えばRAM(Random Access Memory)やフラッシュメモリなどの記憶素子に記憶されたプログラムをCPU(Central Processing Unit)が実行することによって実現される。なお、主制御部100の詳細については後述する。
音声処理部180は、音声入力部112からの音声信号を所定の音声データに変換してベースバンド処理部182に送信するとともに、ベースバンド処理部182からの音声データを音声信号に変換して音声出力部110に送信するものである。具体的には、音声処理部180は、A/D変換器、D/A変換器、アンプ、音声コーデック回路などを備えるオーディオインタフェース(オーディオI/F)である。
音声出力部110は、音声処理部180からの音声信号を音波に変換して外部に出力するものである。具体的には、音声出力部110は、レシーバ、スピーカ、音声出力用コネクタなどを備える構成である。通常、携帯電話機20では、通話を行う場合にはレシーバが利用され、着信の報知やテレビ電話を行う場合にはスピーカが利用される。また、音楽を聴く場合には、周囲の人々に配慮して、音声出力用コネクタにヘッドホンが接続される。なお、音声出力部110は、レシーバ、スピーカ、および音声出力用コネクタの全てを備えている必要はなく、これらの少なくとも1つを備えていればよい。
音声入力部112は、外部から入力された音波を、電気信号である音声信号に変換して音声処理部180に送信するものである。具体的には、音声入力部112はマイクロフォンを備える構成である。
操作部113は、携帯電話機20の表面に設けられた操作ボタンなどの入力デバイスであり、ユーザによって操作されると、操作データを作成して主制御部100に送信するものである。入力デバイスとしては、ボタンスイッチの他にタッチパネルやモーションセンサーなどが挙げられる。
表示部114は、主制御部100から画像データを受信し、受信した画像データに基づいて表示画面に画像を表示するものである。具体的には、表示部114は、LCD(Liquid Crystal Display)、PDP(Plasma Display Panel)、EL(Electroluminescence)ディスプレイなどの表示素子と、受信した画像データに基づいて表示素子を駆動するドライバ回路とを備える構成である。
リンガ116は、主制御部100からの指示に基づき、ユーザへの報知を行うものである。リンガ116が行う報知の例としては、音声出力部110から呼び出し音を出力させたり、偏心モータなどの振動素子を用いて携帯電話機20を振動させたり、LED(light emitting diode)などの発光素子を用いて発光させたりすることが挙げられる。なお、リンガ116は、音声出力部110または表示部114で代用することもできる。
内部記録部117は、番組データを記録するメモリカード118と、携帯電話機20の初期設定値、及び種々のアプリケーションプログラム等を記憶するための不揮発性のメモリ120とを含むデータ記録領域である。以降、内部記録部117という用語は、基本的にはメモリ120、メモリカード118の何れかを問わないような場合に、記録領域の総称としてのみ用いる。基本的には、話題となる対象がメモリ120、メモリカード118の何れか一方にのみについて成り立つような場合は、何れが対象となっているかを明記する。
ここで、メモリ120は、各種データおよびプログラムを記憶するものである。メモリ120の例としては、主制御部100が動作するときに必要なプログラムや、通信制御データなどの固定データを記憶する読出し専用の半導体メモリであるROM(Read Only Memory)と、バーコード認識や通信に関するデータ、演算に使用するデータ、および演算結果などを一時的に記憶する、いわゆるワーキングメモリとしてのRAMと、各種の設定データ、撮影画像データ、電子メールデータなどを記録する書換え可能な不揮発性メモリ(例えばフラッシュメモリ)とが挙げられる。
また、本実施形態において、メモリ120は携帯電話機20の嗜好性に関する情報を記録している。上記嗜好性に関する情報については後述する。
メモリカード118は、メモリ120に記録する撮影画像データ、電子メールデータなどを、バックアップ等を目的として、メモリ120の代わりに記録できる外部メモリである。また、一般的に、メモリカード118のほうが携帯電話機20のメモリ120よりも、相対的に大きな記録容量を有しており、メモリ120に記録しきれないような大容量のデータも記録することできるという特徴がある。本実施の形態においては、メモリカード118は、着脱式のICカードの形式をとっており、後述の録画部192において記録される動画情報も記録可能である。
回路閉結部186は、所定の制御信号に応答して、アンテナ52を介した通信回線のオン/オフを制御するためのものである。
ベースバンド処理部182は、基地局との安全な信号の授受を行うために、RF処理部184に与える信号及びRF処理部184を介して受ける信号に所定の信号処理を施すためのものである。
RF処理部184は、回路閉結部186及びアンテナ52を介して基地局との間で授受する信号の強さの制御を行うためのものである。
着信信号検出部188は、アンテナ52を介して基地局から受信した信号に基づき、別の拠点にあるほかの携帯電話機からの着信を検出して着信検出信号を出力するためのものである。
TV受信部190は、アンテナ61を介してテレビジョン放送の番組を放送する番組放送局10の送信する番組の画像・音声(および場合によっては付随する情報)及び番組情報を受信するものである。
録画部192は、メモリ120またはメモリカード118の何れか一方を選択し、TV受信部190が受信したテレビジョン放送の番組の画像・音声(および場合によっては付随する情報)を、選択したメモリ120またはメモリカード118の何れか一方に記録するものである。以降、録画部192が記録するテレビジョン放送の番組の画像・音声(および付随する情報)自体のことを、番組と称する。また、録画部192が行うテレビジョン放送の画像・音声(および付随する情報)の記録のことを、録画と称する。
ここで、上記付随する情報としては、放送信号によって画像・音声とともに伝播される文字情報などが挙げられる。なお、本実施の形態においては、説明の簡便化のために、録画部192は、録画する番組のデータを、メモリカード118に記録するものとする。しかしながら、これに限られず、設定によりメモリ120とメモリカード118の何れに録画するかを決定できるようにしてもよいし、より空き領域の容量の多いほうを優先的に選択して録画するようにしてもよい。
再生部194は、操作部113によってメモリカード118、あるいは、サーバ装置25に備えられている外部記録領域25aに録画されている番組データが指定されると、該番組データを読み込み、表示部114において閲覧可能なように再生するものである。ただし、再生しようとした場合の動作の詳細については、再生制御部254の説明において述べる。
なお、本実施の形態において、上記TV受信部190、上記録画部192および上記再生部194は、主制御部100によって制御されるものとしているが、これに限られず、専用の制御機構を備えていてもよい。すなわち、放送受信記録再生装置専用として動作する制御部を備えていてもよい。
通信制御部210は、上記音声処理部180、ベースバンド処理部182、RF処理部184、回路閉結部186、着信信号検出部188といった通信に関する処理部を統括的に制御するものである。
通信制御部210は、上記音声処理部180、ベースバンド処理部182、RF処理部184、回路閉結部186、表示部114、およびリンガ116を制御することにより、ユーザからの要求に応じて電話の呼を発信したり、着呼を処理したりして、ユーザと他の携帯通信端末との間の音声通話を行ったり、文字通信を行ったり、インターネットへの接続を行ったり、ユーザの入力する文字列に対する処理を行ったりする。
特に、図1に示すように、通信制御部210は、ネットワーク経由でサーバ装置25にアクセス可能となっている。ここで、サーバ装置25は、番組データを格納することができる外部記録領域25aを備えるサーバ装置である。サーバ装置25は、クライアントにあたる携帯電話機20からの要求に応じて、上記外部記録領域25aへのアクセスを受け付けることができる。
また、通信制御部210は、実質的にはCPU(中央演算処理装置)とソフトウェアとからなる。ソフトウェアは本実施の形態ではメモリ120に記憶されていて、適宜、通信制御部210に読出され、実行される。本実施の形態では、詳細は説明しないが、メモリ120の内容を書き換えることが可能であり、それによって携帯電話機20による種々の機能のアップグレード及び追加を行うことができる。
(主制御部100の詳細)
次に、本実施の形態に係る、携帯電話機20における主制御部100の詳細について図1を参照しながら以下に説明する。同図は主制御部100の要部構成を示す図である。図示のように、主制御部100は、退避部(退避手段)252と、転送部(転送手段)253と、再生制御部(再生制御手段)254と、削除部(削除手段)255と、外部記録領域解放部(外部記録領域開放手段)256と、データ一覧作成部(データ一覧作成手段)258と、自動録画部300とを備える構成である。携帯電話機20は、番組データを記録可能な内部の記録領域としての内部記録部117と、番組データを記録可能な外部の記録領域としての外部記憶領域25aとを利用可能である。
退避部252は、内部記録部117に録画されている番組データを、サーバ装置25に備えられている外部記録領域25aへ移動するものである。録画部192が番組を録画する際に、メモリカード118の空き領域の容量が、番組を録画するために必要な番組データの容量よりも小さいとき、退避部252は、メモリカード118に録画されている番組データを、通信制御部210を介してネットワーク経由でサーバ装置25に備えられている外部記録領域25aに移動する。
退避部252が、メモリカード118から外部記録領域25aに移動すべき上記記録済みの番組データを選択する基準は、上記番組データの記録日時の古い順であってもよい。これにより、ユーザにとって利用する可能性の高い、より新しい番組データを、メモリカード118に残しておくことができる。その結果、ユーザにとって利用する可能性の高い番組データを迅速に再生することができる。
転送部253は、サーバ装置25に備えられている外部記録領域25aに記録されている番組データを、内部記録部117へ転送するものである。外部記録領域25aに記録されている番組データであって、メモリカード118の空き領域の容量以下のデータ容量をもつ番組データが存在する場合に、転送部253は、通信制御部210を介してネットワーク経由でサーバ装置25に備えられている外部記録領域25aから、メモリカード118に番組データを転送する。そのため、上記番組データについては、再生部194が再生を行う場合に、迅速に再生処理を行うことができる。
転送部253は、外部記録領域25aからメモリカード118への番組データの転送を、録画部192によってメモリカード118に記録された日時の新しい順に行ってもよい。また、転送部253は、メモリカード118に記録されている番組データに関連付けられている嗜好度が高い順に基づいて、外部記録領域25aからメモリカード118への番組データの転送を行ってもよい。これらによれば、ユーザが参照する可能性が高い番組データを予めメモリカード118に転送しておくことができるので、高い確率でユーザの再生要求に迅速に応じることができる。
転送部253は、メモリカード118から番組データが削除されたときに、外部記録領域25aからメモリカード118への番組データの転送を行ってもよい。これにより、ユーザからの再生要求があった場合、再生部194がメモリカード118から、番組データを迅速に再生できる可能性が高くなる。
再生制御部254は、メモリカード118に録画されている番組データを再生する指示を操作部113から受けた場合は、そのまま、再生部194が、メモリカード118から番組データを再生するように指示をする。
一方、再生制御部254は、サーバ装置25に備えられた外部記録領域25aに録画されている番組データを再生する指示を操作部113から受けた場合は、上記番組データをいったん、メモリカード118に転送してから、再生部194がメモリカード118から再生できるよう制御する。
すなわち、本実施の形態における再生部194は、サーバ装置25に備えられた外部記録領域25aに録画されている番組データを、ストリーミング再生などの手法によって再生するようなことはしない。
削除部255は、再生部194による番組データの再生が完了すると、その再生が完了した番組データを削除するものである。
外部記録領域解放部256は、サーバ装置25に備えられた外部記録領域25aに録画されている番組データを削除するよう、サーバ装置25に削除指示を出すものである。本実施の形態においては、外部記録領域解放部256は、任意のタイミングでサーバ装置25に備えられた外部記録領域25aの空き領域の容量を問い合わせするものとする。外部記録領域解放部256は、上記問い合わせから得られた、空き領域の容量に関する情報に基づいて、上記削除指示を行う。
この削除指示が行われる条件として、例えば、上記空き領域の容量に関する情報を分析した結果、サーバ装置25に備えられた外部記録領域25aの空き領域の容量が外部記録領域25a全体に対して所定の割合、例えば30パーセントを下回ったときというような条件が挙げられる。
しかしながら、削除指示が行われる条件は、これに限られず、例えば、外部記録領域25aの空き領域の容量が所定サイズ、例えば100メガバイトを下回ったときとしてもよい。
また、外部記録領域解放部256が上記削除指示を行うときに外部記録領域25aに記録されている番組データを選択する基準は、番組データが録画部192によってメモリカード118に記録された日時について古い順であってもよい。また、外部記録領域解放部256は、外部記録領域25aに記録されている番組データが記録時点から所定日数を過ぎた場合に自動的に削除するようにしてもよい。
また、外部記録領域解放部256が上記削除指示を行うときに外部記録領域25aに記録されている番組データを選択する基準は、番組データに関連付けられている嗜好度が低い順であってもよい。
データ一覧作成部258は、メモリカード118およびサーバ装置25に備えられた外部記録領域25aに録画されている番組データに関する情報を収集し、番組データの一覧を作成して表示させるものである。データ一覧作成部258は、上記データ一覧において、番組データに関連付けられた識別子であって、メモリカード118もしくは外部記録領域25aの何れに記録されているかを識別可能な識別子を各番組データに付して表示させることが好ましい。これにより、番組データが、メモリカード118および外部記録領域25aのうち、何れの記録領域に記録されているかを容易に識別できる。上記識別子としては、例えば、マークが挙げられる。
自動録画部300は、ユーザの番組に対する嗜好性を分析し、録画すべき番組を決定し、決定した番組をメモリ120に記録させるものである。また、自動録画部300は、放送信号を用いて放送される番組の内容に関する情報と、番組のスケジュールに関する情報とを含む番組情報を取得する番組情報取得部と、ユーザの嗜好性の度合いを示す嗜好度を取得する嗜好度取得部と、上記嗜好度取得部が取得した上記嗜好度に応じた番組を抽出する番組抽出部と、上記番組抽出部が抽出した上記番組の番組情報に基づいて、抽出された番組の放送信号の記録を録画部192に指示する記録指示部とを備えている。上記嗜好度取得部は、ユーザの番組データに対する嗜好の度合いを示す嗜好度を取得し、番組データに関連付けて、ユーザの番組データに対する嗜好の度合いを示す嗜好度をメモリカード118および外部記録領域25aに記録させる。自動録画部300の詳細については後述する。
(番組録画処理)
ところで、本実施の形態における録画処理は、録画すべき番組の名称を示す録画番組名称と、該データに関連する録画開始時間および録画終了時間を含むリストが、予め携帯電話機20内の、例えば、メモリ120に記録されているものとする。また、以降においては、上記リストのことを録画予約情報と称する。
この録画予約情報は、後述するユーザの嗜好性に基づいて自動的に録画予約情報を作成する機能によって作成されていてもよいし、ユーザ自身が手動で作成していてもよいものとする。ただし、本発明の利点を最大限に享受するには、放送受信記録再生装置が何らかの形で自動的に録画予約情報を作成する機能を備えていることが望ましい。
上記構成において、番組の録画処理について、図5を参照して説明すると以下の通りである。同図は携帯電話機20の備える放送受信記録再生装置が番組データを録画する処理手順を説明した動作フローである。
まず、メモリカード118に十分な、空き領域の容量があり、携帯電話機20と、サーバ装置25との間で、番組データの移動が発生しない通常の録画の場合は、ステップS100において、録画部192は録画予約情報をメモリ120から読み出し、録画すべき番組が存在するか否かを判定する。このとき、録画すべき番組がなければ録画すべき番組が録画部192で検出されるまで待機する(ステップS100においてNO)。
一方で、録画すべき番組が録画部192で検出された場合(ステップS100においてYES)、退避部252が、メモリカード118内に録画予約する番組を録画するだけの空き領域の容量があるか否かを判定し、十分な空き領域の容量が確認できた場合(ステップS102)は、録画部192は、録画開始時間まで待機し(ステップS108)、録画開始時間になると、録画すべき番組をメモリカード118に録画する(ステップS110)。
また、メモリカード118に十分な空き領域の容量がない場合の動作については、まず、ステップS100において、録画部192は録画予約情報を読み出し、録画すべき番組を検出し(ステップS100においてYES)、退避部252が、メモリカード118内に録画予約する番組を録画するだけの空き領域の容量があるか否かを判定する。
そして、十分な空き領域の容量が無いことが判明した場合(ステップS102においてNO)は、退避部252は、メモリカード118内に既に録画されている番組データの中から、ユーザが再生して視聴する可能性の低い番組データを決定する(ステップS104)。ここで、視聴する可能性の低い番組データを決定する条件としては、例えば、「録画してから最も時間が経過している」という条件や、「嗜好度が最も低い」という条件などが挙げられる。
そして、退避部252は、通信制御部210を介してインターネット通信機能を利用して、サーバ装置25に接続し、ステップS104で抽出された番組データをサーバ装置25の外部記録領域25aに転送する(ステップS106)。退避部252は、転送が完了したら、これから録画予約する番組のために、メモリカード118内の当該番組データを削除して、録画に必要な記録領域の容量を確保する。
このようにして、退避部252が、メモリカード118内に録画に必要な記録領域の容量を確保した後、録画部192は、録画開始時間まで待機し(ステップS108)、録画開始時間になったら番組データの録画を開始する(ステップ110)。
ここで、本実施形態の番組録画処理の一例として、より具体的に、2007年7月22日の22:00から23:48までの時間帯にチャンネル10において放送される予定の番組、「日曜・バラエティ」の番組データを録画する場合について説明する。以後、上記のような録画予約情報を、「10ch 日曜・バラエティ 07/07/22 22:00-23:48」という形式で表記する。
以下では、メモリカード118に録画できる番組データの総容量は1GB(Giga Byte)として説明する。
ここで、メモリカード118に格納される、番組データのデータ格納形式の一例について図6を用いて説明する。同図の(a)は、メモリカード118に5つの番組データが録画されている状態について示した図である。図6の(a)に示すようなデータ格納形式で、メモリカード118に録画されている番組データを格納する。
すなわち、上記データ格納形式は、番組データの放送チャンネルを示す「ch」と、番組データのタイトルを示す「タイトル」と、番組データを録画した日時を示す「録画日時」と、番組データの録画時間を示す「録画時間」と、録画された番組データの容量を示す「データサイズ」との項目を含む。以降、番組データを特定する際は、「タイトル」で特定する。
なお、「録画時間」の単位は、「YYYY/MM/DD HH:MM」形式で、それぞれ西暦/月/日 時:分を表しており、「データサイズ」の単位は、メガバイト(MB:Mega Byte)を採用している。また、データ一覧作成部258は、上記データ格納形式に基づいて、メモリカード118に録画されている番組データのリストを作成し、表示部114を介してユーザに提示できるものとする。
ここで、メモリカード118にはすでに5つの番組データ、「ドラマ・日曜・コメディ」、「スポーツ・野球・Aチーム vs Bチーム」、「スポーツ・サッカー・2007大会」、「バラエティ・土曜」、「映画・ヒューマンドラマ」が録画されており、それぞれの録画日時は、「2007/7/8 21:00」、「2007/7/12 19:00」、「2007/7/13 22:30」、「2007/7/14 22:00」、「2007/7/20 21:00」であり、総記録容量はそれぞれのデータサイズである「112」、「238」、「255」、「108」、「220」を加算して933MBである。録画予約情報に含まれる番組データの録画に必要な記録容量は、放送時間から概算で求め、例えば250MBの空き容量が必要であるとすると、残り67MBの容量の空き領域には録画できないので、退避部252が既に録画済みの番組データをサーバ装置25の外部記録領域25aに移動することが必要になる。
退避部252が移動する番組データを選択する基準は、番組データに関連付けられてメモリカード118に記録された嗜好度が低い番組、または録画日時が古い番組とする。
ここでは、まず、退避部252が録画日時が古い番組を選択するものとする。
この場合、退避部252は、まず、録画日時が最も古い、すなわち、録画してから最も時間が経過している番組「ドラマ・日曜・コメディ」の番組データを削除しても、112MB+67MBを加算した総計179MBの容量しか空き領域を確保できないので、録画予約の番組が録画できない。
ここで、退避部252は、最も録画日時が古い番組「ドラマ・日曜・コメディ」の番組データを削除することなく、次に録画日時が古い番組「スポーツ・野球・AチームvsBチーム」の番組データの容量を確認する。そして、この番組データを削除すると、238MBと67MBとを加算した総計の305MBの容量をもつ空き領域が確保できることが判明する。
そこで、退避部252は、次に録画日時が古い番組「スポーツ・野球・AチームvsBチーム」の番組データをサーバ装置25の外部記録領域25aに移動し、メモリカード118からは、上記番組データを削除する。この結果、メモリカード118の記録領域において、305MBの容量の空き領域が確保できる。
その後、録画部192は、録画開始時間になると番組「日曜・バラエティ」の番組データの録画を行う。
録画が完了すると、メモリカード118に記録されている番組データは、「ドラマ・日曜・コメディ」、「スポーツ・サッカー・2007大会」、「バラエティ・土曜」、「映画・ヒューマンドラマ」、「バラエティ・日曜」となる。
ここで、サーバ装置25の外部記録領域25aに格納される、番組データの一例について説明しておく。本実施の形態において、サーバ装置25の外部記録領域25aに格納される、番組データの格納形式は、基本的にはメモリカード118のものと同等であるとする。そのため、項目等の説明は省略する。
上記の録画処理における例に当てはめると、番組データ録画前のサーバ装置25の外部記録領域25aにおいては、図6の(b)に示すとおり、「音楽・金曜」、「ドラマ・土曜」、「ドラマ・火曜」を含む番組データが存在しており、番組データ録画後のサーバ装置25の外部記録領域25aにおいては、図7の(b)に示すように、「音楽・金曜」、「ドラマ・土曜」、「ドラマ・火曜」に加えて新たに、「スポーツ・野球・Aチーム vs Bチーム」の番組データが増えたことになる。
次に、本実施形態の番組録画処理のさらに別の一例として、番組データに関連付けられてメモリカード118に記録された嗜好度が低い番組を選択する場合について説明する。ここで、メモリカード118およびサーバ装置25の外部記録領域25aに記録されている番組データは、上記の例と同様、図6の(a)および(b)に示す状態であるとする。また、上記の状態において、図示しない嗜好度が、番組データに関連付けられて設定されているものとする。メモリカード118に記録された5つの番組データのうちで、「ドラマ・日曜・コメディ」の嗜好度が最も低く、「スポーツ・サッカー・2007大会」の嗜好度が次に低いものとする。
この場合、嗜好度が一番低い番組「ドラマ・日曜・コメディ」の番組データを削除しても、112MB+67MBを加算した総計179MBの容量しか空き領域を確保できないので、録画予約の番組が録画できない。そこで、退避部252は、嗜好度が一番低い番組「ドラマ・日曜・コメディ」の番組データを削除することなく、次に嗜好度の低い「スポーツ・サッカー・2007大会」をサーバ装置25の外部記録領域25aに移動し、メモリカード118の記録領域から削除する。この番組データを削除すると、メモリカード118において、255MBと67MBとを加算した総計322MBの容量を持つ空き領域が確保できる。そこで、録画部192は、録画開始時間になると、番組「日曜ビックバラエティ」の番組データの録画を行う。
録画が完了すると、メモリカード118内には、「ドラマ・日曜・コメディ」、「スポーツ・野球・Aチーム vs Bチーム」、「バラエティ・土曜」、「映画・ヒューマンドラマ」、「バラエティ・日曜」の番組データが格納される。
番組データ録画前のサーバ装置25の外部記録領域25aにおいては、「音楽・金曜」、「ドラマ・土曜」、「ドラマ・火曜」を含む番組データが存在していたが、番組データ録画後のサーバ装置25の外部記録領域25aにおいては、「音楽・金曜」、「ドラマ・土曜」、「ドラマ・火曜」に加えて新たに、「スポーツ・サッカー・2007大会」の番組データが増えた状態になる。
以上のように、メモリカード118において録画できる番組データの総容量を気にすることなく、番組データを録画することができる。また、サーバ装置25の外部記録領域25aに移動する番組データはメモリカード118内に記録された番組データの内で、ユーザが再生する可能性の低い番組から順に移動するようにしているので、ユーザが再生したいと考える番組データがメモリカード118内に存在しないという事態が生じる可能性は低い。
なお、番組録画処理において、番組データをメモリカード118に録画するとともに、サーバ装置25の外部記録領域25aに、該番組データをバックアップする構成としてもよい。
(番組再生処理)
次に、上記構成において、番組データの再生処理について、図8を参照して説明すると以下の通りである。同図は携帯電話機20の備える放送受信記録再生装置が番組データを再生する処理手順を説明した動作フローである。
すなわち、録画されている番組データを再生する際、携帯電話機20は、図7の(a)および(b)に示すような、メモリカード118およびサーバ装置25の外部記録領域25aに録画されている番組データに関する情報を提示し(S200)、ユーザからの選択を受け付ける。そして、再生制御部254が、ユーザの選択した内容から、再生すべき番組データを特定し(S202)、上記再生すべき番組データがメモリカード118に録画されている番組か否かを判定する(S204)。
このとき、上記再生すべき番組データがメモリカード118に存在すると判定された場合(S204においてYES)は、再生制御部254が、メモリカード118に存在する番組データを再生するよう再生部194に指示する。そして、再生部194において上記番組データが再生され(S214)、処理は終了する。
一方、S204において、上記再生すべき番組データがメモリカード118に存在しないと判定された場合(S204においてNO)、再生制御部254が、上記再生すべき番組データをサーバ装置25の外部記録領域25aからメモリカード118に転送することを決定するが、ここでさらに、退避部252が、上記再生すべき番組データのデータサイズを確認し、メモリカード118に、その番組データを転送するだけの空き領域があるか否かを判定する(S206)。
もし、メモリカード118に、上記再生すべき番組データを転送するだけの空き領域がないことが判明した場合(S206においてNO)は、退避部252はメモリカード118内に既に録画されている番組データの中から、ユーザが再生して視聴する可能性の低い番組データを決定する(ステップS208)。ここで、視聴する可能性の低い番組データを決定する条件としては、例えば、録画してから最も時間が経過している番組データなどが挙げられるのは前述と同様である。
そして、退避部252は、通信制御部210を介してインターネット通信機能を利用して、サーバ装置25に接続し、ステップS208で抽出された番組データをサーバ装置25の外部記録領域25aに転送する。転送が完了したら、これから録画予約する番組のために、メモリカード118内の当該番組データを削除して外部記録領域25aを解放する(S210)。
このようにして、退避部252がメモリカード118内に録画に必要な記録領域の容量を確保した後、再生制御部254は、上記再生すべき番組データをサーバ装置25の記録領域25aからメモリカード118に転送し(S212)、再生部194がメモリカード118から番組データを再生するよう制御する。再生部194において上記再生すべき番組データが再生され(S214)、その後、処理は終了する。
また、S206において、メモリカード118に、上記再生すべき番組データを転送するだけの十分な空き領域があることが判明した場合(S206においてYES)は、転送部253が、再生すべき番組データをサーバ装置25の記録領域25aからメモリカード118に転送し(S212)、再生部194がメモリカード118から番組データを再生するよう制御する。再生部194において上記再生すべき番組データが再生され(S214)、その後、処理は終了する。
なお、S214において、番組データを再生したあと、削除部255が該番組データを削除するようにしてもよい。上記の構成によれば、再生が完了した番組データは、ユーザが再生する可能性が低くなるものと推察されるので、削除することでメモリカード118の空き領域の容量が増大する。このため、制限の厳しいメモリカード118の記録領域を有効に活用できるようになる。また、ユーザの設定により、削除しないようにできることは当然である。
また、S200において提示する、メモリカード118およびサーバ装置25の外部記録領域25aに録画されている番組データに関する情報の提示形式について好ましい例を、図9を用いて説明する。同図は、図7の(a)および(b)が示す番組データに関する情報の提示形式の一例を示している。図示のとおり、メモリカード118およびサーバ装置25の外部記録領域25aに録画されている番組データがすべてリスト表示されている。
上記リスト表示は、データ一覧作成部258が、メモリカード118およびサーバ装置25の外部記録領域25aに録画されている番組データに関する情報を収集することによって作成する。また、上記リスト表示は、前述した番組データのデータ格納形式の項目に基づいて作成される。
上記リスト表示の項目としては、放送チャンネルを示す「ch」と、番組データを録画した日付を示す「録画日付」と、番組データのタイトルを示す「タイトル」と、メモリカード118およびサーバ装置25の外部記録領域25aのうち、何れの場所に番組データが録画されているかを示す「マーク」を含む。「マーク」に「x」が付されている番組データについては、該番組データがサーバ装置25の外部記録領域25aに存在することを示している。
また、上記リスト表示は、録画日付の降順にソートされている。そのため、「録画日付」の項目には、表示上、その項目が降順にソートされていることを示す矢印マークが付されている。
スクロールバー50は、メモリカード118およびサーバ装置25の外部記録領域25aに録画されている番組データをリスト表示する際、一画面に収まらなかった場合に表示されるものであり、画面に表示されているリスト部分のリスト全体に対する相対的な位置を示している。上記スクロールバー50が表示されているとき、操作部113からの操作に連動し、画面をスクロールできるものである。なお、図9に示すようなリスト表示において、番組データに対応した、番組に関する解説を、後述する番組情報管理DB402から取得し表示させるようにしてもよい。
ここで、番組データの再生処理の一例について説明する。前述のように録画処理を行った後の、メモリカード118およびサーバ装置25の外部記録領域25aの状態に基づいて番組データの再生処理について説明する。すなわち、図7の(a)に示すとおり、メモリカード118において、「ドラマ・日曜・コメディ」、「スポーツ・サッカー・2007大会」、「バラエティ・土曜」、「映画・ヒューマンドラマ」、「バラエティ・日曜」の録画された番組データがあるものとし、サーバ装置25の外部記録領域25aにおいては、図7の(b)に示すとおり、「音楽・金曜」を含む番組データが録画されているものとする。
この例では、図7の(b)における「音楽・金曜」を携帯電話機20に備えられている放送受信記録再生装置において再生するものとする。
まず、図9のような録画番組リストを前述の番組データのリスト表示として表示させる。ここで、携帯電話機に備えられている放送受信記録再生装置は、上記リストから、「音楽・金曜」の番組データの選択を受け付ける。「音楽・金曜」はサーバ装置25の外部記録領域25aに存在する番組データであるので、再生部194において上記番組データを再生するには、メモリカード118に上記番組データを転送する必要がある。装置内に録画されているか、サーバ内に録画されているかは、タイトルの右側のマークに「x」のマークが付してあるかどうかで、簡単にユーザは判断できる。
メモリカード118に録画できる番組データの総容量は1GBであるため、このとき、メモリカード118の空き領域の容量は90MBである。サーバ装置25の外部記録領域25aに存在する、番組データ「音楽・金曜」をメモリカード118に転送するためには、メモリカード118の空き領域の容量が122MB必要である。したがって、メモリカード118の空き領域の容量が不足していることが判明する。ここで、退避部252は、メモリカード118の空き領域の容量を確保するため、ユーザが再生する可能性が低い番組データをメモリカード118からサーバ装置25の外部記録領域25aに移動する。
この場合、録画日時が最も古い、すなわち、録画してから最も時間が経過している番組「ドラマ・日曜・コメディ」の番組データを削除することで、新たに112MBの容量の空き領域を確保できるため、メモリカード118の空き領域の容量は総計202MBとなる。そのため、「ドラマ・日曜・コメディ」の番組データが、退避部252によって、メモリカード118からサーバ装置25の外部記録領域25aに移動される。そして、再生部194において、「音楽・金曜」の番組データが再生された後、メモリカード118から削除される。なお、ここでは、録画日時が最も古い番組データを削除したが、嗜好度が最も低い番組データを削除してもよい。
メモリカード118およびサーバ装置25の外部記録領域25aに記録されている番組データを、図10を参照して説明する。同図は、メモリカード118とサーバ装置25の外部記録領域25aとに記録されている番組データの状態の一例であって、上記再生処理を行った後の状態を示すものである。上記の処理を行ったあとのメモリカード118の状態は同図の(a)に示すとおり、図7の(a)に比べて、「ドラマ・日曜・コメディ」の番組データが無くなっている。また、「音楽・金曜」の番組データは、既に削除されているため同図の(a)には含まれない。
一方、図10の(b)に示すとおり、図7の(b)に比べて、サーバ装置25の外部記録領域25aに記録されている番組データとして、「ドラマ・日曜・コメディ」の番組データが追加となっている。本実施の形態においては、図10の(b)に示すように「音楽・金曜」の番組データは、メモリカード118に転送されても、サーバ装置25の外部記録領域25aにそのまま保持されている。しかしながら、これに限られず、メモリカード118に転送されたあと、削除するようにしてもよい。
以上のように、サーバ装置25に存在する番組データを、メモリカード118に転送してから、番組データを再生する場合においても、メモリカード118において録画できる番組データの総容量を気にすることなく、番組データを再生することができる。
また、サーバ装置25の外部記録領域25aに移動する番組データはメモリカード118内に記録された番組データの内で、ユーザが再生する可能性が低い番組から順に移動するようにしているので、ユーザが再生したいと考える番組データがメモリカード118内に存在しないという事態が生じる可能性は低い。
次に、本実施の形態の好ましい変形例について説明する。
(自動録画処理)
本発明の利点を最大限に享受するには、放送受信記録再生装置が何らかの形で自動的に録画予約情報を作成する機能を備えていることが望ましいという事実は前述の通りである。自動的に録画予約情報を作成する機能において、ユーザの関心の対象となるような番組を、番組情報から選択的に抽出することができれば、さらに好適であることはいうまでもない。
なお、以下に説明する本実施形態の変形例においては、番組情報は、前述のとおり、放送信号によって伝播されるものを携帯電話機20において受信したものを指すものとするが、番組情報は、これに限られず、携帯電話機20の通信機能を介してインターネット上において提供されているものを取得したものや、メモリカード118などの記録媒体等により供給されるものとしてよい。
以下に、ユーザの嗜好性を分析し、ユーザの関心の対象となるような番組を、番組情報から自動的に選出する方法について、図11を参照しながら説明する。
図11は、図1の主制御部100における、自動録画部300を詳細に表したものである。自動録画部300は、図示のとおり、番組情報取得部(番組情報取得手段)302と、嗜好度取得部(嗜好情報取得手段、嗜好度情報取得手段)304と、記録指示部(記録指示手段)306と、番組抽出部(番組抽出手段)308とを備えている。また、図示のとおり、嗜好性の分析のため、メモリ120において、番組情報管理データベース(以下「DB」と略記する)402、履歴情報管理DB404、ユーザプロファイルDB406を保持するものとする。なお、本実施の形態において、番組情報管理DB402、履歴情報管理DB404、ユーザプロファイルDB406のDB群をメモリ120に備える構成としているが、これに限られず、ネットワーク経由でアクセス可能な、例えばサーバ装置25の外部記録領域25aに備えていてもかまわない。
より具体的には、番組情報管理DB402は、TV受信部190において受信した番組情報を格納するものである。番組情報管理DB402は、番組抽出部308または番組情報取得部302からのアクセスに応じて、番組抽出部308または番組情報取得部302に番組情報を送信する。本実施の形態において、上記番組情報は、番組の識別情報と、番組の名称と、番組の放送時間帯と、番組のジャンルと、および番組の内容とを含む情報である。しかしながら、上記の形態に限られず、例えば、番組情報の内容として、出演者や、番組制作者に関する情報を保持するものとしてもよい。
履歴情報管理DB404は、操作部113がユーザから受け付けた操作であって、TVを視聴した、番組データを再生した、手動で録画予約したといった操作に関する操作履歴情報を格納するものである。
上記操作履歴情報は、番組情報を特定可能な番組の識別子と、操作を行った時間の開始および終了を示す操作時間と、TVを視聴した、番組データを再生した、手動で録画予約したといった操作内容とを含む情報である。番組の識別子の例としては、番組タイトルが挙げられる。
ユーザプロファイルDB406は、ユーザの嗜好性を示す嗜好性情報を格納するためのものである。ユーザプロファイルDB406は、後述するユーザ嗜好学習処理および録画番組抽出処理において利用される。
本実施の形態において、ユーザプロファイルDB406は、上記番組情報管理DB402の「番組のジャンル」の項目に基づく「ジャンル」、「番組の内容」に基づく「キーワード」、および上記「ジャンル」、「キーワード」に関する「統計情報」の項目を含む情報である。「統計情報」については、具体的には、対応する「ジャンル」および「キーワード」の組に関して、「出現頻度」、「放送回数」およびこれらから導き出される「嗜好度」の項目をさらに含んでいる。上記の項目の関連性については後に詳しく述べる。
自動録画部300は、番組情報取得部302と、嗜好度取得部304と、記録指示部306と、番組抽出部308と、を含む構成である。
番組情報取得部302は、履歴情報管理DB404から、ユーザが視聴した番組データである再生履歴から、番組の識別子を抽出し、さらに該番組の識別子に対応づけて、番組情報管理DB402を読み出すことで、番組のジャンルおよび番組の内容を取得するものである。番組情報取得部302は、取得した番組のジャンルおよび番組の内容を、嗜好度取得部304に転送する。
嗜好度取得部304は、番組情報取得部302から転送された、番組のジャンルおよび番組の内容を分析するものである。具体的には、「SF」や、「出演者の名称」など、特定の単語を、番組の内容からキーワードとして検出し、頻度および放送回数といった統計情報を算出し、さらに上記統計情報に基づいて番組のジャンルごとに嗜好度を算出する。
嗜好度取得部304は、番組のジャンルに関連付けて、頻度、放送回数、嗜好度をユーザプロファイルDB406に格納する。さらに、嗜好度取得部304は、ユーザプロファイルDB406に格納されたキーワードごとの嗜好度と、メモリカード118に記録された番組データに対応する番組情報に含まれるキーワードとから、メモリカード118に記録された番組データについて、番組データごとの嗜好度を取得し、取得した嗜好度を番組データに関連付けてメモリカード118に記録させる。退避部252は、内部記録部117に録画されている番組データを、サーバ装置25に備えられている外部記録領域25aへ移動するときに、番組データに関連付けて記録された嗜好度も、外部記録領域25aへ移動し、番組データに関連付ける。この結果、外部記録領域25aにも、番組データに関連付けて、ユーザの番組データに対する嗜好の度合いを示す嗜好度が記録される。
番組抽出部308は、ユーザプロファイルDB406に記録されている、キーワードおよび嗜好度を読み出し、嗜好度に基づいてキーワードを選択する。さらに、番組抽出部308は、番組情報管理DB402から、番組情報を読み出し、番組情報に関して上記キーワードの検索を行うことによって、キーワードが検出された番組情報をユーザの嗜好に合致するものとして抽出するものである。すなわち、番組抽出部308は、番組情報管理DB402の管理する番組情報の中から、嗜好情報に応じた番組情報を抽出する。
そして、番組抽出部308は、ユーザの嗜好に合致する番組を特定する情報(例えば番組情報)を録画部192および表示部114へ出力する。これにより、ユーザが、映像信号および音声信号を録画部192に記録(録画)させたり、抽出された番組の視聴や、抽出された番組の番組情報の閲覧を表示部114へ指示したりすることができる。その結果、携帯電話機20は、ユーザによるこれまでの視聴・操作履歴に基づいて、ユーザの好みの番組の映像信号および音声信号を、記録(録画)したり、表示部114に表示してユーザに視聴させたりすることができる。
記録指示部306は、番組抽出部308が抽出した番組情報に基づいて、録画予約情報を作成するものである。記録指示部306は、録画部192に録画すべき番組を指定する。
(ユーザ嗜好学習処理)
次に、上記構成において、番組データの自動録画のための、ユーザ嗜好学習処理について、図12を参照して説明すると以下の通りである。同図は自動録画部300がユーザの嗜好度を分析しユーザプロファイルDB406を更新する処理手順を説明した動作フローである。
なお、当該処理を行う時点は、例えば、操作部113が操作を受け付けた時点など、種々の時点が考えられるが、本実施形態では、一例として、前回、学習処理を行った時点から予め定められた期間が経過した時点の場合について説明する。
すなわち、学習処理を行う時点になると、番組情報取得部302が、履歴情報管理DB404を読み出し、操作履歴情報を取得する(S300)。ここで、処理すべき操作履歴情報が存在すれば(S302においてNO)、番組情報取得部302は、当該操作履歴情報に含まれる番組情報の放送期間とチャンネルとを関連付けて番組情報管理DB402を参照し、対応する番組情報を取得する(S304)。
そして、嗜好度取得部304が上記番組情報から「番組のジャンル」を取得し(S306)、さらに「キーワード」の抽出を行う(S308)。番組のジャンル、抽出された各キーワードに関連付けて、ユーザプロファイルDB406における当該キーワードの出現頻度を更新する(S310)。
上記S300からS310までの処理は、未学習の履歴情報が存在する間、繰り返される。処理すべき履歴情報がなくなると(ステップS302において、YES)、番組情報取得部302は、前回、学習処理を行った時点以降に放送された番組の番組情報を番組情報管理DB402から取得し、嗜好度取得部304に転送する。嗜好度取得部304は、これらの番組情報に基づいて、ユーザプロファイルDB406に記憶する各キーワードの放送回数を更新する(S312)。そして、ユーザプロファイルDB406にて各キーワードに関連付けて記憶された出現頻度および放送回数に基づいて、当該キーワードの嗜好度が更新され、さらにユーザプロファイルDB406に結果が書き込まれる(S314)。
ここで、ユーザ嗜好学習処理の例について、図13を参照しながら説明する。同図は、履歴情報管理DB404に格納されるデータの一例である。履歴情報管理DB404に格納されるデータは、前述の通り、番組の識別子(図13の例では番組タイトル)、操作時間(開始時間および終了時間)、および操作内容の項目を含んでいる。
図13に示すとおり、履歴情報管理DB404に格納されている履歴情報は、6件あり、番組タイトルはそれぞれ「バラエティ・デイリー・早朝」、「バラエティ・デイリー・朝」、「バラエティ・木曜・生活」、「バラエティ・木曜・トーク」、「バラエティ・木曜・占い」、「映画・SF・宇宙」である。
「バラエティ・デイリー・早朝」の履歴情報の操作時間は、「2007/7/17 6:50」から「2007/7/17 8:00」までの期間である。以降順に、「バラエティ・デイリー・朝」は、「2007/7/18 8:00」から「2007/7/18 9:00」まで、「バラエティ・木曜・生活」は、「2007/7/19 19:05」から「2007/7/19 19:58」まで、「バラエティ・木曜・トーク」は、「2007/7/19 19:58」から「2007/7/19 20:54」まで、「バラエティ・木曜・占い」は、「2007/7/19 21:03」から「2007/7/19 21:53」まで、「映画・SF・宇宙」は、「2007/7/20 0:50」から「2007/7/20 2:30」まで、という操作時間が設定されている。
また、操作内容としては、各々の履歴情報において、番組が放送されるスケジュールにおいてリアルタイムで番組を視聴する操作が行われたことを示す「ライブ視聴」が設定されている。
なお、「映画・SF・宇宙」の番組情報は、番組のジャンルが「映画」であり、番組の内容として「SF」というキーワードを含むものとする。
上記履歴情報を履歴情報管理DB404が保持している場合、番組情報取得部302は、上記履歴情報を読み出すとともに、番組情報管理DB402から対応する番組情報を取得する。そして、嗜好度取得部304は、上記6件の履歴情報を順番に読み出して、該履歴情報に関する番組のジャンルを読み出す。ここで、6件目の「映画・SF・宇宙」の履歴情報から、該履歴情報に対応する番組情報についてジャンルは「映画」であることを認識し、さらにキーワードとして「SF」を検出する。その結果、嗜好度取得部304は、ジャンルが「映画」に属する番組について、キーワード「SF」について出現頻度を更新する。この例では、キーワード「SF」が検出された履歴情報が1件ある、すなわちキーワード「SF」にマッチした番組情報が1回視聴されているので、嗜好度取得部304は、出現頻度を1増加させる。
こうして、すべての履歴情報を処理すると、嗜好度取得部304は、放送回数を更新する。ここでは、番組情報取得部302が取得した番組情報から、ジャンル「映画」においてキーワード「SF」を検出した番組情報は6件あったものとする。いいかえれば、キーワード「SF」にマッチし、しかも、ジャンルが「映画」に属する番組が、6回放送されたということである。この場合、嗜好度取得部304は、放送回数を6増加させる。
ここで、ユーザプロファイルDB406のユーザの嗜好性に関する情報の更新について図14を用いて説明する。図14の(a)は、上記ユーザ嗜好学習処理を行った場合における、ユーザプロファイルDB406の更新前の状態を示しており、一方図14の(b)はその更新後の状態を示している。図14の(a)に示すとおり、ユーザプロファイルDB406は、ジャンルが「映画」、「スポーツ」である嗜好性情報を含んでいる。それぞれにおいてさらに詳しく見ていくと、ジャンルが「映画」である嗜好性情報は、「キーワード」が「女優」である嗜好性情報と、「SF」である嗜好性情報とにさらに分かれている。このほか、ジャンルが「映画」である嗜好性情報は、いくつもの「キーワード」に関する情報を保持できるが、説明は省略する。
また、ジャンルが「映画」であって、「キーワード」が「女優」である嗜好性情報については、「出現頻度」および「放送回数」に、それぞれ、「5」および「10」という値が保持されている。また、その「嗜好度」は「50」である。
本実施の形態において、嗜好度は、「出現頻度」の「放送回数」に対する割合に基づいて算出されるものとする。このため、「5」を「10」で割った値「0.5」から、この値に100を乗算し、嗜好度「50」を得る。
同様に、ジャンルが「映画」であって、キーワードが「SF」である嗜好性情報については、「出現頻度」、「放送回数」および「嗜好度」は、「4」、「9」および「44」の値が保持されている。
ここで、先ほどの結果である、ジャンル「映画」のキーワード「SF」の放送回数が6回であり、履歴情報から検出したキーワードの回数は1回であるという統計情報に基づいて、図14の(a)に示すユーザプロファイルDB406を更新すると、出現頻度が1増加し、放送回数が6増加して、図14の(b)に示す状態となる。すなわち、ジャンルが「映画」であって、キーワードが「SF」である嗜好性情報が更新され、「出現頻度」は、4に1を加えた値である「5」、「放送回数」は、9に6を加えた値である「15」、および「嗜好度」は、5を15で割った値である、「0.33・・・」に100を乗算し、小数点以下を四捨五入した値である「33」に更新される。
なお、上述した実施形態では、放送回数に対する出現回数の割合によって嗜好度を算出する構成について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、出現頻度のみ、あるいは、出現頻度と時間との割合など、他の算出方法で嗜好度を算出してもよい。
ただし、上述した実施形態では、嗜好度を算出する際に、全番組の番組情報にキーワードが含まれる頻度に応じて変化する情報である放送回数などを用いるので、全番組の番組情報にキーワードが含まれる頻度に応じて、嗜好度情報を変更できる。したがって、例えば、頻度の高いキーワードは、一般的なキーワードとして、嗜好度を低く推定するなど、頻度に応じた推定が可能になり、嗜好度を推定する際の精度を向上できる。
また、上述した実施形態では、嗜好度を算出する際に、操作された番組の番組情報にキーワードが含まれる頻度に応じて変化する情報である出現回数などを用いているので、操作された番組の番組情報にキーワードが含まれる頻度に応じて、嗜好度情報を変更できる。したがって、例えば、操作対象の番組の番組情報により頻繁に出現するキーワードの嗜好度をより高く推定するなど、操作の回数に応じた推定が可能になり、嗜好度を推定する際の精度を向上できる。
(録画番組抽出処理)
次に、上記構成において、番組データの自動録画のための、録画すべき番組の自動抽出処理について、図15を参照して説明すると以下の通りである。同図は自動録画部300がユーザの嗜好度の分析結果に基づいて録画すべき番組を自動抽出する処理手順を説明した動作フローである。
まず、番組抽出部308は、番組情報管理DB402を参照することで番組情報を読み出す(S400)。そして、番組抽出部308は、ユーザプロファイルDB406から、嗜好度の項目に所定の閾値以上の値を保持している嗜好性情報を抽出しキーワードを特定する(S402)。
S402にて読み出されたキーワードがなくなるまでの間(S404においてNOの間)、S402からS406までの処理を繰り返し、逐次、番組情報の「番組のタイトル」や「番組の内容」に記載されている番組の内容を説明する文章からキーワードを検索する(S406)。ここで、キーワードが検出された番組情報については、自動録画の対象の候補となる。
一方、読み出されたキーワード全てについて、処理が完了すると(S404においてYES)、自動録画の対象の番組が決定される(S410)。
なお、S410において録画対象となる番組の数を制限しておくことも可能である。そして、S410の前に、番組を並べ替える処理を行っても良い。すなわち、検索したキーワードに対応する嗜好度によって、番組を並べ替え、嗜好度の高いキーワードによって検出された番組を優先的に自動録画の対象として選択してもよい。
次に、嗜好度取得部304が番組データごとの嗜好度を取得する方法について説明する。
嗜好度取得部304は、各番組データについて、その番組データの番組情報に含まれるキーワードの嗜好度の総計を求め、求めた総計をその番組データの嗜好度とする。例えば、ある番組データの番組情報が「SF」というキーワードを含み、図14(a)に示すように「SF」というキーワードの嗜好度が44であったとすれば、その番組データの嗜好度は、44となる。また、他の番組データの番組情報が「女優」というキーワードと「SF」というキーワードとを含み、図14(a)に示すように「女優」というキーワードの嗜好度が50、「SF」というキーワードの嗜好度が44であったとすれば、その番組データの嗜好度は、50+44=94となる。
本発明の実施の形態に係る別の変形例を以下に開示する。すなわち、再生済み番組データを削除することで、メモリカード118に所定以上の空き領域の容量が確保できた場合、サーバ装置25の外部記録領域25aに録画されている番組データを自動的にメモリカード118へ転送するようにすることが可能である。
このとき、サーバ装置25の外部記録領域25aの番組データを選択する基準としては、嗜好度が高い順や、録画日時が最も新しい順などが挙げられる。上記のような選択基準によって選択された番組データは、ユーザが再生する可能性が高いと考えられるので、ユーザの要求に迅速に対応できるようになることが期待される。
また、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
なお、上述した実施の形態では、放送受信記録再生装置が携帯電話機20に内蔵されていたが、本発明の放送受信記録再生装置は、これに限られるものではなく、携帯電話機以外の無線通信端末装置、例えばTV機能を持つノートパソコンなどであってもよく、据え置き型の通信端末装置、例えば、記録再生機能を持つ据え置き型のテレビ受像機や、据え置き型の録画装置などであってもよい。
また、上述した実施形態では、携帯通信端末装置20を構成する各部材が、「CPUなどの演算手段がROMやRAMなどの記録媒体に格納されたプログラムコードを実行することで実現される機能ブロックである」場合を例にして説明した。したがって、上述した実施形態に係る携帯電話機20は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。
しかしながら、上記携帯通信端末装置20を構成する各部材と同様の処理を行うハードウェアで携帯通信端末装置を実現してもよい。また、処理の一部を行うハードウェアと、当該ハードウェアの制御や残余の処理を行うプログラムコードを実行する上記演算手段とを組み合わせても携帯通信端末装置を実現することができる。さらに、上記各部材のうち、ハードウェアとして説明した部材であっても、処理の一部を行うハードウェアと、当該ハードウェアの制御や残余の処理を行うプログラムコードを実行する上記演算手段とを組み合わせても実現することができる。なお、上記演算手段は、単体であってもよいし、装置内部のバスや種々の通信路を介して接続された複数の演算手段が共同してプログラムコードを実行してもよい。
上記演算手段によって直接実行可能なプログラムコード自体、または、後述する解凍などの処理によってプログラムコードを生成可能なデータとしてのプログラムは、当該プログラム(プログラムコードまたは上記データ)を記録媒体に格納し、当該記録媒体を配付したり、あるいは、上記プログラムを、有線または無線の通信路を介して伝送するための通信手段で送信したりして、携帯電話機等の携帯通信端末装置に配付され、上記演算手段が記録媒体に格納されたプログラムまたは受信したプログラムを実行することによって、携帯通信端末装置が実現される。
通信路を介して伝送する場合、通信路を構成する各伝送媒体が、プログラムを示す信号列を伝搬し合うことによって、当該通信路を介して、上記プログラムが伝送される。この場合、プログラムは、上記伝送媒体または通信経路を構成する装置において、流動的に坦持される。また、信号列を伝送する際、送信装置が、プログラムを示す信号列により搬送波を変調することによって、上記信号列を搬送波に重畳してもよい。すなわち、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。この場合、受信装置が搬送波を復調することによって信号列が復元される。一方、上記信号列を伝送する際、送信装置が、デジタルデータ列としての信号列をパケット分割して伝送してもよい。この場合、受信装置は、受信したパケット群を連結して、上記信号列を復元する。また、送信装置が、信号列を送信する際、時分割/周波数分割/符号分割などの方法で、信号列を他の信号列と多重化して伝送してもよい。この場合、受信装置は、多重化された信号列から、個々の信号列を抽出して復元する。いずれの場合であっても、通信路を介してプログラムを伝送できれば、同様の効果が得られる。
なお、コンピュータがモデム等を備えて通信ネットワークと接続できる場合、コンピュータが上記通信ネットワークから上記プログラムをダウンロードしてもよい。すなわち、携帯通信端末装置20を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムを通信ネットワークを介して携帯通信端末装置20に供給してもよい。上記通信ネットワークから上記プログラムをダウンロードするためのダウンロードプログラムは、予め本体装置に格納されていてもよいし、あるいは、別の記録媒体からインストールされてもよい。上記通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。
ここで、プログラムを配付する際の記録媒体は、取外し可能である方が好ましいが、プログラムを配付した後の記録媒体は、取外し可能か否かを問わない。また、上記記録媒体は、プログラムが記憶されていれば、書換え(書き込み)可能か否か、揮発性か否か、記録方法および形状を問わない。記録媒体の一例として、磁気テープやカセットテープなどのテープ、あるいは、フロッピー(登録商標)ディスクやハードディスクなどの磁気ディスク、または、CD−ROM、CD−Rや光磁気ディスク(MO)、ミニディスク(MD)やデジタルビデオディスク(デジタル多用途ディスク)などのディスクが挙げられる。また、記録媒体は、IC(集積回路)カードや光カードのようなカード、あるいは、マスクROMやEPROM(紫外線消去型ROM)、EEPROM(電気的消去型ROM)またはフラッシュROMなどのような半導体メモリであってもよい。あるいは、CPUなどの演算手段内に形成されたメモリであってもよい。また、上記記録媒体には、上記プログラムだけではなく、当該プログラムによってアクセスされるデータや他の任意のデータを記憶していてもよい。
なお、上記プログラムコードは、上記各処理の全手順を上記演算手段へ指示するコードであってもよいし、所定の手順で呼び出すことで、上記各処理の一部または全部を実行可能な基本プログラム(例えば、オペレーティングシステムやライブラリなど)が既に存在していれば、当該基本プログラムの呼び出しを上記演算手段へ指示するコードやポインタなどで、上記全手順の一部または全部を置き換えてもよい。
また、上記記録媒体にプログラムを格納する際の形式は、例えば、実メモリに配置した状態のように、演算手段がアクセスして実行可能な格納形式であってもよいし、実メモリに配置する前で、演算手段が常時アクセス可能なローカルな記録媒体(例えば、実メモリやハードディスクなど)にインストールした後の格納形式、あるいは、ネットワークや搬送可能な記録媒体などから上記ローカルな記録媒体にインストールする前の格納形式などであってもよい。また、プログラムは、コンパイル後のオブジェクトコードに限るものではなく、ソースコードや、インタプリトまたはコンパイルの途中で生成される中間コードとして格納されていてもよい。いずれの場合であっても、圧縮された情報の解凍、符号化された情報の復号、インタプリト、コンパイル、リンク、または、実メモリへの配置などの処理、あるいは、各処理の組み合わせによって、上記演算手段が実行可能な形式に変換可能であれば、プログラムを記録媒体に格納する際の形式に拘わらず、同様の効果を得ることができる。
一例として、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどの演算手段が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって、上述した実施の形態の各機能を実現してもよい。
なお、本発明は、以下のようにも表現できる。
(1)番組データを受信する番組データ受信部を備えた番組録画再生装置であって、番組のスケジュールに関する情報と番組の内容に関する情報とを含む番組情報を取得する番組情報取得手段と、ユーザの嗜好を示す嗜好情報を取得する嗜好情報取得手段と、嗜好情報に応じた番組を抽出する番組抽出手段と、抽出された番組データを録画する番組録画手段と、録画した番組データをサーバに保存する番組バックアップ手段と、番組録画手段により録画された番組または番組バックアップ手段によりサーバにバックアップされた番組を再生する番組再生手段とを備えたことを特徴とする番組録画再生装置。
(2)上記番組バックアップ手段は、新たに番組を録画する際に、装置内の番組データ記録領域が所定不足していると判定した場合に、所定の条件に従って既に録画済みの番組をサーバにバックアップすることを特徴とする(1)に記載の番組録画再生装置。
(3)上記番組バックアップ手段は、サーバ内で予め設定されているバックアップ割り当て容量にバックアップした番組データの総容量が達した場合に、所定の条件に従ってバックアップした番組データを自動的に削除することを特徴とする(1)に記載の番組録画再生装置。
(4)上記番組バックアップ手段は、サーバ内にバックアップした番組データが所定日数を過ぎた場合に自動的に削除することを特徴とする(1)に記載の番組録画再生装置。
(5)上記所定の条件は、録画済み番組の録画日時が古い順であることを特徴とする(2)または(3)に記載の番組録画再生装置。
(6)上記所定の条件は、録画済みの番組に対する嗜好度が低い順であることを特徴とする請求項(2)または(3)に記載の番組録画再生装置。
(7)上記番組再生手段は、装置内の録画済みの番組の番組情報とサーバ内にバックアップされた番組の番組情報を一覧表示する機能を備えたことを特徴とする(1)に記載の番組録画再生装置。
(8)上記番組再生手段は、上記一覧表示の際に、装置内の番組データ記録領域かサーバ内の番組データ記憶領域のいずれに記録されているかを識別できるマークを付して表示することを特徴とする(7)に記載の番組録画再生装置。
(9)上記番組再生手段は、サーバ内にバックアップされた番組が再生対象の番組として選択され、選択された番組データを装置内の番組データ記録領域に保存するだけの記録領域が不足している場合に、装置内に録画されている他の番組データをサーバにバックアップした後、選択された番組データを記録領域にダウンロードすることを特徴とする(1)に記載の番組録画再生装置。
(10)上記番組再生手段は、ユーザが再生を指示した番組の再生を完了すると、再生した番組のデータを削除することを特徴とする(1)に記載の番組録画再生装置。
(11)上記番組再生手段は、再生を完了することにより、装置内の番組データ記憶領域が所定以上開いた場合に、所定の条件に従ってサーバにバックアップ済みの番組データを端末内にダウンロードすることを特徴とする(10)に記載の番組録画再生装置。
(12)上記所定の条件は、録画済み番組の録画日時が新しい順であることを特徴とする(11)に記載の番組録画再生装置。
(13)上記所定の条件は、録画済みの番組に対する嗜好度が高い順であることを特徴とする(11)に記載の番組録画再生装置。
(14)番組のスケジュールに関する情報と番組の内容に関する情報とを含む番組情報を取得する番組情報取得工程と、ユーザの嗜好を示す嗜好情報を取得する嗜好情報取得工程と、嗜好情報に応じた番組を抽出する番組抽出工程と、抽出された番組データを録画する番組録画工程と、録画した番組データをサーバに保存する番組バックアップ工程と、番組録画工程により録画された番組または番組アックアップ工程によりサーバにバックアップされた番組を再生する番組再生工程とを含んでいることを特徴とする番組録画再生方法。
(15)上記(1)ないし(13)のいずれか1つに記載の番組録画再生装置の各手段として、コンピュータを動作させるプログラム。
(16)上記(15)記載のプログラムが記録されているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。