JP2009075266A - 光学シート - Google Patents
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Abstract
【課題】ゴーストを低減し、生産性の良好な光学シートを提供する。
【解決手段】先端に向かって幅狭となるプリズム列11が並列した光透過層10と、プリズム列11同士の間の溝15に遮光材料が充填された遮光部20を有する光学シート1において、プリズム列11の上面12と斜面13が粗面で、その上面12の表面粗さRaが0.1μm〜5μmであり、遮光材料は遮光性粒子を含有し、その平均粒径Aμmが
Ra≦A≦50μm
を満たす。
【選択図】図1
【解決手段】先端に向かって幅狭となるプリズム列11が並列した光透過層10と、プリズム列11同士の間の溝15に遮光材料が充填された遮光部20を有する光学シート1において、プリズム列11の上面12と斜面13が粗面で、その上面12の表面粗さRaが0.1μm〜5μmであり、遮光材料は遮光性粒子を含有し、その平均粒径Aμmが
Ra≦A≦50μm
を満たす。
【選択図】図1
Description
本発明は、ディスプレイ用フィルター、視野角制御シート、光拡散シート等の光学シートに関する。
外光反射を抑制して画像のコントラストを改善したり、視野角を制御したりするディスプレイ用フィルター等の光学シートとして、透光部と遮光部を交互に配列した光学シートが知られている。このような光学シートでは、映像の高精細化に対応して、透光部と遮光部の配列ピッチは1mm以下、特に0.3mm以下にすることが望まれる。
また、透光部と遮光部を交互に配列した光学シートをディスプレイパネルの前面に配置すると、透光部と遮光部との界面で反射された光線が観察者に観察されることによりゴーストと呼ばれる二重像が発生する場合がある。これに対し、ゴーストを防止する光学シートとしては、透明なシート状部材と遮光性のシート状部材とを光散乱層を介して交互に多数積層し、積層方向に対して垂直にスライスすることにより、透光部と遮光部との間に光拡散層を介在させた光学シートが知られている(特許文献1)。しかしながら、この光学シートは生産性が低い。
また、透明なシート状部材の表面をダイシングソーで研削することにより、溝内部表面が粗面となっている平行な溝を形成し、その溝内部に光吸収性物質又は光散乱性物質を充填し、透光部と遮光部との界面を粗面にした光学シートが知られている(特許文献2)。しかしながら、この光学シートも透明なシート状部材を1枚ずつ研削する必要があるため、生産性が低い。
この他、断面略台形のプリズム列が並列した形状の樹脂シートからなる透光部を、成形型を用いて転写成形し、その後、透光部のプリズム列側表面に遮光材料を塗布し、次いで、余分な遮光材料を掻き取ることにより、図7に示すように、プリズム列11同士の間の溝に遮光部20xを形成した光学シートが知られている(特許文献3)。この光学シートは、特許文献1や特許文献2の光学シートに比して生産性が良好となる。
しかしながら、同図に示すように、この光学シート1xでは、観察者は、プリズム列11からなる透光部10xをそのまま透過してくる映像光の他に、透光部10xと遮光部20xとの界面で反射した映像光を観察することになるため、映像光が2重になるゴーストが生じる。
図7に示した映像光のゴーストの発生を防止するには、透光部10xを成形する金型にサンドブラスト、エッチング等の処理を施してその表面を粗面化し、それにより透光部10と遮光部20yとの界面を粗面化することが考えられる。
しかしながら、金型にこれらの処理を施すと、断面略台形のプリズム列の台形頂部も粗面となり、遮光材料を掻き取った後にもプリズム列の台形頂部に遮光材料が残ってしまい、光透過率の低下や、外観が損なわれるといった問題が生じる。
これに対し、本発明は、ゴーストを低減し、生産性の良好な光学シートを提供することを目的とする。
本発明者は、プリズム列を並列させた光透過層を有する光学シートを製造するにあたり、光透過層を成形する金型の表面粗化を特定の表面粗さとなるように行い、かつ遮光材料を構成する遮光性粒子の平均粒径を特定の範囲とすると、光透過層のプリズム列側表面に遮光材料を塗布し、次いで余分な遮光材料を掻き取ることにより、プリズム列同士の間の溝に遮光材料を充填する場合に、プリズム列の台形頂部に遮光材料の掻き取り残りが生じないことを見出した。
即ち、本発明は、先端に向かって幅狭となるプリズム列が並列した光透過層と、プリズム列同士の間の溝に充填された遮光材料からなる遮光部を有する光学シートであって、
プリズム列の上面と斜面が粗面で、その上面の表面粗さRaが0.1μm〜5μmであり、
遮光材料は遮光性粒子を含有し、その平均粒径Aμmが
1.5Ra<A<50μm
を満たす光学シートを提供する。
プリズム列の上面と斜面が粗面で、その上面の表面粗さRaが0.1μm〜5μmであり、
遮光材料は遮光性粒子を含有し、その平均粒径Aμmが
1.5Ra<A<50μm
を満たす光学シートを提供する。
また、本発明は、この光学シートの光透過層の成形用金型として、金型表面に、溝底面に向かって幅狭となる溝が並列しており、溝底面と溝斜面が粗面で、その溝底面の表面粗さRaが0.1μm〜5μmである金型を提供する。
さらに、本発明は、この光学シートの製造方法として、その光透過層を、上述の金型を用いて成形し、プリズム列同士の間の溝に遮光部を形成する方法を提供する。
本発明の光学シートはプリズム列が並列した光透過層を有し、このプリズム列の上面と斜面が粗面となっており、少なくともその上面の表面粗さRaが0.1μm〜5μmであり、プリズム列同士の間の遮光部を形成する遮光性粒子の平均粒径Aμmが、
1.5Ra<A<50μm
を満たすので、プリズム列同士の間の溝上に遮光材料を塗布し、余分な遮光材料を掻き取ることにより遮光部を形成する場合に、遮光材料の掻き取り残りが生じることを防止できる。よって、本発明によれば、ゴーストの発生が低減し、光透過率が高く、外観が良好な光学シートを、生産性高く提供することが可能となる。
1.5Ra<A<50μm
を満たすので、プリズム列同士の間の溝上に遮光材料を塗布し、余分な遮光材料を掻き取ることにより遮光部を形成する場合に、遮光材料の掻き取り残りが生じることを防止できる。よって、本発明によれば、ゴーストの発生が低減し、光透過率が高く、外観が良好な光学シートを、生産性高く提供することが可能となる。
以下、図面を参照しつつ本発明を詳細に説明する。なお、各図中、同一符号は同一又は同等の構成要素を表している。
図1は、本発明の光学シートの一態様の斜視図であり、図2は、その光透過層の断面図である。
この光学シート1は、ディスプレイ用フィルター、視野角制御シート、光拡散シート等として使用できる光学シート1であって、光透過層10と遮光部20を有している。
光透過層10は、先端に向かって幅狭となるプリズム列11が片面に並列した形態をなしている。
図2に示すように、この光透過層10の片面に並列しているプリズム列11は、その並列方向の断面が略台形である。そして、プリズム列11の上面12と斜面13が粗面になっている。本発明において、粗面の表面粗さRaは、プリズム列11の上面12の場合、上面12をJIS B 0601−1994に準じた方法でプリズム列11の延在方向に測定したものとし、0.1μm〜5μmとする。表面粗さRaが0.1μm未満であると、ゴーストの低減効果が充分でなく、5μmを超えると、そのような表面粗さの金型を用いて光透過層10を転写成形する場合に、離型性に問題が生じる場合がある。表面粗さRaのより好ましい範囲は、0.2μm〜3μmである。
斜面13の表面粗さも、上述の上面12の表面粗さと同様に、0.1μm〜5μmとし、好ましくは0.2μm〜3μmとするが、この範囲にあれば、斜面13の表面粗さは、上面12の表面粗さと同一でなくてもよい。
通常、上面12と斜面13の粗面加工は同時に行うので、これらの表面粗さRaは実質的に同一となるが、実際上、斜面13の表面粗さを上面12と同様に測定することは難しいので、上面12の表面粗さの測定値を斜面13の表面粗さの指標とする。
なお、プリズム列11同士の間の断面略楔形の溝15の底面16は、必ずしも粗面化する必要はないが、プリズム列11の上面12や斜面13と同様に粗面化してもよい。
プリズム列11の上面12と斜面13との交部である肩部14には、好ましくは、曲率半径Rが3μm〜30μm、より好ましくは5μm〜20μmの丸みをもたせる。これにより、光透過層10を金型で成形する場合に、金型の奥まで溶融樹脂を充填し、金型と溶融樹脂とを密着させることができ、また、金型からの抜きも容易となる。したがって、肩部14に形状ムラや表面粗さのムラが生じることを防止でき、光透過層10に安定した光学性能や外観を付与することができる。
プリズム列11のピッチPは、光学シート1を映像表示装置にディスプレイ用フィルター等として用いる場合、映像の高精細化に対応するため300μm以下とすることが好ましい。一方、金型製作精度や成型加工精度の点から、30μm以上とすることが好ましい。
プリズム列11の高さL5 と底面幅L1 との比(アスペクト比=L5/L1)は、光透過層10を成形する金型の耐久性や成形性の点から3以下が好ましい。
プリズム列11の上面幅L3 は、光利用効率及び視野角制御能力の点からプリズム列11のピッチの30〜90%とすることが好ましい。
また、プリズム列11の高さL5 と、隣り合うプリズム列11の上面12同士の間隔L4 との比(即ち、遮光部20のアスペクト比(L5/L4))は、2〜10が好ましい。この比が2より小さいと視野角制御効果が不十分となる場合があり、10より大きいと光透過層10の成形用金型の耐久性や成形性に不具合が生じる場合ある。
隣り合うプリズム列11の上面12同士の間隔L4 とピッチPとの比(L4/P)は、所望の光拡散性能に応じて選ぶことができるが、通常0.1〜0.7程度が好ましい。
プリズム列11同士の間の断面略楔形の溝15の底面16の幅L2 は、光透過層10の成形用金型の耐久性の点から2μm以上が好ましく、熱可塑性樹脂の形状転写安定性の点から20μm以下とすることが好ましい。また、耐久性の点から、この底面16とプリズム列11の斜面13との交部に丸みをもたせてもよい。
プリズム列11の斜面13と光透過層10の法線とのなす角度θは、光学シート1の使用目的や、金型製造及び金型からの抜きの容易さなどによって適宜定めるが、例えば、遮光部20を観察者側に向けてディスプレイの前面に配置するディスプレイ用フィルター、視野角制御シート又は光拡散シートとして使用する場合には、3〜30°とすることが好ましい。この角度θが小さすぎると、光透過層10の成形用金型の耐久性に不具合が生じたり、成形品と金型との離型性に不具合が生じる場合がある。反対に、角度θが大きすぎると好ましい視野角を得られない場合がある。なお、プリズム列11の斜面13が屈曲していたり、丸みをもっていたりする場合には、斜面13の角度θの最も小さい部分を上述の角度範囲とすればよい。
光透過層10の断面形状については、図3Aに示すように、プリズム列11を連続させて、プリズム列11同士の間に断面楔形の溝が形成されるようにしてもよく、図3Bに示すように、プリズム列11を、所定間隔を開けて並列させ、プリズム列11同士の間に断面台形の溝が形成されるようにしてもよい。
また、図3Cに示すようにプリズム列11の上面12を屈曲させてもよく、図3Dに示すように斜面13を屈曲させたり、図3Eに示すように斜面13を湾曲させてもよい。
光透過層10の層厚L6 は、押出成形によりそのプリズム列11を高アスペクト比に成形する場合に、プリズム列11の転写性能に影響する重要な要素となる。そのため、層厚L6 は、プリズム列11の高さL5 の約1.5〜3.5倍が好ましい。
光透過層10は、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリカーボネート樹脂等の熱可塑性樹脂を押出成形することにより製造することができる。また、透明シートと成型用金型との間に紫外線硬化樹脂を充填し、転写成形する方法(2P成形法(Photo Polymerization))を用いることもできるが、紫外線硬化樹脂が高価であることから、熱可塑性樹脂の押出成形によることが好ましい。この他、熱プレス成形を用いることもできる。
光透過層10を成形する金型としては、上述のプリズム列11の配列と逆形状に凹凸を配列した金型を使用する。図4は、かかる金型30の断面図である。したがって、この金型30の表面には、溝底面32に向かって幅狭となる溝31が形成されており、溝底面32と溝斜面33は、表面粗さRaが0.1μm〜5μmの粗面となっている。
このように金型30に粗面加工する方法としては、サンドブラスト、エッチング、メッキ等を使用することができる。中でも、金型30の変形が少ない点から、エッチングが好ましい。エッチング条件は金型30の表面材質に応じて適宜選択することができ、例えば、金型30の表面材質が銅の場合、塩酸等の酸に20〜30℃で浸漬する。
光透過層10の成形用金型30は、平板状としてもよいが、図5に示すように、溝31をロールの周方向に形成した押出成形用のロール成形金型30bとすることが好ましい。これにより、熱可塑性樹脂を用いて効率よく光透過層10を成形することができる。
なお、金型30、30bに所定形状の溝を形成する方法自体は、銅、黄銅等からなる金型材料を、常法により切削バイト等で切削すればよい。
一方、遮光部20は、光透過層10のプリズム列11同士の間の断面略楔形の溝15に充填した遮光材料からなる。
遮光材料としては、樹脂微粒子、ガラス微粒子、金属酸化物微粒子、各種顔料等の遮光性粒子を含有した白色インクや黒インク等を使用することができ、本発明においては、この遮光性粒子の平均粒径Aμmに
1.5Ra<A<50μm
の関係を満たさせる。
1.5Ra<A<50μm
の関係を満たさせる。
平均粒径Aが、上述したプリズム列11の表面粗さRaより小さいと、インクを光透過層10のプリズム列11側表面に塗布後、余分なインクを掻き取る際に、プリズム列11の上面12の粗面の凹部に遮光性粒子が残り、外観が劣る等の問題が生じる場合がある。また、遮光性粒子の粒径は実際にはばらついている事から、粒径分布の下限値を、Raより粒径分布の分散値程度以上大きくする事が好ましい。
反対に、遮光性粒子の平均粒径Aが過度に大きいと、プリズム列11同士の間の断面略楔形の溝15の先端まで遮光性粒子が充填されない場合がある。遮光性粒子の平均粒径Aのより好ましい範囲は、断面略楔形の溝幅の最大値以下であり、さらに好ましい範囲は断面略楔形の溝幅の最大値の70%以下である。また塗工、掻き取りの工程では、インク中に過度に大きな粒子を含有していると、粒子が塗工のノズルや掻き取り具に引っかかるなど、粒子自身が異物のように作用して筋状のムラの発生する場合があるため、遮光性粒子の平均粒径Aの範囲は20μm以下であることがより好ましい。
なお、遮光性粒子の平均粒径A(μm)は、遮光部の断面を遮光部の幅と同程度から数倍の厚みとして透過型光学顕微鏡で拡大撮影し、複数の遮光性粒子の直径を計測することにより得られる粒径の粒子径分布から求まる数平均値である。
このような遮光性粒子の具体例としては、上述の平均粒径Aを有するカーボン粒子、樹脂微粒子、ガラス微粒子等を使用することができる。なお、外光コントラストの改善を目的としな場合には、遮光性微粒子は、白色であってよい。
遮光性粒子の遮光材料における混入量は、少なすぎると遮光部20に遮光効果を充分に発揮させることができず、多すぎると、遮光材料を硬化させた後にも、遮光部20の中心部で硬化不足が生じる場合がある。この混入量の好ましい範囲は、プリズム列11同士の間の断面略楔形の溝15の開口幅をL4μm、遮光性粒子の混入量をW重量%としたときに、
30≦L4 ×W≦500 であり、特に、
40≦L4 ×W≦300
が好ましい。
30≦L4 ×W≦500 であり、特に、
40≦L4 ×W≦300
が好ましい。
また、遮光性粒子を分散させるインクバインダーとしては、紫外線硬化樹脂、樹脂を溶剤で溶解した接着剤組成物、熱硬化性樹脂等を使用することができ、遮光部20に付与する屈折率に応じて適宜選択する。
遮光部20の屈折率は、光透過層10の屈折率と略同等あるいはそれ以上とすることが、遮光部とプリズム列11との界面で反射した光による二重像などの不具合を防ぐ点でより好ましい。
遮光材料をプリズム列11同士の間の溝に充填する方法としては、光透過層10のプリズム列11の並列面側に遮光材料を塗布し、プリズム列11同士の間の溝15に遮光材料が残るように、プリズム列11の上面12上の余分な遮光材料をゴム製ヘラ、金属製ブレード、金属製ローラー等を用いて掻き取る。その後、溝15に残った遮光材料を紫外線照射等により固定することが好ましい。これにより、遮光部20の幅や深さを一様に安定した大きさに形成することができる。
光透過層10の遮光部20側、その反対側、又は双方には、必要に応じて光拡散性粒子を分散させた光拡散シート、着色シート、防眩シート等を配置してもよい。
図6に示すように、本発明の光学シート1は、プラズマディスプレイ、液晶ディスプレイ等のディスプレイパネル40の前面に装着して、あるいは背面投写型スクリーンとして用いることができる。その場合、光学シートの装着方向は、外光コントラストの向上、映像光の拡散、視野角制御などの目的に応じて、プリズム列を観察者側に向けたり映像光源側に向けたりすればよい。
実施例1(光拡散シートの製造)
図4の断面を有する溝を備えたロール成形金型30を製造した。この表面材質は銅である。ロール成形金型30の溝31の寸法は次の通りとした。
図4の断面を有する溝を備えたロール成形金型30を製造した。この表面材質は銅である。ロール成形金型30の溝31の寸法は次の通りとした。
底面幅L3:74μm
開口幅L1:101μm
溝同士の間隔L2:5μm
深さL5:128μm
溝底面32の法線と溝斜面33との角度θ:6°
開口幅L1:101μm
溝同士の間隔L2:5μm
深さL5:128μm
溝底面32の法線と溝斜面33との角度θ:6°
また、このロール成形金型をサンドブラスト処理により表面を粗面化した。
次に、表面を粗面化したロール成形型を用いて、メタクリル・スチレン共重合体樹脂を押し出し成形し、図2の断面形状を有する光透過層10を成形した。この光透過層の層厚は230μmであり、プリズム列11の上面の表面粗さRaを株式会社キーエンス製レーザ顕微鏡VK−8510型により測定したところ、1μmであった。
次いで、平均粒径5μmのカーボン粒子を5重量%含有するアクリル系紫外線硬化樹脂からなる黒インクを光透過層10のプリズム列側の全面に塗布し、その後、金属製ロールを用いてプリズム列11同士の間の略楔形の溝15に充填されているもの以外の黒インクを掻き取り、紫外線を照射して黒インクを硬化させることにより遮光部20を形成し、光拡散シートを得た。
比較例1
ロール成形金型をサンドブラスト処理しない以外は、実施例1と同様にして光拡散シートを得た。
ロール成形金型をサンドブラスト処理しない以外は、実施例1と同様にして光拡散シートを得た。
比較例2
黒インク中のカーボン粒子の平均粒径を1.5μmとする以外は、実施例1と同様にして光拡散シートを得た。
黒インク中のカーボン粒子の平均粒径を1.5μmとする以外は、実施例1と同様にして光拡散シートを得た。
比較例3
黒インク中のカーボン粒子の平均粒径を50μmとする以外は、実施例1と同様にして光拡散シートを得た。
黒インク中のカーボン粒子の平均粒径を50μmとする以外は、実施例1と同様にして光拡散シートを得た。
評価
50インチのプラズマディスプレイ前面に実施例1及び比較例1〜3の光拡散シートを装着し、室内光の照明の下で映像を観察した。この場合、光拡散シートの装着方向は、そのプリズム列が水平方向に延在する向きとし、黒インクを塗布した側を観察者側に向けた。
結果を表1に示す。
50インチのプラズマディスプレイ前面に実施例1及び比較例1〜3の光拡散シートを装着し、室内光の照明の下で映像を観察した。この場合、光拡散シートの装着方向は、そのプリズム列が水平方向に延在する向きとし、黒インクを塗布した側を観察者側に向けた。
結果を表1に示す。
表1の通り、実施例1の光学シートをプラズマディスプレイに装着した場合には、ゴーストによる二重像が目立たず、外観や外光コントラストも良好であった。
これに対し、比較例1では、斜め上側あるいは下側から観察した時に二重像が目立った。
比較例2では、黒い筋状のムラが目立ち、外観に問題があった。光拡散シートの表面を拡大観察したところ、プリズム列の上面の光出射部にカーボン粒子が残っていた。
比較例3では、白い筋状のムラが目立ち、外観に問題があった。光拡散シートの表面を観察したところ、カーボン粒子がプリズム列同士の間の溝部分に充分に充填されておらず、黒ストライプが所々切れていた。
本発明は、ディスプレイ用フィルター、視野角制御シート、光拡散シート等の光学シート及びその製造技術として有用である。
1 光学シート
10 光透過層
11 プリズム列
12 上面
13 斜面
14 肩部
15 溝
16 溝の底面
20 遮光部
30 金型
30b ロール成形金型
31 溝
32 溝底面
33 溝斜面
40 ディスプレイパネル
P プリズム列のピッチ
10 光透過層
11 プリズム列
12 上面
13 斜面
14 肩部
15 溝
16 溝の底面
20 遮光部
30 金型
30b ロール成形金型
31 溝
32 溝底面
33 溝斜面
40 ディスプレイパネル
P プリズム列のピッチ
Claims (7)
- 先端に向かって幅狭となるプリズム列が並列した光透過層と、プリズム列同士の間の溝に充填された遮光材料からなる遮光部を有する光学シートであって、
プリズム列の上面と斜面が粗面で、その上面の表面粗さRaが0.1μm〜5μmであり、
遮光材料は遮光性粒子を含有し、その平均粒径Aμmが
1.5Ra<A<50μm
を満たす光学シート。 - プリズム列の並列方向の断面が略台形である請求項1記載の光学シート。
- 先端に向かって幅狭となるプリズム列が並列した光透過層を成形する金型であって、金型表面に、溝底面に向かって幅狭となる溝が並列しており、溝底面と溝斜面が粗面で、その溝底面の表面粗さRaが0.1μm〜5μmである金型。
- 溝がロールの周方向に形成されている請求項3記載の金型。
- 請求項1又は2記載の光学シートの製造方法であって、その光透過層を、請求項3又は4記載の金型を用いて成形し、プリズム列同士の間の溝に遮光部を形成する光学シートの製造方法。
- 光透過層を、熱可塑性樹脂の押出成形により成形する請求項5記載の光学シートの製造方法。
- 光透過層を成形後、そのプリズム列の並列面側に、平均粒径Aμmが
1.5Ra<A<50μm
を満たす遮光性粒子を含有する遮光材料を塗布し、プリズム列の上面上の遮光材料を掻き取り、プリズム列同士の間の溝の遮光材料を固定して遮光部を形成する請求項5又は6記載の光学シートの製造方法。
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