JP2009074750A - 給湯システム - Google Patents

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Masami Aso
雅美 麻生
Daisuke Kuboi
大輔 久保井
Akira Higano
明 日向野
Seiji Onishi
晴史 大西
Yukio Ito
幸雄 伊藤
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Abstract

【課題】 潜熱蓄熱材と冷媒との熱交換を大温度差で実現することができ、したがって運転効率が向上し、さらに省スペースも図ることができる給湯システムを提供する。
【解決手段】 供給水配管系2と、潜熱蓄熱材配管系3と、冷媒配管系4で構成され、前記供給水配管系2は、蓄熱槽5内に配設されるコイルユニット6と、給水管7と、給湯部8とを有し、前記潜熱蓄熱材配管系3は、前記蓄熱槽5の外側を通り、潜熱蓄熱材が流通する蓄熱材配管11からなり、当該蓄熱材配管11の流入口18は前記蓄熱槽の下部に、前記蓄熱材配管11の吐出口19は前記蓄熱槽5の上部にそれぞれ配設され、前記蓄熱材配管には、蓄熱材用ポンプ12が備わり、前記冷媒配管系4は、冷媒を移送するための移送手段16を備えた冷媒配管13からなり、前記冷媒は前記冷媒配管13内を循環し、前記蓄熱槽5とは別に、前記冷媒と前記潜熱蓄熱材との熱交換を行う熱交換器17が備わる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、主にヒートポンプを利用した給湯システムに関するものである。
CO冷媒を用いたヒートポンプ給湯システムは、地球環境保全性の立場からその普及促進が図られている。この給湯システムは、大容量の蓄熱装置を有することから、設置スペースの制約が大きい。特に、集合住宅については、そのシステム成立の判断基準ともなる重要な要素となっている。一般的な電気式貯湯給湯システムでは、空調用のシステムに比べて、単位容積当たり3〜4倍の蓄熱容量を有し、高密度化が図られている。
しかしながら、さらなる設置スペースの省スペース化を図るために、蓄熱容積の圧縮、すなわち蓄熱のさらなる高密度化が必要である。このような高密度化を図る場合、顕熱を利用した水蓄熱ではなく、極力水を排除して潜熱蓄熱材を利用することが考えられる。しかし、例えばエマルジョンタイプのマイクロカプセル型潜熱蓄熱材等は、主成分濃度が50%程度であるため、単位容積当たりの蓄熱容量は、顕熱蓄熱材に劣ることになり、好ましくない。
潜熱蓄熱材を用いたヒートポンプ給湯装置が特許文献1に開示されている。このヒートポンプ給湯装置は、数種類の融点の異なる潜熱蓄熱材をそれぞれ異なる熱交換器に充填し、このような複数の熱交換器からなる放熱器に対し、冷媒を流通させて、各蓄熱材と熱交換を行うものである。この潜熱蓄熱材は、放熱器の上側から高温、中温、低温になるように配設される。
特開2005−241092号公報
しかしながら、特許文献1のヒートポンプ給湯装置は、独立した潜熱蓄熱槽を使用する潜熱蓄熱材の数だけ設置する必要があるため、潜熱蓄熱材を用いて蓄熱の高密度化を図り、省スペースを実現することと相反することになる。また、放熱時には、コイル周縁の潜熱蓄熱材から凝固していく。このため、潜熱蓄熱材と供給水との熱交換開始からすぐに、凝固した潜熱蓄熱材を介しての熱伝導のみによる熱交換作用になってしまう。このことは、熱交換率の低下を招き、結果的には運転効率の低下を招くことになる。
この発明は、上記従来技術を考慮したものであって、潜熱蓄熱材と冷媒との熱交換を大温度差で実現することができ、したがって運転効率が向上し、さらに省スペースも図ることができる給湯システムの提供を目的とするものである。
前記目的を達成するため、請求項1の発明では、供給水配管系と、潜熱蓄熱材配管系と、冷媒配管系で構成され、前記供給水配管系は、潜熱蓄熱材が充填された蓄熱槽内に配設されるコイルユニットと、当該コイルユニットに対して供給水を給水するための給水管と、前記供給水を排出する給湯部とを有し、前記潜熱蓄熱材配管系は、前記蓄熱槽の外側を通り、前記潜熱蓄熱材が流通する蓄熱材配管からなり、当該蓄熱材配管の流入口は前記蓄熱槽の下部に、前記蓄熱材配管の吐出口は前記蓄熱槽の上部にそれぞれ配設され、前記蓄熱材配管には、当該蓄熱材配管内で前記潜熱蓄熱材を流通させるための蓄熱材用ポンプが備わり、前記冷媒配管系は、冷媒を移送するための移送手段を備えた冷媒配管からなり、前記冷媒は前記冷媒配管内を循環し、前記蓄熱槽とは別に、前記冷媒と前記潜熱蓄熱材との熱交換を行う熱交換器が備わることを特徴とする給湯システムを提供する。
また、請求項2の発明では、前記潜熱蓄熱材は、溶媒とともに前記蓄熱槽内に充填され、当該潜熱蓄熱材は、蓄熱時に流動性を示すことを特徴としている。
また、請求項3の発明では、前記潜熱蓄熱材は、融点の異なる高融点潜熱蓄熱材と低融点潜熱蓄熱材からなり、当該低融点潜熱蓄熱材は、前記高融点潜熱蓄熱材よりも比重が重く、前記蓄熱槽及び前記熱交換器とは別に、前記供給水と前記冷媒との熱交換を行う予熱用熱交換器が備わることを特徴としている。
また、請求項4の発明では、前記コイルユニットは、同心円状の渦巻状のコイルであって、相互に渦巻径の異なるものを同心円状に複数本設けて形成され、前記蓄熱槽は円筒形状であり、前記コイルユニットの幅は、前記蓄熱槽の径よりやや小さく、前記蓄熱槽の高さ方向の長さよりやや短いことを特徴としている。
また、請求項5の発明では、前記コイルユニットは、プレートフィンコイルが複数段重ねられて形成され、前記プレートフィンコイルは、コイルが複数枚のプレートフィンを貫通して横断し、当該コイルの横断が前記プレートフィンに沿って連続して繰り返され、前記蓄熱槽の内壁形状は、前記コイルユニットの外形とほぼ近似してやや大きいことを特徴としている。
請求項1の発明によれば、蓄熱槽とは別に、冷媒と潜熱蓄熱材との熱交換を行う熱交換器が備わるため、蓄熱槽の下側の低温となった潜熱蓄熱材と、高温の冷媒を熱交換することになり、大温度差の熱交換を実現でき、運転効率を高めることができる。また、潜熱蓄熱材は、温められた後蓄熱槽の上部から戻されるので、蓄熱槽内に積極的に温度成層を形成することができる。したがって、蓄熱槽内を仕切って融点の異なる潜熱蓄熱槽を配して温度成層を形成する必要がなく、蓄熱槽の構造が簡単になるとともに、省スペース化を図ることができる。
請求項2の発明によれば、潜熱蓄熱材は、溶媒とともに蓄熱槽内に充填され、潜熱蓄熱材溶液は、蓄熱時に流動性を示すため、高密度の潜熱蓄熱材自体を流動化させて蓄熱槽内を蓄熱することができる。
請求項3の発明によれば、潜熱蓄熱材を、融点の異なる高融点潜熱蓄熱材と低融点潜熱蓄熱材で構成し、当該低融点潜熱蓄熱材は、高融点潜熱蓄熱材よりも比重が重いため、蓄熱槽の上側が高温となり、下側が低温となる。したがって、蓄熱槽内の温度成層を積極的に形成することができる。また、蓄熱槽及び熱交換器とは別に、供給水と冷媒との熱交換を行う予熱用熱交換器が備わるため、供給水を予熱用熱交換器とコイルユニット内を循環させることにより、低融点潜熱蓄熱材の融点以上に加熱した供給水をコイルユニット内に流通させることができる。したがって、蓄熱槽内ではコイルユニット内の供給水と低融点潜熱蓄熱材との熱交換を行うことができ、容易に低融点潜熱蓄熱材を流動化させることができる。
請求項4の発明によれば、コイルユニットは、同心円状に形成された複数本の渦巻状のコイルで形成され、蓄熱槽は円筒形状であり、コイルユニットの高さや幅は、蓄熱槽の径よりほぼ近似してやや小さい。したがって、蓄熱槽の全体に亘ってコイルを配設することになり、効率のよい熱交換を実現できる。
請求項5の発明によれば、コイルユニットは、プレートフィンコイルが複数段重ねられて形成され、プレートフィンコイルは、コイルが複数枚のプレートフィンを貫通して横断し、当該コイルの横断がプレートフィンに沿って連続して繰り返される。さらに、蓄熱槽の内壁形状は、コイルユニットの外形とほぼ近似してやや大きいため、蓄熱槽の全体に亘りコイルユニットを配設することができ、熱交換率が向上する。
この発明は、供給水配管系と、潜熱蓄熱材配管系と、冷媒配管系で構成され、前記供給水配管系は、潜熱蓄熱材が充填された蓄熱槽内に配設されるコイルユニットと、当該コイルユニットに対して供給水を給水するための給水管と、前記供給水を排出する給湯部とを有し、前記潜熱蓄熱材配管系は、前記蓄熱槽の外側を通り、前記潜熱蓄熱材が流通する蓄熱材配管からなり、当該蓄熱材配管の流入口と吐出口は、それぞれ前記蓄熱槽の下部と上部に配設され、前記蓄熱材配管には、当該蓄熱材配管内で前記潜熱蓄熱材を流通させるための蓄熱材用ポンプが備わり、前記冷媒配管系は、冷媒を移送するための移送手段を備えた冷媒配管からなり、前記冷媒は前記冷媒配管内を循環し、前記蓄熱槽とは別に、前記冷媒と前記潜熱蓄熱材との熱交換を行う熱交換器が備わることを特徴とする給湯システムである。
図1はこの発明に係る給湯システムの概略図である。
給湯システム1は、供給水配管系2と、潜熱蓄熱材配管系3と、冷媒配管系4で構成される。
供給水配管系2は、給水管7と、コイルユニット6と、給湯部8で構成され、これらは互いに連通している。コイルユニット6は、潜熱蓄熱材が充填された蓄熱槽5内に配設される。供給水は、給水管7から給水され、コイルユニット6を通って蓄熱槽5内で温められ、給湯部8から排出される。9は、給水管7からの供給水をそのまま給湯部8から排出するためのバイパス管である。10は、蓄熱槽5内で温められた供給水と、バイパス管9からの冷たい供給水を混合するための混合弁である。
潜熱蓄熱材配管系3は、蓄熱材配管11からなる。蓄熱材配管11は、蓄熱槽5の外側を通り、流入口18と吐出口19を備える。流入口18は、蓄熱槽5の下部に形成される。吐出口19は、蓄熱槽5の上部に形成される。この蓄熱材配管11内には、潜熱蓄熱材が流通する。蓄熱材配管11には蓄熱材用ポンプ12が備わる。蓄熱槽5内の潜熱蓄熱材は、蓄熱材用ポンプ12により、流入口18から流入し、蓄熱材配管11を通って吐出口19から再び蓄熱槽5内に戻される。
冷媒配管系4は、ヒートポンプを用い、冷媒が循環する冷媒配管13からなる。冷媒配管13には、膨張弁14、蒸発器15、圧縮機16が備わる。圧縮機16は冷媒を圧縮して吐出する。したがって、圧縮機16が冷媒を移送するための移送手段となる。
蓄熱槽5とは別に、すなわち蓄熱槽5の外側には、熱交換器17が備わる。この熱交換器17内には、蓄熱材配管11と、冷媒配管13が通される。したがって、熱交換器17は、冷媒と潜熱蓄熱材とを熱交換するためのものである。
潜熱蓄熱材は、溶媒とともに蓄熱槽5内に充填される。したがって、潜熱蓄熱材は、流動性を示す。すなわち、潜熱蓄熱材は、蓄熱時に溶媒とともに流動する。この潜熱蓄熱材は、高密度で融解潜熱が大きく、融点が70℃以上であることが好ましい。また、溶媒と化学的に不活性であることが好ましい。さらに、溶媒中での分散性に優れ、その分散性が高温時も維持されることが好ましい。このような潜熱蓄熱材と溶媒との組み合わせとしては、例えば潜熱蓄熱材をエリスリトール主成分PCM、溶媒を重合度の低いポリエチレングリコール、あるいは潜熱蓄熱材を硫酸アルミニウムカリウム、溶媒をN−ヘキサデカンが考えられる。
上記給湯システム1を用いて実際にヒートポンプによる給湯を行う場合、以下のようになる。
蓄熱材用ポンプ12を作動させ、潜熱蓄熱材を蓄熱材配管11内に流入口18より流入させる。この流入口18の口径は、例えば25mmである。この後、熱交換器17にて冷媒と熱交換し、潜熱蓄熱材を融点以上に加熱する。冷媒は、膨張弁14にて低温、低圧となり、蒸発器15により蒸発され、圧縮機16にて圧縮されて高温、高圧となる。この高温の冷媒と熱交換することにより、潜熱蓄熱材は加熱される。この熱交換における冷媒と潜熱蓄熱材の温度差を60℃〜70℃の大温度差とするため,蓄熱材用ポンプ12の流量は1.2リットル/mが好ましい。このようにすることにより、運転効率(COP)を向上させることができる。熱交換された冷媒は、再び膨張弁14にて低温、低圧とされ、冷媒配管13内を循環する。
加熱された潜熱蓄熱材は、液体に相変化し、吐出口19を通って蓄熱槽5の上部に戻される。したがって、蓄熱槽5の上側の温度が高く、下側に向けて徐々に温度が低くなるという温度成層を積極的に形成することができる。この温度成層を維持しながら、蓄熱槽5内は、融点以上の潜熱蓄熱材で充填される。これにより、蓄熱槽5内の蓄熱が完了する。これとともに、蓄熱槽5内のコイルユニット6内の供給水も温められる。蓄熱槽5内の潜熱蓄熱材の分散状態を均一化したいときには、蓄熱材用ポンプ12を逆流運転すればよい。この逆流運転を行うため、蓄熱材配管11の吐出口19は、蓄熱槽5内の潜熱蓄熱材溶液内に埋没していることが好ましい。
このようにして温められた供給水は、適宜混合弁10にて使用給湯温度に調整されて給湯部8より給湯される。給湯されるにつれ、冷たい新たな供給水が給水管7を通って蓄熱槽5の下部側からコイルユニット6内に流入する。したがって、潜熱蓄熱材は、蓄熱槽5の下部から徐々に凝固していく。最終的には、槽内全体の潜熱蓄熱材が固化するまで槽内保有熱(潜熱+顕熱)が回収される。
図2はこの発明に係る別の給湯システムの概略図である。
給水管7には、切換弁20が備わる。給水管7は、この切換弁20により分岐し、コイルユニット6又は予熱用熱交換器21内へと連通する。予熱用熱交換器21は、冷媒と供給水を熱交換するものである。この熱交換は、予熱用ポンプ22により流量を制御されて行われる。またこの予熱用熱交換器21を通った給水管は、前記蓄熱槽5内のコイルユニット6につながっている。
潜熱蓄熱材は、融点の異なる高融点潜熱蓄熱材と低融点潜熱蓄熱材が用いられ、非イオン型の界面活性剤からなる分散溶媒とともに蓄熱槽5内に充填される。低融点潜熱蓄熱材の融点は30℃〜35℃が好ましく,高融点潜熱蓄熱材の融点は70℃以上であることが好ましい。また、低融点潜熱蓄熱材は、溶融状態にて流動性(スラリ、エマルジョン状)を示し、両蓄熱材は、互いに化学的に不活性で、その密度は近接していて、高融点潜熱蓄熱材のほうが若干小さいほうが好ましい。また、両蓄熱材は、分散溶融相中での分散性が優れたものである。また、いずれか一方の蓄熱材が無機水和物であれば、高密度化性能の点で好ましい。すなわち、高密度で融解潜熱が大きい材料が含まれることが好ましい。また、低融点潜熱蓄熱材は、高融点潜熱蓄熱材よりも比重が重いほうが好ましい。これにより、蓄熱槽5内で温度成層を積極的に形成することができるとともに、高融点潜熱蓄熱材と低融点潜熱蓄熱材が分散した状態となる。したがって、槽内保有熱を効率よく取り出すことができる。
このような高融点潜熱蓄熱材と低融点潜熱蓄熱材の組み合わせとしては、高融点をエリスリトール主成分PCM、低融点を塩化カルシウム6水塩、あるいは高融点をエリスリトール主成分PCM、低融点を燐酸水素ナトリウム12水塩、あるいは高融点を重合度の高いポリエチレングリコール、低融点を燐酸水素ナトリウム12水塩とすることが考えられる。
実施例2において、蓄熱槽5内を蓄熱する場合、以下のようになる。
切換弁20を予熱用熱交換器21側に切り換える。この切換は蓄熱開始時であれば自動で切り換えるようにしてもよいし、手動で切り替えてもよい。予熱用ポンプ22を作動させ、供給水を予熱用熱交換器21内に流入する。予熱用熱交換器21で、供給水はコイルユニット6内に流入する(図ではコイルユニット6の上側から流入する)。このようにして供給水を予熱用熱交換器21とコイルユニット6に循環させることにより、低融点潜熱蓄熱材の融点以上に加熱され、蓄熱槽5内の低融点潜熱蓄熱材は溶融し、流動性を示すようになる。
この後、流動化した低融点潜熱蓄熱材を、流入口18から蓄熱材用ポンプ12を用いて蓄熱材配管11内に流入させる。この低融点潜熱蓄熱材は、熱交換器17にて高融点潜熱蓄熱材の融点以上に加熱され、蓄熱槽5の上部の吐出口19から蓄熱槽5内に戻される。したがって、蓄熱槽5の上側の温度が高く、下側に向けて徐々に温度が低くなるという温度成層を積極的に形成することができる。この温度成層を維持しながら、蓄熱槽5内は、高融点潜熱蓄熱材の融点以上の潜熱蓄熱材で充填される。これにより、蓄熱槽5内の蓄熱が完了する。これとともに、蓄熱槽5内のコイルユニット6内の供給水も温められる。
その他の作用、構成、効果は実施例1と同様である。
図3はコイルユニットの(A)は平面図、(B)は正面図であり、図5はコイルユニットの説明図である。なお、図5では、説明のためにコイルの縦方向の間隔をやや広めに記載している。
このコイルユニット6は、蓄熱槽5が縦長の円柱状である場合に好適である。図示したように、コイルユニット6は、同心円状の渦巻状のコイル23を、互いに径の異なるものを同心円状に複数本(図では4本)形成して構成される。このように、コイルユニット6を径の異なる同心円状の複数本のコイル23で形成することにより、蓄熱槽5内の全体にコイル23を亘らせることができる。したがって、コイルユニット6の幅Wは、蓄熱槽5の径Dより少し小さいくらいが好ましい。また、コイルユニットの高さ方向の長さHは、蓄熱槽5の高さ方向の長さEより少し短いくらいが好ましい。これにより、コイル23内を流通する供給水は、蓄熱槽5内の潜熱蓄熱材と効率よく熱交換することができる。また、放熱時にコイル周縁から潜熱蓄熱材が凝固しても、コイル23が蓄熱槽5内に適宜間隔で配設されることになる。このため、凝固した潜熱蓄熱材を介しての熱伝導のみによる熱交換作用になっても、あまり影響はない。したがって、熱交換率が向上し、結果的には運転効率が向上する。
コイル23をこのような同心円状の配置とすると、コイル23の長さは内側のコイル23dが最も短くなる。このため、コイルユニット6の高さ方向(蓄熱槽の高さ方向)に、各コイル23a〜23d内の供給水が揃うように流通させるために、コイル23の配管径や、オリフィス等を用い、流量設計をすることが好ましい。これにより、蓄熱槽5の高さ方向の温度勾配を均一にでき、蓄熱槽5内に温度成層を形成することができる。コイル23としては、エロフィン・ローフィン熱交換コイルを用いることができる。
図5はコイルユニットの別の例を示す概略図である。
このコイルユニット6は、蓄熱槽が横長の直方形形状である場合に好適である。コイルユニット6はプレートフィンコイル26を上下方向に複数段重ねたものである。プレートフィンコイル26は、上下方向(縦方向)に平行に並べられたプレートフィンに対し、これを貫通して前後方向にコイル23が横断し、この横断がプレートフィンに沿って左から右に繰り返されて導かれるものである(図では最下段の手前側のコイル23の往復のみ点線で記載)。供給水は、入口コイル24からヘッダー24aを介して流入し、各段のプレートフィンに分岐されて、プレートフィンの前後を横断しながら、左から右に移動する。最も右側まで流通したら、右後側の出口コイル25で束一される。蓄熱槽5の内壁形状は、このコイルユニット6の外形よりやや大きい。これにより、蓄熱槽5の全体に亘りコイルユニット6を配設することができ、熱交換率が向上する。その他の効果、作用は図3と同様である。
なお、図3〜図5で示したコイルユニット6は、上記実施例1又は2のいずれの実施例にも適用可能である。
本願出願人は、実施例2の給湯システムを用いたときのシミュレーションを行った。高融点潜熱蓄熱材をポリエチレングリコール(PEG)とし、低融点潜熱蓄熱材を硫酸ナトリウム10水塩(Na2SO4・10H2O)とした。そうすると、水蓄熱では密度が1000kg/m3であるのに対し、PEGは1460kg/m3となり、Na2SO4・10H2Oは1200 kg/m3となる。すなわち、高密度化の実現が期待される。また、水蓄熱では比熱(kJ/kgK)が4.2であるのに対し、この発明の給湯システムではPEGが1.5であり、Na2SO4・10H2Oが1.9となる。以上を鑑みると、取り出し熱量が水蓄熱では234472kJ/m3であるのに対し、この発明の給湯システムでは381659kJ/m3となる。すなわち、熱交換率の向上が期待できる。また、コイル熱交換性能から算出したコイル布設必要容積、及び他の非蓄熱材占有容積を考慮したシミュレーションによれば、蓄熱槽に対する蓄熱材の容積比は、水蓄熱を1とするとこの発明の給湯システムでは0.69であった。したがって、蓄熱槽の仕様としては、直径が0.8mであるのに対し、この発明の給湯システムでは0.63mのもので適用可能となる。このため、蓄熱槽が小型化し、省スペース化の実現が期待される。
この発明に係る給湯システムの概略図である。 この発明に係る別の給湯システムの概略図である。 コイルユニットの(A)は平面図、(B)は正面図である。 コイルユニットの説明図である。 コイルユニットの別の例を示す概略図である。
符号の説明
1:給湯システム、2:供給水配管系、3:潜熱蓄熱材配管系、4:冷媒配管系、5:蓄熱槽、6:コイルユニット、7:給水管、8:給湯部、9:バイパス管、10:混合弁、11:蓄熱材配管、12:蓄熱材用ポンプ、13:冷媒配管、14:膨張弁、15:蒸発器、16:圧縮機、17:熱交換器、18:流入口、19:吐出口、20:切換弁、21:予熱用熱交換器、22:予熱用ポンプ、23:コイル、24:入口コイル、25:出口コイル、26:プレートフィンコイル

Claims (5)

  1. 供給水配管系と、潜熱蓄熱材配管系と、冷媒配管系で構成され、
    前記供給水配管系は、潜熱蓄熱材が充填された蓄熱槽内に配設されるコイルユニットと、当該コイルユニットに対して供給水を給水するための給水管と、前記供給水を排出する給湯部とを有し、
    前記潜熱蓄熱材配管系は、前記蓄熱槽の外側を通り、前記潜熱蓄熱材が流通する蓄熱材配管からなり、当該蓄熱材配管の流入口は前記蓄熱槽の下部に、前記蓄熱材配管の吐出口は前記蓄熱槽の上部にそれぞれ配設され、前記蓄熱材配管には、当該蓄熱材配管内で前記潜熱蓄熱材を流通させるための蓄熱材用ポンプが備わり、
    前記冷媒配管系は、冷媒を移送するための移送手段を備えた冷媒配管からなり、前記冷媒は前記冷媒配管内を循環し、
    前記蓄熱槽とは別に、前記冷媒と前記潜熱蓄熱材との熱交換を行う熱交換器が備わることを特徴とする給湯システム。
  2. 前記潜熱蓄熱材は、溶媒とともに前記蓄熱槽内に充填され、当該潜熱蓄熱材は、蓄熱時に流動性を示すことを特徴とする請求項1に記載の給湯システム。
  3. 前記潜熱蓄熱材は、融点の異なる高融点潜熱蓄熱材と低融点潜熱蓄熱材からなり、当該低融点潜熱蓄熱材は、前記高融点潜熱蓄熱材よりも比重が重く、
    前記蓄熱槽及び前記熱交換器とは別に、前記供給水と前記冷媒との熱交換を行う予熱用熱交換器が備わることを特徴とする請求項1に記載の給湯システム。
  4. 前記コイルユニットは、同心円状の渦巻状のコイルであって、相互に渦巻径の異なるものを同心円状に複数本設けて形成され、前記蓄熱槽は円筒形状であり、前記コイルユニットの幅は、前記蓄熱槽の径よりやや小さく、前記蓄熱槽の高さ方向の長さよりやや短いことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の給湯システム。
  5. 前記コイルユニットは、プレートフィンコイルが複数段重ねられて形成され、前記プレートフィンコイルは、コイルが複数枚のプレートフィンを貫通して横断し、当該コイルの横断が前記プレートフィンに沿って連続して繰り返され、前記蓄熱槽の内壁形状は、前記コイルユニットの外形とほぼ近似してやや大きいことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の給湯システム。
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