JP2017160341A - 潜熱蓄熱材及びそれを用いる蓄熱システム - Google Patents

潜熱蓄熱材及びそれを用いる蓄熱システム Download PDF

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Abstract

【課題】400℃以下の温度範囲で蓄熱可能であり、かつ蓄熱密度の高い潜熱蓄熱材及びそれを用いる蓄熱システムを提供すること。【解決手段】第1のカチオンと、水素及び13又は15族元素からなるアニオンから構成される第1の化合物と、第2のカチオンとアニオンから構成される第2の化合物との混合物を含み、前記第1のカチオン及び第2のカチオンがアルカリ金属イオンである潜熱蓄熱材。【選択図】図14

Description

本開示は、第1のカチオンと水素及び13又は15族元素からなるアニオンから構成される第1の化合物と、第2のカチオンとアニオンから構成される第2の化合物との混合物を含み、400℃以下の温度範囲で蓄熱可能、かつ蓄熱密度の高い潜熱蓄熱材に関する。
近年、化石燃料の使用削減が求められており、各プロセスの省エネルギー化に加え、未利用熱の利用を推進する必要がある。一次エネルギーの約70%は有効利用されず、環境中に未利用熱として排出されている。例えば、自動車のガソリンエンジンは20%、発電は40%しか、燃料の持つエネルギーを有効利用できていない。このような未利用熱を貯蔵し、元の温度に近い温度で利用できる技術があれば、エネルギー回収、エネルギー再利用の点で非常に有効である。未利用熱源としては、自動車のガソリンエンジンの他に、発電のガスエンジン、ディーゼルエンジン等もある。また、工場、ごみ焼却場等からは多くの熱エネルギーが未利用のまま排出されている。
未利用熱を貯蔵する手段としては、大きく分けて、顕熱蓄熱、潜熱蓄熱、及び化学蓄熱がある。このうち、顕熱蓄熱として、水を利用した100℃以下の温水蓄熱が知られている。しかしながら、温水蓄熱には、(1)放熱損失があるため長時間の蓄熱が不可能である、(2)水顕熱量が小さいため、大量の水が必要であり、蓄熱設備のコンパクト化が困難である、(3)出力温度が利用量に応じて非定常で、次第に降下する、等の問題がある。従って、このような未利用熱利用を推進するためには、より効率の高い蓄熱技術を開発する必要がある。
また、化学蓄熱は、物質の吸着、水和等の化学変化を伴うため、材料自体(水、水和塩、パラフィン等)の顕熱または潜熱を利用する蓄熱方法と比べて、単位質量当りの蓄熱量が高くなる。化学蓄熱としては、水蒸気の吸脱着による方法、金属塩へのアンモニア吸収(アンミン錯体生成反応)、アルコール等の有機物の吸脱着反応等が提案されているが、環境負荷及び装置の簡便性を考慮すると水蒸気吸脱着法が最も有利である。
また、潜熱蓄熱は、物質の融解等の相変化を利用したものである。潜熱蓄熱は、顕熱蓄熱に比べて、蓄熱密度が高く、相変化温度が一定であるために熱の取り出し温度が安定であるという利点を有している。このため、潜熱蓄熱の実用化が進んでいる。潜熱蓄熱を用いて蓄熱を行う場合、蓄熱時には、潜熱蓄熱材を加熱して液体状態とする。この後、液体状態が維持されるように、潜熱蓄熱材を保温した状態で保持する。保持された潜熱蓄熱材に蓄えられた熱は、必要なときに、潜熱蓄熱材を結晶化(凝固)させることによって取り出すことができる。
この潜熱蓄熱材のうち、化学蓄熱同等以上に蓄熱密度(単位質量当りの蓄熱量)の高い材料として、水素化リチウム(LiH)が知られている(特許文献1、2))。
特許第2746943号 特許第5498191号
しかしながら、前記特許文献1に記載の蓄熱器、特許文献2に記載の水素電力貯蔵システム及び水素電力貯蔵方法の水素化リチウムにおいて、イオン性の強い共有結合型分子、かつ低分子量であることから、高い重量当り蓄熱密度を有するものの、融点672℃と高温であり、自動車、ガスエンジンヒートポンプ等の排ガス浄化触媒下流の400℃以下の温度範囲から排熱回収及び蓄熱できないという課題があった。
本開示は、400℃以下の温度範囲で蓄熱可能であり、かつ蓄熱密度の高い潜熱蓄熱材及びそれを用いる蓄熱システムを提供することを目的とする。すなわち、本開示は、自動車、ガスエンジンヒートポンプ等の排ガス浄化触媒下流から排熱回収及び蓄熱し、始動時の暖機等に利用することができる、潜熱蓄熱材及びそれを用いる蓄熱システムを提供することを目的とする。また、本開示は、150℃以下の低温度範囲においても蓄熱可能であり、かつ蓄熱密度の高い潜熱蓄熱材及びそれを用いる蓄熱システムを提供することを他の目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本開示は、
第1のカチオンと、水素及び13又は15族元素からなるアニオンとから構成される第1の化合物と、
第2のカチオンと、前記アニオンとから構成される第2の化合物との混合物を含み、
前記第1のカチオン及び第2のカチオンがアルカリ金属イオンである、
潜熱蓄熱材を提供する。
本開示によれば、400℃以下の温度範囲で蓄熱可能であり、かつ蓄熱密度の高い潜熱蓄熱材及びそれを用いる蓄熱システムを提供することができる。すなわち、本開示は、自動車、ガスエンジンヒートポンプ等の排ガス浄化触媒下流から排熱回収及び蓄熱し、始動時の暖機等に利用することができる、潜熱蓄熱材及びそれを用いる蓄熱システムを提供することができる。また、本開示は、150℃以下の低温度範囲においても蓄熱可能であり、かつ蓄熱密度の高い潜熱蓄熱材及びそれを用いる蓄熱システムを提供することができる。
本開示の潜熱蓄熱材を用いた蓄熱システムの一例を示す図である。 ステンレス密閉パンを用いた場合の装置定数算出のための示差走査熱量評価結果である。 比較例1の水素化リチウムの示差走査熱量評価結果である。 比較例1の水素化リチウムの示差走査熱量評価前のX線回折装置による解析結果である。 比較例1の水素化リチウムの示差走査熱量評価後のX線回折装置による解析結果である。 アルミパンを用いた場合の装置定数算出のための示差走査熱量評価結果である。 参考例1のリチウムボロハイドライト(LiBH4)の示差走査熱量評価結果である。 参考例1のリチウムボロハイドライト(LiBH4)の示差走査熱量評価前のX線回折装置による解析結果である。 参考例1のリチウムボロハイドライト(LiBH4)の示差走査熱量評価後のX線回折装置による解析結果である。 比較例2のカリウムボロハイドライト(KBH4)の示差走査熱量評価結果である。 比較例2のカリウムボロハイドライト(KBH4)の示差走査熱量評価前及び後のX線回折装置による解析結果である。 実施例1のLiBH4:KBH4=0.92:0.08(モル比)の混合物から構成される潜熱蓄熱材の示差走査熱量評価結果である。 実施例1のLiBH4:KBH4=0.87:0.13(モル比)の混合物から構成される潜熱蓄熱材の示差走査熱量評価結果である。 実施例1のLiBH4:KBH4=0.80:0.20(モル比)の混合物から構成される潜熱蓄熱材の示差走査熱量評価結果である。 実施例1のLiBH4とKBH4との混合物から構成される潜熱蓄熱材の示差走査熱量評価後のX線回折装置による解析結果である。 実施例1のLiBH4とKBH4との混合物の相図である。
本開示の第1態様は、
第1のカチオンと、水素及び13又は15族元素からなるアニオンとから構成される第1の化合物と、
第2のカチオンと、前記アニオンとから構成される第2の化合物との混合物を含み、
前記第1のカチオン及び第2のカチオンがアルカリ金属イオンである、
潜熱蓄熱材を提供する。
第1態様の潜熱蓄熱材によれば、高い蓄熱密度で、かつ400℃以下の温度範囲で蓄熱することができる。
また、第1態様によれば、混合前化合物(第1の化合物と第2の化合物)は、アニオンサイズの大きいイオン結合型分子であることに起因して、化合物の結晶構造の不安定性が高くなるとともに、化合物の混合により、凝固点降下を生じる。そのため、混合前化合物の相転移又は相変化温度を低温化できるとともに、更に混合物の凝固点降下により、上記温度を低温化できる。
本開示の第2態様は、例えば、第1態様に加えて、前記第1のカチオンと前記第2のカチオンとのイオン半径差が、39pm(ピコメートル)以上87pm以下である、潜熱蓄熱材を提供する。本開示において、特に記載した場合を除いて、「pm」はピコメートルを意味する。
第2態様によれば、混合前化合物のカチオン間の最適なイオン半径差により、混合物として、共晶が形成される(イオン半径差が小さ過ぎる場合、固溶体が形成され、大き過ぎる場合、相分離を生じる)ため、混合物の凝固点降下度を大きくすることができる。
本開示の第3態様は、例えば、第1又は第2態様に加えて、第1のカチオンがリチウムイオン(Li+)であり、第2のカチオンがカリウムイオン(K+)である潜熱蓄熱材を提供する。
第3態様によれば、高い蓄熱密度で、かつ400℃以下の温度範囲で蓄熱することができる。
本開示の第4態様は、例えば、第1〜第3態様のいずれかの態様に加えて、前記アニオンがボロハイドライトイオン(BH4 -)である、潜熱蓄熱材を提供する。
第4態様によれば、第1の化合物と第2の化合物に、低原子量元素である水素とホウ素)を含めることにより、混合前化合物(第1の化合物と第2の化合物)として、アニオンサイズの大きい低分子量のイオン結合型分子を構成することによって、化合物の結晶構造の不安定性を高めることができ、混合前化合物の重量当りの蓄熱密度の向上と、相転移又は相変化温度の低温化とを両立することができる。
本開示の第5態様は、例えば、第1又は第2態様に加えて、前記第1の化合物がリチウムボロハイドライト(LiBH4)であり、前記第2の化合物がカリウムボロハイドライト(KBH4)である、潜熱蓄熱材を提供する。
第5態様によれば、カチオン間のイオン半径差が39pm以上87pm以下となる2種のアルカリ金属イオンの組み合わせの中で、2種のカチオンの原子量和が最小となる元素の組み合わせを選択することによって、低分子量の共晶が形成されるため、第1の化合物と第2の化合物の混合物の重量当りの蓄熱密度の向上と、凝固点降下度の増大とを両立することができる。
本開示の第6態様は、例えば、第5態様に加えて、前記第1の化合物のリチウムボロハイドライト(LiBH4)と、前記第2の化合物のカリウムボロハイドライト(KBH4)とのモル比が、LiBH4:KBH4=17:3〜7:3である、潜熱蓄熱材を提供する。
第6態様によれば、混合前の第1の化合物と第2の化合物との適正な組成比により、共晶点を生じるため、混合物の凝固点降下度を最大にできるとともに、単一の相転移又は相変化温度が得られ、特定温度範囲で熱利用し易くなる。
本開示の第7態様は、例えば、第1〜第6態様のいずれかにかかる潜熱蓄熱材を備える、蓄熱システムを提供する。第7態様によれば、自動車、ガスエンジンヒートポンプ等の排ガス浄化触媒下流から400℃以下の温度範囲において排熱回収及び蓄熱し、始動時の暖機等に利用することができる。
以下、本開示の実施形態について図面を参照しながら詳しく説明する。なお、以下の説明は本開示の一例に関するものであり、本開示はこれらによって限定されるものではない。
(実施形態)
最初に、図1を参照しながら、本実施形態の潜熱蓄熱材を用いた蓄熱システムの一例を説明する。蓄熱システム100は、蓄熱装置10と、熱源装置20と、熱出力装置22と、これらの間で熱媒体を流通させる熱媒体流路14とを備える。蓄熱装置10は、潜熱蓄熱材を収容する容器12を備える。熱媒体流路14には、ポンプ16及び三方弁18が設けられている。熱媒体流路14は、熱媒体が容器12を介して潜熱蓄熱材と熱交換し得るように構成される。
蓄熱をする際には、熱媒体を矢印26の方向に流通させる。熱媒体は、蓄熱装置10と熱源装置20との間で循環し、蓄熱装置10内の潜熱蓄熱材を加熱する。これにより、潜熱蓄熱材が融解する。加熱温度は、潜熱蓄熱材が融解できれば、特に限定されない。
熱回収をする際には、潜熱蓄熱材を冷却して凝固させ、潜熱蓄熱材から熱を放出させる。このとき、熱媒体を矢印28の方向に流通させる。熱媒体は、蓄熱装置10と熱出力装置22との間で循環し、これにより、潜熱蓄熱材から放出した熱を熱出力装置22に回収することができる。回収された熱は、熱出力装置22から、始動時の暖機等の用途に応じて利用される。冷却温度は、潜熱蓄熱材の融点以下であれば、特に限定されない。
以上のように、自動車、ガスエンジンヒートポンプ等の排ガス浄化触媒下流から排熱回収及び蓄熱し、始動時の暖機等に利用するためには、400℃以下の温度範囲で蓄熱可能であり、かつ蓄熱密度の高い材料が必要となるが、LiHは、イオン性の強い共有結合型分子、かつ低分子量であることから、高い蓄熱密度(2170kJ/kg)を有するものの、固−液相変化温度も672℃と高温である。
これに対して、本実施形態の蓄熱システムは、本開示の潜熱蓄熱材を備え、前記潜熱蓄熱材を、冷却及び/又は加熱することによって、排ガス浄化触媒下流から400℃以下の温度範囲において排熱回収及び蓄熱を行うことができる。本開示の潜熱蓄熱材を使用できる温度範囲の下限値は、特に限定されないが、熱源として利用できる範囲である点から、60℃程度以上であればよい。
本実施形態の潜熱蓄熱材(蓄熱材組成物)は、実質的に前記第1の化合物及び第2の化合物のみから構成されるものが望ましい。実質的に前記1の化合物及び第2の化合物のみから構成されるとは、潜熱蓄熱材に含まれる前記1の化合物及び第2の化合物以外の成分の含有量が5.0wt%未満であり、3.0wt%未満であることが望ましく、1.0wt%未満であることがより望ましく、0.5wt%未満であることがさらに望ましい。
本実施形態の潜熱蓄熱材に用いる第1のカチオン及び第2のカチオンのアルカリ金属イオンとしては、特に限定されないが、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、ルビジウムイオン等が挙げられる。
本実施形態の潜熱蓄熱材に用いる前記第1の化合物及び第2の化合物が含有する13族元素としては、特に限定されないが、ホウ素、アルミニウム等が挙げられ、ホウ素が望ましい。本実施形態の潜熱蓄熱材に用いる前記第1の化合物及び第2の化合物が含有する15族元素としては、窒素が望ましい。
本実施形態の潜熱蓄熱材に用いる前記第1の化合物及び第2の化合物が含有する15族元素としては、特に限定されないが、窒素、リン等が挙げられる。本実施形態の潜熱蓄熱材に用いる前記第1の化合物及び第2の化合物が含有する15族元素としては、窒素が望ましい。
第1のカチオン及び第2のカチオンに用いるカチオンとしては、アルカリ金属イオンが望ましい。
第1のカチオン、水素及び13族元素から構成される化合物としては、リチウムアミド(LiNH2)が望ましい。
第1のカチオン、水素及び15族元素から構成される化合物としては、リチウムボロハイドライト(LiBH4)が望ましい。
第2のカチオン、水素及び13族元素から構成される化合物としては、カリウムアミド(KNH2)が望ましい。
第2のカチオン、水素及び15族元素から構成される化合物としては、カリウムボロハイドライト(KBH4)が望ましい。
混合物における前記第1のカチオンと前記第2のカチオンとのイオン半径差は、共晶を形成して、混合物の凝固点降下度を大きくする点から、40pm以上86pm以下であってもよく、42pm以上84pm以下であってもよい。
LiBH4とKBH4との配合比(モル比)としては、相転移又は相変化温度を200℃以下に低下させつつ、310kJ/kg以上の蓄熱密度が得られる点から、LiBH4:KBH4=17:3〜7:3であってもよく、21:4〜3:1であってもよく、41;9〜39:11であってもよく、4:1であってもよい。
以下に、実施例により本開示の潜熱蓄熱材をより詳細に説明する。ただし、本開示は、以下の実施例に限定されない。
以下の実施例及び比較例において、蓄熱密度の評価に用いる示差走査熱量測定(DSC)には、示差走査熱量計(TA Instruments製 DSC Q10)を用いた。示差走査熱量評価前及び後の試料の構造解析には、X線回折装置(Rigaku 製 RINT2000)を用いた。試料の重量は、電子天秤(PERKIN ELMER製 AD-6)を用いて測定した値である。なお、蓄熱密度の算出における測定容器による補正に用いる補正データの測定には、固−液相変化に伴う融解熱量が既知であるインジウム(モル融解熱量:3.281kJ/mol、原子量:114.82)を用いた。
<比較例1>
リチウムと水素から構成される化合物として、LiHについて、相変化温度、蓄熱密度の評価を行った。
示差走査熱量測定の測定条件は、アルゴン雰囲気(流量:50sccm)、圧力:0.1MPa、昇温レート:10deg/min、温度範囲:室温〜715℃とした。また、試料として、1.56mgのLiH(Alfa Aesar 製 41596)をステンレス密閉パンに入れて、評価を行った。
評価に当たり、示差走査熱量計及びステンレス密閉パンを用いた場合の装置定数を算出した。試料として、インジウムを用いて評価を行った結果、図2に示すように、蓄熱密度の測定値は33kJ/kgであった。この結果に基づき、インジウムの融解熱量、原子量を用いて算出される蓄熱密度28.575kJ/kgに補正するための装置定数は0.866であると算出した。
図3に、LiHを用いた試料の相変化温度、蓄熱密度の評価結果を示す。この結果から、相変化温度は672℃であり、蓄熱密度は、測定値である2506kJ/kgに装置定数0.866を乗じた2170kJ/kgであった。
また、図4及び図5に、示差走査熱量評価前及び後の試料のX線回折装置による解析結果を示す。この結果から、示差走査熱量評価前及び後の試料は、何れも水素化リチウム(LiH)であり、示差走査熱量評価における吸熱ピークは、化学変化ではなく、物理変化(固−液相変化)に起因することが確認された。
以上のように、自動車、ガスエンジンヒートポンプ等の排ガス浄化触媒下流から排熱回収及び蓄熱し、始動時の暖機等に利用するためには、400℃以下の温度範囲で蓄熱可能であり、かつ蓄熱密度の高い材料が必要となるのに対して、LiHは、イオン性の強い共有結合型分子、かつ低分子量であることから、高い蓄熱密度(2170kJ/kg)を有するものの、固−液相変化温度も672℃と高温であった。
<参考例1>
カチオンとしてリチウムイオン(Li+)と、アニオンとしてボロハイドライトイオン(BH4 -)とから構成される化合物として、LiBH4について、相変化温度、蓄熱密度の評価を行った。
示差走査熱量測定の測定条件は、アルゴン雰囲気(流量:50sccm)、圧力:0.1MPa、昇温レート:5deg/min、温度範囲:室温〜450℃とした。また、試料として、6.32mgのLiBH4(Alfa Aesar 製686026)をアルミパンに入れて、評価を行った。
評価に当たり、示差走査熱量計及びアルミパンを用いた場合の装置定数を算出した。試料として、インジウムを用いて評価を行った結果、図6に示すように、蓄熱密度の測定値は24.85kJ/kgであった。この結果に基づき、インジウムの融解熱量、原子量を用いて算出される蓄熱密度28.575kJ/kgに補正するための装置定数は1.150であると算出した。
図7に、LiBH4を用いた試料の相変化温度、蓄熱密度の評価結果を示す。この結果から、1、2回目の測定値を平均すると、第1の相変化温度は114℃であり、蓄熱密度は192kJ/kgであり、第2の相変化温度は286℃であり、蓄熱密度は、測定値である314.1kJ/kgに装置定数1.150を乗じた361kJ/kgであった。
また、図8及び図9に、示差走査熱量評価前及び後の試料のX線回折装置による解析結果を示す。この結果から、示差走査熱量評価前及び後の試料は、何れもLiBH4とアルミパンに起因するアルミニウム(Al)であり、示差走査熱量評価における吸熱ピークは、化学変化ではなく、物理変化(相変化)に起因することが確認された。
さらに、表1に、カチオンとしてリチウムイオン(Li+)、アニオンとして各種1価イオンを含む各化合物について、分子量、アニオンサイズ、相変化温度、及び蓄熱密度を示す。この結果から、水素及び13族元素からなるアニオンにより、アニオンサイズの大きい低分子量のイオン結合型分子を構成することによって、化合物の結晶構造の不安定性を高めることができ、結果として、アニオンとしてハロゲンイオンを含むリチウム化合物に比べて、相変化温度を低温化することができることがわかる。さらに、低原子量元素である水素とホウ素からなるアニオンであるBH4 -を含む化合物を潜熱蓄熱材の成分に含むことによって、重量当りの蓄熱密度を向上させることができる。結果として、相変化温度:114℃(第1)、286℃(第2)、蓄熱密度(第1、第2の相変化温度の和):553kJ/kgとなり、相変化温度:613℃の塩化リチウム(LiCl)、505℃の臭化リチウム(LiBr)、469℃のヨウ化リチウム(LiI)に比べて、相変化温度を低温化させることができ、かつ重量当りの蓄熱密度を向上させることができる。
Figure 2017160341
<比較例2>
次に、カチオンとしてカリウムイオン(K+)、アニオンとしてボロハイドライトイオン(BH4 -)から構成される化合物として、KBH4について、相変化温度、蓄熱密度の評価を行った。
示差走査熱量測定の測定条件は、アルゴン雰囲気(流量:50sccm)、圧力:0.1MPa、昇温レート:10deg/min、温度範囲:室温〜700℃とした。また、試料として、3.5mgのKBH4(Aldrich製 455571-100G)をアルミパンに入れて、評価を行った。
図10に、KBH4を用いた試料の相変化温度、蓄熱密度の評価結果を示す。この結果から、1、2回目の測定値を平均すると、相変化温度は628℃、蓄熱密度は409kJ/kgであった。
また、図11に、示差走査熱量評価前及び後の試料のX線回折装置による解析結果を示す。この結果から、示差走査熱量評価前及び後の試料は、何れもKBH4であり、示差走査熱量評価における吸熱ピークは、化学変化ではなく、物理変化(相変化)に起因することが確認された。
表2に、カチオンとしてカリウムイオン(K+)、アニオンとして各種1価イオンを含む各化合物について、分子量、アニオンサイズ、及び相変化温度を示す。この結果から、水素及び13族元素からなるアニオンにより、アニオンサイズの大きい低分子量のイオン結合型分子を構成することによって、化合物の結晶構造の不安定性を高めることができ、結果として、アニオンとしてハロゲンイオンを含むカリウム化合物に比べて、相変化温度を低温化することができることがわかる。さらに、低原子量元素である水素とホウ素とから構成されるアニオンであるBH4 -を含む化合物を潜熱蓄熱材の成分に含むことによって、重量当りの蓄熱密度を向上させることができる。しかしながら、カリウム化合物では、相変化温度は、いずれも600℃以上と高温であった。
Figure 2017160341
<実施例1>
次に、第1のカチオンとしてリチウムイオン(Li+)、アニオンとしてボロハイドライトイオン(BH4 -)から構成される化合物であるLiBH4と、第2のカチオンとしてカリウムイオン(K+)、アニオンとしてボロハイドライトイオン(BH4 -)から構成される化合物であるKBH4との混合物について、相変化温度、蓄熱密度の評価を行った。ここで、第1のカチオンとしてリチウムイオン(Li+)のイオン半径は60pmであり、第2のカチオンとしてカリウムイオン(K+)のイオン半径は133pmであり、第1のカチオンと第2のカチオンのイオン半径差は73pmである。
なお、ナトリウムイオン(イオン半径95pm)とカリウムイオン(イオン半径133pm)の間のイオン半径差38pmのように、イオン半径差が小さ過ぎる場合、アニオンサイズ181pm(塩化物イオン(Cl-))以上で固溶体が形成される。一方、リチウムイオン(イオン半径60pm)とルビジウムイオン(イオン半径148pm)の間のイオン半径差88pmのように、イオン半径差が大き過ぎる場合、相分離を生じる。
示差走査熱量測定の測定条件は、アルゴン雰囲気(流量:50sccm)、圧力:0.1MPa、昇温レート:5deg/min、温度範囲:室温〜400℃とした。また、試料として、LiBH4(Aldrich製 686026-10G)、KBH4(Aldrich製 455571-100G)を用い、LiBH4:KBH4のモル混合比として、条件(1)0.92:0.08、(2)0.87:0.13、(3)0.80:0.20となるように、グローブボックス内にて、乳鉢に入れ、乳棒で3分間の混合を行った後、3.5mgをアルミパンに入れて、評価を行った。
図12〜14に、LiBH4とKBH4との混合物から構成される潜熱蓄熱材を用いた試料の相変化温度、蓄熱密度の評価結果を示す。この結果から、1、2回目の測定値を平均すると、以下のとおりであった:
条件(1)LiBH4:KBH4=0.92:0.08において、第1の相変化温度は113℃、蓄熱密度は301kJ/kg、及び第2の相変化温度は238℃、蓄熱密度は208kJ/kg;
条件(2)LiBH4:KBH4=0.87:0.13において、第1の相変化温度は113℃、蓄熱密度は286kJ/kg、及び第2の相変化温度は203℃、蓄熱密度は86kJ/kg;
条件(3)LiBH4:KBH4=0.80:0.20において、相変化温度は112℃、蓄熱密度は339kJ/kg。
図14に示されるように、特定の比率で配合したLiBH4とKBH4との混合物を潜熱蓄熱材の有効成分として用いる場合、150℃以下の低温度範囲のみであっても、300kJ/kg以上の高い蓄熱密度を得ることができることが確認された。
また、図15に、示差走査熱量評価後の試料のX線回折装置による解析結果を示す。この結果から、示差走査熱量評価後の試料は概ねLiBH4、KBH4であり、示差走査熱量評価における吸熱ピークは、化学変化ではなく、物理変化(相変化)に起因すること、及びLiBH4とKBH4との共晶が形成されることが確認された。
さらに、図7、10、12〜14の相変化温度、蓄熱密度の評価結果、及び図8、9、11、15のX線回折装置による解析結果に基づき作成したLiBH4とKBH4との混合物の相図を、図16に示す。この結果から、第1の化合物のLiBH4と、第2の化合物のKBH4とのモル比4:1の組成で共晶点となり、混合前の第1の化合物のLiBH4に対する凝固点降下は174K、第2の化合物のKBH4に対する凝固点降下は516Kであった。
このように、混合物中において第1のカチオンであるリチウムイオン(Li+)と第2のカチオンであるカリウムイオン(K+)のイオン半径差を39pm以上87pm以下とすることにより、混合前化合物のカチオン間の最適なイオン半径差に基づいて、混合物として、共晶が形成される(イオン半径差が小さ過ぎる場合、固溶体が形成され、大き過ぎる場合、相分離を生じる)ため、混合物の凝固点降下度を大きくすることができる。また、カチオン間のイオン半径差が39pm以上87pm以下となる2種のアルカリ金属イオンの組み合わせの中で、2種のカチオンの原子量和が最小となる元素の組み合わせ(すなわち、リチウムイオン(Li+)とカリウムイオン(K+))を選択することによって、低分子量の共晶が形成されるため、混合物の重量当りの蓄熱密度の向上と、凝固点降下度の増大とを両立することができる。さらに、第1の化合物であるLiBH4と、第2の化合物であるKBH4とのモル比4:1で特に適正な組成となり、共晶点を生じるため、混合物の凝固点降下度を最大にできるとともに、単一の相転移又は相変化温度が得られ、特定温度範囲(例えば、150℃以下)で熱利用し易くなる。結果として、相変化温度を低温化(相変化温度:112℃)できるとともに、同温度範囲の従来材料:エリスリトール(相変化温度:120℃、蓄熱密度:320kJ/kg)に比べて、より高い蓄熱密度(339kJ/kg)を実現できた。
以上のことから、第1のカチオンと、水素及び13又は15族元素からなるアニオンとから構成される第1の化合物と、第2のカチオンと、前記アニオンとから構成される第2の化合物との混合物を含み、前記第1のカチオン及び第2のカチオンがアルカリ金属イオンである潜熱蓄熱材とすることで、アニオンサイズの大きいイオン結合型分子により、化合物の結晶構造の不安定性が高まるとともに、混合により、凝固点降下を生じるため、相転移又は相変化温度を低温化できる。
本開示にかかる潜熱蓄熱材によれば、第1のカチオンと、水素及び13又は15族元素からなるアニオンから構成される第1の化合物と、第2のカチオンとアニオンから構成される第2の化合物との混合物を含み、前記第1のカチオン及び第2のカチオンがアルカリ金属イオンである潜熱蓄熱材とすることによって、アニオンサイズの大きいイオン結合型分子により、化合物の結晶構造の不安定性が高まるとともに、混合により、凝固点降下を生じ、相転移又は相変化温度を低温化できる。そのため、400℃以下の温度範囲で蓄熱可能であり、かつ蓄熱密度の高い材料が必要となる、自動車、ガスエンジンヒートポンプ等の排ガス浄化触媒下流から排熱回収及び蓄熱し、始動時の暖機等に利用することができる。

Claims (7)

  1. 第1のカチオンと、水素及び13若しくは15族元素からなるアニオンとから構成される第1の化合物と、
    第2のカチオンと、前記アニオンとから構成される第2の化合物と
    の混合物を含み、
    前記第1のカチオン及び第2のカチオンがアルカリ金属イオンである、
    潜熱蓄熱材。
  2. 前記第1のカチオンと前記第2のカチオンとのイオン半径差が、39pm以上87pm以下である、請求項1に記載の潜熱蓄熱材。
  3. 第1のカチオンがリチウムイオン(Li+)であり、第2のカチオンがカリウムイオン(K+)である、請求項1又は2に記載の潜熱蓄熱材。
  4. 前記アニオンが、ボロハイドライトイオン(BH4 -)である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の潜熱蓄熱材。
  5. 前記第1の化合物がリチウムボロハイドライト(LiBH4)であり、前記第2の化合物がカリウムボロハイドライト(KBH4)である、請求項1又は2に記載の潜熱蓄熱材。
  6. 前記第1の化合物のLiBH4と前記第2の化合物のKBH4とのモル比が、LiBH4:KBH4=17:3〜7:3である、請求項5に記載の潜熱蓄熱材。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の潜熱蓄熱材を備える、蓄熱システム。
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