JP2009074566A - アクティブ除振マウント機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】制御対象である定盤と床との間の微小変位の検出を簡単に且つ低コストにて行ない得るようにして、装置全体の高価格化を効果的に抑制乃至は阻止してなるアクティブ除振マウント機構を提供すること。
【解決手段】床4の振動を絶縁する一方、定盤2の重量を支える弾性支持体6;定盤2のたわみ量に対応して復元力が変化する第一のコイルばね18と、その復元力変化を検知して制御信号として出力するロードセル20とを直列に組み合わせてなるセンサ手段8;及び床4に対する定盤2の相対的な高さ変化を補償するように上下動するようにしたものである微小変位アクチュエータ40と、微小変位アクチュエータの上下動によりたわみ量を変化させるようにしたものである第二のコイルばね38とを直列に組み合わせてなるアクティブ除振装置10を有するように、アクティブ除振マウント機構を構成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、アクティブ除振マウント機構に係り、特に、液晶、半導体の製造装置や精密加工装置等の嫌振装置を搭載し、装置から発生する振動若しくは床から装置に伝わる振動を除去する目的で用いられる、除振台乃至は装置内部に組み込まれる除振マウントであって、少なくとも外来の微振動の伝播を積極的に打ち消す機能が具備せしめられてなる構造のアクティブ除振マウント機構に関するものである。
従来から、半導体製造工場やレーザー応用製品製造工場、その他の精密加工工場等に設置される加工装置や測定装置においては、極めて僅かな微振動であっても、加工精度や測定精度に影響を与えることがあるところから、工場内の床を伝播して、テーブル乃至は定盤上の搭載機器に作用する外来の微振動を高度に制振することが要請されており、そのために、各種の除振装置乃至は除振マウントが提案されている。
そして、それら提案されている除振マウントの一つとして、精密機器等を搭載する搭載台等を除振の制御対象とし、その制御対象を支持する支持手段に、例えば、特許文献1等に示される如く、弾性体と粘弾性体の組合せ、コイルばねとオイルダンパの組合せ、防振ゴム、空気ばね等を用いて、入力振動を減衰乃至は遮断するようにした除振装置、所謂パッシブ除振装置(マウント)があるが、このパッシブ除振マウントは、除振機能が受動的であることから、振動の減衰や伝達抑制において充分でない場合があった。
このため、特許文献2や特許文献3等においては、そのような制御対象とそれが載置される床との間に、アクチュエータと変位センサを組み合わせて配置し、この変位センサにより検出される床に対する制御対象の相対位置から、アクチュエータの作動を制御して、制御対象に伝播される振動の絶縁を積極的に行なうようにした除振装置、所謂アクティブ除振装置(マウント)が提案されるに至っている。
しかしながら、そのようなアクティブ除振マウントにおいて、アクチュエータの制御に必須の要素である変位センサは、床と制御対象との間の振動に基づくところの極めて微小な相対変位を精度良く検知する必要があるところから、渦電流式や光学式等の、従来から知られている変位センサの何れもが、そのまま用いられ得るものではなく、実用上においては、サブミクロンのオーダーの変位、更にはナノレベルの変位を精度良く検出し得るセンサであることが要求され、このために、使用可能な変位センサが限られることとなるが、そのようにして選択された変位センサは、検出方式や構造が複雑で、高価なものとなり、装置全体が高価格になるという問題が内在しているのである。
特開昭63−30628号公報 特開2000−65128号公報 特開2006−37995号公報
ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、制御対象である定盤と床との間の微小変位の検出を、簡単に且つ低コストにて行ない得るようにして、装置全体の高価格化を効果的に抑制乃至は阻止してなるアクティブ除振マウント機構を提供することにある。
そして、本発明にあっては、上記した課題を解決するために、以下に列挙せる如き各種の態様において好適に実施され得るものであるが、また以下に記載の各態様は、任意の組合せにおいて採用可能である。なお、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに何等限定されるものではなく、明細書全体の記載及び図面から把握される発明思想に基づいて認識されるものであることが、理解されるべきである。
(1) 嫌振機器が搭載される定盤と床との間に介装されて、かかる定盤を支持すると共に、少なくとも外来の微振動の該定盤への伝播を打ち消す機能が具備せしめられてなる除振マウント機構にして、それら床と定盤との間の振動絶縁を図る一方、該定盤の重量を支える弾性支持体と、前記定盤の前記床に対する相対的な上下振動により惹起されるたわみ量の変化に対応して復元力が変化する第一のコイルばねと、該第一のコイルばねの復元力変化を検知して、制御信号として出力するロードセルとを、直列に組み合わせてなるセンサ手段と、微小変位アクチュエータと第二のコイルばねとが直列に組み合わされてなり、該微小変位アクチュエータは、前記ロードセルからの制御信号を入力として前記定盤の前記床に対する相対的な高さ変化を補償するように上下動するようにしたものである一方、該第二のコイルばねは、荷重を支えると共に、該微小変位アクチュエータの上下動によりたわみ量を変化させるようにしたものであるアクティブ除振装置とを、有することを特徴とするアクティブ除振マウント機構。
(2) 前記床及び/又は前記定盤の振動加速度を検知する加速度センサが更に設けられ、該加速度センサによる検知信号に基づいて、前記微小変位アクチュエータが更に駆動制御されるようになっていることを特徴とする上記態様(1)に記載のアクティブ除振マウント機構。
(3) 前記弾性支持体のばね定数、前記第一のコイルばねのばね定数及び前記第二のコイルばねのばね定数を、それぞれ、Km、Ka及びKbとしたとき、かかるKmがKbよりも大きく、且つ該Kbが前記Kaよりも大きくなるように構成されていることを特徴とする上記態様(1)又は(2)に記載のアクティブ除振マウント機構。
(4) 前記ロードセルが、歪みゲージの貼り付けられた所定長さの起歪体と、該起歪体の一方の端部に片持梁り形態で設けられたL字形状の作用部材と、該起歪体の他方の端部に片持梁り形態で設けられたL字形状の支持部材とを有し、該作用部材に対して前記第一のコイルばねが取り付けられて、該第一のコイルばねの復元力が作用せしめられるようになっていることを特徴とする上記態様(1)乃至(3)の何れか一つに記載のアクティブ除振マウント機構。
(5) 前記第一のコイルばねが、前記定盤と前記ロードセルの作用部材とを連結するように配されている一方、前記ロードセルの支持部材が、安全ばねを介して、前記床に取り付けられていることを特徴とする上記態様(4)に記載のアクティブ除振マウント機構。
(6) 前記弾性支持体が、コイルばね、又はコイルばねと粘弾性体から構成されていることを特徴とする上記態様(1)乃至(5)の何れか一つに記載のアクティブ除振マウント機構。
このように、本発明に従うアクティブ除振マウント機構にあっては、定盤と床との間に配設されるアクティブ除振装置の作動制御のために、従来からの変位センサとは異なり、第一のコイルばねとロードセルを組み合わせてなるセンサ手段を用い、定盤の床に対する相対的な上下振動により惹起される荷重の変化、ひいてはたわみ量の変化に対応した復元力の変化を、ロードセルにて検知し、そしてその検出値に基づいて、アクティブ除振装置における微小変位アクチュエータの作動を制御せしめて、定盤の振動の減衰を図るようにしたものであるところから、従来の如き複雑で、高価な変位センサを用いることなく、定盤と床との間の微小な相対変位を、極めて簡単な構造において効果的に検知し得ることとなったのであり、これによって、装置の簡略化と共に、低価格化を有利に実現し得ることとなったのである。
加えて、そのような本発明において用いられるセンサ手段にあっては、定盤から加わる分担荷重が、第一のコイルばねのばね機能によって更に効果的に低減せしめられて、ロードセルに加わり、その荷重変化に基づくところのたわみ量変化、ひいては復元力変化が検知され得ることとなるところから、ロードセルに大きな力(荷重)が掛かり過ぎることはなく、そのために、定盤の微振動に基づくところの第一のコイルばねの復元力変化を有効に検知し得るロードセルを用いることが出来ることとなるのであり、以て、かかる定盤の微振動を、所定のロードセルにて、精度良く且つ迅速に測定することが出来ることとなったのである。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の代表的な実施形態の一つについて、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
先ず、図1には、本発明に従うアクティブ除振マウント機構の一つの配設形態の概略が示されている。そこにおいて、各種の嫌振機器が搭載される定盤2とそれが載置される床4との間には、弾性支持体6と、センサ装置8と、アクティブ除振装置10とが介装、配置されて、かかる定盤2を支持するようになっていると共に、床4の振動加速度(α)を検知する加速度センサ12が、床4上に配設されている。
より具体的には、そのようなアクティブ除振マウント機構において、弾性支持体6は、定盤2と床4との間の振動絶縁を図る一方、かかる定盤2の重量を支える、所定のばね定数:Kmを有するマウントであって、一般に、共振周波数を中心にした振動増幅域を有するものである。なお、この弾性支持体6としては、従来から公知の、各種のパッシブ除振マウントが適宜に用いられ、ここでは、コイルばね14の単独使用の他、コイルばね14と共に、円柱状の粘弾性体(エポキシ樹脂)16を用い、それらを並列に配設してなる構造が、採用されるようになっている。
また、床4に対する定盤(制御対象)2の相対位置を検出するセンサ装置8は、かかる定盤2が床振動に共振して上下振動し、作用荷重が変化することに伴なう、たわみ量の変化(Δδ)に対応した復元力の変化(Δδ・Ka)をもたらす、所定のばね定数:Kaを有する第一のコイルばね18と、この第一のコイルばね18の復元力変化を検知して、制御信号として出力するロードセル20とを、直列に組み合わせてなる構造において配設されており、更にロードセル20が、コイルばねからなる安全ばね22を介して、床4側に取り付けられているのである。
そこで、ロードセル20は、第一のコイルばね18の復元力変化を検知するための歪みゲージ24が側面に貼り付けられた、所定長さのブロック状の起歪体26と、この起歪体26の長さ方向の一方の端部に、片持梁り形態で設けられたL字形状の作用部材28と、かかる起歪体26の長さ方向の他方の端部に、片持梁り形態で設けられたL字形状の支持部材30とを有し、前記した作用部材28に対して、前記第一のコイルばね18が取り付けられて、定盤2からの荷重に基づくところの第一のコイルばね18の復元力が、作用せしめられるようになっている一方、支持部材30に対して、安全ばね22が取り付けられて、過大な振動荷重が作用したときに、ロードセル20が損傷を受けないようになっている。なお、安全ばね22は、支持部材30に固設された取付けネジ32の周りに配置され、この取付けネジ32が、床4上に設けられた取付けブラケット34にナット36にて取り付けられることにより、ロードセル20が、安全ばね22の付勢力によって上方に付勢された形態において取り付けられて、ロードセル20が上方から大きな荷重を受けたときに、クッション性を発揮し得るようになっている。また、そこでは、取付けネジ32に対するナット36の螺合の程度に応じて、ロードセル20の高さ調整が行なわれ得るようになっている。
さらに、定盤2と床4との間に、前記した弾性支持体6及びセンサ装置8に対して並列的に配設されるアクティブ除振装置10は、第二のコイルばね38と微小変位アクチュエータ40とが直列に組み合わされて、構成されている。そこにおいて、微小変位アクチュエータ40は、前記したロードセル20における検知信号に基づく制御信号を入力として、定盤2の床4に対する相対的な高さ変化を補償するように上下動して、低周波領域での第二のコイルばね38の振動増幅を阻止するようになっている。なお、この微小変位アクチュエータ40としては、ピエゾ素子やソレノイド等の、微小変位が可能な各種のアクチュエータが適宜に用いられ、その出力ロッド42のストローク:S1 は、前記した第一のコイルばね18の復元力変化(Δδ・Ka)に比例するようにして、アクチュエータ40の出力ロッド42が上下動するように構成されている。
更にまた、第二のコイルばね38は、所定のばね定数:Kbを有し、定盤2からの荷重を支えると共に、微小変位アクチュエータ40の高周波振動を減衰させて、定盤2に伝えないように、床4と定盤2を絶縁するものである。そして、この微小変位アクチュエータ40の上下動により、第二のコイルばね38のたわみ量が変化(Δδb)し、その復元力が変化(Δδb・Kb)することとなる。また、このような第二のコイルばね38のばね定数:Kbは、第一のコイルばねのばね定数:Kaよりも大きく、弾性支持体6のばね定数:Kmよりも小さくなるように設定され、好ましくは、Kb=5〜20Ka程度が採用され、またKm=5〜20Kb程度が採用されることとなる。
そして、このような構成のアクティブ除振マウント機構にあっては、床振動に共振した定盤2の上下振動に相当する力(ΔFm)が、微小変位アクチュエータ40の作動によって、第二のコイルばね38において発生せしめられて、床4と定盤2との間の間隔が一定となるように(0dB目標)、駆動制御されることとなるのである。即ち、ΔFm=Δδ・Km=Δδb・Kbとなるように制御されるのである。また、加速度センサ12にて検知された床4の振動加速度(α)を用いて、定盤重量(M)との積(M・α)に相当する復元力の変化を、第二のコイルばね38に発生させるように、微小変位アクチュエータ40を駆動せしめて、マウントの増幅周波数域を0dB以下に下げるように制御される。なお、その際のアクチュエータストローク:S2 は、M・α/Kbとなるのである。そして、最終的なアクチュエータストローク:Sは、前記したS1 とS2 の和となる。
従って、以上のような構成のアクティブ除振マウント機構にあっては、定盤2の床4に対する相対位置が、第一のコイルばね18とロードセル20を組み合わせてなる、構造の簡単なセンサ装置8を用いて、有利に検知され得ることとなるのであり、しかも、それら第一のコイルばね18やロードセル20は、何れも、汎用の安価な製品として提供され得るものであるところから、センサ装置8は、安価に提供され得ることとなるのである。従って、定盤2と床4との間の微小変位を測定するために、従来の如き、複雑で、高価な変位センサを用いる必要が全く無くなったのであり、以て、装置全体の製作コストが有利に低減され得ることとなったのである。
また、そのようなセンサ装置8にあっては、第一のコイルばね18が、ロードセル20に組み合わせて用いられていることにより、定盤2の分担荷重は、第一のコイルばね18にて受けることとなり、ロードセル20には、そのままの荷重が作用することはなく、低減された荷重において、第一のコイルばね18の復元力変化を、定盤2の床4に対する相対位置として検知することが出来るところから、ロードセル20として微小荷重が測定可能であるものを用いることが出来、これによって、微小な相対位置(相対変位)の検出が有効に為され得て、その検出精度をより一層有利に高めることが出来るのである。
加えて、例示のロードセル20にあっては、起歪体26に対して、それぞれL字形状を呈する作用部材28と支持部材30とが、対応する端部に設けられて、それら作用部材28及び支持部材30を介して、定盤2側及び床4側に、それぞれ取り付けられるようになっているところから、定盤2の上下振動により惹起される荷重変化、ひいてはたわみ量の変化に対応した復元力変化を、より一層、微小領域において有利に検出することが可能となるのであり、これによって、また、センサ装置8の検出精度が、より一層高められ得るようになっている。
なお、かくの如き構成のアクティブ除振マウント機構において、その作動の制御は、例えば、図2に示される如き形態において実施されることとなる。即ち、そこにおいて、センサ装置8のロードセル20の検出信号(荷重信号/圧力信号)を増幅するために、ロードセルアンプ44が設けられ、また加速度センサ12の検出信号を増幅するために、加速度センサアンプ46が設けられている。更に、それらアンプ44,46の出力信号をデジタル値に変換するA/D回路48を介して、コントローラ50に信号が入力されるようになっている。そして、コントローラ50においては、A/D回路48でデジタル値に変換されたロードセル20及び加速度センサ12の情報から、微小変位アクチュエータ40の制御信号を生成するようになっている。次いで、その生成したコントローラ50からの制御信号は、それをアナログ信号に変換するD/A回路52を通じて、アクチュエータコントローラ54に入力され、そこにおいて、D/A回路52からのアナログ信号を基に、微小変位アクチュエータ40を制御する制御信号を出力するようになっている。そして、微小変位アクチュエータ40においては、かかるアクチュエータコントローラ54からの制御信号によって、その出力ロッド42の上下動が制御され、以て、定盤2の床4に対する相対的な高さ変化が補償されることにより、第二のコイルばね38の振動増幅が阻止せしめられることとなるのである。
また、そのような制御系統におけるコントローラ50内の処理は、例えば、図3の如くして行なわれることとなる。この図3においては、コントローラ50は、MATLAB(MathWorks 社製)等を用いたデジタル処理を行なうようになっている。そして、乗算ブロック56は、デジタル信号に変換されたロードセル20からの信号(圧力信号)に係数を乗算して、床4と定盤2との間の相対変位を出力する。また、微分ブロックA58は、乗算ブロック56から出力された信号を微分して、床4と定盤2の相対速度を出力する。更に、微分ブロックB60は、微分ブロックA58から出力された信号を更に微分して、床4と定盤2の相対加速度を出力する。ローパスフィルタ62は、微分ブロックB60から出力された信号にデジタルフィルタをかけて、制御に不要な高周波成分を減衰させた前記相対加速度の信号を生成して、出力する。なお、このローパスフィルタ62は、微分ブロックによって拡大する高周波成分を減衰させる目的で用いられる。加算ブロックA64は、ローパスフィルタ62から出力された信号と、デジタル信号に変換された加速度センサ12の信号を減算して出力する。即ち、ロードセル20の測定値から床4と定盤2の相対加速度を算出し、床4の絶対加速度を除算することによって、定盤2の絶対加速度を導いているのである。レベリング制御器66は、乗算ブロック56から出力された信号を基に、レベリングのための制御信号を生成して出力する。定盤除振フィードバック制御器68は、加算ブロックA64から出力された信号を基に、定盤2の除振を行なうための制御信号を生成し、出力する。床振動フィードフォワード制御器70は、床4から定盤2へ伝わる振動を抑制するための制御信号を生成し、出力する。加算ブロックB72は、レベリング制御器66、定盤除振フィードバック制御器68、床振動フィードフォワード制御器70から出力された制御信号を加算して、アクチュエータ出力として出力するようになっている。
ところで、かかる図3に示される信号処理方式においては、乗算ブロック56、微分ブロックA58、微分ブロックB60、加算ブロックA64等の演算ブロックは、ロードセルのように相対的な状態を測定するセンサの信号と、定盤2或いは床4の振動の絶対加速度、速度、変位等の絶対的な状態を示すセンサの信号を基に、絶対的な信号を導く過程の一例を示しているものであり、センサの信号からの制御信号を生成する過程においては、必ずしも同じ構成になるとは限らず、例えば、図4に示される如く、ロードセル20と加速度センサ12から、定盤振動の絶対速度を得るようにすることも可能である。この図4においては、前記した図3とは異なり、一つの微分ブロック74が配されているのみであり、また床4の振動加速度信号の入力回路に積分ブロック76が配されている他は、図3と同様な信号処理が行なわれるものであるところから、ここでは、図3と同様な部分には同一な符号を付して、詳細な説明は省略することとする。そして、このように、定盤2と床4との間に発生する荷重変化(圧力変化)と床4の加速度から、定盤2の加速度を算出することによって、定盤2に対する加速度センサの配設も必要が無くなるのであり、これによって、装置の簡略化とコストの低減を実現することが出来ることとなり、また定盤2と床4の相関関係を測定するセンサに、比較的安価で精度の高い圧力センサであるロードセル20を用いることにより、更に安価な装置構成とすることが可能となるのである。
以上、本発明の代表的な実施形態について詳述して来たが、それは、あくまでも例示に過ぎないものであって、本発明は、そのような実施形態に係る具体的な記述によって、何等限定的に解釈されるものではないことが、理解されるべきである。
例えば、上述した実施形態においては、センサ装置8を構成する第一のコイルばね18が、定盤2側に取り付けられ、またロードセル20が、床4側に取り付けられていたが、これとは逆に、第一のコイルばね18を床4側に、またロードセル20を定盤2側に取り付けるようにすることも可能であり、更に、アクティブ除振装置10の場合においても、同様である。
また、加速度センサ12は、床4側に取り付けられる場合の他、それに代えて、或いはそれと共に、定盤2側に取り付けられて、定盤2側の加速度が検出されるように構成することも可能である。
さらに、弾性支持体6、センサ装置8及びアクティブ除振装置10を含むアクティブ除振マウント機構は、定盤2と床4との間において、所定位置に、一つ或いは複数の割合で配設され、例えば、矩形の定盤2が用いられた場合においては、その四隅にそれぞれ配設されて、その防振・支持が行なわれ得るように構成されることとなる。
加えて、センサ装置8におけるロードセル20としては、例示の構造のもののみに限定されるものでは決してなく、定盤2と床4との間の微小な相対変位に基づくところの微小な荷重変化、ひいては第一のコイルばね18の微小な復元力変化を検知し得る公知の各種の構造のものが選択使用されることとなる。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施の態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、何れも、本発明の範疇に属するものであることは、言うまでもないところである。
本発明に従うアクティブ除振マウント機構の一例に係る構成の概略を示す説明図である。 図1に示されるアクティブ除振マウント機構の制御系統の一例を示す説明図である。 図2に示される制御系統におけるコントローラの信号処理系統の一例を示すフロー図である。 図2に示される制御系統におけるコントローラの信号処理系統の他の異なる一例を示すフロー図である。
符号の説明
2 定盤 4 床
6 弾性支持体 8 センサ装置
10 除振装置 12 加速度センサ
14 コイルばね 16 粘弾性体
18 第一のコイルばね 20 ロードセル
22 安全ばね 24 歪みゲージ
26 起歪体 28 作用部材
30 支持部材 32 取付けネジ
34 取付けブラケット 36 ナット
38 第二のコイルばね 40 微小変位アクチュエータ
42 出力ロッド 44 ロードセルアンプ
46 加速度センサアンプ 48 A/D回路
50 コントローラ 52 D/A回路
54 アクチュエータコントローラ 56 乗算ブロック
58 微分ブロックA 60 微分ブロックB
62 ローパスフィルタ 64 加算ブロックA
66 レベリング制御器 68 定盤除振フィードバック制御器
70 床振動フィードフォワード制御器 72 加算ブロックB
74 微分ブロック 76 積分ブロック

Claims (6)

  1. 嫌振機器が搭載される定盤と床との間に介装されて、かかる定盤を支持すると共に、少なくとも外来の微振動の該定盤への伝播を打ち消す機能が具備せしめられてなる除振マウント機構にして、
    それら床と定盤との間の振動絶縁を図る一方、該定盤の重量を支える弾性支持体と、
    前記定盤の前記床に対する相対的な上下振動により惹起されるたわみ量の変化に対応して復元力が変化する第一のコイルばねと、該第一のコイルばねの復元力変化を検知して、制御信号として出力するロードセルとを、直列に組み合わせてなるセンサ手段と、
    微小変位アクチュエータと第二のコイルばねとが直列に組み合わされてなり、該微小変位アクチュエータは、前記ロードセルからの制御信号を入力として前記定盤の前記床に対する相対的な高さ変化を補償するように上下動するようにしたものである一方、該第二のコイルばねは、荷重を支えると共に、該微小変位アクチュエータの上下動によりたわみ量を変化させるようにしたものであるアクティブ除振装置とを、
    有することを特徴とするアクティブ除振マウント機構。
  2. 前記床及び/又は前記定盤の振動加速度を検知する加速度センサが更に設けられ、該加速度センサによる検知信号に基づいて、前記微小変位アクチュエータが更に駆動制御されるようになっていることを特徴とする請求項1に記載のアクティブ除振マウント機構。
  3. 前記弾性支持体のばね定数、前記第一のコイルばねのばね定数及び前記第二のコイルばねのばね定数を、それぞれ、Km、Ka及びKbとしたとき、かかるKmがKbよりも大きく、且つ該Kbが前記Kaよりも大きくなるように構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のアクティブ除振マウント機構。
  4. 前記ロードセルが、歪みゲージの貼り付けられた所定長さの起歪体と、該起歪体の一方の端部に片持梁り形態で設けられたL字形状の作用部材と、該起歪体の他方の端部に片持梁り形態で設けられたL字形状の支持部材とを有し、該作用部材に対して前記第一のコイルばねが取り付けられて、該第一のコイルばねの復元力が作用せしめられるようになっていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一つに記載のアクティブ除振マウント機構。
  5. 前記第一のコイルばねが、前記定盤と前記ロードセルの作用部材とを連結するように配されている一方、前記ロードセルの支持部材が、安全ばねを介して、前記床に取り付けられていることを特徴とする請求項4に記載のアクティブ除振マウント機構。
  6. 前記弾性支持体が、コイルばね、又はコイルばねと粘弾性体から構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか一つに記載のアクティブ除振マウント機構。
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