JP2009074232A - 製紙用新規複合物及びその合成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】紙の填料剤として使用した場合、高い充填量にもかかわらず紙力低下が小さく、また軽質炭酸カルシウムと同等の不透明性をもち、なおかつ高い吸油性を兼ね備えた、軽カルと、ケイ酸、ケイ酸塩およびそれらの混合物からなる群から選択される物質により形成される複合物を提供する。
【解決手段】アルカリ性であるケイ酸金属塩水溶液と軽質炭酸カルシウムを混合し、その沸点以下の温度で鉱酸および酸性金属塩水溶液並びにこれらの混合物からなる群から選択される水溶液を添加し、pH7〜9とすることで得られる軽質炭酸カルシウムと、ケイ酸、ケイ酸塩およびそれらの混合物からなる群から構成される複合物であり、原料となる軽質炭酸カルシウムより高い吸油度を示し、さらにこの複合物を紙用内添填料として用いた場合、原料となる軽質炭酸カルシウムより紙力低下が少ないという特徴をもつ前記複合物。
【選択図】図1

Description

発明の詳細な説明
本発明は、紙の填料剤として使用した場合、高い充填量にもかかわらず紙力低下が小さく、また軽質炭酸カルシウム(以下軽カルという)と同等の不透明性をもち、なおかつ高い吸油性を兼ね備えた、軽カルと、ケイ酸、ケイ酸塩およびそれらの混合物からなる群から選択される物質(以下ケイ酸等という)により形成される複合物、およびその製造方法に関するものである。
従来の技術
一般に抄紙を行う場合、その紙質改善を目的として、パルプ繊維以外に填料と呼ばれる、主に無機系填料を含有させる場合が多い。この填料は一般的に不透明度、白色度等の光学的性質を改善し、吸油度改善による印刷時の裏移りや裏抜けを防止し、ユーザーの求める紙品質をもたらす。反面、無機系填料は紙力低下、特に引張り強度低下を招くため、あまり大量に用いると、抄造時や印刷時の断紙を発生させる要因ともなる。
近年、環境問題やリサイクル運動への市民意識の高まりから、脱墨パルプの配合率が高くなっている。この脱墨パルプはサーモメカニカルパルプ等と比べ、不透明度が低く、この性質を補うためにも高性能な填料の開発が望まれているのも事実であり、今日まで数多くの填料が開発されてきた。現在用いられている填料は、クレーやカオリンのように鉱山より採石された石を、そのまま、または過酸化水素等漂白薬品で高白色化した後、粉砕して用いる天然鉱物型のもの、一方、軽カルやケイ酸の非晶質凝集物であるホワイトカーボンのように、原料になんらかの化学反応を起こすことによってのみ得られる、合成型のものに大別される。この合成型填料である軽カルおよびホワイトカーボンはそれぞれ特徴的な性質がある。軽カルは炭酸カルシウムの結晶で、生石灰を水中で消和することにより水酸化カルシウムスラリーとし、これに炭酸を二酸化炭素または炭酸ナトリウムのような形で供給してやることにより、炭酸化が行われる。この炭酸カルシウムが一般に軽カルと呼ばれ、反応温度や軽カル濃度、攪拌条件により米粒状やいがぐり状、針状、球状、繊維状などの種々の形状をとる。一方ホワイトカーボンは、アルカリ性であるケイ酸ソーダに硫酸を代表とする酸を添加することにより形成される。ホワイトカーボンは非晶質であるた
め、決まった形状を持たないが、これも反応開始温度や攪拌条件、さらに酸添加速度等を変化させることで、吸油度や比表面積等の諸物性は大きく変化する。
これら軽カルおよびホワイトカーボンについては、多数の製造特許が存在し、それぞれの方法で特徴のある填料を製造することができる。軽カルの製造方法としては、生石灰を水中に分散し、消和という工程を経た後、炭酸ガスを吹き込む炭酸化法が一般的であり、形状制御を主眼に各種特許が出されている。例えば紡錘状のものとしては、特願平1−320600号や特願平4−226527号、球状のものとしては特願昭60−232268号、平2−299143号、ひし形状として特願平3−73996号などがある。また特開平3−88714号公報や特公平7−5302号公報で示されるような、直径数μmの極めて細い単結晶をもつ(以後ウイスカーまたはホイスカー状と言う)ものも製造されている。他にも粒径および結晶構造を制御するため、種晶を加え、炭酸化を行う特開平9-309724号公報がある。さらに、その形状以外に耐酸性を付与したものが特願平3−127002号、水中崩壊抵抗性を付与したものが、特願平2−8069号で紹介されている。
この他に二酸化炭素を直接用いない方法としては、炭酸ナトリウムを使用する方法がある。この方法では、炭酸ナトリウムと消石灰を混合し、一定条件の攪拌を行うことにより、炭酸ナトリウム中の炭酸分が消石灰の水酸基と置換し、炭酸化を行うことができる。これは特開平10-226517号公報などが上げられる。このように、非常に多方面に目的の趣旨を満たすものが数多く研究されている。
一方、ホワイトカーボンの工業的な製造技術としては、ケイ酸ソーダを鉱酸で中和する方法が典型的技術として知られているが、その改良手段についても古くから数多くの提案がなされている。例えば、特公昭38−17651号公報には鉱酸を2段階に分割添加して中和する方法、特公昭51−25235号公報には多段階中和法が開示されており、特公昭52−28754号公報および特公昭52−28755号公報には、反応させるケイ酸ソーダと硫酸の濃度、硫酸の添加速度などを制御する方法が詳述されている。また、特開昭53−80397号公報にはケイ酸ソーダ希釈液に予め硫酸ナトリウムを添加してから中和反応を行う方法が記載されている。さらにその諸性能向上のため、酸反応を複雑にし、水和ケイ酸系填料により紙の不透明度を上げる方法として、填料の平均粒子径を小さくする方法の他に、特開平6−166987号公報に記載されるように、水和ケイ酸に微細な不定形金属化合物(マグネシウム)を含有させる方法がある。また、特公平8−91820号公報では、酸による中和が終了する前に、粉砕を行い、粒径を制御する方法もある。
この軽カルおよびホワイトカーボンにはそれぞれに違った特徴がある。まず軽カルは結晶構造であり、さらに炭酸カルシウムの光反射率が比較的高いため、光散乱の程度を表す比散乱係数は高くなり、これを紙用内添填料として用いた場合、不透明性が高く、ホワイトカーボンに比べ、紙に内添した場合の引張強度の低下が小さいという特徴がある。さらに付け加えるならば、軽カルはその製造条件の変更で種々の形態を示すと前述したが、この中でもウイスカー状のような長径と短径の比が高く、繊維状の形状をもつものは、若干だが他の形状の軽カルより強度が強い傾向がある。また、軽カルは耐酸性がないため、定着剤として硫酸バンドを用いる酸性抄紙は難しく、中性あるいはアルカリ性での抄造が行われる。このため、繊維が柔軟化し、繊維間の密着性が良くなり、紙力低下を防ぐことも上げられる。
一方、ホワイトカーボンは、非晶質であるため粒子内に微細な細孔を多数存在し、このため吸油度が高く、紙用内添填料として用いた場合には、印刷時のインクの裏移りや裏抜けの防止効果が高い。また填料自体、嵩高であるため、内添用填料として用いると、嵩高な紙を製造することができる反面、紙の引張強度は、一般に用いられる填料の中で、ホワ
イトカーボンは最も大きく低下する傾向がある。
このような、填料を内添することにより起こる、紙の引張強さ低下は、程度の差こそあれ、これは全ての内添填料に当てはまる現象である。この原因は、内添填料が引き起こす、繊維間の水素結合阻害が最も大きな要因であると考えられ、そのため同一の化学構造をもつ填料で比較した場合、粒径が大きいものほど結合阻害点が少ないため、強度低下度合いは小さく、また嵩密度が低く、吸油度の高いものほど繊維阻害点を増やすため強度低下度合いは大きくなる。さらに紙中填料含有量が増加していくに従って紙強度は低下する傾向にあり、そのため、紙力低下度合いがなるだけ少ない填料が好まれることとなる。
しかし、紙面の光学適性改善の面から考えると、前述の填料物性とはまったく逆となる。まず、粒径の小さい填料ほど、紙中での分散能がよいため、比散乱係数を上昇させやすく、ひいては紙の白色度、不透明度を向上させる。また嵩密度が高く、吸油度の高いものほど、印刷時のインク吸収性がよいため、印刷適性は向上する。以上のように、紙の強度と光学適性を良化するためには、相反する性質が求められる。
先に述べた一般的な内添填料である軽カルは光学適性の向上、さらには強度低下が小さく、ホワイトカーボンは吸油度向上という優れた特性があり、いずれの特性も、紙用填料として用いられた場合、紙質改質剤として優れた性能を示す。そのため、これらの性質を兼ね備え、さらにより一層の強度低下度合いが少ない填料を製造することができれば、抄紙において非常に有益であることは明白である。
ここで、これら2つの性質を紙に付与するため、軽カルとホワイトカーボンを単純に混合して、紙に配合することが考えられる。しかし、軽カルとホワイトカーボンを混合して配合した場合には、紙中填料含有量が増加してしまうため、紙強度、特に引張り強度を大幅に低下させることとなる。また、填料に表面処理を施すことで、対応している一部製品もあるが、コスト面やハンドリング面、さらに品質面での課題が多く、問題解決には至っていない。
また、特開平11−107189号公報では、非常に粒子径が小さく、また光屈折率が大きいため光学適性に優れるチタン使用し、pH3〜6.5となるようにケイ酸ナトリウムを鉱酸により中和し、ケイ酸−チタン複合粒子とすることで、光学適性に優れ、かつ抄造時の歩留りを改善する填料の製造方法が記載されているが、この複合填料の製造方法はpHを酸性領域とするために、本出願に記載されているよう、耐酸性のない軽カルをホワイトカーボンと複合化した場合には、軽カルが溶解してしまうため、複合粒子の安定性に大きな問題があり、実用的でない。
そこで本発明者らは、先に述べたように、紙力低下を引き起こす水素結合の阻害は、微細な粒子が個々に存在するため、水素結合を形成すべき繊維間に入り込みやすいことが原因と考え、そのため凝集または複合化することで粒子径を大きくし強度低下を抑制し、さらに紙の光学適性を維持したまま、吸油度も高い、粒子を凝集または複合化する方法を検討した。
この填料を凝集、複合化させる方法としては、抄造時に歩留向上剤として用いられているポリアクリルアマイドやポリビニルアルコール、酸化澱粉のような有機高分子や、バンドのような無機凝集剤を用いた歩留向上剤での凝集の方法があるが、この方法では粒子間の凝集力が弱く、アジテーションやポンプの攪拌により簡単に分解してしまう。この対策として、凝集剤添加量を多くすると、繊維−繊維間の凝集が強くなり、紙の地合悪化を引き起こす。このように、これら凝集剤を用いた凝集では、繊維も含めた凝集体を形成する
ため、当初の目的である紙力を低下させない、填料を凝集させた複合体を形成することは難しく、また吸油量を上昇させることは出来なかった。
しかし、填料によるパルプの性質を補う不透明性や吸油性は必要不可欠であり、さらに軽カルとホワイトカーボンのいずれの性質を兼ね備え、さらに強度低下の少ない填料を開発できれば、製紙工業において有益であることは自明である。そこで、発明者らは、軽カルおよびホワイトカーボンの粒子を凝集させる手段を種々検討した結果、軽カルにアルカリ性であるケイ酸金属塩を加え、これを酸により中和することで、凝集剤を用いなくとも軽カルを強固に凝集させることが出来、なおかつ軽カルとホワイトカーボンの性質を併せ持ち、かつ抄紙時に内添填料として用いた場合、紙力低下度合いの少ない複合物を形成することを見出し、これらの問題を解決する手段を考案した。
本発明者は前記の軽カルにケイ酸等を用いた複合粒子化する手段として、種々研究を重ねた結果、軽カルを分散した水中に、アルカリ性であるケイ酸金属塩を加え、これを硫酸などの酸を用いて中和することにより実施可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明における新規複合物は、軽カルをケイ酸塩等により凝集させたもの、または軽カル粒子がケイ酸等により包含されたような形態をもつもの、ケイ酸塩粒子の集合したもの、および極く少量の軽カル(ケイ酸塩等により集合体とならなかったもの)からなる。すなわち、本発明の新規複合物は、軽カルの少なくとも大部分がケイ酸等により集合、凝集しているか、包含されているものを指す。つまり本発明でいう複合物とは、粉体または造粒物のいずれの形態をもふくむ概念である。ここで、ケイ酸とは、二酸化ケイ素(一定組成を持たない水和物を含めて)をいい、ケイ酸塩とは一般式xM2O・ySiO2、xMO・ySiO2、xM23・ySiO2で表される化合物で、MはAl、Fe、Ca、Mg、Na、K、Ti又はZn等の金属である。また、この金属は複数含まれていても良く、またその比率は任意に設定できる。
すなわち、本発明は軽カル水溶液にアルカリ性であるケイ酸金属塩を加え、これに十分な攪拌を加えた条件で、酸を用いて中和することで、析出したケイ酸等によって軽カルが凝集、粒子化して得られるその複合物とその製造方法を提供するものである。
本発明の製造方法において、まず軽カルを水中に分散させる。我々の行った実験で、この軽カルの結晶形態はカルサイト、アラゴナイトのいずれでも良く、形状についても針状、柱状、紡錘状、球状、立方体状、ロゼッタ形のいずれでも問題なく複合粒子化することができる。次に、分散時の濃度は、以後のケイ酸ソーダ濃度と関係し、複合化に大きく影響する。我々の知見では、初めの水中に分散させる軽カル濃度は3%以上20%以下が良い。これより低濃度であると凝集体になりにくく、さらにケイ酸濃度を上昇させること(Si/Caモル比で2以上)により一部凝集物とはなったが、比散乱係数の低下など軽カルの特徴を失ってしまい、ケイ酸(ホワイトカーボン)に非常に近い性質となった。これは本発明の趣旨と異なる。また、初期に水中に分散させる炭カル濃度が20%以上の高濃度の場合、初期および反応時の分散性が悪くなるため、均一な合成物を得ることが難しくなる。さらに、ケイ酸濃度を上昇させると、反応中にゲル状になってしまう。この対策として低濃度の希硫酸を、長時間かけて添加することで、ほぼ今回の目的物を作成することができるが、希硫酸による容積増加と、反応時間の延長の面で好ましくない。
ついで、ナトリウム、カリウムのようなアルカリ溶液中に溶解した形のケイ酸を加える。一般的に工業用に用いられるものは、ケイ酸ソーダ(ナトリウム)もしくはケイ酸カリウムであるが、本発明である複合物を形成するためには、ケイ酸とアルカリのモル比はいずれでも良い。一般に入手しやすいケイ酸ソーダはSiO2:Na2O=3〜3.4:1程度
のモル比を持つ3号ケイ酸であるが、このケイ酸ソーダでも問題なく複合物が作成された。このケイ酸ソーダを酸によって中和することで、ケイ酸分を析出させ、非晶質ケイ酸を形成する。ケイ酸ソーダ添加量は、先に分散した軽カルのカルシウム分に対してケイ酸ソーダ中のケイ素のモル比で0.2〜2倍程度が良く、好ましくは0.3〜1倍である。このケイ酸ソーダの添加量は、少なすぎると複合物とならず、また多すぎると軽カルのもつ比散乱係数を低下するうえ、複合粒子が粗大化したり、溶液全体がゲル状になってしまうため、製造上好ましくない。
このスラリーをアジテータ、ホモミキサー、ミキサー等で攪拌、分散させるが、これは軽カルが水に十分なじみ、各粒子が極端に凝集してなければ問題なく、特に時間やアジテーションの強さ等の制限はない。
次に、酸を用いた中和反応を行う。この場合、酸は鉱酸ならいずれでも良く、さらには硫酸バンドや硫酸マグネシウムのような酸性金属塩を含む酸でも問題ない。工業的には硫酸、塩酸等比較的安価に購入できる酸が好ましいが、本発明である凝集物を得るためにはこれに限らない。また酸の濃度はいずれでも良いが、あまり高濃度の酸を用い、攪拌が不十分であると、酸添加口に部分的にpHの低い部分ができ、軽カルの炭酸分が気化してしまうため、酸添加口でホモミキサー等を用いた強攪拌を行う必要がある。一方、あまりに希薄な酸を用いると、酸添加により全体的な容量が極端に増えてしまい、好ましくない。そのため、0.05N以上の酸を用いることが適当であると思われる。鉱酸および酸性金属塩水溶液並びにこれらの混合物からなる群から選択される水溶液の添加は、アルカリ性であるケイ酸金属塩水溶液と軽質炭酸カルシウムを混合物の沸点以下の温度で行う。
さらに、この酸添加は数回に分けて行っても良い。酸添加速度の変化や、熟成工程を行うことで凝集体はそれぞれ違った形状を示す。なお、熟成工程とは酸添加を一時中止して熟成と呼ばれる攪拌のみを施し、放置しておく時間を指す。この熟成工程中に強攪拌や粉砕を行い、粒子の形態をコントロールすることも可能である。本発明者らの実験で合成された一例を、電子顕微鏡を用いて観察したところ、連続的に短時間で酸を添加した場合、軽カルは球状、または楕円状に凝集させた複合物の形状をとり、これは軽カルをケイ酸またはおよびケイ酸塩を糊のような役割とし、凝集しているような形状を示していた。次に、一時的に酸添加を中断し、熟成を1回以上とるような製造工程で中和反応を進ませたところ、これは先の球状の凝集物にならず、軽カルの表面上にケイ酸またはおよびケイ酸塩をコートしたような形状となり、一見熔着されたようであった。さらに数個のこの軽カルとケイ酸等の複合物が凝集し、複合物を形成していた。このように、酸添加速度と、熟成の取り方、さらに反応温度の違いによって、種々の形状をとることが確認されている。
次に、上記酸添加によるスラリーの中和はpH8前後を目標に行う。析出してきたケイ酸分により軽カルが凝集または包含されていくが、酸側(pH7以下)にすると、軽カルを形成する炭酸分が気化してしまう。しかし、pHが高い(10程度)状態で中和を終了すると、ケイ酸分の析出が十分に行われず、一部凝集またはコート状の複合体とはなるものの、スラリー中に残存したケイ酸分が凝集体形成に加わらず、ケイ酸分のロスが多くなり、工業的に好ましくない。そのため、目標pHは7〜9で中和を終了することが好ましい。
このようにして、作成された軽カルとケイ酸等の複合粒子は、軽カルを凝集または包含された懸濁液の状態となる。この懸濁液のまま抄紙工程等に使用しても良いが、生産規模が小規模の場合にはろ紙やメンブランフィルタ等のろ過設備、中規模以上の場合にはベルトフィルタやドラムフィルタ等を用いたろ過、または遠心分離機を用いた遠心分離を行うことによって固液分離を行い、余分なケイ酸等を極力取り除いたほうが好ましい。これは、余分なケイ酸等が残存していることにより、反応終了後にさらに再凝集が起こりやすくなるためである。無論、再凝集した凝集物を強攪拌や湿式粉砕を行うことで、分離し、目
的粒径にすることは可能であり、問題はない。さらにこの固液分離を行った固形分濃度10〜50%のケーキ状複合物を、水またはエタノールにより再分散後、再び固液分離を行い、さらに余分なケイ酸等や副生成物であるボウショウを取り除いても良い。
得られた複合物は、目的粒径より大きい粗粒物を取り除くため、振動篩やスクリーンを用いて、粗粒物を分離する。この粗粒物とは、この複合物の使用目的により変化するため、一概に示すことはできない。抄紙に用いる場合には、おおよそ100μ以上の填料粒子は、粗大粒子として取り扱われ、紙の地合悪化や印刷時の粉落ちの要因となりやすいため、先に述べた分散、篩分けを行う必要がある。
《物性評価方法》
本発明における軽カルとケイ酸等複合物との各特性値は、下記の測定方法により得られた値を用いるものとする。
(1) 吸油量:JIS K5101の方法による。
(2)粒度分布測定(レーザー法):試料スラリーを分散剤ヘキサメタリン酸ソーダ0.2重量%を添加した純水中で滴下混合して均一分散体とし、レーザー法粒度測定機(使用機器:マルバーン社製マスターサイザーS型)を使用して粒度測定する。
(3)紙の不透明度、白色度、比散乱係数、引張強度、裂断長の測定:熊谷理機工業(株)製の配向性抄紙機により、抄紙原料としてLBKPパルプスラリーを用い、各実施例において得られた填料スラリーを填料として、その添加率を対パルプ5、10、15%として坪量60g/mになるように抄造して、プレスにより脱水後、送風乾燥機にて乾燥し、各添加率のシートサンプルを作製した。このシートサンプルをハンター反射率計により緑色フィルターを用いて、黒色標準板を裏当てした時の1枚のシートの反射率をR0、同様に標準白色板を裏当てした時の反射率(R0.89)を測定し、ハンター不透明度(JIS−P8138による)を算出して、さらに、Kubelka-Munk式に従って各シートサンプルの比散乱係数を算出した。白色度はシートサンプルをハンター反射率計を用い、青色フィルタを用いて測定した。引張強度、裂断長はJIS−P8113に従って測定を行った。一方、各シートサンプルを575℃にて焼成し、残さ分を灰分量として算出した。各シートの灰分量から填料を無添加で同様に抄造したシートサンプルの灰分量を減じて、サンプルの実際に充填された填料量を算出した。この各填料量を基に、填料分10%とした時の紙の不透明度、白色度、比散乱係数、引張強度、裂断長を算出し、各シートの紙物性値とした。
本発明に係る軽カルのケイ酸等による複合物は、軽カルとケイ酸の特徴を併せ持ち、紙に内添填料として配合した場合、軽カルを用いた場合より紙力低下幅が小さく、印刷適性にすぐれ、かつ高充填が可能であった。さらに軽カルと同等の白色度、不透明度向上効果があり、さらに軽カルより吸油度は大幅に改善した。また本製造方法は、軽カル製造工程とケイ酸またはおよびケイ酸塩との複合化反応を分離して行うため、製造方法が簡便であり、また均一な複合物を得ることができ、この複合粒子を用いることにより、紙の諸性能を向上させることが可能である。
[実施例1]
反応容器(2リットル)中に市販の軽カル(丸尾カルシウム(株) ウイスカルA)50gを水875gに分散し、ここにSiO2濃度18.0wt/wt%、Na2O濃度6.1wt/wt%のケイ酸ソーダ溶液をCaCO3:SiO2=1:0.66のモル比率となるよう加えた。この混合スラリーをラボ用アジテータで十分に攪拌しながら、55℃の恒温槽に30分間浸せきし、スラリー温度を50℃にし、反応原液とした。この原液に、10%硫酸溶液をロータリーポンプにより加えるが、この硫酸添加口は、1000rpmで回転しているホモミキサーの攪拌羽根直下とした。このように添加された硫酸が十分に分散される条件のもと、先の10%硫酸を60分間で添加し、最終pHが8となった時点を終点とし
、反応を終了した。このスラリーは100メッシュ篩で粗粒分を分離した後、No.2のろ紙を用いて吸引ろ過し、さらに約10%に再分散し、平均粒径、手抄き分析用サンプルとした。吸油度、BET比表面積用サンプルは吸引ろ過後のサンプルをエタノール中に約10%となるよう再分散した後、ろ過、105℃の乾燥機にて乾燥をおこない、粉体サンプルとした後に、測定を行い、測定結果を表1に記した。
[実施例2]
反応に使用した市販軽カルに奥多摩工業(株) TP123を用いた以外は、実施例1と同様に製造した。選られた複合物は物性を測定評価し、結果を表1に併載した。
[実施例3]
反応原液に軽カル(丸尾カルシウム(株) ウイスカルA)70gを加えた以外は、実施例1と同様に製造した。選られた複合物は物性を測定評価し、結果を表1に併載した。
[実施例4]
反応原液に軽カル(丸尾カルシウム(株) ウイスカルA)70gを加え、ケイ酸ソーダ溶液をCaCO3:SiO2=1:0.50のモル比率となるよう加えた以外は、実施例1と同様に製造した。選られた複合物は物性を測定評価し、結果を表1に併載した。
[実施例5]
原液の仕込み条件は実施例1と同じだが、この原液に、10%硫酸を3回に分け添加を行った。この比率は1段目で全添加量の40%、2段目も40%、3段目で20%の比率とした。さらに、1段目と2段目の添加の合間に60分間、2段と3段添加の合間にも60分間の熟成をおこなった。その他の工程は、実施例1と同様に製造した。選られた複合物は物性を測定評価し、結果を表1に併載した。
[比較例1]
奥多摩工業(株)製 TP121を約10%の濃度に分散し、このスラリーは100メッシュ篩で粗粒分を分離した後、平均粒径、手抄き分析用サンプルとした。吸油度、BET比表面積用サンプルは吸引ろ過後のサンプルをエタノール中に約10%となるよう再分散した後、ろ過、105℃の乾燥機にて乾燥をおこない、粉体サンプルとした後に、測定を行い、測定結果を表1に併記した。
[比較例2]
丸尾カルシウム(株) ウイスカルAを使用したこと以外は、比較例1と同様に処理を行い、物性測定、手抄き試験をおこない、測定結果を表1に併記した。
[比較例3]
市販の水和ケイ酸塩であるローディアジャパン社Tixolex17(ケイ酸アルミニウム塩)を使用したこと以外は、比較例1と同様に処理を行い、物性測定、手抄き試験をおこない、測定結果を表1に併記した。
[比較例4]
特許公報2908253号に記載された水和ケイ酸の製造方法に従い、水和ケイ酸を合成した。これは、ケイ酸ソーダ溶液に3回に分けて硫酸を添加することで得られるホワイトカーボンであり、詳細を下記に示す。
第一工程:2lの容積をもつ反応容器に、市販の3号ケイ酸ソーダをSiO2分として6.7重量%となるよう希釈ケイ酸ソーダ溶液を調整した。このケイ酸ソーダを90℃に加熱した後に中和当量の40%に相当する量の98%濃硫酸を粗大ゲルが発生しないよう
な強攪拌下に15分間で添加した。硫酸添加終了後、得られた部分中和液を攪拌機により緩やかに攪拌しながら、2時間放置した。
第二工程:ついで、中和当量の40%に相当する量の98%濃硫酸を粗大ゲルが発生しないような強攪拌下に15分間で添加した。硫酸添加終了後、得られた部分中和液を攪拌機により緩やかに攪拌しながら、30分間放置した。
第三工程:引き続き中和当量の20%に相当する量の98%濃硫酸を粗大ゲルが発生しないような強攪拌下に30分間で添加し、pHを4.5とした。得られたスラリーは100メッシュ篩で粗粒分を分離した後、No.2のろ紙を用いて吸引ろ過し、さらに約10%に再分散し、平均粒径、手抄き分析用サンプルとした。吸油度、BET比表面積用サンプルは吸引ろ過後のサンプルをエタノール中に約10%となるよう再分散した後、ろ過、105℃の乾燥機にて乾燥をおこない、粉体サンプルとした後に、測定を行い、測定結果を表1に併記した。
[比較例5]
比較例2と比較例4で用いた、10%濃度の再分散スラリーを、CaCO3:SiO2=1:0.66のモル比率で混合した。このスラリーは100メッシュ篩で粗粒分を分離した後、平均粒径、手抄き分析用サンプルとした。吸油度、BET比表面積用サンプルは吸引ろ過後のサンプルをエタノール中に約10%となるよう再分散した後、ろ過、105℃の乾燥機にて乾燥をおこない、粉体サンプルとした後に、測定を行い、測定結果を表1に併記した。
Figure 2009074232
Figure 2009074232
表1に、本発明による新規複合物の諸性能を示している。まず比較例1、2の軽カルと比較して、実施例で行った複合物は、吸油度、BET比表面積が大幅に改善されていた。さらに、軽カルとホワイトカーボンを単純に混合した比較例5と比べても、吸油度、BET比表面積の値は改善されており、複合化の効果が確認された。
次に表2に示した手抄き試験の結果では、実施例1〜5で示される新規複合物は、同紙中填料含有時において、引張り強さが比較例1〜5のように低くならず、非常に好適な結果が伺える。特に実施例4で示されるサンプルは、比較例3、4のホワイトカーボンに比
べて引張り強度減少率が約1/4、比較例1、2の軽カルに比べても引張り強度減少率が約1/3という驚異的な値を示した。また、実施例で示されるいずれのサンプルも、比較例5より強度減少率が少なく、複合化によって強度を維持できることがわかった。
紙の白色度、不透明度についても、ブランク品に比べて上昇しており、改善が見られている。また、一般的な内添填料である比較例1、2の軽カルに比べると、その効果は若干劣るものの、実施例5ではほぼ同等の性能を示していた。一般に、白色度、不透明度は、粒径の小さい填料ほど分散しやすく、紙中に均等に配置されるため、測定結果としては高い値を示す傾向が知られており、今回の複合物は軽カルより大きな粒子径をもつにもかかわらず、同程度の値を示したことは、驚くべき事実である。また今回の新規複合物は比較例1,2の軽カル単体のものより吸油度が高いため、裏抜け防止効果も期待される。
このように、同一填料含有量においても紙強度が下がらず、かつ不透明度、白色度をほぼ同程度に維持できる要因を推測すると、軽カルとケイ酸等を複合化することで、填料が不必要に分散せず、紙を構成する繊維間結合(水素結合)を阻害しないため、強度が低下せず、さらに複合粒子化したことで、軽カル−ホワイトカーボン間の界面が増加し、これによって填料個々の光散乱能が大きくなり、凝集させたにもかかわらず不透明度、白色度をほぼ同程度に維持できているのではないかと推測される。
以上のとおり、本発明による軽カルとケイ酸等の複合物は、軽カルよりも高い吸油性とBET比表面積を示し、さらに紙用填料として用いた場合、他の填料と比較して紙の強度低下が小さく、さらに紙の不透明度、白色度を改善することができる。さらに言うならば、強度低下が少ないため、現在より多く含有させることも可能であり、同一強度となるよう填料を添加し、これらを比較するならば、比較例1、2より不透明度、白色度が改善されることは明白である。また、本発明に係る製造方法に従えば前記複合物の紙填料用水和ケイ酸を効率よく工業生産することが可能となる。したがって、製紙工業に資するところ極めて大である。なお、本発明の複合物は紙填料用のほか、軽カルとケイ酸等の複合的な性質を生かし、塗工紙用のフィラーとしても有用ではないかと推測される。
実施例1で得られた複合物の結晶粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真(500倍)である。 実施例1で得られた複合物の結晶粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真(5000倍)である。 実施例2で得られた複合物の結晶粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真(500倍)である。 実施例2で得られた複合物の結晶粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真(5000倍)である。 実施例3で得られた複合物の結晶粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真(200倍)である。 実施例3で得られた複合物の結晶粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真(1000倍)である。 実施例4で得られた複合物の結晶粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真(250倍)である。 実施例4で得られた複合物の結晶粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真(1000倍)である。 実施例5で得られた複合物の結晶粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真(500倍)である。 実施例5で得られた複合物の結晶粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真(5000倍)である。 比較例1で得られた複合物の結晶粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真(5000倍)である。 比較例2で得られた複合物の結晶粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真(500倍)である。 比較例2で得られた複合物の結晶粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真(5000倍)である。 比較例3で得られた複合物の結晶粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真(5000倍)である。 比較例3で得られた複合物の結晶粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真(10000倍)である。

Claims (5)

  1. 二酸化ケイ素、一般式xM2O・ySiO2、xMO・ySiO2、xM23・ySiO2で表されるケイ酸塩(ここで、Mは、Al、Fe、Ca、Mg、Na、K、Ti又はZnの金属である。)及びこれらの混合物からなる群から選択される物質と軽質炭酸カルシウムとからなる凝集複合体において、その水性スラリーのpHが7〜9である前記複合体。
  2. アルカリ性であるケイ酸金属塩水溶液と軽質炭酸カルシウムを混合し、その沸点以下の温度で鉱酸および、または酸性金属塩水溶液を添加し、pH7〜9とすることで得られる軽質炭酸カルシウムと、ケイ酸、ケイ酸塩およびそれらの混合物からなる群から構成される複合物の合成方法であり、原料となる軽して質炭酸カルシウムより高い吸油度を示し、さらにこの複合物を紙用内添填料として用いた場合、原料となる軽質炭酸カルシウムより紙力低下が少ないという特徴をもつ上記複合物の合成方法。
  3. 請求項2記載の方法により製造された複合物。
  4. 請求項1又は2で記載された軽質炭酸カルシウムが、ウイスカー状の形状をとる請求項1又は2で記載された複合物。
  5. 請求項1又は2に記載された複合物を紙に内添、または外添した場合、原料となる軽質炭酸カルシウムのみを加えたものと比べ、吸油性に優れ、なおかつ紙力低下の少ないということを特徴とする紙。
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