JP2009074205A - ポリエステル仮撚加工糸の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】色調低下の少ない、毛羽や糸切れの少ない仮撚加工性が良好で均一な品質が得られるポリエステル仮撚加工糸を得るポリエステル仮撚加工糸の製造方法を提供する。
【解決手段】再生原料であるポリエステルフィルムを溶融紡糸し得られた糸条を仮撚加工するに際し、再生原料として、炭酸カルシウム粒子を0.01重量%以上5.00重量%以下含有したポリエステルフィルムを解再重合した再生原料を使用し、かつ、油剤中に重量平均分子量が4,000以上のポリエーテル成分を5重量%以上50重量%以下含有するポリエーテル系紡糸油剤を糸条に対し0.3重量%以上1.5重量%以下付与することを特徴とするポリエステル仮撚加工糸の製造方法。
【選択図】なし
【解決手段】再生原料であるポリエステルフィルムを溶融紡糸し得られた糸条を仮撚加工するに際し、再生原料として、炭酸カルシウム粒子を0.01重量%以上5.00重量%以下含有したポリエステルフィルムを解再重合した再生原料を使用し、かつ、油剤中に重量平均分子量が4,000以上のポリエーテル成分を5重量%以上50重量%以下含有するポリエーテル系紡糸油剤を糸条に対し0.3重量%以上1.5重量%以下付与することを特徴とするポリエステル仮撚加工糸の製造方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、磁気テープなどに用いられているポリエステルフィルムを再生原料としたポリエステル仮撚加工糸の製造方法に関し、特に、色調の優れた、仮撚加工性が良好で均一な品質が得られ、かつ毛羽が少ない仮撚加工糸の製造方法に関するものである。
従来、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略すことがある)をはじめとするポリエステルは、高融点で耐薬品性があり低価格のため、繊維、フィルムおよび成形品などに広く用いられている。
近年、環境問題から種々の分野でリサイクル性が求められてきており、ポリエステルにおいてもPETボトルをはじめとするポリエステル成形品を、再溶融しチップ化して、再び繊維、フィルムあるいは成形品にするというリサイクルが行われている。しかしながら、このようにポリエステルからなる繊維、フィルムあるいは成形品を再溶融すると、b値が高くなるという色調の低下や機械的強度の低下などが発生するという問題があった。そして、この機械的強度を改善する試みとして、ポリエステルに酸化アルミニウム粒子を添加する方法や(例えば、特許文献1参照)、ポリエステルに特定量の水を付与して溶融混練する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、これらの方法でポリエステルを繊維に再生した場合、特に、得られた再生繊維の色調の低下がみられたり、また、得られた再生繊維を仮撚加工する場合には仮撚加工機の仮撚具およびガイド類を摩耗させ、均一な品質を得られない場合がある。また、機械的強度改善効果は不十分な場合があり、なお機械的強度が低下し、糸切れや、毛羽が発生するという問題があった。
特開2004−300613号公報
特開平11−300742号公報
そこで本発明の目的は、上述した従来の問題点を解消し、色調低下の少ない、毛羽や糸切れの少ない仮撚加工性が良好で均一な品質が得られるポリエステル仮撚加工糸を得るポリエステル仮撚加工糸の製造方法を提供することにある。
この目的を達成するため、本発明は、次の構成を有する。すなわち、
(1)再生原料であるポリエステルフィルムを溶融紡糸し得られた糸条を仮撚加工するに際し、再生原料として、炭酸カルシウム粒子を0.01重量%以上5.00重量%以下含有したポリエステルフィルムを解再重合した再生原料を使用し、かつ、油剤中に重量平均分子量が4,000以上のポリエーテル成分を5重量%以上50重量%以下含有するポリエーテル系紡糸油剤を糸条に対し0.3重量%以上1.5重量%以下付与することを特徴とするポリエステル仮撚加工糸の製造方法。
(1)再生原料であるポリエステルフィルムを溶融紡糸し得られた糸条を仮撚加工するに際し、再生原料として、炭酸カルシウム粒子を0.01重量%以上5.00重量%以下含有したポリエステルフィルムを解再重合した再生原料を使用し、かつ、油剤中に重量平均分子量が4,000以上のポリエーテル成分を5重量%以上50重量%以下含有するポリエーテル系紡糸油剤を糸条に対し0.3重量%以上1.5重量%以下付与することを特徴とするポリエステル仮撚加工糸の製造方法。
(2)ポリエーテル成分が、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのランダムまたはブロック共重合体であることを特徴とする請求項1に記載のポリエステル仮撚加工糸の製造方法。
(3)仮撚加工が延伸摩擦仮撚加工であることを特徴とする請求項1または2記載のポリエステル仮撚加工糸の製造方法。
本発明によれば、リサイクルポリエステル仮撚加工糸を得る際に、炭酸カルシウム粒子を含有したポリエステルフィルムを解再重合し、得られた再生原料を溶融紡糸することにより、色調が良好で、かつ、仮撚具およびガイド類の摩耗を防ぎ、均一な品質を得ることができる。また、本発明によれば、油剤中に重量平均分子量が4,000以上のポリエーテル成分を5重量%以上50重量%以下含有するポリエーテル系紡糸油剤を糸条に対し0.3重量%以上1.5重量%付与することにより、毛羽が少なく、かつ、仮撚加工性が良好になる。
以下、本発明のポリエステル仮撚加工糸の製造方法について詳細に説明する。
本発明は、ポリエステルフィルムを再生原料としてポリエステル仮撚加工糸を製造する方法である。
ポリエステルフィルムを構成しているポリエステルとしては、ポリアルキレンテレフタレートやポリアルキレンナフタレートなどのポリエステルであるが、主たる酸成分をテレフタル酸、主たるグリコール成分をエチレングリコールとして構成されるポリエチレンテレフタレート(PET)が本発明に適している。また、上記成分の他にイソフタル酸、5−スルホイソフタル酸あるいはポリエチレングリコールなどの第3成分が共重合されていてもよい。
さらに、本発明で再生原料として用いられるポリエステルフィルムは、本発明の目的を達成するため、炭酸カルシウム粒子を0.01重量%以上5重量%含有するものである。炭酸カルシウム粒子の配合量が0.01重量%に満たない場合は、解再重合時においてb値が高くなるという色調低下の問題が発生する。また、炭酸カルシウム粒子の配合量が5重量%を超えると、溶融紡糸での糸切れが多発し、仮撚加工性にも問題が発生する。炭酸カルシウム粒子の好ましい配合量は、0.1〜3重量%である。
また、炭酸カルシウム粒子の粒径は0.1μm以上、1.6μm以下であることが好ましい。0.1μm以下では仮撚加工性が悪化し、1.6μm以上では溶融紡糸での糸切れが多発するという問題が発生する。
本発明においては、上記したポリエステルフィルムを用いて解再重合を行う。解再重合をおこなわずに、リサイクル原料を直接溶融紡糸すると、製品物性はリサイクル原料に依存し、所望の品質および均一な品質が得られないという問題が発生する。また、解再重合は公知の方法により実施できる。例えば、ポリエステルフィルムを粉砕し、フレーク状にしたものを回分式反応装置に、エチレングリコールと共に仕込み、缶温度230℃以上270℃以下、常圧下において解重合を行い、この際得られた反応生成物であるPET低重合体を別の回分式反応装置に移液し、缶温度250℃以上300℃以下、減圧下(0.05KPa以上30KPa以下)で重縮合反応をおこなう。また、再重合する際に二酸化チタンなどの艶消し剤などを添加することが可能である。
本発明においては、上記したポリエステルフィルムを用いて解再重合を行う。解再重合をおこなわずに、リサイクル原料を直接溶融紡糸すると、製品物性はリサイクル原料に依存し、所望の品質および均一な品質が得られないという問題が発生する。また、解再重合は公知の方法により実施できる。例えば、ポリエステルフィルムを粉砕し、フレーク状にしたものを回分式反応装置に、エチレングリコールと共に仕込み、缶温度230℃以上270℃以下、常圧下において解重合を行い、この際得られた反応生成物であるPET低重合体を別の回分式反応装置に移液し、缶温度250℃以上300℃以下、減圧下(0.05KPa以上30KPa以下)で重縮合反応をおこなう。また、再重合する際に二酸化チタンなどの艶消し剤などを添加することが可能である。
溶融紡糸は通常の公知の方法により行うことができる。例えば、通常280℃〜300℃の溶融温度下で口金を通してポリマーを吐出し、冷却した後、紡糸油剤を付与する。
本発明においては、溶融紡糸時に、油剤中に重量平均分子量が4,000以上のポリエーテル成分を5重量%以上50重量%以下含有するポリエーテル系紡糸油剤を用いることが重要である。
重量平均分子量が4,000以上のポリエーテル成分の具体例としては、例えば、エチレンオキシドからなるポリエーテル、プロピレンオキシドからなるポリエーテル、エチレンオキシドとプロピレンオキシドがランダムまたはブロックに共重合したポリエーテルなどが挙げられる。中でも、仮撚加工性や耐毛羽性の観点からエチレンオキシドとプロピレンオキシドがランダムまたはブロックに共重合したポリエーテルを用いることが好ましい。また、該共重合ポリエーテルの各成分の共重合比率は好ましくは重量比で20:80〜80:20である。
ポリエーテル成分は、毛羽を少なくする観点から、重量平均分子量が4,000以上のものを用いる。また、平滑性の点から重量平均分子量が10,000以下が好ましい。
本発明では、毛羽抑制効果を得るために、上記した重量平均分子量4,000以上のポリエーテル成分は油剤中に5重量%以上とするものであるが、50重量%を超えると油剤粘度が高くなり平滑性が損なわれる。油剤中の好ましいポリエーテル成分の含有率は10〜30重量%である。
なお、油剤中のポリエーテルの重量平均分子量(Mw)は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)などによって求めたものである。
本発明においては、上記したポリエーテル系紡糸油剤を、溶融紡糸したポリエステル糸条に対し、0.3重量%以上1.5重量%以下で付与することが重要である。この油剤の付着量が0. 3重量%未満では平滑性が低下すると共に、仮撚加工での毛羽抑制効果が少なくなる。また、油剤の付着量が1.5重量%を超えると仮撚加工でのヒーター汚れが多くなり、仮撚加工での糸切れが多くなる。油剤の付着量は、好ましくは0.5〜1.0重量%である。
本発明では、通常、ポリエステル糸条を、紡糸速度2,000m/分以上3,500m/分以下で一旦巻き取り、部分配向糸(POY)とした後、仮撚加工処理を行う。仮撚加工処理としては、延伸摩擦仮撚加工や延伸ピン仮撚加工などが挙げられる。特に生産性の観点から延伸摩擦仮撚加工が好ましい。延伸摩擦仮撚加工とは、延伸と同時に、ウレタンディスクやベルトニップなどによる仮撚加工を行う方法のことであり、加工速度は通常400〜1,000m/分である。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、実施例中における油分付着量と仮撚加工性毛羽の評価は、次のように行った。
(色調)
得られた部分配向糸(POY)を板状のものに巻き付け、カラーマシン(スガ試験機(株)社製SM−T45)でb値を測定した。
(粒径)
JIS R 1662(1955)に基づいて計測した。
(油分付着量)
得られた部分配向糸(POY)を10g精秤し、メタノール100mlで油剤を抽出する。抽出分のPOYに対する割合(重量%)を油分付着量(重量%)とした(サンプル数5の平均値)。
(仮撚加工性)
仮撚加工速度800m/分で仮撚加工糸5kg分の仮撚加工を行ったときの、糸切れを評価し、216錘中の糸切れ本数を比率(%)に換算した。
(均一な品質)
得られた仮撚加工糸を、布帛にし段のないものを○、薄く段があるものを△、段があるものを×とした。
(溶融紡糸性)
紡糸速度3000m/分で紡糸した際の、糸切れ性を次式に表す。
総糸切れ件数/生産量=溶融紡糸性(回/t)
(毛羽)
フライカウンター装置(東レ(株)製 モデルMFC−1110型)を用いて、加工糸5,000mあたりの毛羽カウント数を計測し、8本の平均値とした(単位:個/5,000m)。
(色調)
得られた部分配向糸(POY)を板状のものに巻き付け、カラーマシン(スガ試験機(株)社製SM−T45)でb値を測定した。
(粒径)
JIS R 1662(1955)に基づいて計測した。
(油分付着量)
得られた部分配向糸(POY)を10g精秤し、メタノール100mlで油剤を抽出する。抽出分のPOYに対する割合(重量%)を油分付着量(重量%)とした(サンプル数5の平均値)。
(仮撚加工性)
仮撚加工速度800m/分で仮撚加工糸5kg分の仮撚加工を行ったときの、糸切れを評価し、216錘中の糸切れ本数を比率(%)に換算した。
(均一な品質)
得られた仮撚加工糸を、布帛にし段のないものを○、薄く段があるものを△、段があるものを×とした。
(溶融紡糸性)
紡糸速度3000m/分で紡糸した際の、糸切れ性を次式に表す。
総糸切れ件数/生産量=溶融紡糸性(回/t)
(毛羽)
フライカウンター装置(東レ(株)製 モデルMFC−1110型)を用いて、加工糸5,000mあたりの毛羽カウント数を計測し、8本の平均値とした(単位:個/5,000m)。
実施例1
炭酸カルシウム粒子を0.1重量%含有するPETフィルムを解再重合(解重合:缶温度245℃常圧、再重合:缶温度290℃減圧下(1mmHg))して再生原料とし、溶融紡糸(紡糸温度290℃)を行った。エチレンオキシド/プロピレンオキシド(=50/50)の共重合ポリエーテル(重量平均分子量:5,000)を20重量%含有するポリエーテル系紡糸油剤を、溶融紡糸した糸条に対し0.8重量%付着させた後、紡糸速度3,000m/分で巻き取った。 得られたポリエステル部分配向糸(POY)を、ウレタンディスクによる仮撚加工機にて延伸摩擦仮撚加工(延伸倍率1.75倍、加工ヒーター温度220℃、加工速度800m/分)を行い、167デシテックス48フィラメントの仮撚加工糸を得た。得られたポリエステル仮撚加工糸の糸切れ発生率は0%であり、毛羽レベルは5000mあたり0個であった。結果を表1に示す。
炭酸カルシウム粒子を0.1重量%含有するPETフィルムを解再重合(解重合:缶温度245℃常圧、再重合:缶温度290℃減圧下(1mmHg))して再生原料とし、溶融紡糸(紡糸温度290℃)を行った。エチレンオキシド/プロピレンオキシド(=50/50)の共重合ポリエーテル(重量平均分子量:5,000)を20重量%含有するポリエーテル系紡糸油剤を、溶融紡糸した糸条に対し0.8重量%付着させた後、紡糸速度3,000m/分で巻き取った。 得られたポリエステル部分配向糸(POY)を、ウレタンディスクによる仮撚加工機にて延伸摩擦仮撚加工(延伸倍率1.75倍、加工ヒーター温度220℃、加工速度800m/分)を行い、167デシテックス48フィラメントの仮撚加工糸を得た。得られたポリエステル仮撚加工糸の糸切れ発生率は0%であり、毛羽レベルは5000mあたり0個であった。結果を表1に示す。
比較例1
表1のとおり、解再重合の有無以外は、実施例1と同様におこなった。結果を表1に示す。
表1のとおり、解再重合の有無以外は、実施例1と同様におこなった。結果を表1に示す。
比較例2
表1のとおり、含有粒子の異なるPETフィルムを使用したこと以外は、実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
表1のとおり、含有粒子の異なるPETフィルムを使用したこと以外は、実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
実施例2〜5、比較例3〜5
表1のとおり、炭酸カルシウム含有量の異なるPETフィルムを使用したこと以外は、実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
表1のとおり、炭酸カルシウム含有量の異なるPETフィルムを使用したこと以外は、実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
比較例6〜7
表1のとおり、粒子径を変更した以外は、実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
表1のとおり、粒子径を変更した以外は、実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
実施例6〜10、比較例8〜10
表1のとおり、共重合ポリエーテルの重量平均分子量と油剤中の含有率を変更したこと以外は、実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
表1のとおり、共重合ポリエーテルの重量平均分子量と油剤中の含有率を変更したこと以外は、実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
実施例11〜12、比較例11〜12
表1のとおり、油剤の付着量を変更したこと以外は、実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
表1のとおり、油剤の付着量を変更したこと以外は、実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
実施例13
炭酸カルシウム粒子を0.8重量%含有するPETフィルムを解再重合(解重合:缶温度245℃常圧、再重合:缶温度290℃減圧下(1mmHg))して再生原料とし、溶融紡糸を行った(溶融紡糸温度295℃)。エチレンオキシド/プロピレンオキシド(=60/40)の共重合ポリエーテル(重量平均分子量:6,000)を10重量%含有するポリエーテル系紡糸油剤を、溶融紡糸した糸条に対し、0.9重量%付着させた後、紡糸速度3,200m/分で巻き取った。 得られたポリエステル部分配向糸(POY)を、ウレタンディスクによる仮撚加工機にて延伸摩擦仮撚加工(延伸倍率1.72倍、加工ヒーター温度210℃、加工速度800m/分)を行い、167デシテックス48フィラメントの仮撚加工糸を得た。得られたポリエステル仮撚加工糸の糸切れ発生率は0%であり、毛羽レベルは5000mあたり0個であった。
炭酸カルシウム粒子を0.8重量%含有するPETフィルムを解再重合(解重合:缶温度245℃常圧、再重合:缶温度290℃減圧下(1mmHg))して再生原料とし、溶融紡糸を行った(溶融紡糸温度295℃)。エチレンオキシド/プロピレンオキシド(=60/40)の共重合ポリエーテル(重量平均分子量:6,000)を10重量%含有するポリエーテル系紡糸油剤を、溶融紡糸した糸条に対し、0.9重量%付着させた後、紡糸速度3,200m/分で巻き取った。 得られたポリエステル部分配向糸(POY)を、ウレタンディスクによる仮撚加工機にて延伸摩擦仮撚加工(延伸倍率1.72倍、加工ヒーター温度210℃、加工速度800m/分)を行い、167デシテックス48フィラメントの仮撚加工糸を得た。得られたポリエステル仮撚加工糸の糸切れ発生率は0%であり、毛羽レベルは5000mあたり0個であった。
実施例14
炭酸カルシウム粒子を0.5重量%含有するPETフィルムを解再重合(解重合:缶温度245℃常圧、再重合:缶温度290℃減圧下(1mmHg))して再生原料とし、溶融紡糸(紡糸温度290℃)を行った。エチレンオキシドのみからなるポリエーテル(重量平均分子量:5,000)を20重量%含有するポリエーテル系紡糸油剤を、溶融紡糸した糸条に対し0.8重量%付着させた後、紡糸速度3,000m/分で巻き取った。 得られたポリエステル部分配向糸(POY)を、ウレタンディスクによる仮撚加工機にて延伸摩擦仮撚加工(延伸倍率1.75倍、加工ヒーター温度220℃、加工速度800m/分)を行い、167デシテックス48フィラメントの仮撚加工糸を得た。得られたポリエステル仮撚加工糸の糸切れ発生率は0.46%であり、毛羽レベルは5000mあたり1個であった。
炭酸カルシウム粒子を0.5重量%含有するPETフィルムを解再重合(解重合:缶温度245℃常圧、再重合:缶温度290℃減圧下(1mmHg))して再生原料とし、溶融紡糸(紡糸温度290℃)を行った。エチレンオキシドのみからなるポリエーテル(重量平均分子量:5,000)を20重量%含有するポリエーテル系紡糸油剤を、溶融紡糸した糸条に対し0.8重量%付着させた後、紡糸速度3,000m/分で巻き取った。 得られたポリエステル部分配向糸(POY)を、ウレタンディスクによる仮撚加工機にて延伸摩擦仮撚加工(延伸倍率1.75倍、加工ヒーター温度220℃、加工速度800m/分)を行い、167デシテックス48フィラメントの仮撚加工糸を得た。得られたポリエステル仮撚加工糸の糸切れ発生率は0.46%であり、毛羽レベルは5000mあたり1個であった。
Claims (3)
- 再生原料であるポリエステルフィルムを溶融紡糸して得られた糸条を仮撚加工するに際し、再生原料として、炭酸カルシウム粒子を0.01重量%以上5.00重量%以下含有したポリエステルフィルムを解再重合した再生原料を使用し、かつ、油剤中に重量平均分子量が4,000以上のポリエーテル成分を5重量%以上50重量%以下含有するポリエーテル系紡糸油剤を糸条に対し0.3重量%以上1.5重量%以下付与することを特徴とするポリエステル仮撚加工糸の製造方法。
- ポリエーテル成分が、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのランダムまたはブロック共重合体であることを特徴とする請求項1に記載のポリエステル仮撚加工糸の製造方法。
- 仮撚加工が延伸摩擦仮撚加工であることを特徴とする請求項1または2記載のポリエステル仮撚加工糸の製造方法。
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JP2007245238A JP2009074205A (ja) | 2007-09-21 | 2007-09-21 | ポリエステル仮撚加工糸の製造方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021065837A1 (ja) * | 2019-09-30 | 2021-04-08 | 日東電工株式会社 | 糸状粘着体及び糸状粘着体の製造方法 |
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2007
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2021065837A1 (ja) * | 2019-09-30 | 2021-04-08 | 日東電工株式会社 | 糸状粘着体及び糸状粘着体の製造方法 |
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