JP2009074028A - 活性エネルギー線硬化型塗料組成物とその硬化物 - Google Patents

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Abstract

【課題】活性エネルギー線照射により、耐候性、耐熱、耐薬品性及び基材との密着性が良好で、とりわけ耐摩耗性に優れた硬化被膜を基材表面に形成しうる塗料組成物を提供する。
【解決手段】(A)ラジカル重合性化合物100質量部に対し、(B)特定のヒンダードアミン系光安定剤0.1〜5質量部、(C)ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤1〜20質量部、が配合された活性エネルギー線硬化型塗料組成物;(A)として変性モノ又はポリペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレートが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、活性エネルギー線照射により、耐候性、耐熱性、耐薬品性及び基材との密着性が良好で、とりわけ耐摩耗性に優れた硬化被膜を基材表面に形成しうる塗料組成物に関する。
ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリメタクリルイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、AS樹脂などから製造された合成樹脂成形品は、軽量で耐衝撃性に優れているばかりでなく、透明性も良好で、近年、自動車用プラスチック材料として、各種ランプレンズ、グレージング、計器類のカバ−などに多用されている。特にヘッドランプレンズについては自動車の燃費向上のための軽量化、デザインの多様化などからプラスチック材料の使用が増加している。しかし、これらの合成樹脂成形品はその表面の耐摩耗性が不足しているため、他の硬い物との接触、摩擦、引っ掻きなどによって表面に損傷を受けやすく、表面に発生した損傷はその商品価値を低下させることになる。特にポリカーボネート樹脂等の場合は、耐摩耗性が悪く、表面に損傷を受けやすい。
また、自動車用材料として使用される場合には、その耐候性も重要な性能となる。特にポリカーボネート樹脂の場合は、耐候性が悪く、太陽光に含まれる紫外線等の活性エネルギー線によって劣化を受け、成形品が著しく黄変したり、表面にクラックが生じたりする。
このような合成樹脂成形品の欠点を改良する方法については、従来、種々検討されてきており、例えばシリコン系、メラミン系の樹脂組成物からなる被覆材を合成樹脂成形品表面に塗布し、加熱縮合させて架橋被膜を形成させる方法や、ラジカル重合性単量体からなる塗料組成物を塗布した後、活性エネルギー線を照射させ架橋被膜を形成する方法などが耐摩耗性を向上させる方法として提案されている(特許文献1)。
一方、紫外線吸収剤およびヒンダードアミン系光安定剤を併用することにより、耐候性が向上することが、一般的に知られている。
例えば、ヒンダードアミン系光安定剤として、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールとβ,β,β’,β’−テトラメチル−3,9−(2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン)ジエタノールとの縮合物をベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤と併用する技術(特許文献2)やヒドロキシフェニルトリアジン型紫外線吸収剤とヒンダードアミン系光安定剤を併用する技術(特許文献3)が知られている。
特開昭56−122840号公報 特開2002−155145号公報 特開2006−63162号公報
しかしながら、紫外線吸収剤およびヒンダードアミン系光安定剤を併用した場合、被覆材の耐候性は向上するが、耐摩耗性が低下する傾向にある。市場では、砂埃や洗車などにより発生する擦り傷から、長期間に渡り、ヘッドランプレンズを保護するために、耐摩耗性の更なる向上が求められている。
本発明は、上述の背景になされたものであり、その目的とするところは、耐候性、耐熱性、耐薬品性及び基材との密着性が良好で、とりわけ耐摩耗性に優れた硬化被膜を形成しうる塗料組成物を提供することにある。
そこで本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討した結果、特定の化合物とヒドロキシフェニルトリアジン型紫外線吸収剤を併用することにより、耐摩耗性を保持しつつ、耐候性を向上できることを見出した。
本発明は、(A)ラジカル重合性化合物100質量部に対し、(B)下記式(1)に示す化合物0.1〜5質量部、(C)ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤1〜20質量部が配合された活性エネルギー線硬化型塗料組成物である。
Figure 2009074028
また、本発明における(A)ラジカル重合性化合物は、(a−1)下記式(2)に示すモノ又はポリペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート10〜70質量%、(a−2)1分子内に2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有するウレタンポリ(メタ)アクリレート5〜50質量%、前記(a−1)、(a−2)以外の重合性化合物0〜85質量%を含む混合物であることが好ましい。
Figure 2009074028
[式中、複数のαのうち少なくとも3個は(メタ)アクリロイルオキシ基(CH2=CR−COO−)(Rは水素原子又はメチル基を示す。)、カプロラクトンにより変性された(メタ)アクリロイルオキシ基{CH2=CR−CO(O(CH25C=O)a−O−}(Rは水素原子又はメチル基を示し、aは1以上の整数である。)またはアルキレンオキサイドで変性された(メタ)アクリロイルオキシ基{CH=CR−CO(O(CH−O−}(Rは水素原子又はメチル基を示し、bは2〜4の範囲内の整数、Cは1以上の整数である。)。残りのαは水酸基である。nは0〜4の整数を示す。]
また、本発明における(A)ラジカル重合性化合物は、(a−1)式(2)に示すモノ又はポリペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート10〜70質量%、(a−2)1分子内に2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有するウレタンポリ(メタ)アクリレート5〜50質量%、(a−3)ラジカル重合性基含有無機微粒子10〜50質量、(a−4)前記(a−1)、(a−2)、(a−3)以外の重合性化合物0〜75質量%を含む混合物であることが耐摩耗性の観点からより好ましい。
また、本発明は前述の活性エネルギー線硬化型塗料組成物の硬化物である。
この塗料組成物を合成樹脂成形品の表面に塗布し、活性エネルギー線を照射することにより耐候性、耐熱性、耐薬品性及び基材との密着性が良好で、とりわけ耐摩耗性に優れた硬化被膜を有する合成樹脂成形品を得ることができる。
本発明を詳しく説明する。先ず本発明の塗料組成物の各成分について説明する。
<(A)ラジカル重合性化合物について>
本発明の活性エネルギー線硬化型塗料組成物を構成するラジカル重合性化合物(以下「(A)成分」という)としては、(メタ)アクリロイルオキシ基を有する単官能もしくは多官能モノマーまたはオリゴマー、ラジカル重合性基含有無機微粒子などが挙げられる。
具体的には、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ビス(2−アクロイルオキシエチル)ヒドロキシエチルイソシアヌレート、トリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、式(2)におけるαがカプロラクトンにより変性されたジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、式(2)におけるαがエチレンオキサイドにより変性されたジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、式(2)におけるαがプロピレンオキサイドにより変性されたジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート類、多価アルコールと(メタ)アクリル酸および多官能性カルボン酸との縮合反応により合成されるポリエステル(メタ)アクリレート類、ビスフェノール型エポキシ樹脂あるいはノボラック型エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との付加反応により合成されるエポキシ(メタ)アクリレート類などが挙げられる。また、コロシダルシリカなどの無機微粒子を、(メタ)アクリロイル基を含有するシランカップリング剤で処理することにより合成されるラジカル重合性基含有無機微粒子を用いても良い。これらは1種又は2種以上の混合系で使用される。具体的な混合系としては、以下の態様が好ましい。
<式(2)で示される化合物について>
式(2)で示されるモノ又はポリペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート(以下「(a−1)成分」という)は、活性エネルギー線の照射により良好な重合活性を示し、高度な架橋密度を有する耐摩耗性に優れた重合物を形成する。
(a−1)成分の具体例としては、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、式(2)におけるαがカプロラクトンにより変性されたジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、式(2)におけるαがエチレンオキサイドにより変性されたジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、式(2)におけるαがプロピレンオキサイドにより変性されたジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等が挙げられる。
(a−1)成分の使用割合は、(A)成分の合計量100質量%中10〜70質量%の範囲が好ましい。下限値は20質量%以上がより好ましく、上限値は50質量%以下がより好ましい。(a−1)成分の量が10質量%以上の場合、塗料組成物の硬化物の耐摩耗性が良くなる。また、70質量%以下の場合、塗料組成物の硬化物の耐候性および耐熱性が良くなる。
<1分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するウレタンポリ(メタ)アクリレートについて>
1分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するウレタンポリ(メタ)アクリレート(以下「(a−2)成分」という)は、塗料組成物の硬化物の強靭性、可とう性、耐熱性及び耐侯性を向上させる成分である。ヒドロキシル基を含有する(メタ)アクリレートと分子内に2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物とのウレタン化反応生成物、分子内に2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物にポリオール化合物を反応させて付加体を合成した後、残ったイソシアネート基にヒドロキシル基を含有する(メタ)アクリレートを付加させたウレタン化反応生成物等が挙げられる。後者のウレタンポリ(メタ)アクリレートが、塗料組成物の硬化物の強靭性や可とう性をより向上することができて好ましい。また、塗料組成物を硬化させた被膜の基材への密着性が向上させるという点で、これらのGPCによる重量平均分子量は1,000〜5,000のものがより好ましい。
分子内に2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物の具体例としては、トリレンジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、1,2−ジイソシアナトプロパン、1,3−ジイソシアナトプロパン、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシル)イソシアネート、メチルシクロヘキサン−2,4−ジイソシアネート、メチルシクロヘキサン−2,6−ジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、イソホロンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ダイマ−酸ジイソシアネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート等のポリイソシアネート単量体、及びそのビューレットやトリマー、更にそれらと各種ポリオールとの付加体等をあげることができる。
付加体の合成に使用するポリオール化合物は特に限定されなく、その具体例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリストール、ソルビトール、マンニトール、グリセリン等のアルキルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオール等が挙げられる。
ヒドロキシル基を含有する(メタ)アクリレートの具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のほか、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレート等のモノエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との付加反応物や、ポリエチレングリコールのモノ(メタ)アクリル酸エステル、ポリプロピレングリコールのモノ(メタ)アクリル酸エステル、ポリブチレングリコールのモノ(メタ)アクリル酸エステル、ポリカプロラクトンジオールのモノ(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。
ヒドロキシル基を含有する(メタ)アクリレートと分子内に2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物との反応は、ジラウリン酸ジノルマルブチル錫等の錫系触媒の存在下、イソシアネート基と水酸基がほぼ等量になるように混合し、60〜70℃で数時間加熱することが好ましい。反応物は一般に高粘性となることが多いので、反応中、又は反応終了後に、有機溶剤や他の希釈モノマーで希釈することが好ましい。
分子内に2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物と、ポリオール化合物、ヒドロキシル基を含有する(メタ)アクリレートとの反応は、ジラウリン酸ジノルマルブチル錫等の錫系触媒の存在下、イソシアネート基と水酸基がほぼ等量になるように用いて、60〜70℃で数時間加熱する。反応物は、一般に高粘性となることが多いので、反応中又は、反応終了後に、有機溶剤や他の稀釈モノマーで希釈するのが好ましい。
(a−2)成分の使用割合は、(A)成分の合計量100質量%中5〜50質量%の範囲が好ましい。下限値は10質量%以上がより好ましく、上限値は30質量%以下がより好ましい。(a−2)成分の量が5質量%以上の場合、塗料組成物の硬化物の耐候性および空気雰囲気下での硬化性が良くなる。また、50質量%以下の場合、塗料組成物の硬化物の耐摩耗性が良くなる。
<(a−1)、(a−2)以外の重合性化合物>
前記の(a−1)、(a−2)以外の重合性化合物としては、ラジカル重合性基含有無機微粒子や、後で例示する(a−4)成分等が挙げられる。その使用割合は、(A)成分の合計量100質量%中0〜85質量%の範囲であることが好ましい。下限値は5質量%以上であることがより好ましく、20質量%以上であることがさらに好ましい。上限値は70質量%以下であることがより好ましく、60質量%以下であることがさらに好ましい。
<ラジカル重合性基含有無機微粒子について>
ラジカル重合性基含有無機微粒子(以下「(a−3)成分」という)としては、ラジカル重合性を有する有機被覆シリカが好ましく、公知の方法で合成することができる。(a−3)成分は、耐摩耗性を付与させる目的で用いる。(a−3)成分の使用割合は、(A)成分の合計量100質量%中、10〜50質量%の範囲内が好ましい。下限値は15質量%以上がより好ましく、上限値は30質量%以下がより好ましい。(a−3)成分の使用割合が10質量%以上の場合、耐摩耗性が良くなる。また、50質量%以下の場合、塗膜の耐候性が良くなる。
<(a−1)、(a−2)、(a−3)以外の重合性化合物>
(a−1)、(a−2)、(a−3)以外の重合性化合物(以下「(a−4)成分」という))としては、先に(A)成分として例示した化合物の中で、(a−1)、(a−2)、(a−3)成分以外の化合物を挙げることができる。(a−4)成分の使用割合は、(A)成分の合計量100質量%中0〜75質量%の範囲であることが好ましい。下限値は5質量%以上であることがより好ましく、20質量%以上であることがさらに好ましい。上限値は55質量%以下であることがより好ましく、45質量%以下であることがさらに好ましい。
(a−4)成分としては、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ビス(2−アクロイルオキシエチル)ヒドロキシエチルイソシアヌレート、トリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどが好ましい。これらの量が5質量%以上の場合、塗料組成物の硬化物の基材への密着性が良くなる。また、70質量%以下の場合、塗料組成物の硬化性が良くなる。
<式(1)で示される化合物について>
本発明の活性エネルギー線硬化型塗料組成物を構成する式(1)で示される化合物(以下「(B)成分」という)は、ヒンダードアミン系光安定剤であり、樹脂成分の劣化により生じたラジカルを捕捉することにより、耐候性を高める成分であって、塗膜からブリードアウトしにくい性質があり、長期間に渡って塗料組成物の硬化物に耐候性を付与する。1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールとβ,β,β’,β’−テトラメチル−3,9−(2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン)ジエタノールとを縮合して得ることが好ましい。市販品としては、アデカスタブLA−63((株)ADEKA)が挙げられる。
(B)成分の使用割合は、(A)成分100質量部に対し、0.1〜5質量部の範囲内である。下限値は0.3質量部以上がより好ましく、上限値は1質量部以下がより好ましい。(B)成分の使用割合が0.1質量部以上の場合、耐候性が良くなる。また、5質量部以下の場合、基材密着性が良くなる。
<ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤について>
本発明の活性エネルギー線硬化型塗料組成物を構成するヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤(以下「(C)成分」という)は、太陽光中の紫外線を吸収し、基材を保護し、耐候性を高める成分である。ヒドロキシフェニルトリアジン型紫外線吸収剤はベンゾフェノン型紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール型紫外線吸収剤などに比べて、塗料組成物の硬化物からブリードアウトしにくい性質があるため、長期間に渡って耐候性を付与する。
具体的には、2−[4−(2−ヒドロキシ−3−ドデシロキシ−プロピル)オキシ−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−[ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン及び2−[4−(2−ヒドロキシ−3−トリデシロキシ−プロピル)オキシ−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−[ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジンの混合物{商品名「チヌビン400」(チバ・スペシャリティーケミカルズ(株))}、2−[4−(オクチル−2−メチルエタノエート)オキシ−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−[ビス(2,4−ジメチルフェニル)]−1,3,5−トリアジン{商品名:「チヌビン479」(チバ・スペシャリティーケミカルズ(株))}、トリス[2,4,6−[2−{4−(オクチル−2−メチルエタノエート)オキシ−2−ヒドロキシフェニル}]−1,3,5−トリアジン{商品名:「チヌビン777」(チバ・スペシャリティーケミカルズ(株))}などが挙げられる。
(C)成分の使用割合は、(A)成分100質量部に対し、1〜20質量部の範囲内である。下限値は5質量部以上がより好ましく、上限値は15質量部以下がより好ましい。(C)成分の使用割合が1質量部以上の場合、塗料組成物の硬化物の耐候性が良くなる。また、20質量部以下の場合、塗料組成物の硬化物の基材密着性および耐摩耗性が良くなる。
(B)成分および(C)成分を併用することにより、塗料組成物の硬化物の耐摩耗性を低下させることなく、耐候性を向上させることができる。
本発明の活性エネルギー線硬化型塗料組成物は、上記(A)、(B)及び(C)成分を含んでなるが、必要に応じて、光重合開始剤、有機溶剤、酸化防止剤、黄変防止剤、ブル−イング剤、顔料、レベリング剤、消泡剤、増粘剤、沈降防止剤、帯電防止剤、防曇剤等の各種の添加剤が含まれていてもよい。有機溶剤は、基材の種類により選択して用いるのが良い。例えば、基材としてポリカーボネートを使用する場合には、イソブタノールなどのアルコール系溶剤、酢酸ノルマルブチル、などのエステル系溶剤の1種もしくは2種以上を組み合わせて用いるのが良い。
本発明の塗料組成物を基材に塗布するには、ハケ塗り、スプレーコート、ディップコート、スピンコート、フローコート、カーテンコートなどの方法が用いられるが、塗料組成物の塗布作業性、硬化被膜の平滑性、均一性、硬化被膜の基材に対する密着性向上の点から、適当な有機溶剤を添加して塗布するのが好ましい。また、粘度を調整するために塗料組成物を加温してから塗装しても良い。
本発明の塗料組成物は、基材に塗布した後の活性エネルギー線照射により、架橋し、硬化被膜を形成する。活性エネルギー線照射により硬化する際には、塗料組成物を基材上に好ましくは膜厚1〜50μm、さらに好ましくは、3〜20μmになるように塗布し、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ等を用いて、波長340nm〜380nmの紫外線を1000〜5000mJ/cm2となるように照射する。また、加速電圧100〜150kVの電子線を30〜70kGyとなるように照射しても良い。紫外線を照射する雰囲気は、空気でもよいし、窒素、アルゴン等の不活性ガス中でも良い。一方、電子線を照射する雰囲気は、酸素濃度を300ppm以下にすることが好ましい。
本発明の塗料組成物は、基材たる各種合成樹脂成形品の表面の改質に使用できるが、この合成樹脂成形品としては、従来から耐摩耗性や耐侯性等の改善要望のある各種の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂が挙げられる。具体的には、ポリメチルメタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリメタクリルイミド樹脂、ポリアリルジグリコールカーボネート樹脂などが挙げられる。特に、ポリメチルメタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリメタクリルイミド樹脂は、透明性に優れかつ耐摩耗性改良要求も強いため、本発明の塗料組成物を適用するのが特に有効である。また合成樹脂成形品とは、これらの樹脂からなるシート状成形品、フィルム状成形品、各種射出成形品などである。
そのため、本発明の塗料組成物をポリカーボネート樹脂成形品の表面に塗布し、活性エネルギー線を照射することにより、硬化被膜を形成した樹脂成形品は、自動車ヘッドランプレンズ用ポリカーボネート樹脂成形品に好適である。
以下に実施例及び比較例を掲げ本発明について更に詳しく説明する。また実施例中の測定評価は次のような方法で行った。
(1)硬化被膜の耐摩耗性
JIS K7204「プラスチック−摩耗輪による摩耗試験方法」に準拠し、ROTARY ABRASION TESTER((株)東洋精機製)を使用し摩耗輪CS−10F、4.9N(500gf)荷重にて100回転、及び500回転摩耗した後、ヘイズメーター(HM−65W、(株)村上色彩技術研究所製)にてヘイズ値を測定し、耐摩耗性の判定を行った。耐摩耗性の判定基準は次の通りである。
100回転摩耗時
○ 増加ヘイズ値=0以上5.0未満
× 増加ヘイズ値=5.0以上
500回転摩耗時
◎ 増加ヘイズ値=0以上25.0未満
○ 増加ヘイズ値=25.0以上40.0未満
× 増加ヘイズ値=40.0以上
(2)耐擦傷性
スクラッチ試験器(KASAI.CO.LTD製)を使用し、スチールウール:ボンスター業務用、#000(極細)、ボンスター販売株式会社製、荷重:21.6kPa、スクラッチ速度:4cm/秒、スクラッチ距離(片道):6cmの条件にて、50往復した後、ヘイズメーター(HM−65W、(株)村上色彩技術研究所製)にてヘイズ値を測定し、耐擦傷性の判定を行った。耐擦傷性の判定基準は次の通りである。
○ 増加ヘイズ値=0以上1.0未満
× 増加ヘイズ値=1.0以上
(3)耐侯性
サンシャインカーボンウエザオメーター(スガ試験機(株)製、WEL−SUN−HC−B型)耐候試験機を用いて、ブラックパネル温度63±3℃、照射+降雨12分間、照射のみ48分のサイクルで試験した。2000時間曝露後の硬化被膜の変化を観察し、密着性を試験した。
(a)外観
クラック、白化、クモリ及び硬化被膜の剥離について、発生しなかったものを○とし、発生したものを×とした。
(b)透明度
ヘイズメーター(HM−65W、(株)村上色彩技術研究所製)を用いて試験前後のヘイズ値を測定した。
◎ 増加ヘイズ値=0以上2.0未満
○ 増加ヘイズ値=2.0以上5.0未満
× 増加ヘイズ値=5.0以上
(c)黄変度
瞬間マルチ測光システム(MCPD−3000、大塚電子(株)製)を用いてイエローインデックス値を測定した。
◎ 増加イエローインデックス(YI)値=0以上1.0未満
○ 増加イエローインデックス(YI)値=1.0以上5.0未満
× 増加イエローインデックス(YI)値=5.0以上
(d)密着性
硬化被膜に1mm間隔で基材まで達するクロスカットを入れ、1mmの碁板目を100個作り、その上にセロハンテ−プ(ニチバン(株)製、商品名「セロテープ(登録商標)」)を貼り付け急激にはがし、剥離した碁盤目を数えた。剥離が無いものを◎し、剥離した碁盤目が1〜10個の範囲のものを○、剥離を生じた碁盤目が11〜100個のものを×とした。
合成例1
ラジカル重合性基含有無機微粒子{(a−3)成分}の合成
攪拌機、温度計及びコンデンサーを備えた3リットルの4ツ口フラスコに、メタノールシリカゾル(分散媒;メタノール、SiO濃度;30質量%、一次粒子径;12nm、商品名;MT−ST、日産化学工業(株))(以下、「MT−ST」と略記)1200g(SiO分として360g)と、有機シラン化合物としてγ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(商品名:SZ6030、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製)230gを入れ、攪拌しながら昇温させ、揮発成分の還流が始まると同時に純水100gを徐々に滴下させ、滴下終了後、還流下で2時間攪拌しながら加水分解を行った。
加水分解終了後、常圧状態でアルコール、水等の揮発成分を留出させ、固形分濃度が60質量%になった時点でトルエン720gを追加し、アルコール、水等をトルエンと一緒に共沸留出させた。
次に、トルエン1000gを追加し、完全に溶媒置換を行い、トルエン分散系とした。このときの固形分濃度は約40質量%であった。
更に、トルエンを留出させながら110℃で4時間反応を行い、固形分濃度を約60質量%とした。この後、更に1−メトキシ−2−プロパノール1000gを追加し、トルエンを蒸発留出させ溶媒置換を行い、1−メトキシ−2−プロパノール分散系とした。得られたラジカル重合性を有する有機被覆シリカ分散体(以下、「MCS分散体」という)は、黄色状で透明な液体であり、固形分濃度は加熱残分で50質量%であった。またMCS分散体の酸価は8mgKOH/gであり、ラジカル重合性を有する有機被覆シリカ単体の酸価に換算すると16mgKOH/gであった。
実施例1
表1に示す配合比で塗料組成物を調製し、厚さ3mmのポリカーボネート樹脂板(GE社製、商品名:「レキサンLS−2」)に、硬化後の被膜が8μmになるようにスプレー塗装した。オーブン中で80℃、3分間加熱処理することにより有機溶剤分を揮発させた後、空気中で高圧水銀ランプを用い、波長340nm〜380nmの積算光量が3000mJ/cm2{(株)オーク製作所製紫外線光量計UV−351(SN型)での測定値}のエネルギーを照射し、硬化被膜を得た。得られた硬化被膜の評価結果を表1に示した。
実施例2〜12、比較例1〜11
表1及び2に示す配合比で塗料組成物を調製し、実施例1と同様の条件で硬化被膜を得
た。得られた硬化被膜の評価結果を表1、表2及び表3に示した。
Figure 2009074028
Figure 2009074028
Figure 2009074028
なお、表1、表2、表3中の化合物の記号は以下のとおりである。
DPHA:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
DPCA20:1分子中あたり2個のカプロラクトンにより変性されたジペンタエリスリトールヘキサアクリレート{商品名「カヤラッドDPCA−20」、日本化薬(株)}
UA1:ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート2mol、ノナブチレングリコール(重量平均分子量850)1mol及び2−ヒドロキシエチルアクリレート2molから合成したウレタンアクリレート。
UA2:ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート2mol、ポリカプロラクトンジオール(重量平均分子量530、商品名「プラクセル−205」、ダイセル化学工業(株))1mol及び2−ヒドロキシエチルアクリレート2molから合成したウレタンアクリレート。
MCS分散体:合成例1にて合成したラジカル重合性を有する有機被覆シリカ分散体(固形分50質量%)
TAIC:トリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート
TMPTA:トリメチロールプロパントリアクリレート
NDDA:1,9−ノナンジオールジアクリレート
THFA:テトラヒドロフルフリルアクリレート
LA63:式(1)で示される化合物{商品名「アデカスタブLA−63P」((株)ADEKA)}
LS292:ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケートとメチル−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケートとの混合物{商品名「サノールLS−292」三共ライフテック(株)}
LA68:1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノールとβ,β,β’,β’−テトラメチル−3,9−(2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン)ジエタノールとの縮合物{商品名「アデカスタブLA−68LD」((株)ADEKA)}
チヌビン123:デカンジカルボン酸と2,2,6,6−テトラメチル−1−オクトキシ−4−ピペリジノールとのジエステル化合物と1,1−ジメチルエチルヒドロパーオキシドとオクタンとの反応生成物{商品名「チヌビン123」(チバ・スペシャリティーケミカルズ(株))}
LA52:テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシラート
HHBT:2−[4−(2−ヒドロキシ−3−ドデシロキシ−プロピル)オキシ−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−[ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジンと2−[4−(2−ヒドロキシ−3−トリデシロキシ−プロピル)オキシ−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−[ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジンの混合物{商品名「チヌビン400」(チバ・スペシャリティーケミカルズ(株))}
OHBT:2−[4−(オクチル−2−メチルエタノエート)オキシ−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−[ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン{商品名「チヌビン479」(チバ・スペシャリティーケミカルズ(株))}
HBPB:2−(2−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール
DHBP:2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン{商品名「ユビナール3000」(ビーエーエスエフジャパン(株))}
BNP:ベンゾフェノン
MPG:メチルフェニルグリオキシレート
TPO:2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド
BYK340:フッ素系レベリング剤{商品名「BYK−340」、ビックケミー・ジャパン(株)}
BYK333:シリコーン系レベリング剤{商品名「BYK−333」、ビックケミー・ジャパン(株)}
PGM:プロピレングリコールモノメチルエーテル
MIBK:メチルイソブチルケトン
実施例1〜5は、(a−1)成分と(a−2)成分とを含有し、かつ、各成分の含有量がより好ましい範囲内にある。そのため、各物性が良好であった。
実施例6は、(a−2)成分を含まないため、耐候性試験後の透明度および黄変度が実施例1〜5に比べ、若干、悪化した。
実施例7は、(a−1)成分と(a−2)成分とを含有するが、(B)成分の含有量が、より好ましい範囲よりも多い。そのため、耐候性試験後の密着性が実施例1〜5に比べ、若干、悪化した。
実施例8は、(a−1)成分と(a−2)成分とを含有するが、(B)成分の含有量が、より好ましい範囲よりも少ない。そのため、耐候性試験後の透明度が実施例1〜5に記載の塗料組成物に比べ、若干、悪化した。
実施例9は、(a−1)成分と(a−2)成分とを含有するが、(C)成分の含有量が、より好ましい範囲よりも多い。そのため、耐候性試験後の密着性が実施例1〜5に比べ、若干、悪化した。
実施例10は、(a−1)成分と(a−2)成分とを含有するが、(C)成分の含有量が、より好ましい範囲よりも少ない。そのため、耐候性試験後の透明度および黄変度が実施例1〜5に比べ、若干、悪化した。
実施例11および12は、(a−1)成分、(a−2)成分、(B)成分および(C)成分に加え、(a−3)成分を含有する。そのため、実施例1〜10に比べ、耐摩耗性がさらに良好であった。
比較例1〜4は、ヒンダードアミン系光安定剤として(B)成分を含有せず、且つ、(B)成分以外の光安定剤を含有している。そのため、耐摩耗性が不良であった。
比較例5および6は、紫外線吸収剤として(C)成分を含有せず、且つ、(C)成分以外の紫外線吸収剤を含有している。そのため、耐摩耗性が不良であった。
比較例7は、ヒンダードアミン系光安定剤として(B)成分を含有せず、且つ、(B)成分以外の光安定剤を含有している。また、紫外線吸収剤として(C)成分を含有せず、且つ、(C)成分以外の紫外線吸収剤を含有している。そのため、実施例6に比べて、耐摩耗性が悪化した。
比較例8は、(B)成分の含有量が多すぎる。そのため、耐摩耗性および耐候性試験後の密着性が悪化した。
比較例9は、(C)成分の含有量が多すぎる。そのため、耐摩耗性、耐候性試験後の黄変度および密着性が悪化した。
比較例10は、ヒンダードアミン系光安定剤および紫外線吸収剤を含有しないため、耐候性が不良であった。
比較例11は、(B)成分を含んでいないため、実施例11および12に比べて、耐摩耗性および耐擦傷性が悪化した。

Claims (5)

  1. (A)ラジカル重合性化合物100質量部に対し、
    (B)下記式(1)に示す化合物0.1〜5質量部、
    (C)ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤1〜20質量部、
    が配合された活性エネルギー線硬化型塗料組成物。
    Figure 2009074028
  2. (A)ラジカル重合性化合物が、
    (a−1)下記式(2)に示すモノ又はポリペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート10〜70質量%、
    (a−2)1分子内に2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有するウレタンポリ(メタ)アクリレート5〜50質量%、
    前記(a−1)、(a−2)以外の重合性化合物0〜85質量%
    を含む混合物である請求項1に記載の活性エネルギー線硬化型塗料組成物。
    Figure 2009074028
    [式中、複数のαのうち少なくとも3個は(メタ)アクリロイルオキシ基(CH=CR−COO−)(Rは水素原子又はメチル基を示す。)、カプロラクトンにより変性された(メタ)アクリロイルオキシ基{CH=CR−CO(O(CHC=O)−O−}(Rは水素原子又はメチル基を示し、aは1以上の整数である。)またはアルキレンオキサイドで変性された(メタ)アクリロイルオキシ基{CH=CR−CO(O(CH−O−}(Rは水素原子又はメチル基を示し、bは2〜4の範囲内の整数、Cは1以上の整数である。)を示す。残りのαは水酸基である。nは0〜4の整数を示す。]
  3. (A)ラジカル重合性化合物が、(a−3)ラジカル重合性基含有無機微粒子を10〜50質量%含む混合物である請求項1に記載の活性エネルギー線硬化型塗料組成物。
  4. (A)ラジカル重合性化合物が
    (a−1)下記式(2)に示すモノ又はポリペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート10〜70質量%、
    (a−2)1分子内に2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有するウレタンポリ(メタ)アクリレート5〜50質量%、
    (a−3)ラジカル重合性基含有無機微粒子10〜50質量、
    (a−4)前記(a−1)、(a−2)、(a−3)以外の重合性化合物0〜75質量%
    を含む混合物である請求項3に記載の活性エネルギー線硬化型塗料組成物。
    Figure 2009074028
    [式中、複数のαのうち少なくとも3個は(メタ)アクリロイルオキシ基(CH=CR−COO−)(Rは水素原子又はメチル基を示す。)、カプロラクトンにより変性された(メタ)アクリロイルオキシ基{CH=CR−CO(O(CHC=O)−O−}(Rは水素原子又はメチル基を示し、aは1以上の整数である。)またはアルキレンオキサイドで変性された(メタ)アクリロイルオキシ基{CH=CR−CO(O(CH−O−}(Rは水素原子又はメチル基を示し、bは2〜4の範囲内の整数、Cは1以上の整数である。)を示す。残りのαは水酸基である。nは0〜4の整数を示す。]
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の活性エネルギー型硬化性塗料組成物の硬化物。
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