JP2009072995A - 両面賦型シートの製造方法、両面賦型シートの製造装置、両面賦型シート - Google Patents

両面賦型シートの製造方法、両面賦型シートの製造装置、両面賦型シート Download PDF

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Abstract

【課題】大型のシートを製造する場合であっても、表裏の形状の位置を正確に合わせることができる両面賦型シートの製造方法、両面賦型シートの製造装置、両面賦型シートを提供する。
【解決手段】第1のカメラ群342と第2のカメラ群352とにより、第1の基準形状212と第2の基準形状223に対応する型側基準形状420bとの相対位置関係を観察しながら、温調台313の上に載せられた成形型420を、温調台313により温度調整するとともに、位置合わせ部360により第1の基準形状212と第2の基準形状223に対応する型側基準形状420bとの相対位置を合わせる。さらに、引張り部370により第2の賦型層220を引張り、第2の賦型層220と基材シート層200の歪みを修正して、UV照射部330により紫外線を照射して紫外線硬化樹脂Rを硬化させる。
【選択図】図4

Description

本発明は、背面投射型表示装置等に使用される両面賦型シートの製造方法、両面賦型シートの製造装置、両面賦型シートに関するものである。
背面投射型表示装置等では、例えば特許文献1に記載のレンチキュラーレンズシートのように、両面に規則的な凹凸形状を賦型した両面賦型シートが用いられている。
上記特許文献1では、両面にレンズ形状を有し、さらに出射側にブラックストライプ用の突起を有したレンチキュラーレンズシートを、押し出し成形により製造する例が開示されている。
一方、両面賦型シートの他の製造方法として、紫外線硬化樹脂等を利用するフォトポリマー法が特許文献2に開示されている。
特開平5−134319号公報 特開2004−258071号公報
表示装置を大型化するために、より大型の両面賦型シートを製造するためには、より大型の押し出し成形用の金型を使用できれば製造が可能である。しかし、押し出し成形機は、使用可能な金型の大きさに限度があるため、その限度以上に大型の金型を使用したい場合には、押し出し成形機そのものを新規に導入する必要がある。押し出し成形は、大量生産には適した製造方法であり、大量生産が見込まれる場合には、その設備投資をすることも可能である。
大型の表示装置自体は、需要は確実に有るものの、大量生産が見込まれるものではなく、大型の両面賦型シートを製造するためだけに押し出し成形機を新規に導入することは現実的には困難である。
一方、フォトポリマー法は、多品種少量生産に適している。しかし、両面にレンズ形状等を賦型する両面賦型シートを製造する場合には、一方の面を成形した後に、他方の面を成形するので、表裏の形状同士の位置を正確に合わせることが困難であった。特に、大型の両面賦型シートを製造しようとする場合には、製造時の温度や湿度の影響で金型の伸縮や、製造途中の中間品である片面に形状が賦型された片面賦型シートの伸縮の影響が大きくなり、表裏の形状を正確に位置合わせすることが困難であった。
本発明の課題は、大型のシートを製造する場合であっても、表裏の形状の位置を正確に合わせることができる両面賦型シートの製造方法、両面賦型シートの製造装置、両面賦型シートを提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1の発明は、一方の面に第1の単位光学形状(211a)が規則的に配列された片面賦型シート(200,210)の他方の面に第2の単位光学形状(222a)を賦型して両面賦型シート(20)を製造する製造方法であって、形成予定の前記第2の単位光学形状に対応した型形状(420a)が規則的に配列された平板状の成形型(420)上に光硬化性を有した光硬化樹脂(R)を塗布する塗布工程と、前記片面賦型シートの前記第1の単位光学形状が設けられていない他方の面が前記光硬化樹脂を塗布した前記成形型に対向するようにして前記光硬化樹脂上に載せる載置工程と、前記成形型と前記片面賦型シートとのシート面内方向の相対的な位置を監視する監視工程と、前記監視工程による監視の結果に応じて前記成形型と前記光硬化樹脂と前記片面賦型シートとのうちの少なくともひとつの温度を変更する温調工程と、前記光硬化樹脂を硬化させる硬化工程と、を備える両面賦型シートの製造方法である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の両面賦型シートの製造方法において、前記監視工程と前記温調工程とを行いながら前記成形型(420)と前記片面賦型シート(200,210)との位置合わせを行う位置合わせ工程を備えること、を特徴とする両面賦型シートの製造方法である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の両面賦型シートの製造方法において、前記監視工程は、前記成形型(420)に前記型形状(420a)とは別に設けられた型側基準形状(420b)と、前記片面賦型シートに前記第1の単位光学形状(211a)とは別に設けられた第1の基準形状(212)との相対的な位置を監視すること、を特徴とする両面賦型シートの製造方法である。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の両面賦型シートの製造方法において、前記温調工程は、前記成形型(420)を載置する温調台(313)に設けられたヒータの加熱を制御することにより行うこと、を特徴とする両面賦型シートの製造方法である。
請求項5の発明は、請求項4に記載の両面賦型シートの製造方法において、前記温調工程は、前記温調台(313)に設けられた複数の前記ヒータを個別に制御することにより、前記成形型(420)の位置毎に温度を変更すること、を特徴とする両面賦型シートの製造方法である。
請求項6の発明は、形成予定の第2の単位光学形状(222a)に対応した型形状(420a)が規則的に配列された平板状の成形型(420)と、一方の面に第1の単位光学形状(211a)が規則的に配列された片面賦型シート(200,210)の他方の面が、前記成形型上に塗布された光硬化性を有した光硬化樹脂(R)に対向するようにして載せられた状態で、前記片面賦型シートを前記成形型に対して押圧する押圧部(320)と、前記押圧部により押圧された前記成形型と前記片面賦型シートとのシート面内方向の相対的な位置を監視する監視部(340,350)と、前記監視部による監視の結果に応じて前記成形型と前記光硬化樹脂と前記片面賦型シートとのうちの少なくともひとつの温度を変更する温調部(313,380)と、前記光硬化樹脂に硬化用の光を照射する照射部(330)と、を備える両面賦型シートの製造装置(300)である。
請求項7の発明は、請求項6に記載の両面賦型シートの製造装置において、前記監視部(340,350)と前記温調部(313,380)とを動作させながら前記成形型(420)と前記片面賦型シート(200,210)との位置合わせを行う位置合わせ部(360,370)を備えること、を特徴とする両面賦型シートの製造装置(300)である。
請求項8の発明は、請求項6又は請求項7に記載の両面賦型シートの製造装置において、前記監視部(340,350)は、前記成形型(420)に前記型形状(420a)とは別に設けられた型側基準形状(420b)と、前記片面賦型シート(200,210)に前記第1の単位光学形状(211a)とは別に設けられた第1の基準形状(212)との相対的な位置を監視すること、を特徴とする両面賦型シートの製造装置(300)である。
請求項9の発明は、請求項6から請求項8までのいずれか1項に記載の両面賦型シートの製造装置において、前記温調部(313,380)は、前記成形型(420)を載置する温調台(313)に設けられたヒータの加熱を制御することにより温度の変更を行うこと、を特徴とする両面賦型シートの製造装置(300)である。
請求項10の発明は、請求項9に記載の両面賦型シートの製造装置において、前記温調部(313,380)は、前記温調台(313)に設けられた複数の前記ヒータを個別に制御することにより、前記成形型(420)の位置毎に温度を変更すること、を特徴とする両面賦型シートの製造装置(300)である。
請求項11の発明は、基材シート(200)と、前記基材シートの一方の面に規則的に配列された第1の単位光学形状(211a)と、前記基材シートの他方の面に前記第1の単位光学形状と対応して規則的に配列された第2の単位光学形状(222a)と、前記一方の面の外周付近であって、前記第1の単位光学形状とは別に設けられた第1の基準形状(212)と、前記他方の面の外周付近であって、前記第2の単位光学形状とは別に設けられ、シート面の法線方向から見たときに前記第1の基準形状と重なる位置、又は、近傍となる位置に配置されている第2の基準形状(223)と、を備える両面賦型シート(20)である。
本発明によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本発明の製造方法は、成形型と片面賦型シートとのシート面内方向の相対的な位置を監視する監視工程と、監視工程による監視の結果に応じて成形型と光硬化樹脂と片面賦型シートとのうちの少なくともひとつの温度を変更する温調工程とを備えるので、熱膨張率の違いによる表裏の位置ずれを防止し、大型のシートを製造する場合であっても、表裏の形状の位置が正確に合った両面賦型シートを製造できる。
また、大規模な設備を導入する必要もなく、多品種少量生産において上記効果を得られる。
(2)本発明の製造方法は、監視工程と温調工程とを行いながら成形型と片面賦型シートとの位置合わせを行う位置合わせ工程を備えるので、より正確に表裏の形状の位置を合わせることができる。
(3)本発明の製造方法における監視工程は、成形型に型形状とは別に設けられた型側基準形状と、片面賦型シートに第1の単位光学形状とは別に設けられた第1の基準形状との相対的な位置を監視するので、より正確に表裏の位置関係を監視できるようになり、さらに正確に表裏の形状の位置を合わせることができる。
(4)本発明の製造方法における温調工程は、成形型を載置する温調台に設けられたヒータの加熱を制御することにより行うので、直接成形型を加熱でき、温調工程を短時間で行える。
(5)本発明の製造方法における温調工程は、温調台に設けられた複数のヒータを個別に制御することにより、成形型の位置毎に温度を変更するので、成形型の位置に応じた細かな温度調整ができ、より正確な位置合わせを行える。
(6)本発明の製造装置は、押圧部により押圧された成形型と片面賦型シートとのシート面内方向の相対的な位置を監視する監視部と、監視部による監視の結果に応じて成形型と光硬化樹脂と片面賦型シートとのうちの少なくともひとつの温度を変更する温調部とを備えるので、熱膨張率の違いによる位置ずれを防止し、表裏の形状の位置が正確に合った両面賦型シートを製造できる。
(7)本発明の製造装置は、監視部と温調部とを動作させながら成形型と片面賦型シートとの位置合わせを行う位置合わせ部を備えるので、より正確に表裏の形状の位置を合わせることができる。
(8)本発明の製造装置における監視部は、成形型に型形状とは別に設けられた型側基準形状と、片面賦型シートに第1の単位光学形状とは別に設けられた第1の基準形状との相対的な位置を監視するので、より正確に表裏の位置関係を監視できるようになり、さらに正確に表裏の形状の位置を合わせることができる。
(9)本発明の製造装置における温調部は、成形型を載置する温調台に設けられたヒータの加熱を制御することにより温度の変更を行うので、直接成形型を加熱でき、温調工程を短時間で行える。
(10)本発明の製造装置における温調部は、温調台に設けられた複数のヒータを個別に制御することにより、成形型の位置毎に温度を変更するので、成形型の位置に応じた細かな温度調整ができ、より正確な位置合わせを行える。
(11)両面賦型シートは、一方の面の外周付近であって、第1の単位光学形状とは別に設けられた第1の基準形状と、他方の面の外周付近であって、第2の単位光学形状とは別に設けられ、シート面の法線方向から見たときに第1の基準形状と重なる位置、又は、近傍となる位置に配置されている第2の基準形状とを備えるので、第1の基準形状と第2の基準形状とを利用して表裏の位置合わせを行う製造方法を適用することができる。したがって、片面ずつ成形を行うことができ、多品種少量生産に適したフォトポリマー法を使用して製造できる。
大型のシートを製造する場合であっても、表裏の形状の位置を正確に合わせるという目的を、温調工程を行うことにより、熱膨張率の影響を低減して実現した。
(実施形態)
図1は、本発明による拡散シートの使用形態を説明する図である。
図2は、拡散シートを図1中の矢印S−Sで切断した断面の部分拡大図である。
図3は、拡散シートの光源側と観察側を示す図である。図3(a)は、光源側を示し、図3(b)は、観察側を示している。
図1及び図2には、透過型スクリーン1の使用状態における水平方向及び垂直方向を矢印で示すとともに、光源側と観察側とを示しており、以下の説明では、特に言及しない限り、水平方向、垂直方向、光源側、観察側とは、透過型スクリーン1の使用状態における各方向等を指すものとする。
図1から図3を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張して示している。
また、以下の説明では、具体的な数値、形状、材料等を示して説明を行うが、これらは、適宜変更することができる。
さらに、本実施形態で説明する拡散シート20等には、板、シート、フィルム等の言葉が一般的な使い方として使用されているが、これらは通常、厚さの厚い順に、板、シート、フィルムの順で使用されており、本明細書中でもそれに倣って使用している。しかし、この使い分けには、技術的な意味が無いので、特許請求の範囲の記載は、シートという記載で統一して使用した。したがって、シート、板、フィルムの文言は、適宜置き換えることができるものとする。例えば、拡散シートは、拡散板としてもよいし、拡散フィルムとしてもよい。
本実施形態における透過型スクリーン1は、液晶やDLP(Digital Light Processing)等の単光源、及びCRT(Cathode Ray Tube)等の水平配列の多管式の光源を投影源とするリアプロジェクションテレビ等に用いられるスクリーンであり、フレネルレンズシート10,拡散シート20を水平及び垂直方向に略平行に重ねて形成されている。
フレネルレンズシート10は、出射面にフレネルレンズ形状が形成されているレンズシートであり、不図示の映像光源からの映像光を略平行な(拡散シート20に対して略直角に入射する)光として出射させる。
拡散シート20は、基材シート層200と、第1の賦型層210と、第2の賦型層220とを備え、両面に凹凸形状が賦型された両面賦型シートである。
基材シート層200は、厚さ188μmのPET(Poly Ethylene Terephthalate)樹脂製のシートである。
第1の賦型層210は、基材シート層200の光源側に一体に接合されており、レンチキュラーレンズ部211と、第1の基準形状212とを有し、紫外線により硬化する光硬化樹脂である紫外線硬化樹脂により形成されている。なお、第1の賦型層210を形成する材料には、紫外線硬化樹脂に限らず、他の電離放射線により硬化する電離放射線硬化樹脂等の光硬化樹脂、例えば、アクリレート、エポキシアクリレート、シリコンアクリレート、シロキサン等の多官能単量体を主成分とする光架橋型の樹脂を用いることができる。ここで、電離放射線とは、電磁波又は荷電粒子線のうち、分子を重合、架橋し得るエネルギー量子を有するものを意味する。
レンチキュラーレンズ部211は、光源側に突出した単位光学形状211aが水平方向にピッチP=254μmで等間隔に配列されてレンチキュラーレンズを構成している。単位光学形状211aは、図2に示す断面形状が楕円の一部形状となっており、この断面形状のまま垂直方向に直線状に延在している。したがって、単位光学形状211aの表面形状は、楕円筒の一部形状となっている。
第1の基準形状212は、第1の賦型層210の水平方向の両端部付近であって、レンチキュラーレンズ部211が形成されていない領域において、光源側に突出して形成されている。第1の基準形状212は、図2に示す断面形状が2等辺三角形となっており、この断面形状のまま垂直方向に直線状に延在している。
第2の賦型層220は、基材シート層200の観察側に一体に接合されており、出射部221と、ブラックストライプ(以下、BS)部222と、第2の基準形状223とを有し、第1の賦型層210と同様に、紫外線硬化樹脂を硬化することにより形成されている。
出射部221は、レンチキュラーレンズ部211の単位光学形状211aの焦点付近に設けられ、シート面に平行な平面であり、垂直方向に直線状に延在している。したがって、出射部221は、拡散シート20のシート面に対する法線方向から見たときに、レンチキュラーレンズ部211の単位光学形状211aの頂点付近と重なる位置に形成されている。なお、本実施形態の出射部221は、平面である例を示したが、例えば、観察側に突出したレンズ形状としてもよい。ここで、シート面とは、拡散シート20全体として見たときにおける拡散シート20の平面方向として定義される面を示すものであり、本実施例では、基材シート層200と平行な面であり、特許請求の範囲の記載、及び、以下の説明中において同一の定義として用いている。
BS部222は、図2に示す断面形状が略長方形のまま垂直方向に直線状に延在している単位光学形状222aが水平方向に並べて形成されている。BS部222は、レンチキュラーレンズ部211の単位光学形状211aが集光する光が通過しない非出射部であって、出射部221に挟まれる位置に設けられている。単位光学形状222aの水平方向の幅B=150μmであり、単位光学形状222aの観察側への突出量(出射部221から単位光学形状222aの観察側表面までの距離)D=50μmとなっている。BS部222は、最も観察側に光吸収部222bを有している。光吸収部222bは、光吸収性を有した黒色インキにより形成されている。
第2の基準形状223は、第2の賦型層220の水平方向の両端部付近であって、BS部222が形成されていない領域において、光源側に突出して形成されている。第2の基準形状223は、図2に示す断面形状が2等辺三角形となっており、この断面形状のまま垂直方向に直線状に延在している。また、第2の基準形状223は、第1の基準形状212と断面形状が同一であって、シート面に対する法線方向から見たときに、第1の基準形状212と重なる位置に形成されている。
次に、本実施形態の拡散シート20の製造に使用する製造装置300について説明する。
図4は、拡散シートの製造装置を示す斜視図である。図4(a)は、全体を示し、図4(b)は、図を見やすくするために製造装置の主要部のみを示している。なお、図4中には、装置の長手方向にX軸、幅方向にY軸、高さ方向にZ軸を設けたXYZ直交座標を示し、以下の製造装置の説明において適宜この座標系を用いることとする。本実施形態の拡散シート20は、図4に示す製造装置300によって、水平方向がX方向、垂直方向がY方向とした状態で製造される。
製造装置300は、成形型搬送部310と、ロール部320と、UV照射部330と、第1の監視部340と、第2の監視部350と、位置合わせ部360と、引張り部370と、コンピュータ380とを備えている。
成形型搬送部310は、ベース部311と、移動台312と、温調台313と、レール314とを有している。
ベース部311は、平坦部311aと、平坦部311aのY軸方向の両端部にZプラス方向に高く形成された枠部311bとを有している。
移動台312は、枠部311bに挟まれた平坦部311a上をX方向に移動可能に配置された略板状の部材である。移動台312は、不図示の移動機構によって、平坦部311a上をX方向に移動する。
温調台313は、移動台312上に固定され、不図示のヒータと温度センサとがその内部にそれぞれ複数配置されており、これらを制御する後述のコンピュータ380と合わせて温調部が形成されている。温調台313上には、拡散シート20を成型する成形型410(図5−1参照),420が着脱可能に取り付けられる。
レール314は、枠部311bのX方向の中央部よりもXプラス側となる位置であって、Zプラス側の面に配置されており、後述のロール部320と、UV照射部330と、第1の監視部340と、第2の監視部350と、位置合わせ部360とをX方向に移動可能に支持するレールである。
ロール部320は、支持部321と、ローラ322とを有し、ベース部311のX方向の中央付近に配置されている。
支持部321は、成形型搬送部310のZプラス側にあって、2カ所の枠部311bに支持されるとともに、2カ所の枠部311b間にわたって配置されている。
ローラ322は、不図示の昇降機構を介して支持部321に回転可能に支持されている。ローラ322は、昇降機構によりZ方向で位置を移動可能となっている。
UV照射部330は、支持部331と、光源部332とを有し、ベース部311のX方向の中央付近であって、ロール部320よりもXプラス側に配置されている。
支持部331は、成形型搬送部310のZプラス側にあって、2カ所の枠部311bに支持されるとともに、2カ所の枠部311b間にわたって配置されている。
光源部332は、支持部331に支持されており、UV(紫外線)を発光して成形型410,420上に塗布された紫外線硬化樹脂の全体にUV照射を行う。
第1の監視部340は、支持部341と、第1のカメラ群342と、スポットUV照射部343とを有し、ベース部311のX方向の中央付近よりもXプラス側であって、UV照射部330よりもXプラス側に配置されている。
支持部341は、成形型搬送部310のZプラス側にあって、2カ所の枠部311b上のレール314にX方向に移動可能に支持されるとともに、2カ所の枠部311b間にわたって配置されている。
第1のカメラ群342は、支持部341に支持され、温調台313上に載置された成形型410,420の表面及び成形途中の拡散シート20の表面を監視する複数のカメラである。本実施形態の第1のカメラ群342は、Y方向に3つのカメラが等間隔に配置されている。
スポットUV照射部343は、支持部341に支持されており、成形型410,420上に塗布された紫外線硬化樹脂の限られた小範囲にUV照射を行う部分照射部である。本実施形態のスポットUV照射部343は、Y方向に3つ等間隔に配置されている。
第2の監視部350は、支持部351と、第2のカメラ群352とを有し、ベース部311のX方向のXプラス側端部付近に配置されている。
支持部351は、成形型搬送部310のZプラス側にあって、2カ所の枠部311b上のレール314にX方向に移動可能に支持されるとともに、2カ所の枠部311b間にわたって配置されている。
第2のカメラ群352は、支持部351に支持され、温調台313上に載置された成形型410,420の表面及び成形途中の拡散シート20の表面を監視する複数のカメラである。本実施形態の第2のカメラ群352は、Y方向に3つのカメラが等間隔に配置されている。
なお、先に示した第1のカメラ群342は、成形型410,420の表面及び成形途中の拡散シート20のXマイナス側の端部付近を監視し、第2のカメラ群352は、成形型410,420の表面及び成形途中の拡散シート20のXプラス側の端部付近を監視する。
位置合わせ部360は、支持部361と、昇降機構362と、XY駆動機構363とを有し、ベース部311のX方向のXプラス側であって、第1の監視部340と第2の監視部350との間に配置されている。
支持部361は、成形型搬送部310のZプラス側にあって、2カ所の枠部311b上のレール314にX方向に移動可能に支持されるとともに、2カ所の枠部311b間にわたって配置されている。
昇降機構362は、支持部361に支持されるとともに、XY駆動機構363をZ方向に移動可能に支持する機構である。本実施形態の昇降機構362は、エアシリンダによりXY駆動機構363をZ方向に移動させる。
XY駆動機構363は、成形途中の拡散シート20(第1の賦型層210)に接触して、拡散シート20を僅かに移動させることにより、成形途中の拡散シート20と成形型420との相対的な位置を微調整する機構である。XY駆動機構363は、拡散シート20との接触部363aがゴムで形成されており、内蔵された不図示のモータ等によりX方向とY方向への移動、及び、Z軸まわりでの回転動作がそれぞれ独立して実行可能である。
引張り部(伸張部)370は、成形途中の拡散シート20の一部である第1の賦型層210及び基材シート層200のXプラス側端部を把持し、Xプラス方向に引っ張ることにより、第1の賦型層210及び基材シート層200を引き伸ばす部分である。本実施形態では、引張り部370は、第1の賦型層210を把持する部分がY方向に沿って3箇所設けられており、それぞれの位置で引っ張り量をコンピュータ380により独立制御され、第1の賦型層210のY方向の位置毎に異なる引っ張り量で第1の賦型層210及び基材シート層200をXプラス方向に引っ張ることができる。この引張り部370が第1の賦型層210及び基材シート層200を引っ張る方向は、第1の賦型層210に形成された単位光学形状211aが延在する方向と直交する方向、すなわち、単位光学形状211aが配列されている方向(水平方向)となっている。
本実施形態の引張り部370は、空気圧により駆動されるチャック機構を利用して第1の賦型層210を把持し、引っ張り力も不図示のエアシリンダにより得るが、ねじを利用したチャック機構を用いて把持したり、モータを利用して引っ張り力を得たりしてもよい。
コンピュータ380は、製造装置300に接続され、製造装置の各部、具体的には、成形型搬送部310と、ロール部320と、UV照射部330と、第1の監視部340と、第2の監視部350と、位置合わせ部360と、引張り部370とを統括的に制御する制御部である。本実施形態のコンピュータ380は、汎用のコンピュータを使用しており、製造装置300の制御に必要なプログラムがインストールされており、このプログラムが実行されることにより、上記各部のハードウェアの動作が制御される。
図5−1と図5−2は、拡散シートの製造過程を模式的に示した図である。
以下、図5−1及び図5−2等を参照しながら、拡散シート20の製造方法を説明する。なお、理解を容易にするために、製造過程における拡散シート20の各部については、上述した完成後の拡散シート20の各部と同一の符号を図5−1及び図5−2に付して説明を行う。また、特に断りのない限り、以下に説明する製造過程における各種動作は、コンピュータ380に制御されて行われる。
まず、全体的形状が略平板状の金型である成形型410を用意する。成形型410の一方の面には、レンチキュラーレンズ部211の単位光学形状211aに対応する型形状410aと、第1の基準形状212に対応する型形状410bとが形成されている。第1の基準形状212に対応する型形状410bは、成形型410のX方向の両端に所定の間隔を隔てて設けられている。成形型410は、型形状410a,410bが形成された面を上方(Zプラス側)として、温調台313上に載せられる。なお、図5−1,5−2では、温調台313は省略している。温調台313上に載せられた成形型410の上面に、紫外線硬化樹脂Rを塗布し(第1の塗布工程)、基材シート層200とするための厚さ188μmのPET樹脂製のシート200を紫外線硬化樹脂Rのさらに上に載せる(第1の載置工程)(図5−1(a))。これらの工程は、製造装置300のXマイナス側で行われる。
PET樹脂製のシート200を載せた後、ロール部320のローラ322が所定量下降し、成形型搬送部310の移動台312がXプラス方向に移動しながら、ローラ322がPET樹脂製のシート200上を転がり、紫外線硬化樹脂RをPET樹脂製のシート200と成形型410との間に均一に延ばす(図5−1(b))。
紫外線硬化樹脂Rを均一に延ばした後、成形型搬送部310の移動台312がXプラス方向に移動して、UV照射部330に到達する。光源部332は、紫外線を発光し、PET樹脂製のシート200を透過して紫外線硬化樹脂Rに紫外線を所定時間だけ照射する(第1の硬化工程)(図5−1(c))。
紫外線硬化樹脂Rが硬化した後、成形型搬送部310の移動台312がXマイナス方向に移動し、成形型410から取り外すことにより、基材シート層200と接合された第1の賦型層210が完成する(図5−1(d))。なお、成形型410からの取り外しは、作業者の手作業により行うが、機械化してもよい。
第1の賦型層210が完成したら、温調台313上から成形型410を取り外し、成形型410に代わって成形型420を温調台313上に載せる。成形型420は、全体的形状が略平板状の金型であり、一方の面には、BS部222の単位光学形状222aに対応する型形状420aと、第2の基準形状223に対応する型側基準形状420bとが形成されている。第2の基準形状223に対応する型側基準形状420bは、成形型420のX方向の両端に所定の間隔を隔てて設けられており、その間隔は、成形型410に設けられた第1の基準形状212に対応する型形状410bの間隔と等しくなるように作成されている。
成形型420は、型形状420a,型側基準形状420bが形成された面を上方(Zプラス側)として、温調台313上に載せられる。温調台313上に載せられた成形型420の上面に、紫外線硬化樹脂Rを塗布し(第2の塗布工程)、先に作製した第1の賦型層210と基材シート層200とを、基材シート層200が紫外線硬化樹脂Rに接するようにして紫外線硬化樹脂Rの上に載せる(第2の載置工程)(図5−2(e))。
第1の賦型層210と基材シート層200とを紫外線硬化樹脂Rの上に載せた後、ロール部320のローラ322が所定量下降し、成形型搬送部310の移動台312がXプラス方向に移動しながら、ローラ322が第1の賦型層210の上を転がり、紫外線硬化樹脂Rを基材シート層200と成形型420との間に均一に延ばす(図5−2(f))。
ロール部320により紫外線硬化樹脂Rを均一に延ばした後、成形型搬送部310の移動台312がXプラス方向に移動し、図4に示した位置に移動する。この状態で温調台313に内蔵されたヒータによって成形型420を紫外線硬化樹脂Rの紫外線硬化に適した温度まで加熱する。
紫外線硬化樹脂Rが紫外線の照射を受けて硬化するときには、紫外線硬化樹脂Rが硬化するときに発する樹脂の潜熱による発熱や、紫外線の照射により生じる発熱がある。したがって、常温のまま紫外線硬化樹脂Rを紫外線硬化させると、これらの熱によって、成形型420と、基材シート層200と、第1の賦型層210とがそれぞれ熱膨張する。成形型420と、基材シート層200と、第1の賦型層210とは、それぞれ熱膨張率が異なるので、成形後に第1の賦型層210と第2の賦型層220との位置ずれ、ピッチずれが生じる原因となる。この位置ずれやピッチずれは、拡散シート20のサイズが大型化する程顕著になる。
そこで、本実施形態では、温調台313に内蔵されたヒータによって成形型420を略45℃まで加熱しておく(第1の温調工程)。温調台313による加熱の状態は、温度センサにより検出され、コンピュータ380により監視されている。
温調台313により所定の温度(本実施形態では略45℃)まで加熱された後、第1のカメラ群342及び第2のカメラ群352により、第2の基準形状223となる位置、すなわち、型側基準形状420bと、第1の基準形状212とを撮影する。第1のカメラ群342及び第2のカメラ群352による撮影結果は、コンピュータ380に送られて画像処理され、型側基準形状420bの位置と、第1の基準形状212の位置との相対的な位置関係が正確に把握される(監視工程)。
図6は、第1のカメラ群及び第2のカメラ群が撮影した画像の例を示す図である。
本実施形態の第1のカメラ群342及び第2のカメラ群352は、Y方向にそれぞれ3つずつのカメラを有しているが、図6には、Y方向で中央に配置されるカメラが撮影した画像は省略している。図6中に示す画像P1は、第1のカメラ群342のうちでYマイナス側に設けられたカメラで撮影した画像を示し、画像P2は、第1のカメラ群342のうちでYプラス側に設けられたカメラで撮影した画像を示し、画像P3は、第2のカメラ群352のうちでYマイナス側に設けられたカメラで撮影した画像を示し、画像P4は、第2のカメラ群352のうちでYプラス側に設けられたカメラで撮影した画像を示している。図6では、第1の基準形状212を実線で示し、第2の基準形状223に対応する型側基準形状420bを破線で示し、実線のみ示した画像は、実線と破線が重なっているものとする。
型側基準形状420bの位置と、第1の基準形状212の位置との相対的な位置関係を把握したら、その結果に応じて、両者の相対的な位置関係が所望の関係となるように、以下に示す第2の温調工程と位置合わせ工程とを行う(図5−2(g))。
(第2の温調工程)
第2の温調工程とは、先に示した第1の温調工程により行われた成形型420の加熱をより精密に制御し、第1の賦型層210及び基材シート層200の熱膨張率と、成形型420の熱膨張率との違いから生じる両者の位置ずれを補正する工程である。
例えば、図6(a)のように第1の基準形状212(実線)の間隔Bが、型側基準形状420b(破線)の間隔Aよりも狭くなっている場合には、温調台313によりさらに加熱を行う。成形型420は金属製であり、紫外線硬化樹脂Rを硬化させた第1の賦型層210よりも熱膨張率が小さい。したがって、温度を高めることにより、第1の賦型層210が成形型420よりも膨張し、第1の基準形状212(実線)の間隔Bと、型側基準形状420b(破線)の間隔Aとを一致させることができ、成形後の単位光学形状211aと単位光学形状222aとの配列ピッチを一致させることができる。実線と破線との関係が図6(a)とは逆である場合には、温調台313による加熱を抑制して温度を下げるとよい。また、第1の賦型層210を形成する材料と成形型420を形成する材料との熱膨張率の関係が上記例の逆である場合には、それに合わせた制御を行えばよい。
(位置合わせ工程)
位置合わせ工程とは、第1の賦型層210と基材シート層200とに対して物理的に力を作用させてその位置及び伸縮状態を変化させることにより、第1の賦型層210に賦型された形状と成形型420に形成されている型形状420a,型側基準形状420bとの位置を合わせる工程である。位置合わせ工程は、位置合わせ部360を用いて第1の賦型層210及び基材シート層200を全体で移動させる第1の位置合わせ工程と、引張り部370を用いて第1の賦型層210及び基材シート層200の歪を補正するように伸縮状態を変化させる第2の位置合わせ工程とに分けることができる。
第1の位置合わせ工程では、まず、昇降機構362によりXY駆動機構363をZマイナス側に移動させてXY駆動機構363の接触部363aを第1の賦型層210に接触させる。そして、第1のカメラ群342及び第2のカメラ群352により撮影された画像に基づいてXY駆動機構363を駆動して、第1の賦型層210及び基材シート層200を全体で移動させ、第1の賦型層210に賦型された形状と成形型420に形成されている型形状420a,型側基準形状420bとの位置を合わせる。
第2の位置合わせ工程を行う前に、上述した第1の位置合わせ工程を予め行うことにより、図6中の画像P1,P2に示すXマイナス側の端部において、型側基準形状420bと第1の基準形状212とを一致させておく。第2の位置合わせ工程では、このXマイナス側の端部における第2の基準形状223となる部分にのみスポットUV照射部343によって紫外線を部分的に照射する。本実施形態では、3箇所に紫外線を照射し、照射した3箇所について第2の賦型層220の第2の基準形状223を硬化させる。次に、第1の賦型層210及び基材シート層200のXプラス側端部を引張り部370により把持し、Xプラス方向に引っ張る(伸張工程)。
例えば、第1の位置合わせ工程を終えた状態で図6(b)に示す状態となっている場合には、第1の賦型層210及び基材シート層200がXY面内で歪んでいるといえる。これは、基材シート層200に用いているPET樹脂製のシートに面内異方性が存在している場合に生じやすい現象である。この場合、Yプラス側の引張り部370による引っ張り量を多くし、Yマイナス側の引張り部370による引っ張り量を少なくすることにより、第1の賦型層210及び基材シート層200のXY面内における歪みを修正する。
第1の賦型層210及び基材シート層200のXY面内における歪みが生じたままで第2の賦型層220の形成を行うと、完成した拡散シート20のレンチキュラーレンズ部211の単位光学形状211aと、BS部222の単位光学形状222aとの間でその配列方向(拡散シート20としては水平方向、製造過程ではX方向)にずれが生じる。しかし、引張り部370が第1の賦型層210及び基材シート層200を引っ張る方向をX方向とすることにより、単位光学形状211aが配列されている方向に第1の賦型層210及び基材シート層200が引っ張られる。したがって、少ない引っ張り量により歪みを効果的に補正でき、拡散シート20の表裏面におけるずれのない拡散シート20を作製できる。
上述した第2の温調工程と位置合わせ工程とを第1のカメラ群342及び第2のカメラ群352による撮影画像に応じて適宜(場合によっては、複数回繰り返し)行い、XY平面内における第1の基準形状212の位置と、型側基準形状420bの位置とをX方向の両端で一致させるか、又は、位置ずれ量を許容範囲内に収める。
第2の温調工程と位置合わせ工程とを行った後、成形型搬送部310の移動台312がXマイナス方向に移動して、UV照射部330に到達する。光源部332は、紫外線を発光し、第1の賦型層210及び基材シート層200を透過して紫外線硬化樹脂Rに紫外線を所定時間だけ照射する(第2の硬化工程)(図5−2(h))。
紫外線硬化樹脂Rが硬化した後、成形型搬送部310の移動台312がXマイナス方向に移動し、成形型420から取り外すことにより、第1の賦型層210と基材シート層200と第2の賦型層220との形成が完了し、拡散シート20の形状が完成する(図5−2(i))。なお、成形型420からの取り外しは、作業者の手作業により行うが、機械化してもよい。
最後に、単位光学形状222aの頂点部分に光吸収性を有する黒色インキを印刷して光吸収部222bを形成し、拡散シート20が完成する。
先に説明したように、出射部221は、拡散シート20のシート面に対する法線方向から見たときに、レンチキュラーレンズ部211の単位光学形状211aの頂点付近と重なる位置に形成され、BS部222は、レンチキュラーレンズ部211の単位光学形状211aが集光する光が通過しない非出射部であって、出射部221に挟まれる位置に設けられている。これにより、BS部222が映像光を遮ることなく、不要な外光や迷光を吸収して映像のコントラストを高める効果を発揮できる。しかし、この拡散シート20の表裏の位置関係がずれてしまうと、レンチキュラーレンズ部211の単位光学形状211aが集光した光をBS部222により遮ってしまい、表示される映像を劣化させてしまう。
そこで、上述した本実施形態では、第1のカメラ群342及び第2のカメラ群352による撮影画像に応じて第2の温調工程を行うこととした。これにより、熱膨張率の差により生じる表裏面の配列ピッチのずれ等の位置ずれを修正でき、表裏の形状の位置を正確に合わせることができる。したがって、本実施形態の製造方法により製造した拡散シート20は、表裏の形状の位置が正確に一致しており、映像光を遮ることなく、不要な外光や迷光を吸収して映像のコントラストの高い映像を表示できる。
また、引張り部370を用いて歪みを補正することとしたので、表裏の形状の位置をより正確に合わせることができる。
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)本実施形態において、レンチキュラーレンズ部211が形成された第1の賦型層210を最初に形成し、BS部222が形成される第2の賦型層220をその後形成する例を示したが、これに限らず、例えば、第2の賦型層220を最初に形成してもよい。また、両面に形状が賦型された両面賦型シートであれば、形成される形状は、どのような形態であってもよい。例えば、微細な単位レンズ形状が2次元方向に多数配列されたいわゆるハエの目レンズであってもよいし、フレネルレンズであってもよいし、三角柱形状(プリズム形状)が多数配列されたプリズムシート形状であってもよい。
(2)本実施形態において、第1の基準形状212及び第2の基準形状223は、断面形状が2等辺三角形のまま垂直方向に直線状に延在している例を示したが、断面形状は、これに限らず、例えば、断面形状が長方形であってもよいし、半円形状であってもよい。また、断面形状が同一のまま一方向に延在しなくてもよく、例えば、第1のカメラ群342及び第2のカメラ群352の各カメラに対応する部分のみに基準となる形状を形成してもよい。
(3)本実施形態において、第1の温調工程及び第2の温調工程は、温調台313を加熱することにより行う例を示したが、これに限らず、例えば、製造装置300の全体又は一部を恒温室中に入れる構造として、恒温室中の温度を調整することにより第1の温調工程及び第2の温調工程を行ってもよい。
(4)本実施形態において、第1の温調工程及び第2の温調工程は、温調台313の全体を均一に加熱して行う例を示したが、これに限らず、例えば、温調台313に内蔵されている複数のヒータを独立して制御して、温調台313の位置によって温度を変えてもよい。また、温調台313内に冷却水循環構造を設ける等して冷却の制御を追加してもよい。
(5)本実施形態において、第1の基準形状212と型側基準形状420bとを観察して温調工程や位置合わせ工程を行う例を示したが、これに限らず、例えば、位置決め専用の形状を設けずに、片面の光学形状と他面に形成予定の光学形状に対応した型形状とを観察して温調工程や位置合わせ工程を行ってもよい。
(6)本実施形態において、第1の基準形状212と型側基準形状420bとは、水平方向(X方向)の両端に設けられている例を示したが、これに限らず、例えば、垂直方向(Y方向)の両端にさらに設け、この部分の監視も行うようにしてもよい。
なお、本実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した各実施形態によって限定されることはない。
本発明による拡散シートの使用形態を説明する図である。 拡散シートを図1中の矢印S−Sで切断した断面の部分拡大図である。 拡散シートの光源側と観察側を示す図である。 拡散シートの製造装置を示す斜視図である。 拡散シートの製造過程を模式的に示した図である。 拡散シートの製造過程を模式的に示した図である。 第1のカメラ群及び第2のカメラ群が撮影した画像の例を示す図である。
符号の説明
1 透過型スクリーン
10 フレネルレンズシート
20 拡散シート
200 基材シート層
210 第1の賦型層
211 レンチキュラーレンズ部
211a 単位光学形状
212 第1の基準形状
220 第2の賦型層
221 出射部
222 ブラックストライプ(BS)部
223 第2の基準形状
300 製造装置
310 成形型搬送部
311 ベース部
312 移動台
313 温調台
314 レール
320 ロール部
321 支持部
322 ローラ
330 UV照射部
331 支持部
332 光源部
340 第1の監視部
341 支持部
342 第1のカメラ群
343 スポットUV照射部
350 第2の監視部
351 支持部
352 第2のカメラ群
360 位置合わせ部
361 支持部
362 昇降機構
363 XY駆動機構
370 引張り部
380 コンピュータ
410,420 成形型
410a,410b,420a 型形状
420b 型側基準形状

Claims (11)

  1. 一方の面に第1の単位光学形状が規則的に配列された片面賦型シートの他方の面に第2の単位光学形状を賦型して両面賦型シートを製造する製造方法であって、
    形成予定の前記第2の単位光学形状に対応した型形状が規則的に配列された平板状の成形型上に光硬化性を有した光硬化樹脂を塗布する塗布工程と、
    前記片面賦型シートの前記第1の単位光学形状が設けられていない他方の面が前記光硬化樹脂を塗布した前記成形型に対向するようにして前記光硬化樹脂上に載せる載置工程と、
    前記成形型と前記片面賦型シートとのシート面内方向の相対的な位置を監視する監視工程と、
    前記監視工程による監視の結果に応じて前記成形型と前記光硬化樹脂と前記片面賦型シートとのうちの少なくともひとつの温度を変更する温調工程と、
    前記光硬化樹脂を硬化させる硬化工程と、
    を備える両面賦型シートの製造方法。
  2. 請求項1に記載の両面賦型シートの製造方法において、
    前記監視工程と前記温調工程とを行いながら前記成形型と前記片面賦型シートとの位置合わせを行う位置合わせ工程を備えること、
    を特徴とする両面賦型シートの製造方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の両面賦型シートの製造方法において、
    前記監視工程は、前記成形型に前記型形状とは別に設けられた型側基準形状と、前記片面賦型シートに前記第1の単位光学形状とは別に設けられた第1の基準形状との相対的な位置を監視すること、
    を特徴とする両面賦型シートの製造方法。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の両面賦型シートの製造方法において、
    前記温調工程は、前記成形型を載置する温調台に設けられたヒータの加熱を制御することにより行うこと、
    を特徴とする両面賦型シートの製造方法。
  5. 請求項4に記載の両面賦型シートの製造方法において、
    前記温調工程は、前記温調台に設けられた複数の前記ヒータを個別に制御することにより、前記成形型の位置毎に温度を変更すること、
    を特徴とする両面賦型シートの製造方法。
  6. 形成予定の第2の単位光学形状に対応した型形状が規則的に配列された平板状の成形型と、
    一方の面に第1の単位光学形状が規則的に配列された片面賦型シートの他方の面が、前記成形型上に塗布された光硬化性を有した光硬化樹脂に対向するようにして載せられた状態で、前記片面賦型シートを前記成形型に対して押圧する押圧部と、
    前記押圧部により押圧された前記成形型と前記片面賦型シートとのシート面内方向の相対的な位置を監視する監視部と、
    前記監視部による監視の結果に応じて前記成形型と前記光硬化樹脂と前記片面賦型シートとのうちの少なくともひとつの温度を変更する温調部と、
    前記光硬化樹脂に硬化用の光を照射する照射部と、
    を備える両面賦型シートの製造装置。
  7. 請求項6に記載の両面賦型シートの製造装置において、
    前記監視部と前記温調部とを動作させながら前記成形型と前記片面賦型シートとの位置合わせを行う位置合わせ部を備えること、
    を特徴とする両面賦型シートの製造装置。
  8. 請求項6又は請求項7に記載の両面賦型シートの製造装置において、
    前記監視部は、前記成形型に前記型形状とは別に設けられた型側基準形状と、前記片面賦型シートに前記第1の単位光学形状とは別に設けられた第1の基準形状との相対的な位置を監視すること、
    を特徴とする両面賦型シートの製造装置。
  9. 請求項6から請求項8までのいずれか1項に記載の両面賦型シートの製造装置において、
    前記温調部は、前記成形型を載置する温調台に設けられたヒータの加熱を制御することにより温度の変更を行うこと、
    を特徴とする両面賦型シートの製造装置。
  10. 請求項9に記載の両面賦型シートの製造装置において、
    前記温調部は、前記温調台に設けられた複数の前記ヒータを個別に制御することにより、前記成形型の位置毎に温度を変更すること、
    を特徴とする両面賦型シートの製造装置。
  11. 基材シートと、
    前記基材シートの一方の面に規則的に配列された第1の単位光学形状と、
    前記基材シートの他方の面に前記第1の単位光学形状と対応して規則的に配列された第2の単位光学形状と、
    前記一方の面の外周付近であって、前記第1の単位光学形状とは別に設けられた第1の基準形状と、
    前記他方の面の外周付近であって、前記第2の単位光学形状とは別に設けられ、シート面の法線方向から見たときに前記第1の基準形状と重なる位置、又は、近傍となる位置に配置されている第2の基準形状と、
    を備える両面賦型シート。
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