JP2009069938A - 運転支援システム、路上通信装置、および、車載機 - Google Patents

運転支援システム、路上通信装置、および、車載機 Download PDF

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Abstract

【課題】 車載機が簡便かつ短時間で運転方法を決定できるような安全運転支援システムを提供する。
【解決手段】 ある道路区間の入口に上流側路上通信装置1を設置し、その道路区間の出口に下流側路上通信装置2を設置する。下流側路上通信装置2は、その道路区間を走行し終えた各車両からその道路区間における走行軌跡情報を含む自車プローブデータ情報を受信する。受信した自車プローブデータ情報は情報提供装置5に随時送信される。一方、上流側路上通信装置1には、情報提供装置5から、前記道路区間を走行し終えた1又は複数の車両の走行軌跡情報を含む他車プローブデータ情報が送られる。そして上流側路上通信装置1は前記道路区間にさしかかる車両の車載機6に対して、前記他車プローブデータ情報を送信する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車載機に対して運転を支援するための情報を提供する運転支援システム、路上通信装置および車載機に関する。
従来、交通情報を収集するために、所定の間隔毎に道路上に車両感知器を設置して車両の通過台数(交通量)や占有時間等を計測するという方法が用いられてきたが、近年は、車両感知器の設置されていない道路の交通情報を取得する等の目的で、車両が自身の走行軌跡に関するプローブデータを生成して所定の周期毎にセンター側装置に送信し、センター側で複数の車両から送信されるプローブデータを分析することにより、道路のリンク旅行時間等を取得するという方法も用いられるようになってきた。
また、交通安全の促進や交通事故の防止を目的として、路上等に設置されたインフラ装置から情報を受信し、当該情報を活用することで、車両の安全性を向上させるシステムが検討されている。
そのようなシステムとして、例えば、信号機の作動情報を無線で車両に送信し、前記作動情報に含まれる青信号の残表示時間に応じて車両がブレーキ制御を行う安全運転支援システムが提案されている(特許文献1参照)。
特許第2806801号公報
車載機が道路形状などの情報に基づいて自動的に適切な車両の制動方法を決定し、当該制動方法に応じてアクセルやブレーキを制御するいわゆる車両の自動運転システムでは、道路構造や路面状況などの様々な情報を入手して、短時間で適切な車両の制動方法を決定しなければならないため、車載機には複雑で高度な演算処理を行う能力が要求されていた。
例えば、S字カーブに差し掛かった自動運転車両においては、カーブの入口のどの辺りで加減速するか、どれくらいの速度でカーブを曲がるか、カーブの出口付近で加速するか否か、各地点における操舵角をどのように変動させるか、といった車両制御パラメータを決定するが、これらは繰り返し演算によって求める必要があった。
具体的には、以下のような手順で計算されていた。(1)まず、各地点における速度や操舵角などの車両制御パラメータの組み合わせを仮に決定し、決定した組み合わせで前記S字カーブなどの道路を走行した場合の車両の安全性や燃費などの指標を算出する。(2)次に、車両制御パラメータの値を少し変更して同様に車両の安全性や燃費などの指標を算出する。(3)この計算を繰り返し行い、山登り法などによって、車両制御パラメータの組み合わせを最適化する。
この最適化演算の演算量は膨大で、限られた短い時間内に適切な制動方法を決定するためには高性能で高価な車載機を開発する必要があり、あらゆる種類の車両に搭載することが難しいという問題点があった。
そこで、本発明は、高性能車載機でなくても、適切な運転方法を比較的短時間で決定できる運転支援システムを提供することを目的とする。
第一の発明にかかる運転支援システムは、道路の所定区間に接近する第一の車両の当該所定区間における運転方法を決定するシステムに関し、前記第一の車両に搭載された第一の車載機と、前記第一の車両よりも前方を走行する第二の車両に搭載された第二の車載機と、前記所定区間の開始地点又は当該開始地点よりも上流側の地点において、前記第一の車載機と路車間通信を行う上流側路上通信装置と、前記所定区間の終了地点又は当該終了地点よりも下流側の地点において、前記第二の車載機と路車間通信を行う下流側路上通信装置とを含み、前記下流側路上通信装置は、前記第二の車載機から前記第二の車両の前記所定区間における走行軌跡を示す走行軌跡情報を受信し、前記上流側路上通信装置は、受信した前記第二の車両の走行軌跡情報を前記第一の車載機に送信し、前記第一の車載機は、前記第二の車両の走行軌跡情報を用いて前記所定区間における第一の車両の運転方法を決定する(請求項1)。
また、第二の発明にかかる路上通信装置は、道路の所定区間の開始地点又は当該開始地点よりも上流側の地点において該所定区間に接近する車両に搭載された車載機に対して情報を送信するものであり、前記所定区間を走行し終えた他の車両の走行軌跡情報を前記車載機に送信する(請求項9)。
また、第三の発明にかかる車載機は、道路の所定区間の開始地点又は当該開始地点よりも上流側の地点において、該所定区間を走行し終えた先行車両の走行軌跡情報を受信し、該走行軌跡情報に基づいて、前記所定区間における自車両の運転方法を決定する(請求項10)。
これらの発明では、車載機は、これから走行しようとする道路区間について、その区間を既に走行し終えた先行車両の走行軌跡情報を、その区間を走行する前に取得することができる。その区間を走行し終えた先行車両は、少なくともその区間を安全に走行して通過したのであるから、当該先行車両の走行軌跡は、自車両の運転方法を決定する上での参考情報として活用することができるものである。
すなわち、これらの発明によれば、適切な運転方法の決定にとって有効な参考情報を車両に提供することができるため、車載機は比較的短時間で運転方法を決定できるようになる。
なお、ここにいう運転方法の決定とは、前記所定区間における走行速度、加速度や操舵角等の車両の制動方法を決定することを指す。
第一の発明にかかる運転支援システムに別途路側制御手段を含ませておき、その路側制御手段が前記下流側路上通信装置の受信した複数の走行軌跡情報の中から所定の条件に応じて1又は複数の走行軌跡情報を選択し、前記上流側路上通信装置は選択された走行軌跡情報を前記第一の車載機に送信し、前記第一の車載機は、受信した走行軌跡情報を用いて前記所定区間における第一の車両の運転方法を決定するようにしてもよい(請求項2)。
走行軌跡情報の中には、参考情報として有効ではないものも存在するから、路側において所定の条件に応じて取捨選択した上で車載機に送信すること望ましいためである。
なお、その所定の条件には以下の少なくとも1つを含ませておくとよい(請求項3)。
(1)前記所定区間における車線変更の回数が所定の回数以下であること
(2)前記所定区間における走行速度、加速度及びこれらの平均値のうち少なくとも1つが所定の範囲内であること
(3)前記所定区間における停止回数が所定の回数以下であること
(4)前記所定区間における先行車両又は後続車両との車間距離が所定の距離以上であること
(5)前記所定区間のうち予め決められた地点における走行速度又は加速度が所定の範囲内であること
上記所定の条件に当てはまらない場合、その車両は安全で円滑な走行をしたとは言えないから、参考情報としての有益性が低いためである。
また、前記路側制御手段に前記下流側路上通信装置の受信した前記他の車両の走行軌跡情報を車種ごとに分類する分類手段を設け、前記上流側路上通信装置が、前記第一の車載機に対し前記第一の車両の車種に応じて前記分類された走行軌跡情報を送信するようにしてもよい(請求項4)。
車種によってカーブなどを含む区間では適切な走行方法が異なる場合もあるからである。
ここにいう前記走行軌跡情報は、前記第二の車両が前記所定区間を走行した際の離散的な通過地点に対応した情報を含んでいるものであり、少なくとも前記通過地点の位置に関する位置情報と前記通過地点における通過時刻に関する時刻情報とを含むことが望ましい(請求項5)。
位置に関する情報と通過時刻の情報を含めることで、どの地点をいくらの速度で走行したか、どの地点で加減速したのか、などを知ることができるようになるためである。なお、前記走行軌跡情報には走行速度、加速度や操舵角度の情報を含めることもできるし、方向指示器や警笛等の車載機器類の動作状況や、車載センサ等によって収集した車間距離や落下物の有無等に関する情報等を格納しても良い。また、前方に信号機が設置されており、当該信号機の表示灯色に関する情報を受信できる状態であれば、その信号機の灯色の情報を格納することもできる。
また、前記上流側路上通信装置は、前記第一の車載機に対し、前記所定区間を含む道路の形状についての道路形状情報を送信してもよく、この場合の前記道路形状情報は、前記所定区間を含む道路上に仮想的に設けた一連のサンプル点の位置に関する情報を含むものであることが好ましい(請求項6)。
車載機は、先行車両の走行軌跡情報に加えて、詳細な道路形状を把握できる道路形状情報をも受け取ることで、より一層適切な運転方法を決定することが可能となる。例えば、前記所定区間を走行した先行車両の走行軌跡情報と道路形状情報を比較することで、前記所定区間では多くの車両がカーブにおいて車線を逸脱して走行する傾向にあることなどを把握することができるようになる。
なお、前記一連のサンプル点は前記所定区間を含む道路上に所定の間隔で設けられており、特に、交差点やカーブ、勾配の変動する地点などのように道路形状が変化する地点には原則として配置される。
ここで、そのサンプル点のうち少なくとも1つは、前記上流側路上通信装置と前記第一の車載機との路車間通信地点であることが望ましい(請求項7)。
このようにすることで、車載機は路車間通信によって道路形状情報等を受信した時点において、当該道路形状情報に含まれる所定のサンプル点上に自車が存在することを認識できるようになるためである。
この場合、前記上流側路上通信装置は光ビーコンであることが望ましい(請求項8)。
光ビーコンは近赤外線によって路車間通信を行うから、その通信領域を限られた範囲に限定することができるという利点があるためである。路車間通信領域が限定的であれば、その通信領域を前記所定区間の開始地点もしくはその開始地点よりも上流側の地点に確実に設定することができる。特に、道路形状情報にその路車間通信地点を含めている場合、車載機が路車間通信によって道路形状情報等を受信した時点が、その道路形状情報に含まれる路車間通信地点に到着した時点であると認識でき、自車両の位置を正確に特定できるという利点がある。自車位置を所定区間を走行する直前に正確に知ることができれば、その後の運転制御の精度をより一層高いものとすることができるようになる。
以上のように、本発明の運転支援システムによれば、ある地点や区間に差し掛かった車両の車載機が、所定時間前に当該地点等を通過した先行車両の走行データに基づいて、短時間で容易に適切な運転方法を決定することができるようになる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明に係る交通システムの機器配置の概要を示す模式図であり、上流側路上通信装置1、下流側路上通信装置2、情報提供装置5、車両C1及びこの車両に搭載される車載機6を含むものである。
〔システムの全体構成〕
S字カーブを有する道路Rには、該Sカーブよりも所定距離だけ手前に上流側路上通信装置1が、S字カーブを過ぎた地点に下流側路上通信装置2がそれぞれ設置されている。上流側路上通信装置1は、制御機1Aと車両C1との間で通信を行うためのヘッド(アンテナ)1Aaによって構成されている。同様に、下流側路上通信装置2は、制御機2Aと車両との間で通信を行うためのヘッド(アンテナ)2Aaによって構成されている。なお、道路Rは例えばアップダウンを繰り返す形状など、S字カーブ以外の形状であっても良い。
上流側路上通信装置1は、道路上の所定の通信領域Q1(図1において示す範囲)において車両C1に搭載された車載機6との間で通信データを送受信する。
ここで、上流側路上通信装置1としては、例えば光ビーコン、電波ビーコンやDSRCなど、無線で路車間通信を実現できる装置であればどのようなものを用いても良い。
この場合、例えばS字カーブ等の区間に接近してくる車両に対して、その区間から所定距離だけ手前の地点で確実に情報を通知したいのであれば、光ビーコン等のように狭域通信を行う路上通信装置を用いることが望ましい。
通信領域Q1において上流側路上通信装置1から車両C1に対して送信される前記通信データには、上流側路上通信装置1の設置地点やその先の道路に関する情報、すなわちS字カーブ及びその前後の区間における道路Rに関する道路形状情報が含まれている。
ここにいう道路形状情報には、道路Rの区間長、車線数や勾配といった道路の形状等に関する情報が含まれている。
なお、前記道路形状情報は、交通管制センターに設置された情報提供装置5からルータ4や通信回線を通じて送られ、予め上流側路上通信装置1の制御機1Aの記憶部に格納されている。
一方、車両C1が上流側路上通信装置1宛に送信する情報には、車両C1の車両IDの情報や前回別の地点に設けられた他の路上通信装置(図示せず)と路車間通信してからの経過時間(路上通信装置設置地点間の旅行時間)に関する情報などがある。さらに、車両C1は上流側路上通信装置1に対して自身の走行軌跡に関するプローブデータを送信する。このプローブデータの内容については後に詳述する。
そして、道路Rを走行する車両C1は、前記道路形状情報等を受信して安全運転支援動作を行う機能を有する。
ここにいう安全運転支援動作とは、前記道路形状情報等に基づいて、車両C1が道路Rを走行する場合の車両C1の適切な制御方法を決定した上で、自動的にブレーキやアクセルを制御することを指す。この場合、車両によっては完全に車両が自動運転を実施しても良いが、ドライバの運転を支援する(例えばブレーキアシスト等)制御方法であっても良い。
なお、道路Rを走行する全ての車両が前記安全運転支援動作の機能を有する必要はなく、また、前記機能を有する車両であっても当該機能を停止していても良い。
なお、下流側路上通信装置2と車両との間でも、同様の路車間通信が行われる。
〔道路形状情報の内容〕
以下、図2及び図3を用いて前記道路形状情報の詳細を説明する。
図2は道路形状情報の形式の基本的な考え方を説明するための説明図である。
図2に示すように、道路形状情報は、道路上に仮想的に複数のサンプル点S1、S2、・・・を置き、当該サンプル点Snに関連する情報、及びサンプル点間Sn〜Sn+1に関する情報をサンプル点毎に表現したものとして構成される。
この場合、サンプル点Snは、主に道路の形状が変化する箇所に置くことが望ましい。例えば、道路の勾配や曲率などが変化する地点や車線数が増減する地点などである。特に、カーブなどのような曲線形状の区間においては、サンプル点の間隔を短くして、道路形状をより正確に表現できるようにすると良い。また、路上通信装置と路車間通信する地点や交差点などにも置くことが好ましい。
図3は道路形状情報の一例であり、(a)にその構造を、(b)に具体的な内容を示す。
道路形状情報は、(a)に示すように、ヘッダ部、データ部及びフッタ部によって構成される。この場合、ヘッダ部には、道路形状情報のデータサイズやサンプル点数などが格納され、フッタ部には全体のSUM値や誤り検出用のCRC値などが格納される。
また、データ部には、ヘッダ部に格納されたサンプル点数に相当する情報が格納される。この例では、まず上流側路上通信装置1と路車間通信を行うS1の位置に関する情報(緯度及び経度の情報)が格納される。そして後続領域には次のサンプル点S2の位置に関する情報が格納され、さらにその後ろに、S1〜S2間における距離、勾配や車線数などの情報が格納される。
このように、道路形状情報には、道路Rの所定区間S1〜S15の全てのサンプル点とそのサンプル点間の情報が順次格納される。
なお、前記道路形状情報を活用するに当たっては、情報の起点となる地点S1に到着したことを車載機6が正確に認識できないと、その後の車両制御の精度が著しく低下してしまう恐れがある。そのため、この道路形状情報を地点S1において車両C1側に送信することで、単に道路形状情報を提供するだけではなく、情報提供時点がS1地点に到着した時点であることをも車載機6に通知する方法が好ましい。
その点では、路車間通信領域が限定的でかつ車線毎に通信可能な光ビーコンを上流側路上通信装置1として用いることが最も好ましい。地点S1に設置した光ビーコンとの路車間通信により、車載機6は、前記道路形状情報の地点S1に到達したことや走行車線などを正確に知ることができる。
また、道路の車線数が複数である場合には、車線毎にサンプル点を置き、さらに詳細かつ正確な情報とすることもできる。この場合、車載機6が自身の走行車線を認識できるならば、当該走行車線の道路形状情報を採用することができる。
なお、道路形状情報はこの形式に限られない。ここでは、全てのサンプル点の緯度・経度の情報を格納するようにしたが、起点となるS1地点の緯度・経度のみを格納し、その他の地点については、一連のサンプル点のうち直前のサンプル点からの相対的な位置のみを表現するようにしても良い。
例えば、S2地点の情報は、平面上におけるS1地点への車両の進入方向に対してS2地点に向かう道路の方向が時計回りのどちらの方向に何度回転しているのかを示す角度情報と、S2地点までの距離の情報と、S2地点までの勾配の情報を組み合わせたもの(つまりS1からS2へのベクトルの情報)として表現することもできる。
このように、道路形状情報は、車載機6が道路の形状を正確に把握できるような情報であれば、どのような形式であっても良い。
〔情報提供装置5、上流側路上通信装置1及び下流側路上通信装置2の基本的動作〕
以下、情報提供装置5、上流側路上通信装置1及び下流側路上通信装置2の基本的動作を、図4および図5を用いて説明する。
なお、下流側路上通信装置2の基本的構成は上流側路上通信装置1と同様である。
上流側路上通信装置1は、通信回線やルータ等を通じて情報提供装置5と情報をやりとりする。制御機1Aの中央送受信手段111は、情報提供装置5との間でデータを送受信する機能を有し、情報提供装置5の送信する道路形状情報や後述する他車プローブデータ情報を受け取る。受け取った情報は、記憶部121に格納される。
なお、この他車プローブデータ情報は、1又は複数の個々の車両の走行軌跡に関する走行軌跡情報を含んでいる。
路車間通信手段141は、常時、路車間通信領域Q1にダウンリンク情報作成手段131の作成したダウンリンク情報を送信し続けている。前記ダウンリンク情報は、車載機6に対して路車間通信領域Q1に進入したことを知らせ、車載機6からのアップリンク情報の送信を促すことを主な目的として送信しており、システムの運用状態や現在時刻などの基本的な情報のみを含んでいる。
そして、路車間通信領域Q1に進入した車両C1の車載機6は、前記ダウンリンク情報の受信に応じて、当該車両C1の車両IDを含むアップリンク情報を上流側路上通信装置1に対して送信する。なお、このアップリンク情報には、車両C1が路車間通信領域Q1に至るまでの所定の距離の車両C1の走行軌跡に関する自車プローブデータ情報が含まれている。この受信した自車プローブデータ情報等は、中央送受信手段111によって通信回線等を通じて情報提供装置5に送信される。
路車間通信手段141は、前記アップリンク情報を受信したら、当該アップリンク受信に応じてダウンリンクの切替を実行し、車載機6に対して、車載機6の走行する車線を通知する車線通知情報、前記道路形状情報や他車プローブデータ情報などを含む切替実行後のダウンリンク情報の送信を開始する。当該切替実行後のダウンリンク情報の送信は、概ね250ms程度の間のみ行われる。
なお、前記車線通知情報には、車線番号と車載機6の車両IDとを対応付けた情報が含まれており、前記車線通知情報を受信した車載機6は、自己の車両IDを基に自身の走行車線を認識することができる。
そして、車両C1はS字カーブの道路Rを走行した後、下流側路上通信装置2の路車間通信領域Q2に到達すると、上流側路上通信装置1の場合と同様の手順で、下流側路上通信装置2との間で自車プローブデータ情報や他車プローブデータ情報等をやり取りする。
この場合、車両C1から下流側路上通信装置2に対して送信される前記自車プローブデータ情報には、路車間通信領域Q1の地点から路車間通信領域Q2までのS字カーブにおける走行軌跡情報が含まれている。そして、下流側路上通信装置2は受信した自車プローブデータ情報を、通信回線等を通じて情報提供装置5に送信する。
情報提供装置5の端末装置通信手段511は、上流側路上通信装置1および下流側路上通信装置2からの自車プローブデータ情報を収集し、記憶部521に格納する。
他車プローブデータ情報生成手段531は、記憶部521に記憶されている自車プローブデータ情報のうち、下流側路上通信装置2から送られてきた複数の自車プローブデータ情報を選定する。そして、その中から選択した1又は複数の自車プローブデータ情報の走行軌跡情報を他社プローブデータ情報に含ませて、上流側路上通信装置1に対して送信する。つまり、この他車プローブデータ情報には、道路R上を走行した1又は複数の車両のS字カーブにおける走行軌跡情報が含まれている。
上流側路上通信装置1は、情報提供装置5から送られた該他車プローブデータ情報を路車間通信領域Q1に進入した車載機6に対して送信する。
このシステムによれば、車載機6は、S字カーブを走行する前に、そのS字カーブを既に走行し終えた他車の走行軌跡に関する情報を受信することができるようになる。
〔プローブデータ情報の内容〕
次に、この自車プローブデータ情報および他車プローブデータ情報に含まれる1台の車両の走行軌跡情報について説明する(図6)。
走行軌跡情報には、車両が走行中に記録した自車位置に関する情報が時系列に格納されている。具体的には、10秒おきに自車位置の情報を記録する方法や、予め決められた距離(例えば20m等)を走行したと判断される時点毎に記録する方法等がある。この場合、右左折した時点や所定以上の加減速が行われた地点では原則としてその位置情報が記録される。方向指示器、ワイパー、警笛、ヘッドライト等の動作を開始/停止した地点においても自車位置が記録される。
前記走行軌跡情報には、自車位置情報のみならず、その地点における操舵角、速度や加速度を含めてもよい。また、方向指示器等の車載機器類の動作状況や、車載センサ等によって収集した車間距離や落下物の有無等に関する情報等を格納しても良い。また、前方に信号機が設置されており、当該信号機の表示灯色に関する情報を受信できる状態であれば、その信号機の灯色の情報も格納できる。
なお、自車位置の情報は車載機に搭載されるGPS受信機等の測位装置を用いて取得することができるし、速度センサ、加速度センサやジャイロなどから速度や操舵角などを取得することができる。
自車プローブデータ情報には、前記のようにして作成した各車両の自車両の走行軌跡が1つ含まれている。なお、車両によって、走行軌跡情報に含ませる情報は異なっていてもよい。例えば、通過地点の位置の情報とその地点を通過した時刻の情報の組み合わせ、または、通過地点の位置の情報と地点間の走行所要時間のみを含ませるようにしてもよい。速度や加速度の情報が格納されていなくても、各地点間の所要時間が分かれば、各地点間の走行速度や加速度を推定することが可能となるためである。
また他車プローブデータ情報には、1又は複数の車両の走行軌跡情報が含まれている。他車プローブデータ情報は情報提供装置5によって作成されるが、例えば、走行速度が所定以上変動した車両、カーブなどの予め決められた地点における速度が所定値以上の車両、頻繁に車線変更を行う車両、あるいは、車線を逸脱して走行した車両など、事前に決められた1又は複数の条件に当てはまらない車両の走行軌跡を他車プローブデータ情報には含ませないようにすることが好ましい。安全な運転あるいは円滑な運転を行わなかった車両の走行軌跡は、運転方法決定における参考情報としては相応しくないためである。
この他車プローブデータ情報を取得した車載機6は、他車が道路Rをどのようにして走行したか、についての実績を詳細に知ることができるようになる。例えば、各車両ともに道路R上のカーブの入口よりも手前のS3地点付近で概ね30km/h程度まで減速してからカーブに進入していることや、S8地点付近では多くの車両が警笛音を鳴らしていること、などの情報をS字カーブに進入する前に事前に取得することができる。
また、他車プローブデータ情報には、大型車やバスなどのプローブ情報を生成した車両の車種に関する情報や重量や長さ等の車両の諸元に関する情報を含めることもできる。
車両の種類や諸元に応じて、適切な運転方法が異なる道路区間も存在するから、これらの情報を付与することで、この情報を受け取った車載機6は、なお一層適切に運転方法を決定することが可能となる。
なお、本実施形態では、情報提供装置5が他車プローブデータ情報を作成するようにしたが、近接する他の路上装置(たとえば交通信号制御機)が作成するようにしてもよい。この場合、路上通信装置が車載機から受信した自車プローブデータ情報をその他の路上装置に送信すればよい。
また、下流側路上通信装置2が受信した自車プローブデータ情報を上流側路上通信装置1に送信し、上流側路上通信装置1自身が他車プローブデータ情報を作成するようにしてもよい。
また、他車プローブデータ情報に含ませる走行軌跡は、所定時間以上古い情報を含ませないようにすると良い。時間の経過とともに天候や周辺照度、交通状況などの車両の走行条件が変動するから、なるべく車載機6に対して実際に他車プローブデータ情報が受け渡される時刻に近い時刻の情報の方が参考情報としての有用性が高いためである。そのため、所定時間以上過去の走行軌跡を含める場合であっても、同一の日種や時間帯、天候条件等のもののように極力現時点の道路状況に近いものを選定することが望ましい。
〔車載機の基本的動作〕
図7は、車載機6と車載機6を搭載した車両C1の機能ブロックの概略図である。
車両C1には車載機6の他に、車両C1を進行させるためのエンジンと制動するためのブレーキが備えられている。前記エンジンやブレーキは、ドライバがアクセルペダルやブレーキペダル等を操作することによって制御できるが、この他にも、車載機6からの指示等に基づいて自動的に制御することができる。
また、車両C1には、車載機6からの情報等に基づいて、搭乗者に対して画像や音声等によって各種情報を報知するためのディスプレイ(ヘッドアップディスプレイやカーナビゲーション装置の表示機等)やスピーカが備えられている。
路側情報取得手段601は、路車間通信領域Q1において、所定の通信方式で送出される前記道路形状情報や他車プローブデータ情報等を、車両C1に搭載した受信アンテナ(図示せず)等を介して受信して取得する。この場合、道路形状情報と他車プローブデータ情報が異なる路上装置から送信される場合には、情報毎に受信手段を備えていても良い。
路車間通信によって受信する道路形状情報及び他車プローブデータ情報に基づいて、車載機6は以下のように安全運転支援動作を行う。
まず、車載機6は、路車間通信領域Q1において路車間通信を完了した時点で、自身が道路形状情報に格納されているサンプル点S1の地点に到達したと認識する。
そして、当該時点から、S1地点を出発点として、搭載するGPSや速度計・加速度計等によって自車両の位置を、前記道路形状情報上にリアルタイムにプロットしていく。
このとき、報知情報作成手段611は、スピーカやディスプレイなどを通じて音声や図柄等により、ドライバに対して安全運転支援動作が開始されることを通知することが好ましい。例えば、路車間通信が不良であった場合には、必要な情報を取得できないために安全運転支援動作を開始できないこともあるためである。
次に、車載機6は、道路形状情報と他車プローブデータ情報を分析して自身の運転方針を決定する。運転方針の決定方法はいくつかも考えられるが、どの方法を選択しても良い。
従来の車載機では、道路形状情報を用いて、道路R上の各地点における速度や操舵角などの値の組み合わせを最適化するために繰り返し演算を実施していた。具体的には、各地点における操舵角、速度や加速度といった運転制御パラメータの組み合わせを決定した上で、カーブでの遠心力による横滑りの確率、後続車両が追突する確率、燃費、ドライバにとっての快適性などのような複数の指標値を算出し、これらの指標値が最適化されるような運転制御パラメータの組み合わせを山登り法などの繰り返し演算によって求めていた。
そのため、短時間で最適化するためには非常に高い演算能力を持った車載機を導入する必要があった。
本発明では、他車プローブデータ情報を用いるため、従来までのような複雑な演算をすることなく、適切な運転方法を簡便かつ短時間で決定することができる。
例えば、受信した他車プローブデータ情報に含まれる複数の走行軌跡のうち、自車の重量や長さなどの車両諸元が最も近い車両の走行軌跡と全く同一の軌跡を辿るような運転方法を自身の運転方法としてそのまま決定する方法を用いることができる。他車プローブデータ情報に含まれる走行軌跡情報が1つしかない場合は、その車両の走行軌跡と全く同一の軌跡を辿るような運転方法を用いても良い。
この方法によれば、下流側の地点まで安全に走行し終えた車両の運転方法をそのまま採用するので、最適とまでは言えなくても妥当な運転方法を瞬時に求めることが可能となる。
また、別の方法として、道路形状情報に基づいて自身の運転方法の基本方針のみを決定した後、その基本方針に最も符合する走行軌跡を選定し、その車両の走行軌跡と全く同一の軌跡を辿るような運転方法を用いても良い。ここにいう運転方法の基本方針とは、例えば、カーブの入口では20km/h以下に必ず減速する、あるいは、常に加速度が所定の値以下となるようにする、といった運転方法の概要を示すものである。
このような方法によれば、自身の基本方針に最も符合した走行を行った先行車両の運転方法をそのまま採用することができるため、簡単かつ短時間で、適切な運転方法を決定することが可能となる。
また、これらの方法では、選択した他車の運転方法をそのまま用いるのではなく、選択した運転方法を自車に合わせて微調整するようにしても良い。例えば、選択した他車よりも自車の重量が大きい場合には、他車の運転方法に比べてカーブへのアプローチ速度やカーブでの走行速度を所定の割合だけ小さくする(例えば1割減速する等)といった方法を用いても良い。自車にかかる遠心力が他車よりも大きくなることに応じた調整である。
また、本実施例のようなS字カーブであれば、カーブ走行時に車線を逸脱すると事故に繋がりやすいと考えられることから、複数の走行軌跡のうち、その走行軌跡が同一の走行車線上に存在するもの、あるいは、その走行軌跡が同一の走行車線上でありかつ大部分がその車線の中央付近に存在するものを選択する、という基本方針に沿って運転方法を決定しても良い。そうすることで、より安全性を重視した走行を確保することができる。なお、走行軌跡が同一の走行車線上に存在するか否か等は、走行軌跡として示される車両の位置情報と道路形状情報とを比較して各地点における走行車線を割り出した上で判断すれば良い。
なお、先行車両がことごとく車線を逸脱している場合には、これらの先行車両のカーブへのアプローチ速度や加速度が許容される値よりも大きく、求めるべき運転制御パラメータは先行車両の速度等よりも小さい範囲に存在すると判断できる。このような場合には、前記範囲を、取りうる運転制御パラメータの範囲として予め限定した上で繰り返し演算を行うようにしても良い。そうすることで、従来に比べて演算量を減らすことが可能となるため、短時間で適切な運転方法を決定することができる。
そして、自身の決定した運転方法に従って、S15地点までブレーキやエンジンを制御して自動運転を行う。なお、自動運転を行わずに、報知情報作成手段611が音声等によりドライバに対して運転方法に関する指示を与えたり、速度制御手段621がブレーキアシストを行ったりすることで、前記運転方法に従って車両が走行するように誘導しても良い。
本発明は、道路形状情報に含まれる道路構造に関する情報や路面状況などの精度がそれほど高くない場合であっても、妥当な運転方法を決定できるという効果をも有する。
ここで、精度が高くない場合とは、具体的には、道路形状情報に含まれる道路勾配や距離等に関する情報の単位が大きいために(例えば5度区切りや10m単位になっている等)、実際の勾配や距離等とは差異がある場合や、地震や経年変化などで勾配等が変化しているような場合、あるいは路面状態センサ等による計測結果に誤りがあり実際には道路が滑りやすくなっている場合等のことを指す。
このような場合、従来までは与えられた道路形状情報が正しいものとして最適化演算を行うから、高性能車載機を導入して膨大な演算量によって運転制御パラメータを最適化したにも関わらず、決定した運転方法が実際の道路に適したものとならないことがある。
しかし、本発明では、実際にその道路を走行した他車の実績走行軌跡を用いて運転方法を決定するため、より実際の道路に適した運転方法を簡便に決定することが可能となるのである。
なお、ここでは、他車プローブデータ情報に複数の走行軌跡を含ませて、車載機6がその中から適当な走行軌跡を選択する方法を示したが、走行軌跡の選択を情報提供装置5や上流側路上通信装置1が行うようにしても良い。
例えば、情報提供装置5が他車プローブデータ情報を作成する場合に、記憶部521に記憶される自車プローブデータ情報のうち、その走行軌跡が安全性を欠くものや他の車両の走行軌跡との差異が大きいものは他車プローブデータ情報に含めないようにしても良い。具体的には、カーブ走行時の速度が所定の閾値以上である、あるいは同じ時間帯に同じ道路を走行した他車の平均速度と所定以上乖離している、頻繁に車線変更を行っている、といった走行軌跡を除外することができる。同様の処理を上流側路上通信装置1が行うこともできる。
さらに、車載機6に送信する他車プローブデータ情報に含める走行軌跡を1つに絞り込むようにしても良い。例えば、走行軌跡を複数の車種毎に分類した上で(例えば、普通乗用車と大型乗用車など)、各車種の走行軌跡のうち最も適当と思われるものを1つだけ選択して上流側路上通信装置1に記憶させておき、アップリンク情報に含まれる車種に応じて、当該車種の走行軌跡を車載機6に提供することもできる。
あるいは、所定時間(たとえば5分間)内に走行した複数の車両の平均的な走行軌跡を情報提供装置5や上流側路上通信装置1が演算して求めた上で、その走行軌跡を車載機6に提供しても良い。ここにいう平均的な走行軌跡とは、道路R上の各地点における複数の車両の速度や操舵角の平均値や中央値を採用して作成した仮想的な走行軌跡である。この場合、前記各地点は、道路形状情報のサンプル点と一致させることが好ましい。その方が、情報を受信した車載機6が道路形状情報と走行軌跡とを対応付けやすくなるためである。
以上のように、単に過去に同一の道路を走行した車両の走行軌跡情報をそのまま提供するだけではなく、より安全で円滑な走行をした車両の走行軌跡を選定した後に車載機に対して送信する方法を用いることで、車載機はさらに短時間で運転方法を決定できるようになると共に、車載機6が不適当な運転方法を採用してしまうリスクを軽減することができる。
なお、本発明における情報提供装置5、路上通信装置や車載機6等は、1の筐体によって実現されていても良いし、複数の筐体の組み合わせによって実現されても良い。また、これらは、それぞれ1つのコンピュータによって実現されていても良いし、複数のコンピュータを組み合わせて実現されていても良い。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明に係る運転支援システムの機器配置の概要を示す模式図である。 道路形状情報を構成するサンプル点の一例を示す図である。 (a)は道路形状情報のデータフォーマットの一例を示す図、(b)は道路形状情報のデータ部等の詳細の一例を示す図である。 上流側路上通信装置1の制御機1Aの機能構成の一例を示す図である。 情報提供装置5の機能構成の一例を示す図である。 走行軌跡情報の一例を示す図である。 車載機6の機能ブロック構成の一例を示す図である。
符号の説明
1 上流側路上通信装置
1A 上流側路上通信装置の制御機
1Aa 上流側路上通信装置の通信アンテナ
2 下流側路上通信装置
2A 下流側路上通信装置の制御機
2Aa 下流側路上通信装置の通信アンテナ
4 ルータ
5 情報提供装置
6 車載機
111 中央送受信手段
121 記憶部
131 ダウンリンク情報作成手段
141 路車間通信手段
511 端末装置通信手段
521 記憶部
531 他車プローブデータ情報生成手段
601 路側情報等取得手段
611 報知情報作成手段
621 速度制御手段

Claims (10)

  1. 道路の所定区間に接近する第一の車両の当該所定区間における運転方法を決定する運転支援システムであって、
    前記第一の車両に搭載された第一の車載機と、
    前記第一の車両よりも前方を走行する第二の車両に搭載された第二の車載機と、
    前記所定区間の開始地点又は当該開始地点よりも上流側の地点において、前記第一の車載機と路車間通信を行う上流側路上通信装置と、
    前記所定区間の終了地点又は当該終了地点よりも下流側の地点において、前記第二の車載機と路車間通信を行う下流側路上通信装置とを含み、
    前記下流側路上通信装置は、前記第二の車載機から前記第二の車両の前記所定区間における走行軌跡を示す走行軌跡情報を受信し、
    前記上流側路上通信装置は、受信した前記第二の車両の走行軌跡情報を前記第一の車載機に送信し、
    前記第一の車載機は、前記第二の車両の走行軌跡情報を用いて前記所定区間における第一の車両の運転方法を決定すること
    を特徴とする運転支援システム。
  2. 前記運転支援システムは路側制御手段をさらに含み、
    該路側制御手段は、前記下流側路上通信装置の受信した複数の走行軌跡情報の中から所定の条件に応じて1又は複数の走行軌跡情報を選択し、
    前記上流側路上通信装置は、選択された前記走行軌跡情報を前記第一の車載機に送信し、
    前記第一の車載機は、受信した走行軌跡情報を用いて前記所定区間における第一の車両の運転方法を決定すること
    を特徴とする請求項1に記載の運転支援システム。
  3. 前記所定の条件は、以下のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項2に記載の運転支援システム。
    (1)前記所定区間における車線変更の回数が所定の回数以下であること
    (2)前記所定区間における走行速度、加速度及びこれらの平均値のうち少なくとも1つが所定の範囲内であること
    (3)前記所定区間における停止回数が所定の回数以下であること
    (4)前記所定区間における先行車両又は後続車両との車間距離が所定の距離以上であること
    (5)前記所定区間のうち予め決められた地点における走行速度又は加速度が所定の範囲内であること
  4. 前記路側制御手段は、前記下流側路上通信装置の受信した走行軌跡情報を車種ごとに分類する分類手段を有し、
    前記上流側路上通信装置は、前記第一の車載機に対し、前記第一の車両の車種に応じた走行軌跡情報を送信すること
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の運転支援システム。
  5. 前記走行軌跡情報は、前記第二の車両が前記所定区間を走行した際の離散的な通過地点に対応した情報を含んでおり、少なくとも前記通過地点の位置に関する位置情報と前記通過地点における通過時刻に関する時刻情報とを含むこと
    を特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載の運転支援システム。
  6. 前記上流側路上通信装置は、前記第一の車載機に対し、前記所定区間を含む道路の形状についての道路形状情報を送信するものであり、
    前記道路形状情報は、前記所定区間を含む道路上に仮想的に設けた一連のサンプル点の位置に関する情報を含むこと
    を特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載の運転支援システム。
  7. 前記一連のサンプル点のうち少なくとも1つは、前記上流側路上通信装置と前記第一の車載機との路車間通信地点であること
    を特徴とする請求項6に記載の運転支援システム。
  8. 前記上流側路上通信装置は光ビーコンであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1つに記載の運転支援システム。
  9. 道路の所定区間の開始地点又は当該開始地点よりも上流側の地点において該所定区間に接近する車両に搭載された車載機に対して情報を送信する路上通信装置であって、
    前記路上通信装置は、前記所定区間を走行し終えた他の車両の走行軌跡情報を前記車載機に送信すること
    を特徴とする路上通信装置。
  10. 道路の所定区間の開始地点又は当該開始地点よりも上流側の地点において、該所定区間を走行し終えた先行車両の走行軌跡情報を受信し、該走行軌跡情報に基づいて、前記所定区間における自車両の運転方法を決定することを特徴とする車載機。
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