JP2004138490A - 車両用情報提供装置及びシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両用情報提供装置20は、基地局10から入口情報及び経路情報を受信する。ディスプレイ24は、受信した入口情報及び経路情報を表示し、運転者は、表示内容をもとに目的地30まで到達する。目的地到達後、車両用情報提供装置20は、基地局10に走行軌跡情報を送信する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の乗員に対し情報を提供する車両用情報提供装置、及び車両用情報提供システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来における車両用情報提供装置の1つであるナビゲーション装置として、目的地付近まで経路案内し、車両が目的地付近に到達すると目的地までの細街路を含む詳細道路地図を表示するものが知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
また、運転者が指定した目的地の周辺に存在する全ての駐車場の情報を入手するものが知られている(例えば特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−74480号公報
【0005】
【特許文献2】
特開2002−48568号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載されたナビゲーション装置は、目的地に進入するための入口を表示しないため、目的地の敷地面積が広い場合等には、入口を探す手間を要し、運転者への負担が少なくない。また、特許文献2に記載されたナビゲーション装置においても同様に、目的地である駐車場の入口を表示しないため、運転者への負担が少なくない。
【0007】
そこで、ナビゲーション装置の地図データベースに、目的地の入口に関する情報を格納することが考えられるが、全国の駐車場や遊園地等の目的地毎に入口に関する情報を格納することは、製造コストの面で非常に不利である。
【0008】
本発明はこのような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、安価で且つ目的地進入までの運転者の負担を軽減させた車両用情報提供装置、車両用情報提供システム及び車両用情報提供方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、車両の乗員に対し情報を提供する車両用情報提供装置において、情報の発信元となる基地局との通信が可能であり、該基地局より送信される目的地の入口情報を受信する車載通信手段と、前記車載通信手段により受信された前記入口情報に基づいて、目的地の入口位置を表示する表示手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
【発明の効果】
本発明によれば、車載通信手段が基地局から目的地の入口情報を受信し、表示手段が入口情報に基づいて目的地の入口位置を表示するので、車両側には目的地の入口に関する情報を格納したデータべース等が不要となる。また、入口情報を表示するので、運転者は、その表示内容を見ながら運転等することで、入口到着までに迷い難くなる。従って、安価で且つ目的地進入までの運転者の負担を軽減させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
図1は、本発明の実施形態に係る車両用情報提供システムの基本構成を示す概略図である。同図に示すように、車両用情報提供システム1は、情報の発信元となる基地局10と、車両に搭載され基地局10からの情報、特に車両が目的地30に到達するための情報、を乗員に提供する車両用情報提供装置20とからなる。
【0013】
基地局10は、車両用情報提供装置20と通信を行う基地局側通信機(基地局側通信手段)11と、地図情報を格納する基地局側地図DB(地図記憶手段)12と、車両用情報提供装置20を搭載した車両から要求を受けた場合に、基地局側地図DB12に記憶された道路地図に基づいて、目的地付近までの経路を探索する基地局側ナビゲーションシステム(経路探索手段)13と、基地局内の各要素を制御すると共に、基地局側地図DB12に記憶された道路地図に基づいて、目的地30の入口31や目的地30の入口31までの経路を探索する基地局側サーバー14とを備えている。
【0014】
また、基地局側サーバー14は、目的地30の入口31の位置を決定する入口決定部(入口決定手段)14aと、目的地30の入口31までの経路を決定する経路決定部(経路決定手段)14bと、入口決定部14aに決定された入口情報を格納する走行軌跡フィールド14cとを有している。
【0015】
一方、車両用情報提供装置20は、基地局10と通信を行う車載通信機(車載通信手段)21と、現在時刻の情報を格納する時計部22と、複数のGPS衛星から電波を受信するGPSセンサ23と、各種情報の表示を行うディスプレイ(表示手段)24と、地図情報を格納する車両側地図DB(地図記憶手段)25と、基地局側地図DB12に記憶された道路地図に基づいて、目的地付近までの経路を探索する車両側ナビゲーションシステム(経路探索手段)26と、車両用情報提供装置20の各要素を制御する車両サーバー27とを備えている。
【0016】
また、目的地30には、通信端末32が備えられている。この通信端末32は、基地局10が有する各要素を同様に備えている。
【0017】
このような、構成を有する車両用情報提供システム1では、目的地30の入口31の位置に関する入口情報、及び自車位置から入口31までの経路情報が基地局10から車両用情報提供装置20に提供される。
【0018】
次に、車両用情報提供システム1の動作を説明する。図2は、本実施形態に係る車両用情報提供システム1の処理の概略を示すシーケンス図である。まず、車両用情報提供装置20は、基地局10から情報の提供を受けるために、自車両の目的地30を示す目的地情報と、入口情報及び経路情報の要求を示す要求信号とを基地局10に送信する(ST10)。その後、基地局10は、目的地30までの走行軌跡を示す走行軌跡情報を送信してもらうために、目的地到達後に走行軌跡情報を送信してくれるかを確認する確認信号を送信する(ST20)。
【0019】
そして、車両用情報提供装置20は、目的地到達後に走行軌跡情報を送信することを基地局10に伝えるために、許諾信号を基地局10に送信する(ST30)。許諾信号を受信した基地局10は、入口情報及び経路情報を車両用情報提供装置20に送信する(ST40)。そして、車両は受信した情報をもとに目的地30まで走行する。目的地到達後、車両用情報提供装置20は、走行軌跡情報を基地局10に送信する(ST50)。ここで、走行軌跡情報は、車両に関する情報及び運転者に関する情報を含んでおらず、運転者等のプライバシーが保証されている。
【0020】
以上のようにして、入口情報及び経路情報は車両用情報提供装置20に伝えられる。次に、入口情報及び経路情報のそれぞれについての送受信に関する車両用情報提供装置20の動作を詳細に説明する。
【0021】
図3は、入口情報を要求する際の車両用情報提供装置20の動作を示すフローチャートである。なお、ここでは、GPSセンサ23により受信した電波、車両側地図DB25に記憶される道路地図に基づいて、車両側ナビゲーションシステム26が検索した経路(目的地付近までの経路)がディスプレイ24に表示されているものとする。
【0022】
まず、車載通信機21は、自車両の目的地30を示す目的地情報と、入口情報の要求を示す要求信号とを基地局10に送信する(ST101)。そして、車載通信機21は、目的地到達後に走行軌跡情報を送信してくれるかを確認する確認信号を受信する(ST102)。
【0023】
その後、車両サーバー27は、走行軌跡情報を送信するか否かを判断する(ST103)。走行軌跡情報を送信しないと判断した場合(ST103:NO)、車載通信機21は、後に走行軌跡情報を送信しない旨を示す情報を基地局10に送信する。そして、処理は終了する。ここで、自車両が目的地付近まで到達していない場合、車両用情報提供装置20は、目的地付近までの経路誘導を継続する。
【0024】
一方、後に走行軌跡情報を送信すると判断した場合(ST103:YES)、車載通信機21は、後に走行軌跡情報を送信する旨を示す情報を基地局10に送信する。ここで、車両サーバー27は、単独で走行軌跡情報を送信するか否かを判断してもよく、運転者が車両用情報提供装置20に設けられたスイッチ等を操作したか否かにより、走行軌跡情報を送信するか否かを決定してもよい。
【0025】
その後、車載通信機21は、基地局10から入口情報を受信する(ST104)。車両用サーバー27は、この情報を受信することにより、目的地30の入口位置をディスプレイ24に表示させる。ここで、車両が目的地付近に到達していない場合、車両用情報提供装置20は、目的地付近までの経路誘導を継続し、車両サーバー27は、車両が目的地付近に到達してからディスプレイ24に入口情報を表示させることになる。また、ディスプレイ24には、送信される入口情報と共に、色や大きさ等に関する情報(後述する)が送信されてきた場合、その情報に基づいた色や大きさ等で入口位置が表示される。
【0026】
そして、車両サーバー27は、GPSセンサ23に受信された電波と、車両側地図DB25とに基づいて、自車両の走行軌跡を採取する(ST105)。その後、自車両が目的地30に到達すると、車載通信機21は、目的地30までの走行軌跡情報を基地局10に送信する(ST106)。そして、処理は終了する。
【0027】
なお、車両側地図DB25に格納される道路地図が古いものである場合、及び車両側が車両側地図DB25を有していない場合もあるため、車両用情報提供装置20は、車両側地図DB25の情報や車両側地図DB25を保有していることを示す地図保有信号を要求信号や許諾信号と共に送信し、基地局10は、確認情報や入口情報の送信の際に、基地局側地図DB12に格納される道路地図の情報を車両用情報提供装置20に送信するようにしてもよい。
【0028】
また、基地局10は、基地局側地図DB12に格納される地図情報だけでなく、基地局側ナビゲーションシステム13により探索された目的地付近までの経路の情報も送信するようにしてもよい。さらには、車両用情報提供装置20は、基地局10から入口情報を受信するだけでなく、目的地30に通信端末32が備えられている場合には、目的地側から入口情報を受信するようにしてもよい。
【0029】
図4は、経路情報を要求する際の車両用情報提供装置20の動作を示すフローチャートである。なお、ここでは、GPSセンサ23により受信した電波、及び車両側地図DB25に記憶される道路地図に基づいて、車両側ナビゲーションシステム26が検索した経路(目的地付近までの経路)がディスプレイ24に表示されているものとする。
【0030】
まず、車載通信機21は、自車両の目的地30を示す目的地情報と、経路情報の要求を示す要求信号とを基地局10に送信する(ST201)。そして、車載通信機21は、目的地到達後に走行軌跡情報を送信してくれるかを確認する確認信号を受信する(ST202)。
【0031】
その後、車両サーバー27は、走行軌跡情報を送信するか否かを判断する(ST203)。走行軌跡情報を送信しないと判断した場合(ST203:NO)、車載通信機21は、後に走行軌跡情報を送信しない旨を示す情報を基地局10に送信する。そして、処理は終了する。ここで、自車両が目的地付近まで到達していない場合、車両用情報提供装置20は、目的地付近までの経路誘導を継続する。
【0032】
一方、後に走行軌跡情報を送信すると判断した場合(ST203:YES)、車載通信機21は、後に走行軌跡情報を送信する旨を示す情報を基地局10に送信する。ここで、車両サーバー27は、単独で走行軌跡情報を送信するか否かを判断してもよく、運転者が車両用情報提供装置20に設けられたスイッチ等を操作したか否かにより、走行軌跡情報を送信するか否かを決定してもよい。
【0033】
その後、車載通信機21は、基地局10から経路情報を受信する(ST204)。車両用サーバー27は、この情報を受信することにより、目的地30の入口位置をディスプレイ24に表示させる。ここで、車両が目的地付近に到達していない場合、車両用情報提供装置20は、目的地付近までの経路誘導を継続し、車両サーバー27は、車両が目的地付近に到達してからディスプレイ24に経路情報を表示させることになる。ディスプレイ24には、送信される経路情報と共に、色や大きさ等に関する情報(後述する)が送信されてきた場合、その情報に基づいた色や大きさ等で経路が表示される。
【0034】
そして、車両サーバー27は、GPSセンサ23に受信された電波と、車両側地図DB25とに基づいて、自車両の走行軌跡を採取する(ST205)。その後、自車両が目的地30に到達すると、車載通信機21は、目的地30までの走行軌跡情報を基地局10に送信する(ST206)。そして、処理は終了する。
【0035】
なお、車両側地図DB25に格納される道路地図が古いものである場合、及び車両側が車両側地図DB25を有していない場合もあるため、車両用情報提供装置20は、車両側地図DB25の情報や車両側地図DB25を保有していることを示す地図保有信号を要求信号や許諾信号と共に送信し、基地局10は、確認情報や入口情報の送信の際に、基地局側地図DB12に格納される道路地図の情報を車両用情報提供装置20に送信するようにしてもよい。
【0036】
また、基地局10は、基地局側地図DB12に格納される地図情報だけでなく、基地局側ナビゲーションシステム13により探索された目的地付近までの経路の情報も送信するようにしてもよい。さらには、車両用情報提供装置20は、基地局10から経路情報を受信するだけでなく、目的地30に通信端末32が備えられている場合には、目的地側から経路情報を受信するようにしてもよい。
【0037】
次に、車両用情報提供装置20が走行軌跡を採取する際の処理について説明する。図5は、車両が走行軌跡を採取する際の処理を示すフローチャートである。まず、車両サーバー27は、自車両が目的地付近に到達したか否かを判断する(ST301)。自車両が目的地付近に到達していないと判断した場合(ST301:NO)、目的地付近に到達したと判断されるまでこの処理が繰り返される。自車両が目的地付近に到達したと判断した場合(ST301:YES)、走行軌跡の記録が開始される(ST302)。なお、ST301では、GPSセンサ23により受信された電波、及び車両側地図DB25に格納される地図情報に基づいて、自車位置から目的地30までの距離が算出され、この算出された距離が所定値以内か否かに基づき、目的地付近に到達したか否かが判断される。ここでの所定値は、例えば、1kmである。
【0038】
走行軌跡の記録が開始されると、車両サーバー27は、GPSセンサ23で受信した電波により特定された現在位置、及び時計部22に基づく時刻を記憶する(ST303)。そして、車両サーバー27は、所定時間以内に一定距離進んだか否かを判断する(ST304)。例えば、2分以内に1m進んだか否かを判断する。
【0039】
所定時間以内に所定距離進んでいないと判断した場合(ST304:NO)、車両サーバー27は、エンジンが停止しているか否かを判断する(ST305)。なお、ST305の判断は、エンジンの回転数を確認するセンサ等からの信号に基づき行うようにすればよい。
【0040】
エンジンが停止していると判断した場合(ST305:YES)、走行軌跡の記録が終了する(ST307)。これは、所定時間(2分)以上の間、車両が所定距離(1m)進んでおらず、さらにエンジンが停止している場合、信号待ちや渋滞等ではなく、目的地30に着いてエンジンを停止した確率が高いからである。
【0041】
一方、エンジンが停止していないと判断した場合(ST305:NO)、処理はST304に戻る。これは、所定時間(2分)以上かかって所定距離(1m)進んでいなくても、エンジンを停止していなければ、赤信号かひどい渋滞にはまっている可能性が高いからであり、目的地30に到達していない以上、走行軌跡の採取を行う必要があるからである。
【0042】
ところで、所定時間以内に所定距離進んだと判断した場合(ST304:YES)、車両サーバー27は、GPSセンサ23により電波が受信されているか否かを判断する(ST306)。すなわち、現在位置の情報が記録できるか否かをを判断していることになる。
【0043】
GPSセンサ23により電波が受信されていると判断した場合(ST306:YES)、処理はST303に戻り、車両サーバー27は、再度現在位置と時刻とを記録する。すなわち、車両サーバー27は、車両が移動した位置とその時刻とを記録することとなる。
【0044】
GPSセンサ23により電波が受信されていないと判断した場合(ST306:NO)、走行軌跡の記録が終了する(ST307)。これは、自車両が目的地30に到着し建物内の駐車場に入り込んでしまったと推測できるためである。
【0045】
その後、車両サーバー27は、記録したデータのうち一部を削除する(ST308)。ここでは、記録した位置情報のうち最新のn個(nは正の整数であり、例えば1000である)分の情報を保持し、残りの情報を削除する。すなわち、車両サーバー27は、古い方のデータを削除し、目的地30に近い側のデータを残すようにしている。
【0046】
そして、車両サーバー27は、任意のルールに従って、走行軌跡のデータを特定の形式に書き換える(ST309)。すなわち、走行軌跡のデータを走行軌跡情報として送信できるように変換している。例えば、車両サーバー27は、全ての位置情報を数字で表す場合、1個目の位置情報を表す数字と2個目の位置情報を表す数字との間にスペースを入れるとか、2個目の位置情報と1個目の位置情報との数字が殆ど同じであるときに、2個目の位置情報の数字のうち1個目の数字と同じ部分を削除するなど行う。なお、後者の場合には、データ量を少なくすることができる。
【0047】
データを特定の形式に書き換えた後、車両サーバー27の指示により、車載通信機21は、走行軌跡情報を基地局10に送信する(ST310)。そして、処理は終了する。なお、車両側は、停止した場所が走行軌跡情報の送信に適していない場合もあるため、その場合には目的地到着後すぐに送信せず、通信環境が良くなってから送信する。
【0048】
次に、基地局10が、走行軌跡情報に基づいて目的地30の入口31を特定する処理、及び車両用情報提供装置20から入口情報や経路情報の要求を受けた場合の処理について詳細に説明する。
【0049】
図6は、目的地30の入口31を特定する際の基地局10の動作を示すフローチャートである。なお、以下では、走行軌跡情報は全て目的地が同じであるとする。
【0050】
まず、基地局側通信機11が走行軌跡情報を受信し、基地局側サーバー14は、受信した走行軌跡情報を記憶する(ST401)。なお、以下においては、記憶された走行軌跡情報の各位値情報及び各時刻情報に目的地情報を付加したものを「レコード」と称し、レコードを構成する各位置情報及び各時刻情報は、それぞれ「セル」と称する領域に記憶されているものとする。これを図7に示す。例えば、図7に示すように、レコードAは、記憶領域A0に記憶される目的地情報とセルA1〜Anのそれぞれに記憶される位置情報及び時刻情報とで構成されている。レコードBも同様に、記憶領域B0に記憶される目的地情報とセルB1〜Bnのそれぞれに記憶される位置情報及び時刻情報とで構成されている。レコードCも同様である。
【0051】
再度、図6を参照して説明する。記憶後、入口決定部14aは、レコード数が一定数以上か否かを判断する(ST402)。レコード数が一定数以上である場合(ST402:YES)、入口決定部14aは、基地局側サーバー14に記憶されているレコード数が一定数になるように古いレコードから順に削除して新しいレコードを残すようにし(ST403)、位置情報が近似するセルが1つでもあるか否かを判断する(ST404)。
【0052】
一方、レコード数が一定数以上でない場合(ST402:NO)、入口決定部14aは、基地局側サーバー14が現状保有するレコードを削除せず、位置情報が近似するセルが1つでもあるか否かを判断する(ST404)。ここで、ST404の判断は、次のように行われる。すなわち、入口決定部14aは、図7に示すセルA1に位置情報として「1500」と記憶され、セルB3に「1501」と記憶され、セルB5に「1498」と記憶されており、近似範囲が±2である場合、セルA1とセルB3、及びセルA1とセルB5はそれぞれ近似していると判断する。
【0053】
近似するセルが1つでもあると判断した場合(ST404:YES)、全セルの持ち点を計算する(ST405)。全セルの持ち点の計算は以下のようにして行われる。すなわち、入口決定部14aは、図7に示すセルA1と近似するセルを、レコードBから検索し、検索後次のレコードCから検索し、全てのレコードから検索し終えると、次にセルA2と近似するセルを、レコードBから検索し、検索後次のレコードCから検索し、全てのレコードから検索する。そして、セルAnまで検索を終えると、次に、セルB1と近似するセルを、レコードAから検索し、検索後次のレコードCから検索し、以下同様にして、全セルについて検索する。
【0054】
なお、ST405では1つのレコードから近似するセルとして検索されるのは1つであるので、入口決定部14aは、上記(ST404の近似の説明)のような場合、セルA1と近似するセルとしてB3を選択することとなる。また、1つのレコードから1つの近似するセルを検出するので、レコード数がm(mは整数)である場合、最大の持ち点は(m−1)となる。この近似するセルの個数が持ち点となる。
【0055】
再度図6を参照して説明する。持ち点計算後、入口決定部14aは、各レコード内での入口候補を選抜する(ST406)。入口候補は、そのレコード内で最も持ち点の多いセルに記憶される位置情報が選抜される。また、持ち点が同じセルが複数ある場合、入口候補として、目的地側の最終位置、すなわち新しい方のセルが選択される。
【0056】
そして、入口決定部14aは、レコード間で各入口候補を比較する(ST407)。ここでの比較とは、ST406で選抜された各入口候補の持ち点を比べ、持ち点が同じ入口候補が存在すれば、新しいレコード内のセルを残し、古いレコードのセルを削除することである。ここで、持ち点が同じ入口候補のうち古い方を削除する理由は以下による。すなわち、各セルの持ち点が同じであるということは、それらセルの位置情報は同じである可能性が高く、同じ位置情報を有する入口候補を複数保持しておく必要がないためである。
【0057】
比較後、入口決定部14aは、残っている入口候補のうち持ち点の多いセルを所定数だけ保持する(ST408)。そして、入口決定部14aは、保持したセルを入口情報として走行軌跡フィールド14cに記述し(ST410)、処理は終了する。なお、保持された所定数のセルの位置情報は、ST410において入口情報とされる。このため、所定数は、駐車場の場合「2」としたり、遊園地の場合「3」としたりして、それぞれ目的地別に定めてもよく、また、入口31の多い目的地30であっても入口情報を正確に記述できるように「5」と定めてもよい。
【0058】
ところで、近似するセルが1つもないと判断した場合(ST404:NO)、入口決定部14aは、全レコードの最新のセルを保持する(ST405)。すなわち、入口決定部14aは、全レコードのうち目的地側の最終位置の情報を持ったセルを保持する。そして、入口決定部14aは、保持したセルを入口情報として走行軌跡フィールド14cに記述し(ST410)、処理は終了する。ここで、例えば、複数の車両それぞれが異なる入口31から目的地30に進入した場合を想定すると、各レコード内最新のセルに記憶される位置情報は、そのまま目的地30の入口情報といってもよいこととなる。このため、入口決定部14aは、ST409において最新のセルを保持し、ST410において走行軌跡フィールド14cに記述している。
【0059】
このように、入口決定部14aは、レコード内から、すなわち走行軌跡情報から目的地の入口を決定している。そして、ST404において「YES」と判断された場合、入口決定部14aは、ST405において全セルの持ち点を計算することにより、複数の走行軌跡の重複部分を求めており、また、ST406において、同一レコード内で持ち点が同じ複数のセルのうち入口候補として新しいセルを選択することにより、複数の走行軌跡の重複部分のうち目的地側の最終位置を目的地30の入口と決定している。
【0060】
図8は、車両から入口情報の要求を受けた場合の基地局10における処理を示すフローチャートである。まず、車両用情報提供装置20から入口情報の要求信号を受信した場合、基地局の基地局側通信機11は、目的地到達後に走行軌跡情報を送信してくれるのか確認するために確認信号を送信する(ST501)。そして、基地局側サーバー14は、許諾信号を受信したか否かを判断する(ST502)。許諾信号を受信しなかったと判断した場合(ST502:NO)、処理は終了する。なお、このとき、基地局10は、基地局側地図DB12に格納される地図情報を車両用情報提供装置20に送信してから処理を終了させるようにしてもよい。
【0061】
許諾信号を受信したと判断した場合(ST502:YES)、目的地30のレコードが2個以上存在するか否かを判断する(ST503)。目的地30のレコードが2個以上存在しないと判断した場合(ST503:NO)、基地局側サーバー14は、目的地30の入口情報が生成されていないと判断し、処理は終了する。なお、このときも、基地局10は、基地局側地図DB12に格納される地図情報を車両用情報提供装置20に送信してから処理を終了させるようにしてもよい。
【0062】
目的地30のレコードが2個以上存在すると判断した場合(ST503:YES)、基地局側サーバー14は、目的地30の入口情報が生成されていると判断し、走行軌跡フィールド14cから入口情報を抽出する(ST504)。
【0063】
その後、基地局側サーバー14は、抽出された入口情報から入口位置が1つであるか否かを判断する(ST505)。入口位置が1つでないと判断した場合(ST505:NO)、すなわち、目的地30の入口31が複数存在する場合、基地局側サーバー14は、入口位置がディスプレイ24に表示される際に、色や大きさ等が異なるように入口情報にそれらの情報を付加する(ST506)。ここで、色や大きさ等は、走行軌跡の重複数、すなわち持ち点に応じて決定される。そして、基地局側サーバー14は、車両用情報提供装置20が地図DBを保持しているか否かを判断する(ST507)。
【0064】
また、入口位置が1つであると判断した場合(ST505:YES)、基地局側サーバー14は、色や大きさ等の情報を入口情報に付加することなく、車両用情報提供装置20が地図DBを保持しているか否かを判断する(ST507)。車両用情報提供装置20が地図DBを保持していないと判断した場合(ST507:NO)、基地局側通信機11は、地図情報と入口情報とを車両用情報提供装置20に送信する(ST508)。そして、処理はST510に移行する。
【0065】
一方、車両用情報提供装置20が地図DBを保持していないと判断した場合(ST507:NO)、基地局側通信機11は、入口情報を車両用情報提供装置20に送信する(ST509)。そして、処理はST510に移行する。
【0066】
なお、ST507の判断は、入口情報の要求信号や許諾信号と共に送信された地図保有信号に基づいて行われる。すなわち、車両用情報提供装置20は、入口情報の要求信号や許諾信号と共に、地図DBを保持しているか否かを示す地図保有信号を送信し、基地局10は、これに基づいて判断を行う。
【0067】
なお、車両用情報提供装置20は、地図DBを内蔵している場合に地図DBを保持している旨を基地局10に伝えるが、地図DBを内蔵せず外付けの地図DBを保有している場合にも地図DBを保持している旨を基地局10に伝える。また、車両によっては、地図DBを保持しているか否かを示す地図保有信号を送信しないこともある。このような場合、基地局側サーバー14は、車両用情報提供装置20が地図DBを保持していないと判断し、地図情報と入口情報とを車両用情報提供装置20に送信するなどの対応をとる。
【0068】
情報送信後、基地局側サーバー14は、新しいレコードの作成の準備をする(ST510)。ここで、新しいレコードの作成準備とは、レコードの先頭に目的地情報を記憶させること指す。図7に示すレコードAを例に説明すると、走行軌跡情報が送信される前に、記憶領域A0に目的地情報を記憶させることになる。
【0069】
その後、基地局側サーバー14は、走行軌跡情報を受信したか否かを判断する(ST511)。なお、この判断は、所定時間、例えば24時間継続して行われる。
【0070】
走行軌跡情報を受信しなかったと判断した場合(ST511:NO)、すなわち、所定時間以内に走行軌跡情報が送信されなかった場合、基地局側サーバー14は、車両用情報提供装置20に問い合わせするなどの様々な対応を行う(ST512)。そして、処理は終了する。ここで、問い合わせ等に対し、車両用情報提供装置20が何ら返信せず、所定時間以内に走行軌跡情報が送信されないことが過去にも多々あった場合には、意図的に送信していないものと判断し、次回以降から情報提供サービスの対象から外すなど行う。
【0071】
一方、走行軌跡情報を受信したと判断した場合(ST511:YES)、すなわち、所定時間以内に走行軌跡情報が送信された場合、基地局側サーバー14は、ST510において準備したレコードの各セルに位置情報を記憶していく(ST513)。そして、処理は終了する。
【0072】
なお、要求と同じ目的地のレコードが1個しか無いケースであっても、そのレコードの時間内に一番近い位置のセル内の値を、『入口』候補としても良い。
【0073】
図9及び図10は、車両から経路情報の要求を受けた場合の基地局10における処理を示すフローチャートである。なお、ここでは、GPSセンサ23により受信した電波、及び車両側地図DB25に記憶される道路地図に基づいて、車両側ナビゲーションシステム25が検索した経路(目的地付近までの経路)がディスプレイ24に表示されているものとする。
【0074】
まず、車両用情報提供装置20から経路情報の要求信号を受信した場合、基地局側通信機11は、目的地到達後に走行軌跡情報を送信してくれるのか確認するために確認信号を送信する(ST601)。そして、基地局側サーバー14は、許諾信号を受信したか否かを判断する(ST602)。許諾信号を受信しなかったと判断した場合(ST602:NO)、処理は終了する。なお、このとき、基地局10は、基地局側地図DB12に格納される地図情報を車両用情報提供装置20に送信してから処理を終了させるようにしてもよい。
【0075】
許諾信号を受信したと判断した場合(ST602:YES)、経路決定部14bは、目的地30のレコードが2個以上存在するか否かを判断する(ST603)。目的地30のレコードが2個以上存在しないと判断した場合(ST603:NO)、経路決定部14bは、目的地30の入口情報が生成されていないと判断し、処理は終了する。なお、このときも、基地局10は、基地局側地図DB12に格納される地図情報を車両用情報提供装置20に送信してから処理を終了させるようにしてもよい。
【0076】
目的地30のレコードが2個以上存在すると判断した場合(ST603:YES)、目的地30の入口情報が生成されているので、経路決定部14bは、経路情報の作成を開始する(S604)。そして、経路情報作成処理を実行する(ST605)。この処理により、目的地30の入口31までの経路が決定する。
【0077】
その後、基地局側サーバー14は、車両用情報提供装置20が地図DBを保持しているか否かを判断する(図10、ST606)。車両用情報提供装置20が地図DBを保持していないと判断した場合(ST606:NO)、基地局側通信機11は、地図情報と入口情報と経路情報とを車両用情報提供装置20に送信する(ST607)。そして、処理はST609に移行する。なお、車両が目的地付近に到達していない場合、基地局10は、車両側に基地局側ナビゲーションシステム13によって検索された経路に関する情報を入口情報と共に送信するようにしてもよい。
【0078】
一方、車両用情報提供装置20が地図DBを保持していないと判断した場合(ST606:NO)、基地局側通信機11は、入口情報及び経路情報を車両用情報提供装置20に送信する(ST608)。そして、処理はST609に移行する。なお、車両が目的地付近に到達していない場合、基地局10は、車両側に基地局側ナビゲーションシステム13によって検索された経路に関する情報を入口情報と共に送信するようにしてもよい。
【0079】
また、ST606の判断は、経路情報の要求信号や許諾信号と共に送信された地図保有信号等に基づいて行われる。すなわち、車両用情報提供装置20は、経路情報の要求信号や許諾信号と共に、地図DBを保持しているか否かを示す地図保有信号等を送信し、基地局10は、これに基づいて判断を行う。
【0080】
また、車両用情報提供装置20は、地図DBを内蔵している場合に地図DBを保持している旨を基地局10に伝えるが、地図DBを内蔵せず外付けの地図DBを保有している場合にも地図DBを保持している旨を基地局10に伝える。また、車両によっては、地図DBを保持しているか否かを示す地図保有信号を送信しないこともある。このような場合、基地局側サーバー14は、車両用情報提供装置20が地図DBを保持していないと判断し、地図情報と入口情報と経路情報とを車両用情報提供装置20に送信するなどの対応をとる。
【0081】
情報送信後、基地局側サーバー14は、新しいレコードの作成の準備をする(ST609)。ここで、新しいレコードの作成準備とは、レコードの先頭に目的地情報を記憶させること指す。図7に示すレコードAを例に説明すると、走行軌跡情報が送信される前に、記憶領域A0に目的地情報を記憶させることになる。
【0082】
その後、基地局側サーバー14は、走行軌跡情報を受信したか否かを判断する(ST610)。なお、この判断は、所定時間、例えば24時間継続して行われる。
【0083】
走行軌跡情報を受信しなかったと判断した場合(ST610:NO)、すなわち、所定時間以内に走行軌跡情報が送信されなかった場合、基地局側サーバー14は、車両用情報提供装置20に問い合わせするなどの様々な対応を行う(ST611)。そして、処理は終了する。ここで、問い合わせ等に対し、車両用情報提供装置20が何ら返信せず、所定時間以内に走行軌跡情報が送信されないことが過去にも多々あった場合には、意図的に送信していないものと判断し、次回以降から情報提供サービスの対象から外すなど行う。
【0084】
一方、走行軌跡情報を受信したと判断した場合(ST610:YES)、すなわち、所定時間以内に走行軌跡情報が送信された場合、基地局側サーバー14は、ST510において準備したレコードの各セルに位置情報を記憶していく(ST612)。そして、処理は終了する。
【0085】
次に、図9に示した経路情報作成処理について説明する。図11は、図9に示した経路情報作成処理を示すフローチャートであり、(a)は第1の処理を示し、(b)は第2の処理を示し、(c)は第3の処理を示している。
【0086】
図11(a)に示すように、基地局側ナビゲーションシステム13は、車両の現在位置から目的地付近までの経路を探索する(ST701)。そして、処理は終了する。なお、車両がすでに目的地付近まで到達している場合には、この処理は行わないこととなる。
【0087】
また、図11(b)に示すように、まず、経路決定部14bは、各レコードの位置情報を線にする(ST702)。すなわち、経路決定部14bは、位置情報と共に記憶されている時刻情報に基づいて、古い位置情報から新しい位置情報に順々に線を引いていく。
【0088】
そして、経路決定部14bは、各線を集合体にする(ST703)。すなわち、経路決定部14bは、各線を重ね合わせる処理を行う。このとき、経路決定部14bは、位置情報を2つだけ残し、他の位置情報を削除する。なお、2つだけ残す理由は、仮に1つだけ残した場合、1点だけ特定されてもその線の向きが不明となってしまい、ディスプレイ24に表示させる際に経路が予期しない方向に向いてしまうためであり、少なくとも2点の位置情報が存在すれば、線の向きが確定でき、経路の向きを確定した状態でディスプレイ24に表示させることができるためである。
【0089】
その後、経路決定部14bは、経路決定部14bは、経路情報がディスプレイ24に表示される際に、色や大きさ等が異なるように集合体にそれらの情報を付加する(ST704)。ここで、色や大きさ等は、各線の重複数、すなわち走行軌跡の重複数に応じて決定される。
【0090】
そして、経路決定部14bは、集合体の位置情報を選択し2つにする(ST705)。すなわち、ST703において、位置情報を2つ残したが、各線が重ね合わされたことにより、位置情報の個数は「各線の数×2」となっている。経路をディスプレイ24に表示させるためには、位置情報を2つだけ有していれば足りるので、位置情報を2つだけ残し、他を排除している。そして、処理は終了する。
【0091】
また、図11(c)に示すように、基地局側サーバー14は、走行軌跡フィールド14cから入口情報を抽出する(ST706)。その後、基地局側サーバー14は、抽出された入口情報から入口位置が1つであるか否かを判断する(ST707)。入口位置が1つであると判断した場合(ST707:YES)、処理は終了する。
【0092】
一方、入口位置が1つでないと判断した場合(ST707:NO)、基地局側サーバー14は、入口位置がディスプレイ24に表示される際に、色や大きさ等が異なるように入口情報にそれらの情報を付加する(ST708)。ここで、色や大きさ等は、走行軌跡の重複数、すなわち持ち点に応じて決定される。そして、処理は終了する。
【0093】
このようにして、本実施形態に係る車両用情報提供装置20では、車載通信機21が基地局10から目的地30の入口情報を受信し、ディスプレイ24が入口情報に基づいて目的地30の入口位置を表示するので、車両側には目的地30の入口31に関する情報を格納したデータべース等が不要となる。また、その入口情報を表示するので、運転者は、その表示内容を見ながら運転等することで、入口到着までに迷い難くなる。従って、安価で且つ目的地進入までの運転者の負担を軽減させることができる(請求項1,2の効果)。
【0094】
また、ディスプレイ24は、自車両が目的地付近に到達した際に、基地局10より与えられる目的地30の入口位置を表示するので、自車両が目的地30の遙か遠方に存在する場合や、すでに目的地30の入口付近に存在する場合など、不適切なタイミングで入口位置が表示されるという不都合が防止され、目的地の入口位置を適切なタイミングで運転者に提供することができる(請求項3の効果)。
【0095】
また、車載通信機21は、自車両の目的地30から入口情報を受信するので、例えば、情報を発信する基地局10が近くに存在しない場合や、基地局10が目的地30の入口31を特定できていない場合であっても、車両側は入口情報を受信することができる(請求項4の効果)。
【0096】
また、ディスプレイ24は、入口位置に加え、自車位置から入口位置までの経路情報を表示するので、例えば、入口位置が判明しても、入口までの道路等が複雑である場合に、運転者は表示される経路情報に従うだけで、容易に入口位置まで到達することができる。従って、目的地進入までの運転者の負担をさらに軽減させることができる(請求項5,6の効果)。
【0097】
また、ディスプレイ24は、自車両が目的地付近に到達した際に、基地局10より与えられる目的地30の経路情報を表示するので、自車両が目的地30の遙か遠方に存在する場合や、すでに目的地30の入口付近に存在する場合など、不適切なタイミングで経路情報が表示されるという不都合が防止され、目的地30の経路情報を適切なタイミングで運転者に提供することができる(請求項7の効果)。
【0098】
また、車載通信機11は、自車両の目的地30から経路情報を受信するので、例えば、基地局10が近くに存在しない場合や、基地局10が目的地30の入口31を特定できておらず経路も同様に特定できない場合であっても、車両側は経路情報を受信することができる(請求項8の効果)。
【0099】
また、走行軌跡情報は、車両に関する情報及び運転者に関する情報を含まないので、プライバシー保護のためのセキュリティシステム構築やそのコストを不要とすることができる(請求項9の効果)。
【0100】
また、本実施形態に係る車両用情報提供システム1では、目的地30が同じ2以上の走行軌跡情報から走行軌跡の重複部分を求め、その重複部分のうち目的地側の最終位置を目的地30の入口31として決定するので、基地局側は、予め目的地30の入口31を調査等しなくとも、車両側からの走行軌跡情報に基づいて目的地30の入口31を決定することが可能となる。また、車両側は、入口情報を受信するので、目的地30の入口31に関する情報を格納したデータべース等が不要となると共に、入口到着までに迷い難くなる。従って、安価で且つ目的地進入までの運転者の負担を軽減させることができる(請求項10の効果)。
【0101】
また、目的地30が同じ2以上の走行軌跡情報から走行軌跡の重複部分を求め、その重複部分を目的地30の入口31への経路として決定するので、基地局側は、予め目的地30の入口31を調査等しなくとも、車両側からの走行軌跡情報に基づいて目的地30の入口31への経路を決定することが可能となる。また、車両側は、経路情報を受信するので、目的地30の入口31に関する情報及び入口31までの詳細地図を格納したデータべース等が不要となると共に、入口到着までに迷い難くなる。従って、安価で且つ目的地進入までの運転者の負担を軽減させることができる(請求項11の効果)。
【0102】
また、ディスプレイ24は、入口位置が2以上存在する場合には、走行軌跡の重複数を反映して入口位置を表示するので、運転者は、多くの車両が進入する入口を知ることができる。これにより、例えば、デパートなどを目的地30として設定した場合、運転者は、車両が多く進入する方がデパートと契約関係にある駐車場であると推測することができ、また、遊園地等を目的地30として設定した場合、運転者は、車両が多く進入している方が遊具に近い駐車場であると推測することができる。従って、目的地30の入口31が複数ある場合に重複数を反映して表示することで、運転者にとって入口を選択するための有益な情報を提供することができる(請求項12の効果)。
【0103】
また、ディスプレイ24は、入口31への経路が2以上存在する場合には、走行軌跡の重複数を反映して経路情報を表示するので、例えば、入口31が複数ある場合、運転者は、それぞれの入口31への複数の経路を知ることができる。これにより、運転者は、自車位置から近い入口31であっても経路が複雑な場合などに、自車位置から遠い方の入口31を選択するなどできる。また、入口31が1つである場合、運転者は、入口31への複数の経路のうち最短の経路等を選択することができる。従って、入口31への経路が複数ある場合に重複数を反映して表示することで、運転者にとって経路を選択するための有益な情報を提供することができる(請求項13の効果)。
【0104】
また、ディスプレイ24は、自車両が目的地付近に到達した際に、基地局10より与えられる目的地30の入口位置を表示するので、自車両が目的地の遙か遠方に存在する場合や、すでに目的地30の入口付近に存在する場合など、不適切なタイミングで入口位置が表示されるという不都合が防止される。また、ディスプレイ24は、車両側ナビゲーションシステム26により探索された経路を表示するので、運転者は、例えば、車両側ナビゲーションシステム26により探索された経路に従い目的地付近まで到達し、その後継続して入口位置の情報の提供を受けることとなる。従って、目的地30の入口位置を適切なタイミングで且つスムーズに運転者に提供することができる(請求項14の効果)。
【0105】
また、ディスプレイ24は、自車両が目的地付近に到達した際に、基地局10より与えられる目的地30までの経路情報を表示するので、自車両が目的地30の遙か遠方に存在する場合や、すでに目的地30の入口付近に存在する場合など、不適切なタイミングで経路情報が表示されるという不都合が防止される。また、ディスプレイ24は、車両側ナビゲーションシステム26により探索された経路を表示するので、運転者は、例えば、車両側ナビゲーションシステム26により探索された経路に従い目的地付近まで到達し、その後継続して目的地30までの経路情報の提供を受けることとなる。従って、目的地の経路情報を適切なタイミングで且つスムーズに運転者に提供することができる(請求項15の効果)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る車両用情報提供システムの基本構成を示す概略図である。
【図2】本実施形態に係る車両用情報提供システムの処理の概略を示すシーケンス図である。
【図3】入口情報を要求する際の車両用情報提供装置の動作を示すフローチャートである。
【図4】経路情報を要求する際の車両用情報提供装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】車両が走行軌跡を採取する際の処理を示すフローチャートである。
【図6】目的地の入口を特定する際の基地局の動作にを示すフローチャートである。
【図7】レコードを示す説明図である。
【図8】車両から入口情報の要求を受けた場合の基地局における処理を示すフローチャートである。
【図9】車両から経路情報の要求を受けた場合の基地局における処理を示すフローチャートであり、前半部分を示している。
【図10】車両から経路情報の要求を受けた場合の基地局における処理を示すフローチャートであり、後半部分を示している。
【図11】図9に示した経路情報作成処理を示すフローチャートであり、(a)は第1の処理を示し、(b)は第2の処理を示し、(c)は第3の処理を示している。
【符号の説明】
11 基地局側通信機(基地局側通信手段)
12 基地局側地図DB(地図記憶手段)
13 基地局側ナビゲーションシステム(経路探索手段)
14a 入口決定部(入口決定手段)
14b 経路決定部(経路決定手段)
21 車載通信機(車載通信手段)
24 ディスプレイ(表示手段)
25 車両側地図DB(地図記憶手段)
26 車両側ナビゲーションシステム(経路探索手段)
30 目的地
31 入口
32 通信端末
Claims (15)
- 車両の乗員に対し情報を提供する車両用情報提供装置において、
情報の発信元となる基地局との通信が可能であり、該基地局より送信される目的地の入口情報を受信する車載通信手段と、
前記車載通信手段により受信された前記入口情報に基づいて、目的地の入口位置を表示する表示手段と、
を備えることを特徴とする車両用情報提供装置。 - 前記車載通信手段は、前記基地局より送信された前記入口情報を受信すると共に、自車両が目的地に到達するまでの軌跡を示す走行軌跡情報を前記基地局に送信することを特徴とする請求項1に記載の車両用情報提供装置。
- 地図情報を格納する地図記憶手段と、
前記地図記憶手段に格納された前記地図情報に基づいて、自車位置から目的地付近までの経路を探索する経路探索手段と、をさらに備え、
前記表示手段は、前記経路探索手段により探索された経路を表示すると共に、自車両が目的地付近に到達した際には、前記基地局より与えられる目的地の入口位置を表示することを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の車両用情報提供装置。 - 前記基地局は、自車両の目的地に備えられた通信端末であり、
前記車載通信手段は、自車両の目的地に備えられた通信端末より前記入口情報を受信することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の車両用情報提供装置。 - 前記車載通信手段は、前記入口情報に加え、前記基地局より、自車位置から目的地入口までの経路を示す経路情報を受信し、
前記表示手段は、前記入口位置に加え、自車位置から該入口位置までの経路情報を表示することを特徴とする請求項1に記載の車両用情報提供装置。 - 前記車載通信手段は、前記基地局より送信された前記経路情報を受信すると共に、自車両が目的地に到達するまでの軌跡を示す走行軌跡情報を前記基地局に送信することを特徴とする請求項5に記載の車両用情報提供装置。
- 地図情報を格納する地図記憶手段と、
前記地図記憶手段に格納された前記地図情報に基づいて、自車位置から目的地付近までの経路を探索する経路探索手段と、をさらに備え、
前記表示手段は、前記経路探索手段により探索された経路を表示すると共に、自車両が目的地付近に到達した際には、前記基地局より与えられる目的地の入口までの経路情報を表示することを特徴とする請求項5又は請求項6のいずれかに記載の車両用情報提供装置。 - 前記基地局は、自車両の目的地に備えられた通信端末であり、
前記車載通信手段は、自車両の目的地に備えられた通信端末より前記経路情報を受信することを特徴とする請求項5〜請求項7のいずれか1項に記載の車両用情報提供装置。 - 前記走行軌跡情報には、車両に関する情報及び運転者に関する情報を含まないことを特徴とする請求項2又は請求項6のいずれかに記載の車両用情報提供装置。
- 車両の乗員に対し情報を提供する車両用情報提供システムにおいて、
情報の発信元となる基地局と、
前記車両に搭載され、前記基地局との通信が可能であり、該基地局より送信される目的地の入口情報を受信する車載通信手段と、を備え、
前記基地局は、
自車両の目的地を示す目的地情報、及び自車両が目的地に到達するまでの走行軌跡を示す走行軌跡情報を受信する基地局側通信手段と、
目的地が同じ2以上の前記走行軌跡情報から走行軌跡の重複部分を求め、その重複部分のうち目的地側の最終位置を目的地の入口として決定する入口決定手段と、
を有することを特徴とする車両用情報提供システム。 - 車両の乗員に対し情報を提供する車両用情報提供システムにおいて、
情報の発信元となる基地局と、
前記車両に搭載され、前記基地局との通信が可能であり、該基地局より送信される目的地への経路情報を受信する車載通信手段と、を備え、
前記基地局は、
自車両の目的地を示す目的地情報、及び車両が目的地に到達するまでの走行軌跡を示す走行軌跡情報を受信する基地局側通信手段と、
目的地が同じ2以上の前記走行軌跡情報から走行軌跡の重複部分を求め、その重複部分を目的地の入口への経路として決定する経路決定手段と、
を有することを特徴とする車両用情報提供システム。 - 前記車載通信手段により受信された前記入口情報に基づく入口位置を表示する表示手段をさらに備え、
前記表示手段は、前記入口位置が2以上存在する場合には、前記走行軌跡の重複数を反映して前記入口位置を表示することを特徴とする請求項10に記載の車両用情報提供システム。 - 前記車載通信手段により受信された前記経路情報を表示する表示手段をさらに備え、
前記表示手段は、目的地の入口への経路が2以上存在する場合には、前記走行軌跡の重複数を反映して経路情報を表示することを特徴とする請求項11に記載の車両用情報提供システム。 - 地図情報を格納する地図記憶手段と、
前記地図記憶手段に格納された前記地図情報に基づいて、自車位置から目的地までの経路を探索する経路探索手段と、をさらに備え、
前記表示手段は、前記経路探索手段により探索された経路を表示すると共に、自車両が目的地付近に到達した際には、前記基地局より与えられる目的地の入口位置を表示することを特徴とする請求項12に記載の車両用情報提供システム。 - 地図情報を格納する地図記憶手段と、
前記地図記憶手段に格納された前記地図情報に基づいて、自車位置から目的地までの経路を探索する経路探索手段と、をさらに備え、
前記表示手段は、前記経路探索手段により探索された経路を表示すると共に、自車両が目的地付近に到達した際には、前記基地局より与えられる目的地までの経路情報を表示することを特徴とする請求項13に記載の車両用情報提供システム。
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JP2009157419A (ja) * | 2007-12-25 | 2009-07-16 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 運転支援システム、路上通信装置、および、車載機 |
WO2018230496A1 (ja) * | 2017-06-16 | 2018-12-20 | 本田技研工業株式会社 | 地図更新装置、地図更新システム、地図更新方法、及びプログラム |
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WO2018230496A1 (ja) * | 2017-06-16 | 2018-12-20 | 本田技研工業株式会社 | 地図更新装置、地図更新システム、地図更新方法、及びプログラム |
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