JP2021033536A - 車両制御装置および車両制御方法 - Google Patents

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【課題】道路状況に応じた緊急停止が可能になる車両制御装置を提供する。【解決手段】自車両1に搭載される車両制御装置であって、自車両1が走行を継続するために次に走行すべき経路の候補となる候補経路を逐次計画する経路計画部120と、候補経路を自車両1が走行した場合であって、自車両1の周囲に存在する周辺車両から選択した対象車両と自車両との間に事故が生じた場合に、自車両1に生じる責任を示す責任値を、候補経路別に予測する事故責任予測部132と、候補経路別の自車両に生じる責任値に基づいて、候補経路から、自車両が走行する経路を選択する経路選択部133と、慎重経路がない場合に、自車両1を緊急停止させる緊急停止経路を計画する緊急時経路計画部134と、経路選択部が選択した経路または緊急停止経路を自車両1が走行するための制御を行う走行部140とを備え、自車両1が走行している道路状況に応じた緊急停止経路を計画する。【選択図】図1

Description

緊急時の車両停止制御を行う車両制御装置および車両制御方法に関する。
特許文献1に開示されている装置は、車両が走行する経路を計画する。事故が生じたときの責任をもとに、経路を選択する。どの経路も選択できない場合には、緊急停止が実施される。緊急停止は、既定の1種類の手法である。
国際公開第2018/115963号
緊急停止の手法が既定の1種類であると、より適切な緊急停止手法があるにもかかわらず、その適切な緊急停止手法が選択できない。
本開示は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、道路状況に応じた緊急停止が可能になる車両制御装置および車両制御方法を提供することにある。
上記目的は独立請求項に記載の特徴の組み合わせにより達成され、また、下位請求項は更なる有利な具体例を規定する。特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、開示した技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するための車両制御装置に係る1つの開示は、
車両に搭載される車両制御装置(100、300、500)であって、
車両制御装置が搭載されている車両である自車両(1)が、走行を継続するために次に走行すべき経路の候補となる候補経路を逐次計画する経路計画部(120、520)と、
経路計画部が計画した候補経路を自車両が走行した場合であって、自車両の周囲に存在する周辺車両と自車両との間に事故が生じた場合に、自車両に生じる責任を示す責任値を、候補経路別に予測する事故責任予測部(132)と、
事故責任予測部が予測した候補経路別の自車両に生じる責任値に基づいて、経路計画部が計画した候補経路から、自車両が走行する経路を選択する経路選択部(133)と、
自車両に生じる責任値が制御可能閾値以下となる候補経路である慎重経路がないと事故責任予測部が判断した場合に、自車両を緊急停止させる緊急停止経路を計画する緊急時経路計画部(134、534)と、
経路選択部が選択した経路または緊急時経路計画部が計画した緊急停止経路を自車両が走行するための制御を行う走行部(140)とを備え、
緊急時経路計画部は、自車両が走行している道路状況に応じた緊急停止経路を計画する。
この車両制御装置は、自車両が走行している道路状況に応じた緊急停止経路を計画する。よって、自車両が走行している道路状況が種々に変化した場合でも、適切に自車両を緊急停止させることができる。
上記目的を達成するための車両制御方法に係る1つの開示は、上記車両制御装置が実行する方法である。すなわち、上記目的を達成するための車両制御方法に係る1つの開示は、
制御対象となる車両である自車両(1)が、走行を継続するために次に走行すべき経路の候補となる候補経路を逐次計画し、
候補経路を自車両が走行した場合であって、自車両の周囲に存在する周辺車両と自車両との間に事故が生じた場合に、自車両に生じる責任を示す責任値を、候補経路別に予測し、
予測した候補経路別の自車両に生じる責任値に基づいて、候補経路から、自車両が走行する経路を選択し、
自車両に生じる責任値が制御可能閾値以下となる候補経路である慎重経路がないと判断した場合には、自車両を緊急停止させる緊急停止経路を計画し、
候補経路から選択した経路または緊急停止経路を自車両が走行するための制御を行う、車両制御方法であって、
自車両が走行している道路状況に応じた緊急停止経路を計画する。
第1実施形態の車両制御装置100の構成を示す図である。 図1の事故責任判断部130が実行する処理を示す図である。 各候補経路Tが慎重経路Tsafeかどうかを判断する処理を示す図である。 第2実施形態の特徴を説明する図である。 第2実施形態で事故責任判断部130が実行する処理を示す図である。 第3実施形態の車両制御装置300の構成を示す図である。 第3実施形態で事故責任判断部130が実行する処理を示す図である。 第4実施形態の特徴を説明する図である。 第4実施形態で事故責任判断部130が実行する処理を示す図である。 第5実施形態の特徴を説明する図である。 第5実施形態の車両制御装置500の構成を示す図である。 第5実施形態の事故責任判断部530が実行する処理を示す図である。 第6実施形態の特徴を説明する図である。 第6実施形態において事故責任判断部130が実行する処理を示す図である。 第7実施形態の特徴を説明する図である。 第7実施形態において事故責任判断部130が実行する処理を示す図である。 図16のS27Eの詳細処理を示す図である。 第8実施形態において事故責任判断部130が実行する処理を示す図である。
<第1実施形態>
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、第1実施形態の車両制御装置100の構成を示す図である。車両制御装置100は、自車両1に搭載されている。自車両1は、ある車両制御装置100を基準としたとき、その車両制御装置100が搭載されている車両である。
車両は、道路上を走行する車両であれば特に限定はない。普通乗用車、トラック、バスなどが車両に含まれる。車両制御装置100は、自車両1の挙動を制御する装置である。挙動には、速度と進行方向とが含まれる。車両制御装置100は、レベル1以上の自動運転レベルに対応する車両制御を実行する。
車両制御装置100は、1つ以上のセンサ101を備えている。センサ101は、周辺車両の挙動を検出するセンサであり、周辺車両の挙動を示すセンサ値を出力する。センサ101には、カメラを含ませることができる。他にも、センサ101には、ミリ波レーダ、LIDARを含ませることもできる。図1には、センサ101として、センサ101a、101b、101cを示している。これらセンサ101a、101b、101cを区別しないときはセンサ101と記載する。
センサ101には、自車両1の位置および自車両1の挙動を検出するセンサも含まれる。現在の自車両1の位置(以下、自車位置)を逐次検出できれば、自車両1の挙動である自車両1の速度、進行方向を決定できる。よって、自車位置を検出するセンサを備え、自車両1の挙動を直接的に検出するセンサ101は備えなくてもよい。自車位置を検出するセンサ101には、GNSS受信機も含ませることができる。自車両1の挙動を検出するセンサ101には、車速センサ、ヨーレートセンサ、加速度センサなどを含ませることができる。
また、LIDAR等により検出した自車両1の周辺の形状と高精度地図とを照合することで現在の自車位置を検出することができる。この場合、自車両1の位置および自車両1の挙動を検出する専用のセンサ101を備えずに、周辺車両の挙動を検出するセンサ101により、自車両1の位置および自車両1の挙動を検出することができる。
センサ統合部110、経路計画部120、事故責任判断部130、走行部140は、少なくとも1つのプロセッサを備えた構成により実現できる。たとえば、センサ統合部110、経路計画部120、事故責任判断部130、走行部140は、少なくとも1つのプロセッサ、ROM、RAM、I/O、およびこれらの構成を接続するバスラインなどを備えたコンピュータにより実現できる。ROMには、汎用的なコンピュータを、センサ統合部110、経路計画部120、事故責任判断部130、走行部140として機能させるためのプログラムが格納されている。プロセッサが、RAMの一時記憶機能を利用しつつ、ROMに記憶されたプログラムを実行することで、コンピュータはセンサ統合部110、経路計画部120、事故責任判断部130、走行部140として機能する。これらの機能が実行されることは、プログラムに対応する車両制御方法が実行されることを意味する。
センサ統合部110、経路計画部120、事故責任判断部130、走行部140は、それぞれ別のプロセッサにより実現することができる。また、センサ統合部110、経路計画部120、事故責任判断部130、走行部140を、3つ以下のプロセッサを備えた構成により実現してもよい。
センサ統合部110には、センサ101からセンサ値が入力される。センサ統合部110は、車両識別部111と環境判断部112とを備える。車両識別部111は、センサ値をもとに、周辺車両の相対挙動を逐次決定する。また、車両識別部111は、自車両1の位置と挙動も決定する。
相対挙動には、相対位置および相対速度が含まれる。相対位置は、相対距離と相対方位により表すことができる。相対挙動は、自車両1の位置と周辺車両の位置の変化から決定することもできる。
環境判断部112は、自車両1の周辺の環境を判断する。環境には、自車両1が走行している道路の道路状況が含まれる。道路状況には、路面の滑りやすさ、路肩の有無が含まれる。アクセル開度あるいはブレーキ力により生じる自車両1の加減速度を、そのアクセル開度あるいはブレーキ力から生じる標準的な加減速度と比較して、路面の滑りやすさを決定することができる。また、センサ101としてカメラを備えている場合に、そのカメラで撮像した路面を解析して路面の滑りやすさを決定してもよい。また、アクセル開度あるいはブレーキ力により生じる自車両1の加減速度から推定した路面の滑りやすさを、カメラで撮像した路面を解析した結果で補正してもよい。自車両1の周辺の環境には、道路状況の他に、周辺車両以外に自車両1の周辺に存在する障害物の情報を含ませることもできる。
センサ統合部110は、センサベース情報Sを経路計画部120と事故責任判断部130にそれぞれ出力する。センサベース情報Sは、センサ統合部110に入力されるセンサ値、および、センサ値をもとにして導出できる情報である。センサ値をもとにして導出できる情報には、環境情報と、対象車情報が含まれる。環境情報は、環境判断部112が判断した自車両1の周辺の環境を表す情報である。対象車情報は、センサ値から車両識別部111が決定した周辺車両の相対挙動、自車両の位置と挙動を表す情報である。
経路計画部120は、自車両1が次に走行すべき短期経路の候補となる候補経路T(i=1,2,3・・・)を逐次計画する。短期経路は、走行部140が実行する制御を決定するための経路である。走行部140は、自車両1の加減速と進行方向を制御する。短期経路は、走行部140が実行する次の制御周期で自車両1がどの方向にどの速度で走行するかが定まる経路である。短期経路には、時刻の情報も含まれ、ある時刻にどの位置に自車両1が位置すべきかが定まる。
経路計画部120は候補経路Tを、車両識別部111が識別した周辺車両の相対挙動と、環境判断部112が判断した自車両1の周辺の環境とに基づいて決定する。前述したように、候補経路Tは、短期経路の候補となる経路である。短期経路は、長期経路を複数に分割した経路であって、周辺車両を避けつつ、長期経路を走行することができる経路である。よって、短期経路は走行を継続するための経路である。長期経路は、現在位置から目的地へ向かう経路である。目的地は、自車両1の乗員により目的地が設定されている場合にはその目的地とすることができる。また、自車両1が現在走行中の道路を一定距離走行した地点を目的地とすることもできる。
経路計画部120は、複数の候補経路Tを計画する。候補経路Tは、走行部140に指示する短期経路の候補となる経路である。前方に存在する車両を避けるために車線変更する2つの経路であっても、車線変更する時刻が相互に異なれば、異なる候補経路Tである。また、前述したように、短期経路には時刻の情報も含まれるので、たとえば、同じ直進経路であっても、Δt秒後に到達する位置が異なれば、異なる候補経路Tとなる。経路計画部120が計画する候補経路Tの数は特に制限はない。経路計画部120が計画する候補経路Tの数が状況によって変動してもよい。経路計画部120は、計画した候補経路Tを事故責任判断部130に送る。
事故責任判断部130は、緊急停止モード判断部131、事故責任予測部132、経路選択部133、緊急時経路計画部134を備えている。緊急停止モード判断部131は、緊急停止モードを判断する。緊急停止モードには、複数のモードが用意されている。1つのモードは通常緊急停止モードである。他のモードとして、第1実施形態では、低μ路緊急停止モードが用意されている。低μ路緊急停止モードは、自車両1が走行中の道路が、環境判断部112で低μ路(すなわち摩擦係数が低い道路)であると判断された場合に選択される。通常緊急停止モード以外の緊急停止モードは、道路状況に応じた緊急停止モードである。
事故責任予測部132は、経路計画部120が計画した各候補経路Tを自車両1が走行した場合について、その候補経路Tを走行して自車両1に事故が生じた場合に、自車両1に生じる事故の責任を予測する。事故の責任は、たとえば、潜在事故責任値ALvalで表すことができる。潜在事故責任値ALvalは、対象車両と自車両1との間に事故が生じた場合における、自車両1の責任の程度を示す値である。
本実施形態では、潜在事故責任値ALvalは、責任が低いほど小さい値になる。潜在事故責任値ALvalは、自車両1が安全運転をしているほど小さい値になる。たとえば、車間距離が十分に確保されている場合には、潜在事故責任値ALvalは小さい値になる。また、潜在事故責任値ALvalは、自車両1が急加速や急減速をする場合に、大きい値になるようにすることができる。また、事故責任予測部132は、自車両1が交通ルールに従って走行している場合に潜在事故責任値ALvalを低い値にすることができる。自車両1が交通ルールに従って走行しているかどうかを判断するために、事故責任予測部132は、自車両1が走行している地点の交通ルールを取得する構成を備えることができる。
自車両1が走行している地点の交通ルールを取得する構成としては、自車両1の位置を検出し、その位置の交通ルールを、ルールデータベースから取得する構成を採用することができる。他にも、自車両1の周辺を撮像するカメラが撮像した画像を解析して、標識、信号機、路面標示などを検出することで、現在位置の交通ルールを取得することもできる。
経路選択部133は、経路計画部120が計画した候補経路Tから、走行部140に指示する経路を選択する。選択した経路を、以下、選択経路Tpassedとする。選択経路Tpassedは、慎重経路Tsafeであることが条件となる。慎重経路Tsafeは、対象車両に対して事故責任を負わない経路である。
緊急時経路計画部134は、緊急時停止モードにおける緊急停止経路Tを計画する。ここでの計画は、計画した経路を走行部140に提供することを含む。通常緊急停止モードでの緊急停止経路Tは、事前に設定されている。よって、通常緊急停止モードであれば、事前に設定されている緊急停止経路Tを走行部140に提供する。緊急時経路計画部134は、通常時緊急停止モードとは異なる緊急停止モードに対しては、道路状況に応じた緊急停止経路Tを逐次作成する。
通常時緊急停止モードとは異なる緊急停止モードは、本実施形態では低μ路緊急停止モードである。緊急停止経路Tは、慎重経路Tsafeがない場合に選択する経路である。本実施形態では、緊急停止経路Tは、慎重経路Tsafeがないと判断する前に事前に計画する。緊急停止経路Tを計画するタイミングは一定周期毎とすることができる。また、緊急時経路計画部134は、一定距離を走行する毎に緊急停止経路Tを計画してもよい。
低μ路緊急停止モードでの緊急停止経路Tは、スリップしない範囲で、できるだけ速やかに停止するように計画された経路であり、操舵角は変化しない経路である。つまり、直進走行している場合であれば、直進走行のまま減速して停止するまでの経路が緊急停止経路Tである。そして、停止するまでの距離を、路面μによりに応じて変更する。
事故責任判断部130は、走行部140へ選択経路Tpassedを出力する。選択経路Tpassedは、経路選択部133が慎重経路Tsafeを選択した場合には、その慎重経路Tsafeである。緊急時経路計画部134が緊急停止経路Tを選択した場合には、緊急停止経路Tを、選択経路Tpassedとして走行部140に出力する。
走行部140は、選択経路Tpassedを走行するように自車両1の進行方向と速度とを決定する。そして、決定した進行方向と速度とに基づいて、自車両1に備えられている操舵アクチュエータと、自車両1に備えられている駆動力源および制動装置を制御する。
[事故責任判断部130が実行する処理]
図2に、事故責任判断部130が実行する処理を示している。事故責任判断部130は、図2に示す処理を実行周期ごとに実行する。実行周期は予め設定されている。実行周期は任意に設定可能であり、たとえば、数十ミリ秒〜数百ミリ秒の範囲内の任意の時間に設定できる。
ステップ(以下、ステップを省略)S1、S2は緊急停止モード判断部131が実行する。S1では、センサ統合部110からセンサベース情報S、すなわち、センサ値、環境情報、対象車情報を取得する。S2では、S1で取得したセンサベース情報Sを用いて、路面状態から低μ路緊急停止モードとするかどうかを決定する。このS2の処理は、後述するS6を実行する場合の緊急停止モードを事前に決定しておく処理であり、緊急停止モードを実行する処理ではない。低μ路緊急停止モードに決定しない場合には、通常緊急停止モードが選択されることになり、S2の処理は、緊急停止モードを事前選択する処理である。
具体的には、センサベース情報Sに含まれている自車両1の周辺の環境に基づいて路面状態を判断する。そして、自車両1が走行中の道路が低μ路であると判断した場合には、低μ路緊急停止モードとする。自車両1が走行中の道路が低μ路であるかどうかは、路面μを決定して、その路面μが閾値以下であることにより判断することができる。路面μを決定する以外にも、減速時に、ブレーキ装置が発生させた制動力と、それにより生じた減速度(すなわち負の加速度)との関係が、予め設定された正常範囲に入っていない場合に、自車両1が走行中の道路が低μ路であると判断してもよい。
なお、図2に示した処理は、このS2において低μ路緊急停止モードとすることに決定した場合の処理である。このS2において、路面μを考慮した緊急停止経路Tを計画しておくことができる。路面μを考慮した緊急停止経路Tは、路面が滑りやすいほど、減速度が小さくなるように計画される。
S3〜S5は経路選択部133が実行する。S3では、経路計画部120から候補経路Tを取得する。S4では、S3で取得した候補経路Tに慎重経路Tsafeがあるかどうかを判断する。慎重経路Tsafeは、前述したように、対象車両に対しても事故責任を負わない経路である。各候補経路Tが慎重経路Tsafeであるかどうかは、具体的には図3に示す処理を実行して決定する。図3に示す処理は後述する。
慎重経路Tsafeがある場合にはS5に進む。S5では、慎重経路Tsafeであるとされている候補経路Tから最適な経路を選択する。慎重経路Tsafeが1つのみである場合、その慎重経路Tsafeを最適な経路とする。慎重経路Tsafeが複数ある場合には、たとえば、長期経路と最も整合する経路を最適な経路とする。
S4の判断において慎重経路Tsafeがないと判断した場合にはS6に進む。慎重経路Tsafeがないということは、どの候補経路Tを選択しても、自車両1が有責となる可能性があることを意味する。この場合は緊急停止を実行する。
S6およびS7は緊急時経路計画部134が実行する。S6では、低μ路緊急停止モードへ変更する。なお、S2において低μ路緊急停止モードが選択されていない場合には、このS6において、通常緊急停止モードへ変更される。続くS7は、緊急停止経路Tを選択する。本実施形態の緊急停止経路Tは予め設定された1つの経路である。したがって、S7では、その1つの経路を選択する。なお、前述したように、緊急停止経路Tは事前に計画されている。S8では、S5あるいはS7で選択した経路、すなわち、選択経路Tpassedを走行部140へ送信する。
[慎重経路Tsafeかどうかの判定]
図3に、各候補経路Tが慎重経路Tsafeかどうかを判断する処理を示す。図3において、S11からS16までは事故責任予測部132が実行し、S17、S18は、経路選択部133が実行する。図3に示す処理は、経路計画部120から候補経路Tを取得する毎、すなわち、図2のS3を実行する毎に実行する。また、図3に示す処理は、各候補経路Tについて実行する。
S11では、候補経路Tを走行したときのΔt秒後の自車状態St1を推定する。自車状態St1には、自車両1の位置および速度が少なくとも含まれる。S12では、S11で推定した自車状態St1の後に、緊急停止経路Tを走行して停止した場合の自車状態St2を推定する。S12で使用する緊急停止経路Tは、図2のS2で決定した緊急停止モードにおいて設定されている緊急停止経路Tである。また、自車状態St2は、自車両1が停止しているので、主として、自車両1の位置を示すものである。
S13では、自車両1の周囲から対象車両を1台選択する。ここで選択する対象車両は、すでに対象車両として選択した周辺車両とは異なる車両である。また、対象車両は、自車両1の周辺に存在している周辺車両から選択した車両である。
ある車両が自車両1の周辺に存在しているかどうかは、たとえば、自車両1を基準として定まる周辺領域にその車両が位置しているかどうかにより決定することができる。周辺領域は、自車両1を中心とし、車両の前後方向および左右方向に平行な辺を持つ矩形領域とすることができる。矩形の大きさは、車両の前方向を、車両の停止距離程度とすることができる。車両の後方は、車両の前方向と同じとしてもよいし、それよりも短くしてもよい。車両の左右方向における矩形の大きさは、1車線分の長さとすることができる。なお、周辺領域の大きさは、種々に設定可能である。また、周辺領域の形状も種々に設定可能である。たとえば、周辺領域の形状は、真円形あるいは楕円形であってもよい。
周辺領域に存在している、自車両1以外の車両(以下、他車両)であって、自車両1との間に別の他車両が存在していない他車両は対象車両とする。また、自車両1との間に別の他車両が存在している他車両も、周辺領域に存在していれば、対象車両としてもよい。
S14では、S13で選択した対象車両が、Δt秒後に取りうる行動セットAを推定する。この行動セットAは、Δt秒間に、対象車両が移動する可能性がある1つあるいは複数の軌道である。軌道は、Δt秒間に含まれる複数の時刻における対象車両の位置で表すことができる。あるいは、軌道は、S14を実行する時点における対象車両の最新の位置と、その後の操舵角と速度で表すこともできる。
軌道が向かう方向として可能性のある範囲は、対象車両の現在の進行方向を基準とし、現在の進行方向から左右両側に一定範囲とすることができる。この一定範囲は、車速が高いほど狭い範囲としてもよい。
対象車両の行動セットAは、対象車両情報から決定することができる。対象車両の行動セットAを決定するために対象車情報を用いるので、図2のS1を実行後に、図2と並列的に、図3に示す処理を実行してもよい。
S15では、S14で決定した行動セットAに対して、自車両1が自車状態St1から自車状態St2まで状態変化すると、自車両1は有責かどうかを判断する。行動セットAに対して自車両1が有責かどうかは、前述した潜在事故責任値ALvalをもとに判断する。行動セットAが示す、対象車両の各軌道に対する自車両1の潜在事故責任値ALvalが、自車両1に事故の責任の少なくとも一部があることを示す値であれば、自車両1は有責であるとする。
潜在事故責任値ALvalが0である場合以外は、自車両1に事故の責任の少なくとも一部があるとする。すなわち、潜在事故責任値ALvalが0である場合に限り、自車両1には事故の責任がないとすることができる。この場合、制御可能閾値は0である。ただし、制御実行可能閾値を0よりも大きい値としてもよい。
行動セットAに対する潜在事故責任値ALvalは、行動セットAに含まれる各軌道について決定される。1つの行動セットAに対して潜在事故責任値ALvalが複数決定される場合、最も値が大きい潜在事故責任値ALvalをもとに、自車両1が有責かどうかを判断する。
S15の判断結果がNoであればS16に進む。S16では、対象車両とすべき全部の車両に対して、自車両1が有責になるかをチェックしたかどうかを判断する。S16の判断結果がNoであればS13に戻る。S16の判断結果がYesであればS17に進む。S17では、候補経路Tは慎重経路Tsafeであると判定する。
S15の判断結果がYesであればS18に進む。S18では、候補経路Tは慎重経路Tsafeではないと判定する。
[第1実施形態のまとめ]
この第1実施形態では、緊急停止モードとして、通常緊急停止モード以外に、低μ路緊急停止モードが用意されている。そして、S7において緊急停止経路Tを選択する前に、どの緊急停止モードとするかを予め決定しておく(S2)。そして、慎重経路Tsafeがないと判断して緊急停止を実行する場合には、事前に決定した緊急停止モードによる緊急停止経路を選択する(S7)。事故責任判断部130は、選択した経路を走行部140へ送信する(S8)。走行部140は、事故責任判断部130から指示された経路で自車両1を走行させることにより、自車両1を緊急停止させる。
このようにすることで、第1実施形態の車両制御装置100は、自車両1が走行している道路が低μ路である場合には、その状況に応じた、低μ路緊急停止モードでの緊急停止経路Tを選択して自車両1を緊急停止させることができる。よって、自車両1が走行している道路が低μ路である場合にも、自車両1を緊急停止させる制御を行ったことにより、自車両1がスリップしてしまうことを抑制しつつ、緊急停止をすることができる。
また、緊急停止経路Tを選択するかどうかの判断は、慎重経路Tsafeがあるかどうかにより行っている(S4)。そして、候補経路Tが慎重経路Tsafeであるかどうかは、緊急停止経路Tを選択した場合の自車状態Stの変化をもとに判断する(S11〜S15)。ここで用いる緊急停止経路Tは、自車両1が走行中の道路が低μ路であれば、低μ路緊急停止モードでの緊急停止経路Tである。したがって、慎重経路Tsafeがあるかどうかの判断、すなわち、緊急停止をする必要があるかどうかの判断も、路面状態を考慮して行うことができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態を説明する。この第2実施形態以下の説明において、それまでに使用した符号と同一番号の符号を有する要素は、特に言及する場合を除き、それ以前の実施形態における同一符号の要素と同一である。また、構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分については先に説明した実施形態を適用できる。
図4に、第2実施形態の特徴を示している。第1実施形態では、道路状況として路面のμを考慮していた。これに対して、第2実施形態では、道路状況として路肩RSを考慮する。第2実施形態では、緊急停止時に、自車両1は路肩RSに入る緊急停止経路Tを選択することができる。
第2実施形態でも、車両制御装置100は図1に示す構成を備える。経路計画部120は、候補経路Tを逐次計画する。候補経路Tは短期経路の候補となる経路であり、短期経路は、長期経路を分割した経路であることから、自車両1が路肩RSに入るような経路は計画しない。
第2実施形態では、緊急停止モードとして、通常緊急停止モードと、路肩緊急停止モードが用意されている。路肩緊急停止モードは、路肩RSに入る緊急停止経路Tを実行するモードである。路肩緊急停止モードは道路状況に応じた緊急停止モードである。
図5に、第2実施形態で事故責任判断部130が実行する処理を示す。図5に示す処理は、図2に代えて実行する処理である。S21の処理はS1と同じであり、センサ統合部110からセンサ値、環境情報、対象車情報を取得する。
S22は緊急停止モード判断部131が実行する。S22では、S21で取得した環境情報に基づいて路肩状態を判断する。自車両1が退避できる路肩RSがあることが確認できた場合、緊急停止モードとして路肩緊急停止モードを選択する。自車両1が退避できる路肩RSであるかどうかは、路肩RSの広さにより判断する。加えて、他の条件、たとえば、路肩RSに障害物があるかどうかという条件も考慮して、路肩緊急停止モードとするかどうかを決定してもよい。路肩緊急停止モードを選択しない場合には、通常緊急停止モードを選択する。
S23、S24、S25は、それぞれ、S3、S4、S5と同じである。S23では、経路計画部120から候補経路Tを取得する。S24では、S23で取得した候補経路Tに慎重経路Tsafeがあるかどうかを判断する。S25では、慎重経路Tsafeから、最適な経路を選択する。
S26は緊急時経路計画部134が実行する。S26では、路肩緊急停止モードへ変更する。なお、S2において路肩緊急停止モードが決定されていない場合には、このS6において、通常の緊急停止モードへ変更される。続くS27は、緊急停止経路Tを選択する。第2実施形態でも、緊急停止経路Tは、このS27を実行する時点では1つの経路に設定されている。たとえば、S22において、路肩緊急停止モードとすることを決定した後、路肩緊急停止モードとすることを決定した環境情報を用いて緊急停止経路Tを計画することができる。S27では、事前に決定されている1つの緊急停止経路Tを選択する。緊急停止経路Tは自車位置を基準とする経路であり、時間経過に伴う緊急停止実行時からの自車位置の変化を示している。
S28では、S25あるいはS27で選択した選択経路Tpassedを走行部140へ送信する。
[第2実施形態のまとめ]
第2実施形態では、車両制御装置100は、自車両1が走行している道路に、自車両1が退避可能な路肩RSがある場合、緊急停止モードを路肩緊急停止モードを事前選択する(S22)。そして、慎重経路Tsafeがないと判断した場合には(S24:Yes)、路肩RSに退避する緊急停止経路Tを選択する(S27)。
このようにすることで、慎重経路Tsafeがない状況であっても、自車両1が走行している道路に路肩RSがある場合には、後続車両の進路妨害をせずに自車両1が安全に停車できる可能性がある。また、自車両1が事故の責任を負うことになる可能性も低減できる。
<第3実施形態>
図6に第3実施形態の車両制御装置300の構成を示す。車両制御装置300は、車両制御装置100が備えている構成に加えて、無線通信部310および地図記憶部320を備えている。
無線通信部310は、自車両1の外部にあるサーバ2と通信する。サーバ2との通信により、自車両1が走行する道路の交通ルールを取得する。無線通信部310は、広域通信を行うものでもよいし、路側機との間で近距離通信を行い、路側機を介してサーバ2と通信するものでもよい。取得する交通ルールには、緊急時に路肩RSに停車することが定められている場合がある。なお、無線通信部310は、後述する第4実施形態および第8実施形態では、車車間通信を行う無線通信部である。
地図記憶部320は、路肩RSの有無が記憶された道路地図データを記憶している。さらに、道路別に、緊急時に路肩RSに停車する等の交通ルールが、道路地図データに含まれていることがある。
図7に、第3実施形態で事故責任判断部130が実行する処理を示す。図7に示す処理は、図5に代えて実行する処理である。図7は、S21の後にS21Aが追加されている点、および、S22に代えてS22Aを実行する点が、図5と相違する。
S21Aは緊急停止モード判断部131が実行する。S21Aでは、モード規定情報を取得する。モード規定情報は、緊急停止モードとして、どのモードを選択するかを規定する情報である。具体的には、モード規定情報として、無線通信部310を介してサーバ2から、自車両1の現在位置に対応する交通ルールを取得する。また、地図記憶部320からも、自車両1の現在位置に対応する交通ルールを取得する。なお、交通ルールは、地図記憶部320およびサーバ2のいずれか一方のみから取得してもよい。この交通ルールすなわちモード規定情報は、動的に変化するものではない情報、すなわち、予め設定されている情報である。
S22Aでは、S21で取得した環境情報に基づいて判断した路肩状態と、S21Aで取得したモード規定情報とから、緊急停止モードを路肩緊急停止モードとするか通常緊急停止モードとするかを選択する。モード規定情報から、緊急時に路肩RSに停止することが定められている位置であり、かつ、路肩RSに隣接する車線を走行していると判断できた場合には、路肩緊急停止モードにすることを決定する。この決定においては、路肩RSの有無および広さを、センサ値から解析する必要はない。
第3実施形態では、自車両1が位置する交通ルールを取得する(S21A)。そして、取得した交通ルールから、路肩緊急停止モードとすべきと判断できる場合には、路肩緊急停止モードとする(S22A)。これにより、路肩緊急停止モードとすべきかどうかの判断に要する演算コストを低くすることができる。
<第4実施形態>
図8に、第4実施形態の特徴を示している。第4実施形態でも、緊急停止モードとして通常緊急停止モードと路肩緊急停止モードとが用意されている。そして、緊急停止モードを、通常緊急停止モードとするか路肩緊急停止モードとするかの判断に、他車両3が決定している緊急停止モードを考慮する。
図8には、自車両1と同じ道路を、自車両1と同一方向に走行する4台の他車両3A、3B、3C、3Dが示されている。自車両1には第3実施形態と同じ車両制御装置300が搭載されている。また、各他車両3にも、車両制御装置300が搭載されている。ただし、第4実施形態では、車両制御装置300が備える無線通信部310は、車車間通信を行う。また、事故責任判断部130は、図7に代えて図9に示す処理を実行する。
また、各車両制御装置300は、決定している緊急停止モードおよび現在位置を、周期的に周囲に送信する。他車両3A、3Dは、路肩RSに隣接する車線を走行していないので、通常緊急停止モードに決定している。他車両3Bは、路肩RSに隣接する車線を走行しているが、他車両3Bの付近の路肩RSに障害物4が存在している。そのため、他車両3Bも通常緊急停止モードを設定している。
他車両3Cは、路肩RSに隣接する車線を走行しており、かつ、路肩RSに停止する緊急停止経路Tを走行しても障害物4に衝突しないので、路肩緊急停止モードを設定している。自車両1は、路肩RS隣接する車線を走行しており、他車両3Cの後ろを走行している。
図9に、第4実施形態で事故責任判断部130が実行する処理を示す。図9に示す処理は、図7のS21A、S21Aに代えて、S21B、S22Bを実行する点が、図7と相違する。S21B、S22Bは、緊急停止モード判断部131が実行する。
S21Bでは、他車両3が決定した緊急停止モードおよび他車両3の位置を、無線通信部310を介して取得する。S22Bでは、S21で取得した環境情報に基づいて判断した路肩状態と、S21Bで取得した他車両3の緊急停止モードとその他車両3の位置から、緊急停止モードを路肩緊急停止モードとするか通常緊急停止モードとするかを選択する。
自車両1と同じ車線において自車両1の前方を走行している他車両3から、その他車両3が決定している緊急停止モードを取得できた場合に、自車両1も、他車両3と同じ位置では、その他車両3と同じ緊急停止モードとする。
図8を用いて、S22Bの処理を具体的に説明する。各車両の位置が図8に示す位置になっている時刻を時刻t0とする。また、時刻t0においてS22Bを実行したとする。この場合、自車両1は、時刻t0における他車両3Cの位置に到達するまでは、緊急停止モードを、路肩緊急停止モードとすればよいことを、時刻t0の時点で決定できる。また、少なくとも、時刻t0時点における他車両3Bの位置に到達するまでに、緊急停止モードを通常緊急停止モードとする必要があることも、時刻t0の時点で決定できる。
なお、時刻t0以降も、逐次、他車両3が決定した緊急停止モードを取得する。他車両3Cの緊急停止モードが通常緊急停止モードに変化した位置が決定できれば、自車両1も、その位置において、緊急停止モードを通常緊急停止モードに変更すればよいと判断できる。
第4実施形態では、他車両3が決定している緊急停止モードを取得する(S21B)。そして、他車両3が決定している緊急停止モードを参照して、自車両1の緊急停止モードを決定する(S22B)。他車両3が決定している緊急停止モードを参照することで、現時点での自車両1の緊急停止モード、および、先の走行位置において決定すべき緊急停止モードを事前に決定できる。よって、路肩緊急停止モードとすべきかどうかの判断に要する演算コストを低くすることができる。
<第5実施形態>
図10に、第5実施形態の特徴を示している。第5実施形態では、候補経路Tを計画する経路計画部520(図11参照)が、路肩緊急停止モードでの緊急停止経路Tも計画する。
図11に、第5実施形態の車両制御装置500の構成を示す。車両制御装置500は、経路計画部520、事故責任判断部530を備える。これらは、これまでの実施形態の経路計画部120、事故責任判断部130とは処理が一部相違する。事故責任判断部530は、詳しくは、緊急停止モード判断部531、緊急時経路計画部534が実行する処理が、緊急停止モード判断部131、緊急時経路計画部134と相違する。
経路計画部520は、経路計画部120と同様にして候補経路Tを逐次計画する。また、経路計画部520は、緊急停止モード判断部531から、緊急停止モードを路肩緊急停止モードにしたことが通知された場合には、路肩緊急停止モードでの緊急停止経路Tも計画する。よって、経路計画部520は、緊急停止モード判断部531から緊急停止モードを路肩緊急停止モードにしたことが通知された場合には、候補経路Tと路肩緊急停止モードでの緊急停止経路Tを計画する。
緊急停止経路Tは、候補経路Tと同様、センサベース情報Sを用いて計画する。自車両1の車速、路面状況、自車両1の周辺の障害物を考慮して、緊急停止経路Tの終点である目標停止位置を決定する。目標停止位置は、自車両1が停止できる空間があることが1つの条件である。また、目標停止位置は、その位置において自車両1の速度を0にできる距離だけ、現在位置から離れている位置であることも条件となる。
緊急停止モード判断部531は、緊急停止モード判断部131と同様にして緊急停止モードを判断する。加えて、緊急停止モード判断部531は、路肩緊急停止モードにすることを決定した場合には、そのことを経路計画部520に通知する。
緊急時経路計画部534は、経路計画部520が計画した、路肩緊急停止モードでの緊急停止経路Tを取得する。路肩緊急停止モードに変更して緊急停止経路Tを走行部140に送る場合には、経路計画部520から取得した路肩緊急停止モードでの緊急停止経路Tを走行部140に送る。
図12に第5実施形態の事故責任判断部530が実行する処理を示す。図12に示す処理は、図5のS22を実行した後にS22Cを実行する点、および、S23を実行した後にS23Cを実行する点が図5と相違する。S22Cは緊急停止モード判断部531が実行し、S23Cは緊急時経路計画部534が実行する。
S22Cでは、路肩緊急停止モードを事前選択したことを経路計画部520に通知する。経路計画部520は、この通知を受けると、候補経路Tに加えて、路肩緊急停止モードでの緊急停止経路Tも計画する。S23Cでは、経路計画部520が計画した路肩緊急停止モードでの緊急停止経路Tを取得する。
これまでの実施形態でも、緊急停止モードを決定したときに緊急停止経路Tを計画する例を示している。緊急停止モードを決定したときに、センサベース情報Sを用いて緊急停止経路Tを計画する機能は、緊急時経路計画部534が備える必要はない。この第5実施形態のように、センサベース情報Sを用いて緊急停止経路Tを計画する機能は、同じくセンサベース情報Sを取得する経路計画部520が備えてもよいのである。
<第6実施形態>
図13に、第6実施形態の特徴を示している。第6実施形態では、路肩緊急停止モードで緊急停止する際に、緊急停止経路Tを演算する。ただし、すでに緊急停止しなければならない状態であるので、演算にかかる時間は短くしなければならない。そこで、緊急停止経路Tを決定することができる経路決定マップを事前に決定して記憶しておく。
経路決定マップは、一例として、図13に示す3つの入力値により緊急停止経路Tを決定するマップとすることができる。経路決定マップは、自車両1と同じ車線において自車両1の直近前方を走行する他車両3までの距離Lfrontと、自車両1の現在位置を原点とした目標停止位置座標(X,Y)を入力値とすることができる。
自車両1と同じ車線において自車両1の直近前方を走行する他車両3の位置に自車両1が到達するまでに路肩RSに退避できれば、その他車両3との衝突が回避できる。よって、これら3つの入力値から緊急停止経路Tを決定できる。
目標停止位置座標(X,Y)は、種々の方法で決定可能である。単純な例では、たとえば、X座標については、路肩RSに自車両1の全体が入る座標とし、Y座標については車速から決定し、車速が高いほど、Y座標を大きい値にする。さらに、X座標、Y座標とも路面μを考慮し、路面が滑りやすいほど、X座標、Y座標を大きい値にしてもよい。また、経路決定マップの入力値に車速を加えてもよい。また、サーバ2との通信や道路地図データから、停止位置が決定できる場合には、その停止位置を目標停止位置としてもよい。
第6実施形態の車両制御装置は、事故責任判断部130が実行する処理を除き、第1実施形態の車両制御装置100と同じ構成を備える。図14に第6実施形態において事故責任判断部130が実行する処理を示す。図14に示す処理は、図5のS26を実行した後にS26Dを実行する点、S27に代えてS27Dを実行する点が図5と相違する。S26D、S27Dは緊急時経路計画部134が実行する。
S26Dでは、S21で取得したセンサ値、環境情報、対象車情報をもとに、経路決定マップに入力する入力値、すなわち、Lfront、X、Yを決定する。S27Dでは、緊急停止経路Tを計画する。具体的には、S26Dで決定した入力値を経路決定マップに入力して緊急停止経路Tを得る。
この第6実施形態では、緊急停止モードに変更してから、そのときの状況を反映した緊急停止経路Tを決定する。よって、緊急停止時の状況により適合した緊急停止が可能になる。また、経路決定マップを用いて緊急停止経路Tを決定するので、短時間で緊急停止経路Tを決定できる。よって、緊急停止モードへ変更してから緊急停止経路Tを決定しても、緊急停止経路Tを走行部140へ送信することが遅れてしまうことが抑制できる。
<第7実施形態>
図15に、第7実施形態の特徴を示している。第7実施形態でも、路肩緊急停止モードで緊急停止する際に、緊急停止経路Tを演算する。また、第6実施形態と同様、事前に決定した経路決定マップを用いて緊急停止経路Tを決定する。
さらに、第7実施形態では、緊急停止経路Tを設定する際に格子点Lを設定する。そして、障害物が存在せず通過できる格子点Lをたどる経路を緊急停止経路Tを計画する。
第7実施形態の車両制御装置は第1実施形態と同じく図1に示す構成を備える。図16に第7実施形態において事故責任判断部130が実行する処理を示す。図17に示す処理は、図5のS27に代えてS27Eを実行する点が図5と相違する。S27Eは緊急時経路計画部134が実行する。
図17にS27Eの詳細処理を示す。S27E1では、目標停止位置を決定する。目標停止位置を決定する際には、S21で取得したセンサベース情報Sを用いる。目標停止位置の決定方法は第6実施形態と同じである。
S27E2では、格子点Lを設定する。格子点Lは、目標停止位置と自車両1の位置を用いて定まる矩形領域を複数に分割する縦横の線の交点である。矩形領域は、自車両1の現在位置と目標停止位置に、車両の大きさ程度のマージンを加えた範囲を含む。この矩形領域を分割する縦線は、互いに隣接する縦線の間隔が、車線幅あるいはそれ以下となるように配置する。矩形領域を分割する横線は、互いに隣接する横線の間隔が、1台の車長あるいはそれ以下となるように配置する。縦線および横線の間隔が狭いほど詳細に緊急停止経路Tを設定できるが、縦線および横線の間隔が狭くなるほど、格子点の数が増え、それにより処理時間が増加してしまう。縦線および横線の間隔は、処理時間が許容できる範囲で狭くなるように設定することが好ましい。縦線および横線の間隔は、事前に設定されている。
S27E3では、障害物が障害にならず格子点Lを通過できるかどうかを、格子点L別に判断する。各格子点Lを中心とする一定範囲内に障害物が存在するかどうかにより、障害物が障害にならず格子点Lを通過できるかどうかを判断する。そして、通過できる格子点Lを通って目標停止位置へ到達する格子点列を決定する。
一定範囲は、隣接する格子点間距離の半分以下である。たとえば、一定範囲は、隣接する格子点間距離の 1/4とすることができる。なお、格子点Lの間隔を短くした場合、一定範囲を格子点Lの位置のみとしてもよい。すなわち、格子点Lの間隔を短くした場合、格子点Lに障害物が存在するかどうかにより、障害物が障害にならず格子点Lを通過できるかどうかを判断してもよい。たとえば、格子点Lの間隔を、縦方向については車長の半分以下、横方向については、車幅の半分以下とする場合に、一定範囲を格子点Lの位置のみとする。
S27E4では、S27E3で決定した格子点列を構成する各格子点間の経路を、第6実施形態で説明した経路決定マップを用いて決定する。S27E5では、S27E4で決定した格子点L間の経路を連結して、緊急停止経路Tとする。
この第7実施形態のようにすることで、障害物を回避できる可能性が向上した緊急停止経路Tを短時間で計画して走行部140へ提供することができる。
また、各格子点L間の経路は、経路決定マップを用いて決定する。よって、緊急停止経路Tを迅速に決定することもできる。
<第8実施形態>
第8実施形態の車両制御装置は、事故責任判断部130が実行する処理を除き、第3実施形態の車両制御装置300と同じ構成を備える。第8実施形態では、車両制御装置300は、緊急停止モードに変更する可能性を自車両1の周囲に通知し、また、自車両1が緊急停止しているときも、自車両1が緊急停止していることを自車両1の周囲に通知する。
図18に、第8実施形態において事故責任判断部130が実行する処理を示している。図18に示す処理は、図2のS2、S6に代えて、S2F、S6Fを実行する。また、S4の後に、S4F1、S4F2を実行し、S7の後にS7Fを実行する。S2Fは緊急停止モード判断部131が実行する。S6Fは緊急時経路計画部134が実行する。S4F1、S4F2は事前通知処理部としての処理である。S7Fは緊急停止通知部としての処理である。
S2Fでは緊急停止モードを事前選択する。S1で取得したセンサベース情報Sをもとに、緊急停止モードを、通常緊急停止モードとするか道路状況に応じた緊急停止モードとするかを選択する。道路状況に応じた緊急停止モードは、低μ路緊急停止モード、路肩緊急停止モードのいずれでもよく、その両方でもよい。また、低μ路緊急停止モード、路肩緊急停止モード以外の道路状況に応じた緊急停止モードでもよい。
S4の判断において、慎重経路Tsafeがあると判断した場合にはS4F1に進む。S4F1では、慎重経路Tsafeの本数が閾値以下であるかを判断する。閾値は1以上の値に設定されており、短時間に慎重経路Tsafeが0になることもあるような小さい値に設定されている。S4F1の判断結果がYesであればS4F2に進む。S4F2では、自車両1が緊急停止する可能性があることを、無線通信部310を用いて自車両1の周囲に通知する事前通知処理を行う。
S4の判断結果がNoになった場合にはS6Fに進む。S6Fでは、S2Fで事前選択した緊急停止モードへ変更する。S7では、緊急停止モードに対応した緊急停止経路Tを選択する。S7Fでは、緊急停止中であることを、無線通信部310を用いて自車両1の周囲に通知する緊急停止通知処理を実行する。この通知には、緊急停止中であることに加えて、緊急停止モードがどのモードであるかを特定する情報が含まれる。
この第8実施形態では、車両制御装置300は、事前通知処理を実行する(S4F2)。これにより、自車両1の周囲に存在する他車両3は、自車両1が緊急停止する前に、自車両1が緊急停止する可能性があることを知ることができる。他車両3は、自車両1が緊急停止する可能性があることを知ることで、自車両1との距離を広くするなど、自車両1が緊急停止する可能性を考慮した運転が可能になる。
また、第8実施形態では、車両制御装置300は、緊急停止通知処理を実行する(S7F)。これにより、自車両1の周囲に存在する他車両は、自車両1が緊急停止中であることを迅速かつ確実に判断した上で、自車両1が緊急停止中であることに対応する運転が可能になる。
また、緊急停止中であることの通知には、緊急停止モードがどのモードであるかを特定する情報が含まれる。これにより、たとえば、この通知に路肩緊急停止モードであることが含まれている場合、この通知を受信した他車両3は、自車両1が路肩RSに移動すると判断した運転が可能になる。
以上、実施形態を説明したが、開示した技術は上述の実施形態に限定されるものではなく、次の変形例も開示した範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。
<変形例1>
第7実施形態では、障害物が障害にならずに通過できる格子点L間ごとに経路を決定し、各格子点L間の経路を連結して緊急停止経路Tとしていた。しかし、これに限られず、先に、障害物が障害にならずに通過できる格子点L間を結び、緊急停止経路Tの形状を決定してもよい。緊急停止開始時からの時間経過と緊急停止経路Tの開始点からの距離との対応関係が定まる事前に設定した関係を用いて、緊急停止経路Tの各位置に到達する時刻を決定する。この関係は、緊急停止経路Tの長さと緊急停止開始時の速度とに応じて、複数種類を事前に用意しておくことができる。
<変形例2>
第6、第7実施形態では、緊急時経路計画部134が緊急停止経路Tを計算していた。しかし、第6、第7実施形態でも、第5実施形態のように経路計画部120が緊急停止経路Tを計算し、緊急時経路計画部134は、経路計画部120が計算した緊急停止経路Teを取得するようにしてもよい。
<変形例3>
実施形態では、緊急停止モード判断部131、531を備え、緊急停止モードを通常緊急停止モードとするか、道路状況に応じた緊急停止モードとするかを選択していた。しかし、通常緊急停止モードを実行せず、道路状況に応じた緊急停止モードのみとしてもよい。たとえば、低μ路でないときにも路面μを考慮した緊急停止経路Tを決定すれば、通常緊急停止モードを実行する必要はない。
<変形例4>
第3実施形態では、環境情報に基づいて判断した路肩状態とモード規定情報とから、緊急停止モードを路肩緊急停止モードとするか否かを判断していた。路肩緊急停止モードは、道路状況に応じた緊急停止モードの一例である。モード規定情報に基づいて、緊急停止モードを、路肩緊急停止モードとは別の、道路状況に応じた緊急停止モードとするかどうかを判断してもよい。
また、第4実施形態では、他車両が決定している緊急停止モードを示す情報に基づいて、緊急停止モードを、路肩緊急停止モードとするかどうかを判断していた。しかし、他車両が決定している緊急停止モードを示す情報に基づいて、緊急停止モードを、路肩緊急停止モードとは別の、道路状況に応じた緊急停止モードとするかどうかを判断してもよい。
<変形例5>
本開示に記載のセンサ統合部110、経路計画部120、事故責任判断部130、走行部140は制御部であり、この制御部およびその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサを構成する専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の制御部およびその手法は、専用ハードウエア論理回路により、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の制御部およびその手法は、コンピュータプログラムを実行するプロセッサと一つ以上のハードウエア論理回路との組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。ハードウエア論理回路は、たとえば、ASIC、FPGAである。
また、コンピュータプログラムを記憶する記憶媒体はROMに限られず、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていればよい。たとえば、フラッシュメモリに上記プログラムが記憶されていてもよい。
1:自車両 2:サーバ 3:他車両 4:障害物 100:車両制御装置 101:センサ 110:センサ統合部 111:車両識別部 112:環境判断部 120:経路計画部 130:事故責任判断部 131:緊急停止モード判断部 132:事故責任予測部 133:経路選択部 134:緊急時経路計画部 140:走行部 300:車両制御装置 310:無線通信部 320:地図記憶部 500:車両制御装置 520:経路計画部 530:事故責任判断部 531:緊急停止モード判断部 534:緊急時経路計画部 S4F1、S4F2:事前通知処理部 S7F:緊急停止通知部 ALval:潜在事故責任値 L:格子点 RS:路肩 S:センサベース情報 St:自車状態 T:緊急停止経路 T:候補経路 Tsafe:慎重経路

Claims (13)

  1. 車両に搭載される車両制御装置(100、300、500)であって、
    前記車両制御装置が搭載されている車両である自車両(1)が、走行を継続するために次に走行すべき経路の候補となる候補経路を逐次計画する経路計画部(120、520)と、
    前記経路計画部が計画した前記候補経路を前記自車両が走行した場合であって、前記自車両の周囲に存在する周辺車両と前記自車両との間に事故が生じた場合に、前記自車両に生じる責任を示す責任値を、前記候補経路別に予測する事故責任予測部(132)と、
    前記事故責任予測部が予測した前記候補経路別の前記自車両に生じる責任値に基づいて、前記経路計画部が計画した前記候補経路から、前記自車両が走行する経路を選択する経路選択部(133)と、
    前記自車両に生じる責任値が制御可能閾値以下となる前記候補経路である慎重経路がないと前記事故責任予測部が判断した場合に、前記自車両を緊急停止させる緊急停止経路を計画する緊急時経路計画部(134、534)と、
    前記経路選択部が選択した経路または前記緊急時経路計画部が計画した前記緊急停止経路を前記自車両が走行するための制御を行う走行部(140)とを備え、
    前記緊急時経路計画部は、前記自車両が走行している道路状況に応じた前記緊急停止経路を計画する、車両制御装置。
  2. 前記緊急時経路計画部は、前記自車両が走行している道路状況に応じた前記緊急停止経路を、前記事故責任予測部が前記慎重経路がないと判断する前に決定する、請求項1に記載の車両制御装置。
  3. 前記緊急時経路計画部は、前記慎重経路がないと前記事故責任予測部が判断した後に、予め設定された複数の前記緊急停止経路から入力値に基づいて1つの前記緊急停止経路を選択するマップを用いて、前記走行部に提供する前記緊急停止経路を選択する、請求項1に記載の車両制御装置。
  4. 前記緊急時経路計画部は、前記緊急停止経路の終点となる目標停止位置と前記自車両の現在位置とにより定まる矩形領域を分割する縦横の線の交点である格子点を設定し、前記格子点を含む一定範囲に障害物が存在しない前記格子点をたどって前記目標停止位置に到達する経路を、前記緊急停止経路とする、請求項1に記載の車両制御装置。
  5. 前記道路状況によらない緊急停止モードである通常緊急停止モードとするか、前記道路状況に応じた緊急停止モードとするかを判断する緊急停止モード判断部(131、531)を備え、
    前記緊急時経路計画部は、前記緊急停止経路を計画するときに前記通常緊急停止モードとなっている場合、前記道路状況によらない事前に決定されている前記緊急停止経路を計画し、前記緊急停止経路を計画するときに前記道路状況に応じた緊急停止モードとなっているときは、前記自車両が走行している道路状況に応じた前記緊急停止経路を計画する、請求項1に記載の車両制御装置。
  6. 前記道路状況に応じた緊急停止モードが、前記自車両が走行中の道路が低μ路であるという状況に応じた低μ路緊急停止モードであり、
    前記緊急時経路計画部は、自車両が走行中の道路の路面が滑りやすいほど、減速度が小さくなるように、前記緊急停止経路を計画する、請求項5に記載の車両制御装置。
  7. 前記道路状況に応じた緊急停止モードが、前記自車両が走行中の道路が路肩に退避可能であるという状況に応じた路肩緊急停止モードであり、
    前記緊急時経路計画部は、路肩に退避する前記緊急停止経路を計画する、請求項5に記載の車両制御装置。
  8. 前記緊急停止モード判断部は、前記自車両の位置が、前記緊急停止モードを前記道路状況に応じた緊急停止モードとすべき位置であるかどうかを規定したモード規定情報を取得し、前記モード規定情報に基づいて、前記緊急停止モードを、前記道路状況に応じた緊急停止モードとするどうかを判断する、請求項5に記載の車両制御装置。
  9. 前記緊急停止モード判断部は、前記自車両の前方を走行する他車両が決定している前記緊急停止モードを示す情報を取得し、前記他車両が決定している前記緊急停止モードを示す情報に基づいて、前記緊急停止モードを、前記道路状況に応じた緊急停止モードとするかどうかを判断する請求項5に記載の車両制御装置。
  10. 前記緊急停止モード判断部は、前記道路状況に応じた緊急停止モードにすると決定した場合に、前記道路状況に応じた緊急停止モードにしたことを前記経路計画部に通知し、
    前記経路計画部は、前記候補経路に加えて、自車両が走行している道路状況に応じた前記緊急停止経路を計画し、計画した前記緊急停止経路を前記緊急時経路計画部に送信し、
    前記緊急時経路計画部は、前記緊急停止経路を計画するときに前記道路状況に応じた緊急停止モードとなっているときは、前記経路計画部が計画した前記緊急停止経路を、前記走行部に提供する前記緊急停止経路とする、請求項5に記載の車両制御装置。
  11. 前記慎重経路の本数が1以上であるが、1以上に設定された閾値以下となった場合、前記自車両が緊急停止する可能性があることを周囲に通知する事前通知処理を実行する事前通知処理部(S4F1、S4F2)を備える、請求項1〜10のいずれか1項に記載の車両制御装置。
  12. 前記緊急時経路計画部が前記緊急停止経路を前記走行部に提供した場合に、前記自車両が緊急停止中であることを周囲に通知する緊急停止通知処理を実行する緊急停止通知部(S7F)を備える、請求項1〜11のいずれか1項に記載の車両制御装置。
  13. 制御対象となる車両である自車両(1)が、走行を継続するために次に走行すべき経路の候補となる候補経路を逐次計画し、
    前記候補経路を前記自車両が走行した場合であって、前記自車両の周囲に存在する周辺車両と前記自車両との間に事故が生じた場合に、前記自車両に生じる責任を示す責任値を、前記候補経路別に予測し、
    予測した前記候補経路別の前記自車両に生じる責任値に基づいて、前記候補経路から、前記自車両が走行する経路を選択し、
    前記自車両に生じる責任値が制御可能閾値以下となる前記候補経路である慎重経路がないと判断した場合には、前記自車両を緊急停止させる緊急停止経路を計画し、
    前記候補経路から選択した経路または前記緊急停止経路を前記自車両が走行するための制御を行う、車両制御方法であって、
    前記自車両が走行している道路状況に応じた前記緊急停止経路を計画する、車両制御方法。
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