JP2009067205A - 蓄電要素を用いた変電所及び電気鉄道き電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】電気車からの回生電力を有効利用することのできる、蓄電要素を用いた変電所及び電気鉄道き電システムを得る。
【解決手段】交流電力を整流器にて直流電力に変換し、該直流電力を電気車へ架線を介して供給する電気鉄道の変電所21aであって、蓄電要素6と、前記整流器と前記蓄電要素の間に接続され、前記蓄電要素の充放電を行なう電力変換器7と、前記変電所の出力電流i2を検出する検出手段12と、前記検出手段12により検出された電所出力電流i2が第1の基準値を下回った場合に充電を行い、第2の基準値を上回った場合に放電を行うよう前記電力変換器を制御する制御手段8と、を具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、蓄電要素を用いて回生電力を有効に利用する変電所及び電気鉄道き電システムに関する。
一般に、電気鉄道のき電システムに大容量二次電池やキャパシタなどの蓄電要素を用いる場合、その充放電制御は、き電線(架線)電圧に基づいて行われることが多かった。すなわち、き電線電圧が上昇した際には、近隣に回生ブレーキを使っている電気車が存在し、かつ、その回生電力を消費する電気車がほとんど存在しない状態であると判断して、蓄電要素への充電を行う。き電線電圧が低下した際には、近隣に電力を消費(力行)している電気車が多数存在すると判断し、電圧の低下具合に応じて蓄電要素から放電を行う。
この方式をそのまま採用すると、力行/回生を行っている電気車の割合によっては、電池残量が満充電/放電末に達してしまう可能性が高い。このため、電池残量を考慮した上で蓄電要素への充放電量を算定する方式の提案が行われている(特許文献1、2参照)。
特開P2006−62489「電力貯蔵式回生電力吸収装置及びその制御方法」 特開P2006−34041「き電系統電力貯蔵システムの制御装置」
上述した蓄電要素を用いた電気鉄道のき電システムでは、き電線電圧の変動を検知して蓄電要素への充放電量を決定する方式を採っているため、電気車にて電力回生/消費が開始したタイミングに対して、蓄電要素での充放電動作の開始が遅れるという欠点を持っている。き電線電圧の上昇・下降は、ある時点にて変電所近隣に存在する電気車の力行/回生状態の総和が反映された結果である。電気車での消費電力増加による電圧降下は、電力系統及び変電設備のインピーダンスによる電圧降下であるので、遅れの量は比較的少ない。しかし、回生電力の消費先が少ない場合に発生する電圧上昇は、回生電力が電気車内の平滑コンデンサに蓄えられることにより発生するため、電圧上昇は消費しきれない回生電力の積分結果となり、電圧が上昇し始めてから蓄電要素による電力の吸収開始までの遅れが大きくなる。
電圧が低下した場合には、本来の電力供給経路である整流器から電力が供給されるため問題は少ない。しかし、電圧が上昇した場合は、回生ブレーキを使用した電気車から発生した電力の行き場所が無い状態であるため、蓄電要素にて高速に回生電力を吸収してやらなければ、電気車側で回生電力を絞ってしまい機械ブレーキを使用してしまうため、回生電力の有効利用を図ることができない。
本発明は上述した問題を解決するためになされたものであり、変電所近隣に存在する電気車の回生・力行状態を、高速に変電所などに置かれた蓄電池の充放電制御に反映させることにより、電気車からの回生電力を有効利用することのできる、蓄電要素を用いた変電所及び電気鉄道き電システムを得ることを目的とする。
上記目的を達成するために本発明に係る変電所は、交流電力を整流器にて直流電力に変換し、該直流電力を電気車へ架線を介して供給する電気鉄道の変電所であって、蓄電要素と、前記整流器と前記蓄電要素の間に接続され、前記蓄電要素の充放電を行なう電力変換器と、前記変電所の出力電流を検出する検出手段と、前記検出手段により検出された電所出力電流が第1の基準値を下回った場合に充電を行い、第2の基準値を上回った場合に放電を行うよう前記電力変換器を制御する制御手段と、を具備する。
電気車からの回生電力を有効利用することのできる、蓄電要素を用いた変電所及び電気鉄道システムが得られる。
以下、本発明に係る蓄電要素を用いた変電所及び電鉄き電システムの実施例について、図面を参照して説明する。
[第1実施例]
まず、図1を用いて本発明の第1実施例を説明する。この第1実施例に係るき電システムは、変電所21a及び蓄電装置24を含む。第1実施例においては、電力系統1から供給される交流電力を変圧器2にて、き電に適した電圧にした後、整流器3にて直流に変換し、き電線4を介して電気車5へ供給される。蓄電要素6は、チョッパなどを用いた電力変換器7を介して、き電線4に並列に接続される。
従来、制御器8は、電圧検出器10によって検出される蓄電要素電圧などから推定される蓄電要素6のエネルギー残量を加味し、電圧検出器9によって検出されるき電線電圧から蓄電要素6の充放電量を決定し、電流検出器11から得られる電流値が所望の充放電量となるよう電力変換器7の制御を行っていた。
この第1実施例において制御器8は、電圧検出器9によって検出されるき電線電圧ではなく、電流検出器12により得られる変電所総出力電流i2に基づいて、蓄電要素6の充放電の電流指令値を算定し、電流検出器11から得られる充放電電流値i1が所望の値となるよう電力変換器7の制御を行う。以下、その算定方法について説明する。
図2のグラフは、本実施例における、変電所総出力電流i2と蓄電要素6への充放電電流指令値Iref1及び整流器3の出力電流i3の関係を示したものである。尚、電流検出器11で検出される電流値i1と蓄電要素6の充放電電流は、電力変換器7の入力側電圧値と出力側電圧値が異なるので、大きさは異なるが充放電指令値Iref1と同様に変化する。
変電所総出力電流i2が、予め設定された第1の基準値を下回った場合、蓄電要素6への充電を行う。また、変電所総出力電流i2が、予め設定された第2の基準値を上回った場合、蓄電要素6からの放電を行う。
この制御を実現するためのブロック図を図3に示す。以下の説明では、蓄電要素6への充放電電流i1の極性は、放電側を正、充電側を負とする。変電所総出力電流i2から第1の基準値を減算器25にて減算し、それにある定数を乗算器26にて乗じたものを充電側指令値とする。この乗算器26は変電所総出力電流i2が第1の基準値よりも下回った時に動作させるため、出力の上限は0でリミットする。また、蓄電要素6には充電電流の許容最大値が存在するため、この値で出力の下限をリミットする。一方、第2の基準値から変電所総出力電流i2を減算器23にて減算し、それにある定数を乗算器24にて乗じたものを放電側指令値とする。この乗算器24は変電所総出力電流i2が第2の基準値よりも上回った時に動作させるため、出力の下限は0でリミットする。また、蓄電要素6には放電電流の許容最大値が存在するため、この値で出力の上限をリミットする。上記充電側指令値と放電側指令値を加算器27にて加算し、蓄電要素6への充放電指令値Iref1とする。制御器8は、この指令値Iref1と電流検出器11の検出値を用い、比例積分要素やヒステリシスコンパレータなどを用いて電力変換器7へのゲート信号G1を出力し、蓄電要素6への充放電電流を所望の値に保つ。
この例では、充放電指令値Iref1は、変電所総出力電流i2と前述した第1もしくは第2の基準値との差分に適当な定数を乗じて算出しているが、両者の関係は線形でなくてもよく、例えば任意のテーブルを用いても良い。
この例において、第1の基準値をゼロ近傍の正の値とすれば、電気車5が回生ブレーキを使用した場合、回生電力を消費する他の電気車が存在しない場合にのみ充電が行われることになる。しかしこの場合には、整流器出力電流i1がほぼ0となり、蓄電要素6への充電が電気車5の回生電力のみによって行われることになるため、蓄電要素6のエネルギー残量が枯渇する可能性が高い。これを回避するため第1の基準値は、ある程度の大きさの正の値とすることが望ましい。
上述した第1の基準値及び第2の基準値は、固定値としてもよいが、蓄電要素6の電圧や充放電履歴などから推定されるエネルギー残量に応じて可変とすることにより、蓄電要素6のエネルギー残量枯渇や満充電による制御尤度の低下を事前に防ぐことができる。例えば、蓄電要素6のエネルギー残量が規定値より少ない場合、第1の基準値を大きな値とすることで、蓄電要素6が充電される確率は上がる。また、蓄電要素6のエネルギー残量が規定値より大きい場合、第2の基準値を小さな値とすることで、蓄電要素6が放電する確率は上がる。
また、変電所総出力電流i2が、第1の基準値と第2の基準値の間に存在する場合、蓄電要素6は充電も放電も行わない待機状態となるが、上記エネルギー残量に応じて充放電指令値Iref1を調節し、ある程度の充放電を行わせることにより、蓄電要素6が満充電もしくは放電末の状態に到達する確率を低減させ得る。
以上の制御アルゴリズムを用いることにより、力行する電気車が殆ど存在しない場合に回生ブレーキを使ったときには、き電線電圧が上昇する前に蓄電要素6が電力エネルギーの吸収を行うので、回生電力のより一層の有効利用が可能となる。また、力行する電気車が多く存在し消費電力が増加した場合には、高速に蓄電要素6から放電することにより、き電線の電圧低下を防ぐことができる。
尚、この例では、蓄電要素6への充放電電流i1を検出する電流検知器11は、電力変換器7のき電線4側に設置されているが、蓄電要素6側に設置してもよい。これは、以下に示す実施例でも同様である。
[第2実施例]
次に、図4を用いて本発明の第2実施例の説明を行う。尚、第1実施例と同一の構成要素に対しては同一の符号を付し、その説明は省略する。この第2実施例に係るき電システムは、変電所21b及び蓄電装置22を含む。
第1実施例との違いは、電流検出器12により検出される変電所総出力電流i2を用いる代わり、電流検出器13により検出される整流器出力電流i3を用いて蓄電要素6への充放電電流指令値を算出することである。尚、図4の例では整流器出力電流i3を用いているが、この代わりに整流器の入力電流または変電所での受電電流の振幅もしくは有効電力を用いてもよい。
本実施例における整流器3の出力電流と蓄電要素6の充放電電流の関係を、図5のグラフに示す。制御器8は、整流器出力電流i3が予め設定された第1の基準値を下回りそうになった場合に、整流器出力電流i3が第1の基準値近傍でリミットされるように蓄電装置への充電電流を調節する。また、整流器出力電流i3が予め設定された第2の基準値を超過しそうになった場合に、整流器出力電流i3が第2の基準値の近傍でリミットされるように蓄電要素6からの放電電流を調節する。
この制御を実現するためのブロック図を図6に示す。整流器3の出力電流i3から第1の基準値を減算器33にて減算し、それを比例積分要素34などに通したものを充電側指令値とする。比例積分要素34は整流器3の電流i3が第1の基準値を下回らないように制御するためのものであるため、出力の上限は0でリミットする。また、蓄電要素6には充電電流の許容最大値が存在するため、この値で出力の下限をリミットする。一方、第2の基準値から整流器3の出力電流を減算器31にて減算し、それに比例積分要素32などを通したものを放電側指令値とする。比例積分要素32は整流器3の電流i3が第2の基準値を上回らないように制御するためのものであるため、出力の下限は0でリミットする。また、蓄電要素6には放電電流の許容最大値が存在するため、この値で出力の上限をリミットする。上記充電側指令値と放電側指令値を加算し、蓄電要素6への充放電指令値Iref2とする。制御器8は、この指令値Iref2と電流検出器11の検出値i1を用い、比例積分要素やヒステリシスコンパレータなどを用いて電力変換器7へのゲート信号G2を出力し、蓄電要素6への充放電電流を所望の値に保つことにより、整流器3の出力電流i3を第1の基準値と第2の基準値の中間の値に保つ。
整流器出力電流i3と第1もしくは第2の基準値との差分に対して、比例積分要素ではなく、単に比例定数のみを乗じた値を充放電指令値としてもよいが、比例定数を大きな値にした場合でもある程度のオフセットが残り、十分な効果が得られない場合がある。
第1実施例の場合と同様、第1の基準値と第2の基準値は、蓄電要素電圧や充放電履歴から推定されるエネルギー残量に応じて変化させてもよい。例えば、蓄電要素6のエネルギー残量が規定値より少ない場合、第1の基準値を大きな値とすることで、蓄電要素6が充電される確率は上がる。また、蓄電要素6のエネルギー残量が規定値より大きい場合、第2の基準値を小さな値とすることで、蓄電要素6が放電する確率は上がる。更に、整流器出力電流が第1の基準値と第2の基準値の間にある場合の待機状態においても、第1実施例と同様、この時の充放電指令値は、蓄電要素6のエネルギー残量を鑑みて可変としてもよい。
第1の基準値と第2の基準値は同一の値としてもよい。同一の値とした場合には、整流器の出力電流i3と変電所の受電電力が常時一定の値に制御されることになる。すなわち、本実施例によれば、第1実施例にて説明した、き電線電圧低下防止や回生電力の有効利用の効果の他に、変電所の受電電力を設定値(図5では第2の基準値)以下に抑えることができるため、変圧器や整流器などの受電設備容量を低減することが可能となる。この効果は、蓄電要素6のエネルギー貯蔵量が多いほど、かつ、第1の基準値と第2の基準値を近い値に設定するほど大きくなる。この場合のエネルギーの流れは、電力系統からの受電は常時小電力にて行われ、電気車の力行・回生によって発生するエネルギーの変動分は、主に、地上におかれた蓄電要素6と電気車間相互にてやりとりされることになる。このような場合、太陽電池や燃料電池、自家発電設備との併用も効果的である。
尚、図5において、力行する車両が多数存在し、整流器3の出力電流i3が第2の基準値を超えるような場合、例えば電力容量に余裕のある他の変電所から電力の一時的な供給を受けることにより、変電所の受電電力を確実に設定値以下に抑えることができる。
[第3実施例]
次に、図7を用いて本発明の第3実施例の説明を行う。尚、上記第1及び第2実施例と同一の構成要素に対しては同一の符号を付し、その説明は省略する。この第3実施例に係るき電システムは、蓄電装置22及び少なくとも2つの変電所21aを含む。
本実施例では、蓄電要素6とそれに付属する電力変換器7、制御器8などは、変電所とは別な場所、いわゆるバッテリーポストとして設置される場合の充放電制御方法について説明する。
バッテリポストでは、制御器8は隣接変電所の出力電流検出器12の検出値データを、何らかの回線(有線・無線・電力線搬送などを含む)を用いて受信する。このとき、隣接変電所が方面別き電を行っている場合、図7に示すように、バッテリポストが存在する方面へのき電電流のみを用いても良い。このとき、例えば両変電所の出力電流の和が、予め設定された第1の基準値を下回った際に蓄電要素5への充電を行い、第2の基準値を超過していたならば、超過分に応じてバッテリポスト内蓄電要素からの放電を行う。充放電量の決定については、第1実施例もしくは第2実施例と同様のアルゴリズムを用いる。この例では、隣接変電所の電流の和を用いて判断を行う代わりに、両者の電流値に対して、例えば両変電所からの距離に応じて、適宜重み付けを行ってから加算しても良いし、両電流値の大きい方の値/小さい方の値を適宜用いても良い。また、3つ以上の変電所から電力供給を受けている場合、それら変電所で検出された電流値のうち最大値/最小値を適宜用いても良い。
また、第1の基準値/第2の基準値からの充放電判定は各々の変電所にて行い、両変電所からの充放電指令値を加算してバッテリポストでの充放電指令とする方法も考えられる。更に、指令を簡便化するため、変電所からは、放電/待機/充電の指令のみを出し、バッテリポストではそれらの指令の論理合成を行って動作モードを決めるといった方式も考えられる。
また、図8に示すように、ある区間全体の変電所出力電流を中央給電指令所20へ集め、その出力電流に応じてその区間全体に設置されているバッテリポストへの充放電指令を与えるという方法も考えられる。このとき、中央給電指令所への情報には、当該区間に存在する電気車5の電力消費状態すなわち力行・回生状態も加味して判断すれば、より効果的なき電システムの運用ができる。
このようにして、変電所から離れた場所に蓄電要素6を設置する場合にも、その充放電量を演算することができるようになる。変電所から離れた場所は、き電線電圧の変動も激しいところが多いので、電圧変動の抑制には効果的となる。
以上の説明はこの発明の実施の形態であって、この発明の装置及び方法を限定するものではなく、様々な変形例を容易に実施することができるものである。
本発明の第1実施例の鉄道き電システムの全体構成図。 本発明の第1実施例における動作概要を示したグラフ。 本発明の第1実施例における制御ブロックの構成図。 本発明の第2実施例の鉄道き電システムの全体構成図。 本発明の第2実施例における動作概要を示したグラフ。 本発明の第2実施例における制御ブロックの構成図。 本発明の第3実施例の鉄道き電システムの全体構成図。 本発明の第3実施例の鉄道き電システムの別の全体構成図。
符号の説明
1…電力系統、2…変圧器、3…整流器、4…き電線、5…電気車、6…蓄電要素、7…電力変換器、8…制御器、9…き電線電圧検出器、10…蓄電要素電圧検出器、11…蓄電要素電流検出器、12…変電所総出力電流検出器、13…整流器出力電流検出器、20…中央給電指令所、21a、21b…変電所、22…蓄電装置。

Claims (18)

  1. 交流電力を整流器にて直流電力に変換し、該直流電力を電気車へ架線を介して供給する電気鉄道の変電所であって、
    蓄電要素と、
    前記整流器と前記蓄電要素の間に接続され、前記蓄電要素の充放電を行なう電力変換器と、
    前記変電所の出力電流を検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出された変電所出力電流が第1の基準値を下回った場合に充電を行い、第2の基準値を上回った場合に放電を行うよう前記電力変換器を制御する制御手段と、
    を具備することを特徴とする変電所。
  2. 前記制御手段は、前記変電所出力電流と前記第1の基準値の差分に正の定数を乗じて得られる充電指令値に基づいて前記電力変換器を制御することを特徴とする請求項1記載の変電所。
  3. 前記制御手段は、前記変電所出力電流と第2の基準値の差分に正の定数を乗じて得られる放電指令値に基づいて前記電力変換器を制御することを特徴とする請求項1又は2記載の変電所。
  4. 前記制御手段は、前記変電所の出力電流値が前記第1の基準値と第2の基準値の間にある場合の前記蓄電要素への充放電電流を、前記蓄電要素のエネルギー残量に基づいて変化させることを特徴とする請求項1乃至3の内いずれか1項記載の変電所。
  5. 交流電力を整流器にて直流電力に変換し、該直流電力を電気車へ架線を介して供給する電気鉄道の変電所において、
    蓄電要素と、
    前記整流器と前記蓄電要素の間に接続され、前記蓄電要素の充放電を行う電力変換器と、
    前記整流器の出力電流値を検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出された整流器出力電流値が第1の基準値を下回らないように充電を行い、第2の基準値を上回らないように放電を行うよう前記電力変換器を制御する制御手段と、
    を具備することを特徴とする変電所。
  6. 前記制御手段は、前記整流器出力電流値と前記第1の基準値の差分を積分要素に通して得られる充電指令値に基づいて前記電力変換器を制御することを特徴とする請求項5記載の変電所。
  7. 前記制御手段は、前記整流器出力電流値と第2の基準値の差分を積分要素に通して得られる放電指令値に基づいて前記電力変換器を制御することを特徴とする請求項5又は6記載の変電所。
  8. 前記制御手段は、前記整流器出力電流値が前記第1の基準値と第2の基準値の間にある場合の前記蓄電要素への充放電電流を、前記蓄電要素のエネルギー残量に基づいて変化させることを特徴とする請求項6または7記載の変電所。
  9. 前記制御手段は、第1及び第2の基準値を、前記蓄電要素のエネルギー残量に基づいて変化させることを特徴とする請求項5乃至8の内いずれか1項記載の変電所。
  10. 交流電力を直流電力に変換し、該電力を電気車へ架線を介して供給する変電所を含む電気鉄道のき電システムにおいて前記変電所とは別な場所に設置される蓄電装置であって、
    蓄電要素と、
    前記架線と前記蓄電要素の間に接続され、前記蓄電要素の充放電を行なう電力変換器と、
    隣接する変電所の出力電流を検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出された隣接変電所の出力電流値に基づいて、前記電力変換器による前記蓄電要素の充放電を制御する制御手段と、
    を具備することを特徴とする蓄電装置。
  11. 前記制御手段は、前記隣接する変電所の出力電流の和が第1の基準値を下回らないように充電を行い、第2の基準値を上回らないように放電を行うよう前記電力変換器を制御することを特徴とする請求項10記載の蓄電装置。
  12. 前記制御手段は、前記隣接変電所出力電流の和と第1の基準値の差分を積分要素に通して得られる充電指令値に基づいて前記電力変換器を制御することを特徴とする請求項11記載の蓄電装置。
  13. 前記制御手段は、前記隣接変電所出力電流の和と第2の基準値の差分を積分要素に通して得られる放電指令値に基づいて前記電力変換器を制御することを特徴とする請求項11又は12記載の蓄電装置。
  14. 前記制御手段は、前記隣接変電所出力電流の和が前記第1の基準値と第2の基準値の間にある場合の前記蓄電要素への充放電電流を、前記蓄電要素のエネルギー残量に基づいて変化させることを特徴とする請求項11乃至13の内いずれか1項記載の蓄電装置。
  15. 前記制御手段は、第1及び第2の基準値を、前記蓄電要素のエネルギー残量に基づいて変化させることを特徴とする11乃至13の内いずれか1記載の蓄電装置。
  16. 前記制御手段は、前記隣接変電所出力電流の最大値もしくは最小値に基づいて、前記電力変換器による前記蓄電要素の充放電を制御することを特徴とする請求項10記載の蓄電装置。
  17. 同一架線に電力を供給し、互いに隣り合う第1及び第2変電所と、
    前記第1及び第2変電所の間に設置され、前記架線に接続された蓄電装置と、
    前記第1及び第2変電所の出力電流値をそれぞれ検出し、該出力電流値に基づいて、前記蓄電装置の充放電を制御する制御装置と、
    を具備することを特徴とする電気鉄道き電システム。
  18. 前記制御装置は、前記第1及び第2変電所間の架線から電力供給を受ける電気車での電力消費状態を検出し、該電力消費状態ならびに前記第1及び第2変電所の出力電流値に基づいて前記蓄電装置の充放電を制御することを特徴とする請求項17記載の電気鉄道き電システム。
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