JP2009241677A - 直流電気鉄道の電力貯蔵装置の制御システム - Google Patents

直流電気鉄道の電力貯蔵装置の制御システム Download PDF

Info

Publication number
JP2009241677A
JP2009241677A JP2008089030A JP2008089030A JP2009241677A JP 2009241677 A JP2009241677 A JP 2009241677A JP 2008089030 A JP2008089030 A JP 2008089030A JP 2008089030 A JP2008089030 A JP 2008089030A JP 2009241677 A JP2009241677 A JP 2009241677A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
power
power storage
rectifier
load
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008089030A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Konishi
武史 小西
Yoshinobu Nakamichi
好信 中道
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Railway Technical Research Institute
Original Assignee
Railway Technical Research Institute
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Railway Technical Research Institute filed Critical Railway Technical Research Institute
Priority to JP2008089030A priority Critical patent/JP2009241677A/ja
Publication of JP2009241677A publication Critical patent/JP2009241677A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】 電気鉄道用変電所の受電電圧の変動に左右されることなく、適切なタイミングで電力貯蔵装置がき電線との電力の授受を行うように制御すること。
【解決手段】 制御装置53は、基準放電電圧VD(t)*と基準充電電圧VC(t)*を、電圧検出器44が検出した整流器出力電圧V (t)と電流検出器45が検出した整流器出力電流I(t)に基づいてリアルタイムで算出する。そして、制御装置53は、電圧検出器54が検出したき電線電圧Vが、基準放電電圧VD(t)*を下回ったときには、電力貯蔵媒体51からの放電電力によりき電線電圧Vをその定格範囲の下限値を下回らない値に保持するように電力変換器52を制御する。また、き電線電圧Vが基準充電電圧VC(t)*を上回ったときには、電力貯蔵媒体51への放電電力により電車のブレーキ時に生じる電力回生エネルギーを吸収するように電力変換器52を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は直流電気鉄道のき電線に並列に接続され、力行運転時には電気車に電力を供給し、力行運転時以外には電気車から回生電力を授受する直流電気鉄道の電力貯蔵装置の制御システムに関する。
直流き電系統においては、その間隔がある距離を有して設備される。このため、変電所から遠隔した地点に位置する電気車では、その起動時など、大きな電流が流れるときにき電線の電圧降下が大きくなり、パンタ点電圧が規定値よりも低くなってしまうことが予測される。この電圧降下を補償するため、電源送り出し変電所(DCVR)を設置したり、電気車側でノッチ制御を行っている。
また、電気車が回生運転状態にあるときに、この電力回生エネルギーを他の電気車で力行電力として吸収する条件において、電気車側で回生失効(電気制動不能)となり易い。また、電気車が回生運転状態のときに他の電気車が力行運転状態を終了した場合には、負荷の急激な減少による回生失効が起こる。
そこで、直流電気鉄道のき電線に並列に接続され、力行運転時には電気車に電力を供給し、力行運転時以外には電気車から回生電力を授受する直流電気鉄道の電力貯蔵装置の制御システムが開発された。即ち、図5に示す如く、電力変換器52は、き電線30から電力貯蔵媒体51に流れ込む充電電流、ならびに電力貯蔵媒体51からき電線30に流し込む放電電流を制御する。
制御装置53は、基準電圧設定手段55から設定された固定基準放電電圧VSDと固定基準充電電圧Vscと、電圧検出器54が検出したき電線電圧Vとを比較し、比較結果に基いて電力変換器52を制御する。即ち、電気車1の力行動作でき電線電圧が定格電圧範囲の下限を下回ったときに、電力変換器52によりき電線電圧Vを昇圧する制御を行い、電力貯蔵媒体51からき電線30に放電する。これによりき電線30の電圧降下を抑制する。
他方、電気車1の回生動作でき電線電圧Vが定格電圧範囲の上限を上回ったときに、電力変換器52によりき電線電圧Vを降圧する制御を行い、き電線30から電力貯蔵媒体51に充電電流を流す。これにより回生電力を電力貯蔵媒体51に充電電力として電力回生する。
上述の従来の直流電気鉄道の電力貯蔵装置の制御システムでは、き電線電圧Vが固定基準放電電圧VSDを下回ったときに、電力貯蔵媒体51から放電を行う。また、き電線電圧Vが或る固定基準充電電圧Vscを上回ったときに、電力貯蔵媒体51への充電を行う。しかしながら、電気車10の負荷の状況によっては、き電線電圧Vがこれらの固定基準電圧を横切っても充電または放電を行う必要がないケース、或いはこれらの固定基準電圧を横切らなくても充電又は放電動作を行う必要があるケースがる。また、電車負荷が極めて小さい場合に整流器出力電圧が基準充電電圧を上回り、無負荷状態において不要な充電を行うことがあると言う問題もある。
そこで、時間帯のき電線電圧に従って、電力貯蔵装置の充放電特性を学習させることによって、効率を高めた直流電気鉄道の電力貯蔵装置の制御システムが開発された。即ち、特開2006−168390号公報(特許文献1)には、き電線電圧を検出する第1の手段と、時間帯のき電線電圧平均値を求める第2の手段と、第2の手段で求められたき電線電圧時間帯平均値に基づき、き電系統の電力貯蔵装置の充放電特性を学習する第3の手段と、き電線電圧値と学習された充放電特性に基づき、電力貯蔵装置の充放電すべき電力値を算出する第4の手段とを儲け、第4の手段で求められた電力貯蔵装置の充放電電力値を半導体電力変換器の電力制御指令値とすることによって、き電系統の電力貯蔵装置の電力授受を制御する直流電気鉄道の電力貯蔵装置の制御システムが開示されている。
特許文献1に開示のシステムは、電力貯蔵装置の充放電電圧の基準電圧を固定しないでで、時間帯のき電線電圧の変動を考慮して変動させているので、それなりに効率の向上が認められるものである。しかしながら、電気鉄道用変電所の受電電圧の変動が考慮されていないという問題がある。
特開2006−168390号公報
電気鉄道用変電所の受電電圧の変動に左右されることなく、適切なタイミングで電力貯蔵装置がき電線との電力の授受を行うことによって、き電線の電圧降下抑制や電力回生エネルギー吸収を効率的に行うことである。
上記課題を解決するシステムは、電気車の力行電力の供給または回生電力の吸収を直流/直流変換装置による電力貯蔵媒体の充放電で行う直流電気鉄道の電力貯蔵装置の制御システムにおいて、前記電力貯蔵媒体の充放電の基準放電電圧と基準充電電圧値を電気鉄道用変電所の無負荷直流電圧に基いて算出することを特徴とするものである。
本発明により、き電線電圧の変化、電気鉄道用変電所の受電電圧の変化によらず、適切な基準電圧を得ることが可能になり、電力貯蔵装置の効率的な充電及び放電がなされる直流電気鉄道の電力貯蔵装置の制御システムが提供された。
また、直流電気鉄道の電力貯蔵装置の大型化およびコスト高を招くことなく、電圧降下抑制のために供給できる電力量を大幅に高めることが出来るようになる。
本発明に係る直流電気鉄道の電力貯蔵装置の制御システムは、整流器出力電流と整流器出力電圧の相関によって求まる等価無負荷直流電圧に所定の補正を施して算出した電圧を時々刻々の基準放電電圧とし、き電線電圧が前記基準放電電圧を下回ったときには、電力貯蔵媒体からの放電電力により前記き電線電圧をその定格範囲の下限値を下回らないように値に保持するように電力変換器を制御する。
また、本発明に係る直流電気鉄道の電力貯蔵装置の制御システムは、整流器出力電流と整流器出力電圧の相関によって求まる等価無負荷直流電圧に所定の補正を施して算出した電圧を時々刻々の基準充電電圧とし、き電線電圧が前記基準充電電圧を上回ったときには、電力貯蔵媒体への放電電力により電車のブレーキ時に生じる電力回生エネルギーを吸収するように電力変換器を制御する。
実施例1の直流電気鉄道の電力貯蔵装置の制御システムは、図1に示す如く、電気鉄道用変電所40、電気鉄道用変電所40の一対の出力端子にそれぞれ接続されたき電線30とレール20、及び電力貯蔵装置50を含んで構成されている。電気鉄道用変電所40は商用電源41、変圧器42及び整流器43とで構成され、その一対の出力端子は整流器43の一対の出力端子である。更に、電気鉄道用変電所40には整流器43の出力電圧V (t)と出力電流I (t)をそれぞれ検出する電圧検出器44と電流検出器45が設けられている。電力貯蔵装置50は、電力貯蔵媒体51、電力変換器52、制御装置53、及び、き電線30のき電線電圧Vを検出する電圧検出器54とで構成されている。
制御装置53は、き電線電圧Vが基準放電電圧VD(t)*を下回ったときには、電力貯蔵媒体51からの放電電力によりき電線電圧Vをその定格範囲の下限値を下回らない範囲に保持するように電力変換器52を制御する。また、制御装置53は、き電線電圧Vが基準充電電圧VC(t)*を上回ったときには、電力貯蔵媒体51への充電電力により電車のブレーキ時に生じる電力回生エネルギーを吸収するように電力変換器52を制御するものである。
このため制御装置53は、図5に示す従来の制御システムにおけるものと異なり、基準放電電圧VD(t)*と基準充電電圧VC(t)*を、電圧検出器44が検出した整流器出力電圧V (t)と電流検出器45が検出した整流器出力電流I(t)に基づいてリアルタイムで算出する機能を有する。以下、図4を参照しながら、制御装置53が基準放電電圧VD(t)*と基準充電電圧VC(t)*をどのようにして算出するのかを詳細に説明する。
整流器43の特性図である図4に示す如く、電気鉄道用変電所40の整流器43の出力電圧は、臨界電流Ioよりも大きい範囲では、出力電流が増加すると傾きkで低下する一次方程式で表される関係にある。定常状態における整流器43の電圧電流の関係式(a)は、整流器43の入力電圧の変動に従って関係式(b) と関係式(c)へと上下に移動する。すると、基準放電電圧VD(t)*
は上下に変動することになる。これは、基準放電電流I* は固定されているからである。
同様に、定常状態における整流器43の電圧電流の関係式(a)は、整流器43の入力電圧の変動に従って関係式(b) と関係式(c)へと上下に移動すると、基準充電電圧も上下に変動する。整流器43の入力電圧は、商用電源41の電圧を変圧器42で変圧して得られたものである。昨今の商用電源の電圧は電力需給関係によりしばしば大きく変動することがあることが周知の事実である。従って、直流電気鉄道の電力貯蔵装置の制御システムにおける充放電の基準値も、商用電源の電圧変動の影響を直に受けているのが実情である。
さて、ある時刻tにおいて、整流器出力電圧がV (t)、整流器出力電流がI(t)であるとすると、整流器出力電流I(t)が零のときの整流器43の等価無負荷直流電圧VO(t)は数1で表される。
Figure 2009241677
ここで、f(I(t))はI(t)の関数である。
整流器出力電流I(t)が臨界電流Ioよりも大きい場合には、整流器出力電圧V (t)と整流器出力電流I(t)の関係は線形であると近似できる。従って、その傾きをkとすると、f(I(t))は数式2で表される。
Figure 2009241677
数式1と数式2から、整流器43の等価無負荷直流電圧VO(t)は数式3で表される。
Figure 2009241677
実際の整流器43の出力電圧と出力電流の関係は図4に示す如くであり、出力電流I(t)が臨界電流IOよりも小さくなると出力電圧V (t)の上昇が大きくなる。これは、整流器43に並列接続されるコンデンサの充電によるものである。そこで、等価無負荷直流電圧VO(t)を無負荷直流電圧VO(t)’に補正するため、π/3を乗算する。ここで、π/3は交流電圧の波高値と交流電圧の実効値の比(√2)を、直流電圧の平均値と交流電圧の実効値の比(3√2/π)で除した値である。即ち、整流器出力I(t)が零から臨界電流IOの範囲では、数式4により交流電圧の波高値に換算することによって、等価無負荷直流電圧VO(t)を無負荷直流電圧VO(t)’に補正する。
Figure 2009241677
(基準充電電圧VC(t)*の算出)
基準充電電圧VC(t)*は、無負荷直流電圧VO(t)’に固定した電圧ΔVCを加えて、数式5により求められる。
Figure 2009241677
図4を参照して説明した通り、基準充電電圧VC(t)*は無負荷直流電圧VO(t)’に固定した電圧ΔVCを加えた電圧である。そして、無負荷直流電圧VO(t)’は、等価無負荷直流電圧VO(t)を所定の算式により補正した電圧である。更に、等価無負荷直流電圧VO(t) は、整流器出力電圧V (t)と整流器出力電流I(t)に基づいて算出される電圧である。更にまた、固定した電圧ΔVC電気鉄道変電所40の整流器43の特性により予め定められるものである。
上記の数式2と数式5から、基準充電電圧VC(t)*は数式6で表される。
Figure 2009241677
このようにして、無負荷直流電圧VO(t)’に固定した電圧ΔVCを加えた電圧である基準充電電圧VC(t)*は、数式6で表される。電圧ΔVCと傾きkは既知の値であるから、基準充電電圧VC(t)*は電圧検出器44が検出した整流器出力電圧V (t)と電流検出器45が検出した整流器出力電流I(t)を数式6に代入して求められる。数式6の演算は、制御装置53によってリアルタイムで行われる。
(基準放電電圧VD(t)*の算出)
基準放電電圧VD(t)*は、等価無負荷直流電圧VO(t)から固定した電圧ΔVDを引いて、数式7により求められる。
Figure 2009241677
図4の特性図では、基準放電電流I*に達したときに放電を開始する場合、ΔVDは数式8で表される。なお、基準放電電流I*は、電力貯蔵媒体51の特性により予め定められた固定の電流値である。
Figure 2009241677
従って、基準放電電圧VD(t)*は数式9で表される。
Figure 2009241677
このようにして、等価無負荷直流電圧VO(t)から固定した電圧ΔVDを差し引いた電圧である基準放電電圧VD(t)*は、数式9で表される。基準放電電流I*と傾きkは既知の値であるから、基準放電電圧VD(t)*は電圧検出器44が検出した整流器出力電圧V (t)と電流検出器45が検出した整流器出力電流I(t)を数式9に代入して求められる。数式9の演算は、制御装置53によってリアルタイムで行われる。
如上の通り、実施例1の直流電気鉄道の電力貯蔵装置の制御システムは、電流検出器45が検出した整流器出力電流I(t)と電圧検出器44が検出した整流器出力電圧V (t)の相関によって求まる等価無負荷直流電圧VO(t)から固定した電圧ΔVを差し引いて得られた電圧を時々刻々の基準放電電圧VD(t)*としたことを特徴とするものである。そして、制御装置53は、き電線30のき電線電圧Vが基準放電電圧VD(t)*を下回ったときには、電力貯蔵媒体51からの放電電力によりき電線電圧Vをその定格範囲の下限値を下回らない範囲に保持するように電力変換器52を制御する。
また、実施例1の直流電気鉄道の電力貯蔵装置の制御システムは、電流検出器45が検出した整流器出力電流がI(t)と電圧検出器44が検出した整流器出力電圧V (t)の相関によって求まる等価無負荷直流電圧VO(t)に所定の補正を施した無負荷直流電圧VO(t)’に固定の電圧ΔVCを加えた電圧を時々刻々の基準充電電圧V(t)*としたことを特徴とするものである。そして、制御装置53は、き電線電圧Vが基準充電電圧V(t)*を上回ったときには、電力貯蔵媒体51への充電電力により電車10のブレーキ時に生じる電力回生エネルギーを吸収するように電力変換器52を制御する。
なお、実施例1では、ΔVCとΔVは固定した電圧としたが、電力貯蔵媒体51の充電状況に応じて可変する電圧として適用することも可能である。
実施例2の直流電気鉄道の電力貯蔵装置の制御システムは、図2に示す如く、電気鉄道用変電所40、電気鉄道用変電所40の一対の出力端子にそれぞれ接続されたき電線30とレール20、及び電力貯蔵装置50を含んで構成されている。電気鉄道用変電所40は商用電源41、変圧器42及び整流器43とで構成され、その一対の出力端子は整流器43の一対の出力端子である。更に、電気鉄道用変電所40にある整流器43の入力側にある三相交流の線間電圧の実効値VAC(t)を検出する電圧検出器46と三相交流の線電流の実効値IAC(t)を検出する電流検出器47が設けられている。電力貯蔵装置50は、電力貯蔵媒体51、電力変換器52、制御装置53、及び、き電線30のき電線電圧Vを検出する電圧検出器54とで構成されている。
実施例2においては、電気鉄道用変電所40にある整流器43の入力側にある三相交流の線間電圧の実効値VAC(t)と三相交流の線電流の実効値IAC(t)を検出することにより、制御装置53が基準放電電圧VD(t)*と基準充電電圧VC(t)*を算出することができる。即ち、 一例として、整流器43が電気鉄道用変電所で一般的に採用されている三相ブリッジ整流回路であれば、三相交流の線間電圧の実効値VAC(t)と整流器出力電圧V(t)、及び三相交流の線電流の実効値IAC(t)と整流器出力電流I(t)との関係は以下の式で与えられる。
Figure 2009241677
Figure 2009241677
上記の数式10により、三相交流の線間電圧の実効値VAC(t)を整流器出力電圧V(t)に置き換え、また、上記の数式11により、三相交流の線電流の実効値IAC(t)を整流器出力電流I(t)に置き換えることができる。
(基準放電電圧VD(t)*の算出)
従って、実施例2における基準放電電圧VD(t)*は、実施例1における数式9の整流器出力電圧V (t)と整流器出力電流I(t)に、数式10と数式11をそれぞれ代入することによって求めることができる。
(基準充電電圧V(t)*の算出)
また、実施例2における基準充電電圧V(t)*は、実施例1における数式6の整流器出力電圧V (t)と整流器出力電流I(t)に、数式10と数式11をそれぞれ代入することによって求めることができる。
如上の通り、実施例2の直流電気鉄道の電力貯蔵装置の制御システムは、電流検出器47が検出した三相交流の線電流の実効値IAC(t)と電圧検出器46が検出した三相交流の線間電圧の実効値VAC(t)の相関によって求まる等価無負荷直流電圧VO(t)から電圧ΔVDを差し引いて得られた電圧を時々刻々の基準放電電圧VD(t)*としたことを特徴とするものである。そして、制御装置53は、き電線30のき電線電圧Vが基準放電電圧VD(t)*を下回ったときには、電力貯蔵媒体51からの放電電力によりき電線電圧Vをその定格範囲の下限値を下回らない範囲に保持するように電力変換器52を制御する。
また、実施例2の直流電気鉄道の電力貯蔵装置の制御システムは、電流検出器47が検出した三相交流の線電流の実効値IAC(t)と電圧検出器46が検出した三相交流の線間電圧の実効値VAC(t)の相関によって求まる等価無負荷直流電圧VO(t)に所定の補正を施した無負荷直流電圧VO(t)’に電圧ΔVCを加えた電圧を時々刻々の基準充電電圧V(t)*としたことを特徴とするものである。そして、制御装置53は、き電線電圧Vが基準充電電圧V(t)*を上回ったときには、電力貯蔵媒体51への充電電力により電車10のブレーキ時に生じる電力回生エネルギーを吸収するように電力変換器52を制御する。
なお、整流器43の特性により、上記の数式10と数式11の関係に若干のずれが生じる場合、VAC(t)とV(t)、及びIAC(t)とI(t)との関係を予め実験データを得ることで、上記式を適宜補正することができる。
また、図2においては、電気鉄道用変電所の変圧器42と整流器43の間の電圧と電流を検出するようになっているが、商用電源41と変圧器42の間の電圧、電流を検出するようにしてもよい。この場合には、整流器43の特性に加えて変圧器の特性を加味して整流器出力電圧V(t)と整流器出力電流I(t)に置き換えることにより、実施例1と同様の手法で基準放電電圧VD(t)*と基準充電電圧VC(t)*を算出することができる。
実施例3の直流電気鉄道の電力貯蔵装置の制御システムは、図3に示す如く、電気鉄道用変電所40、電気鉄道用変電所40の一対の出力端子にそれぞれ接続されたき電線30とレール20、電力貯蔵装置50、及び基準電圧生成用回路60を含んで構成されている。電気鉄道用変電所40は商用電源41、変圧器42及び整流器43とで構成され、その一対の出力端子は整流器43の一対の出力端子である。更に、基準電圧生成用回路60は、変圧器62、整流器63及び電圧検出器64とで構成されている。
実施例3において、整流器63の出力側に負荷は何も接続されていない状態である。この場合、整流器出力側の電圧検出器64で検出する電圧は、電気車10の状況に関係なく、常時、無負荷直流電圧VOX(t)として検出される。なお、基準電圧生成用回路60の変圧器62と整流器63の特性は、電気鉄道用変電所の変圧器42と整流器43の特性と相似しているものとする。
例えば、直流電気鉄道の標準電圧が直流1500Vで、基準電圧生成用回路60の標準電圧が直流100Vであるとすると、整流器43の無負荷直流電圧VO(t)’と整流器63の無負荷直流電圧VOX(t)との関係は数式12で表される。要するに、無負荷直流電圧VO(t)’は電圧検出器64が検出する無負荷直流電圧VOX(t)に一定の係数を乗じたものである。
Figure 2009241677
(基準放電電圧VD(t)*の算出)
基準放電電圧VD(t)*は、等価無負荷直流電圧VO(t)から電圧ΔVDを差し引いた電圧である。そして、上記の実施例1における数式4により、等価無負荷直流電圧VO(t)を無負荷直流電圧VO(t)’に補正する。従って、基準放電電圧VD(t)*は、数式13により求められる。
Figure 2009241677
(基準充電電圧V(t)*の算出)
基準充電電圧VC(t)*は無負荷直流電圧VO(t)’に電圧ΔVCを加えた電圧であるから、数式14により求められる。
Figure 2009241677
如上の通り、実施例3の直流電気鉄道の電力貯蔵装置の制御システムは、数式13に示す如く、基準電圧生成用回路60の電圧検出器64が検出した無負荷直流電圧VOX(t)に所定の係数を乗じた電圧から電圧ΔVDを差し引いて得られた電圧を時々刻々の基準放電電圧VD(t)*としたことを特徴とするものである。そして、制御装置53は、き電線30のき電線電圧Vが基準放電電圧VD(t)*を下回ったときには、電力貯蔵媒体51からの放電電力によりき電線電圧Vをその定格範囲の下限値を下回らない範囲に保持するように電力変換器52を制御する。
また、実施例3の直流電気鉄道の電力貯蔵装置の制御システムは、数式14に示す如く、基準電圧生成用回路60の電圧検出器64が検出した無負荷直流電圧VOX(t)に所定の係数を乗じた電圧に電圧ΔVCを加えた電圧を時々刻々の基準充電電圧V(t)*としたことを特徴とするものである。そして、制御装置53は、き電線電圧Vが基準充電電圧V(t)*を上回ったときには、電力貯蔵媒体51への充電電力により電車10のブレーキ時に生じる電力回生エネルギーを吸収するように電力変換器52を制御する。
実施例3の直流電気鉄道の電力貯蔵装置の制御システムは、変圧器62、整流器63及び電圧検出器64とで構成された基準電圧生成用回路60を設けたことにより、電気車の負荷状態を知るために電流検出しなくても、実施例1や実施例2と同等の基準放電電圧VD(t)*と基準充電電圧V(t)*を得ることができるものである。
実施例1の直流電気鉄道の電力貯蔵装置の制御システム構成図である。 実施例2の直流電気鉄道の電力貯蔵装置の制御システム構成図である。 実施例3の直流電気鉄道の電力貯蔵装置の制御システム構成図である。 横軸を出力電流を且つ縦軸を出力電圧として示し実施例1における整流器の特性図である。 従来の直流電気鉄道の電力貯蔵装置の制御システム構成図である。
符号の説明
10 電気車
20 レール
30 き電線
40 電気鉄道用変電所
41 商用電源
42 変圧器
43 整流器
44 電圧検出器
45 電流検出器
46 電圧検出器
47 電流検出器
50 電力貯蔵装置
51 電力貯蔵媒体
52 電力変換器
53 制御装置
54 電圧検出器
55 基準電圧設定器
60 基準電圧生成用回路
62 変圧器
63 整流器
64 電圧検出器
SD 固定基準放電電圧
SC 固定基準充電電圧
VC(t)* 基準充電電圧
VD(t)* 基準放電電圧
V (t)
整流器出力電圧
VO(t) 等価無負荷直流電圧
VO(t)’ 無負荷直流電圧
VOX(t)無負荷直流電圧
I(t) 整流器出力電流
IO 臨界電流
I* 基準放電電流































Claims (4)

  1. 電気車の力行電力の供給または回生電力の吸収を電力変換器により電力貯蔵媒体の充放電で行う直流電気鉄道の電力貯蔵装置の制御システムにおいて、
    前記電力貯蔵媒体の基準放電電圧と基準充電電圧を電気鉄道用変電所の無負荷直流電圧に基いて算出することを特徴とする直流電気鉄道の電力貯蔵装置の制御システム。
  2. 前記電気鉄道用変電所の整流器出力電流と整流器出力電圧の相関によって求まる等価無負荷直流電圧からある電圧を差し引いて得られた電圧を時々刻々の基準放電電圧とし、且つ前記等価無負荷直流電圧に所定の補正を施した無負荷直流電圧にある電圧を加えた電圧を時々刻々の基準充電電圧としたことを特徴とする請求項1に記載の直流電気鉄道の電力貯蔵装置の制御システム。
  3. 前記電気鉄道用変電所の整流器の入力側の出力電流と整流器の入力電圧の相関によって求まる等価無負荷直流電圧からある電圧を差し引いて得られた電圧を時々刻々の基準放電電圧とし、且つ前記等価無負荷直流電圧に所定の補正を施した無負荷直流電圧にある電圧を加えて得られた電圧を時々刻々の基準充電電圧としたことを特徴とする請求項1に記載の直流電気鉄道の電力貯蔵装置の制御システム。
  4. 前記電気鉄道用変電所の整流器に並列に設置した基準電圧生成用回路の整流器の直流出力電圧である無負荷直流電圧に所定の係数を乗じた電圧からある電圧を差し引いて得られた電圧を時々刻々の基準放電電圧とし、且つ前記無負荷直流電圧に所定の係数を乗じた電圧にある電圧を加えて得られた電圧を時々刻々の基準充電電圧としたことを特徴とする請求項1に記載の直流電気鉄道の電力貯蔵装置の制御システム。















JP2008089030A 2008-03-31 2008-03-31 直流電気鉄道の電力貯蔵装置の制御システム Pending JP2009241677A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008089030A JP2009241677A (ja) 2008-03-31 2008-03-31 直流電気鉄道の電力貯蔵装置の制御システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008089030A JP2009241677A (ja) 2008-03-31 2008-03-31 直流電気鉄道の電力貯蔵装置の制御システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009241677A true JP2009241677A (ja) 2009-10-22

Family

ID=41304109

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008089030A Pending JP2009241677A (ja) 2008-03-31 2008-03-31 直流電気鉄道の電力貯蔵装置の制御システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009241677A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103057438A (zh) * 2012-12-31 2013-04-24 江西稀有稀土金属钨业集团有限公司 硅整流自动控制装置
JP2013198362A (ja) * 2012-03-22 2013-09-30 Toshiba Corp 電気鉄道用電力系統制御装置
JP2014061868A (ja) * 2013-03-08 2014-04-10 Meidensha Corp 直流き電変電所の制御装置および制御方法
JP2017061234A (ja) * 2015-09-25 2017-03-30 株式会社日立製作所 鉄道き電システム
EP3075596A4 (en) * 2013-11-28 2017-06-21 Mitsubishi Electric Corporation Station building power supply device
JP2018012401A (ja) * 2016-07-20 2018-01-25 公益財団法人鉄道総合技術研究所 電圧推定装置、電圧推定方法及びプログラム
JP2020152259A (ja) * 2019-03-20 2020-09-24 三菱電機株式会社 電源装置、取り込み電圧値決定装置、および取り込み電圧値決定方法

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013198362A (ja) * 2012-03-22 2013-09-30 Toshiba Corp 電気鉄道用電力系統制御装置
CN103057438A (zh) * 2012-12-31 2013-04-24 江西稀有稀土金属钨业集团有限公司 硅整流自动控制装置
JP2014061868A (ja) * 2013-03-08 2014-04-10 Meidensha Corp 直流き電変電所の制御装置および制御方法
EP3075596A4 (en) * 2013-11-28 2017-06-21 Mitsubishi Electric Corporation Station building power supply device
EP3281820A1 (en) * 2013-11-28 2018-02-14 Mitsubishi Electric Corporation Station building power supply device
US10020653B2 (en) 2013-11-28 2018-07-10 Mitsubishi Electric Corporation Station-building power supply device
EP3556604A1 (en) * 2013-11-28 2019-10-23 Mitsubishi Electric Corporation Station building power supply device
JP2017061234A (ja) * 2015-09-25 2017-03-30 株式会社日立製作所 鉄道き電システム
JP2018012401A (ja) * 2016-07-20 2018-01-25 公益財団法人鉄道総合技術研究所 電圧推定装置、電圧推定方法及びプログラム
JP2020152259A (ja) * 2019-03-20 2020-09-24 三菱電機株式会社 電源装置、取り込み電圧値決定装置、および取り込み電圧値決定方法
JP7262259B2 (ja) 2019-03-20 2023-04-21 三菱電機株式会社 電源装置、取り込み電圧値決定装置、および取り込み電圧値決定方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2009241677A (ja) 直流電気鉄道の電力貯蔵装置の制御システム
US20130147441A1 (en) Automatic Tuning Method for Energy Storage System of Railway Vehicle
JP5044340B2 (ja) 蓄電要素を用いた変電所及び電気鉄道き電システム
US20090296436A1 (en) Apparatus and method of power control
JP6004833B2 (ja) 駅舎電源装置
EP3210820B1 (en) Power storage device
WO2015190094A1 (ja) 電力貯蔵システムおよびその制御方法
US11527947B2 (en) Power conversion device having a configuration for simultaneous wired and wireless charging
JP5604984B2 (ja) 電気鉄道システムのき電電圧制御方法
EP3075596B1 (en) Station building power supply device
JP2006034041A (ja) き電系統電力貯蔵システムの制御装置
JP2006062427A (ja) 電力変換装置、電力変換システムおよびその制御方法
CN111917277B (zh) 供电装置
JP5509442B2 (ja) 電力変換装置及び電気鉄道システム
JP5458613B2 (ja) 回生対策装置と回生対策装置の制御方法
JP6135201B2 (ja) 直流き電変電所の制御装置および制御方法
KR101745102B1 (ko) 친환경차량용 전력변환기의 출력제어장치 및 방법
JP2005205970A (ja) 電圧補償方法
KR100744482B1 (ko) 지하철 변전소의 회생인버터 직류링크단 전압안정화장치
JP6504789B2 (ja) 電力変換装置
JP5760761B2 (ja) 直流き電電源の制御装置
JP5383169B2 (ja) 直流電気鉄道と交流電気鉄道の電力融通システム
JP2008136257A (ja) 電力変換装置
KR100629429B1 (ko) 가선의 급전전압을 유지하는 철도시스템 및 그 방법
JP2002078240A (ja) 電源装置