JP2009064602A - 非水電解液二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 体積あたりの表面積が大きな形状を有しつつ、高容量で、かつ高温環境下での信頼性に優れた非水電解液二次電池を提供する。
【解決手段】 Co、MgおよびAlと、Ti、ZrおよびGeよりなる群から選択される少なくとも1種とを、特定組成で含むリチウム複合酸化物を正極活物質として含有する正極合剤層を有する正極を備えてなる非水電解液二次電池であって、4.4±0.1Vの電圧に充電したときの電池の体積あたりの電気容量が120mAh/cm以上であり、電池の外寸から求められる体積(V)(cm)と外表面積(S)(cm)との比(V)/(S)が、0.186以下であり、電池体積あたりの正極活物質量が、0.70g/cm以下であることを特徴とする非水電解液二次電池により、前記課題を解決する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、非水電解液二次電池に関し、更に詳しくは、高容量で、高温環境下での信頼性に優れた非水電解液二次電池に関するものである。
現在、非水電解液二次電池は小型化、高容量化が進んでいるが、高容量化を達成するにあたり、充電電圧の高電圧化が有効な手段であると考えられている。
非水電解液二次電池において、高電圧充電を可能とするには、特に正極活物質の安定性を高めて、過充電となった場合の電池の信頼性を向上させる必要がある。例えば、高電圧下での安定性に優れる正極活物質として、スピネルマンガンやリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物などが知られており、これらを用いて電池を構成することが提案されている(例えば、特許文献1など)。
また、高電圧充電が可能な非水電解液二次電池を構成するにあたっては、コバルト酸リチウムに異種元素を固溶させてなるものを正極活物質として用いることも有効であることが知られている(例えば、特許文献2)。
特開2002−110253号公報 特開2001−167763号公報
他方、非水電解液二次電池には、高電圧下での信頼性のみならず、例えば100℃を超えるような高い温度領域においても、優れた信頼性を有することも求められている。
ところが、特に小型の電池においては、体積あたりの表面積が必然的に増加することから、外気温の影響が大きくなる傾向にあり、例えば、特許文献1や特許文献2に開示されているような、高電圧下での安定性の良好な正極活物質を用いる場合でも、外気温が100℃を超えるような環境下では、電池温度上昇の抑制が難しく、十分な信頼性を確保することが困難である。
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、体積あたりの表面積が大きな形状を有しつつ、高容量で、かつ高温環境下での信頼性に優れた非水電解液二次電池を提供することにある。
前記目的を達成し得た本発明の非水電解液二次電池は、一般式Li(1−s−α)Co(1−t−u)MgAl(ただし、Mは、Ti、ZrおよびGeよりなる群から選択される少なくとも1種の元素で、0.01<s<0.1、0.01<t+u<0.1、0<α<0.05である)で表されるリチウム複合酸化物(A)を正極活物質として含有する正極合剤層を有する正極を備えてなる非水電解液二次電池であって、4.4±0.1Vの電圧に充電したときの電池の体積あたりの電気容量(以下、単に「容量」という)が120mAh/cm以上であり、電池の外寸から求められる体積(V)(cm)と外表面積(S)(cm)との比(V)/(S)が、0.186以下であり、電池体積あたりの正極活物質量が、0.70g/cm以下であることを特徴とするものである。
電池が高温環境下に置かれると、外気温が電池内に伝わることで正極活物質が発熱して電池内温度を更に上昇させるため、その信頼性が損なわれることがある。電池の外寸から求められる体積(V)(cm)と外表面積(S)(cm)との比(V)/(S)が、0.186以下となるような形状の電池(小型の電池)では、前記の通り、外気温の影響を受け易く、高温環境下に置かれた際の信頼性がより損なわれ易い。
本発明者らは、このような形状の非水電解液二次電池において、(V)/(S)値から導かれ得る電池内の熱を電池外へ放出する際の放熱速度と、正極活物質量から導かれ得る電池の発熱速度とのバランスを調節し、前記発熱速度が前記放熱速度を超えないようにすることで、高温環境下に置かれた状態における電池の信頼性を向上させ得ることを見出した。
本発明では、前記の知見に基づき、(V)/(S)値が前記特定値以下となるような電池の形状とし、また、4.4±0.1Vといった高電圧での充電時における容量を高めつつ、電池体積あたりの正極活物質量を前記のように制限し、電池内から電池外への放熱速度を、電池の発熱速度が超えないようにして、非水電解液二次電池の高容量化と高温環境下での信頼性の向上を達成している。
本発明によれば、体積あたりの表面積が大きな形状を有しつつ、高容量で、かつ高温環境下での信頼性に優れた非水電解液二次電池を提供できる。本発明の非水電解液二次電池では、特に小型の電池とした場合にその効果が顕著である。
本発明の非水電解液二次電池は、4.4±0.1Vの電圧で充電したときの容量が、電池の体積あたり、120mAh/cm以上、好ましくは150mAh/cm以上といった高容量の電池である。なお、4.4±0.1Vの電圧で充電したときの電池の体積あたりの容量は、300mAh/cm以下であることが好ましい。
本発明の非水電解液二次電池は、電池の外寸より求められる体積(V)(cm)と電池の外寸より求められる外表面積(S)(cm)との比(V)/(S)が、0.186以下である。例えば、電池が、高さHmm、幅Wmm、厚みDmmの角形の形態を有している場合、体積(V)は、0.1H×0.1W×0.1D(cm)で表され、外表面積(S)は、0.1H×0.1W×2+0.1H×0.1D×2+0.1W×0.1D×2(cm)で表される。このとき、(V)と(S)との比(V)/(S)が、0.186以下であればよい。
本発明の電池において、前記(V)/(S)値を0.186以下に制限しているのは、これを超える(V)/(S)値を有する形状の電池では、電池体積に対して外表面積が小さいために外気温の影響を受け難く、本発明の構成を採用しなくても、高温環境下での信頼性を比較的容易に確保し得るからである。
すなわち、本発明は、電池体積に対して外表面積が大きく、電池容器(外装体)を通じて電池外から電池内へ熱が伝わり易い電池を対象としている。なお、(V)/(S)値が小さいほど電池外から電池内へ熱が伝わり易くなる一方で、電池内から電池外へ熱を放出する放熱能力は大きくなる。よって、(V)/(S)の値は、0.18以下であることがより好ましい。なお、電池の放熱能力の観点からは、(V)/(S)の値は小さいほど好ましいが、あまり小さいと電池としての構造をとり難くなり、また、外気温の影響が非常に大きくなることから、その下限は、通常、0.10程度である。
本発明の非水電解液二次電池に係る正極は、正極活物質や、導電助剤、バインダなどを含有する正極合剤層を有しており、この正極合剤層が、例えば、集電体の片面または両面に形成されてなるものである。
本発明の電池では、正極活物質に一般式Li(1−s−α)Co(1−t−u)MgAl(ただし、Mは、Ti、ZrおよびGeよりなる群から選択される少なくとも1種の元素で、0.01<s<0.1、0.01<t+u<0.1、0<α<0.05である)で表されるリチウム複合酸化物(A)を使用し、電池体積あたりの正極活物質量を、0.70g/cm以下とする。前記の正極活物質を前記の量で使用することで、前記のように電池体積に対して外表面積の大きな形状を有する電池であっても、電池が高温環境下に置かれた際の正極活物質からの発熱速度を、電池の放熱速度よりも小さくして、電池の信頼性を高めることができる。また、前記の正極活物質を使用することで電池を高容量化して、4.4±±0.1Vの電圧に充電したときの電池の体積あたりの容量を、120mAh/cm以上とすることができる。
なお、正極活物質量が少なすぎると、電池の容量が小さくなる虞があるため、電池体積あたりの正極活物質量は、0.6g/cm以上であることが好ましく、0.65g/cm以上であることがより好ましい。
また、電池が高温環境下に置かれた際の正極活物質による発熱の制御をより容易にする観点からは、一般式Li(1+δ)MnNiCo(1−x−y−z)M’(ただし、M’は、Ti、Zr、Nb、Mo、W、Al、Si、Ga、GeおよびSnよりなる群から選択される少なくとも1種の元素で、−0.15<δ<0.15、0.1<x≦0.5、0.6<x+y+z≦1.0、0≦z≦0.1である)で表されるリチウム複合酸化物(B)を、リチウム複合酸化物(A)と共に使用することがより好ましい。
リチウム複合酸化物(B)をリチウム複合酸化物(A)と共に使用する場合には、リチウム複合酸化物(A)とリチウム複合酸化物(B)との合計に対するリチウム複合酸化物(A)の比率が、質量比率で0.6以上であることが好ましく、0.8以上であることがより好ましい。リチウム複合酸化物(A)とリチウム複合酸化物(B)との合計中のリチウム複合酸化物(A)の量が少なすぎると、真比重の小さなリチウム複合酸化物(B)の量が多くなりすぎて、正極合剤層の密度を高め難くなり、電池の高容量化が困難となることがある。なお、正極活物質をリチウム複合酸化物(A)のみとしてもよいため、リチウム複合酸化物(A)とリチウム複合酸化物(B)との合計に対するリチウム複合酸化物(A)の比率の上限に制限はない(すなわち、1であってもよい。)。
正極の導電助剤としては黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラックなどを用いることができるが、主成分としてカーボンブラックを用いることがより好ましい。
正極のバインダとしては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)ディスパージョンや、粉末のPTFE、ゴム系バインダ、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などを用いることができるが、PVDFを用いることがより好ましい。
正極の集電体としては、アルミニウム、チタンなどからなる箔、平織り金網、エキスパンドメタル、ラス網、パンチングメタルなどを用いることができるが、アルミニウム箔を用いることがより好ましい。集電体の厚みは、10〜20μmであることが好ましい。
正極は、例えば、前記の正極活物質、導電助剤およびバインダなどからなる正極合剤を、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)などの溶剤に分散させてなる正極合剤含有ペーストを調製し(バインダは溶剤に溶解していてもよい)、これを集電体の片面または両面に塗布し、乾燥させ、必要に応じてプレス処理などを施して正極合剤層を形成することにより製造できる。なお、本発明に係る正極の製法は、前記の製法に限定される訳ではなく、他の製法により製造してもよい。
正極に係る正極合剤層においては、正極活物質の含有量が95〜99質量%、導電助剤の含有量が0.5〜2質量%、バインダの含有量が0.5〜3質量%であることが好ましい。また、正極合剤層の厚みは、40〜100μmであることが好ましい。
また、正極合剤層の密度は、3.5g/cm以上とすることが好ましく、3.7g/cm以上とすることがより好ましい。正極合剤層をこのように高密度とすることで、前記のような高容量の電池とすることができる。なお、正極合剤層の密度が高すぎると、非水電解液の濡れ性が損なわれて、電池特性の低下を招くことがあるため、正極合剤層の密度は、4.1g/cm以下とすることが好ましく、4.0g/cm以下とすることがより好ましく、3.9g/cm以下とすることが更に好ましい。正極合剤層を前記の密度とするには、上で説明した構成および製法を採用すればよい。
なお、本明細書でいう正極合剤層の密度は、以下の測定方法により求められる値である。正極を所定面積で切り取り、その質量を、最小目盛り1mgの電子天秤を用いて測定し、この質量から集電体の質量を差し引いて正極合剤層の質量を算出する。また、正極の全厚を最小目盛り1μmのマイクロメーターで10点測定し、この厚みから集電体の厚みを差し引いた値の平均値と面積から正極合剤層の体積を算出し、この体積で前記の正極合剤層の質量を割ることにより、正極合剤層の密度を算出する。
本発明に係る負極としては、例えば、負極活物質、バインダなどを含有する負極合剤層が、集電体の片面または両面に形成されてなるものが挙げられる。
負極に用いる活物質としては、天然黒鉛、人造黒鉛、非晶質カーボンなどの炭素材料が好ましく、これらの炭素材料を1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
負極のバインダとしては、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)などのセルロース;スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリルゴムなどのゴム系バインダ;などが挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
負極の集電体としては、銅、ニッケル、ステンレス鋼などからなる箔、平織り金網、エキスパンドメタル、パンチングメタルなどを用いることができるが、銅箔を用いることがより好ましい。集電体の厚みは、5〜15μmであることが好ましい。
負極は、例えば、前記の負極活物質およびバインダなどからなる正極合剤を、NMPや水などの溶剤に分散させてなる負極合剤含有ペーストを調製し(バインダは溶剤に溶解していてもよい)、これを集電体の片面または両面に塗布し、乾燥させて負極合剤層を形成することで製造できる。なお、本発明に係る負極の製法は、前記の製法に限定される訳ではなく、他の製法により製造してもよい。
負極に係る負極合剤層においては、負極活物質の含有量が90〜99.9質量%、バインダの含有量が0.1〜10質量%であることが好ましい。また、負極合剤層の厚みは、40〜100μmであることが好ましい。
非水電解液二次電池に係る非水電解液としては、従来公知の非水電解液二次電池で使用されている非水電解液、例えば、リチウム塩を有機溶媒に溶解した溶液などが用いられる。リチウム塩としては、例えば、LiPF、LiBF、LiN(CFSOなどが挙げられる。また、有機溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジオキソランなどが例示できる。非水電解液におけるリチウム塩濃度は、例えば、0.2〜1.5mol/lであることが好ましい。
非水電解液二次電池に係るセパレータとしては、従来公知の非水電解液二次電池で用いられているセパレータ、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレンなどのポリオレフィン製の微孔性フィルムや不織布などが挙げられる。
なお、電池の高容量化の観点からは、セパレータの厚みは、20μm以下とすることが好ましく、18μm以下とすることがより好ましい。このような厚みのセパレータを用いることで、前記の容量(4.4±0.1Vの電圧に充電したときに、電池の体積あたりの容量が、120mAh/cm以上)を確保することが容易となる。しかし、セパレータを薄くしすぎると、取り扱い性が損なわれたり、正負極間の隔離が不十分となって短絡が生じ易くなるため、厚みの下限は10μmであることが好ましい。
非水電解液二次電池は、例えば、前記正極と前記負極とを、前記セパレータを介して積層した積層電極体としたり、更にこれを渦巻状に巻回して巻回電極体とし、このような電極体を電池容器(外装体)に装填し、非水電解液を注入した後に電池容器を封止する工程を経て得ることができる。なお、本発明の電池では、高容量化の観点から、正極や負極を巻回電極体として用いることが好ましく、また、巻回電極体は、2周以上巻回してなるものであることがより好ましい。
電池容器(外装体)も、従来公知の非水電解液二次電池で採用されているものを用いることができる。具体的には、アルミニウム製またはステンレス製の容器(例えば、有底筒状のもの)で、電池蓋は、電池容器にレーザー溶接されるか、またはパッキングを介したクリンプシールにより密封されるものが使用できる。また、正極や負極(電極体)は、電池容器内において、ガラス製や樹脂製の絶縁体によって、容器から隔離される。
なお、電池蓋や電池容器の底には、薄肉部からなるベントを設けて、電池内圧が急激に上昇した際の安全性を確保し得る構造としてもよい。
本発明の非水電解液二次電池は、高容量で、高電圧で作動可能であり、かつ高温環境下に置かれた際の信頼性も優れており、例えば、小型の形態としても良好な特性を有している。本発明の電池は、こうした特性を生かして、従来公知の非水電解液二次電池が用いられていた各種用途、特に高温環境下に置かれる可能性のある用途や、小型の形態の電池が要求される用途に好ましく用いられる。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に述べる。ただし、下記実施例は本発明を制限するものではなく、前・後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施をすることは、全て本発明の技術的範囲に包含される。
実施例1
<正極の作製>
正極活物質であるLiCo0.99Al0.004Mg0.004Ti0.002:97.3質量%、カーボンブラック:1.5質量%、およびPVDF:1.2質量%を、適量のNMPを溶剤として十分に混合して正極合剤含有ペーストを調製した。この正極合剤含有ペーストを、厚みが15μmのアルミニウム箔の両面に塗布した。なお、正極合剤含有ペーストの塗布量は、乾燥後の量で19.5mg/cmとなるようにした。また、集電体の片面の一部には正極合剤含有ペーストを塗布せずに、集電体表面が露出するようにした。その後、110±10℃で乾燥させ、プレス処理を施して厚みを120μmとした後、両面塗布長の合計が683mm、幅36mmとなるようにスリットして、正極を得た。得られた正極における正極合剤層の密度は、3.65g/cmであった。
<負極の作製>
カーボン:97.8質量%、CMC:1.2質量%およびSBR:1質量%を、水を溶剤として十分に混合して負極合剤含有ペーストを調製した。この負極合剤含有ペーストを、厚みが8μmの銅箔の両面に塗布した。なお、負極合剤含有ペーストの塗布量は、乾燥後の量で10.6mg/cmとなるようにした。その後、110±10℃で乾燥させ、プレス処理を施して厚みを120μmとした後、両面塗布長の合計が698mm、幅37mmとなるようにスリットして、負極を得た。
<電池の組み立て>
厚みが0.025mmで幅が40mmのPE製微多孔膜からなるセパレータを介して、前記正極と前記負極とを重ね、正極の集電体の露出部が最外周となるように渦巻状に6周巻回して巻回電極体とした。この巻回電極体をアルミニウム製の金属容器(電池容器)に装填し、公知の手法により正負極のそれぞれを外部端子と接続した後、電池蓋を被せて電池容器と電池蓋とをレーザー溶接し、電池蓋に設けた電解液注入口から非水電解液を注入した。非水電解液には、エチレンカーボネートとメチルエチルカーボネートとジエチルカーボネートとを1:1:3(体積比)で混合した混合溶媒に、LiPFを1.2mol/lの濃度で溶解させた溶液を用いた。その後、電解液注入口を封口して、高さ43mm、幅34mm、厚み4.6mmで、図1および図2に示す角形の非水電解液二次電池を得た。得られた非水電解液二次電池の(V)/(S)値は、0.1851であり、電池体積あたりの正極活物質量は、0.68g/cmであった。
ここで図1および図2に示す電池について説明すると、正極1と負極2は上記のようにセパレータ3を介して渦巻状に巻回した巻回電極体6として、角形の電池容器4に非水電解液と共に収容されている。ただし、図1では、煩雑化を避けるため、正極1や負極2の作製にあたって使用した集電体としての金属箔や非水電解液などは図示していない。
電池容器4はアルミニウム製で電池の外装材を構成するものであり、この電池容器4は正極端子を兼ねている。そして、電池容器4の底部にはPEシートからなる絶縁体5が配置され、正極1、負極2およびセパレータ3からなる巻回電極体6からは、正極1および負極2のそれぞれ一端に接続された正極リード体7と負極リード体8が引き出されている。また、電池容器4の開口部を封口するアルミニウム製の電池蓋9にはポリプロピレン製の絶縁パッキング10を介してステンレス鋼製の端子11が取り付けられ、この端子11には絶縁体12を介してステンレス鋼製のリード板13が取り付けられている。
そして、この電池蓋9は電池容器4の開口部に挿入され、両者の接合部を溶接することによって、電池容器4の開口部が封口され、電池内部が密閉されている。また、図1の電池では、電池蓋9に電解液注入口14が設けられており、この電解液注入口14には、封止部材が挿入された状態で、例えばレーザー溶接などにより溶接封止されて、電池の密閉性が確保されている(従って、図1および図2の電池では、実際には、電解液注入口14は、電解液注入口と封止部材であるが、説明を容易にするために、電解液注入口14として示している)。更に、電池蓋9には、防爆ベント15が設けられている。
この実施例1の電池では、正極リード体7を電池蓋9に直接溶接することによって電池容器4と電池蓋9とが正極端子として機能し、負極リード体8をリード板13に溶接し、そのリード板13を介して負極リード体8と端子11とを導通させることによって端子11が負極端子として機能するようになっているが、電池容器4の材質などによっては、その正負が逆になる場合もある。
図2は前記図1に示す電池の外観を模式的に示す斜視図であり、この図2は前記電池が角形電池であることを示すことを目的として図示されたものであって、この図2では電池を概略的に示しており、電池の構成部材のうち特定のものしか図示していない。また、図1においても、電極体の内周側の部分は断面にしていない。
更に、図1および図2は、実施例1の非水電解液二次電池の形状や構造の理解を容易にするためのものであり、これらで示した電池の各構成要素のサイズは、必ずしも正確ではない。
実施例2
正極合剤含有ペーストを集電体に塗布する際の塗布量を、乾燥後の量で19.0mg/cmとなるようにした以外は、実施例1と同様にして非水電解液二次電池を作製した。得られた非水電解液二次電池の電池体積あたりの正極活物質量は、0.70g/cmであった。また、実施例2の非水電解液二次電池で用いた正極における正極合剤層の密度は、3.66g/cmであった。
比較例1
正極合剤含有ペーストを集電体に塗布する際の塗布量を、乾燥後の量で20.0mg/cmとなるようにした以外は、実施例1と同様にして非水電解液二次電池を作製した。得られた非水電解液二次電池の電池体積あたりの正極活物質量は、0.73g/cmであった。また、比較例1の非水電解液二次電池で用いた正極における正極合剤層の密度は、3.62g/cmであった。
比較例2
正極活物質をLiCoOに変更した以外は、実施例1と同様にして非水電解液二次電池を作製した。
参考例1
正極の幅を43mm、負極の幅を44mm、セパレータの幅を47mmとし、電池容器に、高さ50mm、幅34mm、厚み4.6mmのものを使用した以外は、比較例1と同様にして非水電解液二次電池を作製した。得られた非水電解液二次電池の(V)/(S)値は、0.1874であり、電池体積あたりの正極活物質量は、0.72g/cmであった。また、参考例1の非水電解液二次電池で用いた正極における正極合剤層の密度は、3.65g/cmであった。
実施例1〜2、比較例1〜2および参考例1の非水電解液二次電池について、下記の方法により、放電容量測定および昇温試験を行った。結果を表1に示す。
<放電容量測定>
実施例1〜2、比較例1〜2および参考例1の各非水電解液二次電池について、0.5Aの電流値で4.4Vになるまで定電流充電を行い、その後、4.4Vで定電圧充電を行った。なお、定電流充電と定電圧充電の総充電時間は、2時間30分とした。その後、各電池を放電させて、3.0Vになるまでの時間から放電容量を求め、これを電池の外寸から求められる体積で除して、電池の体積あたりの放電容量を算出した。
<昇温試験>
実施例1〜2、比較例1〜2および参考例1の各非水電解液二次電池について、放電容量測定と同じ条件で充電して電圧を4.4Vとした。そして、充電後の各電池を130℃の環境下に2時間置き、その際の電池容器外壁の最高温度を測定した。この昇温試験では、PE製微多孔膜の溶融が想定される150℃を前記の最高温度が超えない場合に、電池の信頼性が優れていると評価できる。
Figure 2009064602
表1から明らかなように、実施例1〜2の非水電解液二次電池では、放電容量が120mAh/cm以上と高容量であり、しかも昇温試験時の電池最高温度が150℃以下に抑えられており、優れた信頼性を有しているといえる。
これに対し、電池体積あたりの正極活物質量が多い比較例1の非水電解液二次電池では、昇温試験時の電池最高温度が168℃と高く、実施例1〜2の電池に比べると、信頼性が劣っている。また、正極活物質にLiCoOを用いた比較例2の非水電解液二次電池は、実施例1〜2の電池に比べて放電容量が小さい。
なお、(V)/(S)値を大きくした以外は比較例1と同様の構成を採用した参考例1の電池では、電池体積あたりの正極活物質量が多いにも関わらず、比較例1の非水電解液二次電池に比べて、昇温試験時の電池最高温度が156℃と比較的低く抑えられており、このことから、電池の形状[(V)/(S)値]が電池の信頼性に大きく影響していることが分かる。
そして、実施例1〜2の電池のように、(V)/(S)値を小さくした電池であっても、電池体積あたりの正極活物質量を、容量の低下を可及的に抑制しつつ制限することで、その信頼性を高め得ることが分かる。
本発明の非水電解液二次電池の一例を模式的に示す図で、(a)はその平面図、(b)はその部分縦断面図である。 図1に示す非水電解液二次電池の斜視図である。
符号の説明
1 正極
2 負極
3 セパレータ
4 電池容器

Claims (4)

  1. 一般式Li(1−s−α)Co(1−t−u)MgAl(ただし、Mは、Ti、ZrおよびGeよりなる群から選択される少なくとも1種の元素で、0.01<s<0.1、0.01<t+u<0.1、0<α<0.05である)で表されるリチウム複合酸化物(A)を正極活物質として含有する正極合剤層を有する正極を備えてなる非水電解液二次電池であって、
    4.4±0.1Vの電圧に充電したときの電池の体積あたりの電気容量が120mAh/cm以上であり、
    電池の外寸から求められる体積(V)(cm)と外表面積(S)(cm)との比(V)/(S)が、0.186以下であり、
    電池体積あたりの正極活物質量が、0.70g/cm以下であることを特徴とする非水電解液二次電池。
  2. 正極合剤層の密度が3.5〜3.9g/cmである請求項1に記載の非水電解液二次電池。
  3. 正極活物質として、一般式Li(1+δ)MnNiCo(1−x−y−z)M’(ただし、M’は、Ti、Zr、Nb、Mo、W、Al、Si、Ga、GeおよびSnよりなる群から選択される少なくとも1種の元素で、−0.15<δ<0.15、0.1<x≦0.5、0.6<x+y+z≦1.0、0≦z≦0.1である)で表されるリチウム複合酸化物(B)を、リチウム複合酸化物(A)と共に含有している請求項1または2に記載の非水電解液二次電池。
  4. リチウム複合酸化物(A)とリチウム複合酸化物(B)との合計に対するリチウム複合酸化物(A)の比率が、質量比率で0.6以上である請求項3に記載の非水電解液二次電池。
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