JP2009063107A - 回転支持ベアリング、回転支持機構及びロボット装置 - Google Patents

回転支持ベアリング、回転支持機構及びロボット装置 Download PDF

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亘 小久保
Kenichi Hirano
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Abstract

【課題】回転体を回転可能に支持すると共に軸方向の変位幅を抑え得るようにする。
【解決手段】回転支持機構30は、ベース21に対し回転中心軸線L1を中心に回転する右側車輪12の内側に薄型円筒状の環帯部12Bを設け、環帯部12Bの内周面12B1と当接すると共に当該回転中心軸線L1とほぼ平行な回転軸を中心にそれぞれ回転する径方向ベアリング31A、31B及び31Cにより径方向に支持し、環帯部12Bの上底面12B2及び下底面12B3を上下双方向から支持する軸方向ベアリング32A、32B及び32Cにより軸方向に支持することにより、右側車輪12をベース21に対し中心回転軸線L1を中心に自在に回転させ得ると共に、当該右側車輪12の軸方向への変位幅を合計間隔gvs2に抑えることができる。
【選択図】図7

Description

本発明は、回転支持ベアリング、回転支持機構及びロボット装置に関し、例えばベアリングを介して回転体を回転可能に支持する回転支持装置に適用して好適なものである。
従来、回転支持装置においては、固定されたベース部分に対し回転する回転体を、ベアリング(軸受け)により回転可能に支持するようになされたものが広く利用されている。
ベアリングのなかには、所定のベアリング軸を中心に自らも回転することにより、回転体の回転抵抗を低減させスムーズに回転させるようになされたものもある(以下、これを回転ベアリングと呼ぶ)。
さらに、回転支持装置のなかには、回転体の回転ベアリングと当接する部分をその周囲よりも隆起させてリング状に形成すると共に、回転ベアリングの当該リング状部分と当接する部分のみ径を小さく形成されたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この場合、回転支持装置は、回転体の回転軸方向への移動を回転ベアリングにより規制することができる。
特開平5−215130号公報(第1図)
ところで、かかる回転支持装置を応用することにより、リング状部分に相当する環帯部を回転体の内側面に設けた回転支持機構を構成することができる。
例えば図1に示す回転支持機構U1は、略円板状のベースU2に対しほぼ垂直をなす仮想的な回転中心軸線L1を回転中心として、ベースU2よりも径が大きい略円環状の回転体U3を回転させるようになされている。
回転ベアリングU4A、U4B及びU4Cは、ベースU2に対しそれぞれ回転中心軸線L1とほぼ平行なベアリング軸U5A、U5B及びU5Cにより回転自在に取り付けられている。なおベアリング軸U5A、U5B及びU5Cは、その上端部分が円板状に形成されており、当該上端部分とベースU2との間で回転ベアリングU4A、U4B及びU4Cの軸方向(すなわち上方向又は下方向)への動きを規制するようになされている。
なお、回転ベアリングU4A、U4B及びU4Cはいずれも同形状に形成されているため、以下では回転ベアリングU4Aを中心に説明する。
図1のN1−N2断面を図2に示すように、回転ベアリングU4Aは、略円筒状でなる中心部U4A1の上側及び下側にそれぞれ略円板状のフランジ部U4A2及びU4A3が設けられている。
さらに回転ベアリングU4Aの上端部及び下端部には、中心部U4A1よりも小径の略円筒状でなる上端部U4A4及び下端部U4A5が設けられており、ベアリング軸U5Aの上端部U5A1及びベースU2と接触面積を小さくすることにより回転ベアリングU4Aの回転摩擦を抑えスムーズに回転させるようになされている。
かかる構成により回転支持機構U1は、ベースU2に対し回転中心軸線L1を回転中心に保ちながら回転体U3を自在に回転させることができ、且つベースU2に対し回転体U3を上下方向へ移動させないよう支持することができる。
しかしながら回転支持機構U1は、回転体U3及び回転ベアリングU4A等をスムーズに回転させる為に、互いに摺動する部分を完全に密着させるのではなく、ある程度の間隔(いわゆる遊び)を設ける必要がある。
具体的に回転支持機構U1は、回転ベアリングU4Aの上端部U4A4とベアリング軸U5Aの上端部U5A1との間隔gv1、回転ベアリングU4Aの下端部U4A5とベースU2との間隔gv2、並びに回転ベアリングU4Aのフランジ部U4A2及びU4A3と回転体U3との間隔gv3及びgv4を設けている。
このため回転支持機構U1は、ベースU2に対する回転体U3の軸方向への変位幅を、間隔gv1、gv2、gv3及びgv4を加算した値(以下、これを加算値gvs1と呼ぶ)にまで広げてしまい、比較的大きく変位してしまう、すなわちガタついてしまうという問題があった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、回転体を回転可能に支持すると共に軸方向の変位幅を抑え得る回転支持ベアリング、回転支持機構及びロボット装置を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明の回転支持ベアリングにおいては、所定のベースに設けられ、当該ベースに対し仮想的な回転中心軸線を中心として回転する回転体に固定され回転中心軸線を中心とし所定厚さの円筒状に形成された環帯部における、環帯部における回転中心軸線を中心とした径方向への動きを規制する径方向ベアリングと、ベースに設けられ、環帯部における回転中心軸線に沿った軸方向の動きを規制する軸方向ベアリングとを設けるようにした。
これにより、ベースに対して軸方向ベアリング自体を回転させる必要が無いため、ベースに対して軸方向ベアリングを軸方向に隙間を設けずに固定することができるので、軸方向ベアリングにより規制する環帯部の変位幅を、そのままベースに対する回転体の変位幅とすることができる。
また本発明の回転支持機構においては、所定のベースと、当該ベースに対し仮想的な回転中心軸線を中心として回転する回転体と、回転体に固定され、回転中心軸線を中心とし所定厚さの円筒状に形成された環帯部と、ベースに設けられ、環帯部における回転中心軸線を中心とした径方向への動きを規制する径方向ベアリングと、ベースに設けられ、環帯部における回転中心軸線に沿った軸方向の動きを規制する軸方向ベアリングとを設けるようにした。
これにより、ベースに対して軸方向ベアリング自体を回転させる必要が無いため、ベースに対して軸方向ベアリングを軸方向に隙間を設けずに固定することができるので、軸方向ベアリングにより規制する環帯部の変位幅をそのままベースに対する回転体の変位幅とすることができる。
さらに本発明のロボット装置においては、筐体部と、筐体部に対し仮想的な回転中心軸線を中心として回転する回転体と、筐体部に取り付けられ、回転体を駆動する駆動部と、回転体に固定され、回転中心軸線を中心とし所定厚さの円筒状に形成された環帯部と、筐体部に設けられ、環帯部における回転中心軸線を中心とした径方向への動きを規制する径方向ベアリングと、筐体部に設けられ、環帯部における回転中心軸線に沿った軸方向の動きを規制する軸方向ベアリングとを設けるようにした。
これにより、筐体部に対して軸方向ベアリング自体を回転させる必要が無いため、筐体部に対して軸方向ベアリングを軸方向に隙間を設けずに固定することができるので、軸方向ベアリングにより規制する環帯部の変位幅をそのまま筐体部に対する回転体の変位幅とすることができる。
本発明によれば、ベースに対して軸方向ベアリング自体を回転させる必要が無いため、ベースに対して軸方向ベアリングを軸方向に隙間を設けずに固定することができるので、軸方向ベアリングにより規制する環帯部の変位幅をそのままベースに対する回転体の変位幅とすることができ、かくして回転体を回転可能に支持すると共に軸方向の変位幅を抑え得る回転支持ベアリング及び回転支持機構を実現できる。
また本発明によれば、筐体部に対して軸方向ベアリング自体を回転させる必要が無いため、筐体部に対して軸方向ベアリングを軸方向に隙間を設けずに固定することができるので、軸方向ベアリングにより規制する環帯部の変位幅をそのまま筐体部に対する回転体の変位幅とすることができ、かくして回転体を回転可能に支持すると共に軸方向の変位幅を抑え得るロボット装置を実現できる。
以下、図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
(1)音楽ロボット装置の外観構成
図3(A)及び(B)並びに図4において、1は全体として本発明を適用した音楽ロボット装置を示しており、内蔵する音楽処理回路等により音楽を再生し、左右に設けられたスピーカ10及び11により音声として出力し得るようになされている。
かかる音楽ロボット装置1は、例えば全体として略楕円体状の装置筺体(以下、これを楕円体状筐体とも呼ぶ)2を有している。
楕円体状筐体2は、中央の略樽型形状の部分でなる筐体中央部3の互いに対向する一対の端部のうち、一方の端部(以下、これを右側端部とも呼ぶ)側に略円錐台形状の部分でなる第1の筐体回動部(以下、これを右側回動部とも呼ぶ)4が設けられている。
また楕円体状筐体2は、筐体中央部3の他方の端部(以下、これを左側端部とも呼ぶ)側に、略円錐台形状の部分でなる第2の筐体回動部(以下、これを左側回動部とも呼ぶ)5が設けられている。
さらに楕円体状筐体2は、右側回動部4の右側に、略ドーム形状の部分でなる第1の筐体開閉部(以下、これを右側開閉部とも呼ぶ)6が設けられている。
さらにまた楕円体状筐体2は、左側回動部5の左側に、略ドーム形状の部分でなる第2の筐体開閉部(以下、これを左側開閉部とも呼ぶ)7が設けられている。
ところで、以下の説明では、楕円体状筐体2の中心点P1から当該楕円体状筐体2表面の最も遠い右側及び左側の両頂点P2、P3を結ぶ仮想の直線でなる線分(すなわち、楕円体の長軸)を水平回動軸線L1とも呼ぶ。
そして右側回動部4は、筐体中央部3の右側端部に対し、水平回動軸線L1を中心にして例えば
約320度の回転角度範囲で軸回り一方向D1及びこれとは逆の軸回り他方向に回動可能に枢支されている。
また左側回動部5は、筐体中央部3の左側端部に対し、水平回動軸線L1を中心にして例えば
約320度の回転角度範囲で軸回り一方向D1及び軸回り他方向に回動可能に枢支されている。
さらに図5に示すように、右側開閉部6は、右側回動部4に対し開閉機構部8を介して所定の回転角度範囲で開閉可能に取り付けられている。
この場合、右側開閉部6は、例えば右側回動部4の外壁右側縁部4Aに対し開口縁部6Aを当接させる基準の回転角度から、当該外壁右側縁部4Aに対し開口縁部6Aを略80度等となる所定の回転角度までの回転角度範囲内で任意の角度に開くようになされている。
実際に右側開閉部6は、開閉機構部8の内部に収納されたモータ(図示せず)により駆動され開閉し得るようになされている。
一方、左側開閉部7は、左側回動部5に対し開閉機構部9を介して所定の回転角度範囲で開閉可能に取り付けられている。
この場合、左側開閉部7は、例えば左側回動部5の外壁左側縁部5Aに対し開口縁部7Aを当接させる基準の回転角度から、当該外壁左側縁部5Aに対し開口縁部7Aを略80度等となる所定の回転角度までの回転角度範囲内で任意の角度に開くようになされている。
実際に左側開閉部7は、開閉機構部9の内部に収納されたモータ(図示せず)により駆動され開閉し得るようになされている。そして左側開閉部7は、右側開閉部6とは独立して開閉し得るようになされている。
また右側回動部4は、右側端部4Bが山形に突出し、頂上部分に穴部4Cが穿設された筒状に形成されている。
そして右側回動部4の内部には、ステレオ用の一対の第1及び第2のスピーカ10及び11のうち、右チャンネル用の第1のスピーカ(以下、これを右スピーカとも呼ぶ)10がドーム形状の振動板の正面を穴部4Cから突出させて収納されている。
従って右側開閉部6は、開閉機構部8を介して回転して、開口縁部6Aを右側回動部4の外壁右側縁部4Aに当接させて閉じた場合、右スピーカ10の振動板を外部から隠すことができる。
また右側開閉部6は、開閉機構部8を介して回転して、開口縁部6Aを右側回動部4の外壁右側縁部4Aから離間させるように開いた場合、右スピーカ10の振動板を外部に露出させるようになされている。
一方、左側回動部5も、左側端部5Bが山形に突出し、頂上部分に穴部5Cが穿設された筒状に形成されている。
そして左側回動部5の内部には、右スピーカ10と同様構成及び同様形状でなる左チャンネル用の第2のスピーカ(以下、これを左スピーカとも呼ぶ)11がドーム形状の振動板の正面のみを穴部5Cから突出させて収納されている。
従って左側開閉部7は、開閉機構部9を介して回転して、開口縁部7Aを左側回動部5の外壁左側縁部5Aに当接させて閉じた場合、左スピーカ11の振動板を外部から隠すことができる。
また左側開閉部7は、開閉機構部9を介して回転して、開口縁部7Aを左側回動部5の外壁左側縁部5Aから離間させるように開いた場合、左スピーカ11の振動板の正面を外部に露出させるようになされている。
また図6に示すように、右側回動部4は、左側回動部5とは独立して回動し得るようになされている。
そして右側回動部4は、右側開閉部6の開閉動作からも独立して回動し得るようになされている。また左側回動部5も、左側開閉部7の開閉動作とは独立して回動し得るようになされている。
これに加えて図3(A)及び(B)並びに図4に示したように、筐体中央部3の右側端部には、円環形状の右側車輪12が水平回動軸線L1を中心にして軸回り一方向D1及び軸回り他方向に回転可能に枢支されている。
また筐体中央部3の左側端部には、右側車輪12と同様形状(すなわち、円環形状)の左側車輪13が水平回動軸線L1を中心にして軸回り一方向D1及び軸回り他方向に回転可能に枢支されている。
この場合、右側車輪12は、筐体中央部3の最大外径よりも大きい所定外径を有している。また左側車輪13は、右側車輪12と同様の外径を有している。
これにより右側車輪12及び左側車輪13は、共に軸回り一方向D1及び軸回り他方向に回転して楕円体状筐体2を自走させ得るようになされている。
また右側車輪12及び左側車輪13は、互いに独立して回転し得るようになされている。よって右側車輪12及び左側車輪13は、楕円体状筐体2を旋回やその場での回転のように、種々のパターンで走行させ得るようになされている。
また筐体中央部3内には、内壁中央の所定位置にバッテリ等でなる重り14が固定されている。
そして筐体中央部3は、楕円体状筐体2の中心点P1から右側端部(すなわち、右側車輪12)までの長さと、当該楕円体状筐体2の中心点P1から左側端部(すなわち、左側車輪13)までの長さとがほぼ等しい所定長さに選定されている。
さらに右側回動部4及び左側回動部5は、互いに同じ形状でなり、互いの幅がほぼ等しい所定幅に選定されている。
さらにまた右側開閉部6及び左側開閉部7も、互いに同じ形状でなり、それぞれ開口縁部6A及び7Aから表面の頂点P2及びP3までの幅がほぼ等しい所定幅に選定されている。
すなわち楕円体状筐体2は、当該楕円体状筐体2の中心P1を通り、水平回動軸線L1を垂線とする仮想平面(図示せず)に対し左右が面対称に形成されている。
このため楕円体状筐体2は、机の天板や床等に載上される場合、筐体中央部3の最大外形部分の外周面を当該床等の表面から僅かに離間させ、かつ水平回動軸線L1を床等の表面と平行にした姿勢で右側車輪12及び左側車輪13により支持される。
因みに、以下の説明では、楕円体状筐体2が載上される机の天板や床等をまとめて床とも呼ぶ。
これに加えて楕円体状筐体2は、筐体中央部3内の重り14により当該筐体中央部3の重心が中心点P1から内壁寄りにずれている。
このため楕円体状筐体2は、床に載上された場合、重り14を鉛直下側に位置させた(すなわち、重り14部分でなる重心を床の表面に極力近づけた)姿勢(以下、これを基準姿勢とも呼ぶ)となる。
そして筐体中央部3内の重り14は、重さが比較的重く選定されている。従って楕円体状筐体2は、右側車輪12及び左側車輪13によって支持された状態で床に載上された場合、右側開閉部6及び左側開閉部7がそれぞれ独立して任意の角度に開かれても、右側及び左側等に傾くことなく基準姿勢を維持することができる。
また楕円体状筐体2は、右側開閉部6及び左側開閉部7がそれぞれ独立して開かれた状態で右側回動部4及び左側回動部5がそれぞれ独立して回転しても、右側及び左側等に傾くことなく基準姿勢を維持することができる。
さらに上述のように、楕円体状筐体2は、重り14によって筐体中央部3の重心が中心点P1から内壁寄りにずれている。
このため楕円体状筐体2は、床の上を自走する場合も筐体中央部3自体が水平回動軸線L1を中心にして軸回り一方向D1や軸回り他方向へ回転することを抑制し得るようになされている。
さらに楕円体状筐体2は、重り14が比較的重いため、自走する際に右側開閉部6及び左側開閉部7がそれぞれ独立して任意の角度に開かれても、右側及び左側等にはほとんど傾くことなく基準姿勢をほぼ維持することができる。
また楕円体状筐体2は、自走する際に右側開閉部6及び左側開閉部7がそれぞれ独立して開かれた状態で右側回動部4及び左側回動部5がそれぞれ独立して回転しても、右側及び左側等にほとんど傾くことなく基準姿勢をほぼ維持することができる。
ところで筐体中央部3の表面には、基準姿勢で鉛直上側となる位置に、指や手等が接触したことを検知するための接触検知センサ15が設けられている。
また右側車輪12の右側には、光を発する環状の右側発光部16が設けられている。さらに左側車輪13の左側にも、右側発光部16と同様構成の、光を発する環状の左側発光部17が設けられている。
そして右側発光部16及び左側発光部17は、それぞれ全体や一部分、また発光色等のように発光状態を可変して発光し得るようになされている。
このように音楽ロボット装置1は、筐体中央部3に対して右側車輪12及び左側車輪13をそれぞれ回転させることにより自走し得るようになされており、さらに当該筐体中央部3に対して右側回動部4及び左側回動部5をそれぞれ自在に回動させ得るようになされている。
(2)回転支持機構の構成
次に、筐体中央部3に対して右側車輪12、左側車輪13を回転自在に支持し、また当該筐体中央部3に対して右側回動部4及び左側回動部5を回動自在に支持する回転支持機構について説明する。
因みに音楽ロボット装置1は、筐体中央部3に対する右側車輪12、左側車輪13、右側回動部4及び左側回動部5の回転支持機構を同様に構成しているため、ここでは筐体中央部3に対し右側車輪12を回転自在に支持する回転支持機構を例に説明する。
図7に示すように、回転支持機構30は、筐体中央部3の右側面であるベース21に対し、径方向ベアリング31A、31B及び31C並びに軸方向ベアリング32A、32B及び32Cを介して右側車輪12を支持しており、全体として筐体中央部3に対し水平回動軸線L1を中心に右側車輪12を回転自在に支持するようになされている。
以下では、説明の都合上、音楽ロボット装置1における右方向を上側に向けるよう回転した状態、すなわち水平回動軸線L1が上下に渡る状態にあるものとし、水平回動軸線L1を回転中心軸線L1とも呼ぶ。
また径方向ベアリング31A、31B及び31Cはいずれも同形状であるため、代表して径方向ベアリング31Aについて説明する。同様に、軸方向ベアリング32A、32B及び32Cも全て同形状であるため、代表して軸方向ベアリング32Aについて説明する。
右側車輪12は、図7におけるJ1−J2断面を図8に示すように、車輪として床等と接する外周部12Aと、その内側に突出した環帯部12Bとによって構成されており、回転中心軸線L1を中心軸としたほぼ回転対称な形状となっている。因みに右側車輪12は、例えば樹脂材料が射出成形されることにより構成されている。
環帯部12Bは、回転中心軸線L1を中心軸とし厚さd12Bでなる扁平な円筒状に形成されており、上底面12B2及び下底面12B3をいずれも回転中心軸線L1に対しほぼ垂直としている。
径方向ベアリング31Aは、略円筒形状の管状部31A1における上下方向の中央部分に、当該管状部31A1よりも径が大きい当接部31A2が設けられている。また径方向ベアリング31Aは、管状部31A1を上下に貫通する貫通穴31AHが設けられている。
図7におけるJ1−J2断面を図10に示すように、径方向ベアリング31Aは、ベアリング軸32Aにより貫通穴31AHを介してベース21に対し回転自在に取り付けられるようになされている。
径方向ベアリング31Aは、ベース21に取り付けられた際、ベアリング軸33Aの上端に設けられた平板部33A1の下面と当該径方向ベアリング31Aの上面との間に所定の間隔gv1を形成し、また当該径方向ベアリング31Aの下面とベース21の上面との間に所定の間隔gv2を形成するようになされている。
また径方向ベアリング31Aは、貫通穴31AHの内径がベアリング軸33Aの軸径よりも僅かに大きくなるようになされており、当該貫通穴31AHにベアリング軸33Aが挿通された状態で間隔gh1を形成し得るようになされている。
これにより径方向ベアリング31は、抵抗を殆ど受けることなくベアリング軸33Aを回転軸として回転し得るようになされている。因みに径方向ベアリング31は、間隔gv1及びgv2並びに間隔gh1にグリス等の潤滑剤が塗布されており、これによりスムーズに回転し得るようになされている。
また径方向ベアリング31Aは、当接部31A2の周側面により右側車輪12における環帯部12Bの内周面12B1(図8)と当接するようになされている。このため径方向ベアリング31Aは、図示しない駆動機構等により右側車輪12が回転中心軸線L1を中心に回転されると、当該右側車輪12における環帯部12Bの内周面12B1から当接部31A2の周側面に対し回転方向への力が伝達され、ベアリング軸33Aを回転軸として回転する。
さらに径方向ベアリング31Aは、右側車輪12に対し外径側から外力F1が加えられたとしても、ベース21に固定されたベアリング軸33Aにより軸支された状態を維持し、当該右側車輪12を径方向(すなわち外径方向又は内径方向)に支え得るようになされている。
回転支持機構30は、上述したように、径方向ベアリング31A、31B及び31Cをベース21(図7)の上面に、それぞれ回転中心軸線L1からほぼ等距離となり、且つ径方向ベアリング31A、31B及び31Cの互いの距離もほぼ等距離となるような位置に取り付けている。
すなわち径方向ベアリング31A、31B及び31Cは、右側車輪12を内側から3点でそれぞれ外径方向へ支持しており、これにより右側車輪12のいずれの部分に対し内径方向への外力が加えられた場合であっても、当該右側車輪12を支えることができる。
かくして回転支持機構30は、径方向ベアリング31A、31B及び31Cにより回転中心軸線L1を回転の中心に保ったまま右側車輪12を回転させることができる。
一方、軸方向ベアリング32Aは、図11に示すように、略円筒状の管状部32A1における上端部及び下端部に、当該管状部32A1よりも半径が大きいそれぞれ略円板状のフランジ部32A2及び32A3が設けられている。また軸方向ベアリング32Aは、管状部32A1並びにフランジ部32A2及び32A3を上下に貫通する貫通穴32AHが設けられている。
フランジ部32A2の下面には、周囲よりも下方へ隆起した当接突起32A4が突設されている。またフランジ部32A3における上面のうちフランジ部32A2の当接突起32A4と対向する位置には、周囲よりも上方へ隆起した当接突起32A5が突設されている。因みに当接突起32A4及び突起32A5における辺部分及び角部分には、それぞれ丸め処理が施されている。
さらにフランジ部32A3の下面には、下方へ突出した固定突起32A6が突設されている。またフランジ部32A2の上面には、固定突起32A6と対応する形状の切欠部32A7が穿設されている。
軸方向ベアリング32Aは、図7におけるK1−K2断面を図12に示すように、取付部材34Aにより貫通穴32AHを介してベース21に対し取付固定されるようになされている。このとき軸方向ベアリング32Aは、ベース21に設けられた取付孔21HAに固定突起32A6が嵌ることにより、径方向ベアリング31Aの場合とは異なり、取付部材34Aを中心に回転されることはない。
また取付部材34Aは、上側の円板部34A1が比較的大きな半径を有する円板状に形成されており、当該円板部34A1によりフランジ部32A2における上面の大部分を覆うように当接している。
すなわち軸方向ベアリング32Aは、ベース21に対し上下方向へ移動されることなく完全に固定された状態で取り付けられるようになされている。
また軸方向ベアリング32Aは、当接突起32A4と32A5との間隔が右側車輪12における環帯部12Bの厚さd12Bよりも僅かに広くなるようになされている。このため軸方向ベアリング32Aは、図12に示したように、当接突起32A4と32A5との間に環帯部12Bを挟むように挿通させ得るようになされている。
このとき軸方向ベアリング32Aは、当接突起32A4と環帯部12Bの上底面12B2との間に所定の間隔gv1を形成すると共に、当接突起32A5と環帯部12Bの下底面12B3との間に所定の間隔gv2を形成する。
この間隔gv1及び間隔gv2は、右側車輪12が回転される際に、環帯部12Bが当接突起32A4及び32A5との間で殆ど摩擦抵抗を生じること無く、且つ必要最小限の距離となるようになされている。
これにより軸方向ベアリング32Aは、ベース21に対する右側車輪12の軸方向(すなわち回転中心軸線L1に沿った上方向又は下方向)への最大の移動幅を間隔gv1及び間隔gv2の和(以下、これを合計間隔gvs2と呼ぶ)に抑えることができる。
ところで径方向ベアリング31A(図10)は、上述したようにベアリング軸33Aとの間隔gv1及びベース21との間隔gv2を有しているため、最大で間隔gv1及びgv2を加算した距離だけ軸方向に移動し得る、すなわちガタを有することになる。
しかしながら回転支持機構30は、軸方向ベアリング32Aにより右側車輪12の軸方向への移動範囲を規制しているため、径方向ベアリング31Aにおける軸方向のガタつきの影響を受けることがない。
因みに当接突起32A4及び32A5の表面、並びに環帯部12Bの上底面12B2及び下底面12B3にそれぞれグリス等の潤滑剤が塗布されており、右側車輪12の回転時に互いに当接した際の抵抗を軽減するようになされている。
また軸方向ベアリング32Aは、フランジ部32A2の下面において当接突起32A4を所定高さだけ下方へ隆起させているため、当接突起32A4以外の部分を環帯部12Bの上底面12B2から十分に離隔させることができる。
同様に軸方向ベアリング32Aは、フランジ部32A3の上面において当接突起32A5を所定高さだけ上方へ隆起させているため、当接突起32A5以外の部分を環帯部12Bの下底面12B3から十分に離隔させることができる。
さらに軸方向ベアリング32Aは、管状部32A1の環帯部12Bと対向する部分を、当該環帯部12Bの内周面12B1からある程度離隔させるようになされている。
すなわち軸方向ベアリング32Aは、当接突起32A4及び32A5により環帯部12Bと当接する可能性があるものの、他の部分を当該環帯部12に当接させないようになされている。
この結果、軸方向ベアリング32Aは、右側車輪12を軸方向に殆ど移動させることなく、且つ回転時に摺動抵抗を殆ど発生させることなく支持することができる。
かくして回転支持機構30は、右側車輪12を径方向ベアリング31A、31B及び31Cにより径方向(すなわち内周方向又は外周方向)に支持し、且つ軸方向ベアリング32A、32B及び32Cにより軸方向(すなわち回転中心軸線L1に沿った上方向又は下方向)に支持することができる。
これにより回転支持機構30は、ベース21に対する右側車輪12の位置を保ったまま回転中心軸線L1を中心として右側車輪12を自在に回転させることができる。
因みに音楽ロボット装置1では、右側部分について、ベース21に設けられた径方向ベアリング31A及び軸方向ベアリング32Aにより回転中心軸線L1を中心に右側車輪12を回転自在に支持することに加え、さらに当該ベース21に設けられた径方向ベアリング及び軸方向ベアリングにより当該回転中心軸線L1を中心に右側回動部4を回動自在に支持するようになされている。また左側部分についても同様である。
(3)回転可能な状態の維持
ところで回転支持機構30は、上述したようにベース21に対し右側車輪12を自在に回転させるのみでなく、この回転可能な状態を極力維持し得るようになされている。
(3−1)環帯部の変形への対応
回転支持機構30の径方向ベアリング31Aは、上述したようにベアリング軸33Aを介してベース21に取り付けられており、右側車輪12に対し外力が加わると当該ベアリング軸33Aに支えられて当該右側車輪12を径方向に支えることになる。
ここで音楽ロボット装置1(図3)は、右側車輪12及び左側車輪13を回転させることにより自走し得るようになされているため、例えば走行中に壁面等に衝突した際に、当該右側車輪12及び左側車輪13に対し比較的大きな衝撃が加えられる恐れがある。
また音楽ロボット装置1は、ユーザに持ち運ばれる場合もあり、このとき当該ユーザの不注意等により床等に落下される恐れがある。このとき音楽ロボット装置1は、右側車輪12及び左側車輪13が最初に床等に当接する可能性が高いことから、当該右側車輪12及び左側車輪13に比較的大きな衝撃が加えられる恐れがある。
このような場合、音楽ロボット装置1は、右側車輪12に加えられた外力F1を環帯部12Bから径方向ベアリング31Aに加え、その反力F2を径方向ベアリング31Aから右側車輪12の環帯部12Bに加えることになる。
このとき右側車輪12の環帯部12Bは、当該環帯部12Bの強度と径方向ベアリング31Aの強度との関係等により、図13(A)に断面図を示すように、外周方向へ僅かに陥没すると共に、上下方向へ僅かに隆起するよう塑性変形する可能性がある(以下、隆起した部分を隆起部12BRと呼ぶ)。
ここで、本発明の回転支持機構30と比較するために、従来の回転支持機構U1(図1)において、右側車輪12に相当する回転体U3に対し同様に外力F1が加えられた場合を想定する。すなわち回転体U3は、右側車輪12と同様に環帯部U3Bが塑性変形し隆起部U3BRが形成されたものとする(図13(A))。
このとき従来の回転ベアリングU4Aは、当該隆起部U3BRにおける上下方向への隆起量の合計値が間隔gv3及びgv4の加算値と同等以上であれば、図13(B)に示すように、フランジ部U4A2及びU4A3の間に隆起部U3BRを当接させ、或いは干渉させる恐れがある。この結果、回転ベアリングU4Aは、摩擦抵抗等により回転体U3の回転を阻害してしまうことになる。
これに対し本発明の回転支持機構30では、上述したように、回転ベアリングU4Aに代わる径方向ベアリング31A(図9)及び軸方向ベアリング32A(図11)の組み合わせにより右側車輪12を支持している。
径方向ベアリング31Aは、図10に示したように、右側車輪12の環帯部12Bに対し内周面12B1(図8)に当接するものの、上底面12B2及び下底面12B3には近接しない構造となっている。
このため径方向ベアリング31Aは、図13(C)に示すように、環帯部12Bの上底面12B2及び下底面12B3に隆起部12BRが形成されていることによる影響を何ら受けることなく、ベアリング軸33Aを中心に回転することができる。
また軸方向ベアリング32Aは、図12に示したように、右側車輪12の環帯部12Bにおける上底面12B2及び下底面12B3のうち比較的外周寄りの部分に当接するよう当接突起32A4及び当接突起32A5を設けており、その他の部分は環帯部12Bからある程度の間隔をとるようになされている。
因みに軸方向ベアリング32Aは、想定され得る隆起部12BRの大きさ等が考慮された上で、フランジ部32A2及び32A3の間隔等が設定されている。
このため軸方向ベアリング32Aは、図13(D)に示すように、環帯部12Bに隆起部12BRが形成されていたとしても、フランジ部32A2及び32A3を隆起部12BRに当接又は干渉させることがない。
この結果、回転支持機構30は、環帯部12Bに隆起部12BRが形成されたとしても、当該隆起部12BRを径方向ベアリング31A及び軸方向ベアリング32Aのいずれにも当接或いは干渉させることなく、右側車輪12を回転自在に支持し続けることができる。
(3−2)ベアリングの傾きへの対応
回転支持機構30の径方向ベアリング31A(図10)及び軸方向ベアリング32A(図12)は、上述したように、それぞれベアリング軸33A及び取付部材34Aによりベース21に対して取り付けられている。
ここで径方向ベアリング31A及び軸方向ベアリング32Aは、貫通穴31AH及び32AHの中心軸がそれぞれ回転中心線軸L1とほぼ平行になるよう、すなわちベアリング軸33A及び取付部材34Aの軸部分がそれぞれ回転中心線軸L1とほぼ平行になるよう、ベース21に取り付けられることを前提としている。
しかしながら回転支持機構30では、取付加工精度の低さや異物の介在、或いは上述した外力等の影響により、ベアリング軸33A及び取付部材34Aの軸部分がそれぞれ回転中心線軸L1に対して傾いてしまう可能性がある。
ここで、本発明の回転支持機構30と比較するために、従来の回転支持機構U1(図1)により回転体U3を回転自在に支持する場合おいて、ベアリング軸U5Aが理想的な取付状態(図2)から傾いた状態を想定する。
従来の回転支持機構U1は、図2に示したように、回転体U3の環帯部U3Bと回転ベアリングU4Aのフランジ部U4A2及びU4A3とが近接する部分の径方向に関する長さ(以下これを近接長さw1と呼ぶ)が比較的長くなっている。これは、フランジ部U4A2及びU4A3が回転ベアリングU4Aと一体に回転する構造上、環帯部U3Bと対向する部分の近接長さw1が当該環帯部U3Bの最内周側まで至ってしまうことによるものである。
この回転支持機構U1では、ベアリング軸U5Aが理想的な取付状態から所定角度θだけ傾いた場合、図14(A)に示すように、環帯部U3Bの最内周側上端部分が回転ベアリングU4Aの中心部U4A1に当接する。さらに回転支持機構U1では、環帯部U3Bの最内周側下端部分がフランジ部U4A3の上面に当接し、フランジ部U4A2の下面最外周側が環帯部U3Bの上面に当接することになる。
すなわち回転ベアリングU4Aは、フランジ部U4A2及びU4A3により環帯部U3Bに対し上下双方から当接し力を加えることになる。
かくして従来の回転支持機構U1は、回転ベアリングU4Aが角度θだけ傾くと、当該回転ベアリングU4Aにより回転体U3の回転を妨げることになる。
これに対し本発明の回転支持機構30では、図14(B)に示すように、ベアリング軸33Aが当該角度θだけ傾いた場合、環帯部12Bにおける内周面12B1の上端部分が径方向ベアリング31Aの当接部31A2と部分的に当接し、他に当接する部分がない。すなわち径方向ベアリング31Aは、右側車輪12の回転を妨げることはない。
また軸方向ベアリング32Aは、図12に示したように、環帯部12Bとの接触抵抗を軽減する観点から、当接突起32A4及び32A5と環帯部12Bとが互いに近接する部分の径方向に関する長さ(以下これを近接長さw2と呼ぶ)を従来の回転支持機構U1における近接長さw1よりも短くするようになされている。
因みに軸方向ベアリング32Aは、回転することなくベース21に対して固定されているため、従来の回転ベアリングU4Aと異なり、フランジ部32A2及び32A3の一部分に設けた当接突起32A4又は32A5のみにより環帯部12Bと当接し得るようになされている。
かかる近接長さw同士の関係により、軸方向ベアリング32Aは、図14(C)に示すように、取付部材34Aが角度θだけ傾いたとしても、当接突起32A4及び32A5が環帯部12Bに全く当接しないか、或いは当接突起32A4及び32A5のいずれか一方が当該環帯部12Bに軽く当接するだけで済む。
すなわち軸方向ベアリング32Aは、フランジ部32A2及び32A3の当接突起32A4及び32A5により環帯部12Bに対し殆ど力を加えることがない。
かくして回転支持機構30は、径方向ベアリング31A及び軸方向ベアリング32Aの少なくとも一方が角度θだけ傾いたとしても、右側車輪12の回転を妨げることがない。
このように回転支持機構30は、従来の回転支持機構U1において回転ベアリングU4Aが回転体U3の回転を妨げるような角度θだけ、径方向ベアリング31A及び軸方向ベアリング32Aの少なくとも一方が傾いたとしても、右側車輪12を回転可能に支持することができる。
(3−3)車輪に対する軸方向の外力への対応
また回転支持機構30の軸方向ベアリング32Aは、図12に示したように、取付部材34Aおよびベース21によって上下から挟まれるように、ベース21に対して取付固定されている。
径方向ベアリング32Aのフランジ部32A2は、上述したように、取付部材34Aの円板部34A1によりその大部分が上方から覆われることにより、当該円板部34A1における中心部分から最外周近傍までを上方から支えられていることになる。
このため軸方向ベアリング32Aは、仮に右側車輪12に対し上方への外力が加えられた場合、当接突起32A4を介してフランジ部32A2に上方への力が加えられるものの、取付部材34Aの円板部34A1によって支えられていることにより、当該フランジ部32A2がこの力を受け止めきれずに折れるといった破損を未然に防止できる。
またフランジ部32A3は、上述したように、その下面のほぼ全部分がベース21に当接しており、下方から支えられていることになる。
このため軸方向ベアリング32Aは、仮に右側車輪12に対し下方への外力が加えられた場合、当接突起32A5を介してフランジ部32A2に下方への力が加えられるものの、ベース21によって支えられていることにより、当該フランジ部32A3がこの力を受け止めきれずに折れるといった破損を未然に防止できる。
因みに径方向ベアリング31A(図10)は、仮に右側車輪12に対し上方又は下方への外力が加えられたとしても、当該外力を受けることなく、当接部31A2に対し環帯部12Bの内周面12B1を上方又は下方へ滑らせることができるため、破損される危険性はない。
このように回転支持機構30の軸方向ベアリング32Aは、右側車輪12に上方又は下方への(すなわち軸方向の)外力が加えられたとしても、取付部材34Aの円板部34A1及びベース21の支持によりフランジ部32A2及び32A3の破損を防止し得るようになされている。
(4)回路構成
次いで図15を用いて、音楽ロボット装置1の回路構成について説明する。かかる音楽ロボット装置1は、当該音楽ロボット装置1全体を統括的に制御する制御部40を有している。
また音楽ロボット装置1は、駆動部41を介して可動部42を駆動制御すると共に、発光部43を制御する駆動制御部44も有している。
この場合、音楽ロボット装置1の可動部42とは、上述した右側回動部4、左側回動部5、右側開閉部6、左側開閉部7、右側車輪12、左側車輪13である。
また音楽ロボット装置1の発光部43とは、上述した右側発光部16及び左側発光部17である。
ここで駆動部41は、右側回動部4、左側回動部5、右側開閉部6、左側開閉部7、右側車輪12、左側車輪13をそれぞれ個別に駆動する6個のモータを有している。
また駆動部41は、これら6個のモータそれぞれについて出力軸の回転を検出するためのロータリエンコーダ等でなる6個の回転検出センサも有している。
そして駆動制御部44は、音楽データをもとに生成された音楽ロボット装置1を動かすためのロボット動きデータに基づいて駆動部41の個々のモータをそれぞれ駆動制御する。
これにより駆動制御部44は、駆動部41の個々のモータによって、対応する右側回動部4、左側回動部5、右側開閉部6、左側開閉部7、右側車輪12、左側車輪13を駆動する。
さらに音楽ロボット装置1は、入力部45として、上述した接触検知センサ15と共に、例えば筐体中央部3に収納され楕円体状筐体2に生じる加速度を検出する加速度センサ46を有している。
この場合、接触検知センサ15は、ユーザの指等が接触すると、当該指等が接触している間だけ接触検知信号を駆動制御部44に送出する。
そして駆動制御部44は、接触検知センサ15から接触検知信号が与えられると、その接触検知信号に基づいて、接触検知センサ15に対する指等の接触状態を判別する。
因みに駆動制御部44が判別する接触検知センサ15への指等の接触状態とは、例えば、接触検知センサ15を指先で軽くたたくような単独の接触や2回以上の連続的な接触、また指等が接触したままの状態等である。
また加速度センサ46は、例えば常時、楕円体状筐体2に生じる互いに直交する3軸(X軸、Y軸及びZ軸)それぞれの加速度を、X軸検出加速度値、Y軸検出加速度値及びZ軸検出加速度値として検出している。
そして加速度センサ46は、そのX軸検出加速度値、Y軸検出加速度値及びZ軸検出加速度値を加速度検出信号として駆動制御部44に送出している。
因みに加速度検出用の3軸のうちX軸は、楕円体状筐体2の水平回動軸線L1と並行又は一致する軸であり、楕円体状筐体2に対する左右方向と並行な軸でもある。
またZ軸は、楕円体状筐体2が基準姿勢の際の鉛直方向と並行な軸であり、楕円体状筐体2に対する上下方向と並行な軸でもある。
さらにY軸は、水平回動軸線L1、及び楕円体状筐体2が基準姿勢の際の鉛直方向とそれぞれ直交する軸であり、楕円体状筐体2に対する前後方向と並行な軸でもある。
駆動制御部44は、楕円体状筐体2が水平な床に載上され静止した状態でのX軸、Y軸、Z軸それぞれの加速度をX軸基準加速度値、Y軸基準加速度値及びZ軸基準加速度値として、例えば内部のメモリに予め記憶している。
因みに、以下の説明では、これらX軸基準加速度値、Y軸基準加速度値及びZ軸基準加速度値をまとめて基準加速度値とも呼ぶ。
そして駆動制御部44は、加速度センサ46から加速度検出信号が与えられると、その加速度検出信号と基準加速度値とに基づいて、楕円体状筐体2の状態を判別する。
因みに駆動制御部44が判別する楕円体状筐体2の状態とは、例えば、楕円体状筐体2が床の上に置かれて静止している状態や床の上で動いている状態、ユーザにより手で持たれて所定方向へ振り動かされている状態等である。
駆動制御部44は、入力部45から接触検知信号や加速度検出信号が入力されると、そのときの接触検知センサ15に対する指等の接触状態と楕円体状筐体2の状態との組み合せに応じて、ユーザによる音楽ロボット装置1への命令の入力の有無を判別する。
また駆動制御部44は、ユーザにより音楽ロボット装置1に命令が入力されたときには、その命令の種類も判別する。
そして駆動制御部44は、ユーザにより命令が入力されると、どのような命令が入力されたかを制御部40へ通知する。
因みに音楽ロボット装置1は、接触検知センサ15に対する指等の接触状態と楕円体状筐体2の状態との組み合せにより、音楽データの再生命令や、再生する音楽データの選択命令等のように種々の命令を入力させ得るようになされている。
制御部40は、駆動制御部44から種々の命令の入力が通知されると、これに応じて音楽ロボット装置1全体を制御すると共に、種々の処理を実行する。
また制御部40は、無線通信部47を介してパーソナルコンピュータのような情報処理装置(図示せず)と無線通信すると、当該情報処理装置を主体とし自己を従属的に機能させるようにして各種処理を実行し得るようにもなされている。
制御部40は、例えば情報処理装置から圧縮符号化されている音楽データと、これに対応するロボット動きデータとが転送されると、これら音楽データ及びロボット動きデータを無線通信部47によって受信して取り込む。
そして制御部40は、その音楽データ及びロボット動きデータを記憶部48に送出する。これにより制御部40は、記憶部48に対し、これら音楽データ及びロボット動きデータを対応付けて記憶する。
このようにして制御部40は、記憶部48に対し、複数の音楽データをそれぞれロボット動きデータと対応付けて記憶し得るようになされている。
また制御部40は、例えば音楽ロボット装置1が床の上に置かれた状態でユーザにより再生命令が入力されると、記憶部48から音楽データを読み出して復号等の再生処理を施しながら、右スピーカ10及び左スピーカ11等を有する出力部49に送出する。
これにより制御部40は、音楽データに基づく音楽を右スピーカ10及び左スピーカ11から出力してユーザに聴かせることができる。
このとき制御部40は、記憶部48から、音楽データの再生に合わせて当該音楽データに対応するロボット動きデータも読み出しながら駆動制御部44に送出する。
駆動制御部44は、制御部40から与えられたロボット動きデータに基づいて駆動部41を制御する。
これにより駆動制御部44は、駆動部41を介して可動部42としての右側回動部4、左側回動部5、右側開閉部6、左側開閉部7、右側車輪12及び左側車輪13を駆動する。
また駆動制御部44は、かかるロボット動きデータに基づいて発光部43としての右側発光部16及び左側発光部17を制御する。
これにより制御部40は、出力部49から音楽を出力(すなわち、放音)させている間、例えば当該音楽の曲調に同期させて可動部42を順次所定の動きパターンで動かし、また発光部43を順次所定の発光パターンで発光させる。
このようにして制御部40は、音楽をユーザに聴かせながら、例えば、その音楽に合わせて、あたかも音楽ロボット装置1全体を踊っているかのように動かしてユーザに見せることができる。
(5)動作及び効果
以上の構成において、回転支持機構30は、ベース21に対し回転中心軸線L1を中心に回転する右側車輪12の内側に、薄型円筒状の環帯部12Bを設ける。
また回転支持機構30は、環帯部12Bの内周面12B1と当接すると共に当該回転中心軸線L1とほぼ平行な回転軸を中心にそれぞれ回転する径方向ベアリング31A、31B及び31Cにより右側車輪12を径方向に支持する。
さらに回転支持機構30は、環帯部12Bの上底面12B2及び下底面12B3を上下双方向から僅かな間隔gv1及びgv2を介して支持する軸方向ベアリング32A、32B及び32Cにより右側車輪12を軸方向に支持する。
従って回転支持機構30は、ベース21に対し中心回転軸線L1を中心に右側車輪12を自在に回転させ得ると共に、当該右側車輪12の軸方向への変位幅を合計間隔gvs2に抑えることができる。
ここで従来の回転支持機構U1(図1及び図2)は、軸方向に関しベースU2に対する回転体U3の変位幅が合計間隔gvs1(間隔gv1、gv2、gv3及びgv4の和)であった。これに対し回転支持機構30は、軸方向ベアリング32Aがベース21に対して固定されているため、右側車輪12の軸方向への変位幅を合計間隔gvs2(間隔gv1及びgv2の和)に抑えることができる。
すなわち回転支持機構30は、従来の回転支持機構U1と同様に右側車輪12を回転自在に支持しながら、右側車輪12の軸方向へのがたつきを従来の回転支持機構U1よりも格段に低減することができる。
また回転支持機構30は、軸方向ベアリング32Aのフランジ部32A2及び32A3において、環帯部12Bの上底面12B2及び下底面12B3における外径側部分のみに当接し得る位置に当接突起32A4及び32A5を設けている。このため回転支持機構30は、外部からの衝撃等により当該環帯部12Bの内周側が塑性変形し隆起部12BR(図13(A))が形成された場合であっても、当接突起32A4及び32A5を当該隆起部と干渉させることなく、右側車輪12をスムーズに回転させることができる。
これにより回転支持機構30は、例えば音楽ロボット装置1が移動中に壁面等に衝突し、或いはある程度の高さから落下され右側車輪12に対し大きな衝撃が加えられて、環帯部12Bの内径側に隆起部12BRが形成されたとしても、当該右側車輪12の回転機能、すなわち音楽ロボット装置1の移動機能を維持できる可能性を高めることができる。
さらに回転支持機構30は、軸方向ベアリング32Aをベース21に対して固定したことにより、回転ベアリングU4が回転する従来の回転支持機構U1における近接長さw1よりも当接突起32A4及び32A5の近接長さw2を短くすることができる。このため回転支持機構30は、従来の回転支持機構U1では回転体U2の回転を妨げてしまうような角度θ(図14(A))だけ軸方向ベアリング32Aがベース21に対し傾けられている場合でも、当該軸方向ベアリング32Aを環帯部12Bに強く当接させ又は干渉させることがないため、右側車輪12を自在に回転させることができる。
また従来の回転支持機構U1では、回転ベアリングU4Aを自在に回転させるために径方向に関する回転ベアリングU4Aとベアリング軸U5Aとの間隔gh1を有しており、この間隔gh1と間隔gv3及びgv4との相乗効果によりベースU2に対し回転ベアリングU4Aが傾きを有してしまう可能性もあった。
これに対し本発明の回転支持機構30では、ベース21に対し軸方向ベアリング32Aを隙間無く固定しているため、このような傾きが生じる可能性を排除することができる。
さらに従来の回転支持機構U1(図2)では、回転ベアリングU4Aの回転摩擦を抑えるべく、上端部U4A4及び下端部U4A5とベアリング軸U5Aの上端部U5A1及びベースU2と接触面積を小さくしている。これにより従来の回転支持機構U1は、回転体U3に対し上方又は下方への力が加えられた際に、中心部U4A1に対するフランジ部U4A2又はU4A3の接続部分に過大な力が加わり破損してしまう恐れがあった。
これに対し本発明の回転支持機構30では、軸方向ベアリング32Aを回転させる必要がなく、当該軸方向ベアリング32Aにおけるフランジ部32A2及び32A3の大部分を取付部材34A及びベース21により上方及び下方から当接し支持している。このため回転支持機構30は、右側車輪12に上方又は下方への(すなわち軸方向の)外力が加えられたとしても、当該フランジ部32A2及び32A3の破損を未然に防止することができる。
以上の構成によれば、回転支持機構30は、ベース21に対し回転中心軸線L1を中心に回転する右側車輪12の内側に薄型円筒状の環帯部12Bを設け、環帯部12Bの内周面12B1と当接すると共に当該回転中心軸線L1とほぼ平行な回転軸を中心にそれぞれ回転する径方向ベアリング31A、31B及び31Cにより径方向に支持し、環帯部12Bの上底面12B2及び下底面12B3を上下双方向から支持する軸方向ベアリング32A、32B及び32Cにより軸方向に支持することにより、右側車輪12をベース21に対し中心回転軸線L1を中心に自在に回転させ得ると共に、当該右側車輪12の軸方向への変位幅を合計間隔gvs2に抑えることができる。
(6)他の実施の形態
なお上述した実施の形態においては、右側車輪12のように、外周側に他の部品を突出させないために、外周部12A(図8)の内側に環帯部12Bを設けると共に当該外周部12Aよりも内径側に径方向ベアリング31A及び軸方向ベアリング32Aを設けるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、所定の回転体の外周側に環帯部、径方向ベアリング31A及び軸方向ベアリング32Aを設けるようにしても良い。
例えば図7と対応する部分に同一符号を付した図16に示すように、回転支持機構100は、ベース101に対し、当該ベース101とほぼ直交する回転中心軸線L1を中心に回転体102を回転させるようになされている。回転体102の外周側には、環帯部12B(図8)と対応する環帯部102Bが形成されている。
さらにベース101には、図16におけるM1−M2断面図を図17に示すように、回転体102の環帯部102Bにおける外周面と当接する径方向ベアリング31A、31Bおよび31Cが設けられると共に、環帯部102Bの上底面及び下底面を上下方向から支持する軸方向ベアリング32A、32B及び32Cが設けられている。
かかる構成により、回転支持機構100は、回転支持機構30と同様に、回転体102を自在に回転させ得ると共に軸方向への移動幅を抑えることができる。
また上述した実施の形態においては、3つの径方向ベアリング31A、31B及び31Cと、3つの軸方向ベアリング32A、32B及び32Cとにより環帯部12Bを介して右側車輪12を回転自在に支持するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、それぞれ任意数の径方向ベアリング及び軸方向ベアリングにより環帯部12Bを介して右側車輪12を回転自在に支持するようにしても良い。
具体的には、例えば右側車輪12に加わると想定される外力に応じて径方向ベアリング及び軸方向ベアリングを増設することにより、各径方向ベアリング及び軸方向ベアリングに加わる力を分散することができる。また、径方向ベアリング及び軸方向ベアリングの配置については、必ずしも互いに等間隔とする必要はなく、例えば音楽ロボット装置1の全重量が恒常的に加えられる、当該音楽ロボット装置1の下方に当該径方向ベアリング及び軸方向ベアリングを配置する等しても良い。
因みに径方向ベアリングに関しては、3以上の任意数であり回転中心軸線L1を内部に有する多角形を構成するよう配置されていれば、右側車輪12の位置を一定に保つことができる。しかしながら径方向ベアリングを4以上とした場合には、高度な位置精度が要求されることになるため、製造工程の省力化等の観点から、回転支持機構30のように3つとすることが望ましいと考えられる。
また軸方向ベアリングに関しても、同様に3以上の任意数であれば良いものの、同様の理由から、回転支持機構30のように3つとすることが望ましいと考えられる。
さらに上述した実施の形態においては、径方向ベアリング31Aの当接部31A2よりも管状部31A1の外径を小さくすることにより、ベース21及びベアリング軸33Aとの接触抵抗を低減するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、任意の外径、或いは任意の形状としても良い。また、当接部31A2の軸方向(上下方向)の幅は、必ずしも環帯部12Bの内周面12B1における軸方向の幅に揃える必要はなく、異なっていても良い。
すなわち径方向ベアリングは、少なくとも環帯部12Bの内周面12B1と当接しながら、右側車輪12の回転中心軸線L1とほぼ平行な回転軸を中心に回転し得るようになされていれば良い。
さらに上述した実施の形態においては、軸方向ベアリング32Aを管状部32A1の上下両端に円板状のフランジ部32A2及び32A3をそれぞれ設け、当該フランジ部32A2及び32A3の互いに対向する内面に当接突起32A4及び32A5をそれぞれ設け、取付部材34によりベース21に取付固定されるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、他の種々の形状としても良い。
軸方向ベアリングは、例えば当接突起32A4及び32A5がそれぞれ環帯部12Bの内周側部分にも当接するようになされていても良く、また当接突起32A4を有する部材と当接突起32A5を有する部材とを別体に構成し、当接突起32A4と32A5とが互いに対向しないように配置する等しても良い。
すなわち軸方向ベアリングは、少なくとも2つの当接突起が環帯部12Bの上底面及び下底面にそれぞれ近接し、両者の軸方向に関する距離が環帯部12Bの厚さd12B(図8)よりも僅かに大きくなされ、且つベース21に対して固定されていれば良い。
さらに上述した実施の形態においては、取付部材34Aにより軸方向ベアリング32Aをベース21に固定するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば取付部材34Aに代えてビス等を用い、軸方向ベアリング32Aの上方若しくはベース21の下方からねじ止めし、或いはベース21に対し軸方向ベアリング32Aを融着や接着等により固定する等、種々の手段により軸方向ベアリング32Aをベース21に固定するようにしても良い。この場合、軸方向ベアリング32Aは、フランジ部32A2及び32A3における上下方向(軸方向)の厚さを増加することにより強度を保つ等すれば良い。
さらに上述した実施の形態においては、回転支持機構30により、筐体中央部3に対し右側車輪12及び左側車輪13を回転させ、さらに右側回動部4及び左側回動部5を回動させるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、任意のベースに対し任意の形状でなる回転体を回転させるようにしても良い。
この場合、回転体と環帯部とは必ずしも一体に形成されている必要はなく、例えば環帯部が回転体と別部品として形成され、ビス等により当該回転体に固定されていても良い。
さらに上述した実施の形態においては、ベース21の上面を平面状とした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、当該ベース21の上面が任意の形状であっても良い。この場合、ベース21は、少なくとも回転体及び環帯部が回転する際に当該回転体及び環帯部と干渉せず、且つ径方向ベアリングを環帯部と当接しながら回転し得るよう支持し、さらに軸方向ベアリングを固定できれば良い。
さらに上述した実施の形態においては、本発明の回転支持機構30により音楽ロボット装置1の右側車輪12及び左側車輪13を回転させ、また右側回動部4及び左側回動部5をそれぞれ回動させるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、本発明の回転支持機構により他の種々の部材を回転させ、又は回動させるようにしても良い。
本発明は、各種機械の回転する部分でも利用できる。
従来の回転支持機構の構成を示す略線的上面図である。 従来の回転ベアリングによる回転体の支持の様子を示す略線的断面図である。 本実施の形態による音楽ロボット装置の外観構成を示す略線的斜視図である。 音楽ロボット装置の背面構成を示す略線的背面図である。 右側開閉部及び左側開閉部の開閉の様子を示す略線的正面図である。 右側回動部及び左側回動部の回動の様子を示す略線的側面図である。 回転支持機構の構成を示す略線的上面図である。 車輪の構成を示す略線的斜視図である。 径方向ベアリングの構成を示す略線的斜視図である。 径方向ベアリングによる車輪の支持の説明に供する略線的断面図である。 軸方向ベアリングの構成を示す略線的斜視図である。 軸方向ベアリングによる車輪の支持の説明に供する略線的断面図である。 環帯部の変形による各ベアリングとの干渉の説明に供する略線的断面図である。 ベアリングの傾斜と環帯部との干渉の説明に供する略線的断面図である。 音楽ロボット装置の回路構成を示す略線的ブロック図である。 他の実施の形態による回転支持機構の構成(1)を示す略線的上面図である。 他の実施の形態による回転支持機構の構成(2)を示す略線的斜視図である。
符号の説明
1……音楽ロボット装置、3……筐体中央部、12……右側車輪、12A……外周部、12B、U3B……環帯部、12B1……内周面、12B2……上底面、12B3……下底面、13……左側車輪、21、U2……ベース、30、U1……回転支持機構、31A、31B、31C……径方向ベアリング、31A2……当接部、32A、32B、32C……軸方向ベアリング、32A1、U4A1……管状部、32A2、32A3、U4A2、U4A3……フランジ部、32A4、32A5……当接突起、33A、33B、33C……ベアリング軸、34A、34B、34C……取付部材、L1……回転中心軸線、U3……回転体、U4A、U4B、U4C……回転ベアリング、gv1、gv2、gv3、gv4、gh1……隙間。

Claims (9)

  1. 所定のベースに設けられ、当該ベースに対し仮想的な回転中心軸線を中心として回転する回転体に固定され上記回転中心軸線を中心とし所定厚さの円筒状に形成された環帯部における、上記環帯部における上記回転中心軸線を中心とした径方向への動きを規制する径方向ベアリングと、
    上記ベースに固定され、上記環帯部における上記回転中心軸線に沿った軸方向の動きを規制する軸方向ベアリングと
    を具えることを特徴とする回転支持ベアリング。
  2. 上記径方向ベアリングは、
    上記環帯部の周側面に当接することにより、上記回転体の上記径方向への動きを規制する
    ことを特徴とする請求項1に記載の回転支持ベアリング。
  3. 上記径方向ベアリングは、
    略円筒状に構成され、上記回転中心軸線と略平行なベアリング軸を中心に、上記環帯部の周側面に当接しながら回転する
    ことを特徴とする請求項2に記載の回転支持ベアリング。
  4. 上記軸方向ベアリングは、
    上記環帯部における上記回転中心軸線に略垂直な上底面及び下底面にそれぞれ最も近接する近接部を有し、上記軸方向に関する当該近接部同士の近接部間隔が上記所定厚さよりも僅かに広く設定されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の回転支持ベアリング。
  5. 上記径方向ベアリングは、
    上記環帯部の内周側面に当接し、
    上記軸方向ベアリングは、
    上記上底面及び下底面のうち、上記環帯部における穴部分の内周側面から所定距離以上離隔した外径側部分のみに上記近接部を近接させることにより、当該外径側部分よりも内径側となる内径側部分と上記軸方向ベアリングとの当接を防止する
    ことを特徴とする請求項4に記載の回転支持ベアリング。
  6. 所定のベースと、
    上記ベースに対し仮想的な回転中心軸線を中心として回転する回転体と、
    上記回転体に固定され、上記回転中心軸線を中心とし所定厚さの円筒状に形成された環帯部と、
    上記ベースに設けられ、上記環帯部における上記回転中心軸線を中心とした径方向への動きを規制する径方向ベアリングと、
    上記ベースに固定され、上記環帯部における上記回転中心軸線に沿った軸方向の動きを規制する軸方向ベアリングと
    を具えることを特徴とする回転支持機構。
  7. 上記ベースに対し上記回転中心軸線を中心として上記回転体と独立に回転する第2回転体と、
    上記第2回転体に固定され、上記回転中心軸線を中心とし所定厚さの円筒状に形成された第2環帯部と、
    上記ベースに設けられ、上記第2環帯部における上記回転中心軸線を中心とした径方向への動きを規制する第2径方向ベアリングと、
    上記ベースに設けられ、上記第2環帯部における上記回転中心軸線に沿った軸方向の動きを規制する第2軸方向ベアリングと
    をさらに具えることを特徴とする請求項6に記載の回転支持機構。
  8. 筐体部と、
    上記筐体部に対し仮想的な回転中心軸線を中心として回転する回転体と、
    上記筐体部に取り付けられ、上記回転体を駆動する駆動部と、
    上記回転体に固定され、上記回転中心軸線を中心とし所定厚さの円筒状に形成された環帯部と、
    上記筐体部に設けられ、上記環帯部における上記回転中心軸線を中心とした径方向への動きを規制する径方向ベアリングと、
    上記筐体部に固定され、上記環帯部における上記回転中心軸線に沿った軸方向の動きを規制する軸方向ベアリングと
    を具えることを特徴とするロボット装置。
  9. 上記回転体は、
    上記筐体部を移動させるための車輪でなる
    ことを特徴とする請求項8に記載のロボット装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH05240244A (ja) * 1991-12-09 1993-09-17 Ulvac Japan Ltd 軸受予圧装置
JPH10128646A (ja) * 1996-09-09 1998-05-19 Koyo Mach Ind Co Ltd 薄板円板状ワークの両面研削装置

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