JP2009062712A - 作業機部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】せん断変形を小さく抑えることができると共に製造が容易な作業機部材を提供する。
【解決手段】本発明に係るブーム4は、四角形断面を有し、少なくとも1の角部が溶接により接合されており、一対の側板23,24と、上面部と、下面部とを備える。一対の側板23,24は、所定間隔を隔てて配置される板状の部材であり、長手方向の中間位置における間隔が大きくなるように、それぞれ少なくとも1個所で屈曲している。上面部は、側板の上方を閉じる。下面部は、側板の下方を閉じる。
【選択図】図2

Description

本発明は、作業機部材に関する。
油圧ショベル等の作業機械は、本体部と、本体部に取り付けられる作業機とを備えている。本体部は、例えば、下部走行体と、下部走行体に旋回機構を介して旋回可能に装着される上部旋回体とを有する。作業機は、ブームやアームなどの作業機部材と、アームの先端に取り付けられるバケットなどを有しており、上部旋回体に取り付けられる。そして、このような作業機械は、ブーム、アーム、バケットが油圧シリンダ等の駆動装置によって駆動されて揺動することによって、各種の作業を行うことができる。
従来、上記のような作業機の一部であるブームやアームなどの作業機部材は、板材を溶接することによって形成されている。例えば、特許文献1に示すブームでは、一対の側板と上面板と下面板とが四角形断面となるように組み合わされて溶接されている。このブームのように板材が溶接されて形成された作業機部材では、負荷が加えられた場合に、ねじれによってせん断変形が生じ易く、せん断変形が生じた場合には、溶接部に高い応力が生じる恐れがある。このため、特許文献1に記載のブームでは、内部に仕切板が設けられており、これにより、せん断変形を抑制している。
特開2003−193512号公報
しかし、上記のようにブームの内部に仕切板が設けられる場合、ブームの内面と、仕切板の全周とを溶接する必要があり、ブームの製造工程が複雑になる。
本発明の課題は、せん断変形を小さく抑えることができると共に製造が容易な作業機部材を提供することにある。
第1発明に係る作業機部材は、多角形断面を有し、少なくとも1の角部が溶接により接合されている作業機部材であって、一対の側板と、上面部と、下面部とを備える。一対の側板は、間隔を隔てて配置される板状の部材であり、長手方向の中間位置における間隔が大きくなるように、それぞれ少なくとも1個所で屈曲している。上面部は、一対の側板の上方を閉じる。下面部は、一対の側板の下方を閉じる。
この作業機部材では、側板に屈曲が形成されることにより、側板の面の剛性を増大させることができる。このため、せん断変形を小さく抑えることができる。また、側板に屈曲を形成することは、作業機部材の内部に仕切部材を溶接することよりも容易である。従って、この作業機部材は、せん断変形を小さく抑えることができると共に製造が容易である。
第2発明に係る作業機部材は、第1発明の作業機部材であって、一対の側板は、湾曲部と、第1直線部と、第2直線部とをそれぞれ有する。湾曲部は、上端部および下端部が湾曲した形状を有する部分である。第1直線部は、湾曲部の前端部に繋がっており、上端部および下端部が直線状の形状を有する部分である。第2直線部は、湾曲部の後端部に繋がっており上端部および下端部が直線状の形状を有する部分である。
この作業機部材では、直線的な形状を有する第1直線部と第2直線部との間に湾曲部が設けられている。このような形状の側板では、湾曲部において座屈が生じ易くなるが、本発明に係る作業機部材では、側板に上記のような屈曲を形成することによって、側板の剛性を増大させることができ、側板における座屈の発生を抑えることができる。
第3発明に係る作業機部材は、第2発明の作業機部材であって、一対の側板は、第1直線部と第2直線部との少なくとも一方において屈曲している。
この作業機部材では、第1直線部と第2直線部との少なくとも一方において、側板の剛性を向上させるための屈曲が形成されている。湾曲部には比較的大きな応力が生じ易いため、湾曲部を避けて屈曲を形成することにより、側板の強度の低下を抑えることができる。
第4発明に係る作業機部材は、第2発明または第3発明の作業機部材であって、第1ブラケットと第2ブラケットとをさらに備える。第1ブラケットは、上面部に取り付けられ、油圧シリンダを取り付けるためのピンを通す第1孔が設けられている。第2ブラケットは、下面部に取り付けられ、油圧シリンダを取り付けるためのピンを通す第2孔が設けられている。そして。一対の側板は、側面視において第1孔と第2孔との中心間を結ぶ仮想直線と屈曲の山とが交差するように屈曲している。
この作業機部材では、側板の剛性を向上させるための屈曲の山が側面視において第1孔と第2孔との中心間を結ぶ仮想直線と交差するように設けられている。これにより、側板の強度を向上させることができる。
第5発明に係る作業機部材は、第2発明から第4発明のいずれかの作業機部材であって、側板の屈曲は、別体の板材が所定角度をなして溶接されることにより形成される。
この作業機部材では、側板の剛性を向上させるための屈曲が、別体の板材を所定角度で溶接することにより形成される。このため、作業機部材の製造が容易である。
第6発明に係る作業機部材は、第2発明から第5発明のいずれかの作業機部材であって、一対の側板は、第1直線部を構成する第1板状部材と、第2直線部を構成する第2板状部材と、湾曲部を構成する第3板状部材とをそれぞれ有する。そして、第1板状部材と第3板状部材、及び、第2板状部材と第3板状部材は、一対の第3板状部材間の間隔が、一対の第1板状部材の前端部間の間隔および一対の第2板状部材の後端部間の間隔よりも大きくなるように、それぞれ所定角度をなして溶接されている。
この作業機部材では、第1板状部材と第3板状部材との接合部と、第2板状部材と第3板状部材との接合部とに屈曲が形成される。これにより、側板の剛性を向上させることができ、せん断変形を小さく抑えることができる。また、このような屈曲の形成は、従来のように作業機部材の内部に仕切部材を溶接することと比べて容易である。このため、この作業機部材は、せん断変形を小さく抑えることができると共に製造が容易である。
本発明に係る作業機部材では、側板に屈曲が形成されることにより、側板の面剛性を増大させることができる。このため、せん断変形を小さく抑えることができる。また、側板に屈曲を形成することは、作業機部材の内部に仕切部材を溶接することよりも容易である。従って、この作業機部材は、せん断変形を小さく抑えることができると共に製造が容易である。
〈全体構成〉
本発明の一実施形態にかかる作業機部材としてのブーム4を備えた作業機械1を図1に示す。この作業機械1は、油圧ショベルであり、ブーム4を含む作業機2と、ブーム4が取り付けられる本体部3とを備える。
本体部3は、走行用油圧モータにより駆動される走行装置31を備えてなる下部走行体30と、旋回用油圧モータにより駆動される旋回装置(図示せず)と、この旋回装置を介して下部走行体30上に配される上部旋回体32と、上部旋回体32の前部左方位置に設けられる運転室33を備える。
作業機2は、上部旋回体32の前部中央位置に取り付けられる。作業機2は、ブーム4、アーム8およびバケット9を有しており、上部旋回体32側から順にブーム4、アーム8およびバケット9がそれぞれ回動可能に連結されている。そして、これらブーム4、アーム8およびバケット9のそれぞれに対応するように油圧シリンダ(ブームシリンダ18、アームシリンダ19およびバケットシリンダ20)が配置されている。この作業機械1には、図示しない油圧回路が設けられており、エンジンにより駆動される油圧ポンプから吐出される油がブームシリンダ18、アームシリンダ19、バケットシリンダ20に供給および排出されることにより、各油圧シリンダ18〜20が駆動される。
ブーム4は、屈曲した外形を有しており、ブーム4の一端は、本体部3に取り付けられる。具体的には、ブーム4の一端が、上部旋回体32に回転可能に取り付けられている。また、ブーム4の他端は、アーム8に回転可能に取り付けられており、ブーム4は、ブームシリンダ18の駆動により、水平方向に平行な回転軸を中心に回転可能である。これにより、ブーム4は上部旋回体32に対して上下に揺動可能となっている。ブーム4の上面には、アームシリンダ19の一端が回転可能に固定されている。また、ブーム4の下面には、ブームシリンダ18の一端が回転可能に固定されている。ブームシリンダ18の他端は、上部旋回体32に回転可能に固定されている。ブーム4については後に、より詳細に説明する。
アーム8は、先細りのテーパ状の外形を有する部材であり、ブーム4の先端に回転可能に設けられている。アーム8は、アームシリンダ19の駆動により、水平方向に平行な回転軸を中心に回転可能である。これにより、アーム8がブーム4に対して揺動可能となっている。アーム8の上面には、バケットシリンダ20の一端が回転可能に固定されている。アーム8の後端部には、アームシリンダ19の他端が回転可能に固定されている。
バケット9は、アーム8の先端に回転可能に設けられており、バケットシリンダ20の駆動により水平方向に平行な回転軸を中心に回転可能である。これにより、バケット9は、アーム8に対して揺動可能となっている。バケット9の後端部には、バケットシリンダ20の他端が回転可能に固定されている。
〈ブーム4の構成〉
図2に示すように、ブーム4は、ブーム本体10と、第1ブラケット11と、第2ブラケット12と、第3ブラケット13と、第4ブラケット14とを備える。
〔ブーム本体10〕
ブーム本体10は、長手方向の中間部において上下方向に屈曲した形状を有し、図3に示すように、複数の板材が溶接により接合されることにより形成されたものである。なお、図3は、図2におけるブーム本体10のIII−III端面図である。具体的には、ブーム本体10は、上面部21と、下面部22と、一対の側板23,24とを有し、これらが四角形断面を有するように組み合わされ、4つの角部がそれぞれ溶接により接合されて形成されている。
上面部21は、一対の側板23,24の上方を閉じる板状部材であり、側板23,24の湾曲に合わせて上方に凸に湾曲した形状となっている。
下面部22は、一対の側板23,24の下方を閉じる板状部材であり、側板23,24の湾曲に合わせて上方に凸に湾曲した形状となっている。
一対の側板23,24は、互いに間隔を隔てて配置される板状の部材であり、図4に示すように、長手方向の中間位置における間隔が他の部分における間隔よりも大きくなるように屈曲した形状を有している。以下。一対の側板23,24のうちの一方の側板を第1側板23、他方の側板を第2側板24と呼ぶ。
図2に示すように、第1側板23は、第1直線部25と、第2直線部26と、湾曲部27とを有する。
第1直線部25は、湾曲部27の前端部に繋がっており、第1板状部材41によって構成されている。第1板状部材41は、平坦な板状の部材である。第1板状部材41は、上端部および下端部が直線状の形状であり、前側(アーム8が取り付けられる第3ブラケット13側)ほど上端部と下端部との間の距離が小さくなる先細りの形状を有する。
第2直線部26は、湾曲部27の後端部に繋がっており、第2板状部材42によって構成されている。第2板状部材42は、第1直線部25と概ね対称な形状を有する平坦な板状の部材である。第2直線部26は、上端部および下端部が直線状の形状であり、後側(作業機械1の本体部3に取り付けられる第4ブラケット14側)ほど上端部と下端部との間の距離が小さくなる先細りの形状を有する。
湾曲部27は、第1直線部25と第2直線部26との間に位置しており、第3板状部材43によって構成されている。第3板状部材43は、平坦な板状の部材であり、上端部の長手方向における中間部および下端部の長手方向における中間部が上方に凸に湾曲した形状となっている。
第1板状部材41、第2板状部材42、第3板状部材43は同じ板厚であるが、第3板状部材43の板厚を第1板状部材41および第2板状部材42の板厚より大きくしてもよい。
第1板状部材41および第3板状部材43は所定角度をなして溶接により接合されており、第1板状部材41の後端部と第3板状部材43の前端部とが接合されている。第2板状部材42および第3板状部材43も所定角度をなして溶接により接合されており、第2板状部材42の前端部と第3板状部材43の後端部が接合されている。ここで、第1板状部材41と第3板状部材43との接合により形成される屈曲部を第1屈曲部44と呼び、第2板状部材42と第3板状部材43との接合により形成される屈曲部を第2屈曲部45と呼ぶ。
第1屈曲部44は、湾曲部27の上端部の湾曲した部分および下端部の湾曲した部分よりも前側に位置しており、第1直線部25の直線的な上端部と下端部とに亘って設けられている。また、第1屈曲部44は、側面視において後述する第1孔61と第2孔62との中心間を結ぶ第1仮想直線L1と交差している。すなわち、第1側板23は、側面視において第1仮想直線L1と第1屈曲部44の山とが交差するように第1屈曲部44において屈曲している。
第2屈曲部45は、湾曲部27の上端部の湾曲した部分および下端部の湾曲した部分よりも後側に位置しており、第2直線部26の直線的な上端部と下端部とに亘って設けられている。また、第2屈曲部45は、側面視において後述する第2孔62の中心を通り第2直線部26の上端部と所定角度θ(80°≦θ≦100°)をなす第2仮想直線L2と交差している。すなわち、第1側板23は、側面視において第2仮想直線L2と第2屈曲部45の山とが交差するように第2屈曲部45において屈曲している。
以上のように、第1側板23は、第1直線部25の後端部と第2直線部26の前端部とのそれぞれにおいて、上記のように屈曲した形状となっている。第2側板24も同様の構造であり、第1側板23と対称の形状を有する。すなわち、第2側板24も、図4に示すように、第1板状部材51と第2板状部材52と第3板状部材53を有しており、第1板状部材51の後端部の第1屈曲部54と、第2板状部材52の前端部の第2屈曲部55において屈曲した形状を有する。また、第1側板23と第2側板24とは、一対の第3板状部材43,53間の間隔d3が、一対の第1板状部材41,51の前端部間の間隔d1および一対の第2板状部材42,52の後端部間の間隔d2よりも大きくなるように屈曲した形状となっている。従って、第1板状部材41,51は、上面視において、第1板状部材41,51の前端側の間隔が後端側の間隔より小さくなるように、それぞれ傾斜して配置されている。また、第2板状部材42,52は、第2板状部材42,52の後端側の間隔が前端側の間隔より小さくなるように、それぞれ傾斜して配置されている。
〔第1ブラケット11〜第4ブラケット14〕
第1ブラケット11は、アームシリンダ19を取り付けるためのものであり、上面部21すなわちブーム本体10の上面に溶接により固定されている。より詳しくは、第1ブラケット11は、側面視において、ブーム本体10の湾曲部27と第1直線部25とに亘って設けられている。第1ブラケット11には、第1ブラケット11を水平方向に貫通する第1孔61が設けられている。この第1孔61には、ブーム4にアームシリンダ19を取り付けるための固定ピン(図示せず)が通される。
第2ブラケット12は、ブームシリンダ18を取り付けるためのものであり、下面部22すなわちブーム本体10の下面に溶接により固定されている。より詳しくは、第2ブラケット12は、側面視において、ブーム本体10の第1直線部25、湾曲部27、第2直線部26に亘って設けられている。第2ブラケット12には、第2ブラケット12を水平方向に貫通する第2孔62が設けられている。この第2孔62には、ブーム4にブームシリンダ18を取り付けるための固定ピン(図示せず)が通される。
第3ブラケット13は、ブーム4をアーム8に取り付けるためのものであり、ブーム本体10の前端部に取り付けられている。第3ブラケット13には、水平方向に貫通する第3孔63が設けられており、この第3孔63には、ブーム4にアーム8を取り付けるための固定ピン(図示せず)が通される。
第4ブラケット14は、ブーム4を作業機械1の本体部3に取り付けるためのものであり、ブーム本体10の後端部に取り付けられている。第4ブラケット14には水平方向に第4ブラケット14を貫通する第4孔64が設けられている。この第4孔64には、ブーム4を本体部3に取り付けるための固定ピン(図示せず)が通される。
〈特徴〉
(1)
このブーム4では、一対の側板23,24に屈曲を設けることにより、ねじれによるせん断変形を小さくすることができ、ブーム本体10の剛性を向上させることができる。また、側板23,24に屈曲を設けることにより、側板23,24の面の剛性を増大させて、座屈の発生を抑えることができる。
ブーム4の前端部に横押し荷重(図2において紙面に垂直な方向の荷重)が加えられた場合のブーム4における各部の応力を解析したシミュレーション結果を図5に示す。図5では、側板23,24に屈曲が設けられていないブームと比べたブーム4の各部の応力の変化が示されている。ここでは、ブーム4の湾曲部27の上端部前側において、応力が19%低減しており、湾曲部27の下端部後側においては、応力が11%低減している。また、第1直線部25の下端部においては、応力が9%低減している。このように、本発明に係るブーム4では、側板23,24に屈曲が設けられることにより、強度を向上させることができる。
(2)
従来のブームのように、ブーム本体10の内部に仕切部材が設けられる場合には、仕切部材の全周とブーム本体10の内面とを溶接する必要があり、製造工程が複雑になる。また、仕切部材の全周が溶接によって接合されると、この溶接部の止端に応力が集中するため、補強のために上面部21、下面部22、側板23,24の板厚を大きくする必要がある。この場合、ブームの重量が増大してしまう。
しかし、このブーム4では、上述したように、側板23,24に第1屈曲部44,54と第2屈曲部45,55とが設けられることにより、強度を向上させることができる。このため、強度の向上のために仕切部材を設ける必要がなく、部品点数を削減することができる。また、仕切部材を設けるための複雑な製造工程を省略することができ、ブーム4の製造を容易にすることができる。さらに、仕切部材の溶接部での応力集中を考慮して板厚を増大させる必要がないため、ブーム4の軽量化が可能である。
〈他の実施形態〉
(a)
図6に示すように、上記の実施形態に係るブーム4に対して第2屈曲部45の位置が異なるブーム5が用いられてもよい。このブーム5では、第2屈曲部45が第2仮想直線L2と交差しておらず第2仮想直線L2より後方に位置している。他の構造については上記の実施形態に係るブーム4と同様である。
このようなブーム5においても、図6に示すように、側板23,24に屈曲が設けられていないブームと比べて、側板23,24に生じる応力が低下している。具体的には、湾曲部27の下端部において、応力が7%低減している。
(b)
図7に示すように、上記の実施形態に係るブーム4に対して第1屈曲部44の位置が異なるブーム6が用いられてもよい。このブーム6では、第1屈曲部44が第1仮想直線L1と交差しておらず、第1仮想直線L1より前方に位置している。他の構造については上記の実施形態に係るブーム4と同様である。
このようなブーム6においても、図7に示すように、側板23,24に屈曲が設けられていないブームと比べて、側板23,24に生じる応力が低下している。具体的には、ブーム6の湾曲部27の上端部において、応力が10%低減している。また、湾曲部27の下端部前側においては、応力が6%低減している。
(c)
上記の実施形態では、ブーム4の第1側板23に第1屈曲部44および第2屈曲部45が設けられているが、第1屈曲部44および第2屈曲部45のいずれか一方のみが設けられてもよい。この場合も、第1側板23に屈曲が設けられない場合と比べて、第1側板23の剛性を増大させてブーム4の強度を向上させることができる。第2側板24についても同様である。
また、上記の実施形態では、第1側板23に第1屈曲部44と第2屈曲部45との2つの屈曲が設けられているが、より多くの屈曲部が設けられてもよい。第2側板24についても同様である。
(d)
側板23,24の屈曲は上記の実施形態における形状に限られない。例えば、側板23,24が外側に緩やかに膨出するように屈曲した形状であってもよい。
(e)
上記の実施形態では、別体の板状部材が所定角度で溶接により接合されることによって屈曲が形成されているが、一体の板状部材をプレス等によって曲げ加工することによって屈曲が形成されてもよい。
(f)
上記の実施形態では、ブーム本体10は四角形断面を有しているが、六角形断面など他の多角形断面を有するものであってもよい。
(g)
上記の実施形態では、上面部21と、下面部22と、一対の側板23,24との4つの別体の部材が組み合わされて4つの角部が溶接により接合されることによりブーム本体10が構成されているが、複数の角部の全てが溶接されている場合に限らず、複数の角部のうちの少なくとも1つが溶接により接合されていればよい。
(h)
上記の実施形態では、ブーム4に対して本発明が適用されているが、アーム8に対して本発明が適用されてもよい。
本発明は、せん断変形を小さく抑えることができると共に製造を容易にする効果を有し、作業機部材として有用である。
作業機械の外観図。 ブームの側面図。 図2におけるブーム本体のIII−III端面図。 図2におけるブーム本体のIV−IV端面図。 ブームの各部の応力の改善結果を示す図。 他の実施形態に係るブームの側面図。 他の実施形態に係るブームの側面図。
符号の説明
4 ブーム(作業機部材)
11 第1ブラケット
12 第2ブラケット
21 上面部
22 下面部
23,24 側板
25 第1直線部
26 第2直線部
27 湾曲部
41 第1板状部材
42 第2板状部材
43 第3板状部材
61 第1孔
62 第2孔

Claims (6)

  1. 多角形断面を有し、少なくとも1の角部が溶接により接合されている作業機部材であって、
    間隔を隔てて配置される板状の部材であり、長手方向の中間位置における間隔が大きくなるように、それぞれ少なくとも1個所で屈曲している一対の側板と、
    一対の前記側板の上方を閉じる上面部と、
    一対の前記側板の下方を閉じる下面部と、
    を備える作業機部材。
  2. 一対の前記側板は、上端部および下端部が湾曲した形状を有する湾曲部と、前記湾曲部の前端部に繋がっており上端部および下端部が直線状の形状を有する第1直線部と、前記湾曲部の後端部に繋がっており上端部および下端部が直線状の形状を有する第2直線部とをそれぞれ有する、
    請求項1に記載の作業機部材。
  3. 一対の前記側板は、前記第1直線部と前記第2直線部との少なくとも一方において屈曲している、
    請求項2に記載の作業機部材。
  4. 前記上面部に取り付けられ、油圧シリンダを取り付けるためのピンを通す第1孔が設けられた第1ブラケットと、
    前記下面部に取り付けられ、油圧シリンダを取り付けるためのピンを通す第2孔が設けられた第2ブラケットと、
    をさらに備え、
    一対の前記側板は、側面視において前記第1孔と前記第2孔との中心間を結ぶ仮想直線と屈曲の山とが交差するように屈曲している、
    請求項2または3に記載の作業機部材。
  5. 前記側板の屈曲は、別体の板材が所定角度をなして溶接されることにより形成される、
    請求項2から4のいずれかに記載の作業機部材。
  6. 一対の前記側板は、前記第1直線部を構成する第1板状部材と、前記第2直線部を構成する第2板状部材と、前記湾曲部を構成する第3板状部材とをそれぞれ有し、
    前記第1板状部材と前記第3板状部材、及び、前記第2板状部材と前記第3板状部材は、一対の前記第3板状部材間の間隔が、一対の前記第1板状部材の前端部間の間隔および一対の前記第2板状部材の後端部間の間隔よりも大きくなるように、それぞれ所定角度をなして溶接されている、
    請求項2から5のいずれかに記載の作業機部材。
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