JP2009062664A - 折り畳み式硬質帽子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 地震、台風、雷などによる停電、他、突発的な災害発生時、軽量飛来物や落下物、或いは頭上の堅牢突起物、などから早期対応で簡易的に頭部を守ることを課題とする。
【解決手段】 熱可塑性樹脂シート或いは熱可塑性樹脂成形物を、多角形を有する平面構造に加工し、その間をヒンジ構造とし、部分的に熱融着することで、平時折り畳んで持ち運び可能で、緊急時、立体的な多面体構造となり頭部を保護することが可能な折り畳み式硬質帽子。
【選択図】図5

Description

発明の詳細な説明
本発明は、携帯時、平板状に折り畳み、持ち運び可能で、咄嗟に頭部を保護する必要が生じた際、立体的に組み立て、半球状の多面体となる熱可塑性樹脂シート、或いは熱可塑性樹脂成形物からなる折り畳み式硬質帽子に関する。
従来、地震や台風、などの災害時、頭部を守るための保護具としては、一般産業用で飛来物の落下に対する衝撃緩和、頭部の保護を目的とした厚生労働省の認定規格に則った安全帽、所謂、ヘルメットが用いられて来ている。
これらヘルメットは、特開平09−268415(特許文献1参照)に見られる様に材質に複合材を用いて強化したり、特開2003−155619(特許文献2参照)に見られる様に金属化と共に内側をハンモック状にして、頭部への衝撃を緩和させたり、特開平10−130937(特許文献3参照)に見られる様にヘルメット装着時の汗を吸収し、取り替え可能として快適性向上を提案したり、種々の改良が行われて来ている。従って従来からこれらのヘルメットを、非常時用として、各職場、学校、家庭、等、集団の単位で、人が常駐する場所に、各々の判断で準備し備えている所が多い。
一方、古くからは、簡易的に頭部への飛来物の衝撃緩和と共に、火災時の一時的防熱、等も考慮された綿入りの防災頭巾が用いられ、現在も小学校や家庭、等で非常時用に準備されている。最近では、この防災頭巾自体を難燃性の布で作成し、難燃、防炎を兼ね備えたものも市販されている。
これらの地震や台風、等の災害時、安全に頭部を保護することは重要で、これらヘルメット、防災頭巾の準備は各自各々に推奨されるもので有る。
しかし、問題は地震、等の自然災害が何時発生するか、予め予測の付かないところに有る。即ち、これら安全帽、ヘルメットや防災頭巾が常時準備されている職場や学校、或いは家庭に在所時、自然災害が発生しても保護具を備えて有り問題ないが、日常的に都市部へ電車や地下鉄で通勤する一般のサラリーマンやOLが通勤時に、或いは営業活動、等で常時都市のビル街、地下街、他を行き来する人達にとって、移動中に発生した様な場合は、全くの無防備状態で有る。特に、都市部ではビルの看板や割れたガラスの落下、地下街では、天井の一部、照明、等の落下で頭部を損傷する危険性が高い。
この様な状況に備え、上記の安全帽、ヘルメットや防災頭巾を常時、持ち運ぶことが可能かと言うと、実際的には難しい。最近は、軽量化に関して、特開2003−055829(特許文献4参照)に見られる様に、安全帽としての認定規格には該当しないが、通気性の有るポリオレフィン樹脂製の簡易ヘルメットも提案されているが、半球形一体成形物で立体的で有り嵩張り、常時の持ち運びには適さない。又、意匠登録第1174900号(意匠文献1参照)では、硬質プラスチックでヘルメットの外側シェルの両側を作成し、内側を厚手の不織布シェルを作成し、外側硬質プラスチックシェルとこれらを紐で繋いだものも提案されているが、やはり、半球形で立体的で有り嵩張る。この様に、従来からの安全帽、ヘルメットは、立体的で嵩張ることから、日常的に通勤を含めた移動時、常時、持ち運ぶには適さない。
一方後者で述べた防災頭巾は折り畳むことが出来るものの、飛来物、落下物で鋭利な物に対しては効果がないものの、軽度な衝撃緩和を目的とする場合、内部の綿量を増やす必要が有り、同様に嵩張り、日常的に常時持ち運ぶには適さない。
この様に、日常的に都市部を往来する人達にとって、何時地震、等の自然災害が発生し、視界が利かない状態でも簡単に組み立て、頭部を頭上の構築物、その破片、飛来物や落下物から簡易的に守ってくれる携帯性に優れる折り畳み式の硬質材質で出来た帽子が望まれていた。即ち、雨傘、等と同じ感覚で、常時、鞄、等へ折り畳んで携帯可能な硬質の帽子が求められていた。
特開平09−268415 特開2003−155619 特開平10−130937 特開2003−055829
意匠文献1
意匠登録第1174900号
本発明は、上記問題に鑑み、常時折り畳んで持ち運び可能で有り、緊急時、容易に立体的な多面体形状となり、簡易的に頭部を保護出来る熱可塑性樹脂からなる折り畳み式硬質帽子を提供することを課題とする。
本発明の熱可塑性樹脂シート、或いは熱可塑性樹脂成形物からなる折り畳み式硬質帽子は、多角形とヒンジからなり、常時持ち運び時は、折り畳むことにより平板を重ねた状態となり、組み立て時、この多角形からなる立体的な半球状多面体となることを特徴とする。
また、熱可塑性樹脂シート、或いは熱可塑性樹脂成形物の厚さと、発泡倍率を規定することで、携帯時コンパクトで軽量、使用時強度の有る物性を保持することを特徴とする。
即ち、熱可塑性樹脂シート或いは、熱可塑性樹脂成形物に多角形とヒンジを加工し、必要に応じ樹脂シート或いは熱可塑性樹脂成形物の一部を接合することで、折り畳みと立体の可変を形作る構造とすることを特徴とする。以下、その詳細に付いて述べる。
本発明の折り畳み式硬質帽子を提供するためには、熱可塑性樹脂シート、或いは熱可塑性樹脂成形物に、多角形の平面と実用的に繰り返せる折り曲げ可能なヒンジを設けることを必須とする。
本発明で用いられる熱可塑性樹脂としては、PVC(ポリ塩化ビニル)やHIPS(耐衝撃性ポリスチレン)、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂、等のスチレン系樹脂、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、等のオレフィン系樹脂、或いは、PC(ポリカーボネート)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PA(ポリアミド、通称ナイロン)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、等のエンジニアリングプラスチック、更にはPLA(ポリ乳酸)、PEC(ポリエチレンサクシネート)、等の生分解性プラスチック、等が上げられる。又、これら熱可塑性樹脂の各々を相溶化材、等を用いて配合してなる所謂、ポリマーアロイも用いることが可能で有る。
更に必要に応じ、これら熱可塑性樹脂にガラス繊維、カーボン繊維、タルク、マイカ、等の無機フィラー類や、顔料や染料を添加して着色したり、可塑剤、帯電防止剤、耐候性安定剤、摺動剤、等の各種添加剤を配合することも可能で有る。
本発明に用いることの出来るこれら熱可塑性樹脂の中で、特に推奨される樹脂としては、繰り返しヒンジ特性に優れるオレフィン系樹脂のPE、PPが最適で有る。
本発明の熱可塑性樹脂シート或いは熱可塑性樹脂成形物の厚さとしては、0.5mm以上、8.0mm以下を規定する。ここで、厚さ0.5mm以下では、立体形状に組み立てた時、剛性が不足して形状の維持が難しく、又、軽量の飛来物、鋭利となった構造物や角張った硬質構築物への接触時破れ易く好ましくない。
特に、厚さ1.0mm以下では発泡させるのは好ましくなく、ヒンジ部を形作る際、ヒンジ部の膜厚が薄くなり、繰り返しの使用で切れ易く好ましくない。一方、厚さ8.0mm以上では、熱可塑性樹脂シート或いは熱可塑性樹脂成形物としては、重量的に重くなり、ヒンジを設けた形状で折り畳んでも相当量に嵩張り、日常的に鞄やバック、等に入れて持ち運ぶには不便で有り、好ましくない。
従って、本発明の折り畳み式硬質帽子に用いられる熱可塑性樹脂シート或いは熱可塑性樹脂成形物の厚さは、0.5mm以上、8.0mm以下が好ましく、実用上は2.0mm以上、5.0mm以下が推奨される。
本発明で用いられる熱可塑性樹脂シート或いは熱可塑性樹脂成形物は、非発泡と共に発泡させたものも用いることが出来る。即ち、非発泡から比較的発泡倍率の低い1.5〜3.0倍の低発泡倍率では剛性及び強度が比較的高く、厚さを薄くすることが可能で有り、発泡倍率を徐々に5.0〜8.0倍に上げるに従い、これら物性を維持するため厚さを増す必要が有る。
ここで、発泡倍率が10倍以上となるとシート或いは熱可塑性樹脂成形物の剛性及び耐衝撃強度が低下し、物性的に破れ易くなり、表面状態も平滑とは成り難く、好ましくない。このため、好ましい熱可塑性樹脂シート或いはシート状成形物は、非発泡から発泡倍率10倍までが好ましく、具体的には1.3倍以上、4.0倍以下の発泡倍率が推奨される。
特に、本発明では、PE、PP等のポリオレフィン系樹脂を用いた場合、その厚さと発泡倍率として、厚さt=0.5〜1.0mm時は、非発泡で、t=1.0〜3.0mm時は、1.3〜2倍発泡、t=3.0〜5.0mm時は、1.5〜4倍発泡、t=5.0〜8.0mm時は、2〜6倍発泡、t=8.0〜10.0mm時では、3〜10倍発泡が推薦される。
本発明の折り畳み式硬質帽子の製法としては、熱可塑性樹脂の成形方法として一般的に広く用いられている樹脂シートを加工する方法と、射出成形によって熱可塑性樹脂成形物を一体で作る方法が有る。前者の樹脂シートを加工する方法では、先ず樹脂シートを作成する。一般的には、押出混練機、Tダイ、等を用いて非発泡樹脂シート及び発泡樹脂シートを成形するが、市販の物として「ハッポート」「パロニア」三井化学ファブロ(株)製、「スミセラー」住化プラスチック(株)製、や「エフセル」古河電工(株)製、「Pボード」JSP(株)製、等の2〜3倍程度のPP低発泡シートが有用で、容易に入手可能で有る。
ここでの製法としては、上記に述べた熱可塑性樹脂を単軸押出機や二軸押出機を用いて可塑化させ、この際、必要に応じて各種添加剤やフィラー類を配合して混練し、Tダイや円ダイを通してシート状に押し出し、冷却してシートに賦形する。発泡樹脂シートでは、同様に押出機で樹脂を可塑化時、ADCA(アゾジカルボアミド)や重曹クエン酸、等の化学発泡剤を練り込んだり、最近では可塑化後、CO2(炭酸ガス)を加圧注入して溶解させたりして、同様に発泡樹脂シートとして賦形する。
次に、予め、本発明の硬質帽子に関して折り畳んだ形状、及び組み立て時半球形の立体的多面体となる様、多角形とヒンジ部、部分接合部も考慮した展開図を作成し、これに合わせたプレス金型を作成する。先に述べた樹脂シート或いは発泡樹脂シートをこのプレス型へセットし、必要により部分加熱して、真空又は圧縮成形することで、本発明の折り畳み式の多角形とヒンジ構造が樹脂シート或いは発泡樹脂シートに付与され、打ち抜きが同時に行われる。この様にして、打ち抜かれた折り畳み式硬質帽子の展開状の樹脂シート或いは発泡樹脂シートの一部を立体賦形形状にして接合するため、熱融着したり接着加工したりして、本発明の硬質帽子を容易に生産することが出来る。
一方、後者の射出成形、射出圧縮成形でも次の様にして作ることが出来る。予め、本発明の硬質帽子に関して折り畳んだ形状、及び組み立て時半球形の立体的多面体となる様、多角形とヒンジ部、部分接合部を考慮し、特にヒンジ部は溶融樹脂を注入時、ヒンジに垂直な平行流となる様ゲート位置、流路を考慮し、立体形状或いは展開した形状とした射出成形金型、射出圧縮金型を作成し、射出成形機、射出圧縮成形機を用いて、生産することが可能で有る。射出成形の場合は、シート加工と異なり各多角形を半球状となる様、多少の曲面を持たせる様に金型を製作することも可能で有る。
本発明の折り畳み式硬質帽子の製法としては、上記成形方法に限定されるものではなく、熱可塑性樹脂の一般的成形方法で有るブロー成形法、インフレ成形法、回転成形法、等と組み合わせて作ることも可能で有る。
本発明では、上記折り畳み式硬質帽子の外装となる外側に各種繊維類を用いて積層複合化させ、耐衝撃強度や突刺し強度の向上を図ることも規定する。本発明で用いれる繊維類としては、ガラス繊維、カーボン繊維、等無機繊維を平行に並べたり、直行させたり、或いは織り込んで樹脂で固定したプリプレグ、直交プリプレグやクロス類、或いはポリエステル繊維、ナイロン繊維、アラミド繊維、ポリプロピレン繊維、等のプリプレグや不織布が用いられる。ガラス繊維プリプレグ、直交プリプレグとしては、目付け300〜360g/m2の市販品例としては「プレグロン、Pシート、Lシート、PFシート、LFシート」三井化学(株)製、等、カーボン繊維クロスとしては、目付50〜300g/m2の市販品例としては「トレカ、CR105、CR120、等」東レ(株)製、等が上げられる。
又ポリエステル不織布としては、目付け50〜300g/m2、市販品例としては「ボランス、4051N、4101N、等、エクトレ、3501A、3701A、等」東洋紡(株)製、ナイロン不織布としては、目付け100〜300g/m2、市販品例としては「エルタス」旭化成(株)製、そしてポリプロピレン不織布としては、目付け50〜200g/m2の市販品例としては「シンテックス」三井化学(株)製、等が上げられる。
これら繊維類は、熱可塑性樹脂による熱ラミネートやホットメルト樹脂による接着、或いは不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、等の熱硬化性樹脂を用いて、外装面の各多角形状を作成した後、ホットメルト樹脂よる接着で、面体折り畳み式硬質帽子の外側に積層複合化させることが出来る。樹脂シートや発泡樹脂シートを加工する方法では、これら繊維類を積層複合化したシートを予め製作し、プレス加工により、多角形、ヒンジの作成と同時に、外周部を含めた打ち抜きで生産する方法が推奨される。
一方、射出成形方法、射出圧縮成形法で製作する際は、予めこれら繊維類のプリプレグやクロス、或いは不織布を金型にセットしてから、熱可塑性樹脂を射出成形、射出圧縮成形する、所謂、インサート成形で生産することが出来る。また積層複合化に関しては、樹脂シートの加工や射出成形方法で熱可塑性樹脂で直接本発明の折り畳み式硬質帽子を作成後、後加工の接着によって製作することも可能である。
この様にして、本発明の折り畳み式硬質帽子を生産することが出来るが、実用上は組み立て半球状の多面体となった際、頭部と接する内側に通常の保安帽、ヘルメットと同様な衝撃吸収体を設けることが推奨される。ここでは、20倍以上に発泡させた発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレンやウレタン発泡体で頭部と硬質帽子が接触しない様、帽子の内側の数箇所に台座を適宜設け、頭部への衝撃を緩和したり通気性を確保することを推奨する。
又、特に本発明の折り畳み式硬質帽子の材料に発泡樹脂シート或いは発泡熱可塑性樹脂成形物を用いる際、帽子と一体となった発泡樹脂シート或いは発泡熱可塑性樹脂成形物の一部を内側に折込み、頭部と硬質帽子の間で、クッション構造とすることも推奨される。発泡樹脂シート或いは発泡熱可塑性樹脂成形物を帽子の内側に折込み、複数の帯状に分割し、その帯の其々を凸形状に多段に折込み、帽子と頭部の間に設置される様に配置する。この際、凸部の先端を押すことで折り込みが自在に動き、クッション性を持たせることで、軽度な衝撃吸収が出来る様な構造を持たせることが可能となる。
この様にして製作される折り畳み式硬質帽子に、一般には内側にポリエチレン樹脂製のハンモック形状の緩衝帯を取り付け、顎紐を取り付けることにより、頭部にしっかりと固定することが出来る。
本発明の折り畳み式硬質帽子は、熱可塑性樹脂を非発泡又は、発泡させたシートの加工、或いは、直接金型を用いて、非発泡又は発泡による射出成形、射出圧縮成形で、生産することが出来る。
本発明の折り畳み式硬質帽子の組み立てた後の形状の例 1を図 5、例 2を図 6、例 3を図 7に示す。本発明の折り畳み式硬質帽子の形状は、各例に示した図形に限定されるものではなく、半球形に近い形状で、デザインを工夫したりして、頭部を覆い保護出来る形状で有ればかまわない。組み立て後の図 5で示した例 1の展開図は、図 1、組み立て後の図 6で示した例 2の展開図は、図 3、組み立て後の図 7で示した例 3の展開図を図 4に示す。
ここでは、一例として、組み立て後の形状の例 1、見取り図 5に付いて、その材質をポリプロピレン樹脂から成る厚さt=5mmの3倍発泡シート「パロニア」(三井化学ファブロ(株)製)を用いて、製造した例について述べる。
先ず、組み立て後の形状、図 5を作るための展開図、図 1に合致したプレス型を用いて用意した発泡シートを打ち抜く。ここで、打ち抜き形状は、図 1の実線に沿って行う。図 1の概略寸法は、各々の頭部の大きさにより異なるが、図 1のa13に示した長さが、180〜300mm程度の範囲内で、サイズをS、M、L、等に区分して、各部の寸法を図中に示された寸法に略比例させて作ることが出来る。
寸法については、特に限定するものではなく、適宜、実用に応じて合わせることを推薦する。また、図 1で、実線で示したD1、E1は、そのまま打ち抜き、開孔とする。この部分は、組み立て、立体形状とした時の耳部に相当し、本発明の折り畳み式硬質帽子装着時、外部の音を聴取出来る様にする為のもので有る。これらの外部音聴取用の開孔形状は、特にD1、E1形状に限られるものではない。
ここで、もし、発泡シートや、非発泡シート、或いは射出成形で、例えば表側がエンボス地で、裏側が平滑、等、表裏で模様が異なる場合は、図 1の打ち抜く形状がそのまま表側を表す。
次に後加工として、この様にして打ち抜いた発泡シートに付いて、図 1に示した点線部部分に沿って、ヒンジ加工を施す。ヒンジ加工の方法としては、各種有るが、一段ヒンジに限らず、多段ヒンジで、可動性を向上させる方法でも良い。ヒンジ加工は、夫々凹凸状の突起を設けた金型のオス、メス型に、先の打ち抜いた発泡シートを挟み加熱して付与するが、最初のプレス型に予め、この各点線に沿ってヒンジを付与する凹凸部を作り、加熱を加えてプレス成型時に打ち抜きと同時に加工することも可能で有る。
本発明の折り畳み式硬質帽子の例 1の展開図で有る図 1に於いて、c2、a1、a2、a3、a4、a5、a6、a7、a8、a9、a10、a11、a14、a15、a16、a18、a19に付いては、山折り、c1、c3、a17は、谷折り、そして、a13は、両折りとなる様加工する。
同様に、b1、b2、b3、b4、b5、b6、b7、b8、b9、b10、b11、b14、b15、b16、b18、b19は山折り、b17は、谷折り、そして、b13は、両折りとなる様加工する。
次に、D2の裏面とE2の表面に、及びD3の裏面とE3の表面に、各々接触して押付けることで、簡易的に接着可能な可動式樹脂ファスニングテープ、通称マジックテープのオス面とメス面を取り付ける。
続いて、C2の山折りを中心として、先の山折り、谷折りに従って、全体的に立体的に折り曲げ、A3とB3、及び、A4とB4を熱融着、或いはホットメルト接着剤で接合する。この際、面A1と面B1は、お互いが接し、同様に面A2と面B2も、お互い接する様にする。又、面A6は、a1、a3の山折りで出来る面の内側へ、面B6は、b1、b3の山折りで出来る面の内側へ、面A7は、a2、a4の山折りで出来る面の内側へ、面B7は、b2、b4の山折りで出来る面の内側へ入れる様に、更にa14の山折りで出来る面A9は、a7、a10、a11で折り込まれる面の内側へ、b14の山折りで出来る面B9は、b7、b10、b11で折り込まれる面の内側へ入れる様にして、立体形状を形作る。
この様にして作成される本発明の折り畳み式硬質帽子の例 1の概観斜視図は、図 5に示される。
本発明の折り畳み式硬質帽子の例 1で、図 5に示された立体形状例は、D3とE3、D2とE2の所謂、樹脂ファスニングテープ、通称マジックテープを外した後は、斜視図、図 8、図 9、横方向からの見取り図、図 10、及び前方からの見取り図、図 11の様に折り畳むことが出来、最終的に、前方向からの見取り図、図 12の様に、平板を重ねたコンパクトな形状とすることが出来る。
更に、本発明では、上記折り畳み式硬質帽子の外装となる外側に各種繊維類を用いて積層複合化させ、耐衝撃強度や突刺し強度の向上を図り、補強ことが出来る。
ここでの本発明の実施の形態例として、上記、折り畳み硬質帽子、例 1に付いて、外装となる外側を、図 2で示される山折り、谷折り線で、区分された斜線部の各多角形の形状、寸法に一致させて、直交ガラス繊維プリプレグ(プレグロンL30:三井化学(株)製)を、カットする。
この各多角形のカットされた直交ガラス繊維プリプレグを、組み立てる前の図 1に示されるうち抜きカットされ、ヒンジ加工を施された発泡シートの外装側に、加熱ラミにより貼り付け補強する。貼り付けた外装例は、図 2に示される。この様にして作られる各種繊維類を用いて、外装を積層複合され補強された発泡シート打ち抜き形は、先と同様に組み立てることで、表 1、表 2に示す通り、より耐衝撃強度や突刺し強度が向上した、折り畳み式硬質帽子となる。
本実施例で用いた市販の厚さt=5mmの3倍発泡シート(三井化学ファブロ(株)製)及び、これに直交ガラス繊維プリレグ(L3:三井化学(株)製)を熱ラミして強度を向上させたシートを、夫々50mm角に切り揃え、比較として、厚さt=5mmの市販のプラスチックダンボール、通称プラダン(住化プラスチックス(株)製)、及び市販の厚さt=5mmの段ボールを同様に、夫々50mm角に切り揃え、耐衝撃強度測定用のサンプルとした。
これらサンプルに付いて、衝芯径8mmでJIS K−5400に従いデュポン衝撃強度を測定した。判定は、サンプル表面に亀裂が発生する力を、破壊強さとした。その結果を、表 1に示す。
Figure 2009062664
本実施例で用いた市販の厚さt=5mmの3倍発泡シート(三井化学ファブロ(株)製)及び、これに直交ガラス繊維プリレグ(L3:三井化学(株)製)を熱ラミして強度を向上させたシートを、夫々200mm角に切り揃え、比較として、厚さt=5mmの市販のプラスチックダンボール、通称プラダン(住化プラスチックス(株)製)、及び市販の厚さt=5mmの段ボールを同様に、夫々200mm角に切り揃え、耐衝撃強度測定用のサンプルとした。
これらサンプルに付いて、板紙の衝撃あなあけ強さ試験方法 JIS P−8134に従いパンクチュアー破壊強度を測定した。その結果を、表 2に示す。
Figure 2009062664
発明の効果
この様にして製作される熱可塑性樹脂シート或いは、熱可塑性樹脂成形物から成る折り畳み式硬質帽子は、常時折り畳んで鞄バッグに入れて持ち運ぶことが出来、地震、台風、等の自然災害、地下街での突然の停電、等の緊急時、容易に取り出し、立体的に組み立て多面体として、頭部を覆うことで、軽量な飛来物や落下物、頭上の堅牢な突起物から頭部を守ることが可能となる。
本発明の折り畳み式硬質帽子は、本格的な防災用ヘルメットを入手する迄の簡易応急対策として、用いることが出来る。
:折り畳み式硬質帽子、例 1の展開図を示す。 :折り畳み式硬質帽子、例 1の外装を、繊維類で積層させ強化した場合の展開図を示す。 :折り畳み式硬質帽子、例 2の展開図を示す。 :折り畳み式硬質帽子、例 3の展開図を示す。 :折り畳み式硬質帽子、例 1を組み立てた場合の斜視図を示す。 :折り畳み式硬質帽子、例 2を組み立てた場合の斜視図を示す。 :折り畳み式硬質帽子、例 3を組み立てた場合の斜視図を示す。 :折り畳み式硬質帽子、例 1を折り畳む途中の斜視図を示す。 :折り畳み式硬質帽子、例 1を折り畳む途中の斜視図を示す。 :折り畳み式硬質帽子、例 1を折り畳む途中の横方向からの見取り図を示す。 :折り畳み式硬質帽子、例 1を折り畳む途中の前方向からの見取り図を示す。 :折り畳み式硬質帽子、例 1を折り畳んだ状態の前からの見取り図を示す。
符号の簡単な説明
D1、E1:外部音聴取用の開孔
A9、A10、B9、B10:側面保護用多角形覆い
A8、B8:ひさし部
c2、a1、a2、a3、a4、a5、a6、a7、a8、a9、a10、a11、a14、a15、a16、a18、a19:山折り加工部
c1、c3、a12、a17:谷折り加工部
a13:両折り加工部
b1、b2、b3、b4、b5、b6、b7、b8、b9、b10、b11、b14、b15、b16、b18、b19:山折り加工部
b12、b17:谷折り加工部
b13:両折り加工部
D2:裏面にファスニングテープのオス面接着部
E2:表面にファスニングテープのメス面接着部
D3:裏面にファスニングテープのオス面接着部
E3:表面にファスニングテープのメス面接着部
A3とB3:熱溶着又はホットメルト融着部
A4とB4:熱溶着又はホットメルト融着部
A1とB1:組み立て時の接する面
A2とB2:組み立て時の接する面
A6、A7、A9、B6、B7、B9:組み立て時、内側へ入る面

Claims (3)

  1. 平面状の多角形をヒンジを介して組み合わせ、携帯時、平板状に折り畳み、組み立て使用時、半球状の多面体となる熱可塑性樹脂シート、或いは熱可塑性樹脂成形物からなる折り畳み式硬質帽子。
  2. 請求項1の熱可塑性樹脂シート、或いは熱可塑性樹脂成形物が、非発泡から発泡倍率10倍以下から成り、その厚さが0.5mm以上、8.0mm以下で有ることを特徴とする折り畳み式硬質帽子。
  3. 請求項1、2の熱可塑性樹脂シート、或いは熱可塑性樹脂成形物の外装となる平面状の多角形に、無機繊維から成るプリプレグ、クロスを積層させるか、天然繊維、樹脂繊維からなるクロス或いは不織布を積層させた折り畳み式硬質帽子。
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