JP2009062551A - セルロースエステルフィルムの製造方法、セルロースエステルフィルムの砂目状異物の判定方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】偏光板保護フィルムに用いられる厚さ20〜60μmを有するセルロースエステルフィルムの製造方法であって、波長600nmにおける分光透過濃度に対する波長500nmにおける分光透過濃度の比が0.95〜1.05となるように調整することを特徴とするセルロースエステルフィルムの製造方法。
【選択図】なし
Description
1.偏光板保護フィルムに用いられる厚さ20〜60μmを有するセルロースエステルフィルムの製造方法であって、波長600nmにおける分光透過濃度に対する波長500nmにおける分光透過濃度の比が0.95〜1.05となるように調整することを特徴とするセルロースエステルフィルムの製造方法。
2.偏光板保護フィルムに用いられる厚さ20〜60μmを有するセルロースエステルフィルムの砂目状異物の判定方法であって、波長600nmにおける分光透過濃度に対する波長500nmにおける分光透過濃度の比が0.95〜1.05となるものを選択することを特徴とするセルロースエステルフィルムの砂目状異物の判定方法。
本発明において、分光透過濃度は、分光光度計でセルロースエステルフィルムの分光透過率を測定し、波長500nm、波長600nmの各透過率により求める。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
溶媒(溶離液):ジクロロメタン
カラム名:昭和電工製 GPCk806−GPCk805−GPCk803 (3本)
試料濃度:0.1(質量%)
流量:1.0(ml/分)
試料注入量:100(μl)
標準試料:ポリスチレン(Mw:5,000,000〜6,700,000)
温度:25℃
検出:RI(示唆屈折率計)
上記セルローストリアセテートの重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比:Mw/Mnが1.0未満であれば、フィルムの引き裂き強度が低下するので、好ましくない。また比:Mw/Mnが5.0を超えると、フィルムの寸法安定性、すべり性が劣化するので、好ましくない。
実施例1〜3
(ドープ液の調製)
セルローストリアセテートのドープ液を、以下のように調製した。
セルローストリアセテート(TAC):100kg
チヌビン326(チバ・ジャパン社製):0.3kg
チヌビン171(チバ・ジャパン社製):0.5kg
チヌビン109(チバ・ジャパン社製):0.5kg
エチルフタリルエチルグリコレート(EPEG):2.8kg
トリフェニルホスフェート(TPP):9.7kg
アエロジル200V(日本アエロジル社製):0.09kg
メチレンクロライド:320kg
エタノール:20kg
これらを密閉容器に投入し、加圧下で80℃に保温・攪拌しながら完全に溶解させた。
(フィルム試料の作製)
上記のドープ液を濾過した後、図示しないベルト流延装置を用い、ドープ温度33℃にてダイスより、ステンレス鋼製エンドレスベルトよりなる支持体上に流延した。支持体上で60秒間保持した後に支持体上から剥離し、多数のロールで搬送させながら乾燥させた。この際、クリップテンターを用いて、フィルムを幅手方向に1.07倍に延伸しながら乾燥を行なった。乾燥後、ロール状に巻き取ることで膜厚41μmのセルローストリアセテート(TAC)フィルムを得た。
分光透過濃度=−log(T/100)
と定義されることから、この式により、波長600nmにおける分光透過濃度に対する波長500nmにおける分光透過濃度の比を算出し、得られた結果を、下記の表1に示した。
比較例1と2
また比較として、カルシウム原子及びマグネシウム原子の検出確率が下記の表1に示すように異なるセルローストリアセテートフィルムを作製した。そして、これらの比較例1と2で得られたセルローストリアセテート(TAC)フィルムについて、上記実施例1〜3の場合と同様に、波長600nmにおける分光透過濃度に対する波長500nmにおける分光透過濃度の比を算出し、得られた結果を、下記の表1にあわせて示した。
(砂目状異物の評価)
セルローストリアセテートフィルムの砂目状異物の評価は、製造後に40cm四方の大きさに裁断した各セルローストリアセテートフィルムを、可視光のもとでフィルムの表面上に見える砂目状異物を目視により観察し、その発生の程度から、以下のような感応評価を行なった。
◎:砂目状異物が全く観察されない
○:砂目状異物がわずかに観察される
△:砂目状異物が多く観察される
×:砂目状異物が非常に多く観察される
(透明性の評価)
また、セルローストリアセテートフィルムの透明性は、枚葉フィルムの状態で観察した。すなわち、枚葉の乾燥フィルムの400nm、及び波長500nmの分光透過率を指標とした。下記の評価基準で評価した。
波長500nm 波長400nm
○:93.5%以上 70.0%以上
△:93.5%未満 70.0%未満
(フィルム元巻き外観の評価)
セルローストリアセテートフィルムの元巻き外観は、通常の元巻き状態で外観観察を行ない、着色の程度を、下記の評価基準で評価した。
○:殆ど着色なし
△:若干黄色の着色が見られる
(視認性の評価)
上記の各セルローストリアセテートフィルムを偏光板用保護フィルムとして用いて偏光板を作製した。作製した各偏光板を液晶パネルに張り付けて評価した。このとき、反射防止層が外側を向くように配置した。
○:コントラスト低下は認められない
△:画面周辺部でコントラスト低下が認められる
実施例4と5
本発明によるセルローストリアセテートフィルムであって、フィルム質量に対する質量比で示されるマグネシウム化合物の含有量、及びカルシウム化合物の含有量、並びにセルローストリアセテートフィルムの主原料であるセルローストリアセテート中のマグネシウム化合物の含有量、及びカルシウム化合物の含有量が、下記の表2に示すように異なるセルローストリアセテートを使用して、セルローストリアセテートフィルムを作製した。
実施例6〜8
上記実施例1の場合と同様にセルローストリアセテートフィルムを製作するが、フィルムの主成分であるセルローストリアセテートの重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比:Mw/Mnが、下記の表3に示すように異なるセルローストリアセテートを使用して、セルローストリアセテートフィルムを作製した。ここで、セルローストリアセテートの平均分子量については、上記のゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いて測定し、これを用いて数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)を算出するとともに、セルローストリアセテートの重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比:Mw/Mnを算出した。
Claims (2)
- 偏光板保護フィルムに用いられる厚さ20〜60μmを有するセルロースエステルフィルムの製造方法であって、波長600nmにおける分光透過濃度に対する波長500nmにおける分光透過濃度の比が0.95〜1.05となるように調整することを特徴とするセルロースエステルフィルムの製造方法。
- 偏光板保護フィルムに用いられる厚さ20〜60μmを有するセルロースエステルフィルムの砂目状異物の判定方法であって、波長600nmにおける分光透過濃度に対する波長500nmにおける分光透過濃度の比が0.95〜1.05となるものを選択することを特徴とするセルロースエステルフィルムの砂目状異物の判定方法。
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