JP2009061485A - 非晶質合金箔帯及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】厚さが厚く、工業的な規模で製造することができる非晶質合金箔帯及びその製造方法を提供する。
【解決手段】水冷ロール2を用いた単ロール液体急冷法により非晶質合金箔帯11を製造する非晶質合金箔帯の製造方法であって、水冷ロール2内に飽和沸騰水を流通させる。この飽和沸騰水の圧力を0.5MPa以上とする。また、ノズル5として、多重スリットノズルを使用する。これにより、厚さが35μm以上であり、表面粗さが小さく、ピンホールがほとんど存在しない非晶質合金箔帯11を製造する。
【選択図】図1

Description

本発明は、非晶質(アモルファス)合金箔帯及びその製造方法に関し、特に、単ロール液体急冷法により製造された非晶質合金箔帯及びその製造方法に関する。
従来より、トランスやモーターの鉄心に、損失が少ない鉄基非晶質合金を用いることが検討されている。非晶質合金の製造方法のうち最も一般的な方法は、熱伝導性が高い金属又は合金製のロール(ドラム)を高速で回転させながら、合金の溶湯をロールの外周面に接触させることにより、合金溶湯を急速に冷却して箔帯状に凝固させる単ロール液体急冷法である。しかしながら、単ロール液体急冷法で製造できる非晶質合金箔帯のサイズには厳しい制約があり、厚さが十分に厚い箔帯を製造することはできなかった。
そこで、本発明者等は、ロールの周方向に沿って複数本のスリットを配列させた多重スリットノズルを介して、合金溶湯をロールに向けて吐出する多重スリットノズル法を開発し、特許文献1において開示した。この多重スリットノズル法によれば、各スリットから吐出された合金溶湯をロールの外周面上において凝固させて非晶質合金層を形成し、この非晶質合金層をロールの回転によって積層させることにより、一般的なシングルスリットノズルを用いた場合と比較して、より厚い非晶質合金箔帯を製造することができる。
しかしながら、多重スリットノズル法においても、以下に示すような問題がある。すなわち、単ロール液体急冷法には、非水冷ロールを使用する方法と、水冷ロールを使用する方法とがある。非水冷ロールは、ロール自体の熱容量によって合金溶湯を冷却する。非水冷ロールを使用する場合、製造初期のロール温度が低い状態においては、合金溶湯を効率的に冷却することができ、ある程度厚さが厚い非晶質合金箔帯を製造することができる。しかし、非水冷ロールは、ロールの温度が上がってしまうと冷却効率が低下してしまい、連続的に使用することができないため、非晶質合金箔帯を工業的に量産する場合には不向きである。
このため、工業的には、水冷ロールを使用することが好ましい。水冷ロールには水冷機構が内蔵されているため、ロール自体の熱容量は小さいものの、冷却水を介して排熱することによって合金溶湯を冷却する。水冷ロールを使用すれば、定常状態において合金溶湯を冷却することができるため、非晶質合金箔帯を継続的に製造することができる。しかしながら、水冷ロールは、温度が低い状態の非水冷ロールと比較すると冷却性能が低く、製造可能な非晶質合金箔帯のサイズは小さいものとなる。このように、従来、厚さが厚い非晶質合金箔帯を工業的な規模で製造することはできなかった。
特開昭60−108144号公報
本発明の目的は、厚さが厚く、工業的な規模で製造することができる非晶質合金箔帯及びその製造方法を提供することである。
本発明の一態様によれば、水冷ロールを用いた単ロール液体急冷法により非晶質合金箔帯を製造する非晶質合金箔帯の製造方法であって、前記水冷ロール内に飽和沸騰水を流通させることを特徴とする非晶質合金箔帯の製造方法が提供される。
本発明の他の一態様によれば、水冷ロールを用いた単ロール液体急冷法により製造された非晶質合金箔帯であって、前記水冷ロール内に飽和沸騰水を流通させて製造されたことを特徴とする非晶質合金箔帯が提供される。
本発明によれば、厚さが厚く、工業的な規模で製造することができる非晶質合金箔帯及びその製造方法を提供することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る非晶質合金箔帯の製造方法を例示する斜視図であり、
図2は、図1において合金溶湯が水冷ロールと接触する部分を例示する断面図である。
本実施形態に係る非晶質合金箔帯は、鉄基合金により形成された鉄基非晶質合金箔帯である。
先ず、本実施形態において使用する製造装置について説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る非晶質合金箔帯の製造装置1は、鉄基非晶質合金箔帯(以下、単に「箔帯」ともいう)11を製造するものである。この製造装置1においては、水冷ロール2が設けられている。水冷ロール2は、熱伝導性が高い金属又は合金により形成されており、例えば、銅又は銅合金により形成されている。水冷ロール2の一方の端部には、二重管である通水管3が回転自在に連結されており、通水管3を介して、内部に冷却水が供給されるようになっている。また、水冷ロール2の他方の端部には、水冷ロール2を回転させるモーター4が連結されている。
水冷ロール2内の水路の構造は特に限定されないが、例えば、水冷ロール2の外周面に沿って水路が形成されている。水路の断面形状は、例えば、四角形又は円形などである。この場合、冷却水は、水冷ロール2の一方の端部から通水管3を介して水路内に導入され、水路を流通した後、通水管3を介して排出される。
また、水冷ロール2の上方には、箔帯11の材料となる合金溶湯12を水冷ロール2の外周面に向けて吐出するノズル5が設けられている。ノズル5の吐出口は下方を向いており、水冷ロール2の外周面との間に、僅かな隙間を形成している。
図2に示すように、ノズル5は多重スリットノズルである。すなわち、ノズル5の吐出口の形状は、水冷ロール2の周方向に沿って複数本、例えば2本のスリット6が配列された形状となっている。各スリット6が延びる方向は、水冷ロール2の軸方向と同一である。また、スリット6間の距離は、例えば10mm(ミリメートル)以下であり、例えば6mm以下である。なお、ノズル5として、吐出口に3本以上のスリットが形成された多重スリットノズルを使用してもよく、1本のスリットのみが形成されたシングルスリットノズルを使用してもよい。
次に、本実施形態に係る箔帯11の製造方法について説明する。
先ず、通水管3を介して水冷ロール2内に冷却水を流通させる。このとき、従来の単ロール液体急冷法では、冷却水として室温の水を使用したが、本実施形態においては、飽和沸騰水を使用する。飽和沸騰水とは、温度が沸点に達した水をいう。水の沸点は、大気圧(約0.1MPa)のもとでは100℃であり、圧力の増加と共に上昇する。また、飽和沸騰水には、蒸気泡を含む二相共存状態の水を含み、二相共存状態では、水の温度は沸点に保持される。
また、本実施形態においては、水冷ロール2内を流通する飽和沸騰水の圧力を大気圧以上とする。例えば、飽和沸騰水の圧力を0.2MPa(メガパスカル)以上、例えば、0.5MPa以上、例えば1.0MPa以上、例えば、2.0MPa以上とする。なお、上述の如く、飽和沸騰水の圧力が大気圧(約0.1MPa)であるとき、その温度は100℃である。また、後述する図4に示すように、飽和沸騰水の圧力が0.2MPaであるとき温度は120.3℃であり、圧力が0.5MPaであるとき温度は151.84℃であり、圧力が1.0MPaであるとき温度は179.9℃であり、圧力が2.0MPaであるとき温度は212.4℃である。そして、水冷ロール2内に冷却水15として飽和沸騰水を流通させながら、水冷ロール2を高速で回転させる。
この状態で、ノズル5内に合金溶湯12を注入し、ノズル5のスリット6を介して、合金溶湯12を水冷ロール2に向けて吐出し、水冷ロール2の外周面に接触させる。これにより、スリット6と水冷ロール2との間に、パドル(湯溜り)13が形成される。そうすると、パドル13を形成する合金溶湯12のうち、水冷ロール2に接触している部分は冷却されて粘度が高くなり、水冷ロール2の回転によってパドル13から引き出される。パドル13から引き出された合金溶湯12は、水冷ロール2の外周面に引きずられて水冷ロール2の回転方向に移動しつつ、水冷ロール2によって冷却されて過冷却の金属流体となり、次いで凝固し、ガラス転移点Tgよりも低温になり、鉄基非晶質合金箔帯11となる。このときの冷却速度は、例えば、1×10℃/秒以上である。
本実施形態においては、ノズル5にスリット6が2本形成されているため、パドル13は2ヶ所に形成され、合金溶湯12は、これらの2ヶ所のパドル13から引き出される。このとき、本実施形態においては、スリット6の間隔が例えば10mm以下、例えば6mm以下となっているため、上流側のパドル13から引き出された高粘度流体が、ガラス転移点Tgに達する前に下流側のパドル13に到達し、下流側のパドル13から引き出された高粘度流体とそれらの界面付近で混じり合い、一体化する。この結果、高粘度流体層の厚さが増加する。但し、図1においては、図を簡略化するために、パドル13は1個のみ図示されている。その後、箔帯11は水冷ロール2から引きはがされる。
一方、合金溶湯12から水冷ロール2に伝達された熱は、水冷ロール2の外周部分を伝わり、水冷ロール2内を流通する冷却水15(飽和沸騰水)に伝達される。そして、飽和沸騰水に伝達された熱は、飽和沸騰水と共に水冷ロール2の外部に排出される。すなわち、合金溶湯12の熱は、合金溶湯12→水冷ロール2→冷却水15(飽和沸騰水)の経路で伝達される。
本実施形態における数値の一例を示す。水冷ロール2の直径は例えば40cm(センチメートル)以上とし、周速は25m/秒以下とする。また、箔帯11の幅は60mm以上とし、厚さは30μm(ミクロン)以上、例えば40μm以上とする。例えば、水冷ロール2内の飽和沸騰水の圧力を0.5MPa以上として、幅が60mm以上、厚さが35μm以上の鉄基非晶質合金箔帯11を製造する。より好適には、圧力を1.0MPa以上とする。また、飽和沸騰水の圧力を2.0MPa以上として、幅が60mm以上、厚さが40μm以上の鉄基非晶質合金箔帯11を製造してもよい。
すなわち、上述の方法により製造された本実施形態に係る鉄基非晶質合金箔帯11は、その幅が例えば60mm以上であり、厚さが例えば30μm以上、例えば35μm以上、例えば40μm以上である。また、この鉄基非晶質合金箔帯11の組成は、例えば、鉄(Fe)に半金属であるシリコン(Si)、ボロン(B)及び炭素(C)のうち少なくとも1種を添加したものである。この箔帯11を電磁用途に使用する場合には、鉄の濃度を70原子%以上とすることが好ましい。一例では、箔帯11の組成は、Fe(80原子%)−Si(7原子%)−B(12原子%)−C(1原子%)である。又は、Fe(80原子%)−B(20原子%)である。更に、箔帯11におけるピンホールの密度は、例えば50個/m(平方メートル)以下であり、例えば25個/m以下であり、例えば10個/m以下である。
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
図3は、横軸に表面過熱度をとり、縦軸に熱流束をとって、沸騰特性曲線を例示するグラフ図である。なお、図3の横軸及び縦軸の目盛は対数である。
図4は、横軸に圧力をとり、縦軸に飽和温度をとって、水の飽和特性を示すグラフ図である。
図3の横軸に示す表面過熱度ΔTsatは、伝熱面の表面温度をTとし、水の飽和温度をTとするとき、下記数式1によって与えられる。
Figure 2009061485
本実施形態においては、伝熱面の表面温度Tは水冷ロール2における冷却水(飽和沸騰水)との接触面の温度に相当し、水の飽和温度Tは水冷ロール内2を流通する飽和沸騰水の沸点に相当する。また、図3の縦軸に示す熱流束qは、水冷ロール2における飽和沸騰水との接触面から飽和沸騰水に向かう熱流束に相当する。
図3に示すように、水の沸騰モードが非沸騰域から核沸騰域に移行すると、熱流束は急激に増加する。すなわち、水冷ロール2内を流通する水が沸騰すると、水冷ロール2と冷却水(飽和沸騰水)との間の熱伝達率は急激に増加し、沸騰していない場合の10〜100倍となる。上述の(合金溶湯12→水冷ロール2→冷却水)の熱経路においては、水冷ロール2から冷却水への熱伝達が律速段階となるため、水冷ロール2と冷却水との間の熱伝達率を増加させることにより、合金溶湯12を効率的に冷却することができる。この結果、本実施形態によれば、従来よりも厚さが厚い箔帯11を製造することが可能となる。また、水冷ロール2を使用することにより、非晶質合金箔帯を定常状態において冷却して、連続的に製造することができる。
また、図3に示すように、水が沸騰する沸騰域において、表面過熱度と熱流束との関係を示す沸騰特性曲線の形状はS字形となる。すなわち、表面過熱度ΔTsatが大きくなるにつれて、水の沸騰モードは、核沸騰域から遷移沸騰域、次いで膜沸騰域へと変化するが、沸騰特性曲線においては、核沸騰域と遷移沸騰域との間にバーンアウト点と呼ばれる極大点Aが存在し、遷移沸騰域と膜沸騰域との間には極小点Bが存在する。
通常、水冷ロールに接触する直前の合金溶湯の温度は、合金の融点よりも100〜200K(ケルビン)程度高い温度とする。例えば、上述の電磁用合金として例示した(Fe(80原子%)−Si(7原子%)−B(12原子%)−C(1原子%))の組成を持つ合金の場合、融点は1150℃なので、加熱温度は1300℃程度とする。一方、電力用トランス及びモーターなどに使用される鉄基非晶質合金のガラス転移点Tgは500℃程度であり、箔帯はガラス転移点よりも低い温度、例えば、200℃程度まで冷却された後、水冷ロールから離脱する。一方、水の飽和温度Tは大気圧下では100℃である。このため、水冷ロールが飽和沸騰水と接する面の温度Tは100〜200℃程度であると考えられる。従って、飽和沸騰水の圧力が大気圧である場合は、表面過熱度ΔTsatは数十℃程度となり、水冷ロール内の沸騰モードは遷移沸騰域になると考えられる。
そこで、本実施形態においては、水冷ロール2内を流通する飽和沸騰水の圧力を高めることにより、図4に示すように、水の飽和温度Tを上昇させる。これにより、上記数式1に示すように、飽和温度Tが上昇する分、表面過熱度ΔTsatは低下し、沸騰特性曲線の極大点Aに近づき、熱流束qが増加する。また、後述するように、飽和沸騰水の圧力を高めることにより、バーンアウト点Aにおける限界熱流束q1maxが増加する。このため、水冷ロール2と飽和沸騰水との間の熱伝達率がより一層増加し、水冷ロール2の冷却性能がより向上する。この結果、合金溶湯12をより急速に冷却できるようになり、より厚い鉄基非晶質合金箔帯11を製造することができる。
以下、本実施形態によって製造可能な箔帯11の厚さを、計算モデルによって具体的に検討する。
図5は、本実施形態において使用する計算モデルを示す図である。
図5に示すように、本計算モデルにおいては、水冷ロール2の直径をDとする。また、水冷ロール2の形状は円筒形とし、水冷ロール2の内面に冷却水が接触するものとする。このとき、水冷ロール2の外周部分は十分に薄い板材によって形成されており、外周部分の外周面の面積は、外周部分の内周面、すなわち、水冷ロール2が冷却水と接触する領域の面積と等しいものとする。更に、水冷ロール2の外周面において、合金溶湯12が水冷ロール2の外周面に接触してから非晶質のまま凝固して箔帯11となるまでの周方向の長さをlとする。
更にまた、合金溶湯12が水冷ロール2に接触した瞬間の温度をTinとし、箔帯11が形成された瞬間の温度をToutとする。すなわち、合金溶湯12、この合金溶湯12から引き出された高粘度且つ過冷却の金属流体、及びこの金属流体が凝固して形成された箔帯11(以下、本計算モデルの説明においては、合金溶湯12、金属流体、箔帯11における温度がガラス転移点Tg以上である部分を総称して「溶湯」という)は、水冷ロール2の外周面における長さlの区間で、温度Tinから温度Toutまで冷却される。温度Toutは合金溶湯12のガラス転移点Tgに等しい。また、箔帯11が水冷ロール2から剥離されるときの温度をTspとする。すなわち、箔帯11は、温度がガラス転移点Tgまで低下しアモルファス化した後も、温度がTspとなるまで水冷ロール2に張り付いているが、温度がガラス転移点Tg以下である部分は、既にアモルファス化が完了しているため、本計算モデルにおいては考慮しない。更にまた、溶湯の厚さをδとし、水冷ロール2の周速、すなわち、溶湯の移動速度をvとする。従って、単位時間に水冷ロール2の外周面に供給される溶湯の体積は、(δ×v)である。
なお、本計算モデルにおいては、水冷ロール2の軸方向における構成及び熱の移動は考慮しない。すなわち、本計算モデルは2次元モデルである。また、水冷ロール2の外周部分においては、周方向及び径方向の熱伝導性が十分に高く、溶湯との接触面から水冷ロール2の外周部分に流入した熱は、外周部分の全体に速やかに行き渡るものとする。
溶湯の密度をρとし、比熱をcとすると、溶湯を冷却するために必要な冷却熱量、すなわち、溶湯から水冷ロール2に流入する熱量Qは、下記数式2によって与えられる。また、溶湯の平均冷却速度ΔTは、下記数式3によって与えられる。
Figure 2009061485
Figure 2009061485
上述の如く、水冷ロール2の外周部分における周方向及び径方向の熱伝導性が十分に高く、溶湯との接触面から外周部分に流入した熱は外周部分の全体に速やかに行き渡るものとすると、水冷ロール2は、外周面全体で溶湯を冷却することになる。この場合、溶湯と水冷ロール2との間の冷却熱流束qは、下記数式4により与えられる。
Figure 2009061485
一方、水冷ロール2と飽和沸騰水との間の熱流束qは、上述の図3に示すような沸騰特性曲線に従って変化するが、その極大値、すなわち、バーンアウト点Aにおける限界熱流束q1maxは、水の蒸発潜熱をLとし、水の気液界面の界面張力をσとし、重力加速度をgとし、水(液体)の飽和状態における密度をρとし、蒸気(気体)の飽和状態における密度をρとすると、Kutateladzeの実験式より、下記数式5に示す値となる。
Figure 2009061485
定常状態においては、溶湯から水冷ロール2に流入する熱量Qは、水冷ロール2から飽和沸騰水に流入する熱量と等しくなる。本計算モデルにおいては、水冷ロール2の外周面の面積と内周面の面積は等しいと仮定しているため、q=qとなる。また、水冷ロール2と飽和沸騰水との間の熱流束が限界熱流束q1maxであるとすると、q=q1maxとなる。
上記数式4に、表1に示す数値を代入して、溶湯の厚さδと冷却熱流束qとの関係を求める。表1に示す各パラメーターの数値は、鉄基合金の溶湯を想定している。一方、上記数式5に、表2及び表3に示す数値を代入して、限界熱流束q1maxを算出する。そして、q1max≧qとなるような厚さδの範囲を検討する。
Figure 2009061485
Figure 2009061485
Figure 2009061485
上記数式4に示すように、溶湯の厚さδが増加すれば、必要とされる冷却熱流束qも増加する。一方、上記数式5に示すように、水の圧力が増加すれば、限界熱流束q1maxは増加する。そして、限界熱流束q1maxが冷却熱流束q以上となれば、箔帯の製造が可能となる。すなわち、q1max≧qとなるような厚さδの箔帯は、製造が可能である。上記数式4及び数式5より、圧力と製造可能な箔帯の最大厚さとの関係は、表4に示すようになる。
Figure 2009061485
表4によれば、水冷ロール2内を流通する飽和沸騰水の圧力を0.5MPaとすれば、厚さδが38μmまでの箔帯が製造可能となる。すなわち、厚さが35μm以上の箔帯が製造可能である。また、飽和沸騰水の圧力を1.0MPaとすれば、厚さδが52μmまでの箔帯11が製造可能となる。更に、飽和沸騰水の圧力を2.0MPaとすれば、厚さδが72μmまでの箔帯11が製造可能となる。従って、厚さが40μm以上の箔帯が製造可能である。
そして、この場合に、溶湯初期温度Tinからガラス転移点Tgまでの温度範囲において、溶湯の平均冷却速度ΔTが所定の値以上、例えば、1×10K/秒以上となると、箔帯11は非晶質となる。なお、ガラス転移点Tg以下の温度範囲における冷却速度は、非晶質化には影響しないため、高い冷却速度を保つ必要はない。本計算モデルでは、溶湯初期温度Tinからガラス転移点Tgまでの平均冷却速度ΔTを直接計算することはできないが、実験的には、溶湯がこの温度範囲にある長さは数mm〜1cm程度なので、上記数式3に上記表1の値及びl=0.01mを代入すると、ΔT=2×10K/秒となり、十分に非晶質化することがわかる。
なお、上述の計算モデルにおいては、水冷ロールと飽和沸騰水との接触面積は水冷ロールの外周面と等しいと仮定している。しかしながら、水冷ロール内の水路のレイアウトを工夫するか、又は水冷ロールの内面に凹凸を形成するなどの方法により、水冷ロールと飽和沸騰水との接触面積を水冷ロールの外周面の面積よりも大きくすれば、水冷ロールと飽和沸騰水との間の熱伝達率をより向上させ、より厚い非晶質合金箔帯を製造することが可能となる。また、上述の計算モデルにおいては、水冷ロールの軸方向に沿った熱の移動を無視している。すなわち、この計算モデルでは、定常状態における伝熱過程を解析しているため、箔帯の幅の影響は考慮されていない。しかしながら、実際には熱は水冷ロール中を軸方向にも移動するため、上述の計算モデルよりは有利な結果が得られる。例えば、表4によれば、飽和沸騰水の圧力を0.1MPa、すなわち、ほぼ大気圧としたときは、製造可能な箔帯の厚さδは18μm以下となるが、実際にはそれよりも厚い箔帯が製造可能である。
このように、本実施形態によれば、従来よりも厚さが厚い非晶質合金箔帯を製造することができる。また、水冷ロールを使用することにより、非晶質合金箔帯を定常状態において冷却して、連続的に製造することができる。これにより、実用的な厚さの非晶質合金箔帯を、工業的な規模で製造することが可能となる。例えば、上述の方法により、板幅が60mm以上の鉄基非晶質合金箔帯を、1回の鋳造で100kg以上製造することができる。
これに対して、冷却水として室温の水を使用する従来の水冷ロールを用いた方法では、箔帯の幅方向で厚さが不均一となってしまい、厚さが30μm以上の鉄基非晶質合金箔帯を製造することはできなかった。なお、従来の方法でも、水冷ロール内に供給された室温の冷却水が、水冷ロール内で加熱されて、水路の途中で沸騰することもあり得るが、この場合は、水路の上流部分では冷却水は沸騰しておらず、また、冷却水が沸騰している水路の下流部分においても、水路内の全体において水が沸騰しているわけではなく、水路の内壁に近接する一部分のみで沸騰しているため、熱流束は小さいままである。このため、全体として水冷ロールを効率的に冷却することはできない。また、非水冷ロールを用いた場合は、製造の途中からノズルから供給される溶湯が凝固しきれなくなり、パドルが破裂して溶湯が湯玉状に飛散した。
また、従来の非晶質合金箔帯においては、表面に多数のエアポケット及びピンホールが存在し、表面粗さが粗い。エアポケットは、ロールの表面に付着した空気がパドルに巻き込まれて膨張することにより形成される。エアポケットのサイズは、圧延方向においては100μm程度、幅方向においては数十μm程度、深さは深いものでは数十μm程度に達する。そして、エアポケットが箔帯を貫通すると、ピンホールとなる。箔帯にピンホールが存在すると、磁壁移動の障害となり、軟磁気特性が劣化する。特にヒステリシス損が増加する。
更に、上述の如く、従来の箔帯は幅方向の厚さ分布が不均一であり、また表面粗さが粗く、ピンホールが多数存在するため、この箔帯によりコアを形成してコイルを作製したときに、このコアの占積率、すなわち、コアの断面における導体の割合が低くなる。従来の鉄基非晶質合金箔帯を使用したコイルの場合、コアの占積率は80%未満である。従って、このコイルを使用して電力用トランス及びモーターを作製した場合、その性能は低いものとなる。なお、従来の箔帯の幅方向における厚さの分布には、幅方向中央部が周辺部よりも薄くなる場合と厚くなる場合とがあるが、いずれもコイルを作製したときに、コアの占積率が低下する。また、中央部が厚くなる場合には、さらに、巻鉄心を作製する際に、作業中に巻鉄心の中心部に巻かれた箔帯が横に飛び出してしまい、作製が困難であるという問題もある。
これに対して、本実施形態によれば、多重スリットノズルを使用しているため、上流側のパドルにおいて発生した高粘度流体層の凹凸が、下流側のパドルにおいて補償される。すなわち、上流側のパドルから引き出された高粘度流体層において厚さが薄い部分が形成されても、この部分が下流側のスリットの直下域に到達すると、ノズルとの間のギャップが大きくなるため、より多くの合金溶湯が供給される。逆に、上流側のスリットにおいて厚く形成された部分については、下流側のスリットにおいてギャップが低減し、合金溶湯の供給が抑えられる。また、上流側のパドルにおいて発生したエアポケットが、下流側のパドルの圧力によって潰される。この結果、本実施形態に係る箔帯においては、従来の箔帯と比較してエアポケットのサイズが小さく、ピンホールがほとんど存在しない。すなわち、ピンホールの密度は、多くても50個/m以下、通常は25個/m以下、例えば10個/m以下である。
そして、箔帯におけるピンホールの密度を低減することにより、この箔帯をコア材に使用してコイルを作製した場合に、このコアの占積率を向上させることができる。本実施形態においては、箔帯におけるピンホールの密度を50個/m以下にすることにより、コアの占積率を80%以上、例えば85%以上とすることができる。一例では、幅が25mmの箔帯を使用してコイルを作製したときに、94%の占積率を得ることができた。また、ピンホールを低減することにより、磁壁移動の障害が減少し、軟磁気特性が向上する。この結果、このコイルを使用して作製された電力用トランス及びモーターの性能が向上する。例えば、コアの占積率を80%から90%に増加させることによって、材料の磁束密度を11%向上させた場合と同等な効果を得ることができる。一例では、従来の実用材料の磁束密度は最大で1.6T(テスラ)程度であるが、これを1.78Tまで増加させることと同じ効果が得られる。磁束密度が1.78Tの材料を作製しようとすると、コバルト(Co)を相当量含有させなくてはならず、コストが極めて高くなり、実用的ではない。
本実施形態においては、冷却水として飽和沸騰水を使用することにより、水冷ロールと冷却水との間の熱伝達率が向上し、多量の熱を水冷ロールから排出することができる。この結果、多量の合金用湯を供給できる多重スリットノズル法のメリットが増大する。また、冷却水に飽和沸騰水を使用することにより、箔帯を厚く形成することができると共に、エアポケットを収縮させることができ、これによってもピンホールを低減することができる。更に、一般には、箔帯の幅を大きくすると、ノズルとロールの間の距離(ギャップ)を均一に保つことが困難になり、箔帯の厚さが不均一になるが、多重スリットノズルを使用すれば、上述の如く、この不均一性を補償することができる。この結果、幅の広い箔帯を均一の厚さで製造することができる。
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。例えば、前述の実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除若しくは設計変更、又は、工程の追加、省略若しくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含有される。例えば、前述の実施形態においては、水冷ロールが銅又は銅合金によって形成されている例を示したが、本発明はこれに限定されず、伝熱性が良好な金属又は合金であれば、どのような材料によって形成されていてもよい。また、水冷ロールの外周面に対して、濡れ性や耐摩耗性を改善するためにメッキ又は蒸着を施してもよく、水冷ロールに傾斜機能などの付加機能を持たせてもよい。
本発明の実施形態に係る非晶質合金箔帯の製造方法を例示する斜視図である。 図1において合金溶湯が水冷ロールと接触する部分を例示する断面図である。 横軸に表面過熱度をとり、縦軸に熱流束をとって、沸騰特性曲線を例示するグラフ図である。 横軸に圧力をとり、縦軸に飽和温度をとって、水の飽和特性を示すグラフ図である。 本実施形態において使用する計算モデルを示す図である。
符号の説明
1 製造装置、2 水冷ロール、3 通水管、4 モーター、5 ノズル、6 スリット、11 鉄基非晶質合金箔帯、12 合金溶湯、13 パドル、15 冷却水

Claims (13)

  1. 水冷ロールを用いた単ロール液体急冷法により非晶質合金箔帯を製造する非晶質合金箔帯の製造方法であって、
    前記水冷ロール内に飽和沸騰水を流通させることを特徴とする非晶質合金箔帯の製造方法。
  2. 前記飽和沸騰水の圧力を大気圧よりも高くすることを特徴とする請求項1記載の非晶質合金箔帯の製造方法。
  3. 前記飽和沸騰水の圧力を0.5MPa以上とすることを特徴とする請求項2記載の非晶質合金箔帯の製造方法。
  4. 前記飽和沸騰水の圧力を1.0MPa以上とすることを特徴とする請求項3記載の非晶質合金箔帯の製造方法。
  5. 前記飽和沸騰水の圧力を2.0MPa以上とすることを特徴とする請求項4記載の非晶質合金箔帯の製造方法。
  6. 前記水冷ロールの周方向に沿って複数本のスリットが配列されたノズルにより、前記水冷ロールの外周面に向けて合金溶湯を吐出することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の非晶質合金箔帯の製造方法。
  7. 水冷ロールを用いた単ロール液体急冷法により製造された非晶質合金箔帯であって、
    前記水冷ロール内に飽和沸騰水を流通させて製造されたことを特徴とする非晶質合金箔帯。
  8. 前記飽和沸騰水の圧力を大気圧よりも高くして製造されたことを特徴とする請求項7記載の非晶質合金箔帯。
  9. 前記飽和沸騰水の圧力を0.5MPa以上として製造され、鉄基合金からなり、厚さが35μm以上であることを特徴とする請求項8記載の非晶質合金箔帯。
  10. 前記飽和沸騰水の圧力を1.0MPa以上として製造されたことを特徴とする請求項9記載の非晶質合金箔帯。
  11. 前記飽和沸騰水の圧力を2.0MPa以上として製造され、厚さが40μm以上であることを特徴とする請求項10記載の非晶質合金箔帯。
  12. 前記水冷ロールの直径を40cm以上、前記水冷ロールの周速を25m/秒以下として製造されたことを特徴とする請求項9〜11のいずれか1つに記載の非晶質合金箔帯。
  13. ピンホールの密度が50個/m以下であることを特徴とする請求項7〜12のいずれか1つに記載の非晶質合金箔帯。
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