JP2009061463A - ろう付け用複合材及びこれを用いたろう付け製品 - Google Patents

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Abstract

【課題】ろう付け後に高温酸化雰囲気中に長時間さらした際、ろう付け部の酸化進行を抑制するろう付け用複合材を提供する。
【解決手段】複数の金属層を積層したろう層3の各金属層が、TiまたはTi合金層4、NiまたはNi合金層5、FeまたはFe合金層6から構成され、ろう層3全体に対してNbが0.2〜1.5重量%含まれるものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、ろう付け用複合材(ろう付け加工用複合材)及びこれを用いたろう付け製品において、特にろう付け性能を向上させると共に、耐熱性と耐食性能を向上し得るろう付け用複合材及びこれを用いたろう付け製品に関する。
複数の金属層を積層したろう層からなるろう付け用複合材として、例えば、自動車用オイルクーラの接合材としてステンレス基クラッドろう材が使用されている。これは、ステンレス板の片面あるいは両面にろう材としての機能を有するCuがクラッドされている。
また、ステンレス鋼やNi基およびCo基合金などの部品のろう付け材として、接合部の耐酸化性や耐食性に優れる各種NiろうがJIS規格により規定されている。
さらに、熱交換器接合用Niろう材として特許文献1に記載されているように、粉末状Niろうに、Ni、Cr、Ni−Cr合金のうち選ばれた金属粉末を4〜22重量%添加して構成されるNiろう材が提案されている。
また、自己ろう付け性複合材を作る方法として、特許文献2に記載されているような複合材の製造法がある。
特開2000−107883号公報 特開平7−299592号公報 特開2002−363707号公報
しかしながら、特許文献2に記載された製造法で得られる複合材は、ろう付け時において、以下のような問題がある。
従来技術のろう付け用複合材におけるろう材は、ろう付け後のろう付け部を600℃以上の酸素を含む高温雰囲気に長時間さらした場合、ろう付け部表面にTi成分を中心とする合金酸化物が形成される。ろう付け部を構成する合金層はTiを主成分とするため酸素と反応しやすく、酸素が表面から内部方向に著しく拡散し、ろう付け部は表面から酸化が著しく進む。酸化は時間の経過と共に進行し、ろう付け部表面に形成される酸化層は厚くなっていく。
このように形成された酸化層は脆い性質を持つため、ろう付け部の酸化が著しく進むと、ろう付け部の接合強度が著しく低下することとなり、ろう付け用複合材全体の強度が著しく低下するという問題がある。
そこで、本発明の目的は、ろう付け後に高温酸化雰囲気中に長時間さらした際、ろう付け部の酸化進行を抑制するろう付け用複合材及びこれを用いたろう付け製品を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、請求項1の発明は、複数の金属層を積層したろう層の各金属層が、TiまたはTi合金層、NiまたはNi合金層、FeまたはFe合金層から構成され、ろう層全体に対してNbが0.2〜1.5重量%含まれるろう付け用複合材である。
請求項2の発明は、上記ろう層を構成するNiまたはNi合金層に対して、Nbが0.3〜1.5重量%含まれる請求項1記載のろう付け用複合材である。
請求項3の発明は、上記ろう層を構成するNi合金層がNb入りNi合金からなり、そのNi合金中に含まれるNbが0.3〜3.0重量%である請求項1記載のろう付け用複合材である。
請求項4の発明は、上記ろう層と接合する基材がステンレス鋼である請求項1〜3いずれかに記載のろう付け用複合材である。
請求項5の発明は、請求項1〜4いずれかに記載のろう付け用複合材を用いて、組み立てられたろう付け製品である。
本発明によれば、ろう付け後のろう付け部における耐高温酸化性が向上する。
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面にしたがって説明する。
図1は、本発明の好適な実施形態を示すろう付け用複合材の断面図である。
図1に示すように、本実施形態に係るろう付け用複合材1は、主に熱交換器(排ガス再循環装置(EGR)用クーラや燃料電池用改質器用クーラなど)や、燃料電池用部材として用いられる。
例えば、ろう付け用複合材1を熱交換器に使用する場合、圧延後のステンレス鋼等の基材が熱交換器の流路を区画するプレートとなり、そのプレート同士を接合するものがろう層となる。
すなわち、ろう付け用複合材1を適切な形状に加工した後、これらろう付け用複合材1を重ね合わせて熱交換器の組立体とし、これを加熱炉にて高温(例えば、1200℃前後)に加熱保持し、冷却する。その結果、ろう付け用複合材1が互いに接する部分(ろう層)が加熱溶融し、ろう付けされる。
図1では、ろう付け用複合材1として、熱交換器に用いるプレートなどの板状の基材と、ろう層とを複合した例で説明するが、本実施形態に係るろう付け用複合材1としては、基材に接合する前のろう層だけからなるものも含む。
ろう付け用複合材1は、基材(母材)2の表面に、複数の金属層を積層して構成されるろう層(ろう材)3を形成したものである。ろう層3の各金属層は、基材2側から順に積層したTiまたはTi合金層4と、NiまたはNi合金層5と、FeまたはFe合金層6との3層で構成される。
基材2は、FeあるいはFe系合金で板状に形成される。Fe系合金としては、例えば、SUS304などのオーステナイト系ステンレス鋼を用いるとよい。SUS304以外には、SUS310、SUS316、SUS430など、ほとんどのステンレス鋼が使用可能である。
Ni合金としては、Ni−Nb合金以外に、Ni−P系合金や、Ni−Cr−Fe合金などを用いるとよい。ただし、その場合にも、Ni合金中に含まれるNb成分は、後述するように0.3〜3.0重量%であることが前提である。
Ti合金としては、Ti−6Al−4Vや、Ti−4Al−4Vなどを使用できる。Fe合金としては、Fe−Ni系合金(Fe−36Ni合金(インバー)など)、オーステナイト系(Fe−Cr系合金など)、フェライト系(Fe−Cr−Ni系合金など)などのステンレス鋼を用いるとよい。
さて、本実施形態に係るろう付け用複合材1は、ろう層3全体に対して(ろう層3全体の成分の中で)Nbが0.2〜1.5重量%(mass%)、好ましくは0.2〜1.0重量%、さらに好ましくは0.25〜0.7重量%含まれる。
これは、Nbが0.2重量%未満であると含有量が少なすぎ、十分な耐高温酸化性が得られず、1.5重量%を超えると、ろう層融点が上昇してしまい、ろう付け温度を高くとらなければいけなくなり、ろう付け性および熱処理コストに問題が生じるからである。
より詳細には、ろう層3全体に対してNbが0.2〜1.5重量%含まれるようにする(ろう層3にあらかじめNbを含有させる)ため、ろう層3を構成するNiまたはNi合金層5に対して、Nbが0.3〜1.5重量%含まれるとよい。
また、ろう層にあらかじめNbを含有させる方法としては、例えば、ろう層3を構成するNi合金層5として、Nb入りNi合金からなるものを使用する方法がある。Nbは、Niと比較的簡単に合金化するからである。Nb入りNi合金を使用する際、Ni合金中に含まれるNb成分は0.3〜3.0重量%であることが望ましい。
これは、0.3重量%未満だと、発明の効果を発現させるためには少なすぎ、また、3.0重量%を超えるとNi合金の機械的強度が増加しすぎ、ろう層のクラッド加工が困難となるためである。
本実施形態の作用を説明する。
ろう付け用複合材1を熱交換器の用途に使用する場合、ろう付け用複合材1同士(あるいは、ろう付け用複合材1と他の部材)を加熱溶融し、ろう付け用複合材1が互いに接する部分(ろう層3)を加熱溶融してろう付けする。つまり、ろう付け用複合材1は、基材2にTiまたはTi合金層4、NiまたはNi合金層5、Feまたは合金層6をクラッドし、これを圧延してろう層3を形成する。
例えば、ろう付け用複合材1を用いて、ステンレス鋼とのろう付けを行う。熱処理雰囲気は7×10−2Pa以下の真空中(高真空ではない)で行う。ろう層3は、基材2およびろう層3を構成する金属層同士の相互拡散により合金化し、ろう層3全体が溶融、凝固することで、ろう付け用複合材1同士がろう付けされ、ろう付け材が得られる。
さらに、このろう付け材を所定の形状に加工するなどして組み立てれば、例えば、熱交換器(排ガス再循環装置(EGR)用クーラや燃料電池改質器用クーラなど)および燃料電池用部材などのろう付け製品が得られる。
上述したろう付けの際、ろう層3を構成する金属層および基材2の一部が溶融し、ろう付け部の合金を形成する。このとき、ろう付け用複合材1では、ろう層3全体に対してNbが0.2〜1.5重量%含まれるため、それぞれの金属層および基材2に不可避的に含まれる炭素成分、およびろう付け雰囲気から供給される炭素成分は、微量ではあっても、ろう付け部中のTi成分およびNb成分と反応し、それぞれTi炭化物およびNb炭化物として、ろう付け部合金内部に分散して存在する。TiおよびNbは、金属元素の中でも炭素と反応しやすいためである。
このように、ろう付けされたろう付け材を、600℃以上の高温において、酸素を含む雰囲気中(例えば大気中)にさらした際、ろう付け部表面から雰囲気中の酸素成分が拡散し、ろう付け部合金が酸化し、酸化層を形成する。
しかし、ろう付け用複合材1は、特に、上記にて形成された化学的に安定なNb炭化物が、酸素の内部への侵入経路となるろう付け部合金の結晶粒界上など、合金内の各所に分散して存在することにより、酸素のろう付け部合金内部への侵入を妨害し、酸素のろう付け部合金内部への拡散を抑制する働きをする。
これにより、ろう付け用複合材1では、酸素のろう付け部合金内部への拡散速度が減少し、従来のろう付け用複合材のようなNbを含まない場合よりも、ろう付け部合金表面の酸化は著しく少なくなる。
したがって、ろう付け用複合材1によれば、ろう層3にNbを添加することで、ろう付け後に高温酸化雰囲気中に長時間さらした際、ろう付け部の酸化進行を抑制でき、ろう付け後のろう付け部における耐高温酸化性を向上し、ろう付け材全体の強度低下も低減できる。
また、ろう層3の各金属層および基材2に不可避的に含まれる酸素成分、およびろう付け雰囲気から供給される酸素成分は、微量ではあっても、ろう付け部中の特にNb成分と反応し、Nb酸化物として、ろう付け部合金内部に分散して存在する。Nb酸化物も、Nb炭化物と同様、ろう付け部表面からの酸素の内部への拡散を抑制するように働き、ろう付け部の表面酸化を抑制することができる。
さらに言えば、ろう付け用複合材1は、耐高温酸化性を上げるために、Nbの添加に着目したものである。Nbはステンレス鋼などにおいて、耐食性・耐酸化性向上のために添加する元素の1つで、本発明者らは、それをろう付け用複合材に応用できないかと考え、鋭意研究した結果、本発明を完成したものである。
しかしNbを一定量以上含有する合金は少なく、ステンレス鋼では一般に含まれているものもあるが、極少量である。また、TiとNbの合金も、一部超電導材料に適用されているが、加工が難しい組成である。ろう層全体に対してNbが0.2〜1.5重量%含まれる本実施形態のろう付け用複合材1は、現在、汎用合金としては市場に見当たらない。
また、ステンレスの分野では一般にNbやTiを微量添加することにより、結晶粒界にNb炭化物やTi炭化物を形成させて、外部からの酸素原子の侵入を抑制するという働きがあり、これがステンレスの耐高温酸化性の向上に寄与することが知られている。
本発明は、上記メカニズムをろう材に応用したものである。確かにスペック上は基材およびろう材を構成する金属層自体が含有する炭素量は微量だが、上述したように、ろう材を構成するTiは炭素と容易に化合物を形成する。実際に本発明者らが実験したところ、ろう付け部表面付近にTiの炭化物が集積する部分があることがわかった。
本発明では、さらにNbを添加することにより、より多くの炭素や酸素をNb炭化物やNb酸化物としてろう付け部合金の結晶粒界上に形成させ、ステンレスと同様にして、耐高温酸化性機能を向上させた。
上記実施形態では、基材2の表面にろう層3を複合一体化した例で説明したが、基材2の両面にろう層3をクラッドして複合一体化してもよい。
また、棒状(芯材が基材である形態)、あるいはワイヤ状の基材の外周に、順にTiまたはTi合金層、NiまたはNi合金層、FeまたはFe合金層の3層構造からなるろう層を、めっき、あるいは造管法によって複合一体化してもよい。これら棒状、あるいはワイヤ状のろう付け用複合材は、ろう付けの際の接合部に配置することで、接合部分のろう付けをさらに強固にするためのものである。
(実施例1)
板厚3.4mmのコイル状Nb入りNi合金(Ni−0.6重量%Nb)板、板厚5.0mmのコイル状純Ti板、板厚2.5mmのコイル状インバー合金(Fe−36重量%Ni)板を重ね合わせ、合計3層の構造にし、熱間圧延を行い板厚1.4mmのクラッド板を得た。引き続き冷間圧延により板厚1.0mmのクラッド板に仕上げた。その後、上記クラッド材と、基材2となるステンレス条(SUS304、厚さ2.5mm)とを、クラッド材のNi合金面と基材2が接するように配置し、冷間圧延法によりクラッド化する。さらに、冷間圧延を行い、厚さ0.5mmのろう付け用複合材1を作製した。
(実施例2)
板厚3.4mmのコイル状Nb入りNi合金(Ni−1.0重量%Nb)板、板厚5.0mmのコイル状純Ti板、板厚2.5mmのコイル状インバー合金(Fe−36重量%Ni)板を重ね合わせ、合計3層の構造にし、熱間圧延を行い板厚1.4mmのクラッド板を得た。引き続き冷間圧延により板厚1.0mmのクラッド板に仕上げた。その後、上記クラッド材と、基材2となるステンレス条(SUS304、厚さ2.5mm)とを、クラッド材のNi合金面と基材2が接するように配置し、冷間圧延法によりクラッド化する。さらに、冷間圧延を行い、厚さ0.5mmのろう付け用複合材1を作製した。
(実施例3)
板厚3.4mmのコイル状Nb入りNi合金(Ni−0.8重量%Nb)板、板厚4.3mmのコイル状純Ti板、板厚2.0mmのコイル状ステンレス合金(SUS304)板を重ね合わせ、合計3層の構造にし、熱間圧延を行い板厚1.4mmのクラッド板を得た。引き続き冷間圧延により板厚1.0mmのクラッド板に仕上げた。その後、上記クラッド材と、基材2となるステンレス条(SUS304、厚さ2.5mm)とを、クラッド材のNi合金面と基材2が接するように配置し、冷間圧延法によりクラッド化する。さらに、冷間圧延を行い、厚さ0.5mmのろう付け用複合材1を作製した。
(実施例4)
板厚3.4mmのコイル状Nb入りNi合金(Ni−0.5重量%Nb)板、板厚4.3mmのコイル状純Ti板、板厚2.0mmのコイル状ステンレス合金(SUS304)板を重ね合わせ、合計3層の構造にし、熱間圧延を行い板厚1.4mmのクラッド板を得た。引き続き冷間圧延により板厚1.0mmのクラッド板に仕上げた。その後、上記クラッド材と、基材2となるステンレス条(SUS304、厚さ2.5mm)とを、クラッド材のNi合金面と基材2が接するように配置し、冷間圧延法によりクラッド化する。さらに、冷間圧延を行い、厚さ0.5mmのろう付け用複合材1を作製した。
(実施例5)
板厚3.8mmのコイル状Nb入りNi合金(Ni−0.6重量%Nb)板、板厚5.0mmのコイル状純Ti板、板厚1.5mmのコイル状Fe板を重ね合わせ、合計3層の構造にし、熱間圧延を行い板厚1.4mmのクラッド板を得た。引き続き冷間圧延により板厚1.0mmのクラッド板に仕上げた。その後、上記クラッド材と、基材2となるステンレス条(SUS304、厚さ2.5mm)とを、クラッド材のNi合金面と基材2が接するように配置し、冷間圧延法によりクラッド化する。さらに、冷間圧延を行い、厚さ0.5mmのろう付け用複合材1を作製した。
(実施例6)
板厚3.4mmのコイル状Nb入りNi合金(Ni−0.6重量%Nb)板、板厚5.5mmのコイル状純Ti合金(Ti−6重量%Al−4重量%V)板、板厚2.5mmのコイル状インバー合金(Fe−36重量%)を重ね合わせ、合計3層の構造にし、熱間圧延を行い板厚1.4mmのクラッド板を得た。引き続き冷間圧延により板厚1.0mmのクラッド板に仕上げた。その後、上記クラッド材と、基材2となるステンレス条(SUS304、厚さ2.5mm)とを、クラッド材のNi合金面と基材2が接するように配置し、冷間圧延法によりクラッド化する。さらに、冷間圧延を行い、厚さ0.5mmのろう付け用複合材1を作製した。
(比較例1)
板厚3.4mmのコイル状Nb入りNi合金(Ni−0.1重量%Nb)板、板厚5.0mmのコイル状純Ti板、板厚2.5mmのコイル状インバー合金(Fe−36重量%Ni)を重ね合わせ、合計3層の構造にし、熱間圧延を行い板厚1.4mmのクラッド板を得た。引き続き冷間圧延により板厚1.0mmのクラッド板に仕上げた。その後、上記クラッド材とステンレス条(SUS304、厚さ2.5mm)を、クラッド材のNi合金面と基材が接するように配置し、冷間圧延法によりクラッド化する。さらに、冷間圧延を行い、厚さ0.5mmの複合基材を作製した。
(比較例2)
板厚3.4mmのコイル状Nb入りNi合金(Ni−3.5重量%Nb)板、板厚5.0mmのコイル状純Ti板、板厚2.5mmのコイル状インバー合金(Fe−36重量%Ni)を重ね合わせ、合計3層の構造にし、熱間圧延を行い板厚1.4mmのクラッド板を得た。引き続き冷間圧延により板厚1.0mmのクラッド板に仕上げた。その後、上記クラッド材とステンレス条(SUS304、厚さ2.5mm)を、クラッド材のNi合金面と基材が接するように配置し、冷間圧延法によりクラッド化する。さらに、冷間圧延を行い、厚さ0.5mmの複合基材を作製した。
(比較例3)
板厚3.4mmのコイル状Nb入りNi合金(Ni−0.1重量%Nb)板、板厚4.3mmのコイル状純Ti板、板厚2.0mmのコイル状ステンレス合金(SUS304)板を重ね合わせ、合計3層の構造にし、熱間圧延を行い板厚1.4mmのクラッド板を得た。引き続き冷間圧延により板厚1.0mmのクラッド板に仕上げた。その後、上記クラッド材とステンレス条(SUS304、厚さ2.5mm)を、クラッド材のNi合金面と基材が接するように配置し、冷間圧延法によりクラッド化する。さらに、冷間圧延を行い、厚さ0.5mmの複合基材を作製した。
(比較例4)
板厚3.4mmのコイル状Nb入りNi合金(Ni−3.2重量%Nb)板、板厚4.3mmのコイル状純Ti板、板厚2.0mmのコイル状ステンレス合金(SUS304)板を重ね合わせ、合計3層の構造にし、熱間圧延を行い板厚1.4mmのクラッド板を得た。引き続き冷間圧延により板厚1.0mmのクラッド板に仕上げた。その後、上記クラッド材とステンレス条(SUS304、厚さ2.5mm)を、クラッド材のNi合金面と基材が接するように配置し、冷間圧延法によりクラッド化する。さらに、冷間圧延を行い、厚さ0.5mmの複合基材を作製した。
(従来例)
板厚3.4mmのコイル状Ni板、板厚8.2mmのコイル状純Ti板、板厚3.4mmのコイル状ステンレス合金(SUS304)板を重ね合わせ、合計3層の構造にし、熱間圧延を行い板厚1.4mmのクラッド板を得た。引き続き冷間圧延により板厚1.0mmのクラッド板に仕上げた。その後、上記クラッド材とSUS304条(Cu成分0%、厚さ2.5mm)に圧延法によりクラッド、冷間圧延を行い、厚さ0.5mmの複合基材を作製した。
以上の実施例1〜6、比較例1〜4、従来例で作製した各クラッド材を20mm×25mmに切り出し、その中央にステンレス製パイプ(SUS304、φ6mm×15mm)をワイヤなどで固定し、ろう付け熱処理を行った。ろう付け条件は、ろう付け温度1150℃×15minで、真空度は8.0×10−2Paであった。
上記条件にて作製した実施例1〜6、比較例1〜4、従来例のろう付け材を、800℃に保持した電気炉内(雰囲気は大気)に配置し、24時間保持した後、各ろう付け材を取り出した。取り出した各ろう付け材について、中央断面におけるパイプ接合部のフィレット表面の酸化層形成状況について調べた。
表1は、実施例の各ろう付け用複合材1、比較例、従来例の各ろう付け材の構成、ろう材中のNb含有比率、フィレット表面の酸化層厚さを示したものである。
Figure 2009061463
表1によれば、実施例1〜6は、比較例1〜4および従来例と比較し、フィレット表面の酸化層厚さが最大で約45%、最小でも約75%も薄い。よって実施例1〜6は、従来例および比較例1〜4に比べて、耐高温酸化性に優れていることがわかる。
本発明の好適な実施形態を示すろう付け用複合材の断面図である。
符号の説明
1 ろう付け用複合材
2 基材
3 ろう層
4 TiまたはTi合金層
5 NiまたはNi合金層
6 FeまたはFe合金層

Claims (5)

  1. 複数の金属層を積層したろう層の各金属層が、TiまたはTi合金層、NiまたはNi合金層、FeまたはFe合金層から構成され、ろう層全体に対してNbが0.2〜1.5重量%含まれることを特徴とするろう付け用複合材。
  2. 上記ろう層を構成するNiまたはNi合金層に対して、Nbが0.3〜1.5重量%含まれる請求項1記載のろう付け用複合材。
  3. 上記ろう層を構成するNi合金層がNb入りNi合金からなり、そのNi合金中に含まれるNbが0.3〜3.0重量%である請求項1記載のろう付け用複合材。
  4. 上記ろう層と接合する基材がステンレス鋼である請求項1〜3いずれかに記載のろう付け用複合材。
  5. 請求項1〜4いずれかに記載のろう付け用複合材を用いて、組み立てられたことを特徴とするろう付け製品。
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