JP2009061315A - 分離型スロットマシン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】間隔維持手段(50F) は、前扉(3)の閉鎖により、位置矯正突出部(58A, 58B)の位置矯正平面(56A, 56B)に基準平面(55A, 55B)が重なり合うと、位置矯正突出部(58A, 58B)が強制的に所定の高さレベルに配置されるものであり、前扉(3)の有する上扉(30)及び下扉(40)のうち、少なくとも下扉(40)に、位置矯正突出部(58A, 58B)が設けられ、本体キャビネット(1)には、下扉(40)の位置矯正突出部(58B) に対応して高さ基準突出部(56B) が設けられていることを特徴とする。
【選択図】図15
Description
ここで、スロットマシンとしては、遊技を行うための主要部であるリールユニットと、このリールユニットの動作を制御する主基板とが、残りの部位から分離可能な交換ユニットとなった分離型スロットマシンが利用されている。
また、分離型スロットマシンとしては、内部装置を収納する筐体である本体キャビネットの正面開口を開閉する前扉が、上扉と下扉とに分割され、上扉及び下扉を別個に交換できるようにした前扉二分割式のものも利用されている。
そして、遊技内容の変更の際に、外装部分を交換してスロットマシンの外観を新品状態にしても、上扉の下端縁と下扉の上端縁との隙間が広がってしまうと、スロットマシンの外観が損なわれる。
そのうえ、上扉の下端縁と下扉の上端縁との隙間が広がると、細長い器具の挿入が容易となるので、スロットマシンに対する不正行為のおそれが増大する。
なお、かっこ内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(特徴点)
請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項1記載の発明は、複数の図柄が表示された回転リール(23)及びこの回転リール(23)を回転させるための駆動モータを有するリールユニット(22)と、前記回転リール(23)の作動を制御するための主基板(24)と、前記リールユニット(22)及び前記主基板(24)を支持する支持体(21)とを含んで構成された交換ユニット(2)が、本体キャビネット(1)内部に着脱可能に設けられている分離型スロットマシン(S)であって、前記本体キャビネット(1)の正面に形成された開口(11)を開閉する前扉(3)が上扉(30)及び下扉(40)に分割され、且つ、前記上扉(30)の下端縁と前記下扉(40)の上端縁との間隔が所定寸法以上に開かないように維持する間隔維持手段(9, 50)が設けられている。
(特徴点)
請求項2記載の発明は、前述した請求項1記載の発明において、次の特徴点を備えているものである。
すなわち、請求項2記載の発明は、前記基準平面(55A, 55B)から突出する突出位置及び前記基準平面(55A, 55B)に没入する没入位置の二位置間を移動可能となっている位置決め突起(56C) と、この位置決め突起(56C) を前記突出位置に向かって付勢する付勢手段(56D) とが前記高さ基準突出部(56A, 56B)に設けられ、前記高さ基準突出部(56A, 56B)の前記位置決め突起(56C) に対応するとともに、前記前扉(3)の閉鎖により、前記位置矯正突出部(58A, 58B)の前記位置矯正平面(57A, 57B)に前記基準平面(55A, 55B)が重なり合うと、その内部に前記高さ基準突出部(56A, 56B)の前記位置決め突起(56C) が嵌合可能となっている位置決め凹部(58C) が前記位置矯正突出部(58A, 58B)に設けられていることを特徴とする。
(特徴点)
請求項3記載の発明は、前述した請求項2記載の発明において、次の特徴点を備えているものである。
すなわち、請求項3記載の発明は、前記上扉(30)及び前記下扉(40)の両方に前記位置矯正突出部(58A, 58B)が設けられ、前記本体キャビネット(1)には、前記上扉(30)及び前記下扉(40)の両方に設けられた前記位置矯正突出部(58A, 58B)の各々に対応して前記高さ基準突出部(56A, 56B)が設けられていることを特徴とするものである。
(請求項1の効果)
請求項1記載の発明によれば、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項1記載の発明によれば、上扉の下端縁と下扉の上端縁との間隔が所定寸法以上に開かないように維持する間隔維持手段を設けたので、再使用を何度も繰り返して、本体キャビネットを長期間使用しても、上扉の下端縁と下扉の上端縁との隙間が広がらず、上扉の下端縁と下扉の上端縁との隙間を一定の間隔に保つことができる。
これにより、遊技内容の変更と同時に、外装部分を交換してスロットマシンの外観を新品状態にした際に、上扉の下端縁と下扉の上端縁との隙間が広がることがなくなり、スロットマシンの外観を良好なものにできる。
更に、請求項1記載の発明によれば、高さ基準突出部の基準平面の上側に位置矯正平面が重なるように、位置矯正突出部を下扉に設ければ、経年変化で下扉の上端縁が下がってしまったために、上扉の下端縁との隙間が広がっていても、下扉を閉じる際に、高さ基準突出部の基準平面の上に位置矯正突出部を載せれば、下扉の上端縁の高さレベルが矯正されるので、上扉の下端縁と下扉の上端縁との隙間を元の所定寸法の間隔に戻すことが容易となる。
なお、上扉に位置矯正突出部を設ける場合には、その位置矯正平面が高さ基準突出部の基準平面の下側に重なるように、位置矯正突出部を上扉に設ければ、経年変化で上扉の下端縁が上がってしまったために、下扉の上端縁との隙間が広がっていても、上扉を閉じる際に、高さ基準突出部の基準平面の下に位置矯正突出部を潜り込ませれば、上扉の下端縁の高さレベルが矯正されるので、下扉の上端縁と上扉の下端縁との隙間を元の所定寸法の間隔に戻すことが容易となる。
請求項2記載の発明によれば、前述した請求項1記載の発明の効果に加えて、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項2記載の発明によれば、例えば、本体キャビネットを長期間使用すると、下扉を完全に閉じても、下扉が前後方向にガタついて、そのままでは、下扉の前面が上扉の前面の位置よりも前方又は後方にずれるおそれがあっても、下扉に設けられた位置矯正突出部の位置決め凹部の内部に、本体キャビネット側の基準突出部に設けられた位置決め突起を嵌合させれば、下扉の前後方向に対する位置が規制され、下扉が前後方向にガタつくことがなくなり、下扉の前面が上扉の前面の位置に揃うようになる。
請求項3記載の発明によれば、前述した請求項2記載の発明の効果に加えて、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項3記載の発明によれば、上扉及び下扉の両方に位置決め凹部を有する位置矯正突出部が設けられ、これらの位置矯正突出部に対応して、位置矯正突出部の位置決め凹部の内部に嵌合する位置決め突起を有する高さ基準突出部が本体キャビネット側に設けられるので、本体キャビネットを長期間使用したために、閉鎖状態にしても、上扉及び下扉がそれぞれ別々に前後方向にガタついて、そのままでは、下扉の前面位置及び上扉の前面位置が互いにずれるおそれがあっても、それらの位置矯正突出部に設けられた位置決め凹部と、本体キャビネット側の基準突出部に設けられた位置決め突起とを嵌合させることにより、下扉及び上扉の前後方向に対する位置が規制され、上扉及び下扉が前後方向にガタつかず、所定位置に落ち着くようになり、下扉の前面位置及び上扉の前面位置が互いに揃うようになる。
(本発明の理解を助けるための参考発明の第1実施形態)
図1から図7までの図は、本発明の理解を助けるための参考発明の第1実施形態を示すものであり、図1及び図2は、本第1実施形態の全体を示す分解斜視図、図3及び図4は、本第1実施形態の係合部を示す斜視図、図5は、本第1実施形態のロック機構を示す断面図、図6は、本第1実施形態に係る間隔維持手段としての連結具を示す斜視図、図7は、本第1実施形態に係る間隔維持手段である連結具を示す側面図である。
(本体キャビネット1)
本体キャビネット1は、その正面が開口部11とされ、開口部11の下側に底板15が、その両側に側板16が、その上側に天板が、及び、その背面側に裏板がそれぞれ配置されたスロットマシン用の筺体である。本体キャビネット1には、その高さ方向の略中央部において内部空間を上下に仕切る中板12が設けられている。
ここで、電源ユニット4は、中板12の下面に、取り付け板等を介して取り付けられている。この電源ユニット4は、特に図示しないが、安定した電圧で電力を供給するための電源回路と、遊技店側が種々の設定を行うためのスイッチ等を有する店操作部100 とが設けられている。
また、電源ユニット4及びホッパーユニット45は、交換ユニット2を交換することで遊技内容を変更するにあたり、必ずしも交換する必要のないものであり、交換ユニット2の交換後にも、そのまま利用することができるものである。
さらに、本体係合部62が設けられた側板16と対向する反対側の側板16には、下扉40を閉めた際、下扉40をロックするための突出片90(ロック機構7)が、上下方向に間隔をおいて二つ設けられている。
(交換ユニット2)
交換ユニット2は、当該交換ユニット2を構成する各種の部品を枠体21に固定したものである。換言すれば、交換ユニット2には、複数の図柄が表示された回転リール23、及び、この回転リール23を回転させるための図示しない駆動モータを有するリールユニット22と、回転リール23の作動を制御するための基板ユニット24と、リールユニット22及び基板ユニット24を支持する支持体である前述の枠体21とが設けられている。
さらに、図1中、枠体21の正面左側に配置された縦枠には、上扉30を回動自在に支持する枠体係合部60が、上下方向に間隔をおいて二つ設けられている。また、枠体21の正面右側に配置された縦枠には、上扉30を閉めた際、上扉30をロックするための突出片90(ロック機構7)が、上下方向に間隔をおいて二つ設けられている。
交換ユニット2は、本体キャビネット1の中板12の上に乗せ、開口上部13内部に収納されるものである。
上扉30は、交換ユニット2の枠体21に回動自在に支持されるとともに、後述するロック機構7で閉鎖状態が維持可能となったものである。上扉30の略中央部には、回転リール23の図柄を正面側から見ることができる図柄表示窓31が設けられている。図柄表示窓31の上側及び両側には、装飾用の外装部品である飾り部33が設けられ、図柄表示窓31の下側には、種々の表示を行うための表示装置32が設けられている。
ここで、飾り部33としては、内部にランプ等のイルミネーション装置を備え、入賞の報知やその他の演出時に、イルミネーション装置を点滅させるものが採用できる。
上扉30の裏面には、図2に示すように、枠体係合部60に回動自在に支持させるための上扉係合部61が設けられている。上扉係合部61は、図2中右側の側縁に沿って間隔をおいて二つ設けられている。
上扉30の図2中左側の側縁部分には、本体係合部62の側板16に設けられた突出片90と係合するロック機構7が設けられている。
(下扉40)
下扉40は、図1及び図2に示すように、本体キャビネット1の開口下部14を開閉する扉であり、上扉30よりも厚さ寸法が大きくされている。また、下扉40は、本体キャビネット1の側板16に回動自在に支持されるとともに、後述するロック機構7で閉鎖状態が維持可能となったものである。
また、下扉40の下部には、払い出されたメダルを溜めておくためのメダル受け43が形成されている。下扉40の略中央部には、遊技内容その他の表示がなされた前パネル46が嵌め込まれている。
操作部41には、図1中右端に配置されたメダル投入口42、図1中左端に配置されたベットスイッチ42A 、正面側にはスタートスイッチ42B 及びストップスイッチ42C 及び鍵穴44が設けられている。
さらに、図1に示すように、下扉40の裏面側には、前記メダル投入口42から投入されたメダルを誘導しながらメダルの正偽を判断するためのメダルセレクター48が設けられている。そして、図2に示すように下扉40の裏面下部の左右には、種々の音声を出力するためのスピーカ49が設けられている。
下扉40の図2中左側の側縁部分には、枠体21に設けられた突出片90と係合するロック機構7が設けられている。
二つの上扉係合部61の下方、及び、ロック機構7の下方には、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁との間隔が所定寸法以上に開かないように維持する間隔維持手段として設けられた連結具9の一部品であるバックル部92がそれぞれ設けられている。
ここで、本第1実施形態に係る交換ユニット2の上扉30を支持させる支持構造について、図面に基づき詳細に説明する。
図3には、上扉30を回動自在に支持するための係合部6が示されている。
図3おいて、交換ユニット2の枠体係合部60は、前述のように枠体21の縦枠に上下方向に一定の間隔を置いて並設されている。この枠体係合部60には、枠体21の縦枠から正面側に突出する張り出し部65と、この張り出し部65の先端に設けられたピン67とが設けられている。
この上扉係合部61は、当該上扉係合部61を枠体21側のピン67に向かって下降することにより、そのピン穴68に下方からピン67を挿入させると、板状の張り出し部66がピン67の段差部分に引っかかり、枠体係合部60に回動自在に支持されるようになっている。
なお、上扉係合部61としては、上扉30の裏面から板状に張り出した張り出し部66に限らず、図4に示すように、先端が筒状に形成された張り出し部66を設け、この張り出し部66が有する筒穴をピン穴68とするものでもよい。
ところで、上扉30及び交換ユニット2は、工場から出荷する際に、分離した状態で輸送してもよいが、一体にして輸送してもよい。換言すると、搬送時、取り付け時において、上扉30及び交換ユニット2を一体にして扱えるようにしておいてもよい。
具体的に説明すると、例えば、遊技の変更に伴い、回転リール23の数を変更したり、表示装置32の種類を変更するにあたり、上扉30の形状も変える必要がある場合、上扉30及び交換ユニット2を一つの部品として取り扱えるので、上扉30及び交換ユニット2は、同時の取り外し、及び、同時の取り付けが行えるので、作業の手間を省くことができる。
次に、図2及び図5に基づいて、ロック機構7について説明する。
ロック機構7は、上扉30及び下扉40の裏面側部に設けられた固定部70及び可動部80、本体キャビネット1及び交換ユニット2に設けられた突出片90とから構成されている。
ここで、上扉30及び下扉40のロック機構7の構造は、基本的には同様である。そして、下扉40のロック機構7は、鍵穴44に所定の鍵を差し込んで解錠するようになっている。一方、上扉30のロック機構7は、外側から解錠することができず、下扉40が開いているときに、ロック解除可能となっている点が下扉40のロック機構7と異なるものである。
図5は、施錠時のロック機構7を示すものである。図5において、ロック機構7は、上扉30の裏板30A に固定された固定部70と、固定部70に上下方向に摺動可能に取り付けられた可動部80とを有するものとなっている。
固定部70は、可動部80を支持するためのものである。一方、可動部80は、枠体21に設けられた突出片90と係合することにより、上扉30を交換ユニット2に固定するとともに、突出片90との係合が解除されることにより、上扉30の回動を許容するものとなっている。
固定部70には、ピン73及びストッパー71が設けられており、これらで可動部80を支持している。さらに、固定部70と可動部80との間に取り付けられたバネ72が、可動部80を常に上方向に付勢している。可動部80には、前述のストッパー71に対応して段部83が設けられている。可動部80は、所定位置まで摺動すると、その段部83がストッパー71に当接するようになっている。これにより、可動部80の摺動範囲が限定されるようになっている。
上扉30が閉鎖方向に回動され、所定の回動角度位置に到達すると、斜辺81a と突出片90とが当接するようになっている。そして、上扉30がさらに閉鎖方向に回動されると、突出片90からの反力を斜辺81a が受けて、可動部80は、バネ72の付勢力に抗して下方へ移動し、最後には、溝部81b に突出片90が係止され、上扉30が交換ユニット2にロックされるようになっている。
また、可動部80の下端には、ロックを解除するための解除つまみ82が設けられている。この解除つまみ82を下に引っ張ると、係止片81の溝部81bから突出片90が外れ、ロックが解除される。なお、解除つまみ82は、下扉40を開けないと操作できないように、下扉40に隠蔽されるようになっている。
(上扉30及び下扉40の連結具9)
上扉30及び下扉40を相互に連結する連結具9は、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁とを互いに近づく方向に引き寄せて連結するものである。
具体的には、連結具9は、図2、図6及び図7に示すように、下扉40の上端縁近傍に取り付けられているバックル部92と、上扉30の下端縁近傍に取り付けられているフック部91とからなるものである。
バックル部92は、図6及び図7に示すように、フック部91の鉤部91A と係合するとともに、弾性体の弾性力で当該フック部91を引き寄せる締め付け金具となっている。
すなわち、バックル部92には、下扉40に固定されて、当該バックル部92全体を支持するベース部93と、このベース部93に回動自在に支持されるレバー部94と、フック部91に係止可能にされるとともに、レバー部94に回動自在に支持されるリンク部95と、フック部91から離れる方向へリンク部95を付勢する付勢機構96とが設けられている。
レバー部94は、ベース部93と同様に、溝形断面を有する部材である。レバー部94の両側の側壁94B には、レバー部94の長手方向に延びる長孔である摺動案内孔94C がそれぞれ設けられている。摺動案内孔94C は、リンク部95を軸支する回動軸95A を、レバー部94の長手方向に沿って摺動自在に支持するものとなっている。
リンク部95は、全体が四角形の環状に形成され、フック部91の鉤部91A と、バックル部92のレバー部94との間に架け渡されて、両者を連結するものとなっている。
このうち、係止棒95C には、その長手方向に中央部分を貫通するとともに径方向に延びる貫通孔95D が設けられている。
付勢機構96は、フック部91を付勢するための弾性力を得るためにコイルスプリング96A を備えたものである。この付勢機構96には、コイルスプリング96A の他に、コイルスプリング96A の内部に挿通されたガイド棒96B が設けられている。
コイルスプリング96A は、前述のように、その内部にガイド棒96B が挿通されるとともに、ガイド棒96B の両端に配置された二つの回動軸94A, 95Aにより挟まれて圧縮状態にされ、且つ、これにより、ガイド棒96B から抜けないようになっている。
また、付勢機構96は、回動軸94A, 95Aにより挟まれて圧縮されることにより、リンク部95を付勢するための弾性力を常時発生しているものとなっている。
前述のような本実施形態によれば、次のような効果が得られる。
これにより、遊技内容の変更と同時に、外装部分を交換してスロットマシンSの外観を新品状態にした際に、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁との隙間が広がることがなくなり、スロットマシンSの外観を良好なものにできる。
そのうえ、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁との隙間が広がらないので、細長い器具の挿入が困難な状態が維持され、スロットマシンSに対する不正行為の増大を抑止することができる。
図8及び図9図は、本発明の理解を助けるための参考発明の第2実施形態を示すものであり、図8は、本第2実施形態の全体を示す分解斜視図、図9は、本第2実施形態に係る間隔維持手段の突部及び摺動案内部を示す側面図である。
本第2実施形態は、前記参考発明の第1実施形態における上扉30の下端縁と下扉40の上端縁とを互いに近づく方向に引き寄せて連結する連結具9に代えて、互いに近づく方向に引き寄せられると、一方が他方に対して上昇するように形成された突部51及び摺動案内部52を備えた間隔維持手段50を採用したものである。
ここで、突部51及び摺動案内部52は、突部51が上扉30に取り付けられるとともに、摺動案内部52が下扉40に取り付けられていることから、一方が他方に対して略水平方向に移動可能となっている。また、突部51及び摺動案内部52は、突部51の先端部を摺動案内部52の傾斜面53に当接させながら互いに近づけると、突部51の先端部が摺動案内部52の傾斜面53に案内されて、一方が他方に対して上昇するようになっている。
突部51は、上扉30の幅寸法に応じた長さ寸法を備えるとともに、溝形状の断面を有する長尺部材として形成されたものとなっている。
ここで、突部51は、上扉30の本体キャビネット1内部に臨む面、換言すると、上扉30の裏面の下端縁に沿わされて取り付けられている。
摺動案内部52は、下扉40の幅寸法に応じた長さ寸法を備えたものとなっている。
また、摺動案内部52は、図9において、その傾斜面53が本体キャビネット1の内部に臨む面に設けられるとともに、傾斜面53が斜め下方を向くように形成されている。
前述のような本第2実施形態によれば、前記参考発明の第1実施形態と同様の効果を達成できる他、次のような効果を付加できる。
すなわち、突部51及び摺動案内部52を互いに当接させて更に近づけていくと、突部51の先端部が摺動案内部52の傾斜面53に案内されて、摺動案内部52が突部51に対して上昇するようになっている間隔維持手段50を採用したので、突部51の先端部を摺動案内部52の傾斜面53に当接させた状態から、更に下扉40に力を加えて下扉40を閉鎖方向へ回動すると、下扉40に加えられた水平方向の力が上向きの力に変換されて、当該力が下扉40を上扉30に向かって上昇させるので、下扉40を完全に閉じることにより、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁との隙間を自動的に所定寸法の間隔にすることができる。
また、下扉40を閉じる方向へ回動すると、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁との隙間が広がっている場合には、間隔維持手段50が、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁とを互いに近づく方向に引き寄せるので、下扉40の上端縁の高さレベルが下がっている場合には、下扉40の上端縁の高さレベルを上昇させる。一方、上扉30の下端縁の高さレベルが上がっている場合には、上扉30の下端縁の高さレベルを下降させる。これにより、下扉40を完全に閉じると、下扉40の上端縁の高さレベルが下がっている場合だけでなく、上扉30の下端縁の高さレベルが上がっている場合にも、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁との間隔が自動的に元の状態に修復されるようになり、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁との隙間を一定の間隔に保つことができる。
また、上扉30の突部51が本体キャビネット1の内側から下扉40の摺動案内部52に係合するようにしたので、上扉30を閉じたまま、下扉40を開けることが可能となり、設定変更やメダル回収作業等の遊技場で行われる日常的な作業は、上扉30を閉じたまま行うことができ、第三者が基板ユニット24に接触できる機会が減り、セキュリティ面での安全性が向上し、不正行為の発生を抑制することができる。
また、本第2実施形態における間隔維持手段としては、本体キャビネット1の内部に臨む面に設けられた突部51及び摺動案内部52を備えた間隔維持手段50,50Aに限らず、図11に示すように、本体キャビネット1の外部に臨む側の面、換言すると、上扉30の表側の面に設けられた突部51と、下扉40の表側の面に設けられた摺動案内部52とを備えた間隔維持手段50B 、あるいは、図12に示すように、上扉30の表側の面に設けられた摺動案内部52と、下扉40の表側の面に設けられた突部51とを備えた間隔維持手段50C でもよい。
図13は、本発明の理解を助けるための参考発明の第3実施形態を示すものであり、より詳しく説明すると、本第3実施形態に係る間隔維持手段を示す側面図である。
本第3実施形態は、前記参考発明の第2実施形態における上扉30に設けられた突部51を有する間隔維持手段50に代えて、本体キャビネット1の内部に設けられた突部51を有する間隔維持手段50D を採用したものである。
すなわち、図13において、本体キャビネット1の中板12の外側を向いた端面12A には、溝形断面を有する長尺部材12B が取り付けられている。この長尺部材12B には、上扉30の傾斜面53及び下扉40の傾斜面53のそれぞれに向かって略水平に突出する二つの突部51が設けられている。ここで、上扉30の傾斜面53が形成された部分及び下扉40の傾斜面53が形成された部分がそれぞれ摺動案内部52となっている。
すなわち、間隔維持手段50には、上扉30の傾斜面53を有する摺動案内部52と、この摺動案内部52に係合する突部51とを備え、これらの摺動案内部52及び突部51により上扉30を下方に引き寄せる上方の一組と、下扉40の傾斜面53を有する摺動案内部52と、この摺動案内部52に係合する突部51とを備え、これらの摺動案内部52及び突部51により下扉40を上方に引き寄せる下方の一組とが設けられている。
そして、上扉30の傾斜面53は、斜め上方を向くように形成され、下扉40の傾斜面53は、斜め下方を向くように形成されている。
すなわち、下扉40を閉じる方向へ回動すると、下扉の上端縁の高さレベルが下がっている場合には、本体キャビネット1側の突部51が下扉40の斜め下向きの傾斜面53に当接し、この当接状態から更に、下扉40を閉じる方向へ回動すると、間隔維持手段50D が下扉を上昇させるので、下扉40を完全に閉じると、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁との間隔が自動的に元の状態に修復されるようになり、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁との隙間を一定の間隔に保つことができる。
また、傾斜面53を有することから、設置するのに所定以上の面積を要する摺動案内部52を、面積の確保が容易な下扉40に設け、線状に延びていることから、僅かな面積で設置できる突部51を、面積の確保が難しい本体キャビネット1の中板12の端面12A に設けたので、間隔維持手段50D を設けるにあたり、下扉40及び本体キャビネット1の構造や形状を大きく変更する必要がなく、実施を容易にすることができる。
なお、本第3実施形態における間隔維持手段としては、上扉30及び下扉40の少なくとも一方に設けられた摺動案内部52と、本体キャビネット1の中板12に設けられた突部51とを備えた間隔維持手段50D に限らず、図11に示すように、上扉30及び下扉40の少なくとも一方に設けられた突部51と、本体キャビネット1の中板12に設けられた摺動案内部52とを備えた間隔維持手段50E でもよい。
(本発明の第1実施形態)
図15及び図16は、本発明の第1実施形態を示すものであり、図15は、本第1実施形態に係る間隔維持手段を示す側面図、図16は、本第1実施形態に係る間隔維持手段を示す斜視図である。
すなわち、図15及び図16において、本体キャビネット1の中板12の端面には、U字を横に倒した側面形状を有する高さ基準部材54が取り付けられている。
この高さ基準部材54は、中板12の幅方向に沿って延びるとともに、中板12の幅寸法に応じた長さ寸法を有する長尺の部材であり、前扉3側へ向かって延びる二つの突片を備えている。
上扉30の下端縁近傍には、前扉3である上扉30側から本体キャビネット1に向かって略水平方向に突出するとともに、高さ基準突出部56A の基準平面55A に重なり合う位置矯正平面57A を有する位置矯正突出部58A が設けられている。
位置矯正突出部58A は、上扉30の幅方向に沿って延びるとともに、高さ基準部材54の幅寸法に応じた長さ寸法を有するものとなっている。また、位置矯正突出部58A は、上扉30の閉鎖により、その位置矯正平面57A が高さ基準突出部56Aの基準平面55A に重なり合うと、強制的に所定の高さレベルになるように配置されるものとなっている。
下扉40の上端縁近傍には、上扉30の下端縁近傍と同様に、前扉3である下扉40側から本体キャビネット1に向かって略水平方向に突出するとともに、高さ基準突出部56B の基準平面55B に重なり合う位置矯正平面57B を有する位置矯正突出部58B が設けられている。
位置矯正突出部58B は、下扉40の幅方向に沿って延びるとともに、高さ基準部材54の幅寸法に応じた長さ寸法を有するものとなっている。また、位置矯正突出部58B は、下扉40の閉鎖により、その位置矯正平面57B が高さ基準突出部56Bの基準平面55B に重なり合うと、強制的に所定の高さレベルになるように配置されるものとなっている。
この際、高さ基準突出部56A, 56Bの各々には、基準平面55A, 55Bの各々から突出する突出位置及び基準平面に没入する没入位置の二位置間を移動可能となっている位置決め突起56C と、この位置決め突起56C を突出位置に向かって付勢する付勢手段である弾性変形部56D とが設けられている。
この弾性変形部56Dは、高さ基準突出部56A, 56Bの他の部分よりも容易に弾性変形するように、位置決め突起56C の周囲部分をU字形に切り込むことにより形成されたスリット56E の内側部分となっている。
前述のような本発明の第1実施形態によれば、前記参考発明の第1〜3実施形態と同様の効果を達成できる他、次のような効果を付加できる。
すなわち、本体キャビネット1側に設けられた高さ基準突出部56B の基準平面55B の上側に位置矯正平面57B が重ねられる位置矯正突出部58B を下扉40に設け、経年変化で下扉40の上端縁が下がってしまったために、そのままでは、上扉30の下端縁との隙間が広がってしまっても、下扉40を閉じる際に、高さ基準突出部56B の基準平面55B の上に位置矯正突出部58B を載せれば、下扉40の上端縁の高さレベルが矯正されるので、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁との隙間を元の所定寸法の間隔を容易に元に戻すことができる。
同様に、本体キャビネット1側に設けられた高さ基準突出部56A の基準平面55A の下側に位置矯正平面57A が重ねられる位置矯正突出部58A を上扉30に設け、経年変化で上扉30の下端縁が上がってしまったために、そのままでは、下扉40の上端縁との隙間が広がってしまっても、上扉30を閉じる際に、高さ基準突出部56A の基準平面55A の上に位置矯正突出部58A を載せれば、上扉30の下端縁の高さレベルが矯正されるので、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁との隙間を元の所定寸法の間隔を容易に元に戻すことができる。
また、上扉30及び下扉40の両方の位置矯正突出部58A, 58Bに位置決め溝58C を設け、本体キャビネット1の基準突出部56A, 56Bに、上扉30及び下扉40側の位置決め溝58C と嵌合する位置決め突起56C を設けたので、本体キャビネット1を長期間使用したために、閉鎖状態にしても、上扉30及び下扉40がそれぞれ別々に前後方向にガタついて、そのままでは、下扉40の前面位置及び上扉30の前面位置が互いにずれるおそれがあっても、位置決め溝58C と位置決め突起56C との嵌合により、下扉30及び上扉40の前後方向に対する位置が規制され、上扉30及び下扉40が前後方向にガタつかず、所定位置に落ち着くようになり、下扉40の前面位置及び上扉30の前面位置を互いに揃えることができ、スロットマシンSの外観を良好な状態に維持することができる。
また、本発明の第1実施形態における間隔維持手段としては、上扉30及び下扉40の両方に、位置矯正突出部58A, 58Bが設けられている間隔維持手段50F に限らず、図18に示すように、下端縁が上方に移動することが殆どない上扉30については位置矯正突出部58A が省略され、重量荷重により上端縁が下がりやすい下扉40にのみ位置矯正突出部58B が設けられ、これに対応して、上方の基準突出部56A が省略され、下方の基準突出部56B のみを備えた高さ基準部材54A が設けられた間隔維持手段50G でもよい。
2 交換ユニット
3 前扉
9 間隔維持手段としての連結具
11 開口としての開口部
21 支持体としての枠体
22 リールユニット
23 回転リール
24 主基板としての基板ユニット
30 上扉
40 下扉
50 間隔維持手段
50A〜50G 間隔維持手段
51 突部
51A 基端としての基端部分
51B 中間部分
51C 先端部分
52 摺動案内部
53 傾斜面
55A, 55B 基準平面
56A, 56B 基準突出部
56C 位置決め突起
56D 付勢手段としての弾性変形部
56E, 56F 基準突出部
57A, 57B 位置矯正平面
58A, 58B 位置矯正突出部
58C 位置決め凹部としての位置決め溝
58D, 58E 位置矯正突出部
S 分離型スロットマシン
Claims (3)
- 複数の図柄が表示された回転リール及びこの回転リールを回転させるための駆動モータを有するリールユニットと、前記回転リールの作動を制御するための主基板と、前記リールユニット及び前記主基板を支持する支持体とを含んで構成された交換ユニットが、本体キャビネット内部に着脱可能に設けられている分離型スロットマシンであって、
前記本体キャビネットの正面に形成された開口を開閉する前扉が上扉及び下扉に分割され、且つ、前記上扉の下端縁と前記下扉の上端縁との間隔が所定寸法以上に開かないように維持する間隔維持手段が設けられ、
前記間隔維持手段は、前記本体キャビネット側から前記前扉に向かって略水平方向に突出するとともに、高さ位置の基準となる基準平面を有する高さ基準突出部と、前記前扉側から前記本体キャビネットに向かって略水平方向に突出するとともに、前記高さ基準突出部の前記基準平面に重なり合う位置矯正平面を有する位置矯正突出部とを備え、前記前扉の閉鎖により、前記位置矯正突出部の前記位置矯正平面に前記基準平面が重なり合うと、前記位置矯正突出部が強制的に所定の高さレベルに配置されるものであり、
前記前扉の有する前記上扉及び前記下扉のうち、少なくとも前記下扉に、前記位置矯正突出部が設けられ、
前記本体キャビネットには、前記下扉の前記位置矯正突出部に対応して前記高さ基準突出部が設けられていることを特徴とする分離型スロットマシン。 - 前記高さ基準突出部には、前記基準平面から突出する突出位置及び前記基準平面に没入する没入位置の二位置間を移動可能となっている位置決め突起と、この位置決め突起を前記突出位置に向かって付勢する付勢手段とが設けられ、
前記位置矯正突出部には、前記高さ基準突出部の前記位置決め突起に対応するとともに、前記前扉の閉鎖により、前記位置矯正突出部の前記位置矯正平面に前記基準平面が重なり合うと、その内部に前記高さ基準突出部の前記位置決め突起が嵌合可能となっている位置決め凹部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の分離型スロットマシン。 - 前記上扉及び前記下扉の両方に前記位置矯正突出部が設けられ、
前記本体キャビネットには、前記上扉及び前記下扉の両方に設けられた前記位置矯正突出部の各々に対応して前記高さ基準突出部が設けられていることを特徴とする請求項2記載の分離型スロットマシン。
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