JP2009060304A - 遠方監視制御用の画像データ伝送システム - Google Patents
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Abstract
【課題】伝送データ量の軽減化を実現することにより、低容量のネットワークであっても、十分に画像表示性能が確保可能な遠方監視制御用の画像データ伝送システムを提供する。
【解決手段】画像処理計算機30に内蔵した画像データ編集プログラム31は、通知された収集画像データ中から更新された領域を検出し、この更新された領域の画像データを画像データ配信プログラム32に通知する。画像データ配信プログラム32は、この更新された領域の画像データをN個のブロック数に分割し、当該分割したブロックデータをネットワーク12を介してセンター側へ順次配信する。この際、画像データ配信プログラム32は、センター側への各ブロックデータの配信中に、当該各ブロックデータと同一の領域でさらなる更新の有無を検出する処理を有し、さらなる更新を検出した場合には既存のデータの配信を中断して最新の更新状態の画像データを配信する。
【選択図】図1
【解決手段】画像処理計算機30に内蔵した画像データ編集プログラム31は、通知された収集画像データ中から更新された領域を検出し、この更新された領域の画像データを画像データ配信プログラム32に通知する。画像データ配信プログラム32は、この更新された領域の画像データをN個のブロック数に分割し、当該分割したブロックデータをネットワーク12を介してセンター側へ順次配信する。この際、画像データ配信プログラム32は、センター側への各ブロックデータの配信中に、当該各ブロックデータと同一の領域でさらなる更新の有無を検出する処理を有し、さらなる更新を検出した場合には既存のデータの配信を中断して最新の更新状態の画像データを配信する。
【選択図】図1
Description
本発明は、発電機等を遠方から保守運用するための監視制御用の画像データ伝送システムに係り、伝送データ量を軽減化し、低容量のネットワークで画像表示性能を確保可能な遠方監視制御用の画像データ伝送システムに関する。
一般に、発電機や受変電設備、空調設備などを保守運用するためには、設備のある現場近くに運転室が設けられ、この運転室内に監視制御用計算機を配設することにより、設備の保守運用を主任務とする運転員により設備の監視制御運転が行われている。なお、従来では、この監視制御用計算機を利用した制御運転は、複数運転員によるチームを組んで行われるのが通常であったが、最近では、運転業務の効率化を図るため、少数の運転員でより多くの設備運転を実現することが求められている。
ここで、上記監視制御用計算機を用いて画像や警報音を鳴動する監視制御運転方法が開発されているが、当該方法では設備の状態をわかりやすく運転員に伝達することはできるが運転員を減らすことは困難である。そのため、運転員を削減し、複数の運転室を統合管理するために、監視制御の対象とする設備を遠方から監視制御する装置の開発が進められている。
このため、運転室に設置した既存の監視制御用計算機を利用してセンターから現場の設備を遠方監視制御する方法が提案されている(特許文献1及び2参照)。このセンターからの遠方監視制御は、設備の運転員が行う、監視制御用計算機によるキーボードやマウス、モニター装置を用いた監視制御操作を、ネットワークを介して接続される中央監視制御用計算機のキーボードやマウスを操作することで可能とする発明である。
つまり、センターの運転員が、現場の監視制御用計算機のキーボードとマウスをセンターから操作し、また、現場のモニター装置に表示される画面内容をセンターのモニター装置に表示する方式を採用している。
以下に、図4を参照して、現地に設置される既存の監視制御用計算機(以下、現地監視制御用計算機という)で監視制御する設備を、センターから遠方監視制御する画像データ伝送システムについて説明する。
図4の通り、監視制御対象設備1の状態は、現地監視制御用計算機2に常時取り込まれ、この現地監視制御用計算機2に内蔵する設備監視制御プログラム3により、信号分配器4を介してモニター装置5上に設備状態を表す画面が表示される。
また、キーボード11やマウス10を操作すれば、この操作結果が信号合成器9を介して現地監視制御用計算機2の設備監視制御プログラム3に通知され、設備監視制御プログラム3固有の機能であるキーボード11やマウス10の操作に応じた画面更新が行われる。なお、モニター装置5の画面上操作による設備の監視制御も行われる。
一方、設備監視制御プログラム3から出力し、モニター装置5に表示される画面の画像データは、上記信号分配器4を介して画像信号収集装置6に収集され、この収集された画像データが画像データ編集配信装置7からネットワーク12を介してセンター側に配信される。
なお、モニター装置5に表示される画面は、一般的には60から75画面程度/秒の周期(リフレッシュサイクルという)で表示更新がされるが、画像信号収集装置6では、この周期に同期させてデータ収集を行っている。また、画像データ編集配信装置7は、センター側へ配信するデータ量を削減するために、更新した、すなわち変化のあった画像データのみをネットワーク12を介して配信する。
ここで、画像データ編集配信装置7からの画像データを、ネットワーク12を介してセンターの中央監視制御用計算機13に配信するためには、前もって、センター側から画像データ編集配信装置7への接続手続きである、いわゆるログイン手続きを踏む必要がある。一般的には、モニター装置21に表示される画面と対話しながら、運転員がキーボード15とマウス14を操作することにより画像データ編集配信装置7固有の所定のデータを入力し、画像データ編集配信装置接続プログラム22により、画像データ編集配信装置7に当該入力データが通知されることでログイン手続が実現される。
そして、センター側に配信されたが画像データは、センターの中央監視制御用計算機13内の画像データ受信収集プログラム19で受信される。この画像データ受信収集プログラム19によれば、前回までに受信した画像データにこの新たに受信した部分の画像データを重畳し、1画面の画像データとして編集する。この編集された画像データは、画像データ表示プログラム20によりセンター側のモニター装置21に表示される。
また、センター側に配設されたキーボード15、あるいはマウス14を操作すれば、その操作結果は、現地側/中央側切替装置17を介して接続されるKB/マウスデータ送信装置18から現地監視制御用計算機2側へネットワーク12を通じて配信される。現地監視制御用計算機2側へ配信された操作結果は、KB/マウスデータ受信装置8により受信され、信号合成器9を介して現地監視制御用計算機2の設備監視制御プログラム3に通知される。
なお、センター側のキーボード15とマウス14は、中央監視制御用計算機13と現地監視制御用計算機2とで共用する。つまり、このキーボード15とマウス14は、センター側において中央監視制御用計算機13にデータ入力や制御操作する際に使用するが、現地側/中央側切替装置17に接続されたボタン16の押し操作により当該現地側/中央側切替装置17がキーボード15とマウス14を現地側使用に切替えた場合には、上述したように、これらの操作結果が現地監視制御用計算機2側に配信される。
このように、センター側のマウス14、あるいはキーボード15を操作することで、当該操作結果が現地監視制御用計算機2の設備監視制御プログラム3に通知されるので、現地監視制御用計算機2側のモニター装置5の表示画面を操作することが可能となり、センターから現地監視制御用計算機2を利用した設備の遠方監視制御操作を行われることができる。
特開2004−302990号公報
特開2007−179526号公報
ところで、上記のような方式を有する画像データ伝送システムにおいて、現地監視制御用計算機2に接続されたモニター装置5の画面上に表示される画像データは一般的に情報量が多いことから、速やかに中央監視制御用計算機13側へ伝送するにあたり、大容量のネットワーク12が必要となる。なお、重要設備の監視制御を担うこのネットワーク12は、品質面において常に一定容量以上の伝送性能が確保されるいわゆる帯域保証型が望まれている。
しかしながら、大容量及び帯域保証機能を有する有料の公衆用ネットワーク12は、一般には高価であるため、運用コストも高くなるという問題が生じる。
また、現地監視制御用計算機2のモニター装置5の設備監視用画面上には、一般的に膨大な設備の状態を表示し、制御するためのシンボルを表示する必要があるため、関連する設備毎に画面を区分し、区分された設備を効率良く呼び出すためのメニュー表示を行うポップアップ画面やプルダウン画面が設けられている。
このポップアップ画面やプルダウン画面には、目的の設備状態を含む画面を選び出してモニター装置5上に呼び出し表示するために選択用の項目を提示する方法が一般的に用いられており、当該項目にマウス14をスライド操作させることで自動的にその詳細内容を示すポップアップ画面やプルダウン画面に順次表示更新させている。
ここで、現地監視制御用計算機2のモニター装置5に表示される画像変化のすべては、中央監視制御用計算機13側のモニター装置21の画面上に反映表示されるため、ポップアップ画面やプルダウン画面上でのマウス14のスライド操作により自動的に更新する画像データは、全て忠実にセンター側へ配信されることになる。
この結果、ネットワーク容量が小さい環境下では、ポップアップ画面やプルダウン画面上の特定の項目を選択しようとしても、マウス14のスライド操作に伴い表示更新される部分の画像データの全てが表示完了した後に、目的の項目選択用の画面表示処理が開始されることとなり、項目選択時における画面表示に際し多くの時間を要することなる。そのため、センターにおいて監視制御に必要な画面表示の応答性を十分に確保することができず、監視制御の業務に支障が出る場合もあり得る。
本発明は、上記課題を解消するために提案されたものであり、その目的は、伝送データ量の軽減化を実現することにより、低容量のネットワークであっても、十分に画像表示性能が確保可能な遠方監視制御用の画像データ伝送システムを提供することにある。
上述した目的を達成するために、本発明は、設備状態を監視制御する現地監視制御用システムと、当該現地監視制御用システムを遠方から制御するセンターシステムと、がネットワークを介して接続される遠方監視制御用の画像データ伝送システムにおいて、前記現地監視制御用システムは、表示部と、随時更新される前記設備状態を画像データとして前記表示部に表示する監視制御用計算部と、前記表示部に表示される前記画像データを収集し、前記センターシステムに繰り返し配信する画像処理計算部と、を備え、前記センターシステムは、センター表示部と、前記画像処理計算部から配信された前記画像データを、前回配信された画像データに重畳して前記センター表示部に表示する中央監視制御用計算部と、を備え、前記画像処理計算部は、収集した前記画像データから前回配信した画像データの更新部分を検出する更新検出手段と、検出した更新部分のデータを配信する配信手段と、を有し、前記配信手段は、前記更新部分のデータ配信中に、前記更新検出手段により前記更新部分のさらなる更新が検出された場合には、前記更新部分のデータの配信を中断し、さらなる更新のあった部分のデータを配信することを特徴とする。
また、本発明は、前記画像処理計算部に、前記更新検出手段により検出した前記更新部分のデータを所定のブロック数に分割する分割手段を備え、前記配信手段は、前記更新部分のデータ配信中に、前記更新検出手段が前記分割手段により分割されたブロックデータに対応する部分のさらなる更新を検出した場合に、前記更新部分のデータの配信を中断し、さらなる更新のあった部分のデータを配信することを特徴とする点も一態様として包含する。
以上のような本発明によれば、ポップアップ画面やプルダウン画面上におけるマウスのスライド操作により、自動的に表示更新する一過性画面を除外し、最新の更新状態にある画像データのみをセンター側に配信することができるので、配信データ量の大幅な削減が可能となり、低容量のネットワークを使用する場合であっても、十分に画像表示性能が確保可能で、かつ安価で操作性の良い遠方監視制御用の画像データ伝送システムを提供することができる。
[本実施形態]
[1.構成]
次に、本実施形態に係る遠方監視制御用の画像データ伝送システムの構成を、図1を参照して以下に説明する。なお、本実施形態に係る構成は、図1の通り、上述した従来技術である図4の現地監視制御用計算機2側の画像データ編集配信装置7に替えて、内部に画像データ編集プログラム31と画像データ配信プログラム32を備えた画像処理計算機30を設けた点に特徴を有している。また、従来技術と同様の構成には、前記図4と同様の符号を付している。
[1.構成]
次に、本実施形態に係る遠方監視制御用の画像データ伝送システムの構成を、図1を参照して以下に説明する。なお、本実施形態に係る構成は、図1の通り、上述した従来技術である図4の現地監視制御用計算機2側の画像データ編集配信装置7に替えて、内部に画像データ編集プログラム31と画像データ配信プログラム32を備えた画像処理計算機30を設けた点に特徴を有している。また、従来技術と同様の構成には、前記図4と同様の符号を付している。
まず、画像データ伝送システムにおいて、監視制御対象設備1を直接監視制御する現地側の現地監視制御用システムの構成を示すと、従来技術と同様に、随時更新される監視制御対象設備1の状態を常時取り込み、内蔵する設備監視制御プログラム3によりモニター装置5上に設備状態を出力する現地監視制御用計算機2(監視制御用計算部)が配設されている。また、この現地監視制御用計算機2の設備監視制御プログラム3は、キーボード11又やマウス10からの操作が通知され、当該操作結果に応じた画面更新や、モニター装置5の画面上操作による設備の監視制御を行う。
なお、設備監視制御プログラム3とモニター装置5(表示部)との間には信号分配器4が配設され、設備監視制御プログラム3からモニター装置5に出力される画像データが、この信号分配器4を介して画像信号収集装置6に送られる。この画像信号収集装置6は、設備監視制御プログラム3から出力される画像データを収集し、当該収集データを本実施形態の特徴的構成である画像処理計算機30(画像信号収集装置6も含め画像処理計算部)に通知する。なお、上述した通り、モニター装置5に表示される画面は、一般的には60から75画面程度/秒の周期(リフレッシュサイクルという)で表示更新がされるが、画像信号収集装置6では、この周期に同期させてデータ収集を行っている。
画像処理計算機30は、上述したように、画像データ編集プログラム31及び画像データ配信プログラム32(更新検出手段、分割手段、配信手段)を内蔵し、この画像データ編集プログラム31が、通知された収集画像データ中から新たな画像変化のある領域、すなわち更新された領域を検出し、この更新された領域の画像データを画像データ配信プログラム32に通知する。画像データ配信プログラム32は、この更新された領域の画像データを配信準備のために、N個のブロック数に分割し、当該分割したブロックデータをネットワーク12を介してセンター側へ順次配信する。
ここで、この画像データ配信プログラム32は、センター側への各ブロックデータの配信中に、当該各ブロックデータと同一の領域でさらなる更新の有無を検出する処理を有し、さらなる更新を検出した場合には、既存のデータの配信を中断して最新の更新状態の画像データの配信を行う。
なお、現地監視制御用計算機2側には、後述するKB/マウスデータ送信装置18(送信手段)から送信されるセンター側のマウス14、あるいはキーボード15(操作部)による操作結果を受信するKB/マウスデータ受信装置8(受信手段)を備えている。このKB/マウスデータ受信装置8は、マウス10及びキーボード11と現地監視制御用計算機2との間に配設された信号合成器9を介して、受信した当該操作結果を現地監視制御用計算機2の設備監視制御プログラム3に通知する。
次に、画像データ伝送システムのセンター側におけるセンターシステムの構成を示す。画像処理計算機30の画像データ配信プログラム32により画像データがネットワーク12を介してセンター側に配信されると、以降の処理は従来技術と同様であり、センターの中央監視制御用計算機13(中央監視制御用計算部)に内蔵する画像データ受信収集プログラム19が、当該画像データを受信する。
この画像データ受信収集プログラム19は、前回までに受信した画像データに新たに受信した部分の画像データを重畳することで1画面の画像データとして編集し、これを同じく中央監視制御用計算機13に内蔵された画像データ表示プログラム20に通知する。この画像データ表示プログラム20は、センター側のモニター装置21(センター表示部)に画像データ受信収集プログラム19で編集した画像データを出力し、画面上に表示させる。
また、現地側と画像データの授受等を行うためには、センター側からのログイン手続が必要となるため、センター側からのログイン手続を現地側の画像処理計算機30に送信する画像データ編集配信装置接続プログラム22が中央監視制御用計算機13に内蔵されている。一般的には、モニター装置21に表示される画面と対話しながら、運転員がキーボード15とマウス14を操作することにより画像処理計算機30固有の所定データを入力し、画像データ編集配信装置接続プログラム22により当該入力データが画像処理計算機30に通知されることでログイン手続が完了する。
また、図1の通り、センター側には、現地側/中央側切替装置17(切替装置)が配設され、この現地側/中央側切替装置17は、ボタン16の押下により、センター側のキーボード15やマウス14による操作を、現地側使用/センター側使用に切り替える装置である。現地側使用に切り替えた場合には、キーボード15、あるいはマウス14を操作すれば、その操作結果が、当該現地側/中央側切替装置17を介して接続されるKB/マウスデータ送信装置18から現地監視制御用計算機2側へネットワーク12を通じて配信される。
また、画像データ編集配信装置接続プログラム22を通して画像処理計算機30側へのログイン手続を行う際も、当該現地側/中央側切替装置17は現地側使用に切り替えられている。一方、センター側使用に切り替えた場合には、キーボード15、あるいはマウス14による操作は、中央監視制御用計算機13へのデータ入力や制御操作として利用される。
[2.作用効果]
次に、上記構成に基づいて実現されるネットワーク12を介したセンターからの現地設備の遠方監視制御における画像データ伝送処理手順を、図2及び3のフローチャートを参照して以下に説明する。
次に、上記構成に基づいて実現されるネットワーク12を介したセンターからの現地設備の遠方監視制御における画像データ伝送処理手順を、図2及び3のフローチャートを参照して以下に説明する。
まず、従来技術と同様に、監視制御対象設備1の状態が、現地監視制御用計算機2に常時取り込まれ、この現地監視制御用計算機2に内蔵する設備監視制御プログラム3により、信号分配器4を介してモニター装置5上に設備状態を示す画面が表示される。また、キーボード11やマウス10を操作すれば、信号合成器9を介して当該装置の操作結果が現地監視制御用計算機2の設備監視制御プログラム3に通知され、設備監視制御プログラム3固有の機能であるキーボード11やマウス10の操作に応じた画面更新が行われる。なお、モニター装置5の画面上操作による設備の監視制御も当該設備監視制御プログラム3により行われる。
一方で、設備監視制御プログラム3から出力し、モニター装置5に表示される画面上の画像データは、信号分配器4を介して画像信号収集装置6に収集され、画像処理計算機30に通知される。画像処理計算機30に収集された画像データが通知されると、内蔵する画像データ編集プログラム31により、この収集した画像データのうち前回センター側に配信した画像データから更新した領域が検出され、当該更新領域の画像データが画像データ配信プログラム32に通知される。
この画像データ編集プログラム31による画像データ配信プログラム32への更新画像データの通知処理を図2のフローチャートに示す。図2によれば、画像信号収集装置6により収集された画像データのうち、前回配信した画像データと比較して新たに画像変化のある領域、すなわち更新する領域をすべて検出する(STEP201)。そして、更新があった領域の各画像データは、それぞれ画像データ配信プログラム32に通知され(STEP202)、全領域が終了するまで上記処理が繰り返される(STEP203)。
更新があった領域の画像データが画像データ配信プログラム32に通知されると、当該画像データ配信プログラム32は、更新領域の画像データを配信準備のためにN個のブロック数に分割し、当該分割したブロックデータをネットワーク12を介してセンター側へ順次配信する。この際、配信中のブロックデータと同じ領域でさらなる更新を当該画像データ配信プログラム32により検出した場合には、このブロックデータの配信を中断し、検出した最新の更新データをセンター側に配信している。
ここで、この画像データ配信プログラム32による具体的な伝送処理を図3のフローチャートに基づいて説明する。図3によれば、まず、画像データ編集プログラム31を通して通知された更新のある領域の画像データのうち、一つの画像データを抽出する(STEP301)。そして、当該画像データを、配信準備のためにN個のブロック数に分割する(STEP302)。
N個のブロック数に分割したブロックデータのうち、I番目のブロックデータについて、ネットワーク12を介したセンター側への配信処理が開始される(STEP303)。ここで、I番目のブロックデータの配信中に、当該ブロックデータと同一領域でさらに更新がされた画像データが通知されるかを判断し(STEP304)、さらなる更新のあった画像データが通知される場合には(YES)、既存の配信中のブロックデータの配信を中断する(STEP305)。
I番目のブロックデータの配信中に、当該ブロックデータと同じ領域でさらなる更新が検出されない場合には(NO)、(I+1)番目のブロックデータのセンター側への配信処理、及び(I+1)番目のブロックデータと同一領域でさらに更新のある画像データが通知されるかの検出処理が繰り返し行われる。また、STEP305において配信が中断された場合も同様に、(I+1)番目のブロックデータのセンター側への配信処理、及び(I+1)番目のブロックデータと同一領域でさらに更新のある画像データが通知されるかの検出処理が繰り返し行われる。
なお、(I+1)番目の上記処理が行われるに当たり、I番目のブロックデータに関して、STEP305において配信中断があったかどうかが判断され(STEP306)、配信中断がない場合には(NO)、上述したような(I+1)番目の分割データに対する配信処理等が施される。一方、配信中断があった場合には(YES)、中断するブロックデータと同一領域のさらに更新された画像データをセンター側へ配信するために、STEP301以降の処理が繰り返される。
そして、上記処理を行ったブロックデータ数が分割したN個を上回ると、分割された各ブロックデータのセンター側への配信処理が完了しているかが判断され(STEP307)、ブロックデータの配信処理がすべて完了していると判断される場合には(YES)、画像データ配信プログラム32による配信処理は終了する。なお、ブロックデータの配信処理がすべて終了していないと判断される場合には(NO)、STEP301以降の処理が繰り返されることになる。
そして、画像処理計算機30の画像データ配信プログラム32によりブロックデータとして画像データがネットワーク12を介してセンター側に配信されると、以降の処理は従来技術と同様であり、センターの中央監視制御用計算機13に内蔵する画像データ受信収集プログラム19により、当該画像データが受信される。
なお、画像処理計算機30からの画像データを、ネットワーク12を介してセンターの中央監視制御用計算機13へ配信するために、前もって、センター側から画像処理計算機30への接続手続きである、いわゆるログイン手続きを踏む必要がある。一般的には、モニター装置21に表示される画面と対話しながら、運転員がキーボード15とマウス14を操作することにより画像処理計算機30固有の所定データを入力し、画像データ編集配信装置接続プログラム22により当該入力データが画像処理計算機30に通知されることでログイン手続が完了する。
画像処理計算機30に内蔵した画像データ配信プログラム32からブロックデータとして送られる画像データを、画像データ受信収集プログラム19で受信すると、当該画像データ受信収集プログラム19は、前回までに受信した画像データに、この新たに受信した部分の画像データを重畳することで1画面の画像データとして編集する。そして、この重畳された画像データは画像データ表示プログラム20に通知され、当該画像データ表示プログラム20により、センター側のモニター装置21の画面上に表示される。
このモニター装置21の画面上に表示された画像データに基づいて、現地側の監視制御対象設備1を監視制御するために、運転員は、センター側に配設されたキーボード15、あるいはマウス14を操作することで現地監視制御用計算機2側に指令を下す。具体的には、キーボード15、あるいはマウス14による操作結果は、現地側/中央側切替装置17を介して接続されるKB/マウスデータ送信装置18から現地監視制御用計算機2側へネットワーク12を通じて配信され、現地側のKB/マウスデータ受信装置8でこれを受信し、信号合成器9を介して現地監視制御用計算機2の設備監視制御プログラム3に通知される。
なお、現地側にキーボード15やマウス14による操作結果が送られるので、現地側/中央側切替装置17は、運転員によるボタン16の押下により現地側使用に切り替えられているものとする。
以上のような本実施形態によれば、ポップアップ画面やプルダウン画面上におけるマウスのスライド操作により、自動的に表示更新する一過性画面を除外し、最新の更新状態にある画像データのみをセンター側に配信することができるので、配信データ量の大幅な削減が可能となり、低容量のネットワークを使用する場合であっても、十分に画像表示性能が確保可能で、かつ安価で操作性の良い遠方監視制御用の画像データ伝送システムを提供することができる。
[他の実施形態]
なお、本発明は、画像データ編集配信装置接続プログラム22を中央監視制御用計算機13内に内蔵する上記実施形態に限定するものではなく、当該画像データ編集配信装置接続プログラム22を中央監視制御用計算機13の外部に設けて演算する装置を備えた実施形態も包含する。これによれば、センター側から画像処理計算機30への接続手続きであるログイン手続きを、中央監視制御用計算機13外部から行うことが可能となる。
なお、本発明は、画像データ編集配信装置接続プログラム22を中央監視制御用計算機13内に内蔵する上記実施形態に限定するものではなく、当該画像データ編集配信装置接続プログラム22を中央監視制御用計算機13の外部に設けて演算する装置を備えた実施形態も包含する。これによれば、センター側から画像処理計算機30への接続手続きであるログイン手続きを、中央監視制御用計算機13外部から行うことが可能となる。
1…監視制御対象設備
2…現地監視制御用計算機
3…設備監視制御プログラム
4…信号分配器
5…モニター装置
6…画像信号収集装置
7…画像データ編集配信装置
8…KB/マウスデータ受信装置
9…信号合成器
10…マウス
11…キーボード
12…ネットワーク
13…中央監視制御用計算機
14…マウス
15…キーボード
16…ボタン
17…現地側/中央側切替装置
18…KB/マウスデータ送信装置
19…画像データ受信収集プログラム
20…画像データ表示プログラム
21…モニター装置
22…画像データ編集配信装置接続プログラム
30…画像処理計算機
31…画像データ編集プログラム
32…画像データ配信プログラム
2…現地監視制御用計算機
3…設備監視制御プログラム
4…信号分配器
5…モニター装置
6…画像信号収集装置
7…画像データ編集配信装置
8…KB/マウスデータ受信装置
9…信号合成器
10…マウス
11…キーボード
12…ネットワーク
13…中央監視制御用計算機
14…マウス
15…キーボード
16…ボタン
17…現地側/中央側切替装置
18…KB/マウスデータ送信装置
19…画像データ受信収集プログラム
20…画像データ表示プログラム
21…モニター装置
22…画像データ編集配信装置接続プログラム
30…画像処理計算機
31…画像データ編集プログラム
32…画像データ配信プログラム
Claims (4)
- 設備状態を監視制御する現地監視制御用システムと、当該現地監視制御用システムを遠方から制御するセンターシステムと、がネットワークを介して接続される遠方監視制御用の画像データ伝送システムにおいて、
前記現地監視制御用システムは、
表示部と、
随時更新される前記設備状態を画像データとして前記表示部に表示する監視制御用計算部と、
前記表示部に表示される前記画像データを収集し、前記センターシステムに繰り返し配信する画像処理計算部と、を備え、
前記センターシステムは、
センター表示部と、
前記画像処理計算部から配信された前記画像データを、前回配信された画像データに重畳して前記表示部に表示する中央監視制御用計算部と、を備え、
前記画像処理計算部は、
収集した前記画像データから前回配信した画像データの更新部分を検出する更新検出手段と、
検出した更新部分のデータを配信する配信手段と、を有し、
前記配信手段は、前記更新部分のデータ配信中に、前記更新検出手段により前記更新部分のさらなる更新が検出された場合には、前記更新部分のデータの配信を中断し、さらなる更新のあった部分のデータを配信することを特徴とする遠方監視制御用の画像データ伝送システム。 - 前記画像処理計算部は、前記更新検出手段により検出した前記更新部分のデータを所定のブロック数に分割する分割手段を備え、
前記配信手段は、前記更新部分のデータ配信中に、前記更新検出手段が前記分割手段により分割されたブロックデータに対応する部分のさらなる更新を検出した場合に、前記更新部分のデータの配信を中断し、さらなる更新のあった部分のデータを配信することを特徴とする請求項1に記載の遠方監視制御用の画像データ伝送システム。 - 前記センターシステムは、操作部と、当該操作部を通じて入力されたデータを前記現地監視制御用システムに送信する送信手段と、を備え、
前記現地監視制御用システムは、前記送信手段から送信されたデータを受信する受信手段を備え、
前記監視制御用計算部は、前記受信手段により前記操作部からの入力データを受信すると当該入力データに従い設備状態を監視制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の遠方監視制御用の画像データ伝送システム。 - 前記センターシステムは、ユーザの選択により前記操作部を現地側使用/センター側使用に切り替える切替装置を備え、
前記切替装置を通じて前記操作部が現地側使用に切り替えられた場合に、前記送信手段は、前記入力データを前記現地監視制御用システムに送信することを特徴とする請求項3に記載の遠方監視制御用の画像データ伝送システム。
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