JP2008305138A - プラント監視装置およびプラントの運転監視方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】プラント監視装置20は、複数のウィンドウからなるプラント監視画面を重ね合わせ表示する表示部10と、プラントの状態変化を監視する監視部14と、監視部14でプラントの状態変化が検出された場合に、表示部10に重ね合わせ表示を行うウィンドウの少なくとも一部領域を透過表示させる制御部21と、により構成される。
【選択図】図1
Description
また、前記した特許文献2に開示された技術によれば、アラームウィンドウの表示により、操作対象がアラームウィンドウに変化し、その時点でオペレータが行っていた操作を中断する必要があり、このため操作効率が悪く、使い勝手の面で問題があった。
このため、プラント監視装置20は、表示部10と、制御部21と、監視部14と、ネットワークインタフェース(I/F)部22と、入力部31とにより構成される。
なお、ネットワークI/F部22は、ネットワーク27とのインタフェースを司り、プラント運転監視支援装置23およびコントローラ28との間のデータ交換路になる。また、入力部31は、オペレータが操作することにより、表示部10に表示されたウィンドウの選択、およびウィンドウ内に表示される操作器具に対して操作入力を行い、このとき、制御部21は、少なくとも一部領域が透過表示されたウィンドウが選択操作された場合に、当該透過表示されたウィンドウに表示されてあるプラントに対する操作ウィンドウを表示し、当該操作器具が操作されたことを検知して対応するプラントの制御を実行する。
プラント運転監視支援装置23により生成される電文は、ネットワーク27を介してプラント監視装置20のネットワークI/F部22に伝送され、監視部14に引き渡される。監視部14は、電文によって指示された内容にしたがいプラントの状態変化を監視する。
ここで、「透過表示」とは、重なり合うウィンドウ間の背景の明度を全体的、あるいは部分的に変化させ、前面に位置するウィンドウ(あるいはウィンドウ内の表示要素)に対して透過効果を持たせる表示をいい、また、「透過率」とは、後面に位置するウィンドウに対して前面に位置するウィンドウが透過して見える比率をいい、100%は前面に位置するウィンドウが完全に透けて背面に位置するウィンドウが見える状態、0%は、背面に位置するウィンドウが前面に位置するウィンドウに隠れて見えない状態をいう。
図3は、ウィンドウ種別の優先度値を示した優先度情報の一例であり、図4は、表示要素の優先度値を示した優先度情報の一例である。
優先度演算部210は、図3、図4にそのデータ構造の一例が示されるように、優先度情報記憶部215から、ウィンドウ種別、あるいは表示要素毎に定義された優先度値を取得し、画面データ記憶部217、および表示中画面情報記憶部216に記憶された画面情報を参照して表示部10に重ね合わせ表示されるウィンドウ毎、もしくは表示要素毎の優先度差を演算する。図3、図4に示す優先度値の詳細については後記する。
なお、後記するように、ウィンドウの優先度値は、図3に示されるウィンドウ種別の優先度値と、図4に示される表示要素の優先度値とを用いて演算される。
図5は、図2に示す透過情報記憶部214に記憶される透過情報のデータ構造の一例を示す。
透過率設定要求生成部211は、図5に示されるように、透過情報記憶部214にあらかじめ設定され記憶される透過率を表示画面管理部212へ供給する。図5に示す透過率の詳細については後記する。
ここで、「操作器具」とは、操作ウィンドウのことをいい、少なくとも一部領域が透過表示されたウィンドウ(表示要素のひとつ)の表示位置に対応して表示される。
以下、図6に示すフローチャートを参照しながら、図1〜図5に示す本発明の実施の形態に係るプラント監視装置20の動作について詳細に説明する。
前記した優先度の演算を実行するにあたり、優先度演算部210は、まず、表示画面管理部212が管理する表示中画面情報を、表示中画面情報記憶部216を参照することによって取得する(ステップS601)。優先度演算部210はまた、表示中画面情報のウィンドウ種別から画面データ記憶部217を参照し、画面データ記憶部217に格納されている画面データの中から表示中画面データを特定する。そして、ここで特定された表示中画面データに含まれる表示要素内に、監視部14で検知されたプラントの状態変化に対応する表示要素があるか否かを判定する(ステップS602)。
表示中画面情報には、画面に表示されているウィンドウの情報が含まれる。例えば、表示画面中にウィンドウが2つあれば、ウィンドウ情報も2つある。
ステップS602の処理において、特定された表示中画面データに含まれる表示要素内に状態変化に対応する表示要素があると判定された場合(ステップS602“Yes”)、優先度演算部210は、その表示要素を含むウィンドウ毎の優先度を演算し、表示画面管理部212が管理する表示中画面情報記憶部216に保存する(ステップS603)。特定された表示中画面データに含まれる表示要素内に状態変化に対応する表示要素がないと判定された場合は(ステップS602“No”)、ステップS603のウィンドウ毎の優先度演算処理・保存をスキップして、ステップS604の処理へ進む。前記した動作(ステップS602〜S603)は、表示中の各ウィンドウ分繰り返し実行される(ステップS604)。
なお、図6のフローチャートは所定のインターバルで繰り返し実行されており、ウィンドウの追加・削除などはその時に対処するものとする。
また、優先度が変化したウィンドウはないと判定された場合(ステップS605“No”)、全ての処理を終了する。そして、所定のインターバルで再度ステップS601から実行する。
優先度の演算は、優先度演算部210が、優先度情報記憶部215に予め格納されている優先度情報をもとに演算することにより行われる。優先度情報は、図3にそのデータ構造の一例が示されるように、ウィンドウ種別毎に優先度値が設定され、あるいは図4にそのデータ構造の一例が示されるように、表示要素毎の優先度値が設定されている。ここで、「ウィンドウ種別」とは、図3にその一例が示されるように、メニュー、メッセージ一覧、トレンド、系統図、スケジュール、オペフレーム等々であり、「表示要素」とは、図4にその一例が示されるように、重故障、軽故障、ガイド、運用指示、経営指示等々をいい、それぞれに優先度値が定義されている。この優先度値の設定については、プラント監視装置20の設計者あるいは運用管理者により予め設定されるか、あるいは、後記するようにプラントの運転監視、保守を委託されたプラント運転監視支援業者、あるいは保守支援業者が管理運営するサーバからネットワーク経由で提供される値を使用してもよい。
例えば、表示している系統図中に、重故障が発生しているポンプが1台、軽故障が発生しているポンプが3台ある場合、3(系統図)+5(重故障)×1+3(軽故障)×3=17となり、したがって、優先度値は、17になる。
なお、図3に示すウィンドウ種別毎の優先度値、および図4に示す表示要素毎の優先度値は、メニューウィンドウを除き固定ではなく、プラントの規模、プラントの種類、プラントの状態変化の発生頻度、オペレータの特性などを勘案して自由に設定が可能である。
なお、前面のウィンドウの透過率の設定は、ウィンドウ全体に対して行ってもよいが、例えば、図9に破線で示される矩形部分43のように、予め表示要素毎に設定された一部分に対応する前面に位置するウィンドウの一部分のみを透過表示してもよい。前面のウィンドウ全体を透過表示するか、表示要素毎に予め設定された一部分のみを透過表示するかは、オペレータの設定により任意に選択が可能である。この場合は、予め表示要素に対する透過表示領域の形を、矩形、円形、楕円形、三角形、その他任意の図形を選択し、その形状を単位に透過表示を行う。なお、前面のウィンドウは、これから表示するウィンドウ、あるいは実行する機能を示すバー、ポップアップ、サムネイル等、常にウィンドウに表示されるメニューウィンドウでも良い。
つまり、ウィンドウの全体を透過表示する場合、制御部21は、ウィンドウの全体に対して予め設定される優先度情報記憶部215にある優先度情報(図3)にしたがって透過表示させ、ウィンドウの一部領域の透過表示を行う場合、前面に重ね合わせ表示されるウィンドウの表示要素毎に設定される優先度情報(図4)と、背面に重ね合わせて表示されるウィンドウの表示要素毎に設定される優先度情報(図4)との関係(優先度差)から、背面に表示されるウィンドウの表示要素と重なり合う前面に表示されるウィンドウの一部領域を、予め表示要素に対して選択された透過表示領域の形にしたがい透過表示させることで可能になる。
図10に示す表示画面は、具体的には、操作・設定ウィンドウ61が前面に位置するプラント監視ウィンドウ41の透過表示により透けて見えている状態である。
具体的に、プラント監視装置20の制御部21は、操作入力取得部219が、オペレータによる操作・設定ウィンドウ61の選択入力を取り込み、これを受けた表示画面管理部212が、透過表示された操作・設定ウィンドウ61が選択操作されたことを検知して、操作器具60を表示部10にダイアログ表示させる。操作入力取得部219は、更に表示部10に表示される操作器具部位62に対するオペレータの指示入力を検知し、表示画面管理部212が、意図するプラントの制御を実行する制御信号を生成して不図示のプラント制御系へ出力する。
また、背面に位置するウィンドウの優先度が前面に位置するウィンドウより高く、優先度の差異が大きい場合には透過率を高く設定し、逆に、差異が小さい場合には透過率を低く設定することにより、状況に応じて最適な透過率で表示することができる。ここで、前面に位置するウィンドウを操作の対象とするため、前面に位置するウィンドウの操作を継続しながら背面に位置するウィンドウの内容を確認することができる。
また、優先度を決定する要素としては、プラントの状態以外にプロセス機器30の保守タイミング、運転時間制限や工事の開始終了などの保守タイミング、生産量の指示、出荷時期の指定やオペレータの交代などの経営上、あるいは運営上の指示でもよい。
ここでは、プラント監視装置20を管理運営するプラントの運転監視会社と、プラントの運転監視支援を行う業者とがそれぞれ独立して存在し、それぞれがWAN等のネットワーク27を介して接続されるサーバ(プラント監視装置20、プラント運転監視支援装置23)を備えることとし、契約により相互にプラントの運転監視を行うケースを例示したものである。
ここで、「プラントの運転監視支援役務」とは、例えば、運転中のプラントの監視データを取得し、異常や異常の予兆を検知したりする等、本来はプラント運転監視会社が実施すべき情報処理の提供役務であり、あるいはプラントのデータを蓄積し統計管理した結果作成される最適な運転操作のガイダンスであり、あるいはプラントデータの延長上での出来事の先行シミュレーションにより予想される事象に対する先行的な予防のための運転操作ガイダンス等である。すなわち、プラント運転監視会社がより良いプラント運転を実現するための支援情報の提供役務と、その提示タイミングと、提示時における透過表示のための優先度情報を提供する役務である。
また、プラント運転監視会社は、本来はプラントの運転監視会社が実施すべき情報処理に関する役務の提供を受けることにより、スキルの高い管理者、あるいはオペレータを不要とし、効率の良いプラントの管理が可能になる。
すなわち、保守の場合、プラント運転監視会社はプラントの保守支援業者と予め情報管理・提供の役務契約を交わしておき(ステップS121)、これにしたがい、プラント運転監視会社は、プラントの運転監視における保守支援役務の対価としての費用をプラント保守支援業者に支払うものとする(ステップS122)。
ここで、「プラント運転監視における保守支援役務」とは、情報処理の提供役務と、支援情報の提供役務とを適切なタイミングで、優先度に応じた透過率で表示する役務である。情報処理の提供役務とは、例えば、運転中のプラントのデータを監視し、複数の代替設備がある場合には設備の利用を均等に行うための運転設備の切替え等の管理に係わる情報や、設備の保守が必要な状況を検知する等の保守に係わる情報を提供する役務であり、また、支援情報の提供役務とは、例えば、プラントのデータを蓄積し、統計管理等の結果である最適な保守計画のガイダンス、プラントデータの延長上での出来事の先行シミュレーションにより予想される事象に対する先行的な予防のため保守ガイダンス等、プラント運転監視会社がより良いプラントの運転監視を行うための情報、あるいは、保守コストの低減を実現するための情報を提供する役務である。
なお、図12に示すシーケンス図中、ステップS123〜S126は、図11に示すステップS113〜S116のそれぞれに相当し、同じ工程を実施するため、重複を回避する意味で説明を省略する。
10 表示部
14 監視部
20 プラント監視装置
21 制御部
22、26 ネットワークI/F部
23 プラント運転監視支援装置
25 経営/運営指示入力取得部
27 ネットワーク
28 コントローラ
29 プロセスI/O装置
30 プロセス機器
24、31 入力部
33 プラント運転保守支援装置
210 優先度演算部
211 透過率設定要求生成部
212 表示画面管理部
213 描画表示制御部
214 透過情報記憶部
215 優先度情報記憶部
216 表示中画面情報記憶部
217 画面データ記憶部
218 表示メモリ
219 操作入力取得部
Claims (8)
- 複数のウィンドウからなるプラント監視画面を重ね合わせ表示する表示部と、
プラントの状態変化を監視する監視部と、
前記監視部でプラントの状態変化が検出された場合に、前記表示部に重ね合わせ表示を行うウィンドウの少なくとも一部領域を透過表示させる制御部と、
を有することを特徴とするプラント監視装置。 - 前記制御部は、
予めウィンドウ毎に設定された優先度情報に基づき、前面に重ね合わせ表示されるウィンドウの全体を透過表示させ、もしくは一部領域を透過表示させることを特徴とする請求項1に記載のプラント監視装置。 - 前記制御部は、
前記ウィンドウの全体を透過表示する場合、前記ウィンドウの全体に対して予め設定される優先度情報にしたがって透過表示させ、前記ウィンドウの一部領域の透過表示を行う場合、前面に重ね合わせ表示されるウィンドウの表示要素毎に設定される優先度情報と、背面に重ね合わせて表示されるウィンドウの表示要素毎に設定される優先度情報との関係にしたがい透過表示させることを特徴とする請求項1または2に記載のプラント監視装置。 - 前記制御部は、
前記重ね合わせ表示を行うウィンドウ毎、もしくは表示要素毎に設定される優先度情報に基づき、重なり合うウィンドウ毎、もしくは表示要素毎の優先度差を演算し、前記演算された優先度差毎にあらかじめ設定された透過率にしたがい前記表示部に透過表示させることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のプラント監視装置。 - 前記重ね合わせ表示するウィンドウに、前記監視用画面の選択入力を促すメニューウィンドウを含み、
前記制御部は、
前記メニューウィンドウに付与される固定の表示優先度情報に基づき、重なり合うウィンドウ毎の優先度差を演算し、前記演算された優先度差毎にあらかじめ設定される透過率にしたがい前記表示部に前記メニューウィンドウの少なくとも一部領域を透過表示させることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のプラント監視装置。 - 前記制御部は、
前記監視部において前記プラントの状態変化が検出された場合に、前記表示部に表示されているウィンドウの重ね合わせ表示を、前記ウィンドウの少なくとも一部領域を透過表示する重ね合わせ表示に切替えることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のプラント監視装置。 - 前記制御部は、
前記少なくとも一部領域が透過表示されたウィンドウが選択操作された場合に、前記透過表示されたウィンドウに表示されてあるプラントに対する操作器具を表示し、前記操作器具が操作されたことを検知して意図するプラントの制御を実行することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のプラント監視装置。 - 複数のウィンドウからなるプラント監視画面を重ね合わせ表示するプラント監視装置と、前記プラント監視装置によるプラントの運転監視を支援するプラント運転監視支援装置とがネットワークを介して接続されるプラント運転監視システムにおけるプラントの運転監視方法であって、
前記プラント監視装置が、前記プラントの運転状態を監視し、前記プラント運転監視支援装置に対し取得した監視データを送信するステップと、
前記プラント運転監視支援装置が、前記監視データを前記ネットワーク経由で受信し、前記受信した監視データに基づき運転状態のシミュレーションを行い、前記シミュレーションの結果にしたがい前記プラント監視装置がプラント監視画面を重ね合わせ表示する際のウィンドウ毎、もしくは表示要素毎の優先度情報を生成し、送信するステップと、
前記プラント監視装置が、前記優先度情報を受信し、前記受信した優先度情報に基づき、重なり合うウィンドウ毎、もしくは表示要素毎の優先度差を演算し、前記演算された優先度差毎にあらかじめ設定される透過率にしたがい前記重ね合わせ表示を行うウィンドウの少なくとも一部領域の透過表示を行うステップと、
を有することを特徴とするプラントの運転監視方法。
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