JP2009060208A - インターホンシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】玄関子機と居室親機との間、玄関子機と汎用ネットワークを経由してIP電話との間の通話時、通話音声とは異なる住戸内の周囲環境音又はIP電話の周囲環境音の玄関子機からの出力を防止する。
【解決手段】居室親機マイクに入力された親機入力信号又は汎用ネットワークを経由してIP電話から当該居室親機に伝送されてくるデータ信号の特定の周波数のパワースペクトラムをGOERTZELアルゴリズムにより演算し、演算結果をもとに所定の閾値を超えた周波数スペクトラムの本数に応じて、親機入力信号及びデータ信号の種類がそれぞれ、無音信号又は音声信号であることを判別する。また、居室親機のCPUは、無音信号が判別されたときには通話路切替部を制御して、親機マイクから玄関子機の子機スピーカへの信号伝送ライン、又はIP電話から汎用ネットワーク、居室親機を経由して玄関子機の子機スピーカへの信号伝送ラインを遮断する。
【選択図】図1

Description

本発明はインターホンシステムに係り、特に、汎用ネットワークにより接続される居室親機を経由して玄関子機との間で通話を成立させるための音声信号を送受信するIP電話を備えたインターホンシステムに関する。
従来から、通話時に受信した音声信号中のDTMF(Dual Tone Multi Frequency)音をデコードとして、その押しボタン番号を表示する機能を有する電話装置が開示されている(例えば、特許文献1を参照。)。
この電話装置として、デジタル信号により無線通信を行う携帯電話装置によれば、自機の押しボタンダイヤルの操作時にDTMF音を鳴動させながらも、当該DTMF音の検出が一定時間停止するため、誤って自機で操作した押しボタンダイヤルの番号を表示してしまうことを確実に防止することができる一方、マイクロホン及びスピーカの使用により成立される通話音声中において、アンテナで電波が受信されると、この電波を信号処理したDTMF音がスピーカから鳴動されるため、快適な通話の維持が困難となる虞があった。
この難点を解消するにあたっては、特願2007−170224号のインターホンシステムが出願されている。
特開平8―102798号公報(段落番号[0017]乃至[0025]等、第1図、第2図)
背景技術に記載した特開平8―102798号公報及び特願2007−170224号のインターホンシステムによれば、通話の成立中において、通話音声とは異なる住戸内の周囲環境音が居室親機の親機マイクに入力され、玄関子機の子機スピーカから出力される虞があり、住戸内の周囲環境のプライバシーを確保することができない難点があった。
また、背景技術に記載した特願2007−170224号のインターホンシステムによれば、汎用ネットワークを経由してIP電話から伝送されてくるデータ信号の種類を居室親機にて判別し、判別されたデータ信号に対応して、IP電話との間で通話が成立中の玄関子機からの音出力の制御、玄関子機及びIP電話間の通話路形成の制御をそれぞれ行うことができる。しかしながら、通話が成立中におけるハウリングの発生、すなわち、居室親機の親機スピーカから親機マイクに音響帰還される音声について玄関子機の子機スピーカからの出力を防止するための機能が何ら備えられておらず、ハウリングが発生する虞があった。また、ハウリングの発生を防止するにあたっては、既存の構成と別途の例えば、ハウリング防止回路を設ける必要があり、コスト(製造コスト)が増大となる難点があった。
本発明は、これらの難点を解消するためになされたもので、玄関子機と居室親機との間、玄関子機と居室親機、汎用ネットワークを経由してIP電話との間でそれぞれ通話を成立させるにあたり、通話音声とは異なる住戸内の周囲環境音又はIP電話の周囲環境音の玄関子機からの出力を防止するとともに、ハウリングの発生が防止された良好な通話音質を確保することができるインターホンシステムを提供することを目的としている。
前述の目的を達成するため、本発明の第1の態様であるインターホンシステムは、住戸外に設置され来訪者が住戸内に在室中の居住者を呼び出して通話を成立させるための音声信号を入出力する子機マイク及び子機スピーカを有する玄関子機と、住戸内に設置され玄関子機からの呼び出しに応答した居住者が来訪者との間で通話を成立させるための音声信号を入出力する親機マイク及び親機スピーカを有する居室親機とを設けたものである。居室親機には、親機マイクへの親機入力信号の特定の周波数のパワースペクトラムを演算するための送話演算部と、送話演算部の演算結果をもとに所定の閾値を超えた周波数スペクトラムを検知するための送話パワースペクトラム検知部と、送話パワースペクトラム検知部にて検知された周波数スペクトラムの本数に応じて、親機入力信号の種類が無音信号又は音声信号であることを判定するための送話信号判定部と、送話信号判定部にて無音信号が判定されたとき、居室親機の親機マイクに入力された親機入力信号の玄関子機の子機スピーカへの伝送を遮断するための通話路切替部とを備えている。
本発明の第2の態様であるインターホンシステムは、住戸外に設置され来訪者が住戸内に在室中の居住者を呼び出して通話を成立させるための音声信号を入出力する子機マイク及び子機スピーカを有する玄関子機と、住戸内に設置され玄関子機からの呼び出しに応答した居住者が来訪者との間で通話を成立させるための音声信号を入出力する親機マイク及び親機スピーカを有する居室親機と、汎用ネットワークにより接続される居室親機を経由して玄関子機との間で通話を成立させるための音声信号を送受信するIP電話とを設けたものである。居室親機には、汎用ネットワークを経由してIP電話から伝送されてくるデータ信号の特定の周波数のパワースペクトラムを演算するための送話演算部と、送話演算部の演算結果をもとに所定の閾値を超えた周波数スペクトラムを検知するための送話パワースペクトラム検知部と、送話パワースペクトラム検知部にて検知された周波数スペクトラムの本数に応じて、データ信号の種類が無音信号又は音声信号であることを判定するための送話信号判定部と、送話信号判定部にて無音信号が判定されたとき、IP電話にて入力されたデータ信号の汎用ネットワークを経由して玄関子機の子機スピーカへの伝送を遮断するための通話路切替部とを備えている。
また、本発明の第3の態様であるインターホンシステムは、本発明の第1の態様又は第2の態様において、居室親機には、玄関子機の子機マイクへの子機入力信号の特定の周波数のパワースペクトラムを演算するための受話演算部と、受話演算部の演算結果をもとに所定の閾値を超えた周波数スペクトラムを検知するための受話パワースペクトラム検知部と、受話パワースペクトラム検知部にて検知された周波数スペクトラムの本数に応じて、子機入力信号の種類が無音信号又は音声信号であることを判定するための受話信号判定部と、送話信号判定部にて音声信号が判定され、受話信号判定部にて無音信号が判定されたときには送話モードであると検出し、送話信号判定部にて無音信号が判定され、受話信号判定部にて音声信号が判定されたときには受話モードとあると検出するためのパワースペクトラムレベル比較部と、パワースペクトラムレベル比較部にて送話モードが検出されたとき、玄関子機の子機マイクに入力された音声信号の親機スピーカ又は汎用ネットワークを経由してIP電話への伝送を遮断するための通話路切替部とを備えている。
また、本発明の第4の態様であるインターホンシステムは、本発明の第1の態様又は第2の態様において、居室親機には、玄関子機の子機マイクへの子機入力信号の特定の周波数のパワースペクトラムを演算するための受話演算部と、受話演算部の演算結果をもとに所定の閾値を超えた周波数スペクトラムを検知するための受話パワースペクトラム検知部と、受話パワースペクトラム検知部にて検知された周波数スペクトラムの本数に応じて、子機入力信号の種類が無音信号又は音声信号であることを判定するための受話信号判定部と、送話信号判定部及び受話信号判定部にてそれぞれ音声信号が判定されたときに送話パワースペクトラム検知部にて検知された送話周波数スペクトラムと受話パワースペクトラム検知部にて検知された受話周波数スペクトラムとを比較し、送話周波数スペクトラムのレベルが受話周波数スペクトラムのレベルよりも大きい場合には送話モード、送話周波数スペクトラムのレベルが受話周波数スペクトラムのレベルよりも小さい場合には受話モードであるとそれぞれ検出するためのパワースペクトラムレベル比較部と、パワースペクトラムレベル比較部にて送話モードが検出されたとき、玄関子機の子機マイクに入力された音声信号の親機スピーカ又は汎用ネットワークを経由してIP電話への伝送を遮断するための通話路切替部とを備えている。
また、本発明の第5の態様であるインターホンシステムは、本発明の第3の態様又は第4の態様において、居室親機の送話演算部及び受話演算部にて行う演算処理、送話パワースペクトラム検知部及び受話パワースペクトラム検知部にて行う検知処理、送話信号判定部及び受話信号判定部にて行う判定処理はそれぞれ、時分割に分割させて処理されるものである。
また、本発明の第6の態様であるインターホンシステムは、本発明の第1の態様乃至第5の態様のうち何れか1の態様において、居室親機の送話演算部及び受話演算部はそれぞれ、GOERTZELアルゴリズム演算部にて構成されるものである。
また、本発明の第7の態様であるインターホンシステムは、本発明の第1の態様乃至第6の態様のうち何れか1の態様において、居室親機の送話信号判定部及び受話信号判定部はそれぞれ、送話パワースペクトラム検知部及び受話パワースペクトラム検知部にて検知された周波数スペクトラムの本数をn(ここに、nは0及び正の整数。)とすると、n<2となる場合には子機入力信号、親機入力信号及びデータ信号が無音信号と判定し、n>2となる場合には子機入力信号、親機入力信号及びデータ信号が音声信号と判定するものである。
本発明のインターホンシステムによれば、居室親機の親機マイクに入力された親機入力信号又は汎用ネットワークを経由してIP電話から当該居室親機に伝送されてくるデータ信号の特定の周波数のパワースペクトラムをGOERTZELアルゴリズム演算部によって構成される送話演算部にて演算し、送話演算部の演算結果をもとに所定の閾値を超えた周波数スペクトラムを送話パワースペクトラム検知部にて検知し、送話パワースペクトラム検知部にて検知された周波数スペクトラムの本数に応じて、親機入力信号及びデータ信号の種類がそれぞれ、無音信号又は音声信号であることを送話信号判定部にて判別することができる。また、居室親機のCPUは、送話信号判定部にて無音信号が判別されたときには通話路切替部を制御して、居室親機の親機マイクから玄関子機の子機スピーカへの信号伝送ライン、又はIP電話から汎用ネットワーク、居室親機を経由して玄関子機の子機スピーカへの信号伝送ラインを遮断することができる。
これにより、通話音声とは異なる住戸内の周囲環境音が居室親機の親機マイクに入力された場合、或いはIP電話の周囲環境音が当該IP電話に入力された場合であっても、これらの周囲環境音が玄関子機の子機スピーカから出力されることはなく、住戸内の周囲環境のプライバシー、或いはIP電話の周囲環境のプライバシーが確保される。
本発明のインターホンシステムによれば、居室親機の親機マイクに入力された親機入力信号又は汎用ネットワークを経由してIP電話から当該居室親機に伝送されてくるデータ信号の特定の周波数のパワースペクトラムをGOERTZELアルゴリズム演算部によって構成される送話演算部にて演算し、送話演算部の演算結果をもとに所定の閾値を超えた周波数スペクトラムを送話パワースペクトラム検知部にて検知し、送話パワースペクトラム検知部にて検知された周波数スペクトラムの本数に応じて、親機入力信号及びデータ信号の種類がそれぞれ、無音信号又は音声信号であることを送話信号判定部にて判別することができるばかりでなく、玄関子機の子機マイクに入力された子機入力信号の特定の周波数のパワースペクトラムをGOERTZELアルゴリズム演算部によって構成される受話演算部にて演算し、受話演算部の演算結果をもとに所定の閾値を超えた周波数スペクトラムを受話パワースペクトラム検知部にて検知し、受話パワースペクトラム検知部にて検知された周波数スペクトラムの本数に応じて、子機入力信号の種類が無音信号又は音声信号であることを受話信号判定部にて判別することができる。また、居室親機のパワースペクトラム比較部は、送話信号判定部及び受話信号判定部における判定結果と送話パワースペクトラム検知部及び受話パワースペクトラム検知部にて検知される周波数スペクトラムの比較結果をもとに、送話モード又は受話モードを検出することができる。また、居室親機のCPUは、送話モードの場合に通話路切替部を制御して、親機マイクから玄関子機の子機スピーカへの信号伝送ライン、又はIP電話から汎用ネットワーク、居室親機を経由して玄関子機の子機スピーカへの信号伝送ラインを形成する一方、玄関子機の子機マイクから親機スピーカへの信号伝送ライン、又は玄関子機の子機マイクから居室親機、汎用ネットワークを経由してIP電話への信号伝送ラインは遮断することができる。さらに、居室親機のCPUは、受話モードの場合に通話路切替部を制御して、玄関子機の子機マイクから親機スピーカへの信号伝送ライン、又は玄関子機の子機マイクから居室親機、汎用ネットワークを経由してIP電話への信号伝送ラインを形成する一方、親機マイクから玄関子機の子機スピーカへの信号伝送ライン、又はIP電話から汎用ネットワーク、居室親機を経由して玄関子機の子機スピーカへの信号伝送ラインは遮断することができる。
これにより、通話音声とは異なる住戸内の周囲環境音が居室親機の親機マイクに入力された場合、或いはIP電話の周囲環境音が当該IP電話に入力された場合であっても、これらの周囲環境音が玄関子機の子機スピーカから出力されることはなく、住戸内の周囲環境のプライバシー、或いはIP電話の周囲環境のプライバシーが確保されるとともに、親機スピーカから親機マイクへの音響帰還によるハウリングの発生、IP電話において音響帰還によるハウリングの発生をそれぞれ防止でき、良好な通話音質が確保される。
本発明のインターホンシステムによれば、居室親機の送話演算部及び受話演算部にて行う演算処理、送話パワースペクトラム検知部及び受話パワースペクトラム検知部にて行う検知処理、送話信号判定部及び受話信号判定部にて行う判定処理はそれぞれ、所定の時間毎に時系列で区切って繰り返し行われることから、各動作に必要とされる構成部を単一で設けることができる。
以下、本発明のインターホンシステムを適用した最良の実施の形態例について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施例によるインターホンシステムの具体的な構成を示すブロック図である。このインターホンシステムには、住戸外に設置され来訪者が住戸内に在室中の居住者を呼び出して通話を成立させるための玄関子機1と、住戸内に設置され、伝送路L1を経由して接続される玄関子機1からの呼び出しに応答した居住者が来訪者との間で通話を成立させるための居室親機2aと、電話回線、ISDN、ADSL、光ケーブル等の各種の通信手段から構成される汎用ネットワーク3と、汎用ネットワーク3により接続される居室親機2aを経由して玄関子機1との間で通話を成立させるためのIP電話4とが設けられている。
玄関子機1には、子機操作部100、カメラ101、子機映像処理部102、子機マイク103、子機スピーカ104、子機通話部105及び子機I/F(インターフェース)106が備えられている。
この玄関子機1において、子機操作部100は、来訪者が居住者を呼び出すために操作するものであり、例えば、呼出ボタンにて構成されている。
カメラ101は、呼出操作を行った来訪者の映像や住戸外の周囲近傍の映像(監視映像)を撮像するためのものであり、例えば、CCD、CMOS等の各種の撮像媒体にて構成されている。また、子機映像処理部102は、カメラ101にて撮像された映像である電気信号の映像信号を信号処理する例えば、FM変調、増幅等を行うためのものである。
子機マイク103及び子機スピーカ104は、(居室親機2aの利用者である)居住者又はIP電話4の利用者との間において、来訪者が通話を成立させるための音声(送話音声、受話音声)を入出力するものである。また、子機通話部105は、子機マイク103及び子機スピーカ104にて入出力される音声(送話音声、受話音声)である電気信号の音声信号を信号処理する例えば、4線/2線変換又は2線/4線変換、増幅等を行うとともに、子機スピーカ104に送出される無音信号を信号処理する例えば、2線/4線変換を行うためのものである。
子機I/F106は、子機操作部100から伝送路L1への信号伝送ラインと、子機映像処理部102から伝送路L1への信号伝送ラインと、子機通話部105及び伝送路L1の間の信号伝送ラインとをそれぞれ形成するためのものである。
また、居室親機2aには、親機モニタ200、親機映像処理部201、親機マイク202、親機スピーカ203、親機通話部204、コーデック部205、通話路切替部206、親機操作部207、送話演算部208、送話パワースペクトラム検知部209、送話信号判定部210、CPU211、子機側親機I/F212及びネットワーク側親機I/F213が備えられている。
この居室親機2aにおいて、親機モニタ200は、CPU211により出画状態に制御され、来訪者による玄関子機1からの呼び出しがあることを示す呼出表示と、玄関子機1のカメラ101にて撮像された映像を出画するための映像出画とをそれぞれ行うものであり、例えば、LCD、PDP、SED、有機ELディスプレイ等の各種の出画表示媒体にて構成されている。また、親機映像処理部201は、CPU211により制御され、伝送路L1を経由して玄関子機1から伝送されてくる映像信号を信号処理する例えば、FM復調、増幅等を行い、玄関子機1のカメラ101にて撮像された映像を親機モニタ200に出画させるためのものである。
親機マイク202及び親機スピーカ203は、居住者が来訪者との間で通話を成立させるための音声(送話音声、受話音声)を入出力するものであり、親機スピーカ203は、前述の通話機能のみならず来訪者による玄関子機1からの呼び出しがあることを示す呼出報知を行うことができる。また、親機通話部204は、CPU211により制御され、親機マイク202及び親機スピーカ203にて入出力される音声(送話音声、受話音声)である電気信号の音声信号を信号処理する例えば、4線/2線変換又は2線/4線変換、増幅等を行うとともに、後述するコーデック部205に送出される伝送路L1を経由して玄関子機1から伝送されてくる音声信号を信号処理する例えば、2線/4線変換、増幅等を行い、さらには、汎用ネットワーク3からIP電話4を経由して伝送され、後述するコーデック部205にてD/A(デジタル/アナログ)変換された音声信号を信号処理する例えば、4線/2線変換、増幅等を行うためのものである。
コーデック部205は、CPU211により制御され、親機マイク202に入力された音声信号をA/D(アナログ/デジタル)変換して送話演算部208に送出するとともに、親機通話部204を経由して伝送されてくる玄関子機1からの音声信号をA/D変換してネットワーク側親機I/F213に送出し、さらには、ネットワーク側親機I/F213を経由して伝送されてくるIP電話4からの音声信号をD/A変換して親機通話部204に送出するためのものである。
通話路切替部206は、CPU211により切り替えられ、親機マイク202から親機通話部204への信号伝送ラインと、コーデック部205から親機通話部204への信号伝送ラインとをそれぞれ、形成又は遮断するためのものである。
親機操作部207は、CPU211により操作検出され、来訪者による玄関子機1からの呼び出しがあることを確認した居住者が応答し、親機マイク202及び親機スピーカ203の使用による通話を成立させるための応答操作、又は成立中の通話を終了するための終話操作、来訪者による玄関子機1からの呼び出しがあることをIP電話4に転送するための呼出転送操作等を行うものであり、例えば、通話ボタン、転送ボタン等にて構成されている。この親機操作部207としては、居室親機2aの筐体面(図示せず。)に設けられる押圧ボタンや親機モニタ200の前面に設けられるタッチパネル(図示せず。)等が好適とされる。
送話演算部208は、CPU211により制御され、親機マイク202に入力される親機入力信号、又は汎用ネットワーク3を経由してIP電話4から伝送されてくるデータ信号の特定の周波数のパワースペクトラムを演算するためのものであり、例えば、GOERTZELアルゴリズム演算部にて構成されている。また、送話パワースペクトラム演算部209は、CPU211により制御され、送話演算部208の演算結果をもとに所定の閾値を超えた周波数スペクトラム(送話周波数スペクトラム)を検知するためのものである。また、送話信号判定部210は、CPU211により制御され、送話パワースペクトラム検知部209にて検知された周波数スペクトラムの本数に応じて、親機入力信号及びデータ信号の種類がそれぞれ、無音信号又は音声信号であることを判別するためのものであり、この判別結果は、CPU211に送出される。
CPU211は、居室親機2aの構成各部を制御するためのものである。具体的な制御としては、送話信号判定部210の判定結果をもとに親機通話部204、コーデック部205及び通話路切替部206をそれぞれ制御し、親機マイク202から玄関子機1の子機スピーカ104から親機スピーカ203への信号伝送ラインと、IP電話4から汎用ネットワーク3、居室親機2aを経由して玄関子機1(の子機スピーカ104)への信号伝送ラインとをそれぞれ、形成又は遮断することができる。
子機側親機I/F212は、伝送路L1から親機映像処理部201への信号伝送ラインと、伝送路L1及び親機通話部204間の信号伝送ラインと、CPU211及び伝送路L1の間の信号伝送ラインとをそれぞれ形成するためのものである。また、ネットワーク側親機I/F213は、コーデック部205及び汎用ネットワーク3の間の信号伝送ラインと、汎用ネットワーク3から送話演算部208への信号伝送ラインと、CPU211及び汎用ネットワーク3の間の信号伝送ラインとをそれぞれ形成するためのものである。
さらに、IP電話4には、電話モニタ400、電話マイク401、電話スピーカ402及び電話操作部403が備えられている。
このIP電話4において、電話モニタ400は、来訪者による玄関子機1からの呼び出しがあることを示す呼出表示と、玄関子機1のカメラ101にて撮像された映像を出画するための映像出画とをそれぞれ行うものであり、例えば、LCD、PDP、SED、有機ELディスプレイ等の各種の出画表示媒体にて構成されている。
電話マイク401及び電話スピーカ402は、IP電話4の利用者が来訪者との間で通話を成立させるための音声(送話音声、受話音声)を入出力するものであり、電話スピーカ402は、前述の通話機能のみならず来訪者による玄関子機1からの呼び出しがあることを示す呼出報知を行うことができる。
電話操作部403は、来訪者による玄関子機1からの呼び出しがあることを確認したIP電話4の利用者が応答し、電話マイク401及び電話スピーカ402の使用による通話を成立させるための応答操作、又は成立中の通話を終了するための終話操作等を行うものであり、例えば、通話ボタン、テンキーボタン等にて構成されている。この電話操作部403としては、IP電話4の操作面に設けられる押圧ボタンや電話モニタ400の前面に設けられるタッチパネルが好適とされる。
このように構成された本発明の第1の実施例によるインターホンシステムにおいて、以下、具体的な動作について、図1、図3(a)、(b)、(c)、(d)、図4(a)、(b)、(c)、(d)をそれぞれ参照して説明する。なお、図3(a)は、居室親機2aの親機マイク202に入力される親機入力信号の一例を示す説明図である。また、図3(b)、(c)、(d)はそれぞれ、親機入力信号の種類毎の信号処理の一例を示す説明図である。また、図4(a)は、IP電話4の電話マイク401に入力されるデータ信号の一例を示す説明図である。さらに、図4(b)、(c)、(d)はそれぞれ、データ信号の種類毎の信号処理の一例を示す説明図である。
図1に示すインターホンシステムおいて、居室親機2aが設置された住戸内に在室中の居住者を呼び出すために、住戸外に居る来訪者が玄関子機1の子機操作部100を使用して所定の呼出操作を行うと、この子機操作部100にて生成された呼出信号が、子機I/F106、伝送路L1、居室親機2aの子機側親機I/F212を経由してCPU211に伝送されるとともに、カメラ101及び子機映像処理部102がそれぞれ能動となる。また、カメラ101は、呼出操作を行った来訪者の映像(住戸外の周囲近傍の映像を含む。)の撮像を開始する。この映像は、電気信号の映像信号に信号処理され、子機映像処理部102にて例えば、FM変調、増幅等された後、子機I/F106、伝送路L1、居室親機2aの子機側親機I/F212を経由して親機映像処理部201に伝送される。
居室親機2aのCPU211は、伝送路L1を経由して玄関子機1から伝送されてきた呼出信号を受信すると、来訪者による玄関子機1からの呼び出しがある旨の呼出音や音声メッセージ等を親機スピーカ203から出力させるとともに、親機モニタ200及び親機映像処理部201がそれぞれ能動となるように制御する。この制御により、親機モニタ200には、親機映像処理部201にて例えば、FM復調、増幅等された映像信号、すなわち、玄関子機1のカメラ101にて撮像された来訪者の映像(住戸外の周囲近傍の映像を含む。)が出画される。また、CPU211は、前述の呼出報知及び映像出画の各動作と同時に、親機操作部207の使用による呼出転送のための所定の設定操作が予め行われていた場合、伝送路L1を経由して玄関子機1から伝送されてきた呼出信号及び映像信号をそれぞれ、ネットワーク側親機I/F213、汎用ネットワーク3を経由してIP電話4に転送する。
IP電話4は、汎用ネットワーク3を経由して居室親機2aから転送されてきた呼出信号を受信すると、来訪者による玄関子機1からの呼び出しがある旨の呼出音や音声メッセージ等を電話スピーカ402から出力させるとともに、同様に受信された映像信号をもとに、玄関子機1のカメラ101にて撮像された来訪者の映像(住戸外の周囲近傍の映像を含む。)を電話モニタ400に出画する。
なお、居室親機2の親機モニタ200及びIP電話4の電話モニタ400にはそれぞれ、玄関子機1のカメラ101にて撮像された来訪者の映像(住戸外の周囲近傍の映像を含む。)の出画のみならず、来訪者による玄関子機1からの呼び出しがある旨の呼出メッセージや絵データ等を表示させることもできる。
この後、来訪者による玄関子機1からの呼び出しがあることを、来訪者の判別と併せて確認できた居住者及びIP電話4の利用者のうち、最先に応答した人物、ここでは、居住者が居室親機2aの親機操作部207を使用して所定の応答操作を行うと、この操作を検出したCPU211は、親機通話部204、コーデック部205、送話演算部208、送話パワースペクトラム検知部209及び送話信号判定部210と玄関子機1の子機通話部105とがそれぞれ能動となるように制御する。
ここで、居室親機2aの送話演算部208は、親機マイク202に入力された後、コーデック部205を経由してA/D変換された親機入力信号を所定の時間T1a、T1b、T1c毎、例えば、図3(a)に示す20ms毎に時系列で区切り、特定の周波数、例えば、図3(b)、(c)、(d)にそれぞれ示す697Hz〜1633Hzの間のパワースペクトラムを演算する。また、送話パワースペクトラム検知部209は、送話演算部208の演算結果をもとに、図3(b)、(c)、(d)にそれぞれ示す所定の閾値を超えた周波数スペクトラムを検知する。
居室親機2aの送話信号判定部210は、送話パワースペクトラム検知部209の検知結果をもとに、所定の閾値を超えた周波数スペクトラムの本数n(ここに、nは0及び正の整数。)を確認する。ここでは、時間T1aにおける周波数スペクトラムの本数nが図3(b)に示すように「4本」、時間T1bにおける周波数スペクトラムの本数nが図3(c)に示すように「8本」、時間T1cにおける周波数スペクトラムの本数nが図3(d)に示すように「0本」であることをそれぞれ確認する。また、送話信号判定部210は、時間T1a、T1b、T1cの各時間における周波数スペクトラムの本数nをもとに、この本数nがn>2、n<2となる2つの異なる態様に対応させて、時間T1a、T1bの各時間における親機入力信号が居住者の音声による音声信号であり、時間T1cにおける親機入力信号が無音信号、例えば、住戸内の周囲環境音であることをそれぞれ判別し、その旨の信号判別情報をCPU211に送出する。
ここで、居室親機2aのCPU211は、親機マイク202に入力された親機入力信号が音声信号であるとの信号判別情報を受信すると、図3(a)に示す時間T1a、T1bの各時間内において通話路切替部206を制御し、親機マイク202から親機通話部204への信号伝送ラインを形成する。この制御により、居室親機2aの親機マイク202に入力された親機入力信号である音声信号は、親機通話部204、子機側親機I/F212、伝送路L1、玄関子機1の子機I/F106、子機通話部105を経由して子機スピーカ104に伝送され、居住者の音声として子機スピーカ104から出力される。一方、玄関子機1の子機マイク103に入力された子機入力信号である音声信号は、子機通話部105、子機I/F106、伝送路L1、居室親機2aの子機側親機I/F212、親機通話部204を経由して親機スピーカ203に伝送され、親機スピーカ203から来訪者の音声として出力されることにより、居住者及び来訪者の間で通話が成立する。
また、居室親機2aのCPU211は、親機マイク202に入力された親機入力信号が無音信号であるとの信号判別情報を受信すると、図3(a)に示す時間T1cの時間内において通話路切替部206を制御し、親機マイク202から親機通話部204への信号伝送ラインを遮断する。この制御により、居室親機2aの親機マイク202に入力された親機入力信号である例えば、無音信号と判定された住戸内の周囲環境音は、伝送路L1を経由して玄関子機1に伝送されることはなく、ゆえに、住戸内の周囲環境音が子機スピーカ104から出力されないため、通話の成立中における住戸内の周囲環境のプライバシーを確保することができる。一方、玄関子機1の子機マイク103に入力された子機入力信号である音声信号は、子機通話部105、子機I/F106、伝送路L1、居室親機2aの子機側親機I/F212、親機通話部204を経由して親機スピーカ203に伝送され、親機スピーカ203から来訪者の音声として出力されることになる。
次に、来訪者による玄関子機1からの呼び出しがあることを、来訪者の判別を併せて確認できた居住者及びIP電話4の利用者のうち、最先に応答した人物、ここでは、IP電話4の利用者が電話操作部403を使用して所定の応答操作を行うと、この操作を検出したIP電話4は、電話マイク401及び電話スピーカ402の使用による通話機能を能動にする。また、居室親機2aのCPU211は、IP電話4から汎用ネットワーク3、ネットワーク側親機I/F213を経由して伝送されてくる制御信号(詳述せず。)をもとに、IP電話4の利用者による応答操作を検出し、親機通話部204、コーデック部205、送話演算部208、送話パワースペクトラム検知部209及び送話信号判定部210と玄関子機1の子機通話部105とがそれぞれ能動となるように制御する。
ここで、居室親機2aの送話演算部208は、IP電話4の電話マイク401に入力された後、汎用ネットワーク3、ネットワーク側親機I/F213を経由して伝送されてきたデータ信号を所定の時間T2a、T2b、T2c毎、例えば、図4(a)に示す20ms毎に時系列で区切り、特定の周波数、例えば、図4(b)、(c)、(d)にそれぞれ示す697Hz〜1633Hzの間のパワースペクトラムを演算する。また、送話パワースペクトラム検知部209は、送話演算部208の演算結果をもとに、図4(b)、(c)、(d)にそれぞれ示す所定の閾値を超えた周波数スペクトラムを検知する。
居室親機2aの送話信号判定部210は、送話パワースペクトラム検知部209の検知結果をもとに、所定の閾値を超えた周波数スペクトラムの本数n(ここに、nは0及び正の整数。)を確認する。ここでは、時間T2aにおける周波数スペクトラムの本数nが図4(b)に示すように「0本」、時間T2bにおける周波数スペクトラムの本数nが図4(c)に示すように「5本」、時間T2cにおける周波数スペクトラムの本数nが図4(d)に示すように「3本」であることをそれぞれ確認する。また、送話信号判定部210は、時間T2a、T2b、T2cの各時間における周波数スペクトラムの本数nをもとに、この本数nがn>2、n<2となる2つの異なる態様に対応させて、時間T2aにおけるデータ信号が無音信号、例えば、IP電話4の周囲環境音であり、時間T2b、T2cの各時間におけるデータ信号がIP電話4の利用者の音声による音声信号であることをそれぞれ判別し、その旨の信号判別情報をCPU211に送出する。
ここで、居室親機2aのCPU211は、IP電話4の電話マイク402に入力されたデータ信号が音声信号であるとの信号判別情報を受信すると、図4(a)に示す時間T2b、T2cの各時間内において通話路切替部206を制御し、コーデック部205から親機通話部204への信号伝送ラインを形成する。この制御により、IP電話4の電話マイク402に入力されたデータ信号である音声信号は、汎用ネットワーク3、居室親機2aのネットワーク側親機I/F213、コーデック部205、親機通話部204、子機側親機I/F212、伝送路L1、玄関子機1の子機I/F106、子機通話部105を経由して子機スピーカ104に伝送され、IP電話4の利用者の音声として子機スピーカ104から出力される。一方、玄関子機1の子機マイク103に入力された子機入力信号である音声信号は、子機通話部105、子機I/F106、伝送路L1、居室親機2aの子機側親機I/F212、親機通話部204、コーデック部205、ネットワーク側親機I/F213、汎用ネットワーク3を経由してIP電話4に伝送され、電話スピーカ402から来訪者の音声として出力されることにより、IP電話4の利用者及び来訪者の間で通話が成立する。
また、居室親機2aのCPU211は、IP電話4の電話マイク401に入力されたデータ信号が無音信号であるとの信号判別情報を受信すると、図4(a)に示す時間T2aの時間内において通話路切替部206を制御し、コーデック部205から親機通話部204への信号伝送ラインを遮断する。この制御により、IP電話4の電話マイク401に入力されたデータ信号である例えば、無音信号と判定されたIP電話4の周囲環境音は、汎用ネットワーク3、居室親機2a、伝送路L1を経由して玄関子機1に伝送されることはなく、ゆえに、IP電話4の周囲環境音が玄関子機1の子機スピーカ104から出力されないため、通話の成立中におけるIP電話4の周囲環境のプライバシーを確保することができる。一方、玄関子機1の子機マイク103に入力された子機入力信号である音声信号は、子機通話部105、子機I/F106、伝送路L1、居室親機2aの子機側親機I/F212、親機通話部204、コーデック部205、ネットワーク側親機I/F213、汎用ネットワーク3を経由してIP電話4に伝送され、電話スピーカ402から来訪者の音声として出力されることになる。
次に、前述の第1の実施例と同様な効果、すなわち、玄関子機1と居室親機2aとの間、玄関子機1と居室親機2a、汎用ネットワーク3を経由してIP電話4との間でそれぞれ通話を成立させるにあたり、通話音声とは異なる住戸内の周囲環境音が親機マイク202に入力された場合、或いはIP電話4の周囲環境音が電話マイク401に入力された場合であっても、これら周囲環境音が玄関子機1の子機スピーカ104から出力されることはなく、住戸内の周囲環境のプライバシー、或いはIP電話の周囲環境のプライバシーが確保される効果のみならず、ハウリングの発生が防止された良好な通話音質を確保することができるインターホンシステムについて、以下、本発明の第2の実施例によるインターホン装置として、具体的な構成を示す図2のブロック図を参照して説明する。なお、第2の実施例において、前述の第1の実施例と同様な作用・機能を有する構成部については同一の符号・名称を付与するものとし、説明は省略するものとする。
図2に示すインターホンシステムには、住戸外に設置され来訪者が住戸内に在室中の居住者を呼び出して通話を成立させるための玄関子機1と、住戸内に設置され、伝送路L1を経由して接続される玄関子機1からの呼び出しに応答した居住者が来訪者との間で通話を成立させるための居室親機2bと、電話回線、ISDN、ADSL、光ケーブル等の各種の通信手段から構成される汎用ネットワーク3と、汎用ネットワーク3により接続される居室親機2bを経由して玄関子機1との間で通話を成立させるためのIP電話4とが設けられている。
居室親機2bには、親機モニタ200、親機映像処理部201、親機マイク202、親機スピーカ203、親機通話部204、親機操作部207、送話演算部208、送話パワースペクトラム検知部209、送話信号判定部210、子機側親機I/F212、コーデック部214、通話路切替部215、受話演算部216、受話パワースペクトラム検知部217、受話信号判定部218、パワースペクトラム比較部219、CPU220及びネットワーク側親機I/F221が備えられている。
この居室親機2bにおいて、コーデック部214は、CPU220により制御され、親機マイク202に入力された音声信号をA/D変換して送話演算部208に送出するとともに、親機通話部204を経由して伝送されてくる玄関子機1からの音声信号をA/D変換して受話演算部216及びネットワーク側親機I/F221にそれぞれ送出し、さらには、ネットワーク側親機I/F213を経由して伝送されてくるIP電話4からの音声信号をD/A変換して親機通話部204に送出するためのものである。
通話路切替部215は、CPU220により切り替えられ、親機マイク202及びコーデック部214から親機通話部204への送話モードにおけるそれぞれの信号伝送ラインを形成又は遮断するとともに、親機通話部204から親機スピーカ203及びコーデック部214への受話モードにおけるそれぞれの信号伝送ラインを形成又は遮断するためのものである。
受話演算部216は、CPU220により制御され、玄関子機1の子機マイク103に入力される子機入力信号の特定の周波数のパワースペクトラムを演算するためのものであり、例えば、GOERTZELアルゴリズム演算部にて構成されている。また、受話パワースペクトラム演算部217は、CPU220により制御され、受話演算部216の演算結果をもとに所定の閾値を超えた周波数スペクトラム(受話周波数スペクトラム)を検知するためのものである。また、受話信号判定部218は、CPU220により制御され、受話パワースペクトラム検知部217にて検知された周波数スペクトラムの本数に応じて、子機入力信号の種類が無音信号又は音声信号であることを判別するためのものであり、この判別結果は、パワースペクトワム比較部219に送出される。
パワースペクトラム比較部219は、送話信号判定部210にて音声信号が判定され、受話信号判定部218にて無音信号が判定されたときには送話モードであると検出し、送話信号判定部210にて無音信号が判定され、受話信号判定部218にて音声信号が判定されたときには受話モードとあると検出するとともに、送話信号判定部210及び受話信号判定部218にてそれぞれ音声信号が判定されたときに送話パワースペクトラム検知部209にて検知された送話周波数スペクトラムと受話パワースペクトラム検知部218にて検知された受話周波数スペクトラムとを比較し、送話周波数スペクトラムのレベルが受話周波数スペクトラムのレベルよりも大きい場合には送話モード、送話周波数スペクトラムのレベルが受話周波数スペクトラムのレベルよりも小さい場合には受話モードであるとそれぞれ検出するためのものであり、この比較・検出結果は、CPU220に送出される。
CPU220は、居室親機2bの構成各部を制御するためのものである。具体的な制御としては、パワースペクトラム比較部219の比較・検出結果をもとに親機通話部204、コーデック部214及び通話路切替部215をそれぞれ制御し、親機マイク202に入力された音声信号又はIP電話4の電話マイク401に入力された音声信号の玄関子機1の子機スピーカ104への信号伝送ラインを形成又は遮断するとともに、玄関子機1の子機マイク103に入力された音声信号の親機スピーカ203又はIP電話4の電話スピーカ402への信号伝送ラインを形成又は遮断することができる。
ネットワーク側親機I/F221は、コーデック部214及び汎用ネットワーク3の間の信号伝送ラインと、汎用ネットワーク3から送話演算部208への信号伝送ラインと、CPU220及び汎用ネットワーク3の間の信号伝送ラインとをそれぞれ形成するためのものである。
このように構成された本発明の第2の実施例によるインターホンシステムにおいて、以下、具体的な動作について、図2、前述の図3(a)、(b)、(c)、(d)及び図4(a)、(b)、(c)、(d)、図5(a)、(b)、(c)、(d)をそれぞれ参照して説明する。なお、図5(a)は、玄関子機1の子機マイク103に入力される子機入力信号の一例を示す説明図である。また、図5(b)、(c)、(d)はそれぞれ、子機入力信号の種類毎の信号処理の一例を示す説明図である。
なお、図2に示すインターホンシステムおいて、居室親機2bが設置された住戸内に在室中の居住者を呼び出すために、住戸外に居る来訪者が玄関子機1の子機操作部100を使用して所定の呼出操作を行い、この呼び出しを居室親機2bの親機モニタ200及び親機スピーカ203を使用して呼出報知する動作と、同様の呼び出しをIP電話4の電話モニタ400及び電話スピーカ402を使用して呼出報知する動作とはそれぞれ、第1の実施例における該当動作と同一であるため、その説明は省略するものとする。
図2に示すインターホンシステムおいて、来訪者による玄関子機1からの呼び出しがあることを、来訪者の判別と併せて確認できた居住者及びIP電話4の利用者のうち、最先に応答した人物、ここでは、居住者が居室親機2bの親機操作部207を使用して所定の応答操作を行うと、この操作を検出したCPU220は、親機通話部204、送話演算部208、送話パワースペクトラム検知部209、送話信号判定部210、コーデック部214、受話演算部216、受話パワースペクトラム検知部217、受話信号判定部218及びパワースペクトラム比較部219と玄関子機1の子機通話部105とがそれぞれ能動となるように制御する。
ここで、居室親機2bの送話演算部208は、前述の第1の実施例と同様、親機マイク202に入力された後、コーデック部214を経由してA/D変換された親機入力信号を所定の時間T1a、T1b、T1c毎、例えば、図3(a)に示す20ms毎に時系列で区切り、特定の周波数、例えば、図3(b)、(c)、(d)にそれぞれ示す697Hz〜1633Hzの間のパワースペクトラムを演算する。また、送話パワースペクトラム検知部209は、送話演算部208の演算結果をもとに、前述の第1の実施例と同様、図3(b)、(c)、(d)にそれぞれ示す所定の閾値を超えた周波数スペクトラムを検知する。
居室親機2bの送話信号判定部210は、送話パワースペクトラム検知部209の検知結果をもとに、前述の第1の実施例と同様、所定の閾値を超えた周波数スペクトラム(送話周波数スペクトラム)の本数n(ここに、nは0及び正の整数。)を確認する。ここでは、時間T1aにおける周波数スペクトラムの本数nが図3(b)に示すように「4本」、時間T1bにおける周波数スペクトラムの本数nが図3(c)に示すように「8本」、時間T1cにおける周波数スペクトラムの本数nが図3(d)に示すように「0本」であることをそれぞれ確認する。また、送話信号判定部210は、時間T1a、T1b、T1cの各時間における周波数スペクトラムの本数nをもとに、この本数nがn>2、n<2となる2つの異なる態様に対応させて、前述の第1の実施例と同様、時間T1a、T1bの各時間における親機入力信号が居住者の音声による音声信号、時間T1cにおける親機入力信号が無音信号、例えば、住戸内の周囲環境音であることをそれぞれ判別し、その旨の信号判別情報をパワースペクトラム比較部219に送出する。
一方、居室親機2bの受話演算部216は、玄関子機1の子機マイク103に入力された後、子機通話部105、子機I/F106、伝送路L1、子機側親機I/F212、コーデック部214を経由してA/D変換された子機入力信号を所定の時間T1a、T1b、T1c毎、例えば、図5(a)に示す20ms毎に時系列で区切り、特定の周波数、例えば、図5(b)、(c)、(d)にそれぞれ示す697Hz〜1633Hzの間のパワースペクトラムを演算する。また、受話パワースペクトラム検知部217は、受話演算部216の演算結果をもとに、図5(b)、(c)、(d)にそれぞれ示す所定の閾値を超えた周波数スペクトラムを検知する。
居室親機2bの受話信号判定部218は、受話パワースペクトラム検知部217の検知結果をもとに、所定の閾値を超えた周波数スペクトラム(受話周波数スペクトラム)の本数n(ここに、nは0及び正の整数。)を確認する。ここでは、時間T1aにおける周波数スペクトラムの本数nが図5(b)に示すように「5本」、時間T1bにおける周波数スペクトラムの本数nが図5(c)に示すように「1本」、時間T1cにおける周波数スペクトラムの本数nが図5(d)に示すように「7本」であることをそれぞれ確認する。また、受話信号判定部218は、時間T1a、T1b、T1cの各時間における周波数スペクトラムの本数nをもとに、この本数nがn>2、n<2となる2つの異なる態様に対応させて、時間T1a、T1cの各時間における子機入力信号が来訪者の音声による音声信号、時間T1bにおける子機入力信号が無音信号、例えば、住戸外の周囲環境音であることをそれぞれ判別し、その旨の信号判別情報をパワースペクトラム比較部219に送出する。
居室親機2bのパワースペクトラム比較部219は、図3(a)、図5(a)にそれぞれ示す時間T1aにおいて送話信号判定部210及び受話信号判定部218にてそれぞれ、音声信号が判定されるため、送話パワースペクトラム検知部209にて検知された送話周波数スペクトラムと受話パワースペクトラム検知部217にて検知された受話周波数スペクトラムとを比較し、送話周波数スペクトラムのレベルが受話周波数スペクトラムのレベルよりも大きい場合には送話モード、送話周波数スペクトラムのレベルが受話周波数スペクトラムのレベルよりも小さい場合には受話モードであるとそれぞれ検出し、その旨のモード検出情報をCPU220に送出する。ここでは、図3(b)、図5(b)にそれぞれ示すように、送話周波数スペクトラムのレベルが受話周波数スペクトラムのレベルよりも大きいことから、送話モードである旨のモード検出情報がCPU220に送出されることになる。
また、居室親機2bのパワースペクトラム比較部219は、図3(a)、図5(a)にそれぞれ示す時間T1bにおいて送話信号判定部210にて音声信号が判定される一方、受話信号判定部218にて無音信号が判定されるため、送話モードであると検出し、その旨のモード検出情報をCPU220に送出する。
さらに、居室親機2bのパワースペクトラム比較部219は、図3(a)、図5(a)にそれぞれ示す時間T1cにおいて送話信号判定部210にて無音信号が判定される一方、受話信号判定部218にて音声信号が判定されるため、受話モードであると検出し、その旨のモード検出情報をCPU220に送出する。
ここで、居室親機2bのCPU220は、送話モードである旨のモード検出情報を受信すると、図3(a)、図5(a)にそれぞれ示す時間T1a、T1bの各時間内において通話路切替部215を制御し、親機マイク202から親機通話部204への信号伝送ラインを形成する一方、親機通話部204から親機スピーカ203への信号伝送ラインは遮断する。この制御により、居室親機2bの親機マイク202に入力された親機入力信号である音声信号は、通話路切替部215、親機通話部204、子機側親機I/F212、伝送路L1、玄関子機1の子機I/F106、子機通話部105を経由して子機スピーカ104に伝送され、居住者の音声として子機スピーカ104から出力される。一方、玄関子機1の子機マイク103に入力された子機入力信号である音声信号は、子機通話部105、子機I/F106、伝送路L1、居室親機2bの子機側親機I/F212を経由して親機通話部204に伝送されるものの来訪者の音声として親機スピーカ203から出力されることはなく、ゆえに、親機スピーカ203から親機マイク202への音響帰還によるハウリングの発生を防止することができ、良好な通話音質が確保される。
また、居室親機2bのCPU220は、受話モードである旨のモード検出情報を受信すると、図3(a)、図5(a)にそれぞれ示す時間T1cの時間内において通話路切替部215を制御し、親機通話部204から親機スピーカ203への信号伝送ラインを形成する一方、親機マイク202から親機通話部204への信号伝送ラインは遮断する。この制御により、玄関子機1の子機マイク103に入力された子機入力信号である音声信号は、子機通話部105、子機I/F106、伝送路L1、居室親機2bの子機側親機I/F212、親機通話部204、通話路切替部215を経由して親機スピーカ203に伝送され、来訪者の音声として親機スピーカ203から出力される。
なお、前述のような受話モードであるとき、居室親機2bの親機マイク202には、音声信号又は無音信号が入力されることになるものの、この音声信号又は無音信号は、伝送路L1を経由して玄関子機1に伝送されることはなく、ゆえに、居住者の音声又は住戸内の周囲環境音が子機スピーカ104から出力されないため、通話の成立中における住戸内の周囲環境のプライバシーを確保することができる。
次に、来訪者による玄関子機1からの呼び出しがあることを、来訪者の判別と併せて確認できた居住者及びIP電話4の利用者のうち、最先に応答した人物、ここでは、IP電話4の利用者が電話操作部403を使用して所定の応答操作を行うと、この操作を検出したIP電話4は、電話マイク401及び電話スピーカ402の使用による通話機能を能動にする。また、居室親機2bのCPU220は、IP電話4から汎用ネットワーク3、ネットワーク側親機I/F221を経由して伝送されてくる制御信号(詳述せず。)をもとに、IP電話4の利用者による応答操作を検出し、親機通話部204、送話演算部208、送話パワースペクトラム検知部209、送話信号判定部210、コーデック部214、受話演算部216、受話パワースペクトラム検知部217、受話信号判定部218及びパワースペクトラム比較部219と玄関子機1の子機通話部105とがそれぞれ能動となるように制御する。
ここで、居室親機2bの送話演算部208は、IP電話4の電話マイク401に入力された後、汎用ネットワーク3、ネットワーク側親機I/F221を経由して伝送されてきたデータ信号を所定の時間T2a、T2b、T2c毎、例えば、前述の第1の実施例と同様、図4(a)に示す20ms毎に時系列で区切り、特定の周波数、例えば、図4(b)、(c)、(d)にそれぞれ示す697Hz〜1633Hzの間のパワースペクトラムを演算する。また、送話パワースペクトラム検知部209は、送話演算部208の演算結果をもとに、図4(b)、(c)、(d)にそれぞれ示す所定の閾値を超えた周波数スペクトラムを検知する。
居室親機2bの送話信号判定部210は、送話パワースペクトラム検知部209の検知結果をもとに、所定の閾値を超えた周波数スペクトラム(送話周波数スペクトラム)の本数n(ここに、nは0及び正の整数。)を確認する。ここでは、前述の第1の実施例と同様、時間T2aにおける周波数スペクトラムの本数nが図4(b)に示すように「0本」、時間T2bにおけるパワースペクトラムの本数nが図4(c)に示すように「5本」、時間T2cにおけるパワースペクトラムの本数nが図4(d)に示すように「3本」であることをそれぞれ確認する。また、送話信号判定部210は、前述の第1の実施例と同様、時間T2a、T2b、T2cの各時間における周波数スペクトラムの本数nをもとに、この本数nがn>2、n<2となる2つの異なる態様に対応させて、時間T2aにおけるデータ信号が無音信号、例えば、IP電話4の周囲環境音であり、時間T2b、T2cの各時間におけるデータ信号がIP電話4の利用者の音声による音声信号であることをそれぞれ判別し、その旨の信号判別情報をパワースペクトラム比較部219に送出する。
一方、居室親機2bの受話演算部216は、玄関子機1の子機マイク103に入力された後、子機通話部105、子機I/F106、伝送路L1、子機側親機I/F212、コーデック部214を経由してA/D変換された子機入力信号を所定の時間T2a、T2b、T2c毎、例えば、図5(a)に示す20ms毎に時系列で区切り、特定の周波数、例えば、図5(b)、(c)、(d)にそれぞれ示す697Hz〜1633Hzの間のパワースペクトラムを演算する。また、受話パワースペクトラム検知部217は、受話演算部216の演算結果をもとに、図5(b)、(c)、(d)にそれぞれ示す所定の閾値を超えた周波数スペクトラムを検知する。
居室親機2bの受話信号判定部218は、受話パワースペクトラム検知部217の検知結果をもとに、所定の閾値を超えた周波数スペクトラム(受話周波数スペクトラム)の本数n(ここに、nは0及び正の整数。)を確認する。ここでは、時間T2aにおける周波数スペクトラムの本数nが図5(b)に示すように「5本」、時間T2bにおける周波数スペクトラムの本数nが図5(b)に示すように「1本」、時間T2cにおける周波数スペクトラムの本数nが図5(d)に示すように「7本」であることをそれぞれ確認する。また、受話信号判定部218は、時間T2a、T2b、T2cの各時間における周波数スペクトラムの本数nをもとに、この本数nがn>2、n<2となる2つの異なる態様に対応させて、時間T2a、T2cの各時間における子機入力信号が来訪者の音声による音声信号、時間T2bにおける子機入力信号が無音信号、例えば、住戸外の周囲環境音であることをそれぞれ判別し、その旨の信号判別情報をパワースペクトラム比較部219に送出する。
居室親機2bのパワースペクトラム比較部219は、図4(a)、図5(a)にそれぞれ示す時間T2aにおいて送話信号判定部210にて無音信号が判定される一方、受話信号判定部218にて音声信号が判定されるため、受話モードであると検出し、その旨のモード検出情報をCPU220に送出する。
また、居室親機2bのパワースペクトラム比較部219は、図4(a)、図5(a)にそれぞれ示す時間T2bにおいて送話信号判定部210にて音声信号が判定される一方、受話信号判定部218にて無音信号が判定されるため、送話モードであると検出し、その旨のモード検出情報をCPU220に送出する。
さらに、居室親機2bのパワースペクトラム比較部219は、図4(a)、図5(a)にそれぞれ示す時間T2cにおいて送話信号判定部210及び受話信号判定部218にてそれぞれ、音声信号が判定されるため、送話パワースペクトラム検知部209にて検知された送話周波数スペクトラムと受話パワースペクトラム検知部217にて検知された受話周波数スペクトラムとを比較し、送話周波数スペクトラムのレベルが受話周波数スペクトラムのレベルよりも大きい場合には送話モード、送話周波数スペクトラムのレベルが受話周波数スペクトラムのレベルよりも小さい場合には受話モードであるとそれぞれ検出し、その旨のモード検出情報をCPU220に送出する。ここでは、図4(c)、図5(c)にそれぞれ示すように、受話周波数スペクトラムのレベルが送話周波数スペクトラムのレベルよりも大きいことから、受話モードである旨のモード検出情報がCPU220に送出されることになる。
ここで、居室親機2bのCPU220は、送話モードである旨のモード検出情報を受信すると、図4(a)、図5(a)に示す時間T2bの時間内において通話路切替部215を制御し、コーデック部214から親機通話部204への信号伝送ラインを形成する一方、親機通話部204からコーデック部214への信号伝送ラインは遮断する。この制御により、IP電話4の電話マイク402に入力されたデータ信号である音声信号は、汎用ネットワーク3、居室親機2bのネットワーク側親機I/F221、コーデック部214、通話路切替部215、親機通話部204、子機側親機I/F212、伝送路L1、玄関子機1の子機I/F106、子機通話部105を経由して子機スピーカ104に伝送され、IP電話4の利用者の音声として子機スピーカ104から出力される。一方、玄関子機1の子機マイク103に入力された子機入力信号である音声信号は、子機通話部105、子機I/F106、伝送路L1、居室親機2bの子機側親機I/F212を経由して親機通話部204に伝送されるものの来訪者の音声としてIP電話4の電話スピーカ402から出力されることはなく、ゆえに、電話スピーカ402から電話マイク401への音響帰還によるハウリングの発生を防止することができ、良好な通話音質が確保される。
また、居室親機2bのCPU220は、受話モードである旨のモード検出情報を受信すると、図4(a)、図5(a)に示す時間T2a、T2cの各時間内において通話路切替部215を制御し、親機通話部204からコーデック部214への信号伝送ラインを形成する一方、コーデック部214から親機通話部204への信号伝送ラインは遮断する。この制御により、玄関子機1の子機マイク103に入力された子機入力信号である音声信号は、子機通話部105、子機I/F106、伝送路L1、居室親機2bの子機側親機I/F212、親機通話部204、通話路切替部215、コーデック部214、ネットワーク側親機I/F221、汎用ネットワーク3を経由してIP電話4に伝送され、来訪者の音声として電話スピーカ402から出力される。このとき、IP電話4の電話マイク401に入力されたデータ信号である音声信号は、汎用ネットワーク3、居室親機2bのネットワーク側親機I/F221を経由してコーデック部214に伝送されるもののIP電話4の利用者の音声として玄関子機1の子機スピーカ104から出力されることはない。
なお、前述のような受話モードであるとき、IP電話4の電話マイク401には、音声信号又は無音信号が入力されることになるものの、この音声信号又は無音信号は、汎用ネットワーク3、居室親機2b、伝送路L1を経由して玄関子機1に伝送されることはなく、ゆえに、IP電話4の使用者の音声又はIP電話4の周囲環境音が子機スピーカ104から出力されないため、通話の成立中におけるIP電話4の周囲環境のプライバシーを確保することができる。
また、本発明の第2の実施例によるインターホンシステムにおいては、居室親機2bの送話演算部208及び受話演算部216にて行う演算処理、送話パワースペクトラム検知部209及び受話パワースペクトラム検知部217にて行う検知処理、送話信号判定部210及び受話信号判定部218にて行う判定処理はそれぞれ、所定の時間毎である例えば、20ms毎に時系列で区切って繰り返し行われることから、各動作に必要とされる構成部を単一で設けることができる。
最後に、本発明のインターホンシステムにおいては、特定の実施の形態をもって説明してきたが、この形態に限定されるものでなく、本発明の効果を奏する限り、これまで知られた如何なる構成のインターホンシステム、例えば、映像の撮像/処理機能(101、102)が不備とされる当該玄関子機及び映像の出画/処理機能(200、201)が不備とされる当該居室親機を有するインターホンシステムであっても採用できるということはいうまでもないことである。
図1は、本発明の第1の実施例によるインターホンシステムの具体的な構成を示すブロック図である。 図2は、本発明の第2の実施例によるインターホンシステムの具体的な構成を示すブロック図である。 図3(a)は、本発明の第1、第2の各実施例によるインターホンシステムにおいて、居室親機の親機マイクに入力される親機入力信号の一例を示す説明図である。また、図3(b)、(c)、(d)はそれぞれ、同実施例における親機入力信号の種類毎の信号処理の一例を示す説明図である。 図4(a)は、本発明の第1、第2の各実施例によるインターホンシステムにおいて、汎用ネットワークを経由してIP電話から居室親機に伝送されてくるデータ信号の一例を示す説明図である。また、図4(b)、(c)、(d)はそれぞれ、同実施例におけるデータ信号の種類毎の信号処理の一例を示す説明図である。 図5(a)は、本発明の第2の実施例によるインターホンシステムにおいて、玄関子機の子機マイクに入力される子機入力信号の一例を示す説明図である。また、図5(b)、(c)、(d)はそれぞれ、同実施例における子機入力信号の種類毎の信号処理の一例を示す説明図である。
符号の説明
1……玄関子機
103……子機マイク
104……子機スピーカ
2a……居室親機
202……親機マイク
203……親機スピーカ
206……通話路切替部
208……送話演算部
209……送話パワースペクトラム検知部
210……送話信号判定部
211……CPU
2b……居室親機
202……親機マイク
203……親機スピーカ
208……送話演算部
209……送話パワースペクトラム検知部
210……送話信号判定部
215……通話路切替部
216……受話演算部
217……受話パワースペクトラム検知部
218……受話信号判定部
219……パワースペクトラム比較部
220……CPU
3……汎用ネットワーク
4……IP電話

Claims (7)

  1. 住戸外に設置され来訪者が住戸内に在室中の居住者を呼び出して通話を成立させるための音声信号を入出力する子機マイク(103)及び子機スピーカ(104)を有する玄関子機(1)と、前記住戸内に設置され前記玄関子機からの呼び出しに応答した前記居住者が前記来訪者との間で通話を成立させるための前記音声信号を入出力する親機マイク(202)及び親機スピーカ(203)を有する居室親機(2a、2b)とを設け、
    前記居室親機には、前記親機マイクへの親機入力信号の特定の周波数のパワースペクトラムを演算するための送話演算部(208)と、前記送話演算部の演算結果をもとに所定の閾値を超えた周波数スペクトラムを検知するための送話パワースペクトラム検知部(209)と、前記送話パワースペクトラム検知部にて検知された周波数スペクトラムの本数に応じて、前記親機入力信号の種類が無音信号又は前記音声信号であることを判定するための送話信号判定部(210)と、前記送話信号判定部にて前記無音信号が判定されたとき、前記居室親機の前記親機マイクに入力された前記親機入力信号の前記玄関子機の前記子機スピーカへの伝送を遮断するための通話路切替部(206)とを備えたことを特徴とするインターホンシステム。
  2. 住戸外に設置され来訪者が住戸内に在室中の居住者を呼び出して通話を成立させるための音声信号を入出力する子機マイク(103)及び子機スピーカ(104)を有する玄関子機(1)と、前記住戸内に設置され前記玄関子機からの呼び出しに応答した前記居住者が前記来訪者との間で通話を成立させるための前記音声信号を入出力する親機マイク(202)及び親機スピーカ(203)を有する居室親機(2a、2b)と、汎用ネットワーク(3)により接続される前記居室親機を経由して前記玄関子機との間で通話を成立させるための前記音声信号を送受信するIP電話(4)とを設け、
    前記居室親機には、前記汎用ネットワークを経由して前記IP電話から伝送されてくるデータ信号の特定の周波数のパワースペクトラムを演算するための送話演算部(208)と、前記送話演算部の演算結果をもとに所定の閾値を超えた周波数スペクトラムを検知するための送話パワースペクトラム検知部(209)と、前記送話パワースペクトラム検知部にて検知された周波数スペクトラムの本数に応じて、前記データ信号の種類が無音信号又は前記音声信号であることを判定するための送話信号判定部(210)と、前記送話信号判定部にて前記無音信号が判定されたとき、前記IP電話にて入力された前記データ信号の前記汎用ネットワークを経由して前記玄関子機の前記子機スピーカへの伝送を遮断するための通話路切替部(206)とを備えたことを特徴とするインターホンシステム。
  3. 前記居室親機には、前記玄関子機の前記子機マイクへの子機入力信号の特定の周波数のパワースペクトラムを演算するための受話演算部(216)と、前記受話演算部の演算結果をもとに所定の閾値を超えた周波数スペクトラムを検知するための受話パワースペクトラム検知部(217)と、前記受話パワースペクトラム検知部にて検知された周波数スペクトラムの本数に応じて、前記子機入力信号の種類が無音信号又は前記音声信号であることを判定するための受話信号判定部(218)と、前記送話信号判定部にて前記音声信号が判定され、前記受話信号判定部にて前記無音信号が判定されたときには送話モードであると検出し、前記送話信号判定部にて前記無音信号が判定され、前記受話信号判定部にて前記音声信号が判定されたときには受話モードとあると検出するためのパワースペクトラムレベル比較部(219)と、前記パワースペクトラムレベル比較部にて前記送話モードが検出されたとき、前記玄関子機の前記子機マイクに入力された前記音声信号の前記親機スピーカ又は前記汎用ネットワークを経由して前記IP電話への伝送を遮断するための通話路切替部(215)とを備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のインターホンシステム。
  4. 前記居室親機には、前記玄関子機の前記子機マイクへの子機入力信号の特定の周波数のパワースペクトラムを演算するための受話演算部(216)と、前記受話演算部の演算結果をもとに所定の閾値を超えた周波数スペクトラムを検知するための受話パワースペクトラム検知部(217)と、前記受話パワースペクトラム検知部にて検知された周波数スペクトラムの本数に応じて、前記子機入力信号の種類が無音信号又は前記音声信号であることを判定するための受話信号判定部(218)と、前記送話信号判定部及び前記受話信号判定部にてそれぞれ前記音声信号が判定されたときに前記送話パワースペクトラム検知部にて検知された送話周波数スペクトラムと前記受話パワースペクトラム検知部にて検知された受話周波数スペクトラムとを比較し、前記送話周波数スペクトラムのレベルが前記受話周波数スペクトラムのレベルよりも大きい場合には送話モード、前記送話周波数スペクトラムのレベルが前記受話周波数スペクトラムのレベルよりも小さい場合には受話モードであるとそれぞれ検出するためのパワースペクトラムレベル比較部(219)と、前記パワースペクトラムレベル比較部にて前記送話モードが検出されたとき、前記玄関子機の子機マイクに入力された前記音声信号の前記親機スピーカ又は前記汎用ネットワークを経由して前記IP電話への伝送を遮断するための通話路切替部(215)とを備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のインターホンシステム。
  5. 前記居室親機の前記送話演算部及び前記受話演算部にて行う演算処理、前記送話パワースペクトラム検知部及び前記受話パワースペクトラム検知部にて行う検知処理、前記送話信号判定部及び前記受話信号判定部にて行う判定処理はそれぞれ、時分割に分割させて処理されることを特徴とする請求項3又は請求項4記載のインターホンシステム。
  6. 前記居室親機の前記送話演算部及び前記受話演算部はそれぞれ、GOERTZELアルゴリズム演算部にて構成されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のうち何れか1項記載のインターホンシステム。
  7. 前記居室親機の前記送話信号判定部及び前記受話信号判定部は、前記送話パワースペクトラム検知部及び前記受話パワースペクトラム検知部にて検知された周波数スペクトラムの本数をn(ここに、nは0及び正の整数。)とすると、n<2となる場合には前記子機入力信号、前記親機入力信号及び前記データ信号が前記無音信号、n>2となる場合には前記子機入力信号、前記親機入力信号及び前記データ信号が前記音声信号とそれぞれ判定することを特徴とする請求項1乃至請求項6のうち何れか1項記載のインターホンシステム。
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