JP2009058208A - 吸収式冷温水機 - Google Patents

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Abstract

【課題】暖房運転時に簡易に不凝縮性ガスの侵入を検知できる吸収式冷温水機を実現する。
【解決手段】吸収冷温水機10は、冷媒溶液を加熱する再生器12と、分離器14と、凝縮器18と、蒸発器20と、吸収器22と、溶液循環ポンプ24とを接続して吸収冷凍サイクルを形成し、分離器と蒸発器とを冷暖切り替え弁30を介して接続して、冷暖切り替え弁を開にすることにより、再生器で生成された冷媒蒸気を分離器から蒸発器に導き蒸発器を通流する負荷流体を加熱する暖房運転モードを有している。そして、暖房運転時に、蒸発器の冷媒蒸気の凝縮温度Thwと、蒸発器に連通された凝縮器の冷媒蒸気の凝縮温度Tconを検出し、蒸発器の凝縮温度と凝縮器の凝縮温度との差に基づいて、蒸発器の不凝縮性ガスの侵入を検知する検知手段40を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、吸収式冷温水機に係り、特に、暖房運転時に蒸発器に不凝縮性ガスが侵入したことを検知する吸収式冷温水機に関する。
吸収式冷温水機は、再生器、分離器、凝縮器、蒸発器、吸収器及び溶液循環ポンプなどを配管接続して吸収冷凍サイクルを形成している。このような吸収式冷温水機では、分離器と蒸発器とを冷暖切り替え弁を介して接続して、冷暖切り替え弁の開閉により暖房運転と冷房運転とを切り替えることが知られている。
つまり、冷暖切り替え弁を閉にした冷房運転時は、再生器で加熱源により希溶液(水と吸収剤の混合液)を加熱して生成された冷媒蒸気と濃溶液とが分離器で分離され、濃溶液は吸収器に導かれる一方、冷媒蒸気は凝縮器に導かれ、凝縮器伝熱管内を通流する冷却水と熱交換して凝縮し冷媒液となる。凝縮器で液化された冷媒液は、蒸発器に導かれ、蒸発器伝熱管内を通流する例えば水などの負荷流体から熱を奪って蒸発し、その蒸発潜熱で負荷流体が冷却される。ここで冷却された負荷流体は、例えば室内側の冷房負荷に循環供給される。一方、蒸発器で蒸発した冷媒は、吸収器に導かれて濃溶液に吸収され、冷媒を吸収して濃度が薄くなった希溶液は、循環ポンプにより再生器に導かれて再び加熱源により加熱される。
これに対して、冷暖切り替え弁を開にした暖房運転時は、再生器で加熱源により希溶液を加熱して生成された冷媒蒸気と濃溶液とが、分離器から冷暖切り替え弁を介して蒸発器に導かれる。そして、冷媒蒸気が蒸発器伝熱管内を通流する負荷流体に熱を奪われて凝縮し、凝縮熱により負荷流体は加熱される。加熱された負荷流体は、例えば室内側の暖房負荷に循環供給される。一方、蒸発器で凝縮した冷媒は、濃溶液と混合して希溶液となり、循環ポンプにより再生器に導かれて再び加熱源により加熱される。
ところで、吸収式冷温水機では、例えば溶接部位の劣化などの要因により蒸発器に空気などの不凝縮性ガスが侵入すると、腐食を進行させるといった弊害がある。そこで、例えば特許文献1には、不凝縮性ガスの侵入などに起因する蒸発器の真空度の低下を判定することが記載されている。
具体的には、不凝縮性ガスの侵入などにより真空度が低下すると、飽和蒸気圧及び蒸発温度が上昇することや、蒸発器での冷媒蒸発量が減少して未蒸発液冷媒が増加し、それが吸収器で吸収液と混合して発生する希釈熱によって希溶液温度が上昇することなどを利用するものである。
特開平2−33584号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている技術は、冷房運転時の吸収冷凍サイクルの特性に基づいて、不凝縮性ガスの侵入に起因する真空度の低下を判定するものである。したがって、この技術を暖房運転時にそのまま適用することは困難であり、暖房運転時に、高価な圧力センサなどを用いることなく、簡易に蒸発器への不凝縮性ガスの侵入を検知することが求められている。
そこで、本発明は、暖房運転時に簡易に不凝縮性ガスの侵入を検知できる吸収式冷温水機を実現することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の吸収式冷温水機は、冷媒溶液を加熱する再生器と、分離器と、凝縮器と、蒸発器と、吸収器と、溶液循環ポンプとを接続して吸収冷凍サイクルを形成し、分離器と蒸発器とを冷暖切り替え弁を介して接続して、冷暖切り替え弁を開にすることにより、再生器で生成された冷媒蒸気を分離器から蒸発器に導き蒸発器を通流する負荷流体を加熱する暖房運転モードを有している。
そして、暖房運転時に、蒸発器の冷媒蒸気の凝縮温度と、蒸発器に連通された凝縮器の冷媒蒸気の凝縮温度を検出し、蒸発器の凝縮温度と凝縮器の凝縮温度との差に基づいて、蒸発器の不凝縮性ガスの侵入を検知する検知手段を有してなることを特徴としている。
すなわち、蒸発器に空気などの不凝縮性ガスが侵入すると、空気中の窒素などの不凝縮性ガス成分が、冷媒蒸気の流れに伴って蒸発器伝熱管に向かって流れ、蒸発器伝熱管の周辺に滞留する。すると、特にその部位では冷媒蒸気の分圧が下がり冷媒蒸気の凝縮温度が低下する。一方、凝縮器では、蒸発器に連通されているため蒸発器と圧力は等しいものの、不凝縮性ガス成分が蒸発器側にとどまるため、冷媒蒸気の分圧は、蒸発器内の伝熱管周辺の分圧に比べて高くなる。
冷媒蒸気の分圧が蒸発器と凝縮器とで異なれば、凝縮温度も互いに異なるため、蒸発器の凝縮温度と凝縮器の凝縮温度とを検出して、これらに温度差が生じたことを検出すれば、蒸発器に不凝縮性ガスが侵入したことを検知することができる。また、ガス侵入を検知できるということは、蒸発器の真空度の低下、つまり真空異常を検知することにもなる。このように、本発明の吸収式冷温水機は、暖房運転時に、圧力センサなどの計器を用いることなく、2つの温度センサを用いるだけの簡易な構成で、不凝縮性ガスの侵入を検知することができる。
また、検知手段を、蒸発器の凝縮温度と凝縮器の凝縮温度との差が、あらかじめ設定された閾値以上になったら不凝縮性ガスが侵入したと判定するよう構成することができる。これによれば、例えば温度センサの計測誤差などの誤判定要素を排除して、確実に不凝縮性ガスが侵入している場合にのみ、侵入判定をすることができる。
この閾値は、実験結果などに基づいて適宜設定すればよいが、蒸発器の凝縮温度が高くなるにつれて小さくなるよう設定するのが好ましい。さらに、再生器の燃焼量を検出して、検出燃焼量が多くなるにつれて大きく設定するのが好ましい。つまり、不凝縮性ガス濃度が同じ場合でも、蒸発器の冷媒蒸気の凝縮温度が高ければ、温度差は生じにくく、また、再生器の燃焼量が多ければ、温度差は生じ易い傾向があるので、この傾向に合わせて閾値を設定することで、不凝縮性ガス進入判定のバラツキを抑制することができる。
本発明によれば、暖房運転時に簡易に不凝縮性ガスの侵入を検知できる吸収式冷温水機を実現することができる。
以下、本発明を適用してなる吸収式冷温水機の実施形態を説明する。なお、本実施形態は、いわゆる二重効用吸収式冷温水機を一例として説明するが、本発明はこれに限らず、単効用、或いは三重効用の吸収式冷温水機に適用することも可能である。
図1は、本実施形態の吸収式冷温水機の全体構成を示す図である。図1に示すように、吸収式冷温水機10は、高温再生器12と、分離器14と、低温再生器16と、凝縮器18と、蒸発器20と、吸収器22と、溶液循環ポンプ24と、高温及び低温溶液熱交換器26,28などを配管接続して吸収冷凍サイクルを形成して構成されている。蒸発器20と吸収器22は同一の容器内に仕切りを介して隣接して形成されている。
また、分離器14と、蒸発器20及び吸収器22を形成する容器(以下、適宜蒸発器20と略す。)とが、冷暖切り替え弁30を介して配管接続されている。この冷暖切り替え弁30は、弁の開閉を切り替えることで、吸収式冷温水機10の暖房運転と冷房運転とを切り替えるものである。
すなわち、ユーザの操作により冷房運転が開始されると、冷暖切り替え弁30が閉じられ、例えば冷媒としての水と吸収剤としての臭化リチウム(LiBr)などからなる吸収器22の希溶液は、溶液循環ポンプ24により吸い込まれ低温溶液熱交換器28、高温溶液熱交換器26で熱交換した後に高温再生器12に供給される。高温再生器12においてバーナ13により加熱された溶液は分離器14に入り、分離器14において冷媒蒸気と中間濃溶液とに分離される。
分離器14で分離された中間濃溶液は、高温溶液熱交換器26で、吸収器22からの希溶液と熱交換した後、低温再生器16に導かれ、ここで分離器14から供給された冷媒蒸気と熱交換して蒸気を発生しさらに濃度を高めた濃溶液となる。濃溶液は、低温溶液熱交換器28を経由して吸収器22の内部上部に供給される。吸収器22の内部に供給された濃溶液は、吸収器伝熱管32の表面を流下しながら冷媒蒸気を吸収して希溶液となる。このときに発生する吸収熱は、吸収器伝熱管32を流れる冷却水で除去される。
また、分離器14で発生した冷媒蒸気は、低温再生器16に導かれ、この低温再生器16において濃溶液を再度加熱して熱交換した後に凝縮器18に導かれる。低温再生器16において中間濃溶液が加熱されたことにより発生した蒸気も凝縮器18に導かれる。この凝縮器18の内部には凝縮器伝熱管34が設けられており、この凝縮器伝熱管34に流れる冷却水と熱交換を行って凝縮熱を放熱することにより、冷媒蒸気が冷却されて凝縮液化される。
なお、吸収器伝熱管32と凝縮器伝熱管34は連通されており、吸収器伝熱管32を通流して熱交換した冷却水が凝縮器伝熱管34を通流するようになっている。凝縮器伝熱管34から流出した冷却水は、例えば、冷却塔などに導かれてそこで外気と熱交換して冷却された後に、ポンプで再び吸収器伝熱管32に循環供給されるようになっている。
凝縮器18において液化された冷媒液は、図示していない冷媒貯蔵室から冷媒比例弁36の開度に応じた流量で蒸発器20に導かれ蒸発器伝熱管38に散布されて蒸発し、蒸発器伝熱管38に流れる水などの負荷流体から蒸発潜熱を奪う。これにより、蒸発器伝熱管38から冷水を得ることができ、例えば冷水と室内空気を熱交換することで冷房などを行うことができる。
一方、ユーザの操作により暖房運転が開始されると、冷暖切り替え弁30が開かれ、高温再生器12で加熱された希溶液は分離器14に上昇し、分離器14から冷媒蒸気と中間濃溶液が混合された気液混合状態にて冷暖切り替え弁30を経て蒸発器20に流入する。蒸発器20に流入した冷媒蒸気は、蒸発器伝熱管38内を流れる負荷流体である温水に熱を与え、自身は凝縮して冷媒液(水)となる。
冷媒液は蒸発器20に流入した中間濃溶液に混合されて希溶液となり、溶液循環ポンプ24により加圧され、低温溶液熱交換器28、高温溶液熱交換器26を経て高温再生器12に送られ、サイクルが繰り返される。蒸発器伝熱管38内を流れる温水は冷媒蒸気の凝縮熱によって加熱されて高温となり、例えば温水と室内空気とを熱交換することで暖房運転を行うことができる。
ところで、吸収式冷温水機では、例えば蒸発器を形成する容器の溶接部位に劣化などが生じると、蒸発器に空気などの不凝縮性ガスが侵入し、蒸発器の腐食を進行させるといった弊害がある。そのため、不凝縮性ガスが侵入してきたらこれを検知して、早期の対応を図りたいという要請がある。
冷房運転時のガス侵入検知に関しては、冷房運転時の吸収冷凍サイクルの動作特性に鑑みて様々な検出手法が提案されている。しかし、これは冷房運転時に特有のものであり、そのまま暖房運転時に適用することはできないため、暖房運転時における不凝縮性ガスの侵入を、高価な圧力センサなどを用いず簡易に検知したいという要請がある。そこで、本実施例では、暖房運転時に、不凝縮性ガスの侵入を検知する検知手段40を備えている。以下、検知手段40の詳細を説明する。
図2は、本実施形態の吸収式冷温水機の蒸発器20と凝縮器18の部分を模式的に表した図である。図2に示すように、蒸発器20と凝縮器18は、均圧管42により連通されている。また、凝縮器18の下部に、凝縮器における冷媒蒸気の凝縮温度(Tcon)を検出する温度センサ44aが設けられており、蒸発器20の蒸発器伝熱管38に、蒸発器における冷媒蒸気の凝縮温度(Thw)を検出する温度センサ44bが設けられている。
なお、温度センサ44a、44bは、これに限らず、凝縮器の冷媒蒸気の凝縮温度、蒸発器の冷媒蒸気の凝縮温度を計測できる位置であればよい。例えば、蒸発器伝熱管38の伝熱面積が十分に広ければ、蒸発器の冷媒蒸気の凝縮温度と冷温水の出口温度は略等しいとみなせるため、温度センサ44bは、冷温水の出口温度を計測するよう設けられていてもよい。また、温度センサ44は、冷媒蒸気の飽和温度を計測できる温度センサであれば使用可能である。
また、均圧管42は、冷房運転時は、凝縮器内に設けられた図示していない冷媒貯蔵室からオーバーフローした冷媒と、冷媒貯蔵室に流れない冷媒を蒸発器に流す管となる。一方、暖房運転時は冷媒がほとんどないので、凝縮器と蒸発器を連通する均圧管となる。
暖房運転中は、分離器14から冷媒蒸気と濃溶液とが気液混合状態で蒸発器20に導かれ、冷媒蒸気である水蒸気が蒸発器20内を拡散する。蒸発器20と凝縮器18は均圧管42により連通されているため、凝縮器18内にも水蒸気が拡散する。
暖房運転時には、凝縮器18の凝縮器伝熱管34に冷却水を循環させないが、凝縮器18内に導かれた水蒸気は、凝縮器18の外部の空気により冷却されて凝縮するため、温度センサにより凝縮温度を測定できる。一方、蒸発器では、蒸発器伝熱管38に、暖房負荷により熱を奪われ温度が低下した温水が通流しているので、蒸発器伝熱管38表面で水蒸気が凝縮する。すると、蒸発器20内には、図中破線矢印で示すように、蒸発器伝熱管38に向かう流れができる。
このような暖房運転中に、何らかの原因により蒸発器20内に例えば空気などの不凝縮性ガスが侵入すると、空気中の窒素などの不凝縮性ガス成分が、水蒸気の流れに同伴して蒸発器伝熱管38に向かって流れ、蒸発器伝熱管の周辺に滞留する。すると、蒸発器伝熱管38の表面付近では、局所的に水蒸気の分圧が下がり水蒸気の凝縮温度が低下する。
つまり、凝縮器の圧力をPcon、蒸発器の圧力をPhwとすると、均圧管42が設けられているため、Phw=Pconとなる。空気などが蒸発器に侵入すると、蒸発器内の特に蒸発器伝熱管38の付近には、例えば窒素などが滞留するので、Phw=Pn2+Ph2oとなり、水蒸気の分圧が低下するので、それに伴いその箇所での水蒸気の凝縮温度が低下する。一方、暖房燃焼中には、窒素ガスが蒸発器伝熱管付近に集まるため、凝縮器に窒素ガスは少なくなり、Pcon≒Ph2oとなって、蒸発器に比べて水蒸気の凝縮温度は高くなる。
したがって、凝縮器の水蒸気凝縮温度と、蒸発器の水蒸気凝縮温度とを検出して、両者の温度に差が生じるか否かを監視することで、不凝縮性ガスが侵入してきたことを検知することができる。
検出手段40は、温度センサ44a,44bのそれぞれから検出温度の信号を取り込み、これらに基づいて不凝縮性ガスが侵入したか否かを判定し、侵入したと判断した時に、ユーザに認識可能な警報を発生させるための信号を出力する。検出手段40は、ソフトウェアにより実現することができる。
より具体的には、検出手段40は、凝縮器の水蒸気の凝縮温度(Tcon)と、蒸発器の水蒸気の凝縮温度(Thw)との差温(Tch=Tcon−Thw)があらかじめ定められた閾値以上になったら、ガス侵入と判定して信号を出力する。差温Tchの閾値を設定することで、例えば温度センサの計測誤差などの誤判定要素を排除して、確実に不凝縮性ガスが侵入している場合にのみ、侵入判定をすることができる。
差温の閾値は、一定ではなく装置の状態によって図3に示すように異ならせて設けられる。図3は、不凝縮性ガスが侵入した際に発生するTconとThwとの温度差Tchの、Thw、及びバーナ燃焼量(input)による変化傾向を示す図である。図3に示すように、縦軸(Y軸)をTch、横軸(X軸)をThwとすると、同量の不凝縮性ガスが侵入した際のTchは、Thwの増加に対して略一定の傾きで減少する傾向を有している。
したがって、図3の実線46で示すように、Tchの閾値を、Tch(閾値)=−aThw+bとして表すことができる。aは傾き、bはY切片であり、実験を通じて計測誤差などを考慮した誤判定を排除できる値に設定することができる。例えば、不凝縮性ガスの検出感度を高くする場合はY切片bを小さくすればよいし、誤判定の排除を優先するのであれば、Y切片bを大きくすることなどができる。また、aは実用の範囲内では略一定とみなすことができる。
また、Tchは、バーナ13の燃焼量によっても変化する傾向を有している。つまり、バーナ13の燃焼量が多ければTchは大きくなり、燃焼量が少なければTchは小さくなる傾向を有している。そこで、バーナ13の燃焼量を検出して、図3の破線48,一点鎖線50に示すように、Tch(閾値)を、燃焼量に応じて変化させる、言い換えれば切片bを変化させることができる。Tchの閾値は、あらかじめ正常な吸収式冷温水機にある量の不凝縮性ガスを投入し、input量、Thwを変化させた時の各input量、各ThwとTchとの関係式を求めて設定することができる。
このように、不凝縮性ガス濃度が同じ場合でも、蒸発器の水蒸気の凝縮温度によって、また、バーナの燃焼量によって、温度差は異なるので、温度差の傾向に合わせて閾値を設定することで、不凝縮性ガス進入判定のバラツキを抑制することができる。
以上、本実施形態によれば、暖房運転中に、蒸発器に空気などの不凝縮性ガスが侵入すると、凝縮器の冷媒蒸気の凝縮温度と蒸発器の冷媒蒸気の凝縮温度との間に差が生じるという特性に着目することにより、圧力センサなどの計器を用いることなく、2つの温度センサを用いるだけの簡易な構成で、不凝縮性ガスの侵入を検知することができる。
本実施形態の吸収式冷温水機の全体構成を示す図である。 本実施形態の吸収式冷温水機の蒸発器と凝縮器の部分を模式的に表した図である。 不凝縮性ガスが侵入した際に発生する凝縮器の水蒸気の凝縮温度Tconと蒸発器の水蒸気の凝縮温度Thwとの温度差の、Thw、及びバーナ燃焼量(input)による変化傾向を示す図である。
符号の説明
10 吸収式冷温水機
12 高温再生器
14 分離器
16 低温再生器
18 凝縮器
20 蒸発器
22 吸収器
24 溶液循環ポンプ
26 高温溶液熱交換器
28 低温溶液熱交換器
30 冷暖切り替え弁
40 検知手段
42 均圧管
44 温度センサ

Claims (4)

  1. 冷媒溶液を加熱する再生器と、分離器と、凝縮器と、蒸発器と、吸収器と、溶液循環ポンプとを接続して吸収冷凍サイクルを形成し、前記分離器と前記蒸発器とを冷暖切り替え弁を介して接続して、該冷暖切り替え弁を開にすることにより、前記再生器で生成された冷媒蒸気を前記分離器から前記蒸発器に導き該蒸発器を通流する負荷流体を加熱する暖房運転モードを有する吸収式冷温水機であって、
    暖房運転時に、前記蒸発器の前記冷媒蒸気の凝縮温度と、前記蒸発器に連通された前記凝縮器の前記冷媒蒸気の凝縮温度を検出し、前記蒸発器の凝縮温度と前記凝縮器の凝縮温度との差に基づいて、前記蒸発器の不凝縮性ガスの侵入を検知する検知手段を有してなることを特徴とする吸収式冷温水機。
  2. 前記検知手段は、前記蒸発器の凝縮温度と前記凝縮器の凝縮温度との差が、あらかじめ設定された閾値以上になったら不凝縮性ガスが侵入したと判定する請求項1の吸収式冷温水機。
  3. 前記閾値は、前記蒸発器の凝縮温度が高くなるにつれて小さくなるよう設定されてなる請求項2の吸収式冷温水機。
  4. 前記再生器の燃焼量を検出する手段を備え、前記閾値は、前記再生器の検出燃焼量が多くなるにつれて大きく設定されてなる請求項3の吸収式冷温水機。
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