JP2009057937A - エンジンの噴射ノズル取付構造 - Google Patents

エンジンの噴射ノズル取付構造 Download PDF

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泰弘 横山
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Abstract

【課題】ヘッドカバーの油密を確実に保持してオイル漏れを未然に防止できると共に、ヘッドカバーの取外作業及び他気筒の燃料噴射ノズルに関する脱着作業を要することなく、目的の気筒の燃料噴射ノズルを容易に脱着できる直接噴射式エンジンの噴射ノズル取付構造を提供する。
【解決手段】シリンダヘッド1にノズルブリッジ32により燃料噴射ノズル3を固定し、燃料噴射ノズル3及びノズルブリッジ32の固定ボルト33を上方に露出可能な大きさのグロメット孔34をヘッドカバー28の傾斜部28aに貫設し、グロメット孔34を介して燃料噴射ノズル3の上部のコネクタ35及び回収管接続部36と供給管接続部37とを上方に突出させた状態で、グロメット孔34をグロメット42及びリテーナ52により脱着可能に閉鎖した。
【選択図】図1

Description

本発明はエンジンの燃料噴射ノズルの取付構造に係り、詳しくはシリンダヘッド上に取り付けられた燃料噴射ノズルをヘッドカバーの取外無しで脱着可能とした取付構造に関するものである。
直接噴射式エンジンの燃料噴射ノズルは燃焼室内に直接燃料を噴射するようにシリンダヘッドに取り付けられ、その噴射ノズル取付構造としては種々のものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。当該特許文献1では、シリンダヘッドを上下方向に貫通するように略直立姿勢で燃料噴射ノズルを配置し、その下端の噴孔部を燃焼室内に臨ませると共に、上部をシリンダヘッド上に突出させてヘッドカバー内に位置させている。
ところで、この種の燃料噴射ノズルは保守や交換のためにシリンダヘッドから脱着可能とする必要があり、上記特許文献1の噴射ノズル取付構造では詳細が開示されていないが、脱着作業を容易とするための種々の対策が講じられている(例えば、特許文献2参照)。当該特許文献2では、燃料噴射ノズルの一部をヘッドカバー外に配置することにより、ヘッドカバーの取外を行うことなく燃料噴射ノズルを脱着可能としている。
即ち、特許文献2の技術では、吸気及び排気カムシャフト間で気筒列設方向に延びるようにヘッドカバーにスリットを形成し、このスリットを介してシリンダヘッドの上面を上方に露出させている。スリット内でシリンダヘッドを貫通するように燃料噴射ノズルを配置すると共に、燃料噴射ノズルの後側にインジェクタホルダを配置している。燃料噴射ノズルの外周にインジェクタホルダの先端のアーム部を係合させ、インジェクタホルダを固定ボルトによりシリンダヘッド上に締結し、その締結力を燃料噴射ノズルに対して下方に作用させることにより、燃料噴射ノズルをシリンダヘッド上に固定している。燃料噴射ノズルの上部のコネクタには制御用のハーネスが接続され、コネクタの下部から前方に向けて分岐された燃料管接続部には燃料管路が接続されている。
燃料噴射ノズルの取外時には、まず、ハーネス及び燃料管路を燃料噴射ノズルから切り離した上で、固定ボルトの螺合を解除してインジェクタホルダを取外す。これにより燃料噴射ノズルはインジェクタホルダによる締結から開放されるため、その状態で燃料噴射ノズルを上方に引き抜いて取り外すことができる。また、燃料噴射ノズルの取付時には上記を逆の手順で行う。
実開平6−69360号公報 特開2005−180227号公報
しかしながら、特許文献2に記載の噴射ノズル取付構造は以下の問題を抱えている。
まず、ヘッドカバーは通常のものと同じく、その周囲をシリンダヘッドに対して油密保持するだけでなく、スリットを設けたことによりスリット内周でも油密保持する必要が生じる。ところが、ヘッドカバーは周囲をボルトで固定されているだけのため、ヘッドカバーが有する歪み或いはボルト締結により発生する撓み等により、スリット内周では十分な油密保持が期待できず、ヘッドカバー内での動弁機構の作動に伴って飛散するオイルが外部に漏れる虞があった。
また、特許文献2の図8(同図では右側がエンジン前方に相当)から明らかなように、燃料管接続部に接続された燃料管路は前方斜め上方に延びているため、この燃料管路が前側の気筒のインジェクタホルダを固定する固定ボルトの上方に位置することになる。よって、ある気筒の燃料噴射ノズルを取り外すには、その燃料噴射弁から燃料管路を切り離すことは勿論、前側に位置する気筒の燃料噴射ノズルから燃料管路を切り離す必要も生じ、整備性が悪いという問題があった。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、ヘッドカバーの油密を確実に保持してオイル漏れを未然に防止できると共に、ヘッドカバーの取外作業及び他気筒の燃料噴射ノズルに関する脱着作業を要することなく、目的の気筒の燃料噴射ノズルを容易に脱着することができるエンジンの噴射ノズル取付構造を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、吸排気弁を開閉駆動する動弁機構と共にシリンダヘッドに配設され、上部に設けられた燃料管接続部に燃料供給手段からの燃料管路が接続され、燃料管路を経て上記燃料供給手段から供給される加圧燃料を筒内に噴射する燃料噴射ノズルと、一端に設けられた係合部を燃料噴射ノズルの一側に上方より係合させ、他端に設けられた支点部をシリンダヘッド上の一側に当接させ、係合部と支点部との間にシリンダヘッドに対して締結される締結部が設けられたノズル固定部材と、動弁機構及び燃料噴射ノズルを覆うようにシリンダヘッド上に配設され、燃料管接続部を含む燃料噴射ノズルの上部を外部に突出させるメンテナンス孔が形成され、メンテナンス孔が平面視において燃料噴射ノズルと共にノズル固定部材の締結部を外部に露出可能な大きさに設定されたヘッドカバーと、一側に貫設されたシール孔内に燃料噴射ノズルの上部が嵌め込まれると共に、周囲がメンテナンス孔の周囲に脱着可能に取り付けられメンテナンス孔を閉鎖して油密保持する蓋体とを備えたものである。
従って、ヘッドカバー内においてノズル固定部材により燃料噴射ノズルが固定され、燃料管接続部を含む燃料噴射ノズルの上部がメンテナンス孔からヘッドカバーの外部に突出した状態で、燃料噴射ノズルの燃料管接続部に燃料供給手段からの燃料管路が接続され、この燃料噴射ノズルの上部とメンテナンス孔の内周との間が蓋体により閉鎖されて油密保持される。
燃料噴射ノズルの取外は、まず、燃料管接続部から燃料管路を切り離した上で、蓋体の周囲をメンテナンス孔の周囲から取り外す。これによりメンテナンス孔を介して燃料噴射ノズルと共にノズル固定部材の締結部が外部に露出し、ノズル固定部材の締結部を解除して燃料噴射ノズルを取外できる。また、燃料噴射ノズルの取付は、上記と逆の手順で実行可能である。
このようにメンテナンス孔を介して燃料噴射ノズルの脱着を行うため、ヘッドカバーとしては周囲全体を所定間隔でボルトによりシリンダヘッド上に固定する一般的な構成を採用でき、シリンダヘッドとの間の油密を十分に保持可能である。
また、ヘッドカバー上に各気筒毎にメンテナンス孔及び蓋体が設けられているため、特定気筒の燃料噴射ノズルを脱着する場合、他気筒の燃料噴射ノズルの脱着作業、或いはそれに付随する燃料管路の切離作業等を要することがなく、目的の燃料噴射ノズルのみを容易に脱着可能となる。
請求項2の発明は、請求項1において、ノズル固定部材が、支点部を動弁機構のロッカアームを支持するロッカシャフト上に当接させた状態で、ヘッドカバー内の燃料噴射ノズルを中心とした一側方に配設され、ヘッドカバーが、一側方から他側方に向けて下方に傾斜する傾斜部を有し、傾斜部に上記メンテナンス孔が貫設され、燃料噴射ノズルが、燃料管接続部として、上部に設けられた第1燃料管接続部に加えて、燃料噴射ノズルから斜め上方且つ他側方に向けて分岐する第2燃料管接続部を備えたものである。
従って、支点部をロッカシャフト上に当接させるためにノズル固定部材は比較的高い位置に配設されているが、一側方に配設したノズル固定部材に対して燃料噴射ノズルの第2燃料管接続部を他側方に配設しているため、ノズル固定部材と干渉することなく第2燃料管接続部を低位置に配設可能となり、また、ヘッドカバーが他側方に向けて下るように傾斜するため、このヘッドカバーとの干渉を避けるために第2燃料管接続部の位置を高める必要もなく、ひいてはエンジンの高さを抑えることができ、車両への搭載性が向上する。
請求項3の発明は、請求項1において、ノズル固定部材が、ヘッドカバー内で燃料噴射ノズルを中心とした一側方に配設され、ヘッドカバーが、一側方から他側方に向けて下方に傾斜する傾斜部を有し、傾斜部に上記メンテナンス孔が貫設され、燃料噴射ノズルが、燃料管接続部として、上部に設けられた第1燃料管接続部に加えて、ヘッドカバー内において燃料噴射ノズルから斜め上方且つ他側方に向けて分岐してメンテナンス孔からヘッドカバーの外部に突出する第2燃料管接続部を備え、蓋体が、燃料噴射ノズルの第1燃料管接続部に対応する第1シール孔、及び第2燃料管接続部に対応する第2シール孔を備え、各シール孔内に対応する部位がそれぞれ嵌め込まれたものである。
従って、一側方に配設したノズル固定部材に対して燃料噴射ノズルの第2燃料管接続部を他側方に配設しているため、ノズル固定部材と干渉することなく第2燃料管接続部を低位置に配設可能となり、また、ヘッドカバーが他側方に向けて下るように傾斜するため、このヘッドカバーとの干渉を避けるために第2燃料管接続部の位置を高める必要もなく、しかも、ヘッドカバー内で燃料噴射ノズルから第2燃料管接続部を分岐させるため、この分岐箇所をヘッドカバーの外部に設定した場合に比較して第2燃料管接続部を一層低位置に配設でき、ひいてはエンジンの高さを抑えることができ、車両への搭載性が向上する。
請求項4の発明は、請求項1において、蓋体の少なくとも一部が弾性を有する材料によって形成されたものである。
従って、蓋体が弾性を有する材料からなることから、例えば蓋体のシール孔を拡張しながら燃料噴射ノズルの燃料管接続部を挿通させて蓋体を取り外しできる。また、これに代えて、蓋体の締結部の直上部分を捲るだけでも締結部が外部に露出するため、締結部を解除して燃料噴射ノズルを取外できる。
以上説明したように請求項1の発明のエンジンの噴射ノズル取付構造によれば、ヘッドカバーの油密を確実に保持してオイル漏れを未然に防止できると共に、ヘッドカバーの取外作業及び他気筒の燃料噴射ノズルに関する脱着作業を要することなく、目的の気筒の燃料噴射ノズルを容易に脱着することができる。
請求項2,3の発明のエンジンの噴射ノズル取付構造によれば、請求項1に加えて、第2燃料管接続部をより低位置に配設して、エンジン高を抑制して車両への搭載性を向上することができる。
請求項4の発明のエンジンの噴射ノズル取付構造によれば、請求項1に加えて、蓋体の一部を弾性を有する材料で形成することにより、蓋体のシール孔を拡張、または蓋体の一部を屈曲させて容易に燃料噴射ノズルを脱着することができる。
以下、本発明をOHV(オーバヘッドバルブ)式を用いた直接噴射ディーゼルエンジンの噴射ノズル取付構造に具体化した一実施形態を説明する。
図1は本実施形態の噴射ノズル取付構造が適用された直接噴射式ディーゼルエンジンの燃料噴射ノズルの箇所を示す断面図、図2は同じく吸気弁の箇所を示す断面図、図3は同じくロッカシャフトの箇所を示す図1のIII−III線断面図、図4は同じく吸排気のロッカアームと燃料噴射ノズルとの位置関係を示す平面図である。
エンジンのシリンダヘッド1上には、吸排気弁6,7を開閉駆動するための動弁機構2、筒内に燃料を噴射する燃料噴射ノズル3、燃料噴射ノズル3を脱着するためのメンテナンス開閉部4が設けられており、まず、動弁機構2の構成について説明する。
[動弁機構]
図1,2において紙面と直交する方向にシリンダヘッド1が延設され、シリンダヘッド1上に長手方向に沿って各気筒が列設されている。各図では#1気筒を示しているが、他の気筒の構成も同様である。以下、説明の便宜上、図1,2において紙面と直交する手前側を前側、反対側を後側と称し、左右方向を左側及び右側と称する。
動弁機構2は、図2,4に示すように、バルブブリッジ5を介して一対ずつの吸気弁6及び排気弁7を開閉駆動する。吸気弁6は各気筒の前側に、排気弁7は各気筒の後側に配設され、これらの吸排気弁6,7は左右に並設されている。図2に示すように、各吸気弁6のステム8はシリンダヘッド1のバルブガイド9により上下方向に摺動可能に支持され、ステム8上部に係合したリテーナ10とシリンダヘッド1の上面との間にはバルブスプリング11が介装されている。バルブスプリング11の付勢力により吸気弁6は常に上方に付勢され、これにより下部の傘部12をシリンダヘッド1に設けられたバルブシート13上に当接させて吸気ポート14を閉鎖している。
両吸気弁6上にはバルブブリッジ5が架設され、バルブブリッジ5の左右両端の下面に凹設された係合部5aが各吸気弁6のステム8に嵌め込まれている。右側の係合部5aはバルブブリッジ5の上面まで貫通し、上方より係合部5a内に螺合したアジャストボルト15によりバルブブリッジ5と右側の吸気弁6との間のクリアランスが調整可能となっている。両吸気弁6間においてバルブブリッジ5は下方に向けて延設されて前方視で略T字状をなしており、この延設箇所には下方に開口するようにガイド孔5bが形成されている。
ガイド孔5bにはガイドロッド16が摺動可能に挿入され、ガイドロッド16の下端はシリンダヘッド1上に固定支持されている。バルブブリッジ5はガイドロッド16により案内されて上下動し、両吸気弁6により吸気ポート14が閉鎖された図2に示す状態からバルブブリッジ5が下動すると、その左右両端により両吸気弁6がバルブスプリング11に付勢力に抗して下方に押圧されて吸気ポート14を開放する。
以上は吸気弁6を駆動するための動弁機構2の構成であるが、排気弁7に関しても全く同様に動弁機構2が構成されている。
一方、図1,3に示すように、シリンダヘッド1上の吸排気弁6,7の左側にはロッカシャフトベース21が配設され、このロッカシャフトベース21はシリンダヘッド1上のほぼ前後方向全体に亘って延設されている。ロッカシャフトベース21の上面には前後方向全体に亘ってシャフト溝21aが形成され、シャフト溝21aは上方に開口する半円状断面をなしている。シャフト溝21a内には略同一径のロッカシャフト22が嵌め込まれ、ロッカシャフト22上の長手方向の複数箇所には平坦なボルト座面22aが適宜形成されている。
図3に示すように、ある一部のボルト座面22aには、ロッカシャフト22に貫設されたボルト孔22bを介して上方よりロッカシャフトベース21上のねじ孔21bにボルト23が螺合し、残りのボルト座面22aには、上方よりロッカシャフト22及びロッカシャフトベース21に貫設されたボルト孔22b,21cを介してシリンダヘッド1上のねじ孔1aにボルト24が螺合している。これらのボルト23,24によりシリンダヘッド1に対してロッカシャフトベース21及びロッカシャフト22が締結されている。
なお、本実施形態では、ロッカシャフトベース21が前後に2分割され、シャフト溝21aの形成時には、前後のロッカシャフトベース21の上面を相互に合わせた状態でボーリングを行っている。但し、この構成に限ることはなく、ロッカシャフトベース21を2分割せずに一体化してもよいし、各気筒個別に設けてもよい。
ロッカシャフト22には各気筒の吸排気弁6,7と対応する前後位置にロッカアーム25が揺動可能に嵌め込まれ、これらのロッカアーム25との干渉を防止するためにロッカシャフトベース21には適宜逃げ部21dが形成されている。各ロッカアーム25は左右方向に延設され、その右端の下面に形成された円弧状の押圧部25aがバルブブリッジ5の中央上面に形成された被押圧部5c上に当接している。また、各ロッカアーム25の左端にはアジャストボルト26が螺合して下端をプッシュロッド27の上端に当接させ、アジャストボルト26によりロッカアーム25とプッシュロッド27との間のクリアランスが調整可能となっている。
プッシュロッド27はシリンダヘッド1を貫通して下方の図示しないシリンダブロック側に延設され、シリンダブロックに設置されたカム軸の駆動によりプッシュロッド27が上下動する。プッシュロッド27の上動に伴ってロッカアーム25が図2の時計回りに揺動すると、ロッカアーム25の押圧部25aによりバルブブリッジ5が下方に押圧されるため、上記のようにバルブスプリング11の付勢力に抗して吸気弁6或いは排気弁7が開弁され、一方、プッシュロッド27の下動に伴ってロッカアーム25が図2の反時計回りに揺動すると、ロッカアーム25のバルブブリッジ5に対する押圧が解除されて、バルブスプリング11の付勢力により吸気弁6或いは排気弁7が閉弁される。カム軸によるプッシュロッド27の駆動はクランク軸の回転に同期して行われ、これにより吸排気弁6,7は対応する気筒の作動サイクルに同期したタイミングで開閉されて、筒内への吸気の導入及び筒内からの排ガスの排出が行われる。
以上のように動弁機構2は構成されており、この動弁機構2を隠蔽するようにシリンダヘッド1上には下方に開口する箱状をなすヘッドカバー28が配設され、ヘッドカバー28の周囲全体はパッキン29を介してシリンダヘッド1上に当接し、所定間隔で図示しないボルトにより固定されている。これによりヘッドカバー28内の油密が保持され、動弁機構2を潤滑するエンジンオイルの外部への漏れが防止されている。
[燃料噴射ノズル]
次に、燃料噴射ノズル3周辺の構成について説明する。
図1,4に示すように、燃料噴射ノズル3は各気筒の吸排気弁6,7の中央に直立姿勢で配置され、シリンダヘッド1を上下方向に貫通するように形成されたノズル孔1b内に上方より挿入されている。図示はしないが、燃料噴射ノズル3の下端の噴孔はシリンダヘッド1下面から筒内に臨み、燃料噴射ノズル3の外周はOリング31や図示しないガスケットによりノズル孔1bに対して気密保持されている。
各気筒の燃料噴射ノズル3とロッカシャフト22との間にはノズルブリッジ32(ノズル固定部材)が配設され、このノズルブリッジ32は左右方向に延設された形状をなしている。ノズルブリッジ32の右端には、燃料噴射ノズル3の外周を挟み込むように平面視で二股状をなす係合部32aが形成され、係合部32aは燃料噴射ノズル3の外周の段差部3aに対して上方より掛止めされている。ノズルブリッジ32の左端下面には円弧状の支点部32bが形成され、この支点部32bはロッカシャフト22に形成された平坦な支持座面22cに上方より当接している。
ノズルブリッジ32の左右方向の略中央にはボルト孔32cが上下に貫設され、このボルト孔32cには上方より固定ボルト33(締結部)が挿入され、固定ボルト33の先端はシリンダヘッド1上に形成されたねじ孔1cに螺合している。固定ボルト33の締結力がノズルブリッジ32に作用することにより、ロッカシャフト22上の支持座面22cを支点としてノズルブリッジ32の係合部32aにより燃料噴射ノズル3が下方に押圧され、結果として燃料噴射ノズル3がノズル孔1b内に離脱不能且つ回転不能に保持されている。
ここで、図1,2から明らかなようにヘッドカバー28内において、左側のノズルブリッジ32や上記動弁機構2のロッカアーム25等は比較的高い位置に配設され、右側の吸排気弁6,7及びバルブブリッジ5等は比較的低い位置に配設されている。このようなヘッドカバー28内の構成部品の配置を鑑みてヘッドカバー28は、ノズルブリッジ32及びロッカアーム25と対応する左側部分が最も高く平坦に形成され、この平坦箇所より燃料噴射ノズル3を挟んで吸排気弁6,7及びバルブブリッジ5と対応する右側部分には、右方に向けて斜め下方に傾斜する傾斜部28aが形成されている。
一方、シリンダヘッド1から上方に延びる燃料噴射ノズル3との干渉を回避するために、上記ヘッドカバー28には各気筒の燃料噴射ノズル3と対応するようにグロメット孔34(メンテナンス孔)が形成されている。図5はヘッドカバー28のグロメット孔34を示す図1のA矢視図である。グロメット孔34は図5に示す形状をなし、その周囲には所定幅で平坦なシール面34aがヘッドカバー28上に一体形成されている。
グロメット孔34は、平面視において上記ノズルブリッジ32の固定ボルト33及び燃料噴射ノズル3を外部上方に露出可能な大きさに設定されており、これにより固定ボルト33や燃料噴射ノズル3をグロメット孔34を介して上方に引き抜き可能となっている。燃料噴射ノズル3の上部にはコネクタ35及び回収管接続部36(第1燃料管接続部)が設けられ、これらのコネクタ35及び回収管接続部36はヘッドカバー28内からグロメット孔34を介して外部に突出している。ヘッドカバー28内において燃料噴射ノズル3の上記段差部3aの近傍には右方斜め上方に向けて供給管接続部37(第2燃料管接続部)が分岐して設けられ、供給管接続部37はグロメット孔34を介してヘッドカバー28の外部に突出している。
供給管接続部37には供給管路38(燃料管路)の一端が接続され、この供給管路38の他端は図示しないコモンレール(燃料供給手段)に接続されている。詳細は説明しないが、コモンレールには加圧ポンプにより所定圧に加圧された燃料が貯留され、この加圧燃料が供給管路38を経て燃料噴射ノズル3に常時供給されている。コネクタ35には図示しないハーネスの一端が接続され、ハーネスの他端は燃料噴射ノズル3を制御するためのECU(エンジン制御ユニット)に接続されている。回収管接続部36には図示しない回収管路の一端が接続され、回収管路の他端は車両の燃料タンクに接続されている。燃料噴射ノズル3はECUにより駆動制御され、対応する気筒の圧縮上死点近傍で燃料噴射ノズル3が開弁されて筒内に燃料が噴射され、燃料噴射ノズル3から噴射されなかった余剰燃料は回収管路を経て燃料タンクに回収される。
[メンテナンス開閉部]
次に、燃料噴射ノズル3を脱着するためのメンテナンス開閉部4について説明する。
図6はグロメットを示す図、図7はリテーナを示す図であり、図5と同じく図1のA矢視に相当する。上記グロメット孔34のシール面34a上には略等間隔の4箇所に円形状の位置決めボス41が突設され、各位置決めボス41にはねじ孔41aが形成されている。グロメット孔34上には、これを閉塞するように屈曲及び拡張可能な弾性材料であるゴム製のシート状をなすグロメット42(蓋体)が配設され、このグロメット42はグロメット孔34のシール面34aの外形と略同一形状をなしている。グロメット42にはシール面34a上の位置決めボス41と対応するように位置決め孔42aが貫設され、これらの位置決め孔42aを位置決めボス41に嵌め込んだ状態でグロメット42はグロメット孔34を閉塞し、且つその周囲をシール面34a上に密着させている。
ここで、図1に示すように、上記燃料噴射ノズル3の本体に対してコネクタ35及び回収管接続部36の部分はナット43により連結されており、ナット43の上側には、燃料噴射ノズル3の周囲全体を取り巻くように凹溝44が形成されている。また、基本的に供給管接続部37は、先端側に形成されたねじ部45に対して供給管路38の先端のユニオンナット46を螺合させて連結されるが、ねじ部45の基端側にはユニオンナット46の締結時に工具を掛けるためのナット部47が一体形成されており、ナット部47とねじ部45との間にはねじ部45の加工の際の逃げ溝48が形成されている。本実施形態では、ナット部47の逃げ溝48側の略半分が環状シール面49として円筒状に切削加工され、結果として供給管接続部37には、基端側よりナット部47、環状シール面49、逃げ溝48、ねじ部45の順に形成されている。
一方、グロメット42の中央には第1のシール孔50が貫設され、この第1のシール孔50の右側にはより小径の第2のシール孔51が貫設されている。第1のシール孔50の内周はOリングに近似する断面形状をなして、燃料噴射ノズル3の凹溝44内に弾性をもって嵌合し、これにより当該箇所の燃料噴射ノズル3とグロメット42との間の油密が保持されている。また、第2シール孔51の内周はOリングに近似する断面形状をなして環状シール面49の外周に弾性をもって当接し、Oリング部分から鍔状に突出形成されたリップ部51aの先端が逃げ溝48内に係合している。逃げ溝48内へのリップ部51aの係合により、第2シール孔51の内周のOリング部分は環状シール面49上から供給管接続部37の先端側に脱落するのが防止され、これにより当該箇所の燃料噴射ノズル3とグロメットとの間の油密が保持されている。
グロメット42上には金属板で製作されたリテーナ52が配設され、リテーナ52はグロメット42の外形と略同一形状をなしている。リテーナ52にはシール面34a上のねじ孔41aと対応するようにボルト孔52aが貫設され、各ボルト孔52aを介してボルト53がシール面34a上のねじ孔41aに螺合している。リテーナ52はシール面34a上の位置決めボス41の上面に当接しながらシール面34aとの間でグロメット42を挟持し、これによりシール面34aとグロメット42との間の油密が保持されている。
リテーナ52の中央にはグロメット42の第1シール孔50及び第2シール孔51を取り囲むように透孔52bが貫設され、この透孔52bを介して燃料噴射ノズル3のコネクタ35及び回収管接続部36と供給管接続部37とがヘッドカバー28の外部に突出している。透孔52bの大きさは、コネクタ35及び回収管接続部36と供給管接続部37とを挿通可能に設定されている。結果として透孔52bの部分を除いてグロメット42の外側にはリテーナ52が位置し、このリテーナ52によりグロメット42の油密保持作用が確実なものとなると共に、エンジンの運転時のヘッドカバー28内の圧力上昇によるグロメット42の外方への膨張が抑制される。
次に、以上のように構成されたディーゼルエンジンの噴射ノズル取付構造において燃料噴射ノズル3を脱着する手順について説明する。
燃料噴射ノズル3の取外時には、まず、コネクタ35からハーネスを切り離すと共に、回収管接続部36から回収管路を切り離し、供給管接続部37から供給管路38を切り離す。次いでグロメット42及びリテーナ52を固定しているボルト53を取り外し、グロメット42上からリテーナ52を取り外す。リテーナ52の透孔52bは燃料噴射ノズル3のコネクタ35及び回収管接続部36と供給管接続部37とを挿通可能な大きさのため、このときには燃料噴射ノズル3を固定したままリテーナ52のみが取り外される。
次いで、ヘッドカバー28のシール面34a上からグロメット42を取り外す。この時点でグロメット42の周囲はボルト53による締結を解除されているが、グロメット52の第1シール孔50は凹溝44に嵌合し、第2シール孔51は環状シール面49及び逃げ溝48に嵌合したままである。しかし、ゴム製のグロメット42のシール孔50,51は容易に屈曲・拡張可能なため、第1シール孔50を拡張して燃料噴射ノズル3のコネクタ35及び回収管接続部36を挿通させ、同じく第2シール孔51を拡張して供給管接続部37を挿通させることでグロメット42が容易に取り外しされる。
これによりグロメット孔34を介して燃料噴射ノズル3全体、及び固定ボルト33を含めたノズルブリッジ32が上方に露出する。例えばソケットレンチ等により固定ボルト33の螺合を解除して上方に引き抜き可能となり、固定ボルト33と共にノズルブリッジ32もヘッドカバー28内から外部に取り出すことができる。これにより、ノズルブリッジ32による燃料噴射ノズル3の段差部3aに対する掛止が解除され、例えば回収管接続部36を把持して燃料噴射ノズル3をノズル孔1bから上方に引き抜けば、取外作業が完了する。
また、燃料噴射ノズル3の取付は上記と逆の手順で行う。即ち、まず、燃料噴射ノズル3をグロメット孔34を介してヘッドカバー28内に配置してシリンダヘッド1のノズル孔1b内に挿入する。次いで、ノズルブリッジ32をヘッドカバー28内の正規位置に配置(左端の支点部32bをロッカシャフト22の支持座面22c上に配置、右端の二股状の係合部32aを燃料噴射ノズル3の段差部3a上に配置)し、固定ボルト33によりシリンダヘッド1上に固定する。
次いで、グロメット42の第1シール孔50を拡張しながら燃料噴射ノズル3のコネクタ35及び回収管接続部36を挿通させると共に、第2シール孔51を拡張しながら供給管接続部37を挿通させ、グロメット52をシール面34a上の正規位置に配置する。さらにコネクタ35及び回収管接続部36と供給管接続部37とを透孔52bに挿通させながらリテーナ52をグロメット42上に配置してボルト53により固定した上で、燃料噴射ノズル3のコネクタ35にハーネスを接続し、回収管接続部36に回収管路を接続し、供給管接続部37に供給管路38を接続すれば、取付作業が完了する。
なお、固定ボルト33の螺合を解除するには、上記のように燃料噴射ノズル3からグロメット42を完全に取り外すことは必須ではない。例えばグロメット42の固定ボルト33の直上部分のみを捲るだけでも固定ボルト33が外部に露出するため、この状態で固定ボルト33の螺合を解除して、燃料噴射ノズル3と一体でグロメット42を取り外してもよい。
以上のように本実施形態のディーゼルエンジンの噴射ノズル取付構造によれば、燃料噴射ノズル3及びノズルブリッジ32の固定ボルト33の直上に位置するようにヘッドカバー28にグロメット孔34を形成し、このグロメット孔34にグロメット42及びリテーナ52を脱着可能に取り付けている。
従って、ヘッドカバー28の取外無しで燃料噴射ノズル3を脱着可能とした上で、ヘッドカバー28の周囲全体をパッキン29を介してボルトによりシリンダヘッド1上に固定する一般的な構成を採用でき、これによりシリンダヘッド1との間の油密を十分に保持できる。よって、例えば燃料噴射ノズルの脱着のためにヘッドカバーにスリットを設けた特許文献2の技術のような、スリット内でのオイル漏れの不具合を未然に防止することができる。
また、ヘッドカバー28上に各気筒毎にグロメット孔34を形成し、グロメット孔34に配設したグロメット42及びリテーナ52を各気筒個別に脱着可能なため、結果として特定の燃料噴射ノズル3の保守や交換を目的として脱着する場合には、ヘッドカバー28を取り外す必要がないことは勿論、他気筒の燃料噴射ノズル3の脱着作業、或いはそれに付随する他気筒のコネクタ、回収管路及び供給管路の切離作業等は一切必要としない。よって、保守や交換を要する目的の気筒の燃料噴射ノズル3のみをシリンダヘッド1上から容易に脱着でき、その整備性を大幅に向上することができる。
一方、この種の動弁機構2を備えたエンジンでは、定期的にバルブクリアランスを点検する必要があるが、本実施形態ではヘッドカバー28の取外無しでグロメット孔34を介してバルブクリアランスの点検作業を実施可能であり、その手順の概略を述べる。
本実施形態の動弁機構2では、ロッカアーム25の押圧部25aとバルブブリッジ5の被押圧部5cとの間でバルブクリアランスが点検される。図5では吸排気のロッカアーム25とバルブブリッジ5が示されていないが、これらの部材25,5は燃料噴射ノズル3の前後両側に位置するため、グロメット孔34を介して視認可能であると共に、バルブクリアランスの測定位置までシックネスゲージを挿入可能である。従って、ヘッドカバー28を取り外すことなく、上記燃料噴射ノズル3の脱着時と同様の手順によりグロメット42及びリテーナ52を取り外した上で、グロメット孔34を介してシックネスゲージにより動弁機構2のバルブクリアランスを測定できる。
なお、バルブクリアランスの点検の結果、調整を要する場合にはヘッドカバー28を取り外して、ロッカアーム25のアジャストボルト26、或いはバルブブリッジ5のアジャストボルト15によりバルブクリアランスを調整することになる。しかし、バルブクリアランスが狂って調整を要することはほとんどなく大半は点検のみで済むため、本実施形態のようにヘッドカバー28の取外無しでバルブクリアランスを点検可能なことは、エンジンの整備性を向上するための大きな要因となる。
また、本実施形態のディーゼルエンジンの噴射ノズル取付構造では、ノズルブリッジ32の支点部32bを支持するために動弁機構のロッカシャフト22を利用しており、これにより部品点数の削減を達成しているが、反面、ロッカシャフト22の高さに応じてノズルブリッジ32が比較的高い位置に制約され、燃料噴射ノズル3から分岐する供給管接続部37との干渉の懸念があることから、場合によってはノズルブリッジ32との干渉防止のために供給管接続部37の位置を高める必要が生じ、エンジン高を増大させる要因になり得る。また、このようなロッカシャフト22を利用したノズルブリッジ32の支持構造を採用しない場合でも、可能な限りエンジン高を抑制して車両への搭載性を向上させることは従来から要望されている。
そこで、本実施形態では、上記したようにノズルブリッジ32を左方に配設し、反対側の右方に向けて燃料噴射ノズル3から斜め上方に供給管接続部37を分岐させると共に、ヘッドカバー28に右方斜め下方に傾斜する傾斜部28aを形成してグロメット孔34を設け、このグロメット孔34に配設したグロメット42に第1及び第2シール孔50,51を形成した上で、燃料噴射ノズル3の供給管接続部37の分岐箇所をヘッドカバー28内に位置させて第1及び第2シール孔50,51を介してコネクタ35及び回収管接続部36と供給管接続部37とを外部に突出させている。
以上のノズルブリッジ32と供給管接続部37との配置により、相互の干渉を防止して供給管接続部37を低位置に配設可能となり、また、傾斜部28aの形成によりヘッドカバー28との干渉を避けるために供給管接続部37の位置を高める必要もなくなり、しかも、ヘッドカバー28内で燃料噴射ノズル3から供給管接続部37を分岐させるため、この分岐箇所をヘッドカバー28の外部に設定した場合に比較して供給管接続部37を一層低位置に配設できる。また、コネクタ35及び回収管接続部36に関しても、図1から明らかなようにヘッドカバー28の傾斜部28a上に位置していることから、ヘッドカバー28に傾斜部28aがない場合に比較して低位置に配設できる。
コネクタ35に接続されたハーネス、回収管接続部36に接続された回収管路、供給管接続部37に接続された供給管路38は上方或いは斜め上方に迫り出して架設されることから、上方への迫り出しを最小限に抑制することがエンジン高の抑制のために肝要であるが、このようにコネクタ35、回収管接続部36及び供給管接続部37を低位置に配設することにより、ハーネス、回収管路、供給管路38の上方への張り出しを抑制でき、ひいてはエンジン高を抑制して車両への搭載性を向上させることができる。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、OHV式の動弁機構2を備えたディーゼルエンジンに適用したが、対象となるエンジン形式はこれに限定されるものではなく、直接噴射式ガソリンエンジンは勿論、OHC(オーバヘッドカムシャフト)式、或いはDOHC(ダブルオーバヘッドカムシャフト)式の動弁機構を備えたエンジンに適用してもよい。
また、上記実施形態では、エンジン高を抑制する対策として、ノズルブリッジ32の反対側で燃料噴射ノズル3から供給管接続部37を分岐させ、且つヘッドカバー28に右方斜め下方に傾斜する傾斜部28aを設けてグロメット孔34を形成し、さらに燃料噴射ノズル3に対する供給管接続部37の分岐箇所をヘッドカバー28内に位置させたが、これらの要件を全て備える必要は必ずしもなく、一部或いは全ての要件を省略して構成してもよい。
また、上記実施形態では、動弁機構2のロッカシャフト22を利用してノズルブリッジ32の支点部32bを支持したが、この要件も必ずしも必要なものではなく、例えばシリンダヘッド1上にブラケットを設けてノズルブリッジ32の支点部32bを支持するようにしてもよい。
実施形態の噴射ノズル取付構造が適用されたエンジンの燃料噴射ノズルの箇所を示す断面図である。 同じく吸気弁の箇所を示す断面図である。 同じくロッカシャフトの箇所を示す図1のIII−III線断面図である。 同じく吸排気のロッカアームと燃料噴射ノズルとの位置関係を示す平面図である。 ヘッドカバーのグロメット孔を示す図1のA矢視図である。 グロメットを示す図1のA矢視図である。 リテーナを示す図1のA矢視図である。
符号の説明
1 シリンダヘッド
2 動弁機構
3 燃料噴射ノズル
6 吸気弁
7 排気弁
22 ロッカシャフト
25 ロッカアーム
28 ヘッドカバー
28a 傾斜部
32 ノズルブリッジ(ノズル固定部材)
32a 係合部
32b 支点部
33 固定ボルト(締結部)
34 グロメット孔(メンテナンス孔)
36 回収管接続部(第1燃料管接続部)
37 供給管接続部(第2燃料管接続部)
38 供給管路(燃料管路)
42 グロメット(蓋体)
50 第1シール孔
51 第2シール孔

Claims (4)

  1. 吸排気弁を開閉駆動する動弁機構と共にシリンダヘッドに配設され、上部に設けられた燃料管接続部に燃料供給手段からの燃料管路が接続され、該燃料管路を経て上記燃料供給手段から供給される加圧燃料を筒内に噴射する燃料噴射ノズルと、
    一端に設けられた係合部を上記燃料噴射ノズルの一側に上方より係合させ、他端に設けられた支点部を上記シリンダヘッド上の一側に当接させ、上記係合部と支点部との間に上記シリンダヘッドに対して締結される締結部が設けられたノズル固定部材と、
    上記動弁機構及び上記燃料噴射ノズルを覆うように上記シリンダヘッド上に配設され、上記燃料管接続部を含む上記燃料噴射ノズルの上部を外部に突出させるメンテナンス孔が形成され、該メンテナンス孔が平面視において上記燃料噴射ノズルと共に上記ノズル固定部材の締結部を外部に露出可能な大きさに設定されたヘッドカバーと、
    一側に貫設されたシール孔内に上記燃料噴射ノズルの上部が嵌め込まれると共に、周囲が上記メンテナンス孔の周囲に脱着可能に取り付けられ該メンテナンス孔を閉鎖して油密保持する蓋体と
    を備えたことを特徴とするエンジンの噴射ノズル取付構造。
  2. 上記ノズル固定部材は、上記支点部を上記動弁機構のロッカアームを支持するロッカシャフト上に当接させた状態で、上記ヘッドカバー内の上記燃料噴射ノズルを中心とした一側方に配設され、
    上記ヘッドカバーは、上記一側方から他側方に向けて下方に傾斜する傾斜部を有し、該傾斜部に上記メンテナンス孔が貫設され、
    上記燃料噴射ノズルは、上記燃料管接続部として、上部に設けられた第1燃料管接続部に加えて、上記燃料噴射ノズルから斜め上方且つ上記他側方に向けて分岐出する第2燃料管接続部を備えたことを特徴とする請求項1記載のエンジンの噴射ノズル取付構造。
  3. 上記ノズル固定部材は、上記ヘッドカバー内で上記燃料噴射ノズルを中心とした一側方に配設され、
    上記ヘッドカバーは、上記一側方から他側方に向けて下方に傾斜する傾斜部を有し、該傾斜部に上記メンテナンス孔が貫設され、
    上記燃料噴射ノズルは、上記燃料管接続部として、上部に設けられた第1燃料管接続部に加えて、上記ヘッドカバー内において上記燃料噴射ノズルから斜め上方且つ上記他側方に向けて分岐して上記メンテナンス孔からヘッドカバーの外部に突出する第2燃料管接続部を備え、
    上記蓋体は、上記燃料噴射ノズルの第1燃料管接続部に対応する第1シール孔、及び第2燃料管接続部に対応する第2シール孔を備え、各シール孔内に対応する部位がそれぞれ嵌め込まれたことを特徴とする請求項1記載のエンジンの噴射ノズル取付構造。
  4. 上記蓋体は、少なくとも一部が弾性を有する材料によって形成されることを特徴とする請求項1記載のエンジンの噴射ノズル取付構造。
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CN110318905A (zh) * 2018-03-28 2019-10-11 丰田自动车株式会社 汽缸盖罩及熔敷装置

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