JP2009057933A - 車両用化学蓄熱システム - Google Patents

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Abstract

【課題】車両のエンジン熱を反応熱とする化学蓄熱により、大きなスペース・重量を必要とせず、顕熱蓄熱による蓄熱量に比べ遙かに高い蓄熱量を得ることで、車両熱エネルギーの高度利用を図ることができる車両用化学蓄熱システムを提供すること。
【解決手段】車両廃熱を貯蔵しておき、熱利用時に貯蔵した熱エネルギーを使う蓄熱システムである。この蓄熱システムにおいて、車両廃熱としてエンジン熱を利用し、エンジン熱を反応熱として化学蓄熱反応する高温反応材19を内部に貯留した反応器8を備えた。そして、反応器8とは連通路10を介して互いに連通し、エンジン熱により反応器8を加熱する蓄熱時、高温反応材19に吸熱反応が起こりガス媒体を放出すると、圧力差により反応器8から移動してきたガス媒体を凝縮する凝縮器9と、を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱エネルギーの高度利用を図る上で有効なケミカルヒートポンプによる化学蓄熱を、車両廃熱を貯蔵する蓄熱手法として採用した車両用化学蓄熱システムに関する。
従来、車両のエンジン始動時における暖機を促すため、エンジンからの廃熱を貯蔵しておき、エンジン再始動時にその熱を使う技術は既に実用化されている(例えば、特許文献1参照)。
この従来技術における熱の貯蔵方法は、エンジン冷却水(温水)を真空断熱による保温タンクに溜めておき、エンジン再始動時にエンジン冷却水系内へその温水を流し出してエンジン暖機の促進効果を得るものとしている。
特許第3767027号公報
しかしながら、従来の車両用蓄熱システムにあっては、水の顕熱を利用する温水による蓄熱であるため、水の顕熱エネルギー以上の熱エネルギーを溜めることができず、蓄熱量に限りがあり、その量も決して多いものではない、という問題があった。
なお、多くの熱量を溜めておこうとすると、水容量を増加することになり、重量・スペース的に不利になり、その結果、エンジン暖機の促進による燃費効果を相殺してしまう可能性もある。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、車両のエンジン熱を反応熱とする化学蓄熱により、大きなスペース・重量を必要とせず、顕熱蓄熱による蓄熱量に比べ遙かに高い蓄熱量を得ることで、車両熱エネルギーの高度利用を図ることができる車両用化学蓄熱システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の車両用化学蓄熱システムでは、車両廃熱を貯蔵しておき、熱利用時に貯蔵した熱エネルギーを使う蓄熱システムであって、
前記車両廃熱としてエンジン熱を利用し、エンジン熱を反応熱として化学蓄熱反応する反応材を内部に貯留した反応器と、
前記反応器とは連通路を介して互いに連通し、エンジン熱により前記反応器を加熱する蓄熱時、反応材に吸熱反応が起こりガス媒体を放出すると、圧力差により前記反応器から移動してきたガス媒体を凝縮する凝縮器と、
を備えたことを特徴とする。
よって、本発明の車両用化学蓄熱システムにあっては、エンジン熱により反応器を加熱する蓄熱時、高温反応材に吸熱反応が起こりガス媒体を放出すると、凝縮器において、圧力差により反応器から移動してきたガス媒体が凝縮され、液媒体として貯蔵される。そして、エンジン熱による蓄熱時、凝縮器にて生成される凝縮熱や、蓄熱した熱を利用する放熱時、凝縮器にて生成される蒸発潜熱による冷熱や、反応器にて生成される発熱反応による温熱を、エンジン即暖やオイル即暖や冷暖房等の熱エネルギーとして有効に活用することができる。
ここで、「蓄熱」を原理的に分けると、蓄熱材の持つ熱容量を利用して熱を蓄える「顕熱蓄熱」、蓄熱材の相変化に伴う融解熱や気化熱を利用して熱を蓄える「潜熱蓄熱」、蓄熱材の化学反応を利用して熱を蓄える「化学蓄熱」の3つに分けることができる。
そして、同じ容積にて蓄熱量を計算すると、蓄熱量の期待値は、「顕熱蓄熱」<「潜熱蓄熱」<「化学蓄熱」の関係にある。
すなわち、「化学蓄熱」により、大きなスペース・重量を必要とせずに、「顕熱蓄熱」の10倍以上の蓄熱量が期待できる。加えて、高温のエンジン熱(例えば、排気ガス熱の場合は、300〜500℃)を反応熱として利用することで、化学蓄熱反応に適した温度領域が反応材に与えられ、反応速度の増大、蓄熱量の増加、効率向上が期待できる。
この結果、車両のエンジン熱を反応熱とする化学蓄熱により、大きなスペース・重量を必要とせず、顕熱蓄熱による蓄熱量に比べ遙かに高い蓄熱量を得ることで、車両熱エネルギーの高度利用を図ることができる。
以下、本発明の車両用化学蓄熱システムを実現する最良の形態を、図面に示す実施例1及び実施例2に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は実施例1の車両用化学蓄熱システムを示す全体システム図である。図2は実施例1の車両用化学蓄熱システムの反応器に適するか否かを検証した複数の高温反応材と各高温反応材についての反応温度領域・蓄熱量・特徴を示す図である。
実施例1の車両用化学蓄熱システムは、図1に示すように、第1熱交換器1と、第2熱交換器2と、第3熱交換器3と、第1バルブ4と、第2バルブ5と、第3バルブ6と、第4バルブ7と、反応器8と、凝縮器9と、連通路10と、エンジン11と、触媒12と、エンジン排気通路13と、エンジン排気バイパス通路14と、エンジン冷却水循環回路15と、ラジエータ16と、エンジン冷却水バイパス循環回路17と、冷暖房回路18と、を備えている。
前記反応器8は、車両廃熱としてエンジン11から排出されるエンジン熱を利用し、エンジン熱を反応熱として化学蓄熱反応する高温反応材19(反応材)を内部に貯留する。
前記凝縮器9は、図1に示すように、前記反応器8とは連通路10を介して互いに連通し、エンジン熱により前記反応器8を加熱する蓄熱時、高温反応材19に吸熱反応が起こりガス媒体を放出すると、圧力差により前記反応器8から移動してきたガス媒体を凝縮する。
前記反応器8は、蓄熱した熱を利用する放熱時、圧力差により前記凝縮器9から移動してきたガス媒体と高温反応材19の反応物質との発熱反応により高温熱を生成する。
前記凝縮器9は、エンジン熱による蓄熱時、ガス媒体を液媒体に凝縮することで凝縮熱を生成し、蓄熱した熱を利用する放熱時、凝縮した液媒体の蒸発潜熱により冷熱を生成する。
前記エンジン熱としては、エンジン11から触媒12、エンジン排気通路13、エンジン排気バイパス通路14のエンジン排気系を経過して外部に排出される排気ガス熱を用いている。
前記高温反応材19としては、エンジン11からの排気ガス熱との化学蓄熱反応に適した反応温度または反応温度領域を持つ液を用いている。実施例1では、排気ガス熱が300〜500℃であるのに対し、反応温度領域が400℃前後である酸化カルシウム/水系(Ca(OH)2/CaO系)を用いている(図6参照)。そして、酸化カルシウム/水系(Ca(OH)2/CaO系)は、酸化カルシウムCaOを反応物質とし、ガス媒体を水蒸気H2O(g)とし、液媒体を水H2O(l)としている。
前記反応器8は、図1に示すように、エンジン排気ガスと高温反応材19との間での熱交換により排気ガス熱を高温反応材19に取り込む第1熱交換器1と、エンジン冷却水循環回路15(車載流体回路系)での熱利用時、エンジン冷却水と高温反応材19との間で熱交換する第2熱交換器2を有する。
前記凝縮器9は、図1に示すように、蓄熱過程で放出される凝縮熱、あるいは、放熱過程で生成される冷熱を車両用熱源として利用する第3熱交換器3を有する。
前記第1バルブ4は、第1熱交換器1に接続されるエンジン排気バイパス通路14に設けている。前記第2バルブ5は、第2熱交換器2に接続されるエンジン冷却水バイパス循環回路17に設けている。前記第3バルブ6は、前記反応器8と前記凝縮器9を連通する連通路10に設けている。前記第4バルブ7は、前記第3熱交換器3に接続される冷暖房回路18に設けている。なお、各バルブ4,5,6,7は、モード切り替えコントローラ21(モード切り替え制御手段)からのソレノイド駆動指令により開閉制御される電磁バルブ構造としている。
前記モード切り替えコントローラ21には、図1に示すように、エンジン暖機情報をもたらすラジエータ入口水温センサ22と、蓄熱量情報をもたらす凝縮器内水重量センサ23と、エアコン作動・停止情報をもたらすエアコンスイッチ24と、エンジン駆動・停止情報をもたらすイグニッションスイッチ25と、他のセンサ・スイッチ類26からの信号が入力される。
図2は実施例1のモード切り替えコントローラ21にて実行される基本的なモード切り替え制御処理を示すフローチャートであり、以下、各ステップについて説明する(請求項7のモード切り替え制御手段に相当)。
この基本的なモード切り替え制御処理では、エンジン暖機情報と蓄熱量情報に基づいて、第1バルブ4を開き、第2バルブ5を閉じ、第3バルブ6を開く「蓄熱モード」と、第1バルブ4を閉じ、第2バルブ5を開き、第3バルブ6を開く「放熱モード」と、第1,第2,第3バルブ4,5,6を全て閉じる「稼働停止モード」を切り替える制御を行う。
ステップS1では、ラジエータ入口水温センサ22により検出されたラジエータ入口水温が設定水温A未満か否かを判断し、YESの場合はステップS2へ移行し、NOの場合はステップS6へ移行する。
ここで、設定水温Aとしては、エンジン暖機が完了したことをあらわす温度設定値(例えば、A=80℃)に設定される。
ステップS2では、ステップS1でのラジエータ入口水温<Aであるとの判断に続き、凝縮器内水重量Xが下限値Bと上限値Cにより切り分けられる3つの領域のうち、どの領域に存在するか否かを判断し、0≦X<BのときにはステップS3へ移行し、B≦X<CのときにはステップS4へ移行し、C≦XのときにはステップS5へ移行する。
ここで、下限値Bとしては、例えば、150g(b=20%)に設定され、上限値Cとしては、例えば、1350g(b=90%)に設定される。
ステップS3では、ステップS2での0≦X<Bであるとの判断に続き、放熱をするには蓄熱量不足であるため、第1バルブ4を開き、第2バルブ5を閉じ、第3バルブ6を開き「蓄熱モード」とする指令を出力し、リターンへ移行する。
ステップS4では、ステップS2でのB≦X<Cであるとの判断に続き、放熱をする蓄熱量余裕があるため、第1バルブ4を閉じ、第2バルブ5を開き、第3バルブ6を開く「放熱モード」とする指令を出力し、リターンへ移行する。
ステップS5では、ステップS2でのC≦Xであるとの判断に続き、放熱をする蓄熱量余裕が充分にあるため、第1バルブ4を閉じ、第2バルブ5を開き、第3バルブ6を開く「放熱モード」とする指令を出力し、リターンへ移行する。
ステップS6では、ステップS1でのラジエータ入口水温≧Aであるとの判断に続き、凝縮器内水重量Xが下限値Bと上限値Cにより切り分けられる3つの領域のうち、どの領域に存在するか否かを判断し、0≦X<BのときにはステップS7へ移行し、B≦X<CのときにはステップS8へ移行し、C≦XのときにはステップS9へ移行する。
ステップS7では、ステップS6での0≦X<Bであるとの判断に続き、充分に蓄熱余裕があるため、第1バルブ4を開き、第2バルブ5を閉じ、第3バルブ6を開き「蓄熱モード」とする指令を出力し、リターンへ移行する。
ステップS8では、ステップS6でのB≦X<Cであるとの判断に続き、まだ蓄熱余裕があるため、第1バルブ4を開き、第2バルブ5を閉じ、第3バルブ6を開き「蓄熱モード」とする指令を出力し、リターンへ移行する。
ステップS9では、ステップS6でのC≦Xであるとの判断に続き、エンジン冷却水温が高く、かつ、蓄熱量が充分であり、これ以上の蓄熱を停止する必要があるため、第1,第2,第3バルブ4,5,6を全て閉じる「稼働停止モード」とする指令を出力し、リターンへ移行する。
図3は実施例1のモード切り替えコントローラ21にて実行される空調補助との協調によるモード切り替え制御処理を示すバルブ作動表であり、以下、各作動態様について説明する(請求項8のモード切り替え制御手段に相当)。
モード切り替え制御処理では、エンジン暖機情報と蓄熱量情報とエアコン作動・停止情報とエンジン駆動・停止情報に基づいて、第1バルブ4と第2バルブ5と第3バルブ6と第4バルブ7の開閉制御により空調補助との協調制御を行う。
*冷間時(ラジエータ入口水温<A℃)で、蓄熱量が少(0≦X<B)のとき
・A/C ON、ENG ON
第1バルブ4を開、第2バルブ5を閉、第3バルブ6を開、第4バルブ7を開とし、蓄熱モードにすると共に、冷暖房回路18をオープンにする。
・A/C ON、ENG OFF
第1バルブ4と第2バルブ5と第3バルブ6と第4バルブ7の全てを閉じ、何もしない。
・A/C OFF、ENG ON
第1バルブ4を開、第2バルブ5を閉、第3バルブ6を開、第4バルブ7を開とし、蓄熱モードにすると共に、冷暖房回路18をオープンにする。
・A/C OFF、ENG OFF
第1バルブ4と第2バルブ5と第3バルブ6と第4バルブ7の全てを閉じ、何もしない。
*冷間時(ラジエータ入口水温<A℃)で、蓄熱量が中(B≦X<C)のとき
・A/C ON、ENG ON
第1バルブ4を閉、第2バルブ5を開、第3バルブ6を開、第4バルブ7を開とし、放熱モードにすると共に、冷暖房回路18のうち冷房回路をオープンにする。
・A/C ON、ENG OFF
エンジン冷却水系に電動ウォータポンプを有する場合、第1バルブ4を閉、第2バルブ5を開、第3バルブ6を開、第4バルブ7を開とし、エンジン冷却水への放熱モードにすると共に、冷暖房回路18のうち冷房回路をオープンにする。
エンジン冷却水系に電動ウォータポンプを有さない場合、第1バルブ4を閉、第2バルブ5を閉、第3バルブ6を開、第4バルブ7を開とし、大気への放熱モードにすると共に、冷暖房回路18のうち冷房回路をオープンにする。
・A/C OFF、ENG ON
第1バルブ4を閉、第2バルブ5を開、第3バルブ6を開、第4バルブ7を閉とし、放熱モードにすると共に、冷暖房回路18をクローズにする。
・A/C OFF、ENG OFF
エンジン冷却水系に電動ウォータポンプを有さない場合、第1バルブ4と第2バルブ5と第3バルブ6と第4バルブ7の全てを閉じ、何もしない。
エンジン冷却水系に電動ウォータポンプを有する場合、第1バルブ4を閉、第2バルブ5を開、第3バルブ6を開、第4バルブ7を閉とし、エンジン冷却水への放熱モードにすると共に、冷暖房回路18のうち冷房回路をクローズにする。
*冷間時(ラジエータ入口水温<A℃)で、蓄熱量が満(C≦X)のとき
・A/C ON、ENG ON
第1バルブ4を閉、第2バルブ5を開、第3バルブ6を開、第4バルブ7を開とし、放熱モードにすると共に、冷暖房回路18をオープンにする。
・A/C ON、ENG OFF
エンジン冷却水系に電動ウォータポンプを有する場合、第1バルブ4を閉、第2バルブ5を開、第3バルブ6を開、第4バルブ7を開とし、エンジン冷却水への放熱モードにすると共に、冷暖房回路18のうち冷房回路をオープンにする。
エンジン冷却水系に電動ウォータポンプを有さない場合、第1バルブ4を閉、第2バルブ5を閉、第3バルブ6を開、第4バルブ7を開とし、大気への放熱モードにすると共に、冷暖房回路18のうち冷房回路をオープンにする。
・A/C OFF、ENG ON
第1バルブ4を閉、第2バルブ5を開、第3バルブ6を開、第4バルブ7を閉とし、放熱モードにすると共に、冷暖房回路18をクローズにする。
・A/C OFF、ENG OFF
エンジン冷却水系に電動ウォータポンプを有さない場合、第1バルブ4と第2バルブ5と第3バルブ6と第4バルブ7の全てを閉じ、何もしない。
エンジン冷却水系に電動ウォータポンプを有する場合、第1バルブ4を閉、第2バルブ5を開、第3バルブ6を開、第4バルブ7を閉とし、エンジン冷却水への放熱モードにすると共に、冷暖房回路18のうち冷房回路をクローズにする。
*暖機後(ラジエータ入口水温≧A℃)で、蓄熱量が少(0≦X<B)のとき
・A/C ON、ENG ON
第1バルブ4を開、第2バルブ5を閉、第3バルブ6を開、第4バルブ7を閉とし、蓄熱モードにすると共に、冷暖房回路18をクローズにする。
・A/C ON、ENG OFF
第1バルブ4と第2バルブ5と第3バルブ6と第4バルブ7の全てを閉じ、何もしない。
・A/C OFF、ENG ON
第1バルブ4を開、第2バルブ5を閉、第3バルブ6を開、第4バルブ7を閉とし、蓄熱モードにすると共に、冷暖房回路18をクローズにする。
・A/C OFF、ENG OFF
第1バルブ4と第2バルブ5と第3バルブ6と第4バルブ7の全てを閉じ、何もしない。
*暖機後(ラジエータ入口水温≧A℃)で、蓄熱量が中(B≦X<C)のとき
・A/C ON、ENG ON
第1バルブ4を開、第2バルブ5を閉、第3バルブ6を開、第4バルブ7を閉とし、蓄熱モードにすると共に、冷暖房回路18をクローズにする。
・A/C ON、ENG OFF
第1バルブ4を閉、第2バルブ5を閉、第3バルブ6を開、第4バルブ7を開とし、大気への放熱モードにすると共に、冷暖房回路18をオープンにする。
・A/C OFF、ENG ON
第1バルブ4を開、第2バルブ5を閉、第3バルブ6を開、第4バルブ7を閉とし、蓄熱モードにすると共に、冷暖房回路18をクローズにする。
・A/C OFF、ENG OFF
第1バルブ4と第2バルブ5と第3バルブ6と第4バルブ7の全てを閉じ、何もしない。
*暖機後(ラジエータ入口水温≧A℃)で、蓄熱量が満(C≦X)のとき
・A/C ON、ENG ON
第1バルブ4を閉、第2バルブ5を閉、第3バルブ6を開、第4バルブ7を開とし、大気への放熱モードにすると共に、冷暖房回路18をオープンにする。
・A/C ON、ENG OFF
第1バルブ4を閉、第2バルブ5を閉、第3バルブ6を開、第4バルブ7を開とし、大気への放熱モードにすると共に、冷暖房回路18をオープンにする。
・A/C OFF、ENG ON
第1バルブ4と第2バルブ5と第3バルブ6と第4バルブ7の全てを閉じ、何もしない。
・A/C OFF、ENG OFF
第1バルブ4と第2バルブ5と第3バルブ6と第4バルブ7の全てを閉じ、何もしない。
次に、車両の蓄熱技術について説明する。
蓄熱方法として物質の相変化に伴う潜熱エネルギーを利用する潜熱蓄熱は、既に一般的に知られた方法である(例えば、実開平5−37521号公報)。この従来公報に記載された自動車用蓄熱式暖房装置は、エンジン停止時に車室内暖房を可能とするために、エンジン冷却水系に蓄熱槽を用いたものである。しかし、エンジン停止時に所望する時間の車室内暖房を補完する蓄熱量を期待できない。
蓄熱方法として物質の化学反応エネルギーを用いる化学蓄熱は、既に一般的に知られた方法である(例えば、実開平4−117361号公報)。しかし、この従来公報に記載された自動車用急速暖房装置は、化学蓄熱の反応熱として、最高温度が100℃までのエンジン冷却水熱を用いるものであるため、反応速度や蓄熱量の向上を期待できるものではないし、この技術を具体的に車両に搭載した実績は無い。
また、現在、車両においては、省エネルギー化や環境保護に向けての技術開発が進み、例えば、エンジン車の場合、信号停止時等にエンジンを停止するアイドルストップ技術が実用化されているし、ハイブリッド車の場合、エンジンを停止しての電気自動車モードによる走行を多用するプラグイン技術が実用化されている。このような状況で、例えば、エンジン依存型のエアコンシステムでは、エンジンを停止すると、コンプレッサが停止するしエンジン冷却水の温度が低下することで、車室内冷暖房も停止状態や本来の機能を発揮できない状態となる。このようなエンジン停止時に車室内冷暖房を補完する必要がある。すなわち、より長い時間、大きな熱量による温熱や冷熱を保管可能にする車両用蓄熱システムの開発に期待が掛かっている。
そこで、本発明者は、同じ容積で蓄熱量に最も優れる「化学蓄熱」に着目すると共に、エンジン熱が化学反応促進に適した数百度の温度域を持つ点に着目し、エンジン熱を反応熱として利用する化学蓄熱により反応材に蓄熱する反応器と凝縮器を備えた車両用化学蓄熱システムを提案した。
この提案システムにより、期待に応え、省スペースで軽量であり車載性の良いシステムとしながら、エンジン暖機やトランスミッション暖機の促進ばかりでなく、長時間にわたる冷暖房の補完等として利用するのに充分な蓄熱量を車両廃熱から得るようにした。
次に、作用を説明する。
以下、実施例1の車両用化学蓄熱システムにおける作用を、「蓄熱量の期待値について」、「高温反応材の選択について」、「化学蓄熱のメカニズムについて」、「基本的なモード切り替え制御作用」、「空調補助との協調制御作用」に分けて説明する。
[蓄熱量の期待値について]
図4は一般走行時における中・小型クラスの乗用車エネルギーフローを示す図である。
一般走行時における中・小型クラスの乗用車では、図4に示すように、42kW(100%)のエンジン燃料が持つエネルギー量のうち、走行のための実駆動力として使われるエネルギー量は12.5kWである。つまり、残りのエネルギー量29.5kWのうち、補機駆動力として一部のエネルギー量が使われる以外は、熱エネルギーとして廃棄されている。
具体的には、コンプレッサやオルタネータの補機駆動力として10%弱のエネルギー量が使われ、熱エネルギーとして65%弱(内訳は、排気ガス熱として30%弱、エンジン冷却熱として30%弱、摩擦熱として5%弱)のエネルギー量が廃棄される。
つまり、排気ガス熱やエンジン冷却熱として廃棄されている熱エネルギーを、最大限長時間蓄熱することが車両用蓄熱システムの目標とするところである。
図5は顕熱蓄熱と潜熱蓄熱と化学蓄熱による蓄熱量及び蓄熱可能時間の対比特性を示す蓄熱量期待値特性図である。
まず、「蓄熱」を原理的に分けると、蓄熱材の持つ熱容量を利用して熱を蓄える「顕熱蓄熱」、蓄熱材の相変化に伴う融解熱や気化熱を利用して熱を蓄える「潜熱蓄熱」、蓄熱材の化学反応を利用して熱を蓄える「化学蓄熱」の3つに分けることができる。
そして、同じ容積(図6の場合には容積3L)にて蓄熱量を計算すると、図5に示すように、蓄熱量の値は、1世代の「顕熱蓄熱」<2世代の「潜熱蓄熱」<3世代の「化学蓄熱」の関係にある。
すなわち、「顕熱蓄熱」では、1分足らずの走行により蓄熱量がいっぱいになり、その後の熱は結局捨てることになる。
「潜熱蓄熱」においては、「顕熱蓄熱」に比べて蓄熱量の増加が見込まれるが、飛躍的な蓄熱量の増加は期待できない。
これに対し、「化学蓄熱」は、大きなスペース・重量を必要とせずに、「顕熱蓄熱」の10倍以上の蓄熱量が期待できる。特に、エンジン冷却熱より高温の排気ガス熱(300〜500℃)を反応熱として利用することで、化学蓄熱反応に適した温度領域が高温反応材に与えられ、反応速度の増大、蓄熱量の増加、効率向上が期待できる。
[高温反応材の選択について]
図6は実施例1の車両用化学蓄熱システムの反応器に適するか否かを検証した複数の高温反応材と各高温反応材についての反応温度領域・蓄熱量・特徴を示す図である。
各高温反応材についての反応温度領域・蓄熱量・特徴は、図6に示すように、下記の通りである。
・酸化マグネシウム/水系
反応温度領域が300℃であり、蓄熱量が約1000kJ/Lであり、車両排ガス系に適合する。
・硫酸カルシウム/水系
反応温度領域が100℃であり、蓄熱量が500〜800kJ/Lであり、車両のエンジン冷却水系の温度域に近く、腐蝕が懸念される。
・酸化カルシウム/水系
反応温度領域が400℃であり、蓄熱量が約2000kJ/Lであり、車両排ガス系に適合する。
・塩化カルシウム/水系
反応温度領域が50℃であり、蓄熱量が約800kJ/Lであり、低温域での使用は可能であるが、腐蝕が懸念される。
・炭酸Ca,酸化鉛/CO2系
反応温度領域が900℃であり、蓄熱量が約2000〜2500kJ/Lであり、高温域となり、車両用に不適である。
以上のように、温度域が排気ガス熱から離れていることや腐蝕懸念を考慮すると、5つの高温反応材のうち、硫酸カルシウム/水系と塩化カルシウム/水系と炭酸Ca,酸化鉛/CO2系は、車両排ガス系に不適合であり、酸化マグネシウム/水系と酸化カルシウム/水系が車両排ガス系の2つの高温反応材が車両排ガス系に適合する。
このうち、酸化カルシウム/水系は、蓄熱量が約2000kJ/Lであり、酸化マグネシウム/水系の蓄熱量(約1000kJ/L)の2倍程度あることで、実施例1においては、大きな蓄熱量が期待できる酸化カルシウム/水系を選択した。
[化学蓄熱のメカニズムについて]
図7はCa(OH)2/CaO系ケミカルヒートポンプにおける蓄熱過程を示す概念図である。図8はCa(OH)2/CaO系ケミカルヒートポンプにおける放熱過程を示す概念図である。
蓄熱過程を説明する。高温反応器内の酸化カルシウム/水系(Ca(OH)2/CaO系)に高温熱QHを加えると、吸熱反応が起こり、H2Oガス(水蒸気)を放出する。つまり、
Ca(OH)2+QH→CaO(s)+H2O(g)
の式にてあらわされる。
そして、接続バルブを開いていると、圧力差により高圧のH2Oガス(水蒸気)が高温反応器から凝縮器に移動する。そして、凝縮器内では、H2Oガス(水蒸気)が凝縮して水となり、凝縮熱QLを放出する。つまり、
H2O(g)→H2O(l)+QL
の式にてあらわされる。
なお、この蓄熱過程によって凝縮器内に凝縮水として蓄熱された後、接続バルブを閉じることによりロスのない蓄熱が可能である。
放熱過程を説明する。凝縮器内への蓄熱状態で接続バルブを開くと、圧力差により低圧のH2Oガス(水蒸気)が蒸発器から高温反応器に移動する。このため、蒸発器内では水の蒸発潜熱QLにより冷熱を生成する。つまり、
H2O(l)+QL→H2O(g)
の式にてあらわされる。
そして、高温反応器内では、H2Oガス(水蒸気)とCaOの発熱反応が起こり、酸化カルシウムCaOの反応粒子層CaO(s)が水蒸気H2O(g)と反応すると共に反応熱QHを生成する。つまり、
CaO(s)+H2O(g)→Ca(OH)2+QH
の式にてあらわされる。
このように、熱利用時(=放熱時)には、接続バルブを開くだけで、圧力差によりH2Oガスが移動し、蒸発器で冷熱を生成すると共に高温反応器で高温熱を生成する。
上記のように、Ca(OH)2/CaO系ケミカルヒートポンプは、化学反応を用いるヒートポンプであり、加熱源からの熱を駆動力とする熱駆動ヒートポンプサイクルを実現する。
これに対し、実施例1の車両用化学蓄熱システムは、反応器8(図7及び図8の高温反応器に相当)と凝縮器9(図7の凝縮器、図8の蒸発器に相当)を用い、反応器8と凝縮器9を接続バルブとしての第3バルブ6を有する連通路10を介して連通する。そして、蓄熱過程と放熱過程を交互にバッチ処理(一括処理)を行うことで、熱駆動ヒートポンプサイクルを得るようにしている。
[基本的なモード切り替え制御作用]
走行中等のエンジン作動時には、エンジン排気系からの排気ガス熱を反応器8内に与えることで、高温反応材19が脱水反応を起こし、H2Oガス(水蒸気)が連通路10を介して凝縮器9へ移動し、凝縮器9内ではH2Oガスが凝縮して高温のH2O(水)となり、貯蔵される(蓄熱作用)。
すなわち、エンジン暖機時(ラジエータ入口水温≧A)であって、蓄熱量が少ないとき(0≦X<B)には、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS6→ステップS7へと進む流れとなり、ステップS7では、充分に蓄熱余裕があるため、第1バルブ4を開き、第2バルブ5を閉じ、第3バルブ6を開き「蓄熱モード」とする指令が出力される。
また、エンジン暖機時(ラジエータ入口水温≧A)であって、蓄熱量が中くらいのとき(B≦X<C)には、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS6→ステップS8へと進む流れとなり、ステップS8では、まだ蓄熱余裕があるため、第1バルブ4を開き、第2バルブ5を閉じ、第3バルブ6を開き「蓄熱モード」とする指令が出力される。
さらに、エンジン暖機時(ラジエータ入口水温≧A)であって、蓄熱量が満であるとき(C≦X)には、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS6→ステップS9へと進む流れとなり、ステップS9では、既に蓄熱量が充分であり、これ以上の蓄熱を停止する必要があるため、第1,第2,第3バルブ4,5,6を全て閉じる「稼働停止モード」とする指令が出力される。
冬季や寒冷地等でのエンジンコールドスタート時には、第3バルブ6を開くことで、凝縮器9側の低圧のH2Oガス(水蒸気)が圧力差により反応器8側に移動する。そして、反応器8内では、H2Oガス(水蒸気)と酸化カルシウムCaOの反応粒子層CaO(s)の発熱反応が起こり、反応熱QHを生成する。生成した反応熱QHは、第2熱交換器2によりエンジン冷却水に与えられ、エンジン暖機を促進する効果が得られる。
すなわち、エンジン冷間時(ラジエータ入口水温<A)であって、蓄熱量が中くらいのとき(B≦X<C)には、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS4へと進む流れとなり、ステップS4では、放熱をする蓄熱量余裕があるため、第1バルブ4を閉じ、第2バルブ5を開き、第3バルブ6を開く「放熱モード」とする指令が出力される。
また、エンジン冷間時(ラジエータ入口水温<A)であって、蓄熱量が満であるとき(C≦X)には、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS5へと進む流れとなり、ステップS5では、放熱をする蓄熱量余裕が充分にあるため、第1バルブ4を閉じ、第2バルブ5を開き、第3バルブ6を開く「放熱モード」とする指令が出力される。
なお、エンジン冷間時(ラジエータ入口水温<A)であっても、蓄熱量が少ないとき(0≦X<B)には、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3へと進む流れとなり、ステップS3では、放熱をするには蓄熱量不足であるため、第1バルブ4を開き、第2バルブ5を閉じ、第3バルブ6を開き「蓄熱モード」とする指令が出力される。
[空調補助との協調制御作用]
凝縮器9は、排気ガス熱による蓄熱時、水蒸気を水に凝縮することで凝縮熱を生成し、蓄熱した熱を利用する放熱時、凝縮した水が水蒸気となる蒸発潜熱により冷熱を生成する。したがって、凝縮器9に第3熱交換器3を設定することで、凝縮熱を利用した暖房補完と冷熱を利用した冷房補完を行うことができる。
すなわち、暖房補完と冷房補完による空調補助と、実施例1の車両用化学蓄熱システムにおける蓄熱作用及び放熱作用の協調制御作用を、図3に基づいて説明する。
・暖房補完との協調制御作用
暖房補完との協調制御作用は、図3に示すように、冷間時(ラジエータ入口水温<A℃)で、蓄熱量が少(0≦X<B)のときであって、A/C ON、ENG ONのとき、または、A/C OFF、ENG ONのときに行われる。
これらの条件成立時には、第1バルブ4を開とし、第2バルブ5を閉とし、第3バルブ6を開とし、第4バルブ7を開とし、「蓄熱モード」とされる。
この「蓄熱モード」では、第1バルブ4を開とすることで、反応器8内の酸化カルシウム/水系に高温の排気ガス熱を加えられ、反応器8内にて脱水反応が起こり、H2Oガスを放出する。このとき、接続バルブである第3バルブ6を開としているため、圧力差により高圧のH2Oガスが、反応器8から連通路10を経過して凝縮器9に移動する。そして、凝縮器9内では、H2Oガスが凝縮して水となり、凝縮熱を放出する。
この「蓄熱モード」のとき第4バルブ7を開としておくと、冷暖房回路18がオープンとなり、この放出された凝縮熱と第3熱交換器3との熱交換作用で、冷暖房回路18のうち暖房回路に温熱が供給され、暖房を補完する。すなわち、エンジン始動直後でありエンジン冷却水温の温度が高くない冷間時、エンジン始動時から応答良く車室内暖房を効かせることができる。
・冷房補完との協調制御作用
冷房補完との協調制御作用は、図3に示すように、冷間時(ラジエータ入口水温<A℃)で、蓄熱量が中(B≦X<C)のときであって、A/C ON、ENG ONのとき、または、A/C ON、ENG OFFのときに行われる。また、冷間時(ラジエータ入口水温<A℃)で、蓄熱量が満(C≦X)のときであって、A/C ON、ENG ONのとき、または、A/C ON、ENG OFFのときに行われる。さらに、暖機後(ラジエータ入口水温≧A℃)で、蓄熱量が中(B≦X<C)のときであって、A/C ON、ENG OFFのときに行われる。また、暖機後(ラジエータ入口水温≧A℃)で、蓄熱量が満(C≦X)のときであって、A/C ON、ENG ONのとき、または、A/C ON、ENG OFFのときに行われる。
これらの条件成立時には、第1バルブ4を閉とし、第2バルブ5を開または閉とし、第3バルブ6を開とし、第4バルブ7を開とし、「放熱モード」とされる。
この蓄熱量が中または満の状態からの「放熱モード」において、接続バルブである第3バルブ6を開くと、圧力差により低圧のH2Oガスが凝縮器9から連通路10を経過して反応器8に移動する。このため、凝縮器9内では水の蒸発潜熱により冷熱を生成する。
この「放熱モード」のとき第4バルブ7を開としておくと、冷暖房回路18がオープンとなり、この生成された冷熱と第3熱交換器3との熱交換作用で、冷暖房回路18のうち冷房回路に冷熱が供給され、冷房を補完する。すなわち、エンジン始動直後であり車載エアコンシステムにより冷房の効きが低いとき、エンジン始動時から応答良く車室内冷房を効かせることができる。なお、エンジン冷間時においては、第2バルブ5を開くことで、エンジン冷却水を暖めることによるエンジン暖機促進と車室内冷房を同時に併用することもできる。
さらに、エンジン暖機後においては、蓄熱量が残っている限り、必要に応じて車室内冷房を補完することができる。すなわち、アイドルストップ時の冷房補完やハイブリッド車でのモータ走行時の冷房補完として有効に用いることができる。なお、エンジン暖機後において、冷房補完を多用したい場合には、冷房補完により蓄熱量が減ったら、「放熱モード」から「蓄熱モード」に切り替えて蓄熱量を確保し、再び、「放熱モード」へ切り替えることで、走行時等での繰り返しや長時間の冷房補完要求に応えることができる。
次に、効果を説明する。
実施例1の車両用化学蓄熱システムにあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) 車両廃熱を貯蔵しておき、熱利用時に貯蔵した熱エネルギーを使う蓄熱システムであって、前記車両廃熱としてエンジン熱を利用し、エンジン熱を反応熱として化学蓄熱反応する高温反応材19を内部に貯留した反応器8と、前記反応器8とは連通路10を介して互いに連通し、エンジン熱により前記反応器8を加熱する蓄熱時、高温反応材19に吸熱反応が起こりガス媒体を放出すると、圧力差により前記反応器8から移動してきたガス媒体を凝縮する凝縮器9と、を備えたため、車両のエンジン熱を反応熱とする化学蓄熱により、大きなスペース・重量を必要とせず、顕熱蓄熱による蓄熱量に比べ遙かに高い蓄熱量を得ることで、車両熱エネルギーの高度利用を図ることができる。
(2) 前記反応器8は、蓄熱した熱を利用する放熱時、圧力差により前記凝縮器9から移動してきたガス媒体と高温反応材19の反応物質との発熱反応により高温熱を生成し、前記凝縮器9は、エンジン熱による蓄熱時、ガス媒体を液媒体に凝縮することで凝縮熱を生成し、蓄熱した熱を利用する放熱時、凝縮した液媒体の蒸発潜熱により冷熱を生成するため、蓄熱時に生成される凝縮熱や、放熱時に生成される蒸発潜熱による冷熱や発熱反応による高温熱を、エンジン即暖やオイル即暖や冷暖房等の熱エネルギーとして有効に活用することができる。
(3) 前記エンジン熱は、エンジン排気系から排出される排気ガス熱であり、前記高温反応材19は、エンジン11からの排気ガス熱との化学蓄熱反応に適した反応温度または反応温度領域を持つため、排気ガス熱が化学反応促進に適した数百度の温度域を持つことにより、反応速度の増大や蓄熱量の増加や蓄熱効率の向上を期待することができる。
(4) 前記反応器8内の高温反応材19は、排気ガス熱が300〜500℃であるのに対し反応温度領域が400℃前後である酸化カルシウム/水系(Ca(OH)2/CaO系)であり、反応物質は酸化カルシウムCaOであり、ガス媒体は水蒸気H2O(g)であり、液媒体は水H2O(l)であるため、排気ガス熱と反応温度領域が適合し、腐蝕の懸念も無く、かつ、蓄熱量が多い最適な高温反応材を得ることができる。
(5) 前記反応器8は、エンジン排気ガスと高温反応材19との間での熱交換により排気ガス熱を高温反応材19に取り込む第1熱交換器1と、車載流体回路系で熱利用する放熱時、車載流体回路系の流体と高温反応材19との間で熱交換する第2熱交換器2を有するため、エンジン排気系から効率良く安定して高温の排気ガス熱を取り込むことができると共に、エンジン冷間時にエンジン冷却水やトランスミッションオイル等に効率良く熱エネルギーを付与することができる。
(6) 前記凝縮器9は、蓄熱時に放出される凝縮熱、あるいは、放熱時に生成される冷熱を車両用熱源として利用する第3熱交換器3を有するため、蓄熱時、凝縮熱によるエンジン冷却水や暖房補完等のために温熱エネルギーを付与することができ、放熱時、冷熱による冷房補完等のために冷熱エネルギーを付与することができる。
(7) 前記第1熱交換器1に接続されるエンジン排気バイパス通路14に第1バルブ4を設け、前記第2熱交換器2に接続されるエンジン冷却水バイパス循環回路17に第2バルブ5を設け、前記反応器8と前記凝縮器9を連通する連通路10に第3バルブ6を設け、エンジン暖機情報と蓄熱量情報に基づいて、前記第1バルブ4を開き、前記第2バルブ5を閉じ、前記第3バルブ6を開く蓄熱モードと、前記第1バルブ4を閉じ、前記第2バルブ5を開き、前記第3バルブ6を開く放熱モードと、前記第1,第2,第3バルブ4,5,6を全て閉じる稼働停止モードを切り替えるモード切り替え制御手段(図2)を設けたため、走行中等のエンジン作動時に蓄熱し、冬季や寒冷地等でのエンジンコールドスタート時に、反応器8にて生成した吸収熱を、第2熱交換器2を介してエンジン冷却水に与えることでエンジン暖機を促進することができる。
(8) 前記第3熱交換器3に接続される冷暖房回路18に第4バルブ7を設け、前記モード切り替え制御手段(図3)は、エンジン暖機情報と蓄熱量情報とエアコン作動・停止情報とエンジン駆動・停止情報に基づいて、前記第1バルブ4と前記第2バルブ5と前記第3バルブ6と前記第4バルブ7の開閉制御により空調補助との協調制御を行うため、エンジン冷間時には、エンジン始動時から応答良く車室内暖房や車室内冷房を効かせることができるし、エンジン暖機促進と車室内冷房を同時併用により達成することもできる。加えて、エンジン暖機後においては、必要に応じて車室内冷房を補完することができ、しかも、繰り返しや長時間の冷房補完要求に応えることができる。
実施例2は、熱交換器を介し、反応器に対する熱エネルギーの授受を行う実施例1に対し、熱交換器を廃止して反応器に対する熱エネルギーの授受を行うようにした例である。
まず、構成を説明する。
図9は実施例2の車両用化学蓄熱システムを示す全体斜視図である。
実施例2の車両用化学蓄熱システムは、図9に示すように、反応器8と、凝縮器9と、連通路10と、エンジン11と、を備えている。
前記反応器8は、エンジン11のエンジンヘッドやエンジンブロックから放出される熱を直接吸収する位置に設定している。すなわち、実施例1では、エンジン熱として、排気ガス熱を利用しているが、この実施例2では、エンジン熱として、エンジンヘッドやエンジンブロックから放出される熱とし、反応器8として、エンジン11と反応器8の内部の高温反応材19とが容器表面を介してできる限り直接接触して熱吸収ができるように、薄い金属板による箱状の容器としている。なお、他の構成は、実施例1と同様であるので説明を省略する。
次に、作用を説明すると、走行時等でエンジン11からの熱が加わる蓄熱時には、反応器8での発熱反応により水蒸気が凝縮器9側へ移動し、凝縮器9では、水蒸気を水に凝縮することで凝縮熱を生成する。そして、車両を駐車させることで、エンジン11の温度が低下し、反応器8と凝縮器9との間で圧力差が発生すると、圧力差により凝縮器9から移動してきた水蒸気と高温反応材19の反応物質との発熱反応により反応器8において高温熱を生成し、この熱がエンジン11に与えられる。したがって、圧力差の発生と発熱反応による高温熱の生成が繰り返され、エンジン11の温度低下が抑制され、長時間にわたってエンジン11を高温状態のままで維持することができる。
次に、効果を説明する。
実施例2の車両用化学蓄熱システムにあっては、実施例1の(1)〜(4)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
(7) 前記反応器8は、エンジンヘッドやエンジンブロックから放出される熱を直接吸収する位置に設定したため、熱交換器を廃止した簡潔な構成としながら、車両駐停車しても長時間にわたってエンジン11を暖機状態のままで維持することができる。
以上、本発明の車両用化学蓄熱システムを実施例1及び実施例2に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1,2では、反応器8内の高温反応材19として、排気ガス熱が300〜500℃であるのに対し反応温度領域が400℃前後である酸化カルシウム/水系を用いる例を示した。しかし、高温反応材(化学蓄熱材)としては、図6に例示したように、可逆反応を行う反応材であれば、例えば、酸化マグネシウム/水系を用いても良いし、酸化カルシウム/水系以外に新たに開発された化学蓄熱材を用いても良い。さらに、吸着反応を有する物質であれば理論的に化学蓄熱材としての機能を持つことが可能である。さらに、触媒が必要である場合が多いが、有機系の化学蓄熱材を用いても良い。
実施例1では、エンジン暖機情報として、ラジエータ入口水温情報を用いる例を示したが、トランスミッション出口のオイル温度を用いたり、エンジン冷却水温度を用いたり、エンジンブロックの表面温度を用いたり、外気温とエンジン駆動・停止情報による推定温度を用いるような例としても良い。また、実施例1では、蓄熱量情報として、凝縮器内水重量を用いる例を示したが、反応器内の反応材重量等を用いる例としても良い。
要するに、車両廃熱としてエンジン熱を利用し、エンジン熱を反応熱として化学蓄熱反応する反応材を内部に貯留した反応器と、反応器とは連通路を介して互いに連通し、エンジン熱により反応器を加熱する蓄熱時、反応材に吸熱反応が起こりガス媒体を放出すると、圧力差により反応器から移動してきたガス媒体を凝縮する凝縮器と、を備えたものであれば、具体的構成は、実施例1,2に限られることはない。
本発明の車両用化学蓄熱システムは、エンジン車に限らずハイブリッド車等のように、エンジンを搭載した車両には適用することができる。また、蓄熱した熱エネルギーの利用用途も、実施例1に示したエンジン暖機、トランスミッションオイル暖機、冷房補完、暖房補完に限らず、熱エネルギーを必要とする様々な用途に利用することができる。
実施例1の車両用化学蓄熱システムを示す全体システム図である。 実施例1のモード切り替えコントローラ21にて実行される基本的なモード切り替え制御処理を示すフローチャートである。 実施例1のモード切り替えコントローラ21にて実行される空調補助との協調によるモード切り替え制御処理を示すバルブ作動表である。 一般走行時における中・小型クラスの乗用車エネルギーフローを示す図である。 顕熱蓄熱と潜熱蓄熱と化学蓄熱による蓄熱量及び蓄熱可能時間の対比特性を示す蓄熱量期待値特性図である。 実施例1の車両用化学蓄熱システムの反応器に適するか否かを検証した複数の高温反応材と各高温反応材についての反応温度領域・蓄熱量・特徴を示す図である。 Ca(OH)2/CaO系ケミカルヒートポンプにおける蓄熱過程を示す概念図である。 Ca(OH)2/CaO系ケミカルヒートポンプにおける放熱過程を示す概念図である。 実施例2の車両用化学蓄熱システムを示す全体斜視図である。
符号の説明
1 第1熱交換器
2 第2熱交換器
3 第3熱交換器
4 第1バルブ
5 第2バルブ
6 第3バルブ
7 第4バルブ
8 反応器
9 凝縮器
10 連通路
11 エンジン
12 触媒
13 エンジン排気通路
14 エンジン排気バイパス通路
15 エンジン冷却水循環回路
16 ラジエータ
17 エンジン冷却水バイパス循環回路
18 冷暖房回路
19 高温反応材(反応材)
20 水(液媒体)
21 モード切り替えコントローラ(モード切り替え制御手段)
22 ラジエータ入口水温センサ
23 凝縮器内水重量センサ
24 エアコンスイッチ
25 イグニッションスイッチ

Claims (9)

  1. 車両廃熱を貯蔵しておき、熱利用時に貯蔵した熱エネルギーを使う蓄熱システムであって、
    前記車両廃熱としてエンジン熱を利用し、エンジン熱を反応熱として化学蓄熱反応する反応材を内部に貯留した反応器と、
    前記反応器とは連通路を介して互いに連通し、エンジン熱により前記反応器を加熱する蓄熱時、反応材に吸熱反応が起こりガス媒体を放出すると、圧力差により前記反応器から移動してきたガス媒体を凝縮する凝縮器と、
    を備えたことを特徴とする車両用化学蓄熱システム。
  2. 請求項1に記載された車両用化学蓄熱システムにおいて、
    前記反応器は、蓄熱した熱を利用する放熱時、圧力差により前記凝縮器から移動してきたガス媒体と高温反応材の反応物質との発熱反応により温熱を生成し、
    前記凝縮器は、エンジン熱による蓄熱時、ガス媒体を液媒体に凝縮することで凝縮熱を生成し、蓄熱した熱を利用する放熱時、凝縮した液媒体の蒸発潜熱により冷熱を生成することを特徴とする車両用化学蓄熱システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載された車両用化学蓄熱システムにおいて、
    前記エンジン熱は、エンジン排気系から排出される排気ガス熱であり、
    前記反応材は、エンジンからの排気ガス熱との化学蓄熱反応に適した反応温度または反応温度領域を持つことを特徴とする車両用化学蓄熱システム。
  4. 請求項3に記載された車両用化学蓄熱システムにおいて、
    前記反応器内の反応材は、排気ガス熱が300〜500℃であるのに対し反応温度領域が400℃前後である酸化カルシウム/水系であり、反応物質は酸化カルシウムであり、ガス媒体は水蒸気であり、液媒体は水であることを特徴とする車両用化学蓄熱システム。
  5. 請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載された車両用化学蓄熱システムにおいて、
    前記反応器は、エンジン排気ガスと反応材との間での熱交換により排気ガス熱を反応材に取り込む第1熱交換器と、車載流体回路系で熱利用する放熱時、車載流体回路系の流体と反応材との間で熱交換する第2熱交換器を有することを特徴とする車両用化学蓄熱システム。
  6. 請求項2乃至請求項5の何れか1項に記載された車両用化学蓄熱システムにおいて、
    前記凝縮器は、蓄熱時に放出される凝縮熱、あるいは、放熱時に生成される冷熱を車両用熱源として利用する第3熱交換器を有することを特徴とする車両用化学蓄熱システム。
  7. 請求項5または請求項6に記載された車両用化学蓄熱システムにおいて、
    前記第1熱交換器に接続されるエンジン排気バイパス通路に第1バルブを設け、
    前記第2熱交換器に接続されるエンジン冷却水バイパス循環回路に第2バルブを設け、
    前記反応器と前記凝縮器を連通する連通路に第3バルブを設け、
    エンジン暖機情報と蓄熱量情報に基づいて、前記第1バルブを開き、前記第2バルブを閉じ、前記第3バルブを開く蓄熱モードと、前記第1バルブを閉じ、前記第2バルブを開き、前記第3バルブを開く放熱モードと、前記第1,第2,第3バルブを全て閉じる稼働停止モードを切り替えるモード切り替え制御手段を設けたことを特徴とする車両用化学蓄熱システム。
  8. 請求項7に記載された車両用化学蓄熱システムにおいて、
    前記第3熱交換器に接続される冷暖房回路に第4バルブを設け、
    前記モード切り替え制御手段は、エンジン暖機情報と蓄熱量情報とエアコン作動・停止情報とエンジン駆動・停止情報に基づいて、前記第1バルブと前記第2バルブと前記第3バルブと前記第4バルブの開閉制御により空調補助との協調制御を行うことを特徴とする車両用化学蓄熱システム。
  9. 請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載された車両用化学蓄熱システムにおいて、
    前記反応器は、エンジンヘッドやエンジンブロックから放出される熱を直接吸収する位置に設定したことを特徴とする車両用化学蓄熱システム。
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