JP2011106355A - 触媒暖機装置および触媒暖機装置を備えた触媒暖機システム - Google Patents

触媒暖機装置および触媒暖機装置を備えた触媒暖機システム Download PDF

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Abstract

【課題】触媒暖機装置および触媒暖機システムにおいて、蓄熱装置で十分高温な放熱を維持しながら、装置自体ひいてはシステム全体を小型化する。
【解決手段】触媒暖機装置は、第1の排気管の途中に連通して設けられサブ触媒部35と蓄熱装置30が内部に収納されている内筒21と、内筒21を覆って同軸に配設されるとともに内筒21との間に軸方向に沿って形成され一端が第1の排気管と接続され他端が閉塞された外側空間R2を備えている外筒22と、内筒21内に形成されている内側空間R1と外側空間R2を連通する連通穴21a2と、外筒22に当接して設けられ蓄熱装置30と気密的に連通され、かつ内部の液体を加熱することで蒸発させて蓄熱装置30に供給し一方加熱された蓄熱装置30から供給される気体を凝縮させて液体を生成して内部に貯める蒸発凝縮装置24と、を備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、触媒暖機装置および触媒暖機装置を備えた触媒暖機システムに関する。
触媒暖機装置の一形式として、特許文献1に示されているものが知られている。特許文献1の図3に示されているように、触媒暖機装置は、エンジン(燃焼装置)から排出される排気ガスが流通する排気管(第1の排気管)の途中に設けられ前記排気ガスを浄化する触媒からなる触媒セラミック部14(第1の触媒部)と、触媒セラミック部14(第1の触媒部)と当接して設けられ水(液体)と化学反応して発熱する蓄熱物質17(蓄熱材)が充填された化学反応蓄熱装置15(蓄熱装置)と、を備えている。この触媒暖機装置は、冷間時に蓄熱物質17を発熱させるため水18を供給するための導水管部19と、暖機後可逆反応を起こさせ、反応後、水を水蒸気20として外部へ放出する蒸気排出口21を備えている。
このような構成によれば、水を供給するための水供給装置(水タンクやポンプなどを含む。)を別途設ける必要があり、触媒暖機装置自体が大型化し、ひいては触媒暖機システムも大型化する。また水を補給する必要もあり利便性が悪くなる。
このような問題に対し、特許文献2に示されているものが知られている。特許文献2の図1に示されているように、車両用化学蓄熱システムは、車両廃熱としてエンジン熱(排気ガス熱)を利用し、エンジン熱を反応熱として化学蓄熱反応する高温反応材19を内部に貯留した反応器8を備えている。そして、反応器8とは連通路10を介して互いに連通し、エンジン熱により反応器8を加熱する蓄熱時、高温反応材19に吸熱反応が起こりガス媒体を放出すると、圧力差により反応器8から移動してきたガス媒体を凝縮する凝縮器9と、を備えている。また、反応器8は、蓄熱した熱を利用する放熱時、第3バルブ6を開くと圧力差により凝縮器9から移動してきたガス媒体と高温反応材19の反応物質との発熱反応により高温熱を生成するようになっている。
特開昭59−208118号公報 特開2009−57933号公報
特許文献1に記載の触媒暖機装置に、特許文献2に記載されている、第3バルブ6を設けた連通路10を介して反応器8と凝縮器9を連通する技術を適用すれば、利便性は改善されるものの、第3バルブが存在しているためさらなる触媒暖機装置自体の小型化ひいては触媒暖機システムの小型化が要請されている。また、特許文献2においては、反応器8で放熱する際、ガス媒体(水蒸気)は、第3バルブ6を開くことによる圧力差によって凝縮器9から反応器8に移動するので、反応器8に供給される水蒸気の量が不十分な場合がある。この場合、反応器8での放熱が十分な高温とならないおそれがあった。
本発明は、上述した問題を解消するためになされたもので、触媒暖機装置および触媒暖機システムにおいて、蓄熱装置で十分高温な放熱を維持しながら、装置自体ひいてはシステム全体を小型化することを目的とする。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明の構成上の特徴は、燃焼装置から排出される排気ガスが流通する第1の排気管の途中に設けられ排気ガスを浄化する触媒からなる第1の触媒部と、第1の触媒部と当接して設けられ液体と化学反応して発熱する蓄熱材が充填された蓄熱装置と、を備えた触媒暖機装置において、第1の排気管の途中に連通して設けられ第1の触媒部と蓄熱装置が内部に収納されている内筒と、内筒を覆って同軸に配設されるとともに内筒との間に軸方向に沿って形成され一端が第1の排気管と接続され他端が閉塞された外側空間を備えている外筒と、内筒内に形成されている内側空間と外側空間を連通する連通穴と、外筒に当接して設けられ蓄熱装置と気密的に連通され、かつ内部の液体を加熱することで蒸発させて蓄熱装置に供給し一方加熱された蓄熱装置から供給される気体を凝縮させて液体を生成して内部に貯める蒸発凝縮装置と、を備え、蓄熱装置で放熱させる場合、排気ガスを内側空間を介さないで外側空間に流入し蒸発凝縮装置を加熱させ、その後連通穴を通って内側空間に流入させ第1の触媒部および蓄熱装置を通って流出させ、一方、蓄熱装置で蓄熱させる場合、排気ガスを内側空間に流入し第1の触媒部および蓄熱装置を通って流出させるように構成されたことである。
また請求項2に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、第1の触媒部および蓄熱装置は蒸発凝縮装置の内側に配設されていることである。
また請求項3に係る発明の構成上の特徴は、請求項1または請求項2において、外側空間は、排気ガスを導入する導入口を設けるとともに排気ガスを連通穴から導出する折り返し流路を備えており、折り返し流路は蒸発凝縮装置の内側に配設されていることである。
また請求項4に係る発明の構成上の特徴は、請求項1乃至請求項3の何れか一項において、連通穴は内筒の排気ガスに係る上流部に設けられていることである。
また請求項5に係る発明の構成上の特徴は、請求項1乃至請求項4の何れか一項において、蒸発凝縮装置は、軸方向が水平方向に沿うように配設された外筒を取り囲むように同軸に配設され、該蒸発凝縮装置の内部上部に設けられ液体を貯める第1貯水部と、該蒸発凝縮装置の内部側部に設けられ液体を貯める第2貯水部と、該蒸発凝縮装置の内部底部に設けられ液体を貯める第3貯水部と、を備えていることである。
また請求項6に係る発明の構成上の特徴は、請求項5において、蒸発凝縮装置は、外筒に当接する内周壁と内周壁と空間をおいて配設された外周壁とが備えられ、第1貯水部は、内周壁と外周壁との間に介装された少なくともリブによって形成された溝から構成され、第2貯水部は、内周壁と外周壁との間に介装されて上方に向けて開放された樋状部材によって構成され、第3貯水部は、内周壁と外周壁との間に介装されたリブによって形成された溝から構成されていることである。
また請求項7に係る発明の構成上の特徴は、請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の触媒暖機装置と、第1の排気管に並設され触媒暖機装置をバイパスする第2の排気管と、第1の排気管と第2の排気管との合流点より排気ガス流の下流の第1の排気管に設けられ排気ガスを浄化する触媒からなる第2の触媒部と、を備えたことである。
上記のように構成した請求項1に係る発明においては、内筒は、第1の排気管の途中に連通して設けられ第1の触媒部と蓄熱装置(第1の触媒部と当接して設けられ液体と化学反応して発熱する蓄熱材が充填された)が内部に収納されている。外筒は、内筒を覆って同軸に配設されるとともに内筒との間に軸方向に沿って形成され一端が第1の排気管と接続され他端が閉塞された外側空間を備えている。内筒内に形成されている内側空間と外側空間は、連通穴を介して連通する。蒸発凝縮装置は、外筒に当接して設けられ蓄熱装置と気密的に連通され、かつ内部の液体を加熱することで蒸発させて蓄熱装置に供給し一方加熱された蓄熱装置から供給される気体を凝縮させて液体を生成して内部に貯めるものである。そして、蓄熱装置で放熱させる場合、排気ガスを内側空間を介さないで外側空間に流入し蒸発凝縮装置を加熱させ、その後連通穴を通って内側空間に流入させ第1の触媒部および蓄熱装置を通って流出させ、一方、蓄熱装置で蓄熱させる場合、排気ガスを内側空間に流入し第1の触媒部および蓄熱装置を通って流出させるように構成されている。
したがって、第1の触媒部を暖機するにあたって、燃焼装置からの比較的低温の排気ガスを内側空間を介さないで外側空間に流入し蒸発凝縮装置を加熱させ、蒸発凝縮装置内部の液体を加熱することで蒸発させて蓄熱装置に供給し蓄熱材と液体とが化学反応して発熱して放熱する。その熱により蓄熱装置に当接する第1の触媒部が加熱される。なお、蒸発凝縮装置で熱交換した後の排気ガスは、連通穴を通って内側空間に流入し第1の触媒部および蓄熱装置で加熱されて流出する。
一方、第1の触媒部が暖機された後、燃焼装置からの比較的高温の排気ガスを内側空間に流入し第1の触媒部および蓄熱装置を通過させることで、液体と化学反応した前記蓄熱材は、排気ガスの熱により液体が気体化して分離する化学反応(吸熱反応)を起こして蓄熱する。このとき、蓄熱装置から蒸発凝縮装置に供給された気体は凝縮されて液体となり蒸発凝縮装置内部に貯められる。
このように、蓄熱装置で放熱する際、燃焼装置からの比較的低温の排気ガスを使用して蒸発凝縮装置を加熱して内部の液体を蒸発することで、蓄熱装置に供給する気体を十分確保することができる。よって、蓄熱装置での発熱すなわち放熱が十分な高温とすることができ、蓄熱装置で十分高温な放熱を維持することができる。
また、第1の触媒部と蓄熱装置の外側に、内側から外側に順番に内筒、外筒、蒸発凝縮装置を同軸に配設できるので、触媒暖機装置自体を小型化することができる。よって、触媒暖機装置において、蓄熱装置で十分高温な放熱を維持しながら、装置自体を小型化することができる。
上記のように構成した請求項2に係る発明においては、請求項1において、第1の触媒部および蓄熱装置は蒸発凝縮装置の内側に配設されている。これによれば、触媒暖機装置の軸方向の長さをより短縮できるので、装置自体をより小型化することができる。
上記のように構成した請求項3に係る発明においては、請求項1または請求項2において、外側空間は、排気ガスを導入する導入口を設けるとともに排気ガスを連通穴から導出する折り返し流路を備えており、折り返し流路は蒸発凝縮装置の内側に配設されている。これによれば、排気ガスの流路長をより長く確保することができるので、排気ガスの熱交換効率を高く維持することができる。
上記のように構成した請求項4に係る発明においては、請求項1乃至請求項3の何れか一項において、連通穴は内筒の排気ガスに係る上流部に設けられている。これによれば、蒸発凝縮装置で熱交換した後の排気ガスが、連通穴を通って第1の触媒部の上流から内筒内に流入させることができ、排気ガスを確実に浄化することができる。
上記のように構成した請求項5に係る発明においては、請求項1乃至請求項4の何れか一項において、蒸発凝縮装置は、軸方向が水平方向に沿うように配設された外筒を取り囲むように同軸に配設され、該蒸発凝縮装置の内部上部に設けられ液体を貯める第1貯水部と、該蒸発凝縮装置の内部側部に設けられ液体を貯める第2貯水部と、該蒸発凝縮装置の内部底部に設けられ液体を貯める第3貯水部と、を備えている。これによれば、第1の触媒部が暖機された後、蓄熱装置から蒸発凝縮装置に供給された気体は凝縮されて液体となり蒸発凝縮装置内部に貯められる際に、その液体が蒸発凝縮装置内部の底部だけでなく、内部上部、内部側部にも貯水することができる。よって、その後蓄熱装置で放熱される際に、上部、側部および底部に貯水された液体を効率よくかつ早期に蒸発させることができ、蓄熱装置で効率よくかつ早期に放熱することができる。
上記のように構成した請求項6に係る発明においては、請求項5において、蒸発凝縮装置は、外筒に当接する内周壁と内周壁と空間をおいて配設された外周壁とが備えられ、第1貯水部は、内周壁と外周壁との間に介装された少なくともリブによって形成された溝から構成され、第2貯水部は、内周壁と外周壁との間に介装されて上方に向けて開放された樋状部材によって構成され、第3貯水部は、内周壁と外周壁との間に介装されたリブによって形成された溝から構成されている。これによれば、外筒から内周壁に伝達された排気ガスの熱が、リブや樋状部材を介して外周壁に伝達され、蓄熱装置で放熱される際に、上部、側部および底部に貯水された液体をより効率よくかつ早期に蒸発させることができる。
上記のように構成した請求項7に係る発明においては、請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の触媒暖機装置と、第1の排気管に並設され触媒暖機装置をバイパスする第2の排気管と、第1の排気管と第2の排気管との合流点より排気ガス流の下流の第1の排気管に設けられ排気ガスを浄化する触媒からなる第2の触媒部と、を備えた。これによれば、第2の触媒部を暖機するにあたって、最初に、燃焼装置からの比較的低温の排気ガスを触媒暖機装置の内側空間を介さないで外側空間に流入し蒸発凝縮装置を加熱させ、蒸発凝縮装置内部の液体を加熱することで蒸発させて蓄熱装置に供給し蓄熱材と液体とが化学反応して発熱して放熱する。その熱により蓄熱装置に当接する第1の触媒部が加熱される。第1の触媒部が加熱され活性温度域に達すると、触媒反応により第1の触媒部がさらに加熱される。よって、蒸発凝縮装置で熱交換した後の排気ガスは、連通穴を通って内側空間に流入し第1の触媒部および蓄熱装置で加熱されて流出し、その後第2の触媒部に到達し加熱する。その後、第2の触媒部の温度が活性温度域になれば、燃焼装置からの排気ガスを第2の排気管を介して第2の触媒部に流通させ、触媒反応により第2の触媒部が加熱される。したがって、第2の触媒部が第1の触媒部より大型であり、かつ第2の触媒部を蓄熱装置で直接加熱するようなシステムと比較して、蓄熱装置を小さくすることができ、触媒暖機装置自体ひいては触媒暖機システムを小型化することができる。
本発明による触媒暖機装置および触媒暖機システムの構成を示す概要図である。 図1に示した触媒暖機装置20を示す外観斜視図である。 図1に示した触媒暖機装置20の構成を示す分解斜視図である。 図2に示した触媒暖機装置20の内部構成を示す斜視図である(外筒22も導入部22b、内筒21の導入部21bと導出部21cは省略(切断)してある)。 図5(a)は内筒21に収納された反応器23を示す正面図であり、図5(b)は内筒21に収納された反応器23を示す5b−5b線に沿った断面図である。 図6(a)は反応器23を示す断面図であり、図6(b)は反応器23を示す底面図である。 図7(a)は蒸発凝縮装置24を示す軸方向に直交する面の断面図であり、図7(b)は蒸発凝縮装置24を示す7b−7b線に沿った断面図である。 蓄熱装置で放熱する際の作用を説明するため、触媒暖機装置20の構成を示す分解斜視図である。 蓄熱装置で蓄熱する際の作用を説明するため、触媒暖機装置20の構成を示す分解斜視図である。
以下、本発明による触媒暖機装置および触媒暖機装置を備えた触媒暖機システムの一実施形態について図面を参照して説明する。図1はその触媒暖機システムの構成を示す概要図であり、図2は触媒暖機装置20を示す外観斜視図であり、図3は触媒暖機装置20の構成を示す分解斜視図であり、図4は触媒暖機装置20の内部構成を示す斜視図であり、図5(a)は内筒21に収納された反応器23を示す正面図であり、図5(b)は内筒21に収納された反応器23を示す断面図であり、図6(a)は反応器23を示す断面図であり、図6(b)は反応器23を示す底面図であり、図7(a)は蒸発凝縮装置24を示す軸方向に直交する面の断面図であり、図7(b)は蒸発凝縮装置24を示す7b−7b線に沿った断面図である。
触媒暖機システムは、車両のエンジン11(燃焼装置)に接続されその排気ガスを排出(流通)させるメイン排気管12と、メイン排気管12の途中に設けられ前記排気ガスを浄化する触媒を有するメイン触媒部13(第2の触媒部)と、エンジン11とメイン触媒部13との間に配設されメイン排気管12に並設して接続されたサブ排気管14と、サブ排気管14の途中に設けられた触媒暖気装置20と、エンジン11からの排気ガスの流路を切り替える切替装置15と、を備えている。
エンジン11は、燃料(例えばガソリン)が酸化剤ガス(例えば空気(酸素を含んでいる))で燃焼されて排気ガスを排出するものである。メイン触媒部13の触媒は、例えば金属担体に触媒を担持させたものであり、触媒量はサブ触媒部35より多く、触媒能力(排気ガスを浄化する量)もサブ触媒部35より高いものである。サブ排気管14は、メイン排気管12から分岐しその後再び合流している。なお、メイン触媒部13の触媒は、金属担体ではなくセラミックス担体でもよい。
切替装置15は、3つの開閉弁15a,15b,15cから構成されている。開閉弁15aは、メイン排気管12であってサブ排気管14との分岐点と合流点の間に配設されている。開閉弁15bは、2つの分岐したサブ排気管14のうち内筒21の導入口21b1に連通されたものに配設されている。開閉弁15cは、2つの分岐したサブ排気管14のうち外筒22の導入口22b1に連通されたものに配設されている。これら開閉弁15a,15b,15cは、制御装置の指令により開閉されるものである。
触媒暖機装置20は、排気ガスを浄化する触媒を有するサブ触媒部35を暖機するとともに、排気ガス流の下流に配置されているメイン触媒部13も暖機するものである。触媒暖機装置20は、内筒21、外筒22、反応器23および蒸発凝縮装置24を備えている。暖機とは、メイン触媒部13およびサブ触媒部35の温度が触媒活性温度域に達するまで加熱することをいう。
内筒21は、サブ排気管14の途中に連通して設けられている。内筒21は、軸方向中央部が拡開された筒状に形成されており、同軸かつ直列に配設される本体21a、排気ガスを導入する導入部21b、および排気ガスを導出する導出部21cを備えている。内筒21内には、排気ガスが流通する内側空間R1が形成されている。本体21aには、導入部21bが一体的に接続されている。導出部21cは、本体21aに脱着可能に取り付けられる。
内側空間R1の一方の開口(導入部21bの開口)には排気ガスを導入する導入口21b1が形成され、他方の開口(導出部21cの開口)には排気ガスを導出する導出口21c1が形成されている。導入口21b1は上流側のサブ排気管14に接続され、導出口21c1は下流側のサブ排気管14に接続されている。なお、導入口21b1および導出口21c1は本体21aより小径に形成されている。内筒21の本体21a内部すなわち内側空間R1には反応器23が収納されている。よって、上流側のサブ排気管14から導入口21b1を通って内側空間R1に流入した排気ガスは、内側空間R1に配設された反応器23を通過し、導出口21c1を通って内側空間R1から下流側のサブ排気管14に流出する。
なお、内筒21の導出部21cには、環状に形成されたフランジである端壁21dが設けられている。端壁21dは、内筒21の本体21aの他端開口および外筒22の本体22aの他端開口に当接するようになっている。端壁21dには、配管21eが取り付けられている。配管21eの基部側は端壁21dに貫設固定されている。配管21eの自由側には、固定用のフランジ21e1が設けられている。
反応器23は、図4、図5に示すように、蓄熱装置30とサブ触媒部35とを備えている。
蓄熱装置30は、液体と化学反応して発熱する蓄熱材30aが充填されたものである。例えば、蓄熱材としては、酸化カルシウムCaO、酸化マグネシウムMgOなどがある。この蓄熱材と化学反応する液体としては、水、アルコールなどがある。酸化カルシウムCaOが水HOと反応して水酸化カルシウムCa(OH)が発熱を伴って生成される。このとき、蓄熱装置30で放熱される。逆に、水酸化カルシウムCa(OH)が加熱されると(吸熱反応)、酸化カルシウムCaOと水HOが生成される。このとき、蓄熱装置30で蓄熱される。
蓄熱装置30は、図5、図6で示すように、複数の熱交換部31、および隣り合う熱交換部31を連通する連結部32を備えている。熱交換部31は、熱伝導性の高い材料で中空かつ平板状に形成されている。各熱交換部31は、空間をおいて互いに対向するように並設されている。本実施形態では、各熱交換部31は、平行に並設されている。熱交換部31の内部には、蓄熱材30aが充填されている。連結部32も中空に形成されており、内部には、蓄熱材30aが充填されている。連結部32は、熱交換部31の周縁部(本実施形態では、下端部中央)に設けられている。連結部32を熱交換部31の周縁部に配置することで、残りの部分を触媒層35aとの接触面とすることができ、かつ、反応器23の組立性の向上を図ることができるからである。
隣り合う2つの熱交換部31の間には触媒層35aが介装されている。触媒層35aは、金属担体に触媒を担持させたものである。なお、この触媒は排気ガスを浄化する触媒である。触媒層35aは多孔質であり、気体が通過できるように構成されている。本実施形態では、隣り合う2つの熱交換部31の間には、触媒層35aが熱交換部31と当接して介装されており、それら触媒層35aからサブ触媒部35が構成されている。
なお、蓄熱装置30は、図3,5,6に示すように、中空に形成された取付部33が設けられている。取付部33は、筒状に形成され一端が熱交換部31に接続された接続部33aと、接続部33aの他端に接続された環状のフランジ33bとから構成されている。接続部33aは、内筒21の本体21aに形成されたガイド穴21a1に保持されている。ガイド穴21a1は、反応器23を内筒21の本体21a内に収納する際に案内するためのものである。フランジ33bは、内筒21側に設けられた配管21eのフランジ21e1に溶接や螺着などにより固定されている。
また、反応器23は、蒸発凝縮装置24(後述する)の内側でなく軸方向外側にずらして位置するように配設するようにしてもよい。
外筒22は、大径部と小径部を有する筒状に形成されており、内筒21の本体21aおよび導入部21bを空間をおいて覆いかつ同軸に配設(並設)されている。外筒22は、同軸かつ直列に配設される本体22aと排気ガスを導入する導入部22bを備えている。本体22aは内筒21の本体21aに対応し、導入部22bは内筒の導入部21bに対応して配設されている。
内筒21と外筒22との間には、排気ガスが流通する外側空間R2が軸方向に沿って形成されている。外側空間R2の一方(一端)の開口(導入部22bの開口)には排気ガスを導入する導入口22b1が形成されており、導入口22b1は上流側のサブ排気管14に接続されている。外側空間R2の他方(他端)は端壁21dで閉塞されている。また、内筒21には、内側空間R1と外側空間R2を連通する連通穴21a2が形成されている。よって、上流側のサブ排気管14から導入口22b1を通って外側空間R2に流入した排気ガスは、外側空間R2を流通した後、連通穴21a2を通って外側空間R2から内側空間R1に流入し、内側空間R1に配設された反応器23を通過し、導出口21c1を通って下流側のサブ排気管14に流出する。
なお、連通穴21a2は、内筒21の排気ガスに係る上流部に設けられている。その上流部は、本体21aの上流部および導入部21bを含んでいる。連通穴21a2の位置が反応器23より上流側となるようにすればよい。
外側空間R2は、主として図3に示すように、折り返し流路41を備えている。本実施形態では、周方向に沿って分割区画された折り返し流路41が複数(例えば4つ)設けられている。折り返し流路41は、隣りの折り返し流路41と仕切るために軸方向に延在して配設されて他端が端壁21dと当接される(接続された)2つの第1仕切り板42と、折り返し部を形成するためそれら2つの第1仕切り板の周方向の間に軸方向に延在して他端が端壁21dと空間をおいて配設された第2仕切り板43と、を備えている。第1および第2仕切り板42,43は内筒21の本体21aに設けられている。
隣り合う2つの第1仕切り板42の一方と第2仕切り板43との間に形成される開口は、折り返し流路41の導入口41aとなる。他方の第1仕切り板42と第2仕切り板43との間に形成される開口は、閉塞板44で閉塞されている。その折り返し流路41の閉塞端部には、連通穴21a2が形成されている。よって、導入口41aから流入した排気ガスは、折り返し流路41に沿って折り返されて流通した後、連通穴21a2を通って内側空間R1に流出する。
このように構成された折り返し流路41は、蒸発凝縮装置24の内側に位置するように配設されている。
蒸発凝縮装置24は、外筒22に当接して設けられ蓄熱装置30と気密的に連通され、かつ内部に貯められている液体(例えば水)を加熱することで蒸発させて蓄熱装置30に供給し一方加熱された蓄熱装置30から供給される気体(例えば水蒸気)を凝縮させて液体(例えば水)を生成して内部に貯めるものである。
具体的には、図7に示すように、蒸発凝縮装置24は、筒状に形成された内周壁51、筒状に形成され内周壁51の外側に空間をおいて同軸に配設された外周壁52、内周壁51の一端と外周壁52の一端の間の環状開口を閉塞する環状に形成された閉塞部材53、および内周壁51の他端と外周壁52の他端の間の環状開口を閉塞する環状に形成された閉塞部材54を備えている。ここで、本実施形態では、内周壁51は外筒22の本体22aと一致しているが、外筒22とは別部材で構成するようにしてもよい。この場合、その別部材は外筒22と当接するのが好ましい。また、環状とは、円形状だけでなく、ほぼ四角形状も含んでいる。
蒸発凝縮装置24は、軸方向が水平方向に沿うように配設された外筒22の本体22aを取り囲むように同軸に配設(並設)されている。蒸発凝縮装置24内には、環状空間R3が形成されている。この環状空間R3の上部には、上述した化学反応に使用される液体(例えば水)を貯める第1貯水部55、が設けられている。さらに環状空間R3の側部には液体を貯める第2貯水部56が設けられ、底部には液体を貯める第3貯水部57が設けられている。
第1貯水部55は、内周壁51と外周壁52との間に介装されたリブ55aによって少なくとも形成された溝55bから構成されている。すなわち、リブ55aは、軸方向に延在された板状部材である。リブ55aの下端は内周壁51に連結(接続)され、上端は外周壁52に連結(接続)されている。リブ55aは複数設けられている。リブ55aの両側には、下端が内周壁51に連結(接続)された仕切り55cが並設されている。仕切り55cは、リブ55aより高さが低くかつ軸方向に延在された板状部材である。各リブ55aと各仕切り55cの延在方向の両端は仕切り55d、55eで閉塞されている。溝55bは、リブ55a、仕切り55c、および仕切り55d、55eで区画形成されている。なお、リブ55aの上半分には切欠き55a1が間隔をあけて複数形成されている。リブ55aは、切欠き55a1により気体の流通性を確保するとともに蒸発凝縮装置24の強度を確保している。
第2貯水部56は、内周壁51と外周壁52との間に介装されて上方に向けて開放された樋状部材56aによって構成されている。すなわち、樋状部材56aは、軸方向に延在されかつ断面V字状に形成された部材である。断面形状は、U字状でもよく、上方に拡開する形状が好ましい。上方から落ちてくる液体を捉えやすく、かつ環状空間R3内を軸方向に流れる気体の流通性を確保できるためである。また、樋状部材56aの開口端の一方は内周壁51に連結(接続)され、他方は外周壁52に連結(接続)されている。樋状部材56aは互いに空間をおいて複数並設されている。樋状部材56aの延在方向の両端は蓋56b、56cで閉塞されている。
第3貯水部57は、内周壁51と外周壁52との間に介装されたリブ57aによって形成された溝57bから構成されている。すなわち、リブ57aは、軸方向に延在された板状部材である。リブ57aの下端は外周壁52に連結(接続)され、上端は内周壁51に連結(接続)されている。リブ57aは複数設けられている。なお、リブ57aの下半分には切欠き57a1が間隔をあけて複数形成されている。リブ57aは、切欠き57a1により気体および/または液体の流通性を確保するとともに蒸発凝縮装置24の強度を確保している。
蒸発凝縮装置24は、接続管58を介して蓄熱装置30と気密的に連通されている。蒸発凝縮装置24は、第1〜第3貯水部55〜57に貯められている液体(例えば水)を加熱することで蒸発させて飽和水蒸気圧を高めることで、その水蒸気を接続管58を介して蓄熱装置30に供給する。一方、蒸発凝縮装置24は、加熱され蒸発凝縮装置24より高温となった蓄熱装置30から接続管58を介して供給される気体(例えば水蒸気)を凝縮させて液体(例えば水)を生成して第1〜第3貯水部55〜57に貯める。
次に、上述したように構成された触媒暖機装置20および触媒暖機システムの作動について図8および図9を参照して説明する。
最初に放熱時について図8を参照して説明する。蓄熱装置30で放熱させる場合、開閉弁15aと開閉弁15bを閉状態とするとともに、開閉弁15cを開状態とする。これにより、排気ガスは、内側空間R1を介さないで外側空間R2(折り返し流路41)に流入し蒸発凝縮装置24を加熱し、その後連通穴21a2を通って内側空間R1に流入しサブ触媒部35および蓄熱装置30を通って流出する(図8に示す矢印に沿って流通する)。
このとき、エンジン11の始動開始当初であってエンジン11からの比較的低温の排気ガスは内側空間R1を介さないで外側空間R2に流入することで、蒸発凝縮装置24が加熱される。その結果、蒸発凝縮装置24内部の液体(第1〜第3貯水部55〜57に貯められている液体)が、加熱されることで蒸発して蓄熱装置30に供給される。そして蓄熱材30aと気化された液体とが化学反応して発熱して蓄熱装置30で放熱する。その熱により蓄熱装置30に当接するサブ触媒部35の触媒層35aが加熱される。
一方、蒸発凝縮装置24と熱交換した後の排気ガスは、連通穴21a2を通って内側空間R1に流入し蓄熱装置30で加熱されて流出する。このとき、蓄熱装置30による加熱によって触媒層35aが活性温度域まで達すると、排気ガスと触媒反応するようになる。そうすると、排気ガスは、蓄熱装置30の発熱に加えて排気ガスとの触媒反応による発熱が加わり、より高温の排気ガスがメイン触媒部13に供給される。
このように、触媒暖機装置20から供給される高温の排気ガスによって、メイン触媒部13の触媒は加熱され暖機される。その結果触媒の温度は触媒温度域に到達する。また、メイン触媒部13の触媒が活性温度域まで達すると、排気ガスと触媒反応するようになり発熱し、メイン触媒部13のは自らの発熱も加わって加熱される。
その後、メイン触媒部13の温度が活性温度域になれば、開閉弁15bと開閉弁15cを閉状態とするとともに、開閉弁15aを開状態とする。これにより、エンジン11からの排気ガスをメイン排気管12を介して活性温度域に達したメイン触媒部13に流通させ、触媒反応により第2の触媒部が加熱される。
次に、蓄熱時について図9を参照して説明する。この蓄熱時は、エンジン11の始動後、サブ触媒部35およびメイン触媒部13の暖機が終了した時点であってエンジン11が運転中である場合に実行される。蓄熱装置30で蓄熱させる場合、開閉弁15cを閉状態とするとともに、開閉弁15aと開閉弁15bを開状態とする。これにより、エンジン11からの比較的高温である排気ガスが内側空間R1に流入しサブ触媒部35および蓄熱装置30を通って流出される(図9に示す矢印に沿って流通する)。
このように、排気ガスが蓄熱装置30を通過することで、液体と化学反応した蓄熱材30aは、排気ガスの熱により液体が気体化して分離する化学反応(吸熱反応)を起こして蓄熱する。このとき、蓄熱装置30から蒸発凝縮装置24に供給された気体は凝縮されて液体となり蒸発凝縮装置24内部(第1〜第3貯水部55〜57)に貯められる。
なお、特許請求の範囲に記載の「第1の排気管」は、エンジン11から分岐点までのメイン排気管12、サブ排気管14、および合流点以降のメイン排気管12から構成されている。特許請求の範囲に記載の「第2の排気管」は、分岐点から合流点までのメイン排気管12のことをいっており、第1の排気管に並設され触媒暖機装置20をバイパスするものである。
上述した説明から明らかなように、本実施形態に係る触媒暖機装置および触媒暖機システムにおいては、内筒21は、第1の排気管の途中に連通して設けられサブ触媒部35と蓄熱装置30(第1の触媒部と当接して設けられ液体と化学反応して発熱する蓄熱材が充填された)が内部に収納されている。外筒22は、内筒21を覆って同軸に配設されるとともに内筒21との間に軸方向に沿って形成され一端が第1の排気管と接続され他端が閉塞された外側空間R2を備えている。内筒21内に形成されている内側空間R1と外側空間R2は、連通穴21a2を介して連通する。蒸発凝縮装置24は、外筒22に当接して設けられ蓄熱装置30と気密的に連通され、かつ内部の液体を加熱することで蒸発させて蓄熱装置30に供給し一方加熱された蓄熱装置30から供給される気体を凝縮させて液体を生成して内部に貯めるものである。そして、蓄熱装置30で放熱させる場合、排気ガスを内側空間R1を介さないで外側空間R2に流入し蒸発凝縮装置24を加熱させ、その後連通穴21a2を通って内側空間R1に流入させサブ触媒部35および蓄熱装置30を通って流出させ、一方、蓄熱装置30で蓄熱させる場合、排気ガスを内側空間R1に流入しサブ触媒部35および蓄熱装置30を通って流出させるように構成されている。
したがって、サブ触媒部35を暖機するにあたって、燃焼装置からの比較的低温の排気ガスを内側空間R1を介さないで外側空間R2に流入し蒸発凝縮装置24を加熱させ、蒸発凝縮装置24内部の液体を加熱することで蒸発させて蓄熱装置30に供給し蓄熱材30aと液体とが化学反応して発熱して放熱する。その熱により蓄熱装置30に当接するサブ触媒部35が加熱される。なお、蒸発凝縮装置24で熱交換した後の排気ガスは、連通穴21a2を通って内側空間R1に流入しサブ触媒部35および蓄熱装置30で加熱されて流出する。
一方、サブ触媒部35が暖機された後、エンジン11からの比較的高温の排気ガスを内側空間R1に流入しサブ触媒部35および蓄熱装置30を通過させることで、液体と化学反応した蓄熱材30aは、排気ガスの熱により液体が気体化して分離する化学反応(吸熱反応)を起こして蓄熱する。このとき、蓄熱装置30から蒸発凝縮装置24に供給された気体は凝縮されて液体となり蒸発凝縮装置24内部に貯められる。
このように、蓄熱装置30で放熱する際、エンジン11からの比較的低温の排気ガスを使用して蒸発凝縮装置24を加熱して内部の液体を蒸発することで、蓄熱装置30に供給する気体を十分確保することができる。よって、蓄熱装置30での発熱すなわち放熱が十分な高温とすることができ、蓄熱装置30で十分高温な放熱を維持することができる。
また、サブ触媒部35と蓄熱装置30の外側に、内側から外側に順番に内筒21、外筒22、蒸発凝縮装置24を同軸に配設(並設)できるので、触媒暖機装置20自体を小型化することができる。よって、触媒暖機装置20において、蓄熱装置30で十分高温な放熱を維持しながら、装置自体を小型化することができる。
また、サブ触媒部35および蓄熱装置30は蒸発凝縮装置24の内側に配設されている。これによれば、触媒暖機装置20の軸方向の長さをより短縮できるので、装置自体をより小型化することができる。
また、外側空間R2は、排気ガスを導入する導入口41aを設けるとともに排気ガスを連通穴21a2から導出する折り返し流路41を備えており、折り返し流路41は蒸発凝縮装置24の内側に配設されている。これによれば、排気ガスの流路長をより長く確保することができるので、排気ガスの熱交換効率を高く維持することができる。
また、連通穴21a2は内筒21の排気ガスに係る上流部に設けられている。これによれば、蒸発凝縮装置24で熱交換した後の排気ガスが、連通穴21a2を通って第1の触媒部の上流から内筒21内に流入させることができ、排気ガスを確実に浄化することができる。
また、蒸発凝縮装置24は、軸方向が水平方向に沿うように配設された外筒22を取り囲むように同軸に配設され、該蒸発凝縮装置24の内部上部に設けられ液体を貯める第1貯水部55と、該蒸発凝縮装置24の内部側部に設けられ液体を貯める第2貯水部56と、該蒸発凝縮装置24の内部底部に設けられ液体を貯める第3貯水部57と、を備えている。これによれば、サブ触媒部35が暖機された後、蓄熱装置30から蒸発凝縮装置24に供給された気体は凝縮されて液体となり蒸発凝縮装置24内部に貯められる際に、その液体が蒸発凝縮装置24内部の底部だけでなく、内部上部、内部側部にも貯水することができる(蒸発凝縮装置内に分散させて貯水することができる)。よって、その後蓄熱装置30で放熱される際に、上部、側部および底部に貯水された液体を効率よくかつ早期に蒸発させることができ、蓄熱装置30で効率よくかつ早期に放熱することができる。
また、蒸発凝縮装置24は、外筒22に当接する内周壁51と内周壁51と空間をおいて配設された外周壁52とが備えられ、第1貯水部55は、内周壁51と外周壁52との間に介装されたリブ55aによって少なくとも形成された溝55bから構成され、第2貯水部56は、内周壁51と外周壁52との間に介装されて上方に向けて開放された樋状部材56aによって構成され、第3貯水部57は、内周壁51と外周壁52との間に介装されたリブ57aによって形成された溝57bから構成されている。これによれば、外筒22から内周壁51に伝達された排気ガスの熱が、リブ55a,57aや樋状部材56aを介して外周壁52に伝達され、蓄熱装置30で放熱される際に、上部、側部および底部に貯水された液体をより効率よくかつ早期に蒸発させることができる。
また、触媒暖機システムは、触媒暖機装置20と、第1の排気管に並設され触媒暖機装置20をバイパスする第2の排気管と、第1の排気管と第2の排気管との合流点より排気ガス流の下流の第1の排気管に設けられ排気ガスを浄化する触媒からなるメイン触媒部13と、を備えた。これによれば、メイン触媒部13を暖機するにあたって、最初に、エンジン11からの比較的低温の排気ガスを触媒暖機装置20の内側空間R1を介さないで外側空間R2に流入し蒸発凝縮装置24を加熱させ、蒸発凝縮装置24内部の液体を加熱することで蒸発させて蓄熱装置30に供給し蓄熱材30aと液体とが化学反応して発熱して放熱する。その熱により蓄熱装置30に当接するサブ触媒部35が加熱される。サブ触媒部35が加熱され活性温度域に達すると、触媒反応によりサブ触媒部35がさらに加熱される。よって、蒸発凝縮装置24で熱交換した後の排気ガスは、連通穴21a2を通って内側空間R1に流入しサブ触媒部35および蓄熱装置30で加熱されて流出し、その後メイン触媒部13に到達し加熱する。その後、メイン触媒部13の温度が活性温度域になれば、エンジン11からの排気ガスを第2の排気管を介してメイン触媒部13に流通させ、触媒反応によりメイン触媒部13が加熱される。したがって、メイン触媒部13がサブ触媒部35より大型であり、かつメイン触媒部13を蓄熱装置30で直接加熱するようなシステムと比較して、蓄熱装置30を小さくすることができ、触媒暖機装置20自体ひいては触媒暖機システムを小型化することができる。
なお、上述した実施形態では、反応器30は、蒸発凝縮装置24の内側でなく軸方向外側にずらして位置するように配設するようにしてもよい。
11…エンジン、12…メイン排気管、13…メイン触媒部(第2の触媒部)、14…サブ排気管、15…切替装置15、20…触媒暖機装置、21…内筒、21a2…連通穴、22…外筒、23…反応器、24…蒸発凝縮装置、30…蓄熱装置、30a…蓄熱材、35…サブ触媒部(第1の触媒部)、41…折り返し流路、55…第1貯水部、55a…リブ、55b…溝、56…第2貯水部、56a…樋状部材、56b…溝、57…第3貯水部、57a…リブ、内側空間…R1、外側空間…R2、R3…環状空間。

Claims (7)

  1. 燃焼装置から排出される排気ガスが流通する第1の排気管の途中に設けられ前記排気ガスを浄化する触媒からなる第1の触媒部と、前記第1の触媒部と当接して設けられ液体と化学反応して発熱する蓄熱材が充填された蓄熱装置と、を備えた触媒暖機装置において、
    前記第1の排気管の途中に連通して設けられ前記第1の触媒部と前記蓄熱装置が内部に収納されている内筒と、
    前記内筒を覆って同軸に配設されるとともに前記内筒との間に軸方向に沿って形成され一端が前記第1の排気管と接続され他端が閉塞された外側空間を備えている外筒と、
    前記内筒内に形成されている内側空間と前記外側空間を連通する連通穴と、
    前記外筒に当接して設けられ前記蓄熱装置と気密的に連通され、かつ内部の前記液体を加熱することで蒸発させて前記蓄熱装置に供給し一方加熱された前記蓄熱装置から供給される気体を凝縮させて前記液体を生成して内部に貯める蒸発凝縮装置と、を備え、
    前記蓄熱装置で放熱させる場合、前記排気ガスを前記内側空間を介さないで前記外側空間に流入し前記蒸発凝縮装置を加熱させ、その後前記連通穴を通って前記内側空間に流入させ前記第1の触媒部および前記蓄熱装置を通って流出させ、
    一方、前記蓄熱装置で蓄熱させる場合、前記排気ガスを前記内側空間に流入し前記第1の触媒部および前記蓄熱装置を通って流出させるように構成されたことを特徴とする触媒暖機装置。
  2. 請求項1において、前記第1の触媒部および前記蓄熱装置は前記蒸発凝縮装置の内側に配設されていることを特徴とする触媒暖機装置。
  3. 請求項1または請求項2において、前記外側空間は、前記排気ガスを導入する導入口を設けるとともに前記排気ガスを前記連通穴から導出する折り返し流路を備えており、前記折り返し流路は前記蒸発凝縮装置の内側に配設されていることを特徴とする触媒暖機装置。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか一項において、前記連通穴は前記内筒の前記排気ガスに係る上流部に設けられていることを特徴とする触媒暖機装置。
  5. 請求項1乃至請求項4の何れか一項において、前記蒸発凝縮装置は、軸方向が水平方向に沿うように配設された前記外筒を取り囲むように同軸に配設され、該蒸発凝縮装置の内部上部に設けられ前記液体を貯める第1貯水部と、該蒸発凝縮装置の内部側部に設けられ前記液体を貯める第2貯水部と、該蒸発凝縮装置の内部底部に設けられ前記液体を貯める第3貯水部と、を備えていることを特徴とする触媒暖機装置。
  6. 請求項5において、前記蒸発凝縮装置は、前記外筒に当接する内周壁と前記内周壁と空間をおいて配設された外周壁とが備えられ、
    前記第1貯水部は、前記内周壁と前記外周壁との間に介装された少なくともリブによって形成された溝から構成され、
    前記第2貯水部は、前記内周壁と前記外周壁との間に介装されて上方に向けて開放された樋状部材によって構成され、
    前記第3貯水部は、前記内周壁と前記外周壁との間に介装されたリブによって形成された溝から構成されていることを特徴とする触媒暖機装置。
  7. 請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の触媒暖機装置と、
    前記第1の排気管に並設され前記触媒暖機装置をバイパスする第2の排気管と、
    前記第1の排気管と前記第2の排気管との合流点より前記排気ガス流の下流の前記第1の排気管に設けられ前記排気ガスを浄化する触媒からなる第2の触媒部と、を備えたことを特徴とする触媒暖機システム。

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