JP2009054978A - 乾式圧迫による非水系電子部品用電極部材の製造方法 - Google Patents

乾式圧迫による非水系電子部品用電極部材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】多孔質作用電極シートを集電極に結合する方法において、結合性を改良し、電気抵抗の上昇を少なくすること。
【解決手段】シート状導電性材料の表面上に、導電補助剤及び合成ゴムのラテックスを含有するスラリーを塗布乾燥して下塗り層を形成する工程、及び電極活物質としての炭素質材料、導電補助剤及び結着剤を少なくとも含有する多孔質作用電極シートを、該下塗り層の表面に重ねて圧迫する工程、を包含する非水系電子部品用電極部材の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は非水系電子部品の電極部材に関し、特に非水電解液中に電極が浸されてなる電子部品の電極部材に関する。
非水系電気二重層キャパシタ、非水系電池及び電解コンデンサのような電子部品は非水溶媒に溶質を溶解させた非水電解液中に電極部材が浸された構成を有している。電極部材とは、電解液を保持している電解槽に電気を導入し、又は電解槽から電気を取り出すアセンブリをいう。本明細書において、電極部材は集電極と作用電極との結合体をいう。作用電極とは、電極活物質を含有し、電子部品の充放電時に電解液と作用する電極をいい、集電極とは作用電極を支持する電極をいう。例えば、一般的な電気二重層キャパシタでは、分極性電極が上記作用電極に該当する。
特許文献1には、電極活物質としての活性炭、導電補助剤及び結着剤を含有する多孔質作用電極シートを作製し、この電極シート表面に集電極を貼り合せて一体化した電極部材が記載されている。集電極と多孔質作用性電極シートを貼り合わせるための導電性接着材として、炭素材を分散させた合成ゴムが用いられている。
両者を貼り合わせる具体的な操作は、集電極の表面に、導電性接着剤を塗布した後、乾燥前に多孔質作用電極シートを重ねて(圧縮し)、その後乾燥させるというものである(第0072段落、第0083段落)。
導電性接着剤は液体であるから、多孔質作用電極シートに接触すれば、その内部に浸透する。液状の接着剤は多孔質シートの内部に十分浸透し、その後固化して接着機能を奏するものだからである。他方、導電性接着剤は作用電極シートと比較して樹脂成分の含有割合が多く、電気抵抗が高い。そのため、接着して得られる電極部材の抵抗を低くするためには導電性接着剤の使用量はできるだけ少なくすることが好ましい。
ところが、導電性接着剤の塗布量が少ないと集電極に塗布した殆どの量が多孔質作用電極シートに浸透してしまい、多孔質作用電極シートとの間に存在する量が少なくなるため、接着性が低下する。多孔質作用電極シートの接着不良を防止するために導電性接着剤の塗布量を多くすると電極部材の電気伝導性が低下してしまう。
特開2005−136401 特許第3889025号 特開平11−317333号公報 特開2005−286178
本発明は上記従来の問題を解決するものであり、その目的とするところは、多孔質作用電極シートを集電極に結合する方法において、結合性を改良し、電気抵抗の上昇を少なくすることにある。
本発明は、シート状導電性材料の表面上に、導電補助剤及び合成ゴムのラテックスを含有するスラリーを塗布乾燥して下塗り層を形成する工程;及び
電極活物質としての炭素質材料、導電補助剤及び結着剤を少なくとも含有する多孔質作用電極シートを、該下塗り層の表面に重ねて圧迫する工程;
を包含する非水系電子部品用電極部材の製造方法を提供する。
また、本発明は、シート状導電性材料の表面上に、導電補助剤及び合成ゴムのラテックスを含有するスラリーを塗布乾燥して下塗り層を形成する工程、
得られた集電極部材を巻き上げてロールを形成する工程、
該ロールから集電極部材を引き出す工程、及び
電極活物質としての炭素質材料、導電補助剤及び結着剤を少なくとも含有する多孔質作用電極シートを、該集電極部材の下塗り層の表面に重ねて圧迫する工程、
を包含する非水系電子部品用電極部材の製造方法を提供する。
更に、本発明は、シート状導電性材料の表面上に、導電補助剤及び合成ゴムのラテックスを含有するスラリーを塗布乾燥して下塗り層を形成する工程、
電極活物質としての炭素質材料、導電補助剤及び結着剤を少なくとも含有する多孔質作用電極シートを、該下塗り層の表面に重ねて圧迫する工程、及び
得られた電極材積層体を巻き上げる工程、
を包含する非水系電子部品用電極部材ロールの製造方法を提供する。
本発明の方法によれば、多孔質作用電極シートと集電極を結合して非水系電子部品用電極部材を得る際に、結合不良が減少し、電気伝導性が向上する。この非水系電子部品用電極部材を用いると、例えば非水系電気二重層キャパシタの耐久性が向上し、内部抵抗が低減する。また、非水系電子部品用電極部材及び非水系電子部品の量産性や品質安定性が向上する。
導電性材料は電子部品の集電極として通常用いられる形態を有する材料を使用する。集電極の形態はシート状、角柱状、および円柱状等であればよい。電子部品が電気二重層キャパシタである場合、集電極の材料はアルミニウム、銅、銀、ニッケル、チタンなどであればよい。好ましい形態は、シート状又は箔状であり、好ましい材料はアルミニウムである。アルミニウムは金属としての電気抵抗が低く、電気二重層キャパシタとして組み立てた状態で耐電圧の劣化が少ないからである。特に好ましい材料は、高純度アルミニウムプレーン箔、特にアルミニウム純度99.85%以上、99.99%以上、99.999%以上のものである。集電極部材の耐電圧が向上するからである。
下塗り層は、多孔質作用電極シートを集電極に結合させ、集電極と電解液との接触を阻害するために設ける。下塗り層は電解液の遮断性、耐酸化還元性、耐薬品性に優れ、電気二重層キャパシタの寿命にわたって良好な安定性を示す必要がある。更に、下塗り層は集電極と多孔質作用電極シートの層とを電気的に導通させる必要がある。
下塗り層を構成するのに好ましい材料は導電補助剤を分散したエラストマーである。導電補助剤の具体例としては、非局在化したπ電子の存在によって高い導電性を有する黒鉛;黒鉛質の炭素微結晶が数層集まって乱層構造を形成した球状集合体であるカーボンブラック(アセチレンブラック、ケッチェンブラック、その他のファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマルランプブラックなど);メタン、プロパン、アセチレンなどの炭化水素を気相熱分解し、基板となる黒板上に薄膜の状態で析出させてなる熱分解黒鉛などが挙げられる。中でも、高い導電性確保が可能な点で、薄片状黒鉛[特に、天然の黒鉛(鱗片状黒鉛)]が、また、比較的小粒径であり且つ導電性も比較的良好な点で、アセチレンブラックが好ましい。
導電補助剤を分散させるエラストマーは、好ましくは合成ゴムである。合成ゴムの具体例としては、イソプレンゴム(ポリイソプレン)などのイソプレン系ゴム;ブタジエンゴム(シス−1,4−ポリブタジエン)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル・ブタジエンゴム(ABR)などのブタジエン系ゴム;ニトリルゴム(NBR)、クロロプレンゴムなどのジエン系特殊ゴム;エチレン・プロピレンゴム、エチレン・プロピレン・ジエンゴム、アクリルゴムなどのオレフィン系ゴム;ヒドリンゴム;ウレタンゴム;フッ素ゴム;などが挙げられる。
上記合成ゴムの中でも、安価で多様の品種のあるSBR、NBR及びABRが好適である。さらに、合成ゴムとしては、ガラス転移温度(Tg)が、−100℃〜0℃、特に−90℃〜−70℃ものがより好ましい。ここで、Tgは、JIS−K7121の規定に従って測定した値である。
また、上記合成ゴムのうち、ラテックスの入手が容易なものについては、ラテックスを用いてもよい。例えば、SBRやNBRなどのラテックスが一般的である。この場合、導電性接着剤の分散媒は、全てがラテックス由来のものであってもよく、別途分散媒を添加してもよい。
下塗り層中における導電補助剤の量(固形分基準)は、例えば、40〜90質量%、40〜80質量%、好ましくは45〜70質量%、更に好ましくは50〜60質量%である。導電補助剤の量が40質量%未満であると導電性確保が困難となり、90質量%を越えると塗工性が悪くなる。また、下塗り層中におけるエラストマーの量は、例えば、10〜60質量%、特に20〜60質量%、好ましくは30〜55質量%、更に好ましくは40〜50質量%である。エラストマーの量が10質量%未満であると塗工性悪くなり、60質量%を越えると導電性確保が困難になる。
下塗り層は、集電極の表面上に、導電補助剤、合成ゴムのラテックスおよび要すれば分散媒を含有する液体(スラリー)を塗布乾燥して形成される。塗布法は特に限定されないが、通常グラビア印刷方式かダイヘッド方式で塗布を行う。下塗り層の厚さは乾燥状態で1〜20μm、好ましくは2〜15μm、より好ましくは3〜10μmとする。下塗り層の厚さが1μm未満であると結合力が不十分となり、20μmを越えると導通性が不十分となる。
下塗り層は、塗布後、塗布層の表面に粘着性が無くなったときに乾燥したと判断してよい。下塗り層の乾燥が不十分であると塗布層が多孔質シートの内部に浸透して、集電極との間に存在する量が少なくなるために、結合不良が生じる。また、そうなると多孔質シートが部分的に集電極の表面に接触する結果、下塗り層の集電極に対する被覆が不十分となって電解液を集電極から遮断する機能が阻害される。
下塗り層の乾燥は、常温、または含まれる合成ゴムが溶融しない温度、例えば溶融温度未満の温度、約150℃程度までに昇温された環境下で行ってよい。室温での乾燥時間は一般に30分〜1時間、好ましくは作業性向上のため1〜10分である。昇温された温度での乾燥時間は含まれる合成ゴムが溶融しないように、適宜決定されるが、例えば乾燥温度が120〜190℃の場合、乾燥時間は1〜5分である。
分散媒は特に限定されないが、水、低級アルコール(メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノールなど)、有機溶剤(トルエン、NMPなど)が好適である。この場合、スラリーの分散媒は、全てがラテックス由来のものであってもよく、別途分散媒を添加してもよい。
合成ゴムのラテックスは、合成ゴムが水性媒体中に分散している安定なコロイド分散系である。このラテックスは、好ましくは酸変性ラテックスを含んでいる。理由は明確ではないが、酸変性ラテックスは塗布乾燥して成膜された後も導電化されやすいのである。
酸変性ラテックスは、NBR、SBR、アクリルゴム、フッ素ゴム及びIIRからなる群から選択されるゴムを成分とするものであってよい。具体的には、酸変性ラテックスは酸性モノマーを用いて重合された合成ゴムを含んでいてよい。
かかるラテックスの原料となる酸性モノマーは、モノマー1gを水に溶解或いは水と混合したときに、20℃でそのpHが7より小さい値を示すものであればよいが、エチレン性不飽和カルボン酸系モノマーが好ましい例である。特にエチレン性不飽和カルボン酸系モノマーとエチレン系不飽和カルボン酸エステル系モノマーと必要に応じてこれらと共重合可能なモノマーとを用いるのが好ましい。酸変性ラテックスの製造方法は、例えば特許文献2第0019〜0024段落に記載されている。
合成ゴム粒子の形状については特に制限はないが、その粒子径は、通常0.005〜1000μm、好ましくは0.01〜100μm、特に好ましくは0.05〜20μmである。粒子径が大きすぎると導電補助材と接触しにくくなり、電極の内部抵抗が増加する。小さすぎると必要なバインダーの量が多くなりすぎ、導電補助材の表面を被覆してしまう。なお、ここでいう粒子径は、透過型電子顕微鏡写真でラテックス状態の合成ゴム粒子100個の粒子の最長径を測定し、その平均値として算出された値である。
本発明で用いるラテックスは、上述したとおりモノマーとしてエチレン性不飽和カルボン酸モノマーなどの酸性モノマーを用いて得られるものであるため、重合後のラテックスのpHはpH4以下となる場合がほとんどである。そこでラテックスを中和する必要がある。pHの調整は、pH4未満およびpH10よりも高い場合は電子部品の性能に悪影響を与えるため、pH4.0〜10.0、好ましくはpH6.0〜9.0である。
酸変性ラテックスは市販されているものを用いてもよい。好ましい市販品の例には、日本ゼオン社製「BM−400B」、JSR社製「XSBR−0696」、日本エイアンドエル社製「NA20」、「NA105S」などが挙げられる。
下塗り層は、高純度集電極の表面上に順次形成された第1下塗り層と第2下塗り層とを有する2層構造にしてもよい。
第1下塗り層は集電極の表面上に、合成ゴムのラテックス、好ましくは酸変性ラテックスおよび要すれば分散媒を含有する液体(スラリー)を塗布乾燥して形成される。導電補助剤のように、合成ゴムに相溶せず、層の均一性を阻害する成分は含有させないことが好ましい。集電極を電解液から遮蔽する機能が高まるからである。
第1下塗り層の厚さは乾燥状態で1〜5μm、好ましくは1〜2μmとする。第1下塗り層の厚さが1μm未満であると電解液の遮断性が不十分となり、5μmを越えると導通性が不十分となる。
第2下塗り層を構成するのに好ましい材料は導電補助剤を分散させた結合樹脂である。導電補助剤を分散させる樹脂は一般に多孔質作用電極シート材料のスラリーを作製するときに用いられている樹脂で有機電解液に安定でかつ電気化学的に安定であればよい。例としてイソプレンゴム(ポリイソプレン)などのイソプレン系ゴム;ブタジエンゴム(シス−1,4−ポリブタジエン)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)などのブタジエン系ゴム;ニトリルゴム(NBR)、クロロプレンゴムなどのジエン系特殊ゴム;エチレン・プロピレンゴム、エチレン・プロピレン・ジエンゴム、アクリルゴムなどのオレフィン系ゴム;ヒドリンゴム;ウレタンゴム;フッ素ゴム;などが挙げられる。また、カルボキシメチルセルロース(CMC)などの増粘剤を単独で用いてよく、CMCと上記合成ゴムの混合物等を用いてもよい。
第2下塗り層中における導電補助剤の量(固形分基準)は、例えば50〜99質量%、80〜99質量%、90〜99質量%、特に95〜99質量%であることが好ましい。導電補助剤の量が50質量%未満であると導電性確保が困難となり、99質量%を越えると塗工性が悪くなる。
第2下塗り層は下塗り層と同様にして形成される。第2下塗り層の厚さは乾燥状態で1〜5μm、好ましくは1〜3μmとする。第2下塗り層の厚さが1μm未満であると導電性確保が困難となり、5μmを越えると有効な多孔質作用電極シートの体積が減少する。
下塗り層が形成された集電極部材は、特に下塗り層が2層構造の場合は少なくとも第2下塗り層を形成した後に、加熱することが好ましい。加熱することで多孔質作用電極シートとの間の導電性が向上するからである。集電極部材を加熱する工程は多孔質作用電極シートを設ける前に行なってもよく、多孔質作用電極シートを設けた後に行なってもよい。また、分散媒を蒸発させる工程と同時に行ってもよい。
加熱温度は、一般に100〜220℃、好ましくは130〜190℃である。加熱温度が100℃未満であると集電局部材の導電性の向上が不十分となり、220℃を越えるとその他の電極構成材料の劣化が進行する。加熱時間は、一般に1〜12時間、好ましくは4〜8時間である。加熱時間が1時間未満であると導電性の向上が不十分となり、12時間を越えて加熱処理を行っても諸特性は向上しない。
この様にして得られた集電極部材は、非水系電子部品の電極部材を製造するのに用いることができる。例えば、シート状の電極部材は、多孔質作用電極シートを集電極部材に結合して形成される。
この集電極部材は下塗り層が乾燥されており、その表面は非粘着性である。そのため、取扱い性、作業性に優れている。また、積み重ねたり、ロールに巻いて保存することができる。つまり、この集電極部材は作り置きすることができ、独立して移動、取引が可能であり、電極部材を製造するための中間品又は部品として取り扱うことができる。
つまり、本発明の非水系電子部品用電極部材の製造方法では、シート状導電性材料の下塗りから多孔質作用電極シートの結合に至る一連の製造過程において、下塗り層の乾燥を行った時点で作業を中断することができる。例えば、下塗り層が形成された集電極部材を巻き上げてロールを形成し、在庫として保管し、必要に応じてロールから集電極部材を引き出して、使うことができる。その結果、シート状導電性材料に下塗り層を形成する作業と、多孔質作用電極シートを結合する作業とを分業することができ、電極部材の量産性、品質の安定性が向上する。
多孔質作用電極シートは、電極活物質(一般には炭素電極材料)に、導電性確保のための導電性補助剤および結着剤などを混合し、この混合物にエタノールやオイルなどを加えたものをロール圧延、ロール押出しなどすることにより得られる多孔質のシートである。つまり粒子状になっている電極活物質の間の間隙が空孔となって、多孔質のシートを形成している。
電極活物質は特に限定されないが、非水系電子部品が電気二重層キャパシタなどである場合は、活性炭などが代表的である。該活性炭としては、一般に炭素電極に用いられている種々の活性炭を使用することができる。具体的には、木炭、ヤシガラ炭、褐炭や、のこ屑などの未炭化物を、水蒸気や二酸化炭素などのガスで賦活させたもの、あるいは塩化亜鉛などの薬品で賦活させたものなどを用いることができる。その形状としては、粉末状であってもよいし、粒状であってもよい。このように、活性炭は賦活により比表面積が著しく増大されるため、単位体積当たり電気容量が大きな電極を形成することができる。
電極活物質は、電気二重層キャパシタの充電を行なう際に実質的に膨張する非多孔性炭素を含んでいてもよい。非多孔性炭素は黒鉛類似の微結晶炭素であり、電圧が印加されると黒鉛類似の微結晶炭素の層間に電解質イオンが溶媒を伴いながらインターカレートし、その結果、電極の実質的な膨張が生じると考えられている(特許文献3)。
好ましい非多孔性炭素は、例えば、特許文献4などに記載されているものであり、以下のようにして製造することができる。
易黒鉛化炭素の粉末を不活性雰囲気下、例えば窒素やアルゴンの雰囲気下で、500〜900℃、好ましくは600〜800℃、より好ましくは650〜750℃で、2〜4時間焼成する。この焼成工程において炭素組織の結晶構造が形成されると考えられている。
焼成した炭素粉末は、重量比で、1.8〜2.2倍、好ましくは2倍程度の水酸化アルカリと混合する。そして粉末混合物を不活性雰囲気下650〜850℃、好ましくは700℃から750℃で2〜4時間焼成する。この工程はアルカリ賦活と呼ばれ、アルカリ金属原子の蒸気が炭素組織に浸透して炭素の結晶構造を緩める効果があると考えられている。
次いで、得られた粉末混合物を洗浄して水酸化アルカリを除去する。洗浄は、例えば上記アルカリ処理後の炭素から粒子を回収し、ステンレス製のカラムに充填し、120℃〜150℃、10〜100kgf、好ましくは10〜50kgfの加圧水蒸気をカラムに導入し、排水のpHが〜7となるまで加圧水蒸気を導入し続けることにより行うことができる(通常6〜10時間)。アルカリ除去工程の終了後、アルゴンや窒素のような不活性ガスをカラムに流し、乾燥して目的の非多孔性炭素の粉末を得る。
導電性補助材は特に限定されず、例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック及びサーマルランプブラックのようなカーボンブラック、黒鉛など下塗り層に用いたのと同様の材料を用いることができる。
結着剤としては、電気二重層キャパシタ分野において公知のものが使用できる。例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体などのフッ素樹脂;カルボキシメチルセルロースなどのセルロース系樹脂;などが一般的である。
これらの中でも、多孔質作用電極シートの製造過程で糸状に変形する結着剤が好ましい。多孔質作用電極シートの表面の糸状構造により多孔質作用電極シートが下塗り層の表面に繋止される作用が高まると考えられるからである。特に好ましい結着剤はPTFEである。好ましい多孔質作用電極シートは、例えば、特許文献1第0051〜0059段落に記載のものである。
多孔質作用電極シートの平均孔径は0.1〜5μmであることが好ましく、0.5〜3μmであることがより好ましい。なお、ここでいう平均孔径は、水銀圧入式のポロシメーター(マイクロメトリックス社製「ポアサイザー9310」)を用いて測定した値である。
多孔質作用電極シートの空孔率は、40%以上90%以下であることが好ましく、60%以上80%以下であることがより好ましい。なお、ここでいう空孔率(%)は、多孔質作用電極シート全体の容積(V)に対する空孔容積(V0)の割合〔(V0/V)×100〕として求められる値をいう。空孔容積は、多孔質作用電極シートの真密度(ρ)と多孔質作用電極シートの質量(W)を測定し、下記式により求めることができる。
[数1]
0=V−(W/ρ)
多孔質作用電極シートの空孔率および平均孔径は、多孔質作用電極シートの構成素材である電極活物質の種類、結着剤量、多孔質作用電極シート作製時のロール圧力などにより調整することができる。なお、多孔質作用電極シートの厚みは、0.05〜1mmであることが一般的であり、0.08〜0.5mmであることがより好ましい。
多孔質作用電極シートは、例えば、次の方法により製造できる。上述の電極活物質、導電補助剤、結着剤に、必要に応じて成形助剤[水、アルコール(メタノール、エタノールなど)、オイル(石油、その他のオイル)など]を加えて混合し、これを圧延加工、押出加工などしてシート形状に成形し、成形助剤を除去して、多孔質作用電極シートとする。例えば、成形助剤にエタノールを用いる場合には、混合比を、電気二重層形成材料:100質量部に対し、上記炭素材:3〜15質量部、結着剤:5〜15質量部、エタノール:50〜300質量部とし、温度:50〜100℃で、ロール押出しする。
多孔質作用電極シートと集電極部材との結合は、集電極部材の乾燥した下塗り層の上に多孔質作用電極シートの片方の面を重ね、圧迫することで行うことができる。両者を結合させる作業は通常室温環境下で行われる。結合させるために多孔質作用電極シートや下塗り層の結着剤(構成樹脂)を溶融させる必要はない。つまり、本発明の方法で得られる非水系電子部品用電極部材は、多孔質作用電極シートを、集電極部材に対して溶融接着させたものではない。そのため、結合作業は、加熱装置など複雑な装置を必要とせず、簡便な設備、操作によって行うことができる。
但し、結着剤が溶融しない程度の温度又は時間であれば、多孔質作用電極シートや集電極部材(下塗り層)を加熱して、圧迫、結合させることは差し支えない。結合作業時に加熱を行う場合、加熱温度は、多孔質作用電極シートや下塗り層を構成する樹脂の溶融温度未満、好ましくは多孔質作用電極シートの結着剤のTg以下の温度である。あるいは、加熱温度が構成樹脂の溶融温度以上であっても、加熱時間が結着剤が溶融しない程度の短時間であれば差し支えない。
圧迫の圧力はロールプレス線圧として20〜100kgf/cm、好ましくは15〜50kgf/cmとする。圧力が小さすぎると結合性が不十分となり、大きすぎると下塗り層が多孔質シートの内部に充填されてしまい、浸透したのと同様の問題が生じる。下塗り層表面と多孔質作用電極シートの表面との間には、導電性接着剤などの結合剤を介在させる必要はない。
下塗り層と多孔質作用電極シートとが結合材無しで結合する理由は明確でないが、下塗り層の表面構造と多孔質作用電極シートの表面構造(フィブリル化された結着剤が存在すると考えられている。)との機械的作用によると考えられている。
多孔質作用電極シートは集電極部材に対して充分な強度で結合され、湾曲させた位で剥がれることはない。そのため、この電極材積層体は、積み重ねたり、ロールに巻いて保存することができる。つまり、この電極材積層体は作り置きすることができ、独立して移動、取引が可能であり、電子部品を製造するための中間品又は部品として自由に移動、取引が可能であり、量産性や品質安定性に優れている。この電極材積層体から製造される電子部品は、その結果、量産性や品質安定性に優れたものとなる。
この電極材積層体は、非水系電子部品に組み立てられ、電極部材として機能する。このようにして得られた本発明の電極部材は、従来から知られている電子部品、例えば、電気二重層キャパシタに使用することができる。電気二重層キャパシタは、例えば、シート状の電極部材を、セパレータを介して重ね合わせることにより正極と負極とを形成した後、電解液を含浸させて組み立てることができる。
以下の実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。尚、実施例中「部」又は「%」で表される量は特にことわりなき限り重量基準である。
実施例1
非多孔性炭素の製造
石炭の軟ピッチからキノリン不溶分を除去し、精製された原料を用いて炭素化したグラファイト前駆体の粉末(日本製鋼社製)をアルミナ製の坩堝に入れ、これをマッフル炉にて窒素を循環させながら、840〜950℃まで3時間かけて昇温して焼成し、自然冷却した。次に、該焼成品を重量比あたり1.5倍の水酸化カリウム粉末と混合した。これをそれぞれ白金製の坩堝に入れ同じく白金製の蓋をかぶせて外気を遮断した。
この混合物をマッフル炉にて窒素を循環させながら、炉内温度を750℃に調節して保持時間4時間賦活した。本焼成品を取り出し、純水にて軽く洗浄した後、超音波をかけて洗浄した。時間は1分である。次にブフナー漏斗を用いて水分を分離した。同様の洗浄操作を繰り返し、洗浄処理水のペーハーが7付近になるまで行った。そして、洗浄物を真空乾燥機にて乾燥させた。
乾燥した炭素粉末をるつぼに入れ、300℃にて10時間後焼成し、その後取り出して、室温になるまで放冷した。
この炭素粉末を、ボールミル(藤原製作所製AV-1)を用い、10mmΦのアルミナボールにて1時間粉砕した。これをコールターカウンターにて粒度を測定したところ、いずれも中心粒子径10ミクロン程度の粉状となった。得られた粉状のカーボンの比表面積をBET法によって測定したところ80m2/gであった。
多孔質作用電極シートの作製
得られた炭素粉末(CB)をアセチレンブラック(AB)およびポリテトラフルオロエチレン粉(PTFE)の混合比 10:1:1となるように混合し、乳鉢にて練った。10分程度で、PTFEが延伸され、フレーク状となった。これをプレスマシンにてプレスし、300ミクロン厚のカーボンシートを得た。
キャパシタセルの作製
厚さ20μmのアルミニウム箔(東海アルミ社製)を準備した。酸変性NBRラテックス(日本エイアンドエル社製「NA20」)6gにアセチレンブラック(電気化学工業社製「デンカブラック」)7gを分散させて適度に水を加えスラリーを調製した。そして、上記のアルミニウム箔の表面に、上記スラリーを塗布し(乾燥塗布重量2.0g/m)、120℃にて10分間乾燥させて、厚さ5μmの下塗り層を形成した。
多孔質作用電極シートを下塗り層の上に重ね、得られた積層体をプレスマシンにて荷重約20kgf/cmでプレスし、100ミクロン厚の電極材積層体を作製した。この結合作業は室温環境下で行った。その後、電極材積層体をプレス機から取り出し、160℃で6時間加熱処理して、電極部材を得た。
この電極部材を20mmΦのディスクに打ち抜き、図1に示すような、3電極セルに組み立てた。参照電極は呉羽化学社製「#1711」活性炭をCMC溶液に分散しSBRで粘度調整しスラリーを作製し塗工電極としたものを用いた。これらセルを真空中220℃で24時間乾燥し冷却した。スピロビピロリジニウムテトラフルオロボレート(SBPBF)を2.0モル%となるようにプロピレンカーボネートに溶解させて電解液を調製した。そして、得られた電解液をセルに注入して電気二重層キャパシタセルを作製した。
初期容量と初期内部抵抗の測定
組み立てた電気二重層キャパシタにパワーシステム製充放電試験装置「CDT−RD20」を接続し、電界賦活を行った後(もちろん電界賦活の必要のない電極に対してはこの工程を省いた)、周囲の温度を25℃に保ち、5mAにて7200秒間の定電流定電圧充電を行い、その後5mAにて定電流放電を行った。設定電圧は3.5Vとし、3サイクル実施し3サイクル目のデータを採用した。
定電流放電時のIRドロップより直流抵抗(Ω)を算出した。放電電力より静電容量(F/ml)を算出した。
容量維持率の測定
高温環境で定格電圧を連続して印加し、セルの静電容量がどのように変化するか測定した。周囲の温度を70℃に上昇させ、上記条件の充放電を100サイクル行った。その後、周囲の温度を25℃に戻し、充放電を3サイクル行い、容量および内部抵抗を算出した。電気二重層キャパシタの106サイクル後の容量維持率(%)、3サイクル後の初期内部抵抗(Ω)を表1に示した。
容量維持率は以下の式から計算して求めた。結果を表1に示す。
容量維持率(%)=C106/C3×100
耐電圧試験
充電電圧を0.1Vずつ変化させて容量維持率の測定方法と同じ操作を行い、106サイクル後の容量が初期容量の80%となる電圧を、耐電圧とした。
実施例2
酸変性NBRラテックスの代わりに酸変性アクリロニトリルブタジエンゴムラテックス(日本ゼオン社製「BM−400B」)を6g用いること以外は実施例1と同様にして、電気二重層キャパシタセルを作製し、試験した。試験結果を表1に示す。
実施例3
酸変性NBRラテックス(日本エイアンドエル社製「NA20」)6gに適度に水を加えスラリーを調製した。そして、実施例1で用いたアルミニウム箔の表面に、上記スラリーを塗布し、120℃にて10分間乾燥させて、厚さ2μmの第1下塗り層を形成した。次にアセチレンブラックを、固形分基準で97質量%となる量でCMC水溶液に分散させたスラリーを、第1下塗り層の表面に塗布し、120℃にて10分間乾燥させて、厚さ3μmの第2下塗り層を形成した。
得られた集電極部材を使用すること以外は実施例1と同様にして、電気二重層キャパシタセルを作製し、試験した。試験結果を表1に示す。
実施例4
多孔質作用電極シートとしてジャパンゴアテックス社製「単体電極シート」を準備した。この電極シートは厚さ0.150mmであり、電極活物質として活性炭粉末を含み、結着剤としてPTFEを含んでいる。この電極シートを用いること以外は実施例1と同様にして電気二重層キャパシタセルを作製し、試験した。試験結果を表1に示す。
実施例5
自作電極シート圧着後非加熱の例
多孔質作用電極シートを下塗り層の上に重ね、プレスして得た電極材積層体を加熱処理することなく電極部材として用いること以外は実施例1と同様にして電気二重層キャパシタセルを作製し、試験した。試験結果を表1に示す。
実施例6
ゴアテックス電極シート圧着後非加熱の例
多孔質作用電極シートを下塗り層の上に重ね、プレスして得た電極材積層体を加熱処理することなく電極部材として用いること以外は実施例4と同様にして電気二重層キャパシタセルを作製し、試験した。試験結果を表1に示す。
比較例1
厚さ20μmのアルミニウム箔(東海アルミ社製)の表面に、酸変性NBRラテックス(日本エイアンドエル社製「NA20」)6gにアセチレンブラック(電気化学工業社製「デンカブラック」)7gを分散させて適度に水を加えスラリーを塗布した。塗布量は実施例1と同様に乾燥後重量2.0g/mとした。塗布後すぐに、実施例1で調製した多孔質作用電極シートを塗工面に重ね、プレスマシンにてプレスし、100ミクロン厚の電極材積層体を得た。これを160℃で6時間加熱処理して、電極部材を作製した。
得られた電極部材を使用すること以外は実施例1と同様にして、電気二重層キャパシタセルを作製し、試験した。試験結果を表1に示す。
比較例2
スラリーの塗布量を乾燥後重量1.0g/mとすること以外は比較例1と同様にして電気二重層キャパシタセルを作製し、試験した。試験結果を表1に示す。
比較例3
スラリーの塗布量を乾燥後重量4.0g/mとすること以外は比較例1と同様にして電気二重層キャパシタセルを作製し、試験した。試験結果を表1に示す。
[表1]
Figure 2009054978
実施例7
厚さ20μmのアルミニウム箔(東海アルミ社製)を準備した。酸変性NBRラテックス(日本エイアンドエル社製「NA20」)6gにアセチレンブラック(電気化学工業社製「デンカブラック」)7gを分散させて適度に水を加えスラリーを調製した。そして、上記のアルミニウム箔の表面に、上記スラリーを塗布し(乾燥塗布重量2.0g/m)、120℃にて10分間乾燥させて、厚さ5μmの下塗り層を形成した。
得られた集電極部材を、長尺方向に沿って心棒に巻き付けてロールを形成した。このロールを室温で保存した。数日後、ロールから集電極部材を引き出してみたところ、下塗り層の表面はアルミニウム箔に接着しておらず、損傷はなかった。
実施例1と同様にして得た多孔質作用電極シートをこの集電極部材の下塗り層の上に重ね、得られた積層体をプレスマシンにて荷重約20kgf/cmでプレスし、100ミクロン厚の電極材積層体を作製した。この結合作業は室温環境下で行った。その後、電極材積層体をプレス機から取り出し、160℃で6時間加熱処理した。
得られた電極材積層体を、長尺方向に沿って心棒に巻き付けてロールを形成した。このロールを室温で保存した。数日後、ロールから電極材積層体を引き出して、多孔質作用電極シートとアルミニウム箔との結合部を観察したところ、剥離している箇所はなかった。
ロールから引き出した電極材積層体を電極部材として用いること以外は実施例1と同様にして電気二重層キャパシタセルを作製し、試験したところ、実施例1と同様な結果が得られた。
実施例の電気二重層キャパシタの構造を示す組み立て図である。
符号の説明
1、11…絶縁ワッシャ、
2…トップカバー、
3…スプリング、
4、8…集電極、
5、7…炭素質電極、
6…セパレータ、
9…ガイド、
10、13…Oリング、
12…本体、
14…押え板、
15…参照電極、
16…ボトムカバー。

Claims (7)

  1. シート状導電性材料の表面上に、導電補助剤及び合成ゴムのラテックスを含有するスラリーを塗布乾燥して下塗り層を形成する工程、及び
    電極活物質としての炭素質材料、導電補助剤及び結着剤を少なくとも含有する多孔質作用電極シートを、該下塗り層の表面に重ねて圧迫する工程、
    を包含する非水系電子部品用電極部材の製造方法。
  2. シート状導電性材料の表面上に、導電補助剤及び合成ゴムのラテックスを含有するスラリーを塗布乾燥して下塗り層を形成する工程、
    得られた集電極部材を巻き上げてロールを形成する工程、
    該ロールから集電極部材を引き出す工程、及び
    電極活物質としての炭素質材料、導電補助剤及び結着剤を少なくとも含有する多孔質作用電極シートを、該集電極部材の下塗り層の表面に重ねて圧迫する工程、
    を包含する非水系電子部品用電極部材の製造方法。
  3. 前記多孔質作用電極シートの結着剤がフッ素樹脂又はセルロース系樹脂である請求項1又は2記載の方法。
  4. 前記合成ゴムのラテックスが酸変性ラテックスである請求項1〜3のいずれか記載の方法。
  5. 前記多孔質作用電極シートの炭素質材料が活性炭又は非多孔性炭素である請求項1〜4のいずれか記載の方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか記載の方法により得られる非水系電子部品用電極部材。
  7. シート状導電性材料の表面上に、導電補助剤及び合成ゴムのラテックスを含有するスラリーを塗布乾燥して下塗り層を形成する工程、
    電極活物質としての炭素質材料、導電補助剤及び結着剤を少なくとも含有する多孔質作用電極シートを、該下塗り層の表面に重ねて圧迫する工程、及び
    得られた電極材積層体を巻き上げる工程、
    を包含する非水系電子部品用電極部材ロールの製造方法。
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