JP2009052696A - 液体封入式防振装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】気泡の成長を抑制して、その消滅に伴って発生する異音を抑制することのできる液体封入式防振装置を提供する。
【解決手段】エンジンマウントは、エンジン側ブラケットと車体側ブラケットとを連結する弾性部材、弾性部材とダイヤフラムとによって区画形成され液体Lが封入された液室、エンジン側ブラケットと車体側ブラケットとの相対変位により生じる弾性部材の変形に伴って内圧が変化する第1室とダイヤフラムが変形することにより容積が変化する第2室とに液室を区画する仕切板12、仕切板12の外周に沿って延び第1室及び第2室に開口して第1室と第2室とを連通するオリフィス通路120を備えている。オリフィス通路120は、オリフィス通路120から第1室に液体Lが流入することにより液体Lの流れ方向に沿った旋回流を第1室内に形成すべく、オリフィス通路120内における液体Lの流れ方向を滑らかに第1室側に偏向させる形状を有する。
【選択図】図2
【解決手段】エンジンマウントは、エンジン側ブラケットと車体側ブラケットとを連結する弾性部材、弾性部材とダイヤフラムとによって区画形成され液体Lが封入された液室、エンジン側ブラケットと車体側ブラケットとの相対変位により生じる弾性部材の変形に伴って内圧が変化する第1室とダイヤフラムが変形することにより容積が変化する第2室とに液室を区画する仕切板12、仕切板12の外周に沿って延び第1室及び第2室に開口して第1室と第2室とを連通するオリフィス通路120を備えている。オリフィス通路120は、オリフィス通路120から第1室に液体Lが流入することにより液体Lの流れ方向に沿った旋回流を第1室内に形成すべく、オリフィス通路120内における液体Lの流れ方向を滑らかに第1室側に偏向させる形状を有する。
【選択図】図2
Description
この発明は、エンジンを車体に対して防振支持するエンジンマウント等、液体封入式防振装置に関する。
従来、この種の液体封入式防振装置としては、例えば特許文献1に記載されたものがある。図9に、特許文献1に記載の液体封入式防振装置も含め、こうした装置として従来一般に採用されているエンジンマウントの断面構造を模式的に示す。
同図9に示されるように、エンジンマウント2は、エンジンに取り付けられるエンジン側ブラケット4、車体に取り付けられる車体側ブラケット6、及びこれらエンジン側ブラケット4と車体側ブラケット6とを連結する有底略筒状の弾性部材8を備えている。この弾性部材8の内部には、その開口部を覆うように設けられたダイヤフラム10と同弾性部材8とによって収容室が区画形成されており、この収容室は円板状の仕切板12によって弾性部材8側に位置する第1室C1とダイヤフラム10側に位置する第2室C2とに仕切られている。また、弾性部材8の内周面と仕切板12との間には、これら第1室C1と第2室C2とを連通するオリフィス通路20が同仕切板12の全周にわたって設けられている。このオリフィス通路20は第1室C1に開口する第1開口部21及び第2室C2に開口する第2開口部22を有している。また、これら第1室C1及び第2室C2には例えばエチレングリコールなどの液体Lが封入されており、液体Lはオリフィス通路20を通じて第1室C1から第2室C2に、或いは第2室C2から第1室C1に流通可能となっている。
図10は仕切板12及びオリフィス通路20の斜視構造を示した斜視図である。
同図10に示されるように、オリフィス通路20は、同オリフィス通路20の第1室C1側の壁面をなす第1室側壁面23、これに対向するように設けられて同オリフィス通路20の第2室C2側の壁面をなす第2室側壁面24、及び同オリフィス通路20の内周側の壁面をなす内周側壁面25を備えている。これらのうち内周側壁面25の内周面には全周にわたって仕切板12が接続されている。また、第1室側壁面23には第1開口部21が形成される一方、第2室側壁面24には第2開口部22が形成されている。また、オリフィス通路20には、第1開口部21と第2開口部22とを隔絶する隔絶板26が配設されている。
同図10に示されるように、オリフィス通路20は、同オリフィス通路20の第1室C1側の壁面をなす第1室側壁面23、これに対向するように設けられて同オリフィス通路20の第2室C2側の壁面をなす第2室側壁面24、及び同オリフィス通路20の内周側の壁面をなす内周側壁面25を備えている。これらのうち内周側壁面25の内周面には全周にわたって仕切板12が接続されている。また、第1室側壁面23には第1開口部21が形成される一方、第2室側壁面24には第2開口部22が形成されている。また、オリフィス通路20には、第1開口部21と第2開口部22とを隔絶する隔絶板26が配設されている。
こうした構成により、エンジンマウント2に対して圧縮荷重が作用すると、すなわち第1室C1を圧縮する力が作用すると、第1室C1の圧力が上昇してオリフィス通路20及び第2室C2の圧力よりも高くなる。これにより、第1室C1の液体Lの一部は第1開口部21からオリフィス通路20の内部に流入するとともにオリフィス通路20を流れて第2開口部22から第2室C2に流入するようになる。なおこのとき、第2室C2の液体量は流入する液体Lによって増加することとなるが、第2室C2の液体量に応じてダイヤフラム10が図9中下方へ変位することによりこうした液体量の変化が許容されることとなる。そしてその後、エンジンマウント2に対して引張荷重が作用すると、すなわち第1室C1を膨張させる力が作用すると、第1室C1の圧力P1が低下してオリフィス通路20及び第2室C2の圧力よりも低くなる。これにより、第2室C2の液体Lの一部は第2開口部22からオリフィス通路20の内部に流入するとともにオリフィス通路20を流れて第1開口部21から第1室C1へ流入するようになる。したがって、弾性部材8を介して連結されたエンジン側ブラケット4と車体側ブラケット6との間に振動が生じた場合には、第1室C1と第2室C2との間での上述したような液体Lの流動作用を通じてその振動エネルギが吸収されるようになる。
特開2004―263783号公報
特開2004−190757号公報
ところで、エンジンマウント2に対して圧縮荷重が作用しているときには、上述したようにオリフィス通路20において液体Lは第2室C2側に流れることとなる。しかしその後、エンジンマウント2に対して引張荷重が作用するようになっても、すなわち第1室C1の圧力が低下するようになっても、同第1室C1の圧力が低下し始めてからしばらくの間は、オリフィス通路20において液体Lは慣性力を受けて第2室C2側に流れ続けることとなる。そしてその後、第1室C1の圧力が更に低下して第1室C1の圧力と第2室C2の圧力との圧力差が拡大すると、オリフィス通路20において液体Lは第1室C1側に流れ始めるようになる。このとき、圧力が大きく低下している第1室C1に流入した液体Lはその圧力が急激に低下することによりその一部が気化して気泡となる、いわゆるキャビテーションが発生することとなる。ここで、図11に示されるように、オリフィス通路20において第1室C1側に流れる液体Lは、第1開口部21と第2開口部22とを隔絶する隔絶板26に衝突することによりその流れが大きく変更されて同隔絶板26に沿って第1室C1に流入することとなる。これにより、液体Lは流速が低下した状態にて第1室に流入することとなる。その結果、オリフィス通路20から第1室C1へ液体Lが流入する際に発生する気泡は、第1開口部21近傍にて滞留するとともに局在化することにより大きく成長することとなる。そして、エンジンマウント2に対して再び圧縮荷重が作用すると、第1室C1を圧縮する力によって気泡が消滅するとともに、これに伴って発生する圧力波がエンジンマウント2を構成する各部を振動させて異音を生じさせるといった問題が生じる。
こうした問題に対して、例えば特許文献2に記載のエンジンマウント902では、気泡の消滅に伴って発生する圧力波のエネルギを小さく抑えるべく、図12に示されるように、第1室C1において第1開口部921から所定間隔を隔てた位置に同第1開口部921に対向する対向面930を設けることにより、第1開口部921近傍にて発生した気泡を対向面930に衝突させてこれを分裂させるようにしている。しかし実際には、対向面930に衝突した気泡は弾性的に変形するにとどまり分裂・分散されることはない。このため、上記特許文献2に記載のエンジンマウント902であっても、気泡の成長を抑制することができず、気泡の消滅に伴って発生する異音を抑制することができない。
なお、こうした問題は、上記エンジンマウントに限られるものではなく、このような液体封入式防振装置において概ね共通したものとなっている。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、気泡の成長を抑制して、その消滅に伴って発生する異音を抑制することのできる液体封入式防振装置を提供することにある。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、気泡の成長を抑制して、その消滅に伴って発生する異音を抑制することのできる液体封入式防振装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、振動源と支持体とに取り付けられる一対の取付部を連結する弾性部材と、前記弾性部材と可撓性膜とによって区画形成され液体が封入された液室と、前記一対の取付部の相対変位により生じる前記弾性部材の変形に伴って内圧が変化する第1室と前記可撓性膜が変形することにより容積が変化する第2室とに前記液室を区画する区画部材と、前記区画部材の外周に沿って延び前記第1室及び前記第2室に開口して前記第1室と前記第2室とを連通するオリフィス通路と、を備えた液体封入式防振装置において、前記オリフィス通路は、前記オリフィス通路から前記第1室に液体が流入することにより前記液体の流れ方向に沿った旋回流を前記第1室内に形成すべく、前記オリフィス通路内における液体の流れ方向を滑らかに前記第1室側に偏向させる形状を有してなることをその要旨とする。
請求項1に記載の発明は、振動源と支持体とに取り付けられる一対の取付部を連結する弾性部材と、前記弾性部材と可撓性膜とによって区画形成され液体が封入された液室と、前記一対の取付部の相対変位により生じる前記弾性部材の変形に伴って内圧が変化する第1室と前記可撓性膜が変形することにより容積が変化する第2室とに前記液室を区画する区画部材と、前記区画部材の外周に沿って延び前記第1室及び前記第2室に開口して前記第1室と前記第2室とを連通するオリフィス通路と、を備えた液体封入式防振装置において、前記オリフィス通路は、前記オリフィス通路から前記第1室に液体が流入することにより前記液体の流れ方向に沿った旋回流を前記第1室内に形成すべく、前記オリフィス通路内における液体の流れ方向を滑らかに前記第1室側に偏向させる形状を有してなることをその要旨とする。
同構成によれば、オリフィス通路を流れる液体は同液体の流れ方向が滑らかに第1室側に偏向されて第1室に流入するようになるため、オリフィス通路における液体の流れ方向に沿った旋回流が第1室内に形成されるようになる。この旋回流により、オリフィス通路から第1室に液体が流入する際に発生する気泡が拡散され、その局在化が抑制されるようになる。このため、気泡の成長が抑えられ、その消滅に伴う異音の発生を抑制することができるようになる。
請求項1に記載の発明は、具体的には、請求項2に記載の発明によるように、オリフィス通路には、同オリフィス通路から第1室に液体が流入する際に前記液体の流れ方向がオリフィス通路の延びる方向から第1室の開口に指向する方向に滑らかに変化するように、前記オリフィス通路の内壁を傾斜させた第1の傾斜面が第1室の開口近傍に形成されてなる、といった構成を採用することができる。こうした構成によれば、オリフィス通路において第1室の開口近傍を通過する液体は、第1の傾斜面に沿って流れ、その流れ方向が滑らかに第1室側に偏向された後に開口から第1室に流入するようになる。そしてこれにより、液体の旋回流を第1室内に形成することができるようになる。
また、請求項1に記載の発明は、具体的には、請求項3に記載の発明によるように、オリフィス通路から第1室に液体が流入する際にオリフィス通路における液体の流れ方向を滑らかに第1室側に偏向させるガイド部が、第1室の開口周縁から傾斜して延び開口の少なくとも一部を覆うように形成されてなる、といった構成を採用することができる。こうした構成によれば、オリフィス通路の液体が上記ガイド部に沿って流れることにより、オリフィス通路における液体の流れ方向が滑らかに第1室側に偏向されて同液体が第1室に流入するようになる。そしてこれにより、液体の旋回流を第1室内に形成することができるようになる。また、請求項2に記載の構成に対して請求項3に記載の発明を適用すれば、液体の旋回流を一層好適に形成することができるようになる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の液体封入式防振装置において、前記オリフィス通路は前記第1室の開口近傍部分における液体の流路断面積が前記第1室の開口に近接するほど減少するように形成されてなることをその要旨とする。
同構成によれば、オリフィス通路から第1室に流入する液体の流速が高められようになるため、より強力な旋回流を第1室に形成することができる。したがって、第1室に発生している気泡をより広い範囲に拡散させることができ、気泡の成長を抑えてその消滅に伴う異音の発生を一層好適に抑制することができるようになる。
請求項5に記載の発明は、請求項2〜4のいずれか一項に記載の液体封入式防振装置において、前記オリフィス通路には、前記オリフィス通路に前記第2室から液体が流入する際に前記液体の流れ方向が前記オリフィス通路の延びる方向に滑らかに変化するように、前記オリフィス通路の内壁を傾斜させた第2の傾斜面が前記第2室の開口近傍に形成されてなることをその要旨とする。
同構成によれば、第2室からオリフィス通路に液体が流入する際に同液体が第2の傾斜面に沿って流れることにより、その流れ方向が滑らかにオリフィス通路の延びる方向に変化するようになる。このため、第2室からオリフィス通路に液体が流入する際における液体の流速低下が抑えられるようになる。これにより、オリフィス通路における液体の流速を高い状態に維持することができ、オリフィス通路から第1室に液体が流入する際の流速を一層高い状態に維持することができるようになる。
請求項5に記載の発明は、具体的には請求項6に記載の発明によるように、オリフィス通路には、第1室の開口と第2室の開口とを隔絶する隔絶板がオリフィス通路の延びる方向に対し傾斜して配設され、該隔絶板は第1室の開口側に位置する面が第1の傾斜面を構成するとともに第2室の開口側に位置する面が第2の傾斜面を構成する、といった構成を採用することができる。こうした構成によれば、第1の傾斜面及び第2の傾斜面が隔絶板の各面にて構成されるようになるため、液体封入式防振装置の構成の簡素化を図ることができるようになる。
<第1の実施の形態>
以下、この発明にかかる液体封入式防振装置を、エンジンを車体に対して防振支持するエンジンマウントに具体化した第1の実施の形態について図1〜図4を参照して説明する。なお、この実施の形態のエンジンマウントでは、先の図9にて例示した従来のエンジンマウントにおいて、後に詳述するように、オリフィス通路の構成が変更されており、同オリフィス通路以外の構成については基本的に従来のエンジンマウントと同一の構成が採用されている。
以下、この発明にかかる液体封入式防振装置を、エンジンを車体に対して防振支持するエンジンマウントに具体化した第1の実施の形態について図1〜図4を参照して説明する。なお、この実施の形態のエンジンマウントでは、先の図9にて例示した従来のエンジンマウントにおいて、後に詳述するように、オリフィス通路の構成が変更されており、同オリフィス通路以外の構成については基本的に従来のエンジンマウントと同一の構成が採用されている。
図1は、先の図10に対応する斜視図であって、この実施の形態にかかるエンジンマウント102を構成するオリフィス通路120及び仕切板12の斜視構造を示す斜視図である。
同図1に示されるように、オリフィス通路120は、同オリフィス通路120の第1室C1側の壁面をなす円環状の第1室側壁面123、これに平行に設けられて同オリフィス通路120の第2室C2側の壁面をなす円環状の第2室側壁面124、及び同オリフィス通路120の内周側の壁面をなす円筒状の内周側壁面125を備えている。これらのうち第1室側壁面123及び第2室側壁面124は、これらの中心軸が一致するように配設されている。また、第1室側壁面123には、第1室C1に開口する第1開口部121が形成される一方、第2室側壁面124には、第2室C2に開口する第2開口部122が形成されている。また、第1室側壁面123と第2室側壁面124との間には、第1開口部121と第2開口部122とを隔絶する平板状の隔絶板126が配設されている。また、内周側壁面125の内周面には、同内周面の全周にわたって円板状の仕切板12が接続されている。
図2(a)は、オリフィス通路120における隔絶板126近傍の部分断面構造を示した部分断面図であり、図2(b)は、同図2(a)のA−A断面図である。
同図2(a)及び図2(b)に示されるように、第1開口部121と第2開口部122とはオリフィス通路120の延びる方向、すなわち周方向において同一の位置に形成されている。隔絶板126は、第1室側壁面123において第1開口部121の周縁のうちオリフィス通路120から第1室C1に液体Lが流入する際の下流側に位置する部分(図2(a)中、右側部分)に同隔絶板126の一方が接続される一方、第2室側壁面124において第2開口部122の周縁のうちオリフィス通路120から第2室C2に液体Lが流入する際の下流側に位置する部分(図2(a)中、左側部分)に同隔絶板126の他方が接続されている。すなわち、隔絶板126は、オリフィス通路120から第1室C1に液体Lが流入する際にその流れ方向がオリフィス通路120の延びる方向から第1開口部121に指向する方向に徐々に変化するように、すなわち滑らかに変化するように、同隔絶板126の第1開口部121側の面(以下、第1の傾斜面126Aと称する)がオリフィス通路120の延びる方向に対し傾斜して形成されている。また、隔絶板126は、第2室C2からオリフィス通路120に液体Lが流入する際にその流れ方向がオリフィス通路120の延びる方向に徐々に変化するように、すなわち滑らかに変化するように、同隔絶板126の第2開口部122側の面(以下、第2の傾斜面126Bと称する)がオリフィス通路120の延びる方向に対して傾斜して形成されている。
同図2(a)及び図2(b)に示されるように、第1開口部121と第2開口部122とはオリフィス通路120の延びる方向、すなわち周方向において同一の位置に形成されている。隔絶板126は、第1室側壁面123において第1開口部121の周縁のうちオリフィス通路120から第1室C1に液体Lが流入する際の下流側に位置する部分(図2(a)中、右側部分)に同隔絶板126の一方が接続される一方、第2室側壁面124において第2開口部122の周縁のうちオリフィス通路120から第2室C2に液体Lが流入する際の下流側に位置する部分(図2(a)中、左側部分)に同隔絶板126の他方が接続されている。すなわち、隔絶板126は、オリフィス通路120から第1室C1に液体Lが流入する際にその流れ方向がオリフィス通路120の延びる方向から第1開口部121に指向する方向に徐々に変化するように、すなわち滑らかに変化するように、同隔絶板126の第1開口部121側の面(以下、第1の傾斜面126Aと称する)がオリフィス通路120の延びる方向に対し傾斜して形成されている。また、隔絶板126は、第2室C2からオリフィス通路120に液体Lが流入する際にその流れ方向がオリフィス通路120の延びる方向に徐々に変化するように、すなわち滑らかに変化するように、同隔絶板126の第2開口部122側の面(以下、第2の傾斜面126Bと称する)がオリフィス通路120の延びる方向に対して傾斜して形成されている。
次に、この実施の形態にかかるエンジンマウント102の作用について図3を参照して説明する。
図3(a)は従来のエンジンマウント2のオリフィス通路20(先の図9参照)について隔絶板26を中心とした部分断面構造を示した部分断面図であり、図3(b)は、この実施の形態にかかるオリフィス通路120について隔絶板126を中心とした部分断面構造を示した部分断面図である。また、図4は、この実施の形態にかかるエンジンマウント102について第1室C1を含む断面構造を示した断面図であって、第1室C1側からオリフィス通路120を見たときの断面図である。
図3(a)は従来のエンジンマウント2のオリフィス通路20(先の図9参照)について隔絶板26を中心とした部分断面構造を示した部分断面図であり、図3(b)は、この実施の形態にかかるオリフィス通路120について隔絶板126を中心とした部分断面構造を示した部分断面図である。また、図4は、この実施の形態にかかるエンジンマウント102について第1室C1を含む断面構造を示した断面図であって、第1室C1側からオリフィス通路120を見たときの断面図である。
図3(a)に示されるように、従来のエンジンマウント2では、隔絶板26のうち第2開口部22側に位置する第2の面26Bがオリフィス通路20の延びる方向に対して垂直をなすように形成されている。このため、第2室C2からオリフィス通路20に流入する液体Lは、第1室側壁面23に衝突することによりその流れ方向が急激に変更されて同第1室側壁面23に沿ってオリフィス通路20に流入することとなる。これにより、第2室C2からオリフィス通路20に液体Lが流入する際に、同液体Lの流速が低下することとなる。また、隔絶板26のうち第1開口部21側に位置する第1の面26Aがオリフィス通路20の延びる方向に対して垂直をなすように形成されている。このため、オリフィス通路20を流れる液体Lは、隔絶板26の第1の面26Aに衝突することによりその流れ方向が急激に変更されて同第1の面26Aに沿って第1室C1に流入するようになる。これにより、オリフィス通路20から第1室C1に液体Lが流入する際に、同液体Lの流速が低下することとなる。その結果、オリフィス通路20から第1室C1へ液体Lが流入する際に発生する気泡は、第1開口部21近傍にて滞留するとともに局在化することにより大きく成長することとなる。
一方、図3(b)に示されるように、この実施の形態にかかるエンジンマウント102では、隔絶板126の第2の傾斜面126Bがオリフィス通路120の延びる方向に対して傾斜して形成されている。このため、第2室C2からオリフィス通路120に流入する液体Lは、第2の傾斜面126Bに沿って流れることにより、その流れ方向が徐々に、すなわち滑らかにオリフィス通路120の延びる方向に変化するようになる。このため、第2室C2からオリフィス通路120に液体Lが流入する際に、液体Lの流速低下が抑えられるようになる。また、隔絶板126の第1の傾斜面126Aがオリフィス通路120の延びる方向に対して傾斜して形成されている。このため、オリフィス通路120を流れる液体Lはその流れ方向が徐々に、すなわち滑らかに第1室C1側に偏向されて第1室C1に流入するようになり、オリフィス通路120から第1室C1に液体Lが流入する際に、液体Lの流速低下が抑えられるようになる。またこれにより、図4に示されるように、オリフィス通路120における液体Lの流れ方向に沿った旋回流Rが第1室C1内に形成されるようになる。この旋回流Rにより、オリフィス通路120から第1室C1に液体が流入する際に発生する気泡が拡散され、その局在化が抑制されるようになる。
以上説明したこの実施の形態にかかるエンジンマウント102によれば、以下に列記するような効果が得られるようになる。
(1)オリフィス通路120には、同オリフィス通路120から第1室C1に液体Lが流入する際にその流れ方向がオリフィス通路120の延びる方向から第1開口部121に指向する方向に徐々に、すなわち滑らかに変化するように、オリフィス通路120の内壁を傾斜させた第1の傾斜面126Aを有する隔絶板126が第1開口部121近傍に形成されてなるものとした。こうした構成により、オリフィス通路120において第1開口部121を通過する液体Lは、第1の傾斜面126Aに沿って流れ、その流れ方向が徐々に、すなわち滑らかに第1室C1側に偏向された後に第1開口部121から第1室C1に流入するようになる。そしてこれにより、オリフィス通路120における液体Lの流れ方向に沿った旋回流Rが第1室C1内に形成されるようになる。この旋回流Rにより、オリフィス通路120から第1室C1に液体が流入する際に発生する気泡が拡散され、その局在化が抑制されるようになる。このため、気泡の成長が抑えられ、その消滅に伴う異音の発生を抑制することができるようになる。
(1)オリフィス通路120には、同オリフィス通路120から第1室C1に液体Lが流入する際にその流れ方向がオリフィス通路120の延びる方向から第1開口部121に指向する方向に徐々に、すなわち滑らかに変化するように、オリフィス通路120の内壁を傾斜させた第1の傾斜面126Aを有する隔絶板126が第1開口部121近傍に形成されてなるものとした。こうした構成により、オリフィス通路120において第1開口部121を通過する液体Lは、第1の傾斜面126Aに沿って流れ、その流れ方向が徐々に、すなわち滑らかに第1室C1側に偏向された後に第1開口部121から第1室C1に流入するようになる。そしてこれにより、オリフィス通路120における液体Lの流れ方向に沿った旋回流Rが第1室C1内に形成されるようになる。この旋回流Rにより、オリフィス通路120から第1室C1に液体が流入する際に発生する気泡が拡散され、その局在化が抑制されるようになる。このため、気泡の成長が抑えられ、その消滅に伴う異音の発生を抑制することができるようになる。
(2)オリフィス通路120には、同オリフィス通路120に第2室C2から液体Lが流入する際にその流れ方向がオリフィス通路120の延びる方向に徐々に、すなわち滑らかに変化するように、オリフィス通路120の内壁を傾斜させた第2の傾斜面126Bを有する隔絶板126が第2開口部122近傍に形成されてなるものとした。これにより、第2室C2からオリフィス通路120に液体Lが流入する際に同液体Lが第2の傾斜面126Bに沿って流れることにより、その流れ方向が徐々に、すなわち滑らかにオリフィス通路120の延びる方向に変化するようになる。このため、第2室C2からオリフィス通路120に液体Lが流入する際における液体Lの流速低下が抑えられるようになる。これにより、オリフィス通路120における液体Lの流速を高い状態に維持することができ、オリフィス通路120から第1室C1に液体Lが流入する際の流速を高い状態に維持することができるようになる。
(3)オリフィス通路120には、第1開口部121と第2開口部122とを隔絶する隔絶板126がオリフィス通路120の延びる方向に対し傾斜して配設され、該隔絶板126は第1開口部121側に位置する面が第1の傾斜面126Aを構成するとともに第2開口部122側に位置する面が第2の傾斜面126Bを構成するものとした。これにより、第1の傾斜面126A及び第2の傾斜面126Bが隔絶板126の各面にて構成されるようになるため、エンジンマウント102の構成の簡素化を図ることができるようになる。
<第2の実施の形態>
以下、この発明にかかる液体封入式防振装置を、エンジンを車体に対して防振支持するエンジンマウントに具体化した第2の実施の形態について図5を参照して説明する。なお、この実施の形態のエンジンマウントでも、先の図9にて例示した従来のエンジンマウントにおいて、後に詳述するように、オリフィス通路の構成が変更されており、同オリフィス通路以外の構成については基本的に従来のエンジンマウントと同一の構成が採用されている。
以下、この発明にかかる液体封入式防振装置を、エンジンを車体に対して防振支持するエンジンマウントに具体化した第2の実施の形態について図5を参照して説明する。なお、この実施の形態のエンジンマウントでも、先の図9にて例示した従来のエンジンマウントにおいて、後に詳述するように、オリフィス通路の構成が変更されており、同オリフィス通路以外の構成については基本的に従来のエンジンマウントと同一の構成が採用されている。
図5(a)は、先の図2(a)に対応する図として、この実施の形態にかかるエンジンマウント202を構成するオリフィス通路220における隔絶板226近傍の部分断面構造を示した部分断面図であり、図5(b)は、先の図2(b)に対応する部分断面図であって図5(a)のB−B断面図である。なお、図5において、先の図2(a)において符号「1**」にて示される要素については符号「2**」(「**」は「20〜26」)を付すことにより、それら各要素についての重複する説明は割愛する。
同図5(a),(b)に示されるように、第1室側壁面223において第1開口部221の周縁のうちオリフィス通路220から第1室C1に液体Lが流入する際の上流側に位置する部分223A(図5(a)中、左側部分223A)には、オリフィス通路220から第1室C1に液体Lが流入する際にオリフィス通路220における液体Lの流れ方向を徐々に、すなわち滑らかに第1室C1側に偏向させるガイド部227が、同周縁から傾斜して延び同開口部221の一部を覆うように形成されている。ここで、ガイド部227の傾斜角度、すなわち第1室側壁面223とガイド部227とのなす角度αは、隔絶板226と第2室側壁面224とのなす角度αと等しく設定されており、隔絶板226とガイド部227とは平行に配設されている。また、図5(b)に示されるように、内周側壁面225は、ガイド部227の径方向内側の端部と第1室側壁面223とを接続する延設部225Aを有している。
こうした構成により、オリフィス通路220を流れる液体Lは隔絶板226とガイド部227とに沿って流れるようになるため、オリフィス通路220における液体Lの流れ方向が徐々に、すなわち滑らかに第1室C1側に偏向されて同液体Lが第1室C1に流入するようになる。そしてこれにより、オリフィス通路220における液体Lの流れ方向に沿った旋回流Rが第1室C1内に形成されるようになる。この旋回流Rにより、オリフィス通路120から第1室C1に液体が流入する際に発生する気泡が拡散され、その局在化が抑制されるようになる。
以上説明したこの実施の形態にかかるエンジンマウント202によれば、上記第1の実施の形態の効果(1)〜(3)に加えて、更に以下の効果が得られるようになる。
(4)オリフィス通路220から第1室C1に液体Lが流入する際にオリフィス通路220における液体Lの流れ方向を徐々に、すなわち滑らかに第1室C1側に偏向させるガイド部227が、第1開口部221周縁から傾斜して延び同開口部221の少なくとも一部を覆うように形成されるものとした。こうした構成により、オリフィス通路220の液体Lが上記ガイド部227に沿って流れることにより、オリフィス通路220における液体Lの流れ方向が徐々に、すなわち滑らかに第1室C1側に偏向されて同液体Lが第1室C1に流入するようになる。そしてこれにより、液体Lの旋回流を第1室C1内に形成することができるようになる。
(4)オリフィス通路220から第1室C1に液体Lが流入する際にオリフィス通路220における液体Lの流れ方向を徐々に、すなわち滑らかに第1室C1側に偏向させるガイド部227が、第1開口部221周縁から傾斜して延び同開口部221の少なくとも一部を覆うように形成されるものとした。こうした構成により、オリフィス通路220の液体Lが上記ガイド部227に沿って流れることにより、オリフィス通路220における液体Lの流れ方向が徐々に、すなわち滑らかに第1室C1側に偏向されて同液体Lが第1室C1に流入するようになる。そしてこれにより、液体Lの旋回流を第1室C1内に形成することができるようになる。
(5)オリフィス通路220には隔絶板226と共にガイド部227が形成されるものとした。これにより、隔絶板226のみの場合に比べて液体Lの旋回流を一層好適に形成することができるようになる。
<第3の実施の形態>
以下、この発明にかかる液体封入式防振装置を、エンジンを車体に対して防振支持するエンジンマウントに具体化した第3の実施の形態について図6を参照して説明する。なお、この実施の形態のエンジンマウントでも、先の図9にて例示した従来のエンジンマウントにおいて、後に詳述するように、オリフィス通路の構成が変更されており、同オリフィス通路以外の構成については基本的に従来のエンジンマウントと同一の構成が採用されている。
以下、この発明にかかる液体封入式防振装置を、エンジンを車体に対して防振支持するエンジンマウントに具体化した第3の実施の形態について図6を参照して説明する。なお、この実施の形態のエンジンマウントでも、先の図9にて例示した従来のエンジンマウントにおいて、後に詳述するように、オリフィス通路の構成が変更されており、同オリフィス通路以外の構成については基本的に従来のエンジンマウントと同一の構成が採用されている。
図6は、先の図2(a)に対応する図として、この実施の形態にかかるエンジンマウント302を構成するオリフィス通路320における隔絶板326近傍の部分断面構造を示した部分断面図である。なお、図6において、先の図5(a)において符号「2**」にて示される要素については符号「2**」(「**」は「20〜27」)を付すことにより、それら各要素についての重複する説明は割愛する。
同図6に示されるように、この実施の形態では、ガイド部327の傾斜角度、すなわち第1室側壁面323とガイド部327とのなす角度βが上記第2の実施の形態にて例示した角度αよりも小さく設定されている(β<α)。すなわち、ガイド部327の傾斜角度βは、隔絶板326と第2室側壁面324とのなす角度αよりも小さく設定されており、オリフィス通路320は、第1開口部321近傍部分における液体Lの流路断面積が第1開口部321に近接するほど減少するように形成されている。こうした構成により、この実施の形態にかかるエンジンマウント302では、オリフィス通路320から第1室C1に流入する液体の流速が高められるようになる。このため、上記第2の実施の形態にかかるエンジンマウント202に比べてより強力な旋回流が第1室C1に形成されるようになる。
以上説明したこの実施の形態にかかるエンジンマウント302によれば、上記第1の実施の形態の効果(1)〜(3)及び上記第2の実施の形態の効果(4),(5)に加えて、更に以下の効果が得られるようになる。
(6)オリフィス通路320は第1開口部321近傍部分における液体Lの流路断面積が第1開口部321に近接するほど減少するように形成されてなるものとした。これにより、オリフィス通路320から第1室C1に流入する液体Lの流速が高められようになるため、より強力な旋回流を第1室C1に形成することができる。したがって、第1室C1に発生している気泡をより広い範囲に拡散させることができ、気泡の成長を抑えてその消滅に伴う異音の発生を一層好適に抑制することができるようになる。
なお、この発明にかかる液体封入式防振装置は、上記実施の形態にて例示した構成に限定されるものではなく、これを適宜変更した例えば次のような形態として実施することもできる。
・上記第3の実施の形態では、ガイド部327の傾斜角度β、すなわち第1室側壁面323とガイド部327とのなす角度βを隔絶板326と第2室側壁面324とのなす角度αよりも小さく設定することにより、第1開口部321近傍部分における液体Lの流路断面積が第1開口部321に近接するほど減少するようにしているが、第1開口部近傍部分における液体Lの流路断面積をこのように第1開口部に近接するほど減少させる構成はこれに限られるものではない。例えば図7に示されるように、第1室側壁面423において第1開口部421の周縁のうちオリフィス通路420から第1室C1に液体Lが流入する際の上流側に位置する部分(図7中、左側部分)に、上記第1の実施の形態にて例示した第1室側壁面123に比べてオリフィス通路420の延びる方向に延設された延設部428を設けるようにしてもよい。この場合であっても、延設部428と隔絶板426とにより、第1開口部421近傍部分における液体Lの流路断面積が第1開口部421に近接するほど減少するようにオリフィス通路320を形成することができる。
・上記各実施の形態では、平板状の隔絶板を採用しているが、隔絶板の構成はこれに限られるものではなく、例えば図8に示されるように、傾斜角度の異なる2つの隔絶板526C,526Dからなる隔絶板526を採用するようにしてもよい。また、傾斜角度の異なる3つ以上の隔絶板からなる隔絶板を採用するようにしてもよいし、曲面状の隔絶板を採用してもよい。
・上記各実施の形態では、1つの隔絶板のうち第1開口部側に位置する面が第1の傾斜面を構成するとともに第2開口部側に位置する面が第2の傾斜面を構成するものについて例示したが、第1の傾斜面及び第2の傾斜面の構成はこれに限られるものではなく、第1の傾斜面と第2の傾斜面とをそれぞれ別部材によって構成するようにしてもよい。要するに、オリフィス通路は、同オリフィス通路から第1室に液体が流入することによりその流れ方向に沿った旋回流を第1室内に形成すべく、同オリフィス通路内における液体の流れ方向を徐々に、すなわち滑らかに第1室側に偏向させる形状を有してなるものであればよい。
・上記実施の形態では、液体封入式防振装置をエンジンマウントに適用したものについて例示したが、この発明にかかる液体封入式防振装置はエンジンマウントに限られるものではなく、振動源と支持体とに取り付けられる一対の取付部を連結する弾性部材と、弾性部材と可撓性膜とによって区画形成され液体が封入された液室と、上記一対の取付部の相対変位により生じる上記弾性部材の変形に伴って内圧が変化する第1室と上記可撓性膜が変形することにより容積が変化する第2室とに上記液室を区画する区画部材と、区画部材の外周に沿って延び上記第1室及び前記第2室に開口してそれらを連通するオリフィス通路とを備えたものであれば、任意の液体封入式防振装置に適用することが可能である。
2,102,202,302…エンジンマウント、4…エンジン側ブラケット、6…車体側ブラケット、8…弾性部材、10…ダイヤフラム、12…仕切板、20,120,220,320,420,520…オリフィス通路、21,121,221,321,421,521…第1開口部、22,122,222,322,422,522…第2開口部、23,123,223,323,423,523…第1室側壁面、24,124,224,324,424,524…第2室側壁面、25,125…内周側壁面、26,126,226,326,426,526…隔絶板、227,327…ガイド部、225A…延設部。
Claims (6)
- 振動源と支持体とに取り付けられる一対の取付部を連結する弾性部材と、
前記弾性部材と可撓性膜とによって区画形成され液体が封入された液室と、
前記一対の取付部の相対変位により生じる前記弾性部材の変形に伴って内圧が変化する第1室と前記可撓性膜が変形することにより容積が変化する第2室とに前記液室を区画する区画部材と、
前記区画部材の外周に沿って延び前記第1室及び前記第2室に開口して前記第1室と前記第2室とを連通するオリフィス通路と、
を備えた液体封入式防振装置において、
前記オリフィス通路は、前記オリフィス通路から前記第1室に液体が流入することにより前記液体の流れ方向に沿った旋回流を前記第1室内に形成すべく、前記オリフィス通路内における液体の流れ方向を滑らかに前記第1室側に偏向させる形状を有してなる
ことを特徴とする液体封入式防振装置。 - 請求項1に記載の液体封入式防振装置において、
前記オリフィス通路には、前記オリフィス通路から前記第1室に液体が流入する際に前記液体の流れ方向が前記オリフィス通路の延びる方向から前記第1室の開口に指向する方向に滑らかに変化するように、前記オリフィス通路の内壁を傾斜させた第1の傾斜面が前記第1室の開口近傍に形成されてなる
ことを特徴とする液体封入式防振装置。 - 前記オリフィス通路から前記第1室に液体が流入する際に前記オリフィス通路における液体の流れ方向を滑らかに前記第1室側に偏向させるガイド部が、前記第1室の開口周縁から傾斜して延び前記開口の少なくとも一部を覆うように形成されてなる
請求項1又は2に記載の液体封入式防振装置。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の液体封入式防振装置において、
前記オリフィス通路は前記第1室の開口近傍部分における液体の流路断面積が前記第1室の開口に近接するほど減少するように形成されてなる
ことを特徴とする液体封入式防振装置。 - 請求項2〜4のいずれか一項に記載の液体封入式防振装置において、
前記オリフィス通路には、前記オリフィス通路に前記第2室から液体が流入する際に前記液体の流れ方向が前記オリフィス通路の延びる方向に滑らかに変化するように、前記オリフィス通路の内壁を傾斜させた第2の傾斜面が前記第2室の開口近傍に形成されてなる
ことを特徴とする液体封入式防振装置。 - 請求項5に記載の液体封入式防振装置において、
前記オリフィス通路には、前記第1室の開口と前記第2室の開口とを隔絶する隔絶板が前記オリフィス通路の延びる方向に対し傾斜して配設され、前記隔絶板は前記第1室の開口側に位置する面が前記第1の傾斜面を構成するとともに前記第2室の開口側に位置する面が前記第2の傾斜面を構成する
ことを特徴とする液体封入式防振装置。
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-
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