JP2009052137A - 高強度耐サワーラインパイプ用鋼板およびその製造方法および鋼管 - Google Patents

高強度耐サワーラインパイプ用鋼板およびその製造方法および鋼管 Download PDF

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Abstract

【課題】高強度で優れた靱性と耐サワー性能および成形性を有する板厚が30mm以上の高強度耐サワーラインパイプ用鋼板およびその製造方法および鋼管を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.02〜0.06%、Si:0.5%以下、Mn:0.5〜1.5%、P:0.01%以下、S:0.001%以下、Al:0.08%以下、Nb:0.005〜0.035%、Ti:0.005〜0.025%、Ca:0.0010〜0.0035%を含有し、さらに、Cu、Ni、Cr、Mo、Vの中から選ばれる1種または2種以上を含有し、残部がFe及び不可避不純物からなる鋼を、1000〜1200℃に加熱し、熱間圧延し、冷却開始温度が鋼板表面温度で(Ar−10℃)以上、冷却停止温度が鋼板断面平均温度で250〜500℃、となる加速冷却を行い、次いで誘導加熱により鋼板表面温度で550〜700℃、鋼板断面平均温度で400〜580℃に加熱する。
【選択図】図1

Description

本発明は、耐水素誘起割れ性(耐HIC性)に優れた、主にAPI規格X65グレード以上の強度を有するラインパイプ用鋼板の製造方法、及び該鋼板を用いて製造された鋼管に関するものであり、特に、冷間成形時の成形性に優れた材質ばらつきの小さな高強度耐サワーラインパイプ用鋼板とその製造方法、及び該鋼板を用いて製造された鋼管に関する。
硫化水素を含む原油や天然ガスの輸送に用いられるラインパイプは、強度、靭性、溶接性の他に、耐水素誘起割れ性(耐HIC性)や耐応力腐食割れ性(耐SCC性)などのいわゆる耐サワー性が必要とされる。さらに、これらの要求に加え、ラインパイプの円周溶接の作業効率を高めたり、高精度の構造設計を行ったりするために、寸法精度の高いラインパイプが要求されている。
UOE鋼管等冷間成形によって製造される鋼管は、それに用いる鋼板の材質ばらつきや残留応力の影響を強く受けるため、強度や延性などの材質ばらつきや残留応力の小さな鋼板を用いることが、寸法精度を向上するためにきわめて有効である。
材質ばらつきの低減に対しては、従来、鋼板製造条件の厳格管理等、生産管理面での対応がなされており、大量製造した場合の材質ばらつき、特に強度のばらつき低減が計られているが、上述の寸法精度向上のためには、個々の鋼板の板内においても材質ばらつきを低減することが必要である。
一般に、引張強度が500MPa以上の高強度鋼板は加速冷却によって製造されており、鋼板の長手方向端部が過冷されやすく、長手方向端部の強度が中央部に比較して高くなりやすい。また、圧延前の加熱炉でスラブの長手方向端部が過加熱されたことに起因して、長手方向端部の強度が中央部に比較して高くなる場合もある。
これらのバラツキを低減するための対策としては、特許文献1には、加速冷却を2段階に分けて行い、前段と後段の冷却の間に空冷区間をもうけることで、温度ムラを低減する方法が開示されている。この方法は、材質ばらつき低減に対して一定の効果があるものの、後段の冷却では依然として板長方向の温度ムラを生じるため、材質ばらつきを十分に解消することはできない。
この方法では、一般に焼戻し前の強度が高い部分の方が焼戻しによる軟化量が大きいので、焼戻し後の強度の差が縮まるが、焼き戻す必要のない部分の強度も低下するという問題があり、さらに、焼戻し処理に時間を要するため、炭化物が粗大化し靱性の劣化、特にDWTT性能の劣化を生じていた。
靱性を劣化させない焼戻し方法としては、特許文献2には、加速冷却装置と同一の製造ライン上に設置された誘導加熱装置を用いて急速加熱焼戻しを行う方法が開示されている。この方法によれば、焼戻し時に生成する炭化物が微細になるため、高靱性の鋼板を得ることが可能であるが、鋼板を均一に加熱するために、板内の強度ばらつきの低減に関しては効果がない。
また、加速冷却過程での冷却停止温度を200℃以下の温度として、誘導加熱前のミクロ組織をマルテンサイトとすることで、急速加熱焼戻しによる炭化物微細化が図られるが、冷却停止温度が高くベイナイト主体の組織となる場合は、焼戻しによって炭化物が粗大化し、靱性が劣化する場合がある。
また上記の問題を解決するため、特許文献3には、加速冷却後の焼戻しを高周波誘導加熱で行う際に、鋼板の長手方向に加熱方法を変化させる焼戻し方法が提案されている。この方法により、鋼板の長手方向端部などの強度が高すぎる部分のみの強度を低減できるため、強度ばらつきの大幅な低減が可能となる。
しかしながら、その効果を十分に得るためには加速冷却後の鋼板板長方向の強度分布を正確に予測して、強度が高い部分のみを適切な温度に加熱する必要があり、強度ばらつきの小さな鋼板を安定的に得ることは困難であった。
誘導加熱装置を適用した鋼板の製造方法として,特許文献4や特許文献5には、加速冷却後に鋼板表面を内部より高い温度に加熱する耐サワーラインパイプ用鋼板の製造方法が開示されている。
これらの方法によれば、加速冷却によって硬化した表層部の硬度が低減でき、鋼板の板厚方向の硬さ分布が平準化されるが、板厚中心部の加熱が十分でないため、鋼板の長手方向の強度ばらつきは改善されないままであった。
さらに,30mm以上の厚肉材になると、強度確保のため成分を高める必要があるが、特許文献4や特許文献5に記載の鋼板は、化学成分の検討が不十分であるため,HAZ靭性が劣化するという問題もあった。
特開昭62−47426号公報 特開平4−358022号公報 特開2003−27136号公報 特開2002−327212号公報 特開2003−13138号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、高強度で優れた母材及びHAZ靱性と耐サワー性能を有し、さらに鋼板内の強度のバラツキを低減することで優れた成形性を有する板厚30mm以上の高強度耐サワーラインパイプ用鋼板およびその製造方法、及び該鋼板を用いて製造された高強度耐サワーラインパイプを提供することを目的とする。
本発明者等は、加速冷却によって生じる鋼板内の材質ばらつきの要因を、そのミクロ組織変化の観点から詳細に調査した結果、以下の知見を得るに至った。加速冷却時の鋼板長手方向端部の強度上昇は、上述の通り過冷、すなわち冷却終了温度の低下によるが、このとき、鋼板内部より鋼板表層部の温度低下が大きくなるため、鋼板表層部が島状マルテンサイト(MA)を含んだ組織となるため、表層部の硬度が大幅に上昇する。
図4にC:0.04%、Mn:1.2%を含有する鋼板(板厚32mm)の加速冷却後の板厚方向分布を鋼板長手方向の端部と中央部で測定した例を示す。鋼板長手方向端部は中央部に比べ表層部の硬度が高くなっており、そのため、鋼板の全厚強度も上昇する結果となっている。図5は表層部を2段エッチングにより腐食し、SEMによって観察した結果であるが、表層部は島状マルテンサイトを含んだ組織となっている。一方、鋼板の板厚中心部は島状マルテンサイトがみられるもののその体積分率は小さく、鋼板内のミクロ組織の不均一性が、鋼板材質ばらつきの原因の一つであるといえる。
上述のミクロ組織の不均一性、具体的には鋼板表層部の島状マルテンサイトの量を抑制することで、材質ばらつきの小さな鋼板を得ることが可能であるが、そのためには、加速冷却によって表層部に生成した島状マルテンサイトを分解することが有効である。しかし、一般的な燃焼炉による焼戻しや、特許文献2に開示された誘導加熱による焼戻しでは、鋼板の板厚方向中心部まで加熱されるため、前述のように強度の高い鋼板長手方向端部以外の強度も低下することとなり、鋼板の強度ばらつきは十分に低減されない。
この問題を解決するためには、加速冷却後の鋼板を焼戻す際に、鋼板表層部の焼戻し温度を、鋼板の板厚方向中央部に比べ高くすればよく、加熱温度を鋼板表層部と板厚方向中央部の最適な範囲にコントロールすることで、鋼板の板厚方向でミクロ組織変化が小さな鋼板を得ることが可能となり、これによって鋼板内の材質ばらつきの低減が可能となる。
上記のように鋼板表層部と内部とで異なる温度の加熱を行うためには、高周波誘導加熱を用いることが効果的である。図1は図4と同様の成分で、ほぼ同様の圧延−加速冷却を行った後、誘導加熱により鋼板表面の最高加熱温度620℃、鋼板断面平均加熱温度470℃の加熱を行った鋼板の板厚方向硬度分布である。また、このときの鋼板表層部のミクロ組織を図2に示す。
図5の加速冷却ままの鋼板表層部で見られるような島状マルテンサイト組織は見られず、鋼板表層部と板厚方向中央部で均一なミクロ組織が得られている。そして、図1の通りに、鋼板の長手方向端部と長手方向中央部のいずれも、表層部と板厚方向中央部との硬度の差が小さくなっている。また、鋼板の板厚方向中央部の加熱温度を制限することで、鋼板全体の強度低下を抑制することができ、板長方向の強度ばらつき低減が可能となる。
また、鋼板の板長方向の強度ばらつきだけでなく、板厚方向の硬度差が小さいため、冷間成形時の曲げ加工性がよく、さらには加速冷却で導入される内部歪に起因する残留応力が、その後の誘導加熱によって低減されるため、冷間成形性がよく、成形後の寸法精度が大幅に改善されるものである。
本発明は、上記の知見に基づき、さらに検討を重ねてなされたもので、
第一の発明は、質量%で、C:0.02〜0.06%、Si:0.5%以下、Mn:0.5〜1.5%、P:0.01%以下、S:0.001%以下、Al:0.08%以下、Nb:0.005〜0.035%、Ti:0.005〜0.025%、Ca:0.0010〜0.0035%を含有し、さらに、Cu:0.5%以下、Ni:1%以下、Cr:0.5%以下、Mo:0.5%以下、V:0.1%以下の中から選ばれる1種または2種以上を含有し、残部がFe及び不可避不純物からなる鋼を、1000〜1200℃に加熱し、熱間圧延を行った後、冷却開始温度が鋼板表面温度で(Ar−10℃)以上、冷却停止温度が鋼板断面平均温度で250〜500℃、となる加速冷却を行い、次いで誘導加熱により鋼板表面温度で550〜700℃、鋼板断面平均温度で400〜580℃に加熱することを特徴とする板厚が30mm以上の高強度耐サワーラインパイプ用鋼板の製造方法である。
第二の発明は、下記式(1)で表されるCP値が1.0以下、式(2)で表されるCeq値が0.3以上であることを特徴とする、第一の発明に記載の板厚が30mm以上の高強度耐サワーラインパイプ用鋼板の製造方法である。
第三の発明は、第一または第二の発明に記載の方法で製造された鋼板であって、鋼板表層部の金属組織が、島状マルテンサイトの体積分率が2%以下であり、残部がベイナイトまたはベイナイトとフェライトの混合組織であることを特徴とする板厚が30mm以上の高強度耐サワーラインパイプ用鋼板である。
第四の発明は、第三の発明に記載の鋼板を、冷間成形により鋼管形状とし、突き合せ部をシーム溶接して製造された高強度耐サワーラインパイプである。
本発明によれば、鋼板長手方向の強度のバラツキが大幅に低減でき、さらに板厚方向の硬さのバラツキも低減できるため、優れた強度靱性と高い材質均質性と冷間成型後の寸法精度が必要とされるラインパイプ用鋼板へ適用することができる。さらには、安定して優れた耐HIC性能が得られる。
発明の実施に当たっては、後述する本発明の成分組成範囲に調整した鋼を溶製し、連続鋳造後、得られた鋼スラブを加熱炉等に装入して加熱し、熱間圧延を行う。圧延条件は、本発明の圧延条件を満たす限り任意に選択してよく、熱間圧延終了温度は、加速冷却の冷却開始温度の下限 (Ar3-10℃)以上であればよい。
熱間圧延終了後は、本発明の冷却条件により、所定の冷却開始温度以上の温度から、所定の平均冷却速度以上で、所定の冷却停止温度範囲の温度まで加速冷却を行う。加速冷却後は、引続き再加熱、あるいは冷却停止温度からさらに冷却床等で冷却した後、再加熱を行う。
加速冷却後の再加熱は、誘導加熱装置を用いて実施する。特に、加熱が鋼板表層部に集中するよう、高周波誘導型の加熱装置を用いることが望ましい。このように、誘導加熱により表層部を加熱すると、鋼板中央部に比べて表層部の温度が高くなるような温度分布を与えることができる。高周波で誘導加熱することにより、鋼板の表層部に誘導電流を集中させ、電流密度を内部に比べて高くすることができる。
図3は、誘導加熱装置により厚鋼板を加熱したときの鋼板表面と中心部の温度変化を模式的に示す図である。誘導加熱装置を用いれば、鋼板表層部の電流密度が内部より高くなるため、鋼板表面温度が最も高くなり、中心部の温度が最も低くなる。誘導加熱を開始すると、表面温度は急速に上昇するが、誘導加熱を停止すると表面温度は速やかに低下する。それとともに、鋼板の内部は表層部からの伝熱により若干の昇温を生じ、鋼板の表面と内部の温度はほぼ等しい温度となる。
なお、板厚方向の温度分布については、従来技術のガス燃焼炉を用いる方法では鋼板の板厚中心部まで均一となり、本発明のように鋼板中央部の材質を劣化させることなく表層部の硬度を低下させることはできなかった。
再加熱処理後の冷却については、空冷でもDWTT特性の劣化は見られず、冷却速度を特に規定する必要はない。但し、板厚35mm程度を超えるような厚鋼板において、冷却速度が遅くなり、炭化物の凝集粗大化による靭性劣化が懸念される場合は、再加熱処理後に水冷やミスト冷却を行ってもよい。
以下に本発明の各構成要件の限定理由について説明する。
1.化学成分について
はじめに、本発明の高強度耐サワーラインパイプ用鋼板が含有する化学成分の限定理由を説明する。なお、成分%は、全て質量%を意味する。
C:0.02〜0.06%
Cは、加速冷却によって製造される鋼板の強度を高めるために最も有効な元素である。しかし、0.02%未満では十分な強度を確保できず、0.06%を超えると靭性および耐HIC性を劣化させる。従って、C量は0.02〜0.06%の範囲とする
Si:0.5%以下
Siは脱酸のために添加するが、0.5%を越えると靭性や溶接性を劣化させる。従ってSi量は0.5%以下の範囲とする。
Mn:0.5〜1.5%
Mnは鋼の強度および靭性の向上のため添加するが、0.5%未満ではその効果が十分ではなく、1.5%を越えると溶接性と耐HIC性が劣化する。従って、Mn量は0.5〜1.5%の範囲とする。
P:0.01%以下
Pは不可避不純物元素であり、溶接性と耐HIC性とを劣化させる。この傾向は0.01%を超えると顕著となる。従って、P量は0.01%以下とする。
S:0.001%以下
Sは、鋼中においては一般にMnS系の介在物となるが、Ca添加によりMnS系からCaS系介在物に形態制御される。しかしSの含有量が多いとCaS系介在物の量も多くなり、高強度材では割れの起点となり得る。この傾向は、S量が0.001%を超えると顕著となる。従って、S量は0.001%以下とする。
Al:0.08%以下
Alは脱酸剤として添加されるが、0.08%を超えると清浄度の低下により延性を劣化させる。従って、Al量は0.08%以下とする。
Nb:0.005〜0.035%
Nbは、圧延時の粒成長を抑制し、微細粒化により靭性を向上させる。しかし、Nb量が0.005%未満ではその効果がなく、0.035%を超えると溶接熱影響部の靭性が劣化する。従って、Nb量は0.005〜0.035%の範囲とする。
Ti:0.005〜0.025%
Tiは、TiNを形成してスラブ加熱時の粒成長を抑制するだけでなく、溶接熱影響部の粒成長を抑制し、母材及び溶接熱影響部の微細粒化により靭性を向上させる。しかし、Ti量が0.005%未満ではその効果がなく、0.025%を越えると靭性を劣化させる。従って、Ti量は0.005〜0.025%の範囲とする。
Ca:0.001〜0.0035%
Caは硫化物系介在物の形態を制御し、延性を改善するために有効な元素であるが、0.001%未満ではその効果がなく、0.0035%を超えて添加しても効果が飽和し、むしろ清浄度の低下により靱性を劣化させる。従って、Ca量は0.001〜0.0035%の範囲とする。
本発明では上記の化学成分の他に、以下の元素の中から選ばれる1種または2種以上を選択元素として添加する。
Cu:0.5%以下
Cuは、靭性の改善と強度の上昇に有効な元素であるが、0.5%を超えて添加すると溶接性が劣化する。従って、Cuを添加する場合は0.5%以下とする。
Ni:1%以下
Niは、靭性の改善と強度の上昇に有効な元素であるが、1%を超えて添加すると溶接性が劣化する。従って、Niを添加する場合は1.0%以下とする。
Cr:0.5%以下
Crは、焼き入れ性を高めることで強度の上昇に有効な元素であるが、0.5%を超えて添加すると溶接性を劣化させる。従って、Crを添加する場合は0.5%以下とする。
Mo:0.5%以下
Moは、靭性の改善と強度の上昇に有効な元素であるが、0.5%を超えて添加すると溶接性が劣化する。従って、Moを添加する場合は0.5%以下とする。
V:0.1%以下
Vは靭性を劣化させずに強度を上昇させる元素であるが、0.1%を超えて添加すると溶接性を著しく損なう。従って、Vを添加する場合は、0.1%以下とする。
なお、本発明の鋼の残部は実質的にFeであり、上記以外の元素及び不可避不純物については、本発明の効果を損なわない限り含有することができる。
本発明では、さらに、下記式(1)で表されるCP値が1.0以下、および下記式(2)で表されるCeq値が0.3以上であることが望ましい。ここで、C(%)、Mn(%)、Cr(%)、Mo(%)、V(%)、Cu(%)、Ni(%)、P(%)は、それぞれの元素の含有量(質量%)である。
CP値は各合金元素の含有量から中心偏析部の材質を推定するために考案された式であり、CP値が高いほど中心偏析部の濃度が高くなり、中心偏析部の硬さが上昇する。このCP値を1.0以下とすることで中心偏析部の硬さを低減することができ、HIC試験での割れを抑制することが可能となる。CP値が低いほど中心偏析部の硬さが低くなるため、さらに高い耐HIC性能が必要な場合はその上限を0.95とすることが望ましい。
また、Ceq値は鋼の焼き入れ性指数であり、Ceq値が高いほど鋼材の強度が高くなる。本発明は板厚が30mm以上の厚肉の耐サワーラインパイプのHIC性能向上を目的としており、厚肉材で十分な強度を得るためにはCeq値が0.30以上であることが望ましい。
2.製造条件について
本発明は、上記の化学成分を含有する鋼スラブを、加熱し熱間圧延を行った後、加速冷却を施し、引き続いて誘導加熱による焼戻しを行う製造方法である。以下に、鋼板の製造条件の限定理由を説明する。
スラブ加熱温度:1000〜1200℃
スラブ加熱温度は、1000℃未満では十分な強度が得られず、1200℃を越えると、靱性やDWTT特性が劣化する。従って、スラブ加熱温度は1000〜1200℃の範囲とする。
熱間圧延工程において、高い母材靱性を得るには圧延終了温度は低いほどよいが、その反面、圧延能率が低下するため、圧延終了温度は、必要な母材靱性と圧延能率を鑑みて任意に設定できる。また,高い母材靱性を得るためには未再結晶温度域での圧下率を60%以上とすることが望ましい。
熱間圧延後、加速冷却を以下の条件で実施する。
冷却開始時の鋼板表面温度:(Ar−10℃)以上
熱間圧延後に加速冷却を行うが、冷却開始時の鋼板表面温度が低いと,加速冷却前のフェライト生成量が多くなり、Ar変態点からの温度低下が10℃を超えると耐HIC性が劣化する。よって、冷却開始時の鋼板表面温度は(Ar−10℃)以上とする。
ここで、Ar温度は鋼の成分から下記式(3)で与えられる。
冷却停止時の鋼板断面平均温度:250〜550℃
加速冷却は、ベイナイト変態によって高強度を得るために重要なプロセスである。しかし、冷却停止時の鋼板断面平均温度が550℃を超えると、ベイナイト変態が不完全であり、十分な強度が得られない。また、冷却停止時の鋼板断面平均温度が250℃未満では、鋼板表層部の硬度が高くなりすぎるだけでなく、鋼板に歪みを生じやすくなり成形性が劣化する。よって、冷却停止時の鋼板断面平均温度は250〜550℃とする。
加速冷却における冷却速度は、十分な強度を安定して得るため、5℃/s以上の冷却速度とすることが好ましい。
加速冷却に引続き、誘導加熱による焼戻しを行う。ここで、誘導加熱装置を用いるのは、急速な加熱が可能で、さらに本発明の重要な要件である鋼板の加熱温度を、鋼板表層部と板厚中央部とで変化させることが可能であるためである。以下に、誘導加熱による加熱条件の限定理由を説明する。
鋼板表面温度:550〜700℃
鋼板表層部の加熱によって、加速冷却によって生成した島状マルテンサイトが分解され、表層部の硬度が低減される。しかし、表面温度が550℃未満では島状マルテンサイトの分解が十分でないため、硬度低下が不十分であり、また、700℃を超えると、鋼板中央部の加熱温度も上昇するため大きな強度低下をまねく。従って、誘導加熱での鋼板表面温度は550〜700℃の範囲とする。また、誘導加熱により表層部を加熱し、熱伝導によって鋼板内部が加熱されるため、鋼板内部よりも表層部の温度が高くなるが、鋼板断面平均加熱温度の上昇を抑制し、表層部の硬度を効果的に低減するために、誘導加熱による鋼板表面温度は、鋼板断面平均加熱温度よりも100℃以上高い温度とすることが望ましい。
鋼板断面平均加熱温度:400〜580℃
加速冷却後の誘導加熱によって、鋼板内部の強度バラツキが大幅に低減できる。しかし、鋼板中央部の加熱温度が400℃未満ではバラツキの低減が不十分であり、また、580℃を超えると、焼戻しによる強度低下をまねくだけでなく、DWTT性能が劣化する。従って、誘導加熱による鋼板断面平均加熱温度は400〜580℃の範囲とする。また,さらに強度のバラツキを低減するためには、誘導加熱による鋼板断面平均加熱温度を450〜580℃の範囲とすることが望ましい。
なお、鋼板断面平均加熱温度は、鋼板板厚方向に温度分布がある場合は、その断面内で平均した温度である。ただし、加速冷却または誘導加熱直後に生じた鋼板表面温度と鋼板中心温度の差は、しばらくすると、熱伝導によって鋼板内でほぼ均一な温度分布となるため、均熱化後の鋼板表面温度としても良い。
3.金属組織について
本発明では加速冷却後の加熱処理によって、鋼板表層部の硬度が低下し、板厚方向の硬度分布が平滑化されるが、鋼板表層部の金属組織は以下のように規定される。
鋼板表層部の島状マルテンサイトの体積分率:2%以下
島状マルテンサイト(MA)は加速冷却によって生成する組織であり、島状マルテンサイトが生成することで硬度が大きく上昇する。しかし、体積分率で2%未満であれば鋼板中央部との硬度差が十分小さくなるので、島状マルテンサイトの体積分率の上限を2%とする。残部は、ベイナイトまたはベイナイトとフェライトの混合組織である。
なお、本発明は板厚30mm以上の鋼板に適用し、強度及びDWTT性能を劣化することなく鋼板表層部の硬度を低減できる技術である。板厚が30mm以上の鋼板の加速冷却では,鋼板内部の温度より鋼板表面の温度が低くなり、所定の鋼板断面平均温度を得るために鋼板表層部の温度を十分低い温度にする必要がある。この時鋼板表層部では島状マルテンサイトの生成量が多くなるため、鋼板表層部の硬度が高くなる。従って、本発明の誘導加熱による熱処理が重要となる。しかし、板厚が30mm未満の比較的薄い鋼板の加速冷却では、鋼板表層部の温度低下が小さく、鋼板表層部の硬さの上昇も大きくないため、本発明を適用する必要はない。よって、本発明を適用する鋼板の板厚は30mm以上とする。
4.鋼管の製造方法について
本願発明の第四の発明は上記の鋼板を用いて製造された耐サワーラインパイプであり、以下に鋼管の製造方法について説明する。
鋼管の成形方法は、UOEプロセスやプレスベンド等の冷間成形によって鋼板を鋼管形状に成形する。その後、突き合わせ部をシーム溶接するが、このときの溶接方法は十分な継手強度及び継手靱性が得られる方法ならいずれの方法でもよいが、優れた溶接品質と製造能率の点からサブマージアーク溶接を用いることが好ましい。突き合わせ部の溶接を行った後に、溶接残留応力の除去と鋼管真円度の向上のため、拡管を行う。このときの拡管率は、所定の鋼管真円度が得られ、残留応力が除去される条件として、0.5〜1.5%とすることが好ましい。
表1に示す化学成分の鋼(鋼種A〜J)を連続鋳造法によりスラブとし、これを用いて板厚30〜38mmの厚鋼板(No.1〜21)を製造した。
加熱したスラブを熱間圧延により圧延した。熱間圧延後の鋼板の長さは25mとした。熱間圧延後直ちに水冷型の加速冷却設備を用いて冷却を行い、加速冷却設備と同一ライン上に設置した誘導加熱炉を用いて再加熱を行った。また、一部の鋼板は比較のため再加熱を行わなかった。各鋼板(No.1〜21)の製造条件を表2に示す。
以上のようにして製造した鋼板の引張特性は、圧延垂直方向の全厚試験片を引張試験片として引張試験を行い、引張強度を測定した。引張強度530MPa以上を本発明に必要な強度とした。ここで,鋼板内の強度のバラツキを確認するため、鋼板の長手方向端部及び長手方向中央部から引張試験片を採取し、その差を強度のバラツキとした。
さらに、鋼板長手方向中央部について、鋼板の金属組織の観察及び硬さを測定した。鋼板表層部の組織は、ナイタールエッチング後、電解エッチングを行い(2段エッチング)、島状マルテンサイト(MA)の面積分率を測定した。
硬さ試験は荷重10kgのビッカース硬度計を用いて,鋼板表層部(表面下1mm)及び板厚中央部の硬さを測定した。そして、その差を硬さのバラツキとした。硬さバラツキは25以下を本発明例とした。
溶接熱影響部(HAZ)靭性については、再現熱サイクル装置によって、入熱40kJ/cmに相当する熱履歴を加えた試験片を用いて、種々の温度でシャルピー試験を行った。そして、脆性破面率50%となる温度を破面遷移温度(vTrs)として求めた。
また,これらの鋼板について、耐HIC性、及びDWTT特性を調べた。耐HIC性は、pHが約3の硫化水素を飽和させた5%NaCl+0.5%CHCOOH水溶液(通常のNACE溶液)中で行ったHIC試験により調べた。HIC試験では、試験片の3断面(等間隔に切断)について、割れの長さを測定し、試験片の幅に対する割れの長さを全ての断面で平均した値を、割れ長さ率(CLR)として評価した。そして、割れ長さ率が10%以下の場合を本発明例とした。また、DWTT特性は、19mmに減厚したAPI規格のプレスノッチ試験片によるDWTT試験(Drop Weight Tear Test)による延性破面率が85%となる温度(85%SATT)で評価した。85%SATTは−20℃以下を本発明例とした。
表2において、本発明例であるNo.1〜7及びNo.18〜21はいずれも、化学成分および製造方法及びミクロ組織が本発明の範囲内であり、引張強度530MPa以上の高強度でかつ鋼板内の強度バラツキが20MPa以下と小さい。さらに,板厚方向の硬さのバラツキも小さいため冷間成形時の曲げ加工性がきわめて良好といえる。そして、溶接熱影響部靭性、DWTT特性も良好で、耐HIC性も割れ長さ率が10%以下で良好であった。また、CP値およびCeq値が本発明の好適範囲であるNo.1〜7、18、19は、特に高強度かつ優れた耐HIC性を示した。
一方,No.8〜14は、化学成分は本発明の範囲内であり溶接部靭性に優れているが、製造方法が本発明の範囲外であるため強度が不足するか、冷却開始温度が低すぎるため耐HIC性能が劣るか、また鋼板表層部の島状マルテンサイト(MA)量が本発明の範囲を超えるため、強度や硬さのバラツキが大きい。No.15〜17は化学成分が本発明の範囲外であるので、十分な強度が得られないか、溶接熱影響部靭性または耐HIC性が劣っていた。
次いで、表2に示したNo.1、7、10、12、16、18の鋼板を用いて、UOEプロセスにより鋼管を製造した。突き合わせ部の溶接は内外面各1パスの4電極サブマージアーク溶接により行った。そして、溶接後に鋼管の外周変化で1%の拡管を施した。製造した鋼管は、前述の鋼板の材料試験と同様に、全厚引張試験,硬さ試験,DWTT試験,及びHIC試験を行った。また、HAZ靱性は外面溶接部の熱影響部にノッチを導入したシャルピー試験を実施し、試験温度−20℃での吸収エネルギーで評価した。DWTT試験は−17℃で試験を行い、このときの延性破面率(SA)で評価した。
鋼管の材料試験結果を表3に示す。
P1〜P3は本発明の範囲の鋼板を用いて製造した鋼管であり、強度,表層硬さ,HAZ靱性,DWTT特性及び耐HIC性のいずれも優れている。一方、P4〜P6は本発明範囲外の鋼板を用いて製造した鋼管であり、耐HIC性が劣るか、または、表層硬さが高くなっている。
本発明によれば、引張強度530MPa以上の高強度と高い溶接部靭性、耐HIC性及びDWTT特性を有し、かつ鋼板長手方向の強度のバラツキが大幅に低減でき、さらに板厚方向の硬さのバラツキも低減できるため、冷間成形性の優れた鋼板が得られる。このため、優れた強度靱性と高い材質均質性と冷間成型後の寸法精度が必要とされるラインパイプ用途へ適用することができる。
誘導加熱後の板厚方向硬度分布を説明する図である。 誘導加熱後の鋼板表層部のSEM観察写真である。 誘導加熱時の鋼板表面と鋼板中心部の温度履歴を説明する模式図である。 加速冷却後の板厚方向硬度分布を説明する図である。 加速冷却後の鋼板表層部のSEM観察写真である。

Claims (4)

  1. 質量%で、C:0.02〜0.06%、Si:0.5%以下、Mn:0.5〜1.5%、P:0.01%以下、S:0.001%以下、Al:0.08%以下、Nb:0.005〜0.035%、Ti:0.005〜0.025%、Ca:0.0010〜0.0035%を含有し、さらに、Cu:0.5%以下、Ni:1%以下、Cr:0.5%以下、Mo:0.5%以下、V:0.1%以下の中から選ばれる1種または2種以上を含有し、残部がFe及び不可避不純物からなる鋼を、1000〜1200℃に加熱し、熱間圧延を行った後、冷却開始温度が鋼板表面温度で(Ar−10℃)以上、冷却停止温度が鋼板断面平均温度で250〜500℃、となる加速冷却を行い、次いで誘導加熱により鋼板表面温度で550〜700℃、鋼板断面平均温度で400〜580℃に加熱することを特徴とする板厚が30mm以上の高強度耐サワーラインパイプ用鋼板の製造方法。
  2. 下記式(1)で表されるCP値が1.0以下、式(2)で表されるCeq値が0.3以上であることを特徴とする、請求項1に記載の板厚が30mm以上の高強度耐サワーラインパイプ用鋼板の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の方法で製造された鋼板であって、鋼板表層部の金属組織が、島状マルテンサイトの体積分率が2%以下であり、残部がベイナイトまたはベイナイトとフェライトの混合組織であることを特徴とする板厚が30mm以上の高強度耐サワーラインパイプ用鋼板。
  4. 請求項3に記載の鋼板を、冷間成形により鋼管形状とし、突き合せ部をシーム溶接して製造された高強度耐サワーラインパイプ。
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