JP5211843B2 - 耐圧潰性に優れた溶接鋼管およびその製造方法 - Google Patents

耐圧潰性に優れた溶接鋼管およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、石油や天然ガスの輸送に使用される高強度ラインパイプ用鋼管を典型例とする溶接鋼管、特に厚鋼板を冷間で成形し溶接して製造される耐圧潰性に優れた溶接鋼管およびその製造方法に関する。
例えば、海底パイプラインなどの高い外圧環境下で使用されるラインパイプは、外圧による高い圧縮応力が負荷されることにより圧潰する危険性がある。そのため、海底パイプラインで使用されるラインパイプは、造管した状態で十分な圧縮強度を有し耐圧潰性に優れている必要がある。
しかしながら、UOE鋼管のように、厚鋼板を冷間加工した後、拡管することで製造される鋼管の場合、最終工程である拡管で大きな引張負荷を受ける。したがって、この種鋼管の圧縮降伏応力は、引張負荷時に発生した背応力により鋼管の引張降伏応力よりも低下することになる。よって、鋼管の圧縮強度を確保するためには、厚鋼板の設計強度を高く設定する必要があり、この強度を強化元素で補う場合には、合金コストの増大や、母材および溶接熱影響部の靭性劣化が懸念されるため、造管後の圧縮降伏応力の低下が少ない厚鋼板もしくは造管方法の開発が求められている。
このような要求に対し、特許文献1および特許文献2には、造管時のOプレス圧縮率と拡管率をパラメータにして、圧縮率/拡管率の比を最適な範囲にすることによって、造管後における鋼管の圧縮降伏応力の低下を抑制する方法が開示されている。また、特許文献2では、拡管率を極めて大きくすることにより造管後における鋼管の圧縮降伏応力の低下を抑制することも開示されている。
特許文献3には、縮管と拡管を適切な順番かつ程度で行うことにより、外圧負荷による鋼管の圧潰強度を向上させる方法が開示されている。
特許文献4ないし7には、造管後に熱処理もしくはコーティング加熱による低温ひずみ時効にて、造管工程で鋼管に付与された背応力を低減し、鋼管の圧縮降伏応力の低下を抑制する方法が開示されている。
特開2002−102931号公報 特開2003−340518号公報 特開平9−1233号公報 特開平9−3545号公報 特開2002−295736号公報 特開2003−342639号公報 特開2004−35925号公報
しかしながら、特許文献1および特許文献2に示されている、最適な圧縮率/拡管率に造管条件を設定するためには、Oプレス圧縮率を通常よりも極めて大きくする必要がある。Oプレスの圧縮率を増大させることは、Oプレス機のプレス能力を増強するなど、設備の導入や改修が必要になり、ここにかかるコストの増大が懸念される。しかも、圧縮強度の確保が問題となる、海底パイプライン用のラインパイプは、耐座屈性能確保の観点から厚肉で設計されることが多く、このことはOプレスの圧縮率を増大させることの障害となる。また、拡管率を低下させることは、耐座屈性能の観点から厳しい真円度が要求される、海底パイプライン用ラインパイプを製造する上での制約になることは勿論である。
また、特許文献2および3に記載のように、拡管率を極めて大きくすることや縮管と拡管とを行うことは、過度な加工硬化による表面硬さの上昇や、残留応力の増大による耐サワー性能の劣化が懸念される。
さらに、特許文献4ないし7に記載のように、造管後のコーティング加熱条件を最適化することにより低温ひずみ時効処理を行うことは、圧縮降伏応力の低下を抑制するという観点で有効であるが、鋼管の引張り応カ−歪み曲線が造管後のラウンドハウス型からリューダース型に変わり、曲げ座屈性能などの鋼管の変形能を低下させる。また、コーティング加熱の条件は、使用するコーティング材によって変わり、必ずしも狙いとするコーティング加熱条件に合致させることができるとは限らず、コーティング加熱の替わりに熱処理によって低温ひずみ時効処理を行う場合は、工程が増えることにより生産性を著しく損なうことになる。
上述したように、従来の技術では、管の真円度の低下、変形性能の低下、生産性の低下およびコストの増大を招くことなく、耐圧潰性に優れた溶接鋼管を製造することが困難であった。
そこで、本発明では、管の真円度および変形性能を低下させることなく、高生産性かつ低コストで製造できる、耐圧潰性に優れた溶接鋼管およびその製造方法を提供することを目的とする。
発明者らは、前記課題を解決するために、鋼管の圧潰強度の指標となるパラメータである、圧縮降伏応力を引張降伏応力程度まで向上させることを目標とし、そのための方策を鋭意究明した。すなわち、鋼管の圧縮降伏応力を向上させるためには、
(i)造管時の繰返し負荷によるバウシンガー効果を小さくする
(ii)バウシンガー効果の発現が小さな鋼管素材を用いる
のが有効であることが、すでに知られている。
そこで、発明者らは、これらの因子による圧縮降伏応力の向上を、鋼管素材のミクロ組織およびミクロ組織を達成するための製造方法、特に制御圧延後の加速冷却とその後の再加熱という製造プロセスを用いて達成できないかを鋭意検討し、以下の知見を得た。
前記(i)の因子については、上述した特許文献にも記載されたとおり、拡管率を低下させることが有効であり、実生産では鋼管の真円度とのバランスにより、その下限が決められる。従って、同じ拡管率で造管した際に真円度がより高くなる鋼管素材(鋼板)の特性を調査したところ、板厚方向の硬さ分布が平坦なほど良好な真円度が得られることが分かった。また、加速冷却後直ちに鋼板表層部が板厚中心よりも高温に再加熱することにより、加速冷却によって得られた強度を損なうことなく、板厚方向の硬さ分布を平坦にできることが分かった。
一方で、前記(ii)の因子については、鋼管素材のミクロ組織中の硬質第2相であるセメンタイト、パーライト、島状マルテンサイトを減少させ、さらに板厚方向の硬さ分布を平坦にすることによって、造管段階での硬質相周辺で発生する局所的なひずみ勾配を緩和し、バウシンガー効果による圧縮降伏応力の低下を抑制するのが可能であることがわかった。また、この場合も加速冷却後直ちに表層部が板厚中心よりも高温に再加熱することにより、加速冷却時に生成した島状マルテンサイトなどの硬質第2相を分解すると同時に、板厚方向の硬さ分布を平坦にすることができることが分かった。
また、このような再加熱を実施する装置としては、加速冷却設備と同ライン上に設けた誘導加熱装置が好ましく、この装置を用いることにより生産性を低減させることなく、上記鋼管素材の製造が可能であることも見出した。
本発明は、以上の知見に基いて更に検討を加えてなされたものであり、その要旨構成は、次のとおりである。
(1)質量%で、
C:0.03〜0.08%、
Si:0.01〜0.50%、
Mn:0.50〜1.75%、
Al:0.08%以下、
Nb:0.005〜0.060%および
Ti:0.005〜0.040%
を含有し、残部Feおよび不可避的不純物の成分組成を有する溶接鋼管であって、第2相組織の体積分率が2%以下の金属組織を有し、管の表層と管厚み方向中心部とのビッカース硬さの差が40以内、かつ管周方向の圧縮降伏応力が周方向の引張降伏応力の0.90倍以上であることを特徴とする耐圧潰性に優れた溶接鋼管。
(2)前記成分組成としてさらに、質量%で、
Mo:0.02〜0.40%および
V:0.005〜0.070%
の1種または2種を含有することを特徴とする前記(1)に記載の耐圧潰性に優れた溶接鋼管。
(3)前記成分組成としてさらに、質量%で、
Cu:1%以下、
Ni:1%以下、
Cr:1%以下および
B:0.005%以下
の中から選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする前記(1)または(2)に記載の耐圧潰性に優れた溶接鋼管。
(4)前記成分組成としてさらに、質量%で、
Ca:0.0005〜0.0040%、
Mg:0.005%以下および
REM:0.02%以下
の中から選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする前記(1)ないし(3)のいずれかに記載の耐圧潰性に優れた溶接鋼管。
(5)前記(1)ないし(4)のいずれかに記載の成分組成を有する鋼素材を、1000〜1300℃の温度に加熱して熱間圧延を施し、Ar変態点以上の温度にて熱間圧延を終了し、次いでAr変態点以上の温度域から300〜600℃の温度域まで5℃/s以上の速度にて冷却を行い、その後直ちに0.5℃/s以上の昇温速度にて、鋼板表面温度:600〜750℃、かつ板厚中心温度:650℃以下まで再加熱を行って、該加熱終了時の鋼板表面の温度を板厚中心部の温度よりも高く、かつ両者の温度差を20℃以上に調整し、該鋼板を室温まで冷却したのち管状に成形し、その突合せ部を溶接し管とした後、さらに拡管を行うことを特徴とする耐圧潰性に優れた溶接鋼管の製造方法。
(6)前記拡管における拡管率を0.5〜1.4%とすることを特徴とする前記(5)に記載の耐圧潰性に優れた溶接鋼管の製造方法。
(7)前記管状に成形する工程を複数回の冷間曲げ加工にて行い、該冷間曲げ加工時の鋼板における圧縮率は前記拡管率の1/4以上であることを特徴とする前記(6)に記載の耐圧潰性に優れた溶接鋼管の製造方法。
本発明によれば、石油や天然ガスの輸送とりわけ海底パイプラインに使用させる厚肉高強度ラインパイプ用として好適な、耐圧潰性、さらには真円度に優れる溶接鋼管を提供することができるため、産業上極めて有効である。
本発明に係る耐圧潰性に優れる溶接鋼管の鋼素材、具体的には厚鋼板の成分組成、そして溶接鋼管のミクロ組織および周方向の硬さ特性について、詳しく説明する。
まず、鋼素材の成分組成としては、以下のとおりである。なお、以下の成分組成に関する記述における「%」表示は、特に断らない限り「質量%」を意味する。
[成分組成]
C:0.03〜0.08%
Cは、焼入れ性を高めて強度を確保するために重要な元素であるが、含有量が0.03%未満では十分な強度が確保できない。一方、0.08%を超えると、組織中のマルテンサイトやセメンタイトの体積分率を増加させバウシンガー効果を大きくするため、C含有量は0.03〜0.08%とする。
Si:0.01〜0.50%
Siは、脱酸のために添加するが、0.01%未満では脱酸効果が十分でなく、一方0.50%を超えるとマルテンサイト体積分率の増加や溶接性劣化まねくため、Si含有量を0.01〜0.50%とする。好ましくは、0.01〜0.20%である。
Mn:0.50〜1.75%
Mnは、強度並びに靭性の向上に有効な元素であるが、0.50%未満ではその効果が十分でなく、一方1.75%を超えると焼入れ性が高まり、マルテンサイト体積分率の増加、表面硬さの上昇、溶接性の劣化を招くため、Mn含有量は0.50〜1.75%とする。特に、マルテンサイト生成抑制の観点からは、1.0〜1.5%とすることが好ましい。
Al:0.08%以下
Alは、脱酸剤として添加されるが、0.08%を超えると鋼の清浄度が低下し、靭性が劣化するため、Al含有量は0.08%以下に規制する。好ましくは、0.01〜0.08%とする。
Nb:0.005〜0.060%
Nbは、制御圧延の効果を高め、組織細粒化により強度および靭性を向上させる元素である。しかし、0.005%未満では効果がなく、0.060%を超えると溶接熱影響部の靭性が劣化するため、含有量は0.005〜0.060%とする。
Ti:0.005〜0.040%
Tiは、TiNのピニング効果により加熱時のオーステナイト粒の粗大化を抑制し、母材や溶接熱影響部の靭性を改善するために有効な元素である。しかし、0.005%未満では効果が無く、一方0.040%を超える添加はTiNが粗大化し、逆に溶接熱影響部靭性の劣化を招くため、含有量は0.005〜0.040%とする。さらに、Ti含有量を0.020%未満にすると、より優れた靭性を示す。
以上が鋼素材の基本成分であるが、さらに、鋼板の強度を向上させる場合に、以下に示すMoおよびVの1種又は2種を含有してもよい。
Mo:0.02〜0.40%
Moは、焼入れ性を向上し強度上昇に大きく寄与する元素である。しかし、0.02%未満ではその効果が得られず、一方0.40%を超える添加はマルテンサイト体積分率の増加や溶接熱影響部靭性の劣化を招くため、Moを添加する場合は0.02〜0.40%とすることが好ましい。さらに好適には、0.30%以下とする。
V:0.005〜0.070%
Vは、強度上昇に寄与する元素である。しかし、0.005%未満では効果がなく、一方0.070%を超えると溶接熱影響部の靭性が劣化するため、Vを添加する場合は、0.005〜0.070%とすることが好ましい。
さらに、鋼板の強度および靭性を向上させる場合に、以下に示すCu、Ni、CrおよびBの1種又は2種以上を添加することができる。
Cu:1%以下
Cuは、靭性の改善と強度の上昇に有効な元素である。その効果を得るためには、0.1%以上で添加することが好ましいが、多く添加すると溶接性の劣化やマルテンサイト体積分率の増加を招くため、添加する場合は1%を上限とする。
Ni:1%以下
Niは靭性の改善と強度の上昇に有効な元素である。その効果を得るためには、0.1%以上で添加することが好ましいが、多く添加するとコスト的に不利になり、また溶接熱影響部の靭性が劣化するため、添加する場合は1.0%を上限とする。
Cr:1%以下
Crは、Mnと同様に低Cでも十分な強度を得るために有効な元素である。その効果を得るためには、0.1%以上で添加することが好ましいが、多く添加すると溶接性の劣化やマルテンサイト体積分率の増加を招くため、添加する場合は1.0%を上限とする。
B:0.005%以下
Bは、強度上昇、溶接熱影響部の靭性改善に寄与する元素である。その効果を得るためには、0.0005%以上で添加することが好ましいが、0.005%を超えて添加すると溶接性を劣化させるため、添加する場合は0.005%以下とする。
さらに、鋼板の靭性を向上させる場合に、以下に示すCa、MgおよびREMの1種又は2種以上を添加することができる。
Ca:0.0005〜0.0040%
Caは、MnSの形態制御に有効な元素であり、母材靭性の向上に付与する。その効果を得るためには、0.0005%以上で添加することが好ましいが、0.0040%を超えて添加すると、Caの酸硫化物が過剰に生成し、粗大化やクラスタ状になることにより母材靭性を劣化させることから、上限を0.0040%とすることが好ましい。
Mg:0.005%以下
Mgは、アルミナクラスタ(A1203)を、AlやMg系酸化物として微細分散させることによって母材靭性の向上に寄与する元素であり、その効果を得るには0.0005%以上で添加することが好ましい。一方、0.005%を超える添加では、酸化物の増加により母材靭性の低下が起こるため、添加する場合は0.005%以下とすることが好ましい。
REM:0.02%以下
REMは、Caと同様、MnSの形態制御に有効な元素であり、母材靭性の向上に寄与し、その効果を得るには0.005%以上で添加することが好ましい。しかし、0.02%を超えると、REMの酸硫化物が過剰に生成し、母材靭性を劣化させるため、添加する場合は0.02%以下とする。
上記以外の残部はFeおよび不可避的不純物とする。
なお、本発明においてNは不可避的不純物として扱うが、0.007%を超えると、溶接熱影響部の靭性が劣化するため、好ましくは0.007%以下に制限する。さらに、Ti量とN量の比であるTi/Nを最適化することによって、TiN粒子により溶接熱影響部のオーステナイト粗大化を抑制し、良好な溶接熱影響部の靭性を得ることが出来るため、好ましくはTi/Nを2〜8、さらに好ましくは2〜5とする。
[金属組織]
本発明では、金属組織中の第2相組織の体積分率2%以下(0%を含む)とする。本発明において第2相組織はセメンタイトやマルテンサイト等の硬質相であり、その周辺に発生する局所的な歪み勾配による背応力の発生を防止し、バウシンガー効果による圧縮降伏応力の低下を抑制するため金属組織中において体積分率を2%以下とする。
すなわち、第2相組織の体積分率が2%を超えると、バウシンガー効果による圧縮降伏応力の低下が増大し、鋼板の強度設計を高くする必要があるため、合金コスト等の製造コストの上昇を招くことになる。バウシンガー効果軽減の観点から、1%以下とすることが好ましい。
[管厚方向の硬さ特性]
管の表層と管厚中心部とのビッカース硬さの差は40以内とする。管の表層と管厚み方向中心部とのビッカース硬さの差を40以内に少なくすることによって、造管時の歪み分布が均一となり、局所的な歪み勾配が軽減され、バウシンガー効果を抑制することが出来る。また、管厚方向の硬さ分布が一定であるほど管の真円度が向上するため、拡管率の低い造管条件を採用することにより、圧縮試験前の背応力の発生を抑制することができる。より均一な歪み分布を得る観点から、前記ビッカース硬さの差を30以内とする。
なお、管の表層とは、鋼管の内・外表面からそれぞれ管厚中心1mmの深さ位置のこととする。
[鋼管の機械的特性]
鋼管の圧潰強度は、鋼管の周方向の圧縮降伏応力によって評価される。このとき、圧縮降伏応力が高ければ高いほど圧潰強度も高くなるが、実際には引張降伏応力も同時に要求されるため、圧縮降伏応力が引張降伏応力の0.9倍以上であれば、圧縮降伏応力が問題とされずに鋼管の強度設計が行える。従って、圧縮降伏応力の下限値を引張降伏応力の0.9倍とする。
次に、本発明の溶接鋼管の製造方法について、詳しく述べる。まず、鋼管の素材である厚鋼板の製造方法について説明する。ここでは、スラブ加熱温度、熱間圧延、加速冷却および加速冷却後の再加熱条件を規定する。
なお、加熱温度、圧延終了温度および冷却停止温度は、鋼板の平均温度とする。この平均温度は、スラブもしくは鋼板の表面温度より、板厚や熱伝導率等のパラメータを考慮して、計算により求めたものである。ただし、再加熱の温度のみは、鋼板表面近傍および板厚中心の温度履歴ともに重要であるために、それぞれに対して規定する。また、冷却速度は、冷却開始後、冷却停止温度(300〜600℃)まで冷却に必要な温度差をその冷却を行うのに要した時間で割った平均冷却速度とする。
[スラブ加熱温度:1000〜1300℃]
スラブ加熱温度が1000℃未満では十分な強度が得られず、一方1300℃を超えると母材靭性が劣化するため、1000〜1300℃とする。
[熱間圧延条件:Ar変態点以上の温度にて圧延終了]
本発明では、硬質相の少ない均一な組織とすることが重要であるが、圧延終了温度がAr変態点未満であると、初析フェライトが生成し冷却後の金属組織がフェライトとベイナイトの混合組織となるため、圧延終了温度はAr変態点以上とする。
[加速冷却条件:Ar変態点以上の温度域から300〜600℃の温度域まで5℃/s以上]
圧延終了後、Ar変態点以上から直ちに5℃/s以上の冷却速度で冷却する。冷却開始温度がAr変態点未満となると、初析フェライトが生成し混合組織となるためバウシンガー効果が大きくなり、さらに強度不足を招く。また、冷却速度が5℃/s未満では、冷却時に硬質相であるパーライトが生成するため、冷却開始をAr変態点温度以上、圧延終了後の冷却速度5℃/s以上にする。
さらに、冷却の停止温度は、300〜600℃とする。冷却停止温度が300℃未満では、冷却中に島状マルテンサイトが生成し、その後の再加熱で分解しても凝集したセメンタイトが生成する。さらに、300℃未満となると表面硬度が上昇する。一方、600℃を超えると、冷却停止時の未変態オーステナイト分率が高くなり、再加熱後の空冷時にマルテンサイトやパーライトが生成する。このような凝集したセメンタイトやパーライトは局所的な歪み勾配の原因となり、鋼管成型時のバウシンガー効果による降伏応力の低下が大きくなるため、冷却停止温度を300〜600℃にする。好ましくは、350〜550℃であり、より好ましくは400〜530℃である。
ちなみに、冷却方法については製造プロセスによって任意の冷却設備を用いることが可能であり、例えば水冷方式の加速冷却設備が利用できる。
[冷却後の再加熱条件]
前述したように、冷却材におけるセメンタイトやマルテンサイトといった硬質相は、加速冷却後の空冷時にCが濃化した、未変態オーステナイトやベイナイトラス間で生成する。本発明では、冷却直後の再加熱中に微細な炭窒化物を析出させ、Cを消費することによって、未変態オーステナイトへのC濃化を抑え、マルテンサイトやセメンタイトの生成を抑制する。
また、再加熱時に鋼板表面温度を板厚中心部温度より高くすることによって、表面を軟化させることが可能であり、均一な板厚方向の硬度分布が得られる。
具体的には、冷却後直ちに0.5℃/s以上の昇温速度にて、鋼板表面温度を600℃〜750℃、かつ板厚中心温度を650℃以下まで再加熱し、さらに加熱終了時の鋼板表面の温度が板厚中心部の温度よりも高く、なおかつ両者の温度差が20℃以上とする。
ここで、昇温速度が0.5℃/s未満では、所望の再加熱温度に達するまでに長時間を要するために製造効率が悪化し、またパーライト変態が生じるため、バウシンガー効果が大きくなる。
また、鋼板表面温度が600℃未満であると、表面硬さを低下させることが出来ず、かつ鋼板表面と板厚中心部の温度差が20℃未満であると、表面のみならず板厚中心の硬さも低下する。その結果、不均一な板厚方向硬度分布となり、鋼管とした際、同じ拡管率で得られる真円度が低下するため、鋼板表面温度を600℃以上、かつ加熱終了時の鋼板表面の温度が板厚中心部の温度よりも高く、なおかつ両者の温度差を20℃以上とする。
さらに、鋼板表層温度が750℃を超える、または板厚中心部の再加熱温度が675℃を超えると、セメンタイトや炭窒化物の凝集・粗大化により、落重引裂試験(DWTT)に代表される、母材の靭性が劣化するため、それ以下の温度とする。再加熱後の冷却過程は特に規定しないが、空冷とすることが望ましい。
また、冷却後は、Cが濃化したベイナイトのラス間や未変態オーステナイト部が、空冷によりセメンタイトやマルテンサイトへと変態するため、180秒以内に直ちに加熱を開始する必要がある。好ましくは、120秒以内である。
なお、加速冷却後の再加熱を行うための設備として、冷却設備の下流側に加熱装置を設置する。加熱装置としては、鋼板表面と板厚中央部で温度差を発生させることが容易な誘導加熱装置を用いる事が好ましい。
また、上述した製造方法を実施する設備として、圧延ラインの上流から下流側に向かって熱間圧延機、冷却装置、誘導加熱装置、ホットレべラーを逐次配置したものが好適である。
誘導加熱装置あるいは他の熱処理装置を、圧延設備である熱間圧延機およびその出側に配置される冷却装置と同一ライン上に設置する事によって、圧延、加速冷却終了後迅速に再加熱処理が行えるため、加速冷却後の鋼板温度を過度に低下させることなく加熱することが可能である。
上述の成分組成の下、上記した製造方法を組み合わせることにより製造した鋼板では、金属組織中の島状マルテンサイト分率が2%以下、更に表面と板厚中央部のビッカース硬度差が40以下となる。
次に、上記した鋼板から溶接鋼管を製造するための、造管方法について詳述する。
[造管方法]
本発明は、厚鋼板を素材とした溶接鋼管であるため、UOE法、JCO法およびプレスベンド法など厚鋼板を対象とした造管方法で製造した溶接鋼管であれば、いずれも所望の効果が得られる。一方で、圧縮降伏応力の低下が懸念される鋼管は、UOE法やJCO法などの最終工程に拡管を行う造管方法の場合が一般的であり、拡管を行わない鋼管の場合は、本発明のような製造方法を用いなくとも一般的に所望とする特性が確保できるので、造管方法を管状に成形し、その突合せ部を溶接し鋼管とした後、さらに拡管を行うこととする製造手法において、本発明はより有意義である。
[拡管率]
一般的に厚肉の高強度UOE鋼管は、0.9〜1.2%程度の範囲の拡管率で造管を行う。一方で、鋼管周方向の圧縮強度を確保するために、拡管率を低減することが効果的である。したがって、圧縮強度を確保する必要のあるUOE鋼管は、通常の範囲の下限もしくは、それよりも小さい拡管率の範囲(例えば0.6〜1.0)で造管される。本発明では、真円度の確保の観点から、拡管率の下限値を0.5%とするが、母材の製造方法により圧縮強度を向上させることが可能であるため、従来の手法よりも高い拡管率(例えば1.1%以上)での製造が可能である。本発明の鋼板を用いることにより、1.4%までの拡管率で所望の圧縮強度特性が得られる。
[冷間曲げ時に付与される圧縮率]
一般的に、厚肉の高強度UOE鋼管は、0.3〜0.5%程度(圧縮率/拡管率が1/3以上)の範囲の冷間曲げ時に付与される圧縮率で造管を行う。鋼管周方向の圧縮強度を確保するために、冷間曲げ時に鋼板に付与される圧縮率を高くすることが効果的である。本発明では、母材の製造方法により圧縮強度を向上させることが可能であるから、従来の手法よりも低い圧縮率(例えば、圧縮率/拡管率が1/3以下)での製造が可能である。本発明の鋼板を用いることにより、拡管率の1/4以上の圧縮率であれば所望の圧縮強度特性が得られる。
以上の各工程を経て製造された鋼管は、上述した機械的特性を有するものとなる。すなわち、圧縮降伏応力が引張降伏応力の0.85倍以上となり、優れた耐圧潰性を有する鋼管となる。
表1に示す化学成分の鋼(鋼種A〜M)を連続鋳造法によりスラブとし、板厚18mmおよび26mmの厚鋼板(No.1〜24)を製造した。すなわち、加熱したスラブに熱間圧延を施した後、直ちに水冷型の冷却設備を用いて加速冷却を行い、No.16以外について誘導加熱炉を用いて再加熱を行った。誘導加熱炉は冷却設備と同一ライン上に設置した。ここで、各鋼板(No.1〜24)の製造条件を表2に示す。
なお、加熱温度、圧延終了温度、冷却開始および停止温度は、鋼板の平均温度とした。平均温度は、スラブもしくは鋼板の表面温度より、板厚や熱伝導率等のパラメータを考慮して、計算により求めた。
加速冷却速度は、加速冷却開始後、加速冷却停止温度まで冷却に必要な温度差をその冷却を行うのに要した時間で割った、平均冷却速度とした。
再加熱昇温速度は、加速冷却後、板厚中心部の再加熱温度までの再加熱に必要な温度差を再加熱するのに要した時間で割った、平均昇温速度とした。
再加熱終了時の鋼板表面温度は、放射温度計で測定し、鋼板板厚中心部温度は、鋼板の表面温度より、板厚、熱伝導率等のパラメータを考慮して計算により求めた。
以上の条件で製造した厚鋼板を用い、UOE法で溶接鋼管を製造した。このとき、Oプレス圧縮率についてはNo.11以外で0.3%、拡管率についてはNo.10以外で1.15%とし、溶接は4電極サブマージアーク溶接により内外面2層溶接を行った。
鋼管素材である厚鋼板の板厚方向の硬さ分布は、ビッカース硬度計で荷重9.8Nでの表層の硬さ(鋼板幅方向断面の表面から板厚中心方向1mmの深さ位置の硬さ)と板厚中心部の硬さとを測定し、その差を用いた。
鋼管素材である厚鋼板の第2相体積分率は、2000倍で組織観察した5枚のSEM写真の画像解析から面積分率を平均して求め、鋼板中に均一に第2相が分散していると仮定して、体積分率とした。
鋼管周方向の引張降伏応力は、シーム溶接部から周方向に90°もしくは270°の管体から全厚サンプルを採取し、プレス機で平滑化した後、全厚試験片を作製した。引張降伏応力は、各条件で2本ずつ測定し平均値で評価した。
鋼管周方向の圧縮降伏応力は、シーム溶接部から周方向に90°もしくは270°の管体の内表面1mmからASTM E9準拠の直径20mmおよび長さ60mmの丸棒試験片を採取した。圧縮降伏応力は、各条件で2本ずつ測定した、0.2%耐力の平均値で評価した。
これらの評価結果を表3にまとめて示す。
表3において、No.1〜11はいずれも、化学成分および製造条件が本発明の範囲内であり、厚鋼板段階での第2相の体積分率は2%未満であり、板厚方向のビッカース硬さの差も40以内であり、溶接鋼管の引張降伏応力が450MPa以上の高強度であり、圧縮降伏応力は引張降伏応力よりも低下するものの0.85倍以上の範囲内であった。特に、No.1〜9は造管条件が本発明の好適範囲内であり、圧縮降伏応力が引張降伏応力の0.9倍以上であった。
なお、No.10〜11は、造管条件が本発明の範囲からは外れるため、圧縮降伏応力が引張降伏応力の0.85〜0.89倍のやや低い値となった。
No.12〜18は、化学成分は本発明の範囲内であるが、製造方法が本発明の範囲外であるため、厚鋼板段階での第2相の体積分率か、或いは硬さの差のいずれかが満足できず、溶接鋼管としたときの圧縮降伏応力が引張降伏応力の0.85倍よりも低下していた。
No.19〜24は、化学成分が本発明の範囲外であるため厚鋼板段階での第2相分率が3%を超えており、溶接鋼管としたときの圧縮降伏応力が引張降伏応力の0.85倍よりも低下していた。
Figure 0005211843
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Claims (7)

  1. 質量%で、
    C:0.03〜0.08%、
    Si:0.01〜0.50%、
    Mn:0.50〜1.75%、
    Al:0.08%以下、
    Nb:0.005〜0.060%および
    Ti:0.005〜0.040%
    を含有し、残部Feおよび不可避的不純物の成分組成を有する溶接鋼管であって、第2相組織の体積分率が2%以下の金属組織を有し、管の表層と管厚み方向中心部とのビッカース硬さの差が40以内、かつ管周方向の圧縮降伏応力が周方向の引張降伏応力の0.90倍以上であることを特徴とする耐圧潰性に優れた溶接鋼管。
  2. 前記成分組成としてさらに、質量%で、
    Mo:0.02〜0.40%および
    V:0.005〜0.070%
    の1種または2種を含有することを特徴とする請求項1に記載の耐圧潰性に優れた溶接鋼管。
  3. 前記成分組成としてさらに、質量%で、
    Cu:1%以下、
    Ni:1%以下、
    Cr:1%以下および
    B:0.005%以下
    の中から選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の耐圧潰性に優れた溶接鋼管。
  4. 前記成分組成としてさらに、質量%で、
    Ca:0.0005〜0.0040%、
    Mg:0.005%以下および
    REM:0.02%以下
    の中から選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の耐圧潰性に優れた溶接鋼管。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の成分組成を有する鋼素材を、1000〜1300℃の温度に加熱して熱間圧延を施し、Ar変態点以上の温度にて熱間圧延を終了し、次いでAr変態点以上の温度域から300〜600℃の温度域まで5℃/s以上の速度にて冷却を行い、その後直ちに0.5℃/s以上の昇温速度にて、鋼板表面温度:600〜750℃、かつ板厚中心温度:650℃以下まで再加熱を行って、該加熱終了時の鋼板表面の温度を板厚中心部の温度よりも高く、かつ両者の温度差を20℃以上に調整し、該鋼板を室温まで冷却したのち管状に成形し、その突合せ部を溶接し管とした後、さらに拡管を行って管周方向の圧縮降伏応力が周方向の引張降伏応力の0.90倍以上の管を成形することを特徴とする耐圧潰性に優れた溶接鋼管の製造方法。
  6. 前記拡管における拡管率を0.5〜1.4%とすることを特徴とする請求項5に記載の耐圧潰性に優れた溶接鋼管の製造方法。
  7. 前記管状に成形する工程を複数回の冷間曲げ加工にて行い、該冷間曲げ加工時の鋼板における圧縮率は前記拡管率の1/4以上であることを特徴とする請求項6に記載の耐圧潰性に優れた溶接鋼管の製造方法。
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