JP5640792B2 - 圧潰強度に優れた高靱性uoe鋼管及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、石油や天然ガスの輸送に使用される高強度高靱性ラインパイプ用UOE鋼管及びその製造方法に関し、特に圧潰強度に優れた高靱性UOE鋼管及びその製造方法に関する。
高深海パイプラインなどの高い外圧環境化で使用されるラインパイプは、敷設時に外圧による高い圧縮応力が負荷され、圧潰する危険性がある。そのため、このような高深海パイプラインで使用されるラインパイプは、造管した状態で鋼管周方向の十分な圧縮降伏応力を有する必要がある。しかしながら、UOE鋼管のように鋼板を冷間加工した後、拡管することで造管される鋼管の場合、最終工程である拡管工程で鋼管周方向は大きな引張負荷を受ける。したがって、それらの鋼管の周方向圧縮降伏応力は、引張負荷時に発生した背応力により鋼管の周方向引張降伏応力よりも大きく低下することが知られている。
よって、鋼管の周方向圧縮降伏応力を確保するためには、鋼板の設計強度を高く設定する必要があり、強度を強化元素で補う場合には、合金コストの増大や母材及び溶接熱影響部の靱性劣化が懸念される。また、深海への敷設の際には鋼管長手方向に大きな曲げひずみを受けるため、耐座屈性能確保のために溶接金属のオーバーマッチ化(鋼管母材の引張強度<溶接金属の引張強度)が必須である。したがって、鋼管素材の過度な引張強度の上昇を防ぎながら鋼管周方向の高圧縮降伏応力を達成する溶接鋼管の開発が求められている。
このような要求に対し、特許文献1及び2では、造管時のOプレス圧縮率と拡管率をパラメータに圧縮率/拡管率を最適な範囲まで低減することによって造管後における鋼管の周方向圧縮降伏応力の低下を抑制する方法が開示させている。
特許文献2では、Oプレス時のアプセット率(すなわち圧縮率)αと拡管時の拡管率βとの比をα/β≧0.35とする技術が開示されている。また、特許文献2では拡管率を極めて大きくすることにより、造管時における鋼管の周方向圧縮降伏応力の低下を抑制する方法が開示されている。
特許文献3では、縮管と拡管の順序と程度を最適化することによって、外圧による鋼管の圧潰強度を向上させる方法が開示されている。特許文献4及至7では、造管後に熱処理又はコーティング加熱による低温ひずみ時効により造管工程で鋼管に付与された背応力を低減することにより、鋼管の圧縮降伏応力の低下を抑制する方法が開示されている。
また、特許文献8では、鋼管素材に特殊な熱処理を行うことによって、板厚方向全域で均一なミクロ組織を造りこむことにより背応力の発生を抑制し、造管後の周方向引張降伏応力と圧縮降伏応力の差を小さくする方法が開示されている。
特開2002−102931号公報 特開2003−340518号公報 特開平9−1233号公報 特開平9−3545号公報 特開2002−295736号公報 特開2003−342639号公報 特開2004−35925号公報 特開2009−275261号公報
しかしながら、特許文献1及び2で示されているような最適な圧縮率/拡管率に造管条件を設定するためには、Oプレス圧縮率を通常よりも極めて大きくする必要があり、新規設備導入や設備改修によるコスト増大が問題になる。さらに、圧潰が問題となる海底パイプライン用ラインパイプは、耐座屈性能確保の観点から厚肉で設計されることが多く、このことはOプレスの圧縮率を増大させることの障害となる。
また、拡管率を低下させることにより圧縮率/拡管率を最適な範囲にすることもできるが、鋼管の真円度を低下させることとなり、このことも耐圧潰性能及び耐座屈性能の観点から厳しい真円度要求がなされる海底パイプライン用ラインパイプを製造する上においては限界がある。
また、特許文献2〜3記載のように、拡管率を極めて大きくすることや縮管と拡管とを行うことは、過度な加工硬化による表面硬さの上昇や、残留応力の増大による脆性き裂伝播停止性能の劣化が懸念される。
また、特許文献4〜7記載のように、造管後のコーティング加熱条件を最適化することにより低温ひずみ時効処理を行うことは、圧縮降伏応力の低下を抑制するという観点では大きな効果があるが、低温ひずみ時効により靱性の劣化が起こることや、コーティング加熱の条件は使用するコーティング材によって変わるため、必ずしも圧縮強度確保のために狙いとするコーティング加熱条件で適正なコーティングを行えるとは限らず、コーティング材の選択裕度が狭くなることが問題である。また、コーティング加熱のかわりに熱処理によって低温ひずみ時効処理を行う場合は、工程が増えることにより生産性を著しく損なうことになる。
また、特許文献8記載のように、鋼管素材の製造において加速冷却直後に急速加熱を行うことにより、生産性や造管条件及びコーティング条件の裕度を下げずに高い周方向圧縮降伏応力と真円度を両立させることができるが、鋼管素材全面を均一に急速に加熱することができる設備を導入する必要があり、新規設備導入によるコスト増大が問題になる。
上述したように、従来の技術では生産性の低下、造管及びコーティング条件の裕度の低下、真円度などの鋼管形状の低下を防ぎながら圧潰強度に優れた溶接鋼管を製造することは、困難であった。
そこで、本発明では、鋼板を特定な製造プロセスによって製造した鋼管素材を用いて、造管及びコーティング条件の裕度を低下させることなく、高い生産性で製造でき、優れた靱性を有する圧潰強度に優れた溶接鋼管及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記の課題を解決するために、鋼管の応力−ひずみ曲線の形状と圧縮強度の関係について検討を行い、そこから得られた成果をもとに鋼管素材のミクロ組織、鋼管素材の製造条件、鋼管の造管条件についても検討を加え、以下の知見を得た。
まず、鋼管の圧潰強度を支配する鋼管周方向の圧縮強度を確保するために必要な鋼管の応力−ひずみ曲線形状について検討を行った。その結果、鋼管の圧縮強度は、鋼管の周方向から切出した試験片で引張試験を行ったときに、降伏伸びが0.5%以上生成する場合に高い値が得られ、引張強度との差も小さくなることが分かった。これは、降伏伸びのひずみレベルでは鋼材のミクロ組織の軟質相が不均一に変形するため、変形が起こらなかった箇所については背応力の発生がなく、拡管による引張変形に対する巨視的なバウシンガー効果が小さくなったものと理解できる。
次に、本発明者らは、前記鋼管の降伏伸びを所望の長さ確保するために必要な鋼管素材の降伏伸び及び造管条件について検討を加えた結果、鋼管の降伏伸びは「(鋼管素材の降伏伸び)−(造管時に加わるひずみ)」によりほぼ決まることが分かり、上述のように鋼管の周方向の降伏伸びを0.5%以上とするためには、下記に示す式(1)を満足させればよいことを見出した。
≧50t/D+E+E+0.5% 式(1)
ここで、EL:鋼板(すなわち鋼管素材)の圧延垂直方向の降伏伸び (%)、 t:管厚(mm)、D:鋼管外径(mm)、E: Oプレス圧縮率 (%)、 E: 拡管率 (%)である。
なお、式(1)は、鋼管の管厚方向の50%以上の位置で0.5%以上の降伏伸びが残存するひずみ量の条件を示している。
さらに、鋼管素材の降伏伸びを所望の長さ得ることについて検討を加えた結果、鋼管素材のミクロ組織のフェライト粒径を細かくするほど降伏伸びが大きくなることが分かった。
しかしながら、フェライト相のみでは所望の強度を得ることが困難であるため、強度確保のためにベイナイト相の導入が必要であった。ベイナイト相を導入することで降伏伸びが小さくなるが、フェライト粒径を20μm以下、フェライトとベイナイトとの硬さの差をビッカース硬さで140以下とすることで、ベイナイト相導入による強度確保効果を得ながら、所望の降伏伸びを得られることが分かった。
本発明は、以上に得られた知見にさらに検討を加えたもので、すなわち、
(1) 質量%で、
C: 0.025〜0.060%、
Si: 0.01〜0.50%、
Mn: 1.00〜1.80%、
Al: 0.08%以下、
Nb: 0.005〜0.060%、
Ti: 0.005〜0.040%、
N: 0.0010〜0.0100%、
を含有し、さらに、
Cu: 0.10〜0.80%、
Ni: 0.10〜1.50%、
Cr: 0.05〜0.40%、
Mo: 0.05〜0.40%、
V: 0.005〜0.080%、
の中から選ばれる1種以上を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなり、金属組織のフェライト相とベイナイト相の合計が体積分率で80%以上であり、フェライトの平均結晶粒径が20μm以下、フェライトとベイナイトのビッカース硬さの差が40〜140である鋼板を素材とするUOE鋼管であって、鋼管の周方向の降伏伸びが0.5%以上であることを特徴とする圧潰強度に優れた高靱性UOE鋼管。
(2)前記鋼板が、さらに、質量%で、
Ca: 0.0005〜0.0100%、
Mg: 0.0005〜0.0100%、
REM: 0.0005〜0.0200%、
Zr: 0.0005〜0.0300%、
の中から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする(1)に記載の圧潰強度に優れた高靱性UOE鋼管。
(3)前記(1)または(2)に記載の鋼板をU曲げ、Oプレスの順に筒状に成形加工し、その突合せ部を溶接した後、拡管を行うUOE鋼管を製造する方法において、前記鋼板の圧延垂直方向の降伏伸びをE(%)とした場合、式(1)を満たす管厚:t(mm)、鋼管外径:D(mm)、Oプレス圧縮率:E(%)、拡管率:E(%)で製造することを特徴する高靱性UOE鋼管の製造方法。
≧50t/D+E+E+0.5% 式(1)
(4)鋼を900〜1150℃に加熱し、その後900℃以下の温度域での累積圧下率が50%以上、圧延終了温度がAr−30℃〜Ar+50℃の範囲内の温度となる熱間圧延を行った後、Ar以下の温度から冷却速度5〜50℃/sで400〜600℃の範囲内の温度まで冷却を行い、その後室温まで空冷し、得られた鋼板をU曲げ、O成形の順に筒状に成形加工し、その突合せ部を溶接した後、拡管を行うことを特徴とする(3)に記載の圧潰強度に優れた高靱性UOE鋼管の製造方法。
(5)拡管率が0.50〜1.25%、Oプレス圧縮率が拡管率の1/4以上であることを特徴とする(4)に記載の圧潰強度に優れた高靱性UOE鋼管の製造方法。
本発明によれば、圧潰強度に優れる石油や天然ガスの輸送とりわけ高深海パイプラインに使用する厚肉高強度ラインパイプ用として好適な高靱性UOE鋼管の製造が可能となり、産業上極めて有効である。
以下に、本発明を具体的に説明する。
本発明に係る圧潰強度に優れた高靱性UOE鋼管の成分組成、UOE鋼管のミクロ組織、機械的特性を規定する。
[成分組成]
以下の成分組成の説明において%で示す単位は全て質量%とする。

C:0.025〜0.060%とする。Cは焼き入れ性を高め強度確保に重要な元素であるが、0.025%未満では十分な強度が確保できないほか、フェライトとベイナイトとの間に所定以上の硬度差を確保することができないおそれがある。また、0.060%を超える添加は、ベイナイト組織の硬さを過度に上げてしまい鋼板の、及び溶接鋼管の周方向の、応力−ひずみ曲線の形をラウンドハウス型にしてしまうため、また、フェライトとベイナイトとの硬度差が所定値を超えるおそれがあるため、C含有量を0.025〜0.060%に規定する。より好ましくは、0.030〜0.050%である。
Si
Si:0.01〜0.50%とする。Siは脱酸のため添加するが、0.01%未満では脱酸効果が十分でなく、0.50%を超えると島状マルテンサイト(以下MAとも称する)の体積分率の増加や溶接性劣化が起こるため、Si含有量を0.01〜0.50%に規定する。好適には、0.01〜0.25%であり、さらに好適には、0.01〜0.20%である。
Mn
Mn:1.00〜1.80%とする。Mnは強度、靱性向上に有効な元素であるが、1.00%未満ではその効果が十分でなく、1.80%を超えると焼き入れ性が高まりMA体積分率の増加、表面硬度の上昇、溶接性劣化、フェライトとベイナイトとの硬度差過大、などを招くため、Mn含有量を1.00〜1.80%に規定する。
Al
Al:0.08%以下とする。Alは脱酸剤として添加されるが、0.08%を超えると鋼の清浄度が低下し、靱性が劣化するため、Al含有量は0.08%以下に規定する。好ましくは、0.01〜0.05%とする。
Nb
Nbは制御圧延の効果を高め、組織細粒化により降伏伸びの確保や強度、靱性を向上させる元素である。しかし、0.005%未満では効果がなく、0.060%を超えると溶接熱影響部の靱性が劣化するため、Nbの含有量は、0.005〜0.060%に規定する。
Ti
TiはTiNのピンニング効果により加熱時のオーステナイトの粗大化を抑制し、母材や溶接熱影響部のミクロ組織を細粒化するので、母材の降伏伸びを確保するため、また、母材や溶接熱影響部の靱性を改善するために有効な元素である。しかし、0.005%未満では効果が無く、0.040%を超える添加はTiNが粗大化し、逆に溶接熱影響部靱性の劣化を招くため、Tiの含有量は、0.005〜0.040%に規定する。さらに、Ti含有量を0.020%以下にすると、より優れた靱性を示す。

NはTiNのピンニング効果により加熱時のオーステナイトの粗大化を抑制し、母材や溶接熱影響部の靱性を改善するために有効な元素である。しかし、0.0010%未満では効果がなく、0.0100%を超える添加はTiNの粗大化や固溶Nの増大により、逆に溶接熱影響部の靱性の劣化を招くため、Nの含有量は、0.0010〜0.0100%に規定する。さらに、Nを0.0010〜0.0060%にし、Ti/Nを1〜5、さらに好ましくは2〜4とすることで、優れた靱性を示す。
さらに、鋼板の強度や靱性を向上させる場合、以下に示すCu、Ni、Cr、Mo、Vの1種以上を含有する。
Cu
Cuは靱性の改善と強度の上昇に有効な元素である。その効果を得るためには、0.10%以上添加することが好ましいが、過剰に添加すると溶接性の劣化やMA体積分率の増加を招くため、添加する場合は0.80%を上限とすることが好ましい。ここで、MAとは島状マルテンサイト組織を意味する。
Ni
Niは靱性の改善と強度の上昇に有効な元素である。その効果を得るためには、0.10%以上添加することが好ましいが、過剰に添加するとコスト的に不利になり、また、溶接熱影響部靱性が劣化するため、添加する場合は1.50%を上限とすることが好ましい。
Cr
Crは、Mnと同様に、C量を低くした場合でも十分な強度を得るために有効な元素である。その効果を得るためには、0.05%以上添加することが好ましいが、過剰に添加すると溶接性が劣化やMA体積分率の増加を招くため、添加する場合は0.40%を上限とすることが好ましい。
Mo
Moは焼き入れ性を向上し強度上昇に大きく寄与する元素である。しかし、0.05%未満ではその効果が得られず、0.40%を超える添加はMA体積分率の増加や溶接熱影響部靱性の劣化を招くため、Moを添加する場合は、含有量を0.05〜0.40%とすることが好ましい。さらに好適には0.30%以下とすることが好ましい。

Vは強度上昇に寄与する元素である。しかし、0.005%未満では効果がなく、0.080%を超えると溶接熱影響部の靱性が劣化するため、Vを添加する場合は、含有量は0.005〜0.080%に規定することが好ましい。
さらに、鋼板の欠陥発生の防止や溶接熱影響部の靱性を向上させる場合、以下に示すCa、Mg、REM、Zrの1種以上を含有してもよい。
Ca
CaはMnSの形態制御に有効な元素であり、母材靱性の向上に付与する。その効果を得るためには、0.0005%以上添加することが好ましいが、0.0100%を超えて添加するとCaの酸硫化物が過剰に生成し粗大化やクラスタ状になることにより母材靱性を劣化させることから上限を0.0100%とすることが好ましい。
Mg
Mgはアルミナクラスタ(Al)を、Al、Mg系酸化物として微細分散させることで母材靱性向上に寄与する元素である。その効果を得るためには、0.0005%以上添加することが好ましいが、0.0100%を越える添加では酸化物の増加により母材靱性の低下が起こるため、添加する場合は0.0100%以下とすることが好ましい。
REM
REMはCaと同様、MnSの形態制御に有効な元素であり、母材靱性の向上に寄与する。その効果を得るためには、0.0005%以上添加することが好ましいが、0.0200%以上の添加は、REMの酸硫化物が過剰に生成し、母材靱性を劣化させるため、添加する場合は0.0200%以下とすることが好ましい。
Zr
ZrはCaと同様、MnSの形態制御に有効な元素であり、母材靱性の向上に寄与する。その効果を得るためには、0.0005%以上添加することが好ましいが、0.0300%以上の添加は、Zrの酸硫化物が過剰に生成し、母材靱性を劣化させ、さらにTiNと複合化することにより溶接熱影響部靱性を劣化させるため、添加する場合は0.0300%以下とすることが好ましい。
上記以外の残部はFe及び不可避的不純物とする。
本発明において、Pは不純物元素であり、靱性を劣化させるため、極力低減させることが望ましいが、過度のP低減はコストの増大を招くため、P含有量は0.01%以下であれば許容されるものとする。また、本発明において、Sは不純物元素であり、靱性や延性を劣化させるため、極力低減することが望ましいが、過度のSの低減はコストの増大を招くため、S含有量は0.005%以下であれば許容されるものとする。
Bは本発明では不可避的不純物として取り扱う。Bを含有すると熱間圧延中のフェライトの生成が抑制され、所望とするフェライト相とベイナイト相との複相組織にすることが困難になるため、できるだけ少ないことが望ましく、0.0005%以下とすることが好ましい。
[ミクロ組織の分率]
本発明では、鋼管の金属組織の形態及び体積分率を規定する。金属組織はフェライト相とベイナイト相を主体とする。フェライトは鋼管及び鋼板の引張試験時の降伏伸びを発生させるために必須の組織である。一方で、強度確保のためにはベイナイトやマルテンサイトなどの硬質相を導入する必要があるが、硬質相としてマルテンサイトを用いた場合には所望とするフェライトとの硬さ差を達成することができず、引張試験時に硬質相(マルテンサイト)とフェライトの間に局所的なひずみ集中がおき、十分な降伏伸びが得られないため、本発明では、硬質相としてはベイナイトを用いる。そして、フェライト相とベイナイト相の合計の体積分率を80%以上とすることとした。また、残余の金属組織は、マルテンサイト、MA、パーライトなどが挙げられる。これらの金属組織のうち、マルテンサイトおよびMAは、フェライトの局所的なひずみ集中を助長し、十分な降伏伸びが得られないため、また、パーライトは体積分率が多くなりすぎると強度確保が困難になるため、これら残余の組織はできるだけ少ないことが好ましいが、合計の体積分率で20%以下ならば許容され、10%以下であればさらに好ましい。
[フェライト平均粒径]
フェライトは一般的に粒径が細かいほど降伏伸びが大きくなることが知られている。それをベイナイトとの複相組織にした場合においても同様の傾向があり、本発明のフェライトとベイナイトの硬さの差の範囲においては、フェライト平均粒径を20μm以下にすることで所望の降伏伸びを得ることができる。なお、後述するように、フェライト平均粒径の測定には、圧延方向の任意の断面をナイタールエッチングして光学顕微鏡で撮影した写真の粒界をトレースして、そのトレースした粒の円相当径の平均値を採用することが望ましい。
[ミクロ組織間の硬さ差]
本発明では、主要な金属組織であるフェライトとベイナイトとの硬さの差を規定する。先に述べた金属組織内の局所的なひずみ集中は、硬質相と軟質相の強度の差が大きいほど大きくなり、ビッカース硬さ差が140を超えると降伏伸びの長さが小さくなるか消失する。また、フェライトの硬さを上昇させることは難しいため、強度の確保のためには硬質相であるベイナイトの強度を一定以上に確保することが重要である。強度確保のために必要なベイナイトの強度を確保するためには、フェライトとベイナイトの硬さ差を40以上にする必要がある。また、フェライトおよびベイナイトのそれぞれの硬さの測定方法については、荷重0.1kgf(0.98N)以下のマイクロビッカース試験機により20点以上を測定し、その平均をとることが好ましい。
[鋼管の周方向降伏伸び]
本発明では、鋼管の周方向圧縮強度を確保するために、鋼管周方向の引張時の降伏伸びを規定する。引張の降伏伸びが0.5%以上であれば、優れた圧縮降伏応力が確保できるため、下限を0.5%とした。なお、引張時の降伏伸びの測定に用いる試験片は鋼管から切出した後に平滑化などを行なわず予ひずみを与えないものを用いる。引張試験片の形状や管厚方向の試験片採取位置は特には規定しないが、鋼管円形断面を時計にみたて0時を溶接部とした場合に6時になる位置の内表面側から6mm以上の直径の丸捧試験片を採取することが好ましい。
本発明では、圧潰強度に優れた高靱性UOE鋼管の製造に用いる鋼板の機械的性質を規定する。
[鋼板の圧延垂直方向降伏伸び]
本発明の製造方法に係る発明では、鋼管の周方向の降伏伸びについて所望の量を確保するために必要な鋼板の降伏伸びE(%)を、鋼管最終形状として管厚t(mm)、鋼管外径D(mm)、UOE鋼管製造工程のOプレス圧縮率E(%)、拡管工程の拡管率E(%)との関係で規定する。鋼管の周方向降伏伸びを所望の長さにするためには、UOE造管で周方向に加わるひずみと所望する鋼管の降伏伸びの積算値以上の鋼板の降伏伸びが必要であり、式(1)を満足することが必要である。
なお、引張試験の降伏伸びの測定に用いる試験片は鋼管から切出した後に平滑化などの予ひずみを与えないものを用いる必要がある。引張試験片の形状や板厚方向の試験片採取位置は特には規定しないが、表層から板厚方向に1/4の部分を中心にから6mm以上の直径の丸捧試験片を採取することが好ましい。
式(1)の各パラメータは実測することが望ましいが、簡便な求め方として以下のように計算した値を用いてもさしつかえない。Oプレスの圧縮率Eは、Oプレスダイスの内径Dと鋼管素材の幅WよりE=−(πD−W)/W×100とする。拡管率Eは、Oプレ後の鋼管外径D’と製品鋼管外径よりE=(D−D’)/D’となり、D’≒Dであるため、E=(D−D)/D×100としてもよい。
次に、本発明に係る鋼板の好適な製造方法について説明する。製造方法においては、熱間圧延前の鋼素材の加熱温度、熱間圧延時の未再結晶温度域での累積圧下率、圧延終了温度、加速冷却開始温度、冷却速度、加速冷却停止温度を規定する。
なお、加熱温度、圧延終了温度、冷却開始温度、冷却停止温度で規定している温度は鋼板の平均温度とする。この平均温度は、スラブなどの鋼素材又は鋼板の表面温度を求め、板厚、熱伝導率等のパラメータを考慮して、伝熱計算により求めたものである。また、Arは圧延後空冷中の変態開始温度のことで、熱膨張測定(特に熱間加工を加えた状態での熱膨張測定が好ましい)などで実測することが望ましいが、簡便な手法として、Ar(℃)=910−310C−80Mn−20Cu−55Ni−15Cr−80Mo(各元素記号は質量%を示す)を用いてもよい。
[加熱温度]
熱間圧延に先立ち行う加熱温度は圧延前の初期粒径を決定する因子で、低温ほど最終組織のフェライト粒径が細かくなり降伏伸びが生成しやすくなる。加熱温度が1150℃を超えると結晶粒が粗大化しやすく、最終組織において所望のフェライト粒径が得にくい場合があるため、上限を1150℃とすることが好ましい。また、900℃未満では所望の強度が得にくくなるため、下限を900℃とすることが好ましい。より好ましくは、1000℃から1150℃である。
[900℃以下での累積圧下率]
900℃は未再結晶温度域の上限に相当し、これ以下の温度で熱間圧延を行うと加工を受けたオーステナイトが扁平化し、変態後のフェライト粒が著しく微細化する。この効果を十分に得るためには、50%以上の累積圧下率が好ましい。より好ましくは65%〜85%である。
[圧延終了温度]
圧延終了温度は低いほどフェライト組織が微細化する傾向にあり、所望のフェライト粒径を得るためには、Ar+50℃以下にすることが好ましい。一方で、Arを下回る場合には圧延終了温度を下げるほどフェライトの微細化と粗大化の競合温度域を経てフェライトが粗大化する領域になる。この競合温度域の下限がAr−30℃程度であるため、下限をAr−30℃とすることが好ましい。
[冷却開始温度]
冷却開始温度がArを超えるとフェライトが生成しないため、圧延終了温度がAr以以上の場合には、冷却開始温度は、Ar以下の温度にすることが好ましい。より好ましくはAr−80℃〜Arの温度である。圧延終了温度がArを下回る場合にも、冷却開始温度は、Ar−80℃を下限とする温度範囲とすることが好ましい。
[冷却速度]
冷却速度が速いほど強度が上昇するが、硬質相と軟質相の硬度差が大きくなり、所望の降伏伸びを得にくくなるため、上限を50℃/sとすることが好ましい。また、5℃/sを下回ると第2相としてベイナイトが生成しにくくなり、所望の強度が達成できにくくなるため、下限を5℃/sとすることが好ましい。より好ましくは10℃/s〜50℃/sである。冷却速度の測定方法は、冷却開始温度−20℃から鋼板への冷却水の噴射を停止した温度までの1/2t(tは板厚)位置の平均冷却速度であり、測定することが望ましいが、板厚、表面温度および冷却条件などから、伝熱計算により求めてもよい。また、表層硬さ対策などで冷却開始から終了の間に冷却速度を変えることや、途中冷却を中断するなどして冷却速度が一定でない場合も、同様に測定あるいは計算する。
[冷却停止温度]
冷却停止温度は、硬質第2相の硬さを決定する重要な因子であり、400℃未満ではベイナイトの硬さが大きくなりすぎて降伏伸びを得にくく、また600℃を超えると所望の強度が得にくくなるため、400〜600℃とすることが好ましい。
さらに、本発明に係るUOE鋼管の好適な製造方法について説明する。製造方法においては、拡管率、Oプレス圧縮率を規定する。
[拡管率]
一般的に厚肉の高強度UOE鋼管は、0.9〜1.2%程度の範囲の拡管率で造管を行う。一方で、鋼管周方向の圧縮強度を確保するために、拡管率を低減することが効果的であることはよく知られている。圧縮強度を確保する必要のあるUOE鋼管は、通常の範囲の下限、またはそれよりも小さい拡管率の範囲、例えば0.4〜1.0%、で造管される。 本発明では、真円度の確保の観点から下限値を0.50%とする。本発明においては鋼管素材である鋼板の製造方法を規定したことにより圧縮強度を向上させることが可能であるので、従来の手法よりも高い拡管率での製造が可能である。本発明の鋼板を用いることにより、1.25%までの拡管率で所望の圧縮強度特性を得ることができる。より好ましくは、0.75〜1.25%であり、この範囲で拡管することで、優れた真円度を確保することができる。
[Oプレス圧縮率]
一般的に厚肉の高強度UOE鋼管は、0.3〜0.5%程度(圧縮率/拡管率が1/3以上)の範囲のOプレス圧縮率で造管を行う。鋼管周方向の圧縮強度を確保するために、冷間曲げ時に鋼板に付与される圧縮率を高くすることが効果的であることはよく知られている。本発明では、鋼管素材の降伏伸びを制御して鋼管の圧縮強度を確保するため、通常程度の圧縮率で圧縮強度を向上させることが可能であるので、従来の手法よりも低い圧縮率での製造が可能である。本発明の鋼板を用いることにより、拡管率の1/4以上の圧縮率であれば所望の圧縮強度特性が得られる。
表1に示す化学成分の鋼材(No.A〜K)を連続鋳造法によりスラブとし、表2に示す鋼管素材製造条件及び鋼管製造条件によって溶接鋼管(No.1〜20)を製造した。
Figure 0005640792
Figure 0005640792
なお、加熱温度、圧延終了温度、冷却開始温度及び冷却停止温度は、鋼板の表面温度を測定した上で、板厚、熱伝導率等のパラメータを考慮して、伝熱計算により求めた平均温度とする。冷却速度の測定方法としては、冷却開始温度−20℃から鋼板への冷却水の噴射を停止した温度までの1/2t(tは板厚)位置の平均冷却速度とし、伝熱計算により求めた。
鋼板のミクロ組織の分率は、1/2t位置で400倍で組織観察した10枚の光学顕微鏡写真の画像解析からフェライトとベイナイトの合計の面積分率を平均して求め、鋼板中に均一にそれらの組織が分散していると仮定して、体積分率とした。同様に、鋼板のフェライト粒径は、1/2t位置で400倍で組織観察した5枚の光学顕微鏡写真を画像解析することにより面積分率の平均を算出し、これを体積分率とした。フェライトとベイナイトの硬度差は、荷重0.1kgfのマイクロビッカース試験機により1/4t位置で各組織について20点以上を測定し、その平均を求めることで得た。鋼管素材である鋼板の降伏伸び(E)の測定は、鋼板の圧延方向直角の1/4t位置を含む部分から切出した丸捧引張試験片(直径6mm)を用いて引張試験に供し、その際に測定した応力−ひずみ曲線から求めた。
鋼管の引張強度は鋼管のシーム溶接部から周方向に180°の位置から採取した平板を平滑化して周方向を長手方向とするISO矩形引張試験片に加工し、引張試験を行うことにより求めた。引張強度の目標値はX65相当の535MPa以上とした。鋼管周方向の圧縮降伏応力は、シーム溶接部から周方向に180°位置の内表面1mmからの直径20mm、長さ60mmの丸棒試験片(ASTM E9準拠)を採取した。圧縮降伏応力は、各2本試験し0.5%耐力の平均値で評価した。圧縮降伏応力の目標値は、X65の引張降伏応力の90%以上として405MPa以上とした。
また、前述したように、引張強度と圧縮降伏応力の差が大きいと、溶接部のオーバーマッチの達成を困難にするため、圧縮降伏応力/引張降伏応力×100の目標値を70%以上とした。鋼管の靱性は、DWTT試験で評価した。DWTT試験は、1/2t位置から採取した試験片(板厚19mm以上のものは19mmに減厚)を−47℃で各2本ずつ行い、得られた延性破面率の平均値を求めた。本発明では、延性破面率が85%以上を目標値とした。
表3に鋼管素材及び溶接鋼管のミクロ組織、引張降伏伸び特性を表4に各種機械的特性評価試験の結果を示す。
Figure 0005640792
Figure 0005640792
溶接鋼管No.1〜8は、本発明の成分範囲、製造条件範囲、組織形態範囲、降伏伸び範囲に入っているため、所望の引張強度、圧縮応力特性、DWTT特性が得られている。一方で、その他の鋼管では、本発明の範囲外であるため、これらのいずれかの特性を満たしていない。No.9は、冷却停止温度が低いため、フェライトとベイナイトの硬さ差が大きくなり鋼板の応力−ひずみ曲線に降伏伸びがみられなくなるため圧縮降伏応力が所望の値に達していない。No.10は、加熱温度が高く、900℃以下の累積圧下率が低いため、フェライト粒が粗大化し、所望の鋼板の降伏伸びが得られず、圧縮降伏応力と引張強度の比が低く、またDWTT性能も劣化している。No.11は、拡管率が高く、鋼板の降伏伸びを造管時のひずみによって打ち消すことによって、鋼管の応力−ひずみ曲線の降伏伸びがなくなるため、圧縮降伏応力と引張強度の比が低くなっている。No.12は、Ar点以上で加速冷却を開始しており、DWTT性能が劣化している。No.13は、冷却速度が速すぎるため、フェライトとベイナイトの硬さ差が大きくなりすぎて、所望の降伏伸びが得られなかった。No.14は、圧延後空冷しているため、強度が低く、その結果圧縮降伏応力も低くなっている。No.15は、C量が高すぎるため、フェライトとベイナイトの硬さ差が大きくなり所望の圧縮降伏応力/引張強度の比が得られていない。No.16は、Cの添加量が少なすぎるために、フェライトとベイナイトの硬さ差が小さくなりすぎてDWTT性能が劣化している。No.17は、Mnが高すぎるためにフェライトとベイナイトの硬さ差が大きくなりすぎて所望の圧縮降伏応力/引張強度の比が得られていない。No.18、19は、NbあるいはTiが添加されていないために、フェライト組織が粗大化し、所望の圧縮降伏応力/引張強度の比及びDWTT性能が得られていない。No.20は、Mo添加量が多すぎるため、フェライトとベイナイトの硬さ差が大きくなり所望の圧縮降伏応力/引張強度の比が得られていない。

Claims (5)

  1. 質量%で、
    C: 0.025〜0.060%、
    Si: 0.01〜0.50%、
    Mn: 1.00〜1.80%、
    Al: 0.08%以下、
    Nb: 0.005〜0.060%、
    Ti: 0.005〜0.040%、
    N: 0.0010〜0.0100%、
    を含有し、さらに、
    Cu: 0.10〜0.80%、
    Ni: 0.10〜1.50%、
    Cr: 0.05〜0.40%、
    Mo: 0.05〜0.40%、
    V: 0.005〜0.080%、
    の中から選ばれる1種以上を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなり、金属組織のフェライト相とベイナイト相の合計が体積分率で80%以上であり、フェライトの平均結晶粒径が20μm以下、フェライトとベイナイトとのビッカース硬さの差が40〜140である鋼板を素材とするUOE鋼管であって、鋼管の周方向の降伏伸びが0.5%以上であることを特徴とする圧潰強度に優れた高靱性UOE鋼管。
  2. 前記鋼板が、さらに、質量%で、
    Ca: 0.0005〜0.0100%、
    Mg: 0.0005〜0.0100%、
    REM: 0.0005〜0.0200%、
    Zr: 0.0005〜0.0300%、
    の中から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の圧潰強度に優れた高靱性UOE鋼管。
  3. 請求項1または2に記載の鋼板をU曲げ、Oプレスの順に筒状に成形加工し、その突合せ部を溶接した後、拡管を行うUOE鋼管を製造する方法において、前記鋼板の圧延垂直方向の降伏伸びをE(%)とした場合、式(1)を満たす管厚:t(mm)、鋼管外径:D(mm)、Oプレス圧縮率:E(%)、拡管率:E (=0.50〜1.25)(%)で製造することを特徴する、鋼管の周方向の降伏伸びが0.5%以上であり、圧潰強度に優れた高靱性UOE鋼管の製造方法。
    ≧50t/D+E+E+0.5% 式(1)
  4. 鋼を900〜1150℃に加熱し、その後900℃以下の温度域での累積圧下率が50%以上、圧延終了温度がAr−30℃〜Ar+50℃の範囲内の温度となる熱間圧延を行った後、Ar以下の温度から冷却速度5〜50℃/sで400〜600℃の範囲内の温度まで冷却を行い、その後室温まで空冷し、得られた鋼板をU曲げ、O成形の順に筒状に成形加工し、その突合せ部を溶接した後、拡管を行うことを特徴とする請求項3に記載の鋼管の周方向の降伏伸びが0.5%以上であり、圧潰強度に優れた高靱性UOE鋼管の製造方法。
  5. プレス圧縮率が拡管率の1/4以上であることを特徴とする請求項4に記載の鋼管の周方向の降伏伸びが0.5%以上であり、圧潰強度に優れた高靱性UOE鋼管の製造方法。
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