JP2009051228A - 負圧倍力装置およびこれを用いたブレーキ倍力装置 - Google Patents

負圧倍力装置およびこれを用いたブレーキ倍力装置 Download PDF

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Abstract

【課題】寸法管理をそれほど高度に管理しなくても、大気弁通過後の大気の流動音を効果的に低減することのできる安価な負圧倍力装置を提供する。
【解決手段】大気弁座14が設けられる弁プランジャ10のフランジ10aの外周縁部には、小さな円環状の突部10bが形成される。この円環状の突部10bは大気弁部12dの円環状の凹部12hに対向している。大気弁16を通過した大気は円環状の突部10bに当たる。これにより、大気の流動は、円環状の突部10bにより抵抗を受けて若干乱されて、流速が少し低減する。このように大気の流速が低減されることで、大気弁16を通過した大気が径方向の流れからバルブボディ4の軸方向の流れに変化する際に、流動音の発生が抑制される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、負圧によって入力を所定のサーボ比で倍力して大きな出力を発生する負圧倍力装置およびこれを用いたブレーキ倍力装置の技術分野に関し、特に、作動時に流入する大気によって発生する音を抑制することのできる負圧倍力装置およびブレーキ倍力装置の技術分野に関するものである。なお、本発明の特許請求の範囲および明細書の記載において、前後方向の関係は、負圧倍力装置の作動時に入力軸が移動する方向を「前」、作動解除時に入力軸が戻る方向を「後」とする。
従来、乗用車等の自動車のブレーキシステムにおいては、ブレーキ倍力装置に負圧を利用した負圧倍力装置が用いられることが知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載の負圧倍力装置を始め、従来の一般的な負圧倍力装置では、パワーピストンで通常時負圧が導入される定圧室と圧力が変わる変圧室とに区画されている。そして、ブレーキペダルの通常の踏み込みによる通常ブレーキ作動時に、入力軸の前進で制御弁が切り換わり、変圧室に大気が導入される。すると、変圧室と定圧室との間に圧力差が生じてパワーピストンが前進するので、負圧倍力装置が入力軸の入力(つまり、ペダル踏力)を所定のサーボ比で倍力して出力する。この負圧倍力装置の出力により、マスタシリンダがマスタシリンダ圧を発生し、このマスタシリンダ圧でホイールシリンダが作動して通常ブレーキが作動する。
ところで、負圧倍力装置の作動時に負圧倍力装置のバルブボディ内を通って変圧室に大気が流入する。その場合、大気の流動時に流動音が発生することがある。特に、負圧倍力装置の作動時に大気がほぼ瞬間的に急速に流入するため、流動音が大きい。このように流動音が発生すると、負圧倍力装置をブレーキ倍力装置として用いた場合、作動時に負圧倍力装置内に流入する大気は自動車の車室内の空気であるため、この流動音は車室内に伝達される。
一方、近年の自動車の静粛化および快適性の要求に対応するため、車室内の騒音を可能な限り防止することがますます強く求められている。
そこで、このような大気の流動音を種々検討すると、大気の流動音が発生する要因の1つに、大気弁を通過した大気が径方向の流れからバルブボディの軸方向の流れに変化することが挙げられる。
この大気弁を通過した大気の流動音に対して、特許文献1に記載の負圧倍力装置では、弁プランジャの後端に設けられかつ大気弁座を有するたフランジの外周面を複数本の円周方向の環状溝からなる凹凸面に形成することで、大気弁を通過した大気の流動音を低減している。
特開平7−237540号公報。
しかしながら、このような弁プランジャのフランジの外周の凹凸面により、消音効果を確実に得るためには、凹凸面を形成する環状溝の寸法管理(形状管理)を高度に行う必要がある。このため、負圧倍力装置のコストが高くなり、生産効率が低下するという問題がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、寸法管理をそれほど高度に管理しなくても、大気弁通過後の大気の流動音を効果的に低減することのできる安価な負圧倍力装置これを用いたブレーキ倍力装置を提供することである。
前述の課題を解決するために、請求項1に係る発明の負圧倍力装置は、入力が加えられる入力軸と、リヤシェルに対して進退自在に配設されたバルブボディと、このバルブボディに設けられて、フロントシェルと前記リヤシェルとの空間を負圧が導入される定圧室と作動時に大気が導入される変圧室とに区画するパワーピストンと、前記バルブボディに連結されて、前記パワーピストンにより発生されて前記入力を倍力した出力を前記バルブボディを介して出力する出力軸と、前記入力軸に連結されかつ前記バルブボディ内に摺動自在に配設された弁プランジャと、この弁プランジャの作動により前記定圧室と前記変圧室との間の連通または遮断を制御する真空弁と、前記変圧室と少なくとも大気との間を遮断または連通を制御する大気弁とを少なくとも備えている負圧倍力装置において、前記大気弁が、環状の大気弁部が設けられる大気弁部材と、前記弁プランジャの後端の環状のフランジに設けられかつ前記大気弁部が着離座可能な環状の大気弁座とを有し、前記フランジに、後方に突出する環状の突部が前記大気弁より大気流動方向下流側に位置して設けられていることを特徴としている。
また、請求項2に係る発明の負圧倍力装置によれば、前記大気弁部材に、前方に突出する環状の外周突部が大気弁部より径方向外側に位置して形成されているとともに、前記大気弁部と前記外周突部との間に環状の凹部が形成されており、前記前記フランジに、後方に突出する環状の突部が、前記大気弁部材に形成された環状の凹部に対向していることを特徴としている。
更に、請求項3に係る発明に係る発明のブレーキ倍力装置は、車両のブレーキシステムに用いられ、ブレーキペダルのペダル踏力を倍力して出力する負圧倍力装置からなるブレーキ倍力装置において、前記負圧倍力装置が請求項1または2記載の記載の負圧倍力装置であることを特徴としている。
このように構成された本発明に係る負圧倍力装置によれば、大気弁を通過した大気の流動を弁プランジャの突部によって若干乱すことで、その流速を若干減速するようにしているので、大気の流動音の発生を抑制することができる。その場合、環状の突部の高さがきわめて小さく設定することで、大気の流動が若干減速しても、実用に供し得る応答性を維持することができる。
特に、大気の流動を弁プランジャの突部に対向する大気弁部材の凹部によって案内することで、良好な応答性を維持することができる。
その場合、環状の突部はそれほど高精度に設ける必要はなく、高度の寸法管理を不要にできる。したがって、生産性を向上できるとともに、負圧倍力装置1を安価に製造することができる。
一方、本発明のブレーキ倍力装置によれば、大気の流動音の発生をより効果的に防止することができる負圧倍力装置を用いているので、自動車の車室内をより静粛にでき、車室内での乗員の快適性を向上することができる。
以下、図面を用いて、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は本発明に係る負圧倍力装置の実施の形態の一例を非作動状態で示す部分断面図、図2は図1の部分拡大断面図である。なお、以下の実施の形態の例の説明においては、本発明の負圧倍力装置をブレーキ倍力装置に適用するものとして説明する。
まず、この例の負圧倍力装置において、特許文献1に記載の従来の負圧倍力装置と同じ構成部分について簡単に説明する。
図1および図2において、1は負圧倍力装置、2はフロントシェル、3はリヤシェル、4はバルブボディ、5はバルブボディ4に取り付けられたパワーピストン部材6とバルブボディ4および両シェル2,3間に設けられたダイヤフラム7とからなるパワーピストン、8は両シェル2,3内の空間をパワーピストン5で区画された2つの室の一方で、通常時負圧が導入される定圧室、9は前述の2つの室の他方で、負圧倍力装置1の作動時大気圧が導入される変圧室、10は弁プランジャ、11は図示しないブレーキペダル等の作動部材に連結され、かつ弁プランジャ10を作動制御する入力軸、12はバルブボディ4に設けられ、かつ円環状の大気弁部12aと円環状の真空弁部12bとを有する弁体、13は真空弁部12bが軸方向に着離座可能な円環状の真空弁座、14は弁プランジャ10に形成されかつ大気弁部12aが軸方向に着離座可能な円環状の大気弁座、15は真空弁部12bと真空弁座13とにより構成される真空弁、16は大気弁部12aと大気弁座14とにより構成される大気弁、17は互いに直列に配設された真空弁15と大気弁16とからなり、変圧室9を定圧室8と大気とに選択的に切り換え制御する制御弁、18は弁体12を真空弁部12bが真空弁座13に着座する方向に常時付勢する第1弁制御スプリング、19はバルブボディ4内に形成された大気流入通路、20はリヤシェル3と入力軸11との間に取り付けられたブーツ、21は入力軸11の第1リターンスプリング、23は真空通路、24はバルブボディ4に形成されたキー孔4aに挿通されてこのバルブボディ4に対する弁プランジャ10の相対移動を、キー孔4aの軸方向幅により規定される所定量に規制し、かつバルブボディ4および弁プランジャ10の各後退限を規定するキー部材、25は反力手段の一部を構成する間隔部材、26は反力手段の他部を構成するリアクションディスク、27は出力軸、28はパワーピストン5およびバルブボディ4とを非作動位置に戻す第2リターンスプリングである。
次に、特許文献1に記載の負圧倍力装置と異なる、この例の負圧倍力装置1の構成について説明する。
図1および図2に示すように、この例の負圧倍力装置1では、弁体12が円筒状に形成されてバルブボディ4(具体的には、後述するバルブボディ補助部材30)に気密にかつ摺動可能に設けられ、かつ大気弁部12aと真空弁部12bとこれらを一体移動可能に連結するほぼ円筒状の連結具12cとを有する。
また、バルブボディ4(具体的には、後述するバルブボディ補助部材30)の内周面と入力軸11の外周面との間には、従来のような吸音部材は設けられていない。また、この例の負圧倍力装置1は、バルブボディ4の軸方向の内孔4bに、筒状の真空弁座部材29が摺動可能に嵌合されている。そして、前述の真空弁座13はこの真空弁座部材29の後端の内周側に設けられている。したがって、真空弁座13もバルブボディ4に対して相対移動可能となっている。
そして、真空弁座部材29の前端面29aには常時変圧室9の圧力が作用するとともに、真空弁座部材29の後端面29bに常時定圧室8の圧力(負圧)が作用するようになっている。したがって、負圧倍力装置1の作動時、変圧室9の圧力と定圧室8の圧力とに圧力差が生じると、この圧力差による力が真空弁座部材29に後方に向けて加えられるようになる。
バルブボディ4の後端部の内周面には段付き円筒状のバルブボディ補助部材30が方向に移動不能に嵌合固定されている。このバルブボディ補助部材30の外周面の段部と真空弁座部材29の後端面29bとの間に第2弁制御スプリング31が縮設されている。この第2弁制御スプリング31は真空弁座部材29を常時前方に付勢していて、図1に示す負圧倍力装置1の非作動時には、真空弁座部材29はその前端29aがバルブボディ4の内周段部に当接することでバルブボディ4に対して停止している。
図2に示すように、弁体12の大気弁部12aがゴム等の弾性材からなる円筒状の大気弁部材12dの前端に設けられる。この大気弁部12aは、前方に(つまり、大気弁座14の方に)突出する円環状の突部から構成されている。また、大気弁部材12dの前端には、大気弁部12aより径方向外側に位置して軸方向前方に突出する円環状の外周突部12gが形成されている。この外周突部12gは、大気弁部材12dと連結具12cとの外周側に形成された円環状の室32と、大気弁12aより大気流動方向下流側でかつ連結具12cの内周側に形成された円環状の室33との間を気密にシールしている。その場合、室32は常時定圧室8に連通しているとともに、室33は、常時変圧室9に連通している。そして、大気弁部12aの円環状の突部と円環状の外周突部12gとの間に、円環状の凹部12hが形成されている。
一方、大気弁座14は弁プランジャ10の後端のフランジ10aに設けられている。このフランジ10aの外周縁部には、後方にきわめて小さく突出する円環状の突部10bが形成されている。この円環状の突部10bは大気弁部12dの円環状の凹部12hに対向しているとともに、大気弁部12aが大気弁座14に着座した状態では、その一部が円環状の凹部12h内に進入するようになっている。大気弁部12aの円環状の突部、円環状の外周突部12g、および円環状の突部10bの各根元部は丸くR部とされている。また、大気弁部12aの円環状の突部および円環状の突部10bは断面が三角形状に形成されているとともに、その頂部が丸くR部とされている。
したがって、大気弁16が開いたとき、開いた大気弁16を通過した大気は円環状の突部10bに当たり、大気の流れが大気弁部12dの円環状の凹部12hの方へ若干曲げられ、その後更に凹部12hによって軸方向前方へ曲げられる。このようにして、大気弁16を通過した大気の流動は、円環状の突部10bにより抵抗を受けて若干乱されて、流速を少し低減される。このように大気の流速が若干低減されることで、大気弁16を通過した大気が径方向の流れからバルブボディ4の軸方向の流れに変化する際に、流動音の発生が抑制される。
また、大気弁部材12dの後端部外周面には円環状のリップ部12eが形成されている。このリップ部12eは、バルブボディ補助部材30の前端筒状部の内周面30aに気密にかつ摺動可能に嵌合されている。したがって、大気弁部材12dおよびバルブボディ補助部材30の前端部外周に形成されている室32とバルブボディ補助部材30の内側の大気流入通路19とは常時気密に遮断されている。
第1弁制御スプリング18は、大気弁部材12dの内周段部12fと入力軸11の外周段部11aとの間に縮設されている。したがって、この第1弁制御スプリング18は大気弁部材12dを常時前方へ、換言すれば真空弁部12bが真空弁座13に着座する方向に常時付勢している。また、第1リターンスプリング21は、バルブボディ補助部材30の内周段部30bと入力軸11のフランジ部11bとの間に縮設されている。したがって、この第1リターンスプリング21は入力軸11を常時後方へ付勢している。
弁体12の円筒状の連結具12cの内周面でかつ大気弁16の前方に円環状のフィルタ35が設けられている。このフィルタ35は、開いた大気弁16を通って流入する大気中に含まれる塵等のコンタミを除去するものである。
この例の負圧倍力装置1の他の構成は、前述の特許文献1と実質的に同じである。
このように構成されたこの例の負圧倍力装置1においては、特許文献1に記載の負圧倍力装置1と同様に、ブレーキ操作時入力軸11が前進すると、弁プランジャ10が前進する。すると、弁体12も前進し、真空弁部12bが真空弁座13に着座して真空弁15が閉じられるとともに、弁体12の前進が停止する。更に、引き続き弁プランジャ10が前進するので、大気弁座14が大気弁部12aから離間し、大気弁16が開く。
これにより、バルブボディ4内の大気流入通路19に既に流入している大気が開いた大気弁16を通って流動して変圧室9内に流入するとともに、バルブボディ4外の大気が大気導入口20a、フィルタ22を通ってバルブボディ4内の大気流入通路19内に流入する。大気流入通路19内に流入した大気も、更に開いた大気弁16を通って流動して変圧室9内に流入する。このとき、弁プランジャ10の円環状の突部10bによって大気の流速が若干低減されて、流動音が抑制される。しかし、大気の流動が若干減速されても、円環状の突部10bの高さがきわめて小さいので、応答の遅れは特に問題はなく、実用に供し得る応答性は維持される。特に、大気の流動が円環状の突部10bに対向する円環状の凹部12hによって案内されるので、より良好な応答性が維持される。
変圧室9への大気の流入により、変圧室9と定圧室8との間に圧力差が生じ、この圧力差が所定の大きさになると、パワーピストン5が作動する。これにより、バルブボディ4および出力軸27がリヤシェル3に対して相対的に前進して負圧倍力装置1が出力する。
バルブボディ4が所定量前進すると、大気弁部12aが大気弁座14に着座し大気弁16が閉じる。負圧倍力装置1が入力を倍力して出力する中間負荷状態では、真空弁15および大気弁16がともに閉じたとき、負圧倍力装置1の出力が入力を所定のサーボ比で倍力した大きさとなり、入出力がバランスした状態となる。
ところで、真空弁座部材29は本発明の特徴部分ではないが、簡単に説明する。
変圧室9に大気が流入すると、この変圧室9の真空弁座部材29の前端面29aに後方に向けて作用する。このため、真空弁座部材29の前端面29aに作用する変圧室9の圧力と真空弁座部材29の後端面29bに作用する定圧室8の圧力との圧力差により、真空弁座部材29を後方に押圧する力がこの真空弁座部材29に加えられる。この力は変圧室9の圧力が大きくなるにつれて増大する。
そして、真空弁座部材29を押圧する力が第2弁制御スプリング32のばね荷重とこのときの弁体12の第1弁制御スプリング18のばね荷重との和より大きくなると、真空弁座部材29が弁体12の真空弁部12bを押しながらバルブボディ4に対して大気弁部材12dとともに相対的に後方に移動する。この真空弁座部材29の後方移動により、真空弁座13が通常時の位置より後方に突出する。したがって、負圧倍力装置1の中間負荷状態では、真空弁15および大気弁16がともに閉じた制御弁17のバランス位置がバルブボディ4に対して後方に相対移動する。これにより、入力軸11のストロークがバルブボディ4に対する真空弁座部材29の相対ストローク量だけ短縮される。
また、前述のように制御弁17のバランス位置がバルブボディ4に対して後方に相対移動することから、リアクションディスク26と間隔部材25との間の間隙Cが変圧室9の圧力の大きさにしたがって増加する。これにより、この間隙増加に応じたジャンピング量が、負圧倍力装置1の出力を変圧室9の圧力が大きくなるにしたがって増大させる。
この例の負圧倍力装置1の他の作動は、特許文献1に記載の負圧倍力装置と同じである。
このように、この例の負圧倍力装置1によれば、大気弁16を通過した大気を弁プランジャ10の円環状の突部10bによって若干乱すことで大気の流動を若干減速するようにしているので、流動音の発生を抑制することができる。円環状の突部10bの高さがきわめて小さいので、大気の流動が若干減速しても、実用に供し得る応答性を維持することができる。特に、大気の流動を円環状の突部10bに対向する円環状の凹部12hによって案内することで、良好な応答性を維持することができる。
その場合、円環状の突部10bはそれほど高精度に設ける必要はなく、高度の寸法管理を不要にできる。したがって、生産性を向上できるとともに、負圧倍力装置1を安価に製造することができる。
なお、前述の例では、バルブボディ4内に筒状の真空弁座部材29を設けるものとしているが、本発明の負圧倍力装置1では、この真空弁座部材29は必ずしも必要ではなく、例えば特許文献1に記載されている負圧倍力装置のように省略することもできる。また、前述の例では、真空弁15と大気弁16とを軸方向に直列に設けるものとしているが、本発明の負圧倍力装置1では、必ずしも真空弁15と大気弁16とを軸方向に直列に設ける必要はない。すなわち、本発明は、例えば従来周知の負圧倍力装置のように真空弁15と大気弁16とがバルブボディ4の軸方向と直交する同一面内に設けることもできる。
更に、前述の例では、バルブボディ4内に円筒状のバルブボディ補助部材30を設けるものとしているが、本発明はこのバルブボディ補助部材30を省略することもできる。
一方、本発明のブレーキ倍力装置によれば、大気の流動音の発生をより効果的に防止することができる負圧倍力装置1を用いているので、自動車の車室内をより静粛にでき、車室内での乗員の快適性を向上することができる。
本発明に係る負圧倍力装置は、負圧によって入力を所定のサーボ比で倍力して大きな出力を発生する負圧倍力装置に利用可能であり、特に作動時に静粛性が求められる負圧倍力装置に好適に利用可能である。
また、本発明に係るブレーキ倍力装置は、負圧によってペダル踏力を倍力して大きなブレーキ力を発生しつつ、車室内の静粛性が求められる自動車のブレーキ倍力装置に好適に利用可能である。
本発明に係る負圧倍力装置の実施の形態の例を非作動状態で示す部分断面図である。 図1の部分拡大断面図である。
符号の説明
1…負圧倍力装置、2…フロントシェル、3…リヤシェル、4…バルブボディ、5…パワーピストン、8…定圧室、9…変圧室、10…弁プランジャ、10a…フランジ、10b…円環状の突部、11…入力軸、12…弁体、12a…大気弁部、12b…真空弁部、12d…大気弁部材、12h…円環状の凹部、13…真空弁座、14…大気弁座、15…真空弁、16…大気弁

Claims (3)

  1. 入力が加えられる入力軸と、リヤシェルに対して進退自在に配設されたバルブボディと、このバルブボディに設けられて、フロントシェルと前記リヤシェルとの空間を負圧が導入される定圧室と作動時に大気が導入される変圧室とに区画するパワーピストンと、前記バルブボディに連結されて、前記パワーピストンにより発生されて前記入力を倍力した出力を前記バルブボディを介して出力する出力軸と、前記入力軸に連結されかつ前記バルブボディ内に摺動自在に配設された弁プランジャと、この弁プランジャの作動により前記定圧室と前記変圧室との間の連通または遮断を制御する真空弁と、前記変圧室と少なくとも大気との間を遮断または連通を制御する大気弁とを少なくとも備えている負圧倍力装置において、
    前記大気弁は、環状の大気弁部が設けられる大気弁部材と、前記弁プランジャの後端の環状のフランジに設けられかつ前記大気弁部が着離座可能な環状の大気弁座とを有し、
    前記フランジに、後方に突出する環状の突部が前記大気弁より大気流動方向下流側に位置して設けられていることを特徴とする負圧倍力装置。
  2. 前記大気弁部材に、前方に突出する環状の外周突部が大気弁部より径方向外側に位置して形成されているとともに、前記大気弁部と前記外周突部との間に環状の凹部が形成されており、
    前記前記フランジに、後方に突出する環状の突部が、前記大気弁部材に形成された環状の凹部に対向していることを特徴とする請求項1記載の負圧倍力装置。
  3. 車両のブレーキシステムに用いられ、ブレーキペダルのペダル踏力を倍力して出力する負圧倍力装置からなるブレーキ倍力装置において、
    前記負圧倍力装置は請求項1または2記載の記載の負圧倍力装置であることを特徴とするブレーキ倍力装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016035550A1 (ja) * 2014-09-01 2016-03-10 株式会社アドヴィックス 負圧式倍力装置

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